令和7年度前期 2級電気工事施工管理技術検定 第一次検定の問題と解説【全62問】

全問題を正答・解説付きで掲載しています。

この試験は選択解答制です(全62問中40問を解答)。No.1〜4は必須、No.5〜10から4問、No.11〜29から10問、No.30〜35から3問、No.36は必須、No.37〜40は必須(五肢択一の能力問題)、No.41〜50から6問、No.51〜62から8問を選択して解答します。

この試験回をクイズ形式で解く →

No.1

工学基礎

直径1.6 mm,長さ30 mの電線Aと,直径3.2 mm,長さ60 mの電線Bがある。電線Bの抵抗値は,電線Aの抵抗値の何倍となるか。ただし,電線の抵抗率及び温度は同一とする。

  • 1.1/4 倍
  • 2.1/2 倍
  • 3.1 倍
  • 4.2 倍

正解:2

解説

考え方

導体の抵抗値RRは、抵抗率ρ\rho、長さLL、断面積AAを用いて次の式で表されます。

R=ρLAR = \rho\dfrac{L}{A}

断面積AAは直径ddの2乗に比例するため、直径が2倍になれば断面積は4倍になります。

計算

電線Aは直径1.6 mm・長さ30 m、電線Bは直径3.2 mm・長さ60 mです。直径の比は

3.21.6=2\dfrac{3.2}{1.6}=2

なので、断面積の比は22=42^2=4倍になります。長さの比は

6030=2\dfrac{60}{30}=2

倍です。したがって電線Bの抵抗値は電線Aの抵抗値に対して、

RBRA=LBLA×AAAB=2×14=12\dfrac{R_B}{R_A} = \dfrac{L_B}{L_A}\times\dfrac{A_A}{A_B} = 2\times\dfrac{1}{4} = \dfrac{1}{2}

答え:2 1/2 倍

長さが2倍になれば抵抗は2倍に増えますが、直径が2倍になると断面積は4倍に増えて抵抗は1/4に下がります。この2つの効果を掛け合わせるのを忘れて「長さの比だけ」で答えると選択肢4(2倍)のような誤答になりやすいので注意してください。

No.2

工学基礎

巻数100回のコイルを貫く磁束が0.2秒間に0.06 Wbの割合で増加するとき,コイルに発生する誘導起電力eの大きさ[V]として,正しいものはどれか。

  • 1.1.2 V
  • 2.15 V
  • 3.30 V
  • 4.60 V

正解:3

解説

考え方

コイルを貫く磁束が時間とともに変化すると、コイルには電磁誘導により起電力が発生します。巻数NNのコイルに生じる誘導起電力eeの大きさは、磁束の変化量ΔΦ\Delta\Phiと、それに要した時間Δt\Delta tを用いて次式で表されます。

e=NΔΦΔte = N\dfrac{\Delta\Phi}{\Delta t}

計算

N=100N=100回、ΔΦ=0.06 Wb\Delta\Phi=0.06\ \text{Wb}Δt=0.2 s\Delta t=0.2\ \text{s}なので、

e=100×0.060.2=100×0.3=30 Ve = 100\times\dfrac{0.06}{0.2} = 100\times 0.3 = 30\ \text{V}

答え:3 30 V

磁束の変化の割合(ΔΦ/Δt\Delta\Phi/\Delta t)を求めてから巻数を掛けるのが基本の手順です。割り算と掛け算の順序を誤ったり巻数を掛け忘れたりすると選択肢1・2のような誤答になりやすいので、単位を確認しながら計算しましょう。

No.3

工学基礎

図に示す三相負荷に三相交流電源を接続したときに流れる電流Iの値[A]として,正しいものはどれか。

No.3の図
  • 1.5/√3 A
  • 2.5 A
  • 3.5√3 A
  • 4.15 A

正解:3

解説

考え方

図は線間電圧200 Vの三相交流電源に、40 Ωの抵抗3個をΔ(デルタ)結線した負荷をつないだ回路です。Δ結線では、各相の抵抗には線間電圧がそのまま加わります。また、線電流は相電流の3\sqrt{3}倍になります(Y結線なら線電流と相電流は等しい)。

計算

各相の抵抗に流れる相電流IpI_pは、線間電圧200 Vがそのまま加わるので

Ip=20040=5 AI_p = \dfrac{200}{40} = 5\ \text{A}

Δ結線の線電流IIは相電流の3\sqrt{3}倍なので

I=3×5=53 AI = \sqrt{3}\times 5 = 5\sqrt{3}\ \text{A}

相電流をそのまま線電流とすると「5 A」、3\sqrt{3}で割ってしまうと「5/35/\sqrt{3} A」となり、いずれも結線方式の関係を取り違えたときに生じやすい誤答です。

答え:3 535\sqrt{3} A

Δ結線とY結線とで線電流と相電流の関係(3\sqrt{3}を掛けるか、そのまま等しいか)が逆になる点を混同しないことが、この種の図問題を解く際のポイントです。

No.4

工学基礎

図に示す,理想変圧器の一次側に,電流I₁=1 Aが流れているとき,二次側は,電流I₂=40 A,抵抗Rでの消費電力W=4 kWであった。この場合の一次側電圧Vの値[V]として,正しいものはどれか。

No.4の図
  • 1.40 V
  • 2.100 V
  • 3.400 V
  • 4.4 000 V

正解:4

解説

考え方

理想変圧器では、一次側と二次側の電圧比・電流比は巻数比aaを介して次の関係にあります。

a=V1V2=I2I1a = \dfrac{V_1}{V_2} = \dfrac{I_2}{I_1}

また、理想変圧器では損失がないため、一次側の入力電力と二次側の出力電力(=抵抗RRでの消費電力WW)は等しくなります。

計算

まず二次側電圧V2V_2を、消費電力WWと電流I2I_2から求めます。

V2=WI2=400040=100 VV_2 = \dfrac{W}{I_2} = \dfrac{4\,000}{40} = 100\ \text{V}

次に巻数比(電流比の逆数)を求めます。

a=I2I1=401=40a = \dfrac{I_2}{I_1} = \dfrac{40}{1} = 40

一次側電圧VVは、

V=a×V2=40×100=4000 VV = a\times V_2 = 40\times 100 = 4\,000\ \text{V}

(一次側の入力電力で検算すると V×I1=4000×1=4000 W=4 kWV\times I_1 = 4\,000\times1=4\,000\ \text{W}=4\ \text{kW} となり、二次側の消費電力W=4 kWW=4\ \text{kW}と一致します。)

答え:4 4 000 V

電流比は電圧比の逆数になる点を取り違えると、選択肢1(40 V)のような桁違いの誤答になります。二次側電圧を先に求めてから巻数比を掛けるという手順で、電力が一致することを検算に使うと安全です。

No.5

電気工学

図に示す汽力発電の強制循環ボイラにおいて,アとイの名称の組合せとして,適当なものはどれか。

No.5の図
  • 1.ア:給水ポンプ イ:過熱器
  • 2.ア:給水ポンプ イ:再熱器
  • 3.ア:循環ポンプ イ:過熱器
  • 4.ア:循環ポンプ イ:再熱器

正解:3

解説

考え方

汽力発電所の強制循環ボイラは、燃料を燃焼させて発生させた熱でボイラ水を蒸気に変える設備です。ボイラ水を強制的に循環させるための循環ポンプ、発生した飽和蒸気をさらに加熱して過熱蒸気にする過熱器、一度タービンで仕事をした蒸気を再びボイラに戻して加熱する再熱器、燃焼用空気をあらかじめ温めておく空気予熱器など、複数の機器で構成されます。

図中でボイラ水の流れに関わる位置に示されたアは、水を強制的に循環させる循環ポンプにあたり、蒸気の系統でさらに温度を上げる位置に示されたイは、飽和蒸気を過熱蒸気に仕上げる過熱器にあたります。

「給水ポンプ」はボイラ外部から給水を送り込むための機器であり、ボイラ内部で水を循環させる循環ポンプとは役割が異なります。また「再熱器」はタービンで一度膨張した蒸気を再加熱する機器であり、最初に過熱蒸気を作る過熱器とは位置づけが異なります。

答え:3 ア:循環ポンプ イ:過熱器

「給水ポンプ=ボイラへの水の供給」「循環ポンプ=ボイラ内部での水の循環」、「過熱器=最初の加熱」「再熱器=タービン後の再加熱」という役割の違いで区別すると判断しやすくなります。

No.6

電気工学

変電所の調相設備において,無効電力の調整を行うための機器として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.分路リアクトル
  • 2.電力用コンデンサ
  • 3.静止形無効電力補償装置(SVC)
  • 4.負荷時タップ切換変圧器(LRT)

正解:4

解説

考え方

変電所の調相設備は、系統の無効電力を調整して電圧を適正に保つための設備です。分路リアクトルは遅れ無効電力を吸収して軽負荷時の電圧上昇を抑え、電力用コンデンサ(進相コンデンサ)は進み無効電力を供給して力率を改善し、静止形無効電力補償装置(SVC)は半導体制御により無効電力を連続的かつ高速に調整します。これらはいずれも無効電力を調整するための機器です。

一方、負荷時タップ切換変圧器(LRT)は、変圧器の巻数比(タップ)を負荷をかけたまま切り換えることで二次側の電圧そのものを直接調整する機器であり、無効電力を授受・調整することを主目的とした調相設備には分類されません。

答え:4 負荷時タップ切換変圧器(LRT)

分路リアクトル・電力用コンデンサ・SVCは「無効電力を出し入れして電圧を調整する」機器、LRTは「巻数比を変えて電圧そのものを直接調整する」機器という違いで区別しておきましょう。

No.7

電気工学

架空送電線路に発生するコロナ放電に関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.ラジオ受信障害が発生する。
  • 2.送電電圧が高い方が発生しやすい。
  • 3.電線の外径が大きいほど発生しにくい。
  • 4.雨天時より晴天時の方が発生しやすい。

正解:4

解説

考え方

コロナ放電は、電線表面付近の電界強度が空気の絶縁破壊値を超えたときに生じる部分的な放電現象です。送電電圧が高いほど電線表面の電界が強まるため発生しやすく、また電線の外径が大きいほど表面の電界が緩和されるため発生しにくくなります。ラジオ受信障害(雑音)を引き起こすことも知られています。さらに、雨天時には水滴の付着で電線表面の突起が増えて局所的に電界が強まるため、晴天時よりも雨天時の方がコロナ放電は発生しやすくなります。

このため、「雨天時より晴天時の方が発生しやすい」という記述は実際の傾向と逆であり、誤りです。

答え:4 雨天時より晴天時の方が発生しやすい。

コロナ放電は「高電圧・細い電線・雨天」の条件がそろうほど発生しやすくなる、という関係で覚えておくと判断しやすくなります。

No.8

電気工学

送配電系統の電力損失に関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.変圧器の銅損は,大半が巻線の抵抗損である。
  • 2.変圧器の鉄損は,負荷電流の2乗に比例する。
  • 3.電力ケーブルの抵抗損は,線路電流の2乗に比例する。
  • 4.電力ケーブルの損失には,抵抗損のほかに誘電損やシース損がある。

正解:2

解説

考え方

変圧器の損失は、大きく銅損と鉄損に分けられます。銅損は巻線に電流が流れることで生じる抵抗損が大半を占め、負荷電流の2乗に比例して変化します。一方、鉄損(ヒステリシス損・渦電流損)は主に鉄心にかかる電圧の大きさや周波数で決まり、負荷電流の大小にはほとんど関係なく、無負荷時でもほぼ一定の値で生じます。

したがって、「変圧器の鉄損は,負荷電流の2乗に比例する」という記述は誤りです。負荷電流の2乗に比例するのは鉄損ではなく銅損です。

電力ケーブルについては、抵抗損は線路電流の2乗に比例し、これに加えて誘電体の絶縁部分で生じる誘電損や、シース(金属遮へい層)に生じる電流による損失であるシース損も存在します。これらは正しい記述です。

答え:2 変圧器の鉄損は,負荷電流の2乗に比例する。

「銅損=負荷電流の2乗に比例(負荷が増えるほど増加)」「鉄損=電圧でほぼ決まりほぼ一定(無負荷でも発生)」という対比を押さえておくと、この種のひっかけを見抜きやすくなります。

No.9

電気工学

リチウムイオン二次電池の特徴に関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.小型・軽量化が困難である。
  • 2.急速充電が可能である。
  • 3.電池の内部圧力上昇で膨張,破裂したり発火したりする危険性がある。
  • 4.繰り返し充放電できる回数が多い。

正解:1

解説

考え方

リチウムイオン二次電池は、他の二次電池(鉛蓄電池やニッケル水素電池など)と比べてエネルギー密度が高く、同じ容量でも小型・軽量に作ることができるのが大きな特徴です。急速充電が可能であること、繰り返し充放電できる回数(サイクル寿命)が多いことも代表的な長所です。一方で、過充電や内部短絡等により内部圧力が上昇し、膨張・破裂や発火に至る危険性があるため、保護回路などの安全対策が重要になります。

このため、「小型・軽量化が困難である」という記述は、リチウムイオン二次電池の実際の特徴(小型・軽量化に適している)と逆であり、誤りです。

答え:1 小型・軽量化が困難である。

リチウムイオン二次電池は「高エネルギー密度=小型軽量にできる」「急速充電・多サイクル」という長所と、「熱暴走・発火のリスク」という注意点をセットで覚えておくと整理しやすくなります。

No.10

電気工学

三相誘導電動機の特性に関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.回転速度は,同期速度より遅くなる。
  • 2.回転速度は,電源周波数が低くなるほど遅くなる。
  • 3.回転速度は,滑りが減少するほど速くなる。
  • 4.回転速度は,固定子巻線の極数が多くなるほど速くなる。

正解:4

解説

考え方

三相誘導電動機の同期速度NsN_sは、電源周波数ffと極数ppを用いて次式で表されます。

Ns=120fpN_s = \dfrac{120f}{p}

実際の回転速度NNは、すべりssを用いてN=(1s)NsN=(1-s)N_sと表され、誘導電動機は必ずすべりを伴うため回転速度は同期速度より遅くなります。電源周波数が低くなれば同期速度が下がるため回転速度も遅くなり、すべりが減少すれば回転速度は同期速度に近づいて速くなります。

一方、極数ppは同期速度の式で分母にあるため、極数が多くなるほど同期速度は遅くなり、それに伴って回転速度も遅くなります。したがって「固定子巻線の極数が多くなるほど速くなる」という記述は、実際の関係(極数が多いほど遅くなる)と逆であり、誤りです。

答え:4 回転速度は,固定子巻線の極数が多くなるほど速くなる。

同期速度の式Ns=120f/pN_s=120f/pから、周波数は分子(比例)、極数は分母(反比例)という関係を押さえておけば、この種の設問で数値関係を取り違えずに判断できます。

No.11

電気設備

水力発電所に用いられる水車発電機に関する記述として,最も不適当なものはどれか。ただし,発電機は同期発電機とする。

  • 1.極数は,蒸気タービン発電機より多い。
  • 2.短絡比は,蒸気タービン発電機より大きい。
  • 3.回転子は,軸方向に長い円筒形が多い。
  • 4.立軸形は,軸方向の荷重を支えるスラスト軸受を有する。

正解:3

解説

考え方

水車発電機は、水車の回転速度が蒸気タービンに比べて低いため、同期速度を得るために極数を多くする必要があり、蒸気タービン発電機よりも極数が多くなります。また、水車発電機は短絡比が大きく作られる傾向があり、電圧変動率を小さくして安定した運転がしやすいという特徴があります。立軸形の水車発電機では、水車と発電機の自重や水の圧力による軸方向の荷重を支えるため、スラスト軸受を備えています。

一方、極数の多い水車発電機は、回転子の直径を大きくして周速を確保する必要があるため、軸方向には短く直径の大きい「たて型」に近い形状(偏平な円筒形)になるのが一般的です。「回転子は,軸方向に長い円筒形が多い」という記述は、むしろ極数の少ない蒸気タービン発電機の回転子(細長い円筒形)の特徴であり、水車発電機の説明としては不適当です。

答え:3 回転子は,軸方向に長い円筒形が多い。

「水車発電機=低速・多極・直径が大きく偏平な回転子」「蒸気タービン発電機=高速・少極・細長い円筒形の回転子」という対比で覚えておくと区別しやすくなります。

No.12

電気設備

屋外変電所の雷害対策に関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.避雷器の接地は,B種接地工事とする。
  • 2.変電所の接地は,主にメッシュ方式が採用される。
  • 3.避雷器を架空電線の電路の引込口及び引出口に設ける。
  • 4.屋外鉄構の上部に架空地線を設ける。

正解:1

解説

考え方

屋外変電所の雷害対策では、変電所内の機器を雷サージから守るため、架空電線の引込口・引出口に避雷器を設置します。変電所全体の接地は、地電位の上昇を抑えて機器間の電位差を小さくするため、主にメッシュ方式(網目状に接地線を張り巡らせる方式)が採用されます。また、屋外鉄構の上部に架空地線を設けて、直撃雷を鉄構側で受け止め、変電所内の機器への直撃を防ぐことも行われます。

避雷器の接地工事の種別については、避雷器は高圧・特別高圧の機器に付随する保護装置であり、その接地は一般的にA種接地工事(高圧・特別高圧の機器の外箱等に用いる、最も抵抗値の小さい接地)とすることが求められます。B種接地工事は変圧器の低圧側と高圧側を結ぶ中性点などに用いる接地であり、避雷器の接地としては不適当です。

答え:1 避雷器の接地は,B種接地工事とする。

A種・B種・C種・D種の接地工事は、それぞれ対象となる機器・電圧が異なります。避雷器のような高電圧機器の接地はA種、という組合せを混同しないようにしましょう。

No.13

電気設備

変電所に用いられる高圧計器用変成器の取り扱いに関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.計器用変流器(CT)は,二次側を開放しない。
  • 2.計器用変圧器(VT)は,二次側の1線を接地する。
  • 3.計器用変流器(CT)の二次端子の接続を誤ると,計器や保護継電器の誤動作に至る場合がある。
  • 4.零相変流器(ZCT)は,各相ごとに電線を別々の変流器に貫通させる。

正解:4

解説

考え方

計器用変流器(CT)は、大きな一次電流を計器や継電器が扱いやすい小さな二次電流に変換する機器です。CTの二次側を開放すると、一次電流がすべて励磁電流となって鉄心に異常な高電圧が発生し、絶縁破壊や焼損の危険があるため、CTの二次側は絶対に開放してはいけません。計器用変圧器(VT)は、感電防止や地絡検出のため二次側の1線を接地します。CTの二次端子の結線(極性)を誤ると、計器の指示が正しく出なかったり、保護継電器が誤動作したりするおそれがあります。

零相変流器(ZCT)は、地絡電流(各相の電流のベクトル和)を検出するための機器で、三相の電線をまとめて1つの変流器の窓(貫通穴)に通すことで、平常時は各相の電流が相殺され、地絡が発生したときにだけ差分(零相電流)を検出できる仕組みになっています。「各相ごとに電線を別々の変流器に貫通させる」という記述は、ZCTの動作原理(3相をまとめて1つの貫通形変流器に通す)と異なり、誤りです。

答え:4 零相変流器(ZCT)は,各相ごとに電線を別々の変流器に貫通させる。

CTの二次側開放禁止、VTの二次側1線接地、ZCTは三相一括貫通、という基本のルールをセットで覚えておくと判断しやすくなります。

No.14

電気設備

配電線路に用いられる電線の種類と主な用途の組合せとして,最も不適当なものはどれか。

  • 1.引込用ビニル絶縁電線(DV):低圧架空引込用
  • 2.屋外用ビニル絶縁電線(OW):高圧架空配電用
  • 3.引込用ポリエチレン絶縁電線(DE):低圧架空引込用
  • 4.屋外用架橋ポリエチレン絶縁電線(OC):高圧架空配電用

正解:2

解説

考え方

配電線路に用いられる電線は、絶縁の種類や用途に応じて記号が付けられています。引込用ビニル絶縁電線(DV)は低圧架空引込用として、引込用ポリエチレン絶縁電線(DE)も同じく低圧架空引込用として使用されます。屋外用架橋ポリエチレン絶縁電線(OC)は絶縁性能に優れ、高圧架空配電用として使用されます。

一方、屋外用ビニル絶縁電線(OW)は、主に低圧架空配電線として使用される電線であり、高圧架空配電用としては絶縁性能の面から適さず、一般的に高圧配電線には架橋ポリエチレン絶縁電線などが用いられます。「屋外用ビニル絶縁電線(OW):高圧架空配電用」という組合せは不適当です。

答え:2 屋外用ビニル絶縁電線(OW):高圧架空配電用

DV・DEは「低圧の引込用」、OWは「低圧の配電用」、OCは「高圧の配電用」という区分で整理しておくと、記号と電圧区分の組合せを混同しにくくなります。

No.15

電気設備

図に示すがいしの名称として,適当なものはどれか。

No.15の図
  • 1.懸垂がいし
  • 2.長幹がいし
  • 3.高圧ピンがいし
  • 4.ラインポストがいし

正解:1

解説

考え方

配電線路や送電線路で使用されるがいしには、電線をぶら下げるように支持する懸垂がいし、棒状で長い絶縁体の両端に電線を留める長幹がいし、柱の上に固定して電線を横から支える高圧ピンがいし、ピンがいしを改良し電線をがいしの上部に乗せて留めるラインポストがいしなど、形状・用途の異なる複数の種類があります。

図に示されたがいしは、傘状の磁器の上部に連結用の金具(キャップ)、中心の下側に連結用のピンを備えた円盤形の構造で、これは懸垂がいしの典型的な特徴です。懸垂がいしはこのキャップとピンをつないで必要な個数だけ連結し、電線を吊り下げる形で支持します。長幹がいしは棒状で一体的に長く伸びた形状、高圧ピンがいしやラインポストがいしは支持用のピン(棒)の上に据え付けて電線を上に乗せる形状であり、図の「連結金具を持つ円盤形」の構造とは異なります。

答え:1 懸垂がいし

懸垂がいしは「キャップとピンで複数個を連結して電線を吊り下げる」形状、ピンがいし・ラインポストがいしは「支持棒の上に固定して電線を乗せる」形状、長幹がいしは「棒状で一体」の形状、という外観の違いで見分けると判断しやすくなります。

No.16

電気設備

架空送電線において,スリートジャンプによる事故の防止対策に関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.電線の張力を大きくする。
  • 2.長径間になることを避ける。
  • 3.単位重量の小さい電線を使用する。
  • 4.電線相互のオフセットを大きくする。

正解:3

解説

考え方

スリートジャンプとは、電線に付着した氷雪(スリート)が落下する際に、電線が跳ね上がるように大きく振動する現象で、電線相互の接触による短絡事故につながるおそれがあります。防止対策としては、電線の張力を大きくして跳ね上がりにくくすること、径間(電線を支持する柱と柱の間隔)を短くして長径間になることを避けること、電線相互の水平・垂直方向の間隔(オフセット)を大きくして接触を避けることなどが有効です。

一方、電線の単位重量(1 mあたりの重さ)を小さくすると、氷雪が落下したときの反動で電線が跳ね上がりやすくなり、スリートジャンプはむしろ発生しやすくなります。「単位重量の小さい電線を使用する」という対策は、スリートジャンプの防止という観点からは不適当です。

答え:3 単位重量の小さい電線を使用する。

スリートジャンプ対策は「電線を跳ねにくくする(張力大・重量大)」「跳ねても接触しないようにする(オフセット大・径間短)」という2方向で整理しておくと、逆の対策を選んでしまうミスを防げます。

No.17

電気設備

変電所の塩害対策に関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.がいしを洗浄する。
  • 2.がいし表面にシリコンコンパウンドを塗布する。
  • 3.がいしにアーマロッドを取り付ける。
  • 4.耐霧がいし(スモッグがいし)を採用する。

正解:3

解説

考え方

変電所の塩害対策は、がいし表面に塩分を含んだ汚損物が付着することで絶縁性能が低下し、フラッシオーバ(がいし表面での沿面放電)が発生するのを防ぐために行われます。定期的にがいしを洗浄して汚損物を除去すること、がいし表面にシリコンコンパウンド(はっ水性のコーティング剤)を塗布して塩分の付着や導電性の形成を防ぐこと、耐霧がいし(スモッグがいし)のようにひだの形状を工夫して沿面距離を長くしたがいしを採用することは、いずれも塩害対策として有効です。

一方、アーマロッドは電線の振動疲労やアーク損傷を防ぐために電線の支持点付近に取り付ける補強金具であり、がいし表面の汚損対策とは目的が異なるため、塩害対策としては不適当です。

答え:3 がいしにアーマロッドを取り付ける。

がいし洗浄・シリコンコンパウンド塗布・耐霧がいしの採用は「がいし表面の汚損・沿面放電対策」というグループ、アーマロッドは「電線の振動・アーク損傷対策」という別グループに分けて覚えておくと混同しにくくなります。

No.18

電気設備

次の機器のうち,配電線に電圧フリッカを発生させる機器として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.放電クランプ
  • 2.溶接機
  • 3.アーク炉
  • 4.圧延機

正解:1

解説

考え方

電圧フリッカとは、負荷の急激な変動によって電圧が短時間に変動し、照明のちらつきなどを引き起こす現象です。溶接機(アーク溶接など)、アーク炉、圧延機(モータの始動・停止や負荷変動が大きい設備)は、いずれも短時間に大きな電流変動を伴うため、電圧フリッカの発生源として代表的な機器です。

一方、放電クランプは、架空電線やがいしに施工中に生じる誘導電圧を安全に放電させるための工具・器具であり、通常運転時に配電線へ電圧フリッカを発生させるような負荷設備ではありません。

答え:1 放電クランプ

溶接機・アーク炉・圧延機は「急激な負荷変動を伴う設備」としてフリッカの発生源になりますが、放電クランプは施工時の安全器具であり、性質がまったく異なる点を押さえておきましょう。

No.19

電気設備

一般照明用の光源色の種類について,相関色温度(K)を高い順に並べたものとして,「日本産業規格(JIS)」上,正しいものはどれか。

  • 1.白色,昼光色,電球色
  • 2.白色,電球色,昼光色
  • 3.昼光色,白色,電球色
  • 4.昼光色,電球色,白色

正解:3

解説

考え方

一般照明用の光源色は、日本産業規格(JIS)で相関色温度(K:ケルビン)の範囲によって「電球色」「白色」「昼白色」「昼光色」などに区分されています。相関色温度が低いほど赤みがかった暖かい色合い(電球色)になり、相関色温度が高いほど青みがかった涼しげな色合い(昼光色)になります。

3つの光源色を相関色温度の低い順に並べると「電球色(低い)→白色(中間)→昼光色(高い)」となります。これを色温度が高い順に並べ替えると「昼光色,白色,電球色」の順になります。

答え:3 昼光色,白色,電球色

「電球色は色温度が低く暖色」「昼光色は色温度が高く青白い」という両端の対比を覚えておけば、中間にある「白色」の位置も自然に定まります。

No.20

電気設備

三相誘導電動機に用いる低圧進相用コンデンサに関する記述として,「内線規程」上,誤っているものはどれか。ただし,低圧進相用コンデンサは,個々の電動機の回路ごとに取り付けるものとする。

  • 1.コンデンサは,手元開閉器よりも電源側に接続する。
  • 2.電動機が低力率のものには,力率改善のためにコンデンサを取り付ける。
  • 3.コンデンサは,放電抵抗器付のものを使用する。
  • 4.コンデンサの容量は,電動機の無効分より大きくないものを選定する。

正解:1

解説

考え方

三相誘導電動機の力率改善のために、個々の電動機の回路ごとに低圧進相用コンデンサを取り付けることがあります。低力率の電動機に対して力率改善のためコンデンサを取り付けること、コンデンサに放電抵抗器付のものを使用して電源開放後の残留電荷を安全に放電させること、コンデンサの容量を電動機の無効分(励磁電流による無効電力)より大きくしないよう選定すること(過補償による自己励磁現象を防ぐため)は、いずれも内線規程上適切な取り扱いです。

一方、コンデンサは電動機と直列に開閉できるよう、電動機の手元開閉器(電動機側)よりも負荷側、つまり電源側ではなく電動機に近い側に接続するのが基本とされています。手元開閉器よりも電源側にコンデンサを接続すると、開閉器を切っても電動機を切り離した状態でコンデンサだけが充電されたまま系統に残る形になり、電動機と連動した力率改善・保護の目的から外れます。「コンデンサは,手元開閉器よりも電源側に接続する」という記述は誤りです。

答え:1 コンデンサは,手元開閉器よりも電源側に接続する。

コンデンサは「個々の電動機と一体で開閉されるように、手元開閉器より負荷側(電動機側)に接続する」のが原則である点を押さえておきましょう。

No.21

電気設備

屋内の低圧配線を造営材に取り付ける場合において,配線方法と支持点間の距離の組合せとして,「内線規程」上,不適当なものはどれか。

  • 1.合成樹脂製可とう管:1.5 m以下
  • 2.金属管:2 m以下
  • 3.金属線ぴ:1.5 m以下
  • 4.ライティングダクト:2 m以下

正解:1

解説

考え方

屋内の低圧配線を造営材に取り付ける場合、配線方法ごとにケーブルや電線管がたわんだり損傷したりしないよう、支持点間の距離(サドルなどで固定する間隔)の上限が内線規程で定められています。金属管は比較的剛性が高いため2 m以下、金属線ぴは1.5 m以下、ライティングダクトは1.5 m以下(一般に2 m以下とされる場合もありますが、いずれも金属管より短めの間隔)とされています。

合成樹脂製可とう管(PF管・CD管など)は、金属管に比べて可とう性(柔軟性)が高く自重でたわみやすい性質があるため、支持点間の距離はより短く、1 m以下とすることが求められます。「合成樹脂製可とう管:1.5 m以下」という組合せは、実際に必要とされる間隔(1 m以下)よりも緩い数値になっており、不適当です。

答え:1 合成樹脂製可とう管:1.5 m以下

配線方法によって支持点間隔の基準値が異なる点は、可とう性(柔らかさ)が高い工法ほど支持間隔が短くなる、という傾向で覚えておくと数値を思い出しやすくなります。

No.22

電気設備

高圧受電設備の用語の定義として,「高圧受電設備規程」上,誤っているものはどれか。

  • 1.区分開閉器とは,保守点検の際に電路を区分するための開閉装置をいう。
  • 2.受電設備容量とは,受電電圧で使用する変圧器,電動機などの機器容量の合計をいい高圧進相コンデンサを含む。
  • 3.短絡電流とは,電路のインピーダンスの少ない状態で接触を生じたことにより,その部分を通じて流れる電流をいう。
  • 4.地絡電流とは,地絡によって電路の外部へ流出し,電線若しくは電気機械器具の損傷,感電又は火災のおそれのある電流をいう。

正解:2

解説

考え方

高圧受電設備規程では、区分開閉器を「保守点検の際に電路を区分するための開閉装置」、短絡電流を「電路のインピーダンスの少ない状態で接触を生じたことにより,その部分を通じて流れる電流」、地絡電流を「地絡によって電路の外部へ流出し,電線若しくは電気機械器具の損傷,感電又は火災のおそれのある電流」と定義しています。これらはいずれも規程上の定義として正しい内容です。

一方、受電設備容量は、受電電圧で使用する変圧器や電動機などの機器容量の合計を指しますが、高圧進相コンデンサ(力率改善用のコンデンサ)はこの受電設備容量には含まないものとして扱われます。「受電設備容量とは,…機器容量の合計をいい高圧進相コンデンサを含む」という記述は、進相コンデンサを含めている点で規程上の定義と異なり、誤りです。

答え:2 受電設備容量とは,受電電圧で使用する変圧器,電動機などの機器容量の合計をいい高圧進相コンデンサを含む。

受電設備容量は「変圧器・電動機など負荷側の機器容量の合計」であり、力率改善用の進相コンデンサは別枠として扱われる、という点がこの設問のポイントです。

No.23

電気設備

据置鉛蓄電池に関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.制御弁式鉛蓄電池は,補水する必要がない。
  • 2.触媒栓は,充電時に発生するガスを水に戻す機能がある。
  • 3.放電すると,電解液の濃度(比重)が下がる。
  • 4.温度が高いほど,自己放電は小さくなる。

正解:4

解説

考え方

この問題は「最も不適当なもの」を選びます。

蓄電池は使わずに置いておくだけでも内部の化学反応で少しずつ容量が減っていきます(自己放電)。化学反応は温度が高いほど活発になるため、自己放電は温度が高いほど大きくなります。「温度が高いほど,自己放電は小さくなる」は実際の傾向と逆であり、不適当な記述です。

他の選択肢はいずれも正しい記述です。

  • 制御弁式鉛蓄電池(シール形)は、充電時に発生するガスを内部で水に戻して吸収する構造のため、補水が不要です。
  • 触媒栓は、ベント形(液式)の鉛蓄電池で充電時に発生する水素・酸素を触媒で再結合させて水に戻す栓で、補水間隔を延ばせます。
  • 鉛蓄電池は放電すると電解液(希硫酸)中の硫酸が消費されて水に近づくため、濃度(比重)が下がります。比重を測れば充電状態の目安が分かります。

答え:4 温度が高いほど,自己放電は小さくなる。

「放電で比重が下がる/充電で比重が上がる」「温度が高いほど自己放電が進みやすい」という2つの関係を、正しい向きで覚えておきましょう。

No.24

電気設備

湿気の多い場所に低圧屋内配線を施設する工事として,「電気設備の技術基準とその解釈」上,誤っているものはどれか。ただし,必要に応じて防湿装置を施すものとする。

  • 1.金属ダクト工事
  • 2.合成樹脂管工事
  • 3.ケーブル工事
  • 4.金属可とう電線管工事

正解:1

解説

考え方

湿気の多い場所に低圧屋内配線を施設する場合、電気設備の技術基準とその解釈では、防湿装置を施すことを条件に、合成樹脂管工事、ケーブル工事、金属可とう電線管工事などを行うことができるとされています。これらはいずれも、管内やケーブル自体の防水・防湿性能によって、湿気による絶縁劣化や腐食を防ぐことができる工事方法です。

一方、金属ダクト工事は、多数の電線をまとめて収める開放性のある金属製ダクトを用いる工事方法で、主に乾燥した場所での施設を前提としており、湿気の多い場所での使用は想定されていません。「金属ダクト工事」は、湿気の多い場所に施設する工事として誤りです。

答え:1 金属ダクト工事

湿気の多い場所では「管やケーブル自体で水分の浸入を防げる工事方法」が認められ、開放的な構造を持つ金属ダクト工事は対象外になる、という考え方で整理しておきましょう。

No.25

電気設備

非常警報設備に関する記述として「消防法」上,誤っているものはどれか。ただし,防火対象物には,非常警報器具,自動火災報知設備,自動式サイレン及び放送設備の設置はされていないものとする。

  • 1.非常ベルの音響装置は,各階ごとに,その階の各部分から一の音響装置までの水平距離が50 m以下となるように設ける。
  • 2.非常警報設備の起動装置は,多数の者の目にふれやすく,かつ,火災に際しすみやかに操作できる箇所に設ける。
  • 3.表示灯は,起動装置の直近,床上1.5 mの箇所に設ける。
  • 4.非常警報設備には,非常電源を附置する。

正解:1

解説

考え方

消防法上、非常警報設備の起動装置は、多数の者の目にふれやすく、火災の際にすみやかに操作できる箇所に設けること、表示灯は起動装置の直近かつ床上1.5 mの箇所に設けること、非常警報設備には非常電源を附置することが定められています。これらはいずれも正しい記述です。

一方、非常ベルの音響装置は、各階ごとに、その階の各部分から一の音響装置までの水平距離が「25 m以下」となるように設けることとされており、「50 m以下」という数値は実際の基準よりも緩い(長い)値であり、誤りです。

答え:1 非常ベルの音響装置は,各階ごとに,その階の各部分から一の音響装置までの水平距離が50 m以下となるように設ける。

非常警報設備の音響装置の水平距離基準(25 m以下)は、自動火災報知設備の感知区域の考え方などと混同しやすい数値なので、正確な数値をセットで覚えておく必要があります。

No.26

電気設備

非常用の照明装置に設ける予備電源が,充電を行うことなく継続して点灯させることができる時間として,「建築基準法」上,定められているものはどれか。

  • 1.10分間
  • 2.20分間
  • 3.30分間
  • 4.60分間

正解:3

解説

考え方

建築基準法上、非常用の照明装置に設ける予備電源は、停電時に避難経路を確保するため、充電を行うことなく継続して点灯させることができる構造とすることが求められています。この継続点灯時間は「30分間」以上とすることが定められています。

選択肢に挙げられた「10分間」「20分間」「60分間」は、他の非常用設備(例えば非常用エレベーターのかご内照明や、非常用の進入口の赤色灯など)や、誤って混同しやすい数値であり、非常用の照明装置の予備電源の点灯時間としては定められていません。

答え:3 30分間

非常用の照明装置の予備電源の点灯時間「30分間」は頻出の数値なので、他の設備の保有時間(例えば非常用エレベーターの予備電源の運転時間など)と混同しないよう単独で覚えておきましょう。

No.27

電気設備

次の記述に該当するテレビ共同受信設備を構成する機器の名称として,最も適当なものはどれか。「混合された異なる周波数帯域の信号を選別して取り出すための機器」

  • 1.増幅器
  • 2.分配器
  • 3.分波器
  • 4.分岐器

正解:3

解説

考え方

テレビ共同受信設備を構成する機器は、それぞれ異なる機能を持っています。増幅器は微弱な受信信号のレベルを引き上げる機器、分配器は1つの信号を複数の系統に分ける機器、分岐器は幹線を流れる信号の一部を分けて取り出す機器です。

これらに対し、「混合された異なる周波数帯域の信号を選別して取り出すための機器」は、地上デジタル放送やBS・CS放送など、周波数帯域の異なる複数の信号が混合されたケーブルから、特定の周波数帯域の信号だけを選び出して取り出す機能を持つ機器であり、これを分波器と呼びます。分波器は、複数の信号を混ぜ合わせる「混合器」とは逆の働きをする機器です。

答え:3 分波器

「分配器=同じ信号を複数系統に分ける」「分岐器=幹線から一部を取り出す」「分波器=周波数帯域ごとに選別して分ける」という機能の違いで区別しておくと判断しやすくなります。

No.28

電気設備

電車線の張力調整装置に関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.張力調整装置は,温度変化による電車線のたるみ過ぎ又は張り過ぎを防止するものである。
  • 2.張力調整装置には,自動式と手動式がある。
  • 3.自動張力調整装置には,ばね式バランサがある。
  • 4.手動張力調整装置には,滑車式バランサがある。

正解:4

解説

考え方

電車線(トロリ線・ちょう架線)は、気温の変化によって伸び縮みします。張力調整装置は、この温度変化によるたるみ過ぎや張り過ぎを防ぎ、常に一定の張力を保つために設けられる装置で、自動式と手動式があります。自動張力調整装置にはばね式バランサが、手動張力調整装置には滑車式バランサ(おもりを介して手動で調整するもの)が用いられます。

一方、滑車(つり合いおもり)を介して重りの自重で常時自動的に張力を保つ「滑車式(重錘式)バランサ」は、実務上は自動張力調整装置に分類される代表的な方式です。手動張力調整装置は、作業員がウインチなどを操作して人手で張力を調整する方式を指し、滑車式バランサとは仕組みが異なります。「手動張力調整装置には,滑車式バランサがある」という記述は、滑車式バランサの位置づけ(自動式に分類される)と異なるため不適当です。

答え:4 手動張力調整装置には,滑車式バランサがある。

張力調整装置は「自動式=ばね式・滑車式(重錘式)バランサで常時自動的に張力を保つ」「手動式=人手で調整するウインチ式など」という整理をしておくと、自動・手動の区分を取り違えにくくなります。

No.29

電気設備

道路トンネル照明に関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.入口部照明の区間の長さは,設計速度が速いほど長くする。
  • 2.出口部には,設計速度,トンネル延長,出口付近の野外輝度を考慮し,必要に応じて照明施設を設けるのがよい。
  • 3.停電時照明は,停電時における危険防止のため,設けることを原則とするが,基本照明の一部を兼用することはできない。
  • 4.接続道路の照明は,夜間において,トンネル出入口付近の幅員構成や道路線形の変化などを明示するため,必要に応じて設けるのがよい。

正解:3

解説

考え方

道路トンネル照明は、運転者の目が急激な明暗変化に順応できるよう、入口部・基本部・出口部などに分けて設計されます。入口部照明は、トンネル外の明るさに慣れた目が急に暗いトンネル内に入る際の順応を助けるためのもので、設計速度が速いほど、その分だけ長い距離をかけて明るさを緩やかに落とす必要があるため、区間の長さは長くなります。出口部には、設計速度・トンネル延長・出口付近の野外輝度を考慮して、必要に応じて照明施設を設けます。接続道路の照明は、夜間にトンネル出入口付近の幅員構成や道路線形の変化を明示するため、必要に応じて設けます。

一方、停電時照明は、停電時の危険防止のために設けることを原則としますが、基本照明の一部を停電時にも点灯できるようにして兼用する方式も広く採用されています。「停電時照明は,…基本照明の一部を兼用することはできない」という記述は、実際には基本照明の一部を停電時照明として兼用する設計が行われている点と矛盾するため、不適当です。

答え:3 停電時照明は,停電時における危険防止のため,設けることを原則とするが,基本照明の一部を兼用することはできない。

停電時照明は独立した専用設備だけでなく、基本照明の一部を非常用電源に接続して兼用する方式も認められている点がポイントです。

No.30

関連分野

建物の空調で使用するヒートポンプの原理図において,アの名称として,適当なものはどれか。

No.30の図
  • 1.圧縮機
  • 2.熱交換器
  • 3.蒸発器
  • 4.凝縮器

正解:1

解説

考え方

ヒートポンプは、冷媒を圧縮・膨張させながら循環させることで、低温側から高温側へ熱を汲み上げる仕組みです。基本構成は、冷媒ガスを圧縮して高温・高圧にする圧縮機、高温の冷媒ガスを外気などに放熱して液化させる凝縮器、液化した冷媒を減圧して低温にする膨張弁、低温の冷媒が周囲の熱を吸収して蒸発する蒸発器の4つの要素からなり、これらを冷媒が循環することで、空調の暖房・冷房や給湯に利用されます。

図では、室外側で吸熱する機器(蒸発器)から出た冷媒が、アを通ってから室内側で放熱する機器(凝縮器)へ流れ、下側の膨張弁を通って戻る循環になっています。膨張弁と対をなし、蒸発器と凝縮器の間で冷媒の圧力と温度を高める位置にあるアは、圧縮機です。圧縮機で高温・高圧にした冷媒を凝縮器で放熱させるのが、ヒートポンプが熱を「汲み上げる」ための中心的な工程です。

答え:1 圧縮機

ヒートポンプの原理図は「圧縮機→凝縮器→膨張弁→蒸発器」の順で冷媒が循環する構成を覚えておくと、図中の各機器の位置から名称を判断しやすくなります。

No.31

関連分野

盛土工事における土の締固めに関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.雨水の浸入による土の硬化や吸水による膨張を大きくする。
  • 2.土の空気間げきを少なくすることにより,透水性を低下させる。
  • 3.盛土の法面の安定や,土の支持力を増加させる。
  • 4.盛土の変形抵抗及び圧縮抵抗を確保する。

正解:1

解説

考え方

盛土工事で行う締固めは、土の中の空気間げき(すき間)を少なくして密度を高めることで、透水性を下げ、法面の安定や支持力を増加させ、変形抵抗・圧縮抵抗を高める効果があります。締固めが十分に行われた盛土は、雨水が浸入しにくく、吸水による膨張も抑えられます。

「雨水の浸入による土の硬化や吸水による膨張を大きくする」という記述は、締固めの効果とは逆で、締固めを行うことで雨水の浸入や吸水による膨張はむしろ小さく抑えられるため、不適当です。

答え:1 雨水の浸入による土の硬化や吸水による膨張を大きくする。

締固めは「間げきを減らして水を通しにくくする=雨水浸入・吸水膨張を抑える」方向に働く点を押さえておけば、逆向きの記述だと気づけます。

No.32

関連分野

測量に関する次の記述に該当する測量方法として,最も適当なものはどれか。「ある点の基準面からの標高や,土地の高低差を求める測量である。」

  • 1.距離測量
  • 2.水準測量
  • 3.平板測量
  • 4.トラバース測量

正解:2

解説

考え方

測量には目的に応じてさまざまな種類があります。距離測量は2点間の距離を測るもの、平板測量は現地で直接図面を作成しながら位置関係を求めるもの、トラバース測量は測点を結んだ多角形の辺長・角度を測って各点の位置を求めるものです。

これらに対し、「ある点の基準面からの標高や,土地の高低差を求める測量」は、レベル(水準儀)や標尺を用いて基準面(水準基準面)からの高さの差を測定する測量方法であり、これを水準測量と呼びます。

答え:2 水準測量

水準測量は「高さ・標高」を求める測量、距離測量・トラバース測量は「水平方向の位置・距離」を求める測量というように、測る対象(高さか水平位置か)で区別すると判断しやすくなります。

No.33

関連分野

土留め(山留め)壁に用いる鋼矢板による工法において,鋼矢板の施工方法として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.ディープウェル工法
  • 2.プレボーリング工法
  • 3.振動工法
  • 4.圧入工法

正解:1

解説

考え方

土留め(山留め)壁に用いる鋼矢板を地中に打ち込む施工方法には、あらかじめ地盤に穴をあけてから矢板を挿入するプレボーリング工法、機械的な振動を与えながら打ち込む振動工法、油圧などの力で静かに押し込む圧入工法などがあり、いずれも鋼矢板を地中に建て込むための施工方法です。

一方、ディープウェル工法は、地盤中に井戸(ウェル)を掘り、水中ポンプで地下水をくみ上げて地下水位を低下させるための工法であり、鋼矢板を地中に打ち込む・建て込むための施工方法ではありません。

答え:1 ディープウェル工法

プレボーリング・振動・圧入の3つは「鋼矢板を地中に建て込む」ための工法、ディープウェル工法は「地下水位を下げる」ための工法という目的の違いで区別しておきましょう。

No.34

関連分野

国内の鉄道において,新幹線鉄道の軌間として,正しいものはどれか。

  • 1.1 067 mm
  • 2.1 372 mm
  • 3.1 435 mm
  • 4.1 676 mm

正解:3

解説

考え方

鉄道の軌間(左右のレールの間隔)は、路線の種類によって異なる規格が用いられています。在来線の多くは1 067 mm(狭軌)が採用されていますが、新幹線鉄道では、高速走行時の安定性を高めるため、国際的にも広く採用されている1 435 mm(標準軌)が採用されています。1 372 mmや1 676 mmは、それぞれ一部の私鉄路線や特定の路線で使われる軌間であり、新幹線鉄道の軌間ではありません。

答え:3 1 435 mm

新幹線は「標準軌(1 435 mm)」、在来線の多くは「狭軌(1 067 mm)」という対比で覚えておくと、他の軌間の数値と混同しにくくなります。

No.35

関連分野

コンクリートに関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.空気中の二酸化炭素により,コンクリートのアルカリ性は表面から失われて中性化していく。
  • 2.コンクリートは,セメントと水の化学反応により凝結・硬化する。
  • 3.コンクリートは,圧縮強度は高いが,引張強度は低い。
  • 4.生コンクリートは,スランプが小さいほど流動性が大きい。

正解:4

解説

考え方

コンクリートは、セメントと水の化学反応(水和反応)によって凝結・硬化します。硬化後のコンクリートは圧縮強度が高い一方、引張強度は圧縮強度に比べてかなり低いという性質があります。また、空気中の二酸化炭素の影響を受けて、コンクリート表面から徐々にアルカリ性が失われていく現象を中性化と呼びます。

一方、生コンクリートのスランプ(スランプコーンを引き抜いたときのコンクリートの下がり具合を測定した値)は、値が大きいほど流動性(軟らかさ・流れやすさ)が大きいことを示します。「スランプが小さいほど流動性が大きい」という記述は、スランプと流動性の関係が逆であり、誤りです。

答え:4 生コンクリートは,スランプが小さいほど流動性が大きい。

スランプは「値が大きい=軟らかく流動性が高い」「値が小さい=硬く流動性が低い」という関係で覚えておくと、この種の設問で数値の大小を取り違えずに判断できます。

No.36

共通工学

遮断器の文字記号と用語の組合せとして,「日本電機工業会規格(JEM)」上,不適当なものはどれか。

  • 1.VCB:真空遮断器
  • 2.GCB:ガス遮断器
  • 3.MCCB:磁気遮断器
  • 4.ELCB:漏電遮断器

正解:3

解説

考え方

遮断器の文字記号は、日本電機工業会規格(JEM)で定められています。VCB(Vacuum Circuit Breaker)は真空遮断器、GCB(Gas Circuit Breaker)はガス遮断器、ELCB(Earth Leakage Circuit Breaker)は漏電遮断器を表す記号として、それぞれ名称と一致しています。

一方、MCCB(Molded Case Circuit Breaker)は、樹脂などの成形されたケースに収められた配線用遮断器を指す記号であり、「磁気遮断器」という名称とは対応しません。磁気遮断器は、アークを磁力で消弧する方式の遮断器(MBB:Magnetic Blow-out Circuit Breakerなど)を指すもので、MCCBとは別の機器です。「MCCB:磁気遮断器」という組合せは不適当です。

答え:3 MCCB:磁気遮断器

MCCBは「モールド(成形)ケースに収めた遮断器」という成り立ちの記号であり、「磁気」による消弧方式を表す記号ではない点を区別しておきましょう。

No.37

施工管理法(応用能力)

建設工事における施工要領書に関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.初心者の技術・技能の習得に利用した。
  • 2.施工図を補完する資料なので,設計者,工事監督員の承諾を省略できる。
  • 3.部分詳細や図表などを用いて分かりやすいものとした。
  • 4.一般的に常識的な事項の記載を省略できる。
  • 5.施工品質の均一化及び向上を図ることができる。

正解:2

解説

考え方

施工要領書は、施工図を補完し、部分詳細や図表などを用いて分かりやすく作業手順・留意点を示す資料で、初心者の技術・技能の習得にも活用され、施工品質の均一化及び向上を図ることができます。一般的に常識とされる事項については、記載を省略して要点を絞ることも行われます。

一方、施工要領書は施工図を補完する重要な技術資料であり、その内容について設計者や工事監督員の承諾を省略してよいわけではありません。むしろ、施工要領書の内容を事前に確認・承諾してもらうことで、施工方法の適切性を担保する役割があります。「施工図を補完する資料なので,設計者,工事監督員の承諾を省略できる」という記述は不適当です。

答え:2 施工図を補完する資料なので,設計者,工事監督員の承諾を省略できる。

施工要領書は「分かりやすさ・教育効果・品質均一化」に役立つ資料であると同時に、関係者の承諾を得るべき技術資料でもある、という両方の側面を押さえておきましょう。

No.38

施工管理法(応用能力)

建設工事のネットワーク工程表において,クリティカルパスの日数(所要工期)を短縮する場合の記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.人員,機械などの投入資源の増加限度を検討した。
  • 2.各作業時間(日数)の見積りが適切であるか確認した。
  • 3.各作業の順序の入れ替えによる効果について確認した。
  • 4.品質,安全性が低下する場合でも日程の短縮を検討した。
  • 5.直列になっている作業を並列作業に変更することを検討した。

正解:4

解説

考え方

ネットワーク工程表でクリティカルパスの日数(所要工期)を短縮するには、人員・機械などの投入資源をどこまで増やせるか検討すること、各作業時間(日数)の見積りが適切かを確認すること、作業順序の入れ替えによる効果を確認すること、直列になっている作業を並列作業に変更できないか検討することなどが行われます。

一方、工期短縮の検討においては、品質や安全性を犠牲にしてまで日程を短縮することは適切な工程管理とはいえません。工期短縮はあくまで品質・安全性を確保した上で行うべきものであり、「品質,安全性が低下する場合でも日程の短縮を検討した」という記述は、工程管理の基本的な考え方に反するため不適当です。

答え:4 品質,安全性が低下する場合でも日程の短縮を検討した。

工期短縮の検討は「資源投入・見積りの見直し・順序変更・並列化」という手段で行うものであり、品質・安全性を犠牲にする短縮は対象外である点を押さえておきましょう。

No.39

施工管理法(応用能力)

図に示すネットワーク工程表のクリティカルパスとして,正しいものはどれか。ただし,○内の数字はイベント番号,アルファベットは作業名,日数は所要日数を示す。

No.39の図
  • 1.①→③→⑤→⑦→⑨→⑩→⑪→⑫
  • 2.①→④→⑥→⑧→⑨→⑩→⑪→⑫
  • 3.①→④→⑥→⑦→⑨→⑩→⑪→⑫
  • 4.①→②→④→⑥→⑧→⑨→⑩→⑪→⑫
  • 5.①→②→③→⑤→⑦→⑨→⑩→⑪→⑫

正解:3

解説

考え方

ネットワーク工程表では、開始のイベント①から終了のイベント⑫まで、各経路の作業日数を合計し、その合計日数が最も大きくなる経路がクリティカルパス(最長経路=全体の所要工期を決める経路)になります。各イベントに到達する最も早い時刻(最早開始時刻)を①から順に計算し、複数の矢線が合流するイベントでは大きい方の値を採用していきます。点線の矢印(ダミー)は日数0の作業として扱います。

計算

各イベントの最早開始時刻を順に求めます(合流点は大きい方を採用)。

  • ②=B 4日
  • ③=max(A 5日,②+D 4日=8日)=8日
  • ④=max(C 5日,②からのダミー=4日)=5日
  • ⑤=③+E 7日=15日、⑥=④+G 6日=11日
  • ⑦=max(②+F 8日=12日,⑤からのダミー=15日,⑥+H 5日=16日)=16日
  • ⑧=⑥+K 7日=18日
  • ⑨=max(⑦+J 4日=20日,⑧からのダミー=18日)=20日
  • ⑩=max(⑤+I 6日=21日,⑨+L 4日=24日)=24日
  • ⑪=max(⑩+M 6日=30日,⑨+N 7日=27日,⑧+O 8日=26日)=30日
  • ⑫=⑪+P 5日=35日

最大値をたどると、C→G→H→J→L→M→Pの順に通る ①→④→⑥→⑦→⑨→⑩→⑪→⑫ が最長経路(所要工期35日)です。

答え:3 ①→④→⑥→⑦→⑨→⑩→⑪→⑫

クリティカルパスは見た目の長さでは判断できません。合流するイベントごとに「どちらの経路で来ると遅いか」を数字で積み上げて比較する手順を徹底しましょう。ダミー(点線矢印)も作業の順序関係としては有効で、日数0で通過する点に注意してください。

No.40

施工管理法(応用能力)

品質管理に用いる特性要因図に関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.図の形から魚の骨と言われることがある。
  • 2.問題の大きさの順位が容易にわかるので採用した。
  • 3.データを活用しながら,事実に基づき,作りあげていく。
  • 4.特性要因図の作成をブレーン・ストーミングにより進めたところ有効であった。
  • 5.問題としている特性と,それに影響を与える要因との関係を,体系的に整理した図である。

正解:2

解説

考え方

特性要因図は、問題としている特性(結果)と、それに影響を与える要因との関係を体系的に整理した図で、図の形が魚の骨に似ていることから「フィッシュボーン図」とも呼ばれます。データを活用しながら事実に基づいて作りあげていく点や、要因を洗い出す段階でブレーン・ストーミングを活用すると効果的である点も、特性要因図の一般的な特徴です。

一方、特性要因図は要因同士の関係を整理して見える化するための図であり、各要因が問題の大きさにどの程度影響しているかという「大きさの順位」を数値的・視覚的に容易に把握できる図ではありません。要因の重要度の大きさを順位づけて視覚化したい場合は、パレート図など別の手法が用いられます。「問題の大きさの順位が容易にわかるので採用した」という記述は、特性要因図の性質として不適当です。

答え:2 問題の大きさの順位が容易にわかるので採用した。

特性要因図は「要因を体系的に整理する」ための図であり、「問題の大きさを順位づけて示す」のはパレート図の役割である、という違いを区別しておきましょう。

No.41

施工管理法

建設工事における施工計画書の作成の目的として,最も関係のないものはどれか。

  • 1.施工効率を高めるため
  • 2.施工技術を習得するため
  • 3.環境管理を行うため
  • 4.コスト目標を達成するため

正解:2

解説

考え方

施工計画書は、工事を安全かつ効率的に進め、コスト目標を達成し、環境への配慮を行うために作成される重要な計画資料です。施工効率を高めること、コスト目標を達成すること、環境管理を行うことは、いずれも施工計画書の作成目的として密接に関係します。

一方、「施工技術を習得するため」は、施工要領書のように現場の作業員の教育・技能習得を主な目的とする書類に関わる記述であり、工事全体の進め方や体制を定める施工計画書そのものの作成目的としては、最も関係の薄いものです。

答え:2 施工技術を習得するため

施工計画書は「工事をどう進めるか」を定める計画書、施工要領書は「作業のやり方・技能習得」に踏み込んだ資料、という役割の違いを区別しておきましょう。

No.42

施工管理法

新築事務所ビルの電気工事における総合工程表の作成に関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.受変電設備,幹線などの工事期間は,受電日より逆算して計画する。
  • 2.工程上動かせない作業がある場合は,それを中心に他の作業との関連性をふまえ計画する。
  • 3.諸官庁への書類の作成を計画的に進めるため,提出予定時期を記入する。
  • 4.作業種別ごとに作業の進捗を計画し,必要な労務の稼働人員を記入する。

正解:4

解説

考え方

新築事務所ビルの電気工事における総合工程表は、受変電設備や幹線などの主要な工事期間を、竣工・受電の予定日から逆算して計画すること、工程上動かせない作業(他業者との取り合いなど)を中心に他の作業との関連性を踏まえて計画すること、諸官庁への書類提出を計画的に進めるため提出予定時期を記入することが、いずれも適切な作成方法です。

一方、「作業種別ごとに作業の進捗を計画し,必要な労務の稼働人員を記入する」という記述は、総合工程表というよりも、より詳細な労務工程表や作業別工程表で扱うべき内容に近く、工事全体の主要な流れを示す総合工程表の記載内容としては細か過ぎ、不適当とされます。

答え:4 作業種別ごとに作業の進捗を計画し,必要な労務の稼働人員を記入する。

総合工程表は工事全体の主要な流れを示す上位の工程表であり、労務の稼働人員のような詳細な情報は、より下位の労務工程表・週間工程表で扱う内容という位置づけを押さえておきましょう。

No.43

施工管理法

絶縁抵抗測定に関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.ケーブルの測定時には,測定開始直後の指示値を測定値とした。
  • 2.高圧回路を,1 000 Vの絶縁抵抗計で測定した。
  • 3.低圧幹線を,500 Vの絶縁抵抗計で測定した。
  • 4.測定前に,絶縁抵抗計の電池チェック,開放チェック及び0(ゼロ)チェックを行った。

正解:1

解説

考え方

絶縁抵抗測定では、高圧回路には1 000 Vの絶縁抵抗計を、低圧幹線には500 Vの絶縁抵抗計を用いるのが一般的であり、測定前には絶縁抵抗計の電池チェック・開放(オープン)チェック・0(ゼロ)チェックを行って、測定器自体が正常に動作することを確認する必要があります。これらはいずれも適切な測定方法です。

一方、ケーブルは静電容量(キャパシタンス)を持つため、絶縁抵抗計を接続した直後は充電電流の影響で指示値が変動し、時間の経過とともに指示値が徐々に安定していきます。測定開始直後の不安定な指示値をそのまま測定値として採用すると、実際の絶縁抵抗値より低い値を読んでしまうおそれがあります。「測定開始直後の指示値を測定値とした」という記述は、ケーブルの測定方法として不適当です。

答え:1 ケーブルの測定時には,測定開始直後の指示値を測定値とした。

ケーブルは静電容量の影響で指示値が安定するまで時間がかかるため、測定開始直後ではなく、指示値が落ち着いてから読み取るという手順を押さえておきましょう。

No.44

施工管理法

高さが5 m以上の移動式足場(ローリングタワー)の設置及び使用に関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.組立て作業は,作業主任者を選任して行った。
  • 2.作業床上に作業員が乗っている場合,移動式足場の移動を禁止した。
  • 3.作業床の周囲には,床面より80 cmの高さに手すりを設け,中さんと幅木を取り付けた。
  • 4.作業床の床材に足場板を使用し,すき間が3 cm以下となるよう敷き並べて固定した。

正解:3

解説

考え方

高さ5 m以上の移動式足場(ローリングタワー)の組立て作業は、足場の組立て等作業主任者を選任して行う必要があります。作業床上に作業員が乗っている状態での移動は転倒などの危険があるため禁止されます。作業床の床材には足場板を使用し、すき間が3 cm以下となるよう敷き並べて固定することが求められます。これらはいずれも適切な措置です。

一方、作業床の周囲に設ける手すりの高さは、労働安全衛生規則上「85 cm以上」とすることが求められており、「床面より80 cmの高さ」は必要とされる高さに達しておらず、不適当です。

答え:3 作業床の周囲には,床面より80 cmの高さに手すりを設け,中さんと幅木を取り付けた。

足場の手すりの高さ「85 cm以上」という基準値は頻出のため、80 cmや90 cmなど近い数値との違いを正確に覚えておく必要があります。

No.45

施工管理法

高所から物体を投下するときに投下設備を設ける等,労働者の危険を防止するための措置を講じなければならない高さとして,「労働安全衛生法」上,定められているものはどれか。

  • 1.1.5 m以上
  • 2.1.8 m以上
  • 3.2 m以上
  • 4.3 m以上

正解:4

解説

考え方

労働安全衛生法(労働安全衛生規則)では、高所から物体を投下する場合、下方に人がいて危険が生じるおそれがあるため、投下設備を設けて危険を防止するか、監視人を置くなどの措置を講じなければならないとされています。この措置が必要となる高さは「3 m以上」と定められています。

選択肢に挙げられた「1.5 m以上」「1.8 m以上」「2 m以上」は、それぞれ足場の手すりの高さや、墜落防止に関する別の基準値と混同しやすい数値ですが、物体投下時の危険防止措置が必要な高さとしては「3 m以上」が正しい数値です。

答え:4 3 m以上

「3 m以上の高所からの物体投下には投下設備等が必要」という数値は、墜落防止用の手すりの高さ(85 cm以上)などの数値と混同しないよう、別の基準として覚えておきましょう。

No.46

施工管理法

水力発電所の建設工事に関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.接地工事の接地極は,吸出管の基礎掘削の際に埋設した。
  • 2.発電所建屋内の天井クレーンは,主要機器の据え付け前に設置した。
  • 3.立軸の水車と発電機の心出しは,ロータリエンコーダを用いて行った。
  • 4.発電機の固定子,回転子等は分割輸送した。

正解:3

解説

考え方

水力発電所の建設工事では、接地工事の接地極を吸出管の基礎掘削の際に埋設すること、発電所建屋内の天井クレーンを主要機器の据え付け前に設置しておくこと(機器の搬入・据付けにクレーンを使うため)、発電機の固定子・回転子等の大型部品を分割して輸送することは、いずれも一般的で適切な施工方法です。

一方、立軸形の水車と発電機の軸の中心を合わせる「心出し」作業は、機械的な精度が求められる精密な位置合わせ作業であり、ダイヤルゲージなどを用いた機械的な測定方法によって行うのが一般的です。ロータリエンコーダは回転角度や回転速度を電気信号として検出するための機器であり、水車と発電機の軸心合わせという機械的な位置決め作業に用いる機器としては不適当です。

答え:3 立軸の水車と発電機の心出しは,ロータリエンコーダを用いて行った。

心出し作業は「軸の中心位置を機械的に精密に合わせる」作業であり、回転を電気信号に変換するロータリエンコーダの用途(回転検出)とは異なる点を区別しておきましょう。

No.47

施工管理法

高圧架空配電線路の施工に関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.絶縁電線は,圧縮スリーブを使用して接続した。
  • 2.電線接続部には,絶縁電線と同等以上の絶縁効果を有するカバーを使用した。
  • 3.張力が加わる絶縁電線は,電線の支持点で分岐した。
  • 4.絶縁電線の引留支持には,玉がいしを使用した。

正解:4

解説

考え方

この問題は「最も不適当なもの」を選びます。

玉がいしは、支線の途中に入れて支線の上部と下部を絶縁するためのがいしで、電線そのものを引き留めて支持する用途のものではありません。高圧絶縁電線の引留支持には、電線の張力に耐えられる耐張がいしや引留用のがいし装置を使います。「絶縁電線の引留支持には,玉がいしを使用した」は用途違いであり、不適当な施工です。

他の選択肢はいずれも適切な施工方法です。

  • 絶縁電線の接続に圧縮スリーブを使うのは標準的な接続方法です。
  • 電線接続部には、絶縁電線と同等以上の絶縁効果を持つカバー(絶縁カバー・絶縁テープ処理)を施します。
  • 張力が加わる電線の分岐は、電線の支持点で行うのが原則です。支持点で分岐すれば、分岐箇所の接続部に電線の張力が直接かからず、接続部の緩みや断線を防げます。

答え:4 絶縁電線の引留支持には,玉がいしを使用した。

「玉がいし=支線の絶縁用」「引留=耐張がいし」という用途の対応を覚えておくと、この種の問題は確実に得点できます。

No.48

施工管理法

金属管配線に関する記述として,「内線規程」上,誤っているものはどれか。

  • 1.単相3線式回路においては,3本の電線を同一の金属管内に収めて施工した。
  • 2.器具と器具の間の金属管配線の管のこう長が30 mを超えたので,途中にプルボックスを設置した。
  • 3.水気のある場所に施設する金属管配線に絶縁電線を使用した。
  • 4.強電流回路の電線と弱電流回路の電線を同一ボックスに収めるので,金属製の隔壁を施設し,その隔壁にD種接地工事を施した。

正解:4

解説

考え方

金属管配線では、単相3線式回路の3本の電線を同一の金属管内に収めて施工すること、管のこう長が長くなる場合(30 mを超える場合など)に途中にプルボックスを設置すること、水気のある場所に絶縁電線を使用した金属管配線を施すことは、いずれも内線規程上認められた適切な施工です。

一方、強電流回路の電線と弱電流回路の電線を同一のボックスに収める場合には、金属製の隔壁を設けて電気的に分離する必要がありますが、その隔壁に施す接地工事は、感電・混触事故を防ぐための接地としてD種接地工事ではなく、より抵抗値の小さいC種接地工事とすることが求められます(金属製の隔壁は300 Vを超える強電流回路との混触を防止する目的で設けられるため)。「その隔壁にD種接地工事を施した」という記述は、必要とされる接地工事の種別として不適当です。

答え:4 強電流回路の電線と弱電流回路の電線を同一ボックスに収めるので,金属製の隔壁を施設し,その隔壁にD種接地工事を施した。

隔壁の接地工事は、対象となる回路の電圧や危険性に応じてC種・D種を使い分ける必要があり、強電流回路との混触防止という目的に対してはより厳しい接地(C種)が求められる点に注意しましょう。

No.49

施工管理法

図に示す,交流電化区間の電車線路標準構造において,部材アとイの名称の組合せとして適当なものはどれか。

No.49の図
  • 1.ア:可動ブラケット イ:トロリ線
  • 2.ア:可動ブラケット イ:負き電線
  • 3.ア:ハンガ イ:負き電線
  • 4.ア:ハンガ イ:トロリ線

正解:1

解説

考え方

交流電化区間の電車線路は、架線柱(電柱)からちょう架線・トロリ線を支持するための構造物が取り付けられており、その支持構造には、架線柱の変位や温度変化による伸縮を吸収できるよう、可動式の腕金具(可動ブラケット)が用いられることがあります。パンタグラフが直接接触して電気を受け取るのはトロリ線です。

図中でアの位置に示された、架線柱からちょう架線を支える可動式の腕状の部材は可動ブラケットにあたり、イの位置に示された、パンタグラフが接触する一番下の水平な線はトロリ線にあたります。負き電線は、電化区間で帰線電流の一部を専用の線路で流すための線であり、図のア・イが指す支持構造・接触線とは異なる部材です。

答え:1 ア:可動ブラケット イ:トロリ線

可動ブラケットは「架線柱側の支持金具」、トロリ線は「パンタグラフが接触する最下部の線」という位置関係で覚えておくと、図中の指示位置から部材名を判断しやすくなります。

No.50

施工管理法

有線電気通信設備の線路に関する記述として,「有線電気通信法」上,誤っているものはどれか。ただし,光ファイバは除くものとする。

  • 1.通信回線の線路の最大電圧を100 Vとした。
  • 2.屋内電線(通信線)が低圧の屋内強電流電線と交差するので,離隔距離を10 cm以上とした。
  • 3.ケーブルを使用した地中電線(通信線)と高圧の地中強電流電線との離隔距離を30 cm以上とした。
  • 4.屋内電線と大地間の絶縁抵抗を直流100 Vの電圧で測定した結果,0.4 MΩであったので良好とした。

正解:4

解説

考え方

この問題は「誤っているもの」を選びます。

有線電気通信設備令では、屋内電線と大地との間および屋内電線相互間の絶縁抵抗は、直流100 Vの電圧で測定した値で1 MΩ以上でなければならないと定められています。測定結果が0.4 MΩでは基準に達していないため、「0.4 MΩであったので良好とした」は誤りです。

他の選択肢はいずれも基準に適合した正しい記述です。

  • 通信回線の線路の電圧は100 V以下と定められているので、最大電圧100 Vは適合します。
  • 屋内電線(通信線)が低圧の屋内強電流電線と交差・接近する場合の離隔距離は10 cm以上でよいとされています。
  • ケーブルを使用した地中電線(通信線)と高圧の地中強電流電線との離隔距離は30 cm以上とされています。

答え:4 屋内電線と大地間の絶縁抵抗を直流100 Vの電圧で測定した結果,0.4 MΩであったので良好とした。

絶縁抵抗の「直流100 Vで測定して1 MΩ以上」という数値は、離隔距離の数値(低圧との交差10 cm・高圧地中線と30 cm)とあわせて、そのまま覚えておきましょう。

No.51

法規

建設業の許可に関する記述として,「建設業法」上,誤っているものはどれか。ただし,政令で定める軽微な建設工事のみを請け負うことを営業とする者を除く。

  • 1.「国土交通大臣の許可」と,「都道府県知事の許可」では,受注可能な請負金額による差はない。
  • 2.一の建設業者は,建築工事業と電気工事業の両方の許可を受けることができる。
  • 3.「国土交通大臣の許可」と,「都道府県知事の許可」では,施工にあたって下請契約を締結できる代金の額に差はない。
  • 4.「都道府県知事の許可」では,建設工事を施工し得る区域に制限がある。

正解:4

解説

考え方

建設業法上、建設業の許可には「国土交通大臣の許可」と「都道府県知事の許可」があり、この区分は営業所を2つ以上の都道府県に設けているか、1つの都道府県内だけに設けているかによって決まります。一の建設業者が建築工事業と電気工事業のように複数の業種の許可を受けることは可能です。都道府県知事の許可では、その営業所を置く都道府県内でのみ建設工事を施工できるわけではなく、実際の工事の施工そのものは全国どこでも行うことができ、制限があるのは営業所を設置できる区域(都道府県)です。また、国土交通大臣の許可と都道府県知事の許可との間で、受注できる請負金額や下請契約を締結できる代金の額そのものに違いはありません。

一方、下請契約を締結できる代金の額に関する制限(特定建設業の許可が必要になる下請代金の基準額)は、国土交通大臣の許可か都道府県知事の許可かという区分とは別の基準(特定・一般の区分)によって決まるものであり、両許可の間で下請契約の代金額に差があるわけではありません。ただし、この設問で誤りとされているのは「『都道府県知事の許可』では,建設工事を施工し得る区域に制限がある」という記述で、都道府県知事の許可であっても施工できる工事の区域(現場の所在地)そのものには全国的な制限はなく、制限があるのは営業所の設置場所です。「施工し得る区域に制限がある」という記述は、実際の制度と異なり誤りです。

答え:4 「都道府県知事の許可」では,建設工事を施工し得る区域に制限がある。

都道府県知事の許可は「営業所をその都道府県内に置く」ことに着目した区分であり、実際に工事を請け負い施工できる場所(現場)そのものが都道府県内に限定されるわけではない点を押さえておきましょう。

No.52

法規

建設工事の工期等に関する記述として,建設業法に基づき中央建設業審議会より勧告された「工期に関する基準」上,誤っているものはどれか。

  • 1.本基準の適用範囲は,あらゆる建設工事及び発注者・受注者である。
  • 2.法定労働時間及び時間外労働規制を遵守する。
  • 3.建設業における労働時間には,書類の作成に係る時間は含まれない。
  • 4.建設業も週休2日を確保できるようにしていくことが必要である。

正解:3

解説

考え方

建設業法に基づき中央建設業審議会より勧告された「工期に関する基準」は、あらゆる建設工事及びすべての発注者・受注者を適用範囲としており、法定労働時間及び時間外労働規制を遵守すること、建設業も週休2日を確保できるようにしていくことが必要であるとされています。

一方、この基準における「労働時間」には、現場での作業時間だけでなく、施工計画書や各種報告書といった書類の作成に係る時間も労働時間として含まれるものとされています。「建設業における労働時間には,書類の作成に係る時間は含まれない」という記述は、実際の基準(書類作成時間も労働時間に含む)と異なり誤りです。

答え:3 建設業における労働時間には,書類の作成に係る時間は含まれない。

工期に関する基準は、現場作業だけでなく書類作成などの間接的な業務時間も含めて労働時間・工期を適正に見積もることを求めている点がポイントです。

No.53

法規

自家用電気工作物を設置する者が行う事故報告に関する記述として,「電気事業法」上,誤っているものはどれか。

  • 1.工作物が半焼以上の電気火災事故の場合,報告書を提出する。
  • 2.感電により人が死亡した事故の場合,報告書を提出する。
  • 3.報告書には,被害状況と防止対策を記載する。
  • 4.報告書は,都道府県知事に提出する。

正解:4

解説

考え方

電気事業法上、自家用電気工作物を設置する者は、感電により人が死亡する事故や、工作物が半焼以上の被害を受ける電気火災事故など、一定の事故が発生した場合に事故報告書を提出しなければならないとされています。報告書には、被害状況とその防止対策を記載することが求められます。

一方、この事故報告書の提出先は、都道府県知事ではなく、経済産業大臣(実務上は各地域を管轄する産業保安監督部長)とされています。「報告書は,都道府県知事に提出する」という記述は、提出先が実際の制度と異なり誤りです。

答え:4 報告書は,都道府県知事に提出する。

電気事業法に基づく事故報告の提出先は、都道府県知事ではなく経済産業大臣(産業保安監督部長)である点を、他の届出(電気工事士免状の交付など都道府県知事が担当するもの)と混同しないよう区別しておきましょう。

No.54

法規

電気工作物に関する記述として,「電気事業法」上,誤っているものはどれか。

  • 1.電気鉄道の車両に設置する電気設備は,電気工作物ではない。
  • 2.高圧で受電する需要設備は,自家用電気工作物である。
  • 3.火力発電のために設置する蒸気タービンは,電気工作物である。
  • 4.水力発電のために設置するダムは,電気工作物ではない。

正解:4

解説

考え方

電気事業法上、電気工作物は発電・変電・送電・配電又は電気の使用のために設置する機械、器具、ダム、水路、貯水池、電線路その他の工作物と定義されています。高圧で受電する需要設備は、事業用電気工作物のうち自家用電気工作物に該当します。火力発電のために設置する蒸気タービンは、発電のために設置する機械として電気工作物に含まれます。

一方、電気鉄道の車両に設置する電気設備については、電気事業法上「電気工作物」から除外する特例が設けられており、電気工作物には該当しません。「電気鉄道の車両に設置する電気設備は,電気工作物ではない」という記述自体は正しい内容です。これに対し、水力発電のために設置するダムは、まさに発電のために設置する工作物として電気工作物の定義に含まれるものであり、「水力発電のために設置するダムは,電気工作物ではない」という記述は、ダムが電気工作物に含まれるという実際の定義と異なり誤りです。

答え:4 水力発電のために設置するダムは,電気工作物ではない。

電気工作物の定義には、発電のための機械・器具だけでなく、ダムや水路、貯水池なども含まれる点を押さえ、「発電に用いる土木構造物も電気工作物に含まれる」ことを覚えておきましょう。

No.55

法規

電気工事士等に関する記述として,「電気工事士法」上,誤っているものはどれか。

  • 1.第一種電気工事士は,一般用電気工作物等に係る電気工事の作業に従事できる。
  • 2.認定電気工事従事者認定証は,経済産業大臣が交付する。
  • 3.第二種電気工事士は,簡易電気工事の作業に従事できる。
  • 4.電気工事士免状は,都道府県知事が交付する。

正解:3

解説

考え方

電気工事士法上、第一種電気工事士は一般用電気工作物等に加え、自家用電気工作物(最大電力500 kW未満の需要設備)の電気工事の作業に従事できます。第二種電気工事士は一般用電気工作物等のうち、簡易電気工事(600 V以下で使用する自家用電気工作物の一部の工事)の作業に従事できるとされ、電気工事士免状は都道府県知事が交付します。

一方、認定電気工事従事者認定証は、実務上、経済産業大臣ではなく、経済産業大臣の権限の委任を受けた産業保安監督部長が交付するものとされています。「認定電気工事従事者認定証は,経済産業大臣が交付する」という記述は、交付主体が実際の運用と異なり誤りです。

答え:3 認定電気工事従事者認定証は,経済産業大臣が交付する。

電気工事士免状は都道府県知事、認定電気工事従事者認定証は産業保安監督部長(経済産業大臣の権限の委任先)が交付する、という交付主体の違いを区別しておきましょう。

No.56

法規

電気工事に使用する機材のうち,電気用品に該当するものとして,「電気用品安全法」上,定められていないものはどれか。ただし,機材は,防爆型のものを除く。

  • 1.600 V耐燃性ポリエチレン絶縁電線(EM-IE)5.5 mm²
  • 2.内径16 mmの合成樹脂製可とう電線管(CD 16)
  • 3.幅300 mm 高さ200 mmの金属ダクト
  • 4.幅40 mm 高さ30 mmの二種金属製線ぴ

正解:3

解説

考え方

電気用品安全法では、一定の電線・電線管類・配線器具などが「電気用品」として指定され、製造・輸入・販売にあたって基準への適合や表示(PSEマーク等)が求められます。600 V耐燃性ポリエチレン絶縁電線(EM-IE)のような電線類、内径16 mmの合成樹脂製可とう電線管(CD管)、幅40 mm・高さ30 mmの二種金属製線ぴのような、一定規格以下の電線管・線ぴ類は、電気用品として定められています。

一方、金属ダクトは、幅・高さが一定の寸法を超える大型の配線用ダクトであり、電気用品安全法で指定される「電気用品」の対象(一定の寸法以下の電線管・線ぴ類等)には該当しません。「幅300 mm 高さ200 mmの金属ダクト」は、電気用品に該当しない機材です。

答え:3 幅300 mm 高さ200 mmの金属ダクト

電気用品安全法の対象となる電線管・線ぴ類は、寸法の上限が定められた「電気用品」としての区分があり、それを超える大型の金属ダクトなどは対象外になる点を押さえておきましょう。

No.57

法規

建築物に設ける建築設備として,「建築基準法」上,定められていないものはどれか。

  • 1.昇降機
  • 2.避難はしご
  • 3.排煙設備
  • 4.煙突

正解:2

解説

考え方

建築基準法では、建築物に設ける電気、ガス、給排水、換気、暖房、冷房、消火、排煙、汚物処理の設備や、煙突、昇降機、避雷針などを「建築設備」として定義しています。昇降機、排煙設備、煙突は、いずれもこの建築設備に含まれます。

一方、避難はしごは、火災時の避難経路を確保するための避難器具であり、消防法令上の「避難設備」に位置づけられるものです。建築基準法が定義する「建築設備」(建築物に付属する電気・給排水・空調・消火などの設備類)には、避難はしごのような避難器具は含まれません。

答え:2 避難はしご

避難はしごは消防法上の避難設備であり、建築基準法上の「建築設備」(電気・ガス・給排水・換気・昇降機・煙突など)の定義には含まれない点を区別しておきましょう。

No.58

法規

消防用設備等として,「消防法」上,定められていないものはどれか。

  • 1.ガス漏れ火災警報設備
  • 2.非常用の照明装置
  • 3.緩降機
  • 4.漏電火災警報器

正解:2

解説

考え方

消防法上、消防用設備等は「消火設備」「警報設備」「避難設備」「消防用水」「消火活動上必要な施設」に区分されます。ガス漏れ火災警報設備は警報設備、緩降機は避難設備(避難器具)、漏電火災警報器は警報設備に、それぞれ分類され、いずれも消防法上の消防用設備等として定められています。

一方、非常用の照明装置は、建築基準法上、停電時の避難経路確保のために設置が義務付けられている設備であり、消防法上の「消防用設備等」の区分には含まれません。両者は似た名称・目的を持つ設備ですが、根拠法令が異なる点に注意が必要です。

答え:2 非常用の照明装置

非常用の照明装置は「建築基準法」に基づく設備、非常警報設備・自動火災報知設備などは「消防法」に基づく消防用設備等、という所管法令の違いで区別しておきましょう。

No.59

法規

事業者が,事故報告書を所轄労働基準監督署長に,遅滞なく提出しなければならない場合として,「労働安全衛生法」上,定められていないものはどれか。

  • 1.事業場で火災の事故が発生したとき
  • 2.ゴンドラのアームの折損事故が発生したとき
  • 3.つり上げ荷重が0.5 tの移動式クレーンの転倒事故が発生したとき
  • 4.積載荷重が0.2 tの建設用リフトのワイヤーロープの切断事故が発生したとき

正解:4

解説

考え方

労働安全衛生法(労働安全衛生規則)では、事業場で火災の事故が発生したとき、ゴンドラのアームの折損等の事故が発生したとき、つり上げ荷重が0.5 t以上3 t未満の移動式クレーンの転倒等の事故が発生したときなど、一定の機械設備の重大な事故については、事業者が遅滞なく事故報告書を所轄労働基準監督署長に提出しなければならないとされています。

一方、建設用リフトについては、報告が義務付けられる対象は積載荷重0.25 t以上の建設用リフトの倒壊などの事故とされており、積載荷重が0.2 tの建設用リフトは、この報告義務の対象となる規模の基準(0.25 t以上)に満たないため、「積載荷重が0.2 tの建設用リフトのワイヤーロープの切断事故」は、事故報告書の提出が義務付けられている場合としては定められていません。

答え:4 積載荷重が0.2 tの建設用リフトのワイヤーロープの切断事故が発生したとき

事故報告が義務付けられる機械の規模(移動式クレーンのつり上げ荷重、建設用リフトの積載荷重など)には、それぞれしきい値が定められており、対象規模に達していない小型の機械の事故は報告義務の対象外になる点がポイントです。

No.60

法規

低圧活線近接作業に関する次の記述のうち,[ ]に当てはまる語句の組合せとして,「労働安全衛生法」上,適当なものはどれか。「事業者は,低圧の充電電路に近接する場所で電路の電気工事の作業を行う場合において,当該作業に従事する労働者が当該充電電路に接触することにより[ア]の危険が生ずるおそれのあるときは,当該充電電路に[イ]を装着しなければならない。(以下省略)」

  • 1.ア:感電 イ:短絡接地器具
  • 2.ア:漏電 イ:短絡接地器具
  • 3.ア:感電 イ:絶縁用防具
  • 4.ア:漏電 イ:絶縁用防具

正解:3

解説

考え方

労働安全衛生法(労働安全衛生規則)では、低圧の充電電路に近接する場所で電気工事の作業を行う場合、作業者がその充電電路に接触することにより感電の危険が生ずるおそれがあるときは、当該充電電路に絶縁用防具を装着しなければならないと定められています。絶縁用防具は、作業者が誤って充電部に触れても感電しないよう、充電部そのものを絶縁性のカバーで覆うための保護具です。

「短絡接地器具」は、停電作業中に電路を確実に停止させ、誤って充電された場合にも感電しないよう電路を接地・短絡しておくための器具であり、活線(充電されたまま)の状態で近接作業を行う場合に装着する絶縁用防具とは目的が異なります。また、この規定が防ごうとしている危険は、電路に不用意に接触することによる「感電」であり、「漏電」そのものを指す規定ではありません。

答え:3 ア:感電 イ:絶縁用防具

「活線近接作業=絶縁用防具で充電部を覆って感電を防ぐ」「停電作業=短絡接地器具で確実に無電圧化する」という場面の違いで、防具・器具の使い分けを整理しておきましょう。

No.61

法規

使用者が,満18歳に満たない者に就かせてはならない業務として,「労働基準法」上,定められていないものはどれか。

  • 1.クレーンの運転の業務
  • 2.高さが5 mの場所で,墜落により危害を受けるおそれのあるところにおける業務
  • 3.2人以上の者によって行うクレーンの玉掛け業務における補助作業の業務
  • 4.交流電圧300 Vを超える充電電路の修理の業務

正解:3

解説

考え方

労働基準法では、満18歳に満たない者を危険有害な業務に就かせてはならないと定められており、クレーンの運転の業務、高さ5 mの場所で墜落により危害を受けるおそれのあるところにおける業務、交流電圧300 Vを超える充電電路の修理の業務は、いずれも年少者を就かせてはならない業務として定められています。

一方、クレーンの玉掛け業務のうち、2人以上で行う場合の「補助作業」の業務(合図者などではなく、フックの掛け外しそのものを行わない補助的な作業)については、単独で玉掛けの本作業を行う場合とは異なり、満18歳に満たない者が従事することが認められる場合があるとされています。「2人以上の者によって行うクレーンの玉掛け業務における補助作業の業務」は、年少者を就かせてはならない業務としては定められていません。

答え:3 2人以上の者によって行うクレーンの玉掛け業務における補助作業の業務

クレーンの玉掛け業務そのものは年少者禁止の対象ですが、複数人で行う場合の「補助作業」に限っては、危険性の程度が異なるため禁止対象から除かれている点がポイントです。

No.62

法規

「大気汚染防止法」上,ばい煙として定められていないものはどれか。

  • 1.窒素酸化物
  • 2.塩化水素
  • 3.いおう酸化物
  • 4.一酸化炭素

正解:4

解説

考え方

大気汚染防止法では、燃料等の燃焼に伴い発生する物質のうち、人の健康や生活環境に影響を及ぼすものを「ばい煙」として規制しています。ばい煙には、いおう酸化物、ばいじん、有害物質(窒素酸化物、塩化水素、フッ化水素、鉛化合物など)が含まれ、窒素酸化物、塩化水素、いおう酸化物は、いずれも大気汚染防止法上のばい煙として定められています。

一方、一酸化炭素は、燃焼に伴い発生する物質ではありますが、大気汚染防止法における「ばい煙」の定義(いおう酸化物・ばいじん・特定の有害物質)には含まれていません。一酸化炭素は労働安全衛生や労働環境の分野で有害性が問題になることが多い物質ですが、この法律上のばい煙規制の対象物質としては定められていません。

答え:4 一酸化炭素

大気汚染防止法上のばい煙は「いおう酸化物・ばいじん・窒素酸化物や塩化水素などの有害物質」という枠組みで定義されており、一酸化炭素はこの枠組みの対象物質には含まれていない点を押さえておきましょう。

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掲載している試験問題は、一般財団法人 建設業振興基金が公表した過去問題を使用しています。図・写真は表示用に一部トリミング等の加工をしています。解説は当サイトが独自に作成したものです。