令和7年度後期 2級電気工事施工管理技術検定 第一次検定の問題と解説【全62問】

全問題を正答・解説付きで掲載しています。

この試験は選択解答制です(全62問中40問を解答)。No.1〜4は必須、No.5〜10から4問、No.11〜29から10問、No.30〜35から3問、No.36は必須、No.37〜40は必須(五肢択一の能力問題)、No.41〜50から6問、No.51〜62から8問を選択して解答します。

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No.1

工学基礎

ある金属体の温度が20 ℃のとき,その抵抗値が10 Ωである。この抵抗値が12 Ωとなるときの温度[℃]として,正しいものはどれか。ただし,抵抗温度係数は0.004 ℃⁻¹で一定とし,外部の影響は受けないものとする。

  • 1.60 ℃
  • 2.65 ℃
  • 3.70 ℃
  • 4.75 ℃

正解:3

解説

考え方

金属の抵抗値は温度が上がるとほぼ比例して増加します。この関係は次の式で表されます。

Rt=R0{1+α(tt0)}R_t = R_0 \{1 + \alpha (t - t_0)\}

ここで R0R_0 は基準温度 t0t_0 のときの抵抗値、α\alpha は抵抗温度係数です。

計算

R0=10 ΩR_0=10\ \Omegat0=20 ℃t_0=20\ ℃)、α=0.004 1\alpha=0.004\ ℃^{-1}、求める温度をttとすると、

12=10{1+0.004(t20)}12 = 10\{1 + 0.004(t-20)\}

1.2=1+0.004(t20)1.2 = 1 + 0.004(t-20)

0.2=0.004(t20)0.2 = 0.004(t-20)

t20=50t-20 = 50

t=70 ℃t = 70\ ℃

答え:3 70 ℃

選択肢1・2・4は式変形や単位の見誤りで生じやすい誤答です。抵抗温度係数の式は変圧器や電動機の巻線温度上昇の確認でもよく使われるので、変形パターンごと覚えておくと安心です。

No.2

工学基礎

図に示すように,真空中に点電荷Q₁及びQ₂がある。この二つの点電荷の間に働く静電力Fの大きさ[N]として,正しいものはどれか。ただし,真空の誘電率をε₀とするとき,4πε₀=1/(9×10⁹) F/mであるものとする。

No.2の図
  • 1.10 N
  • 2.20 N
  • 3.30 N
  • 4.50 N

正解:2

解説

考え方

図では0.3 m離れた点電荷 Q1=+10 μCQ_1=+10\ \mu CQ2=+20 μCQ_2=+20\ \mu Cの間に働く静電力(クーロン力)FFを求めます。クーロンの法則は次のとおりです。

F=14πε0Q1Q2r2F = \dfrac{1}{4\pi\varepsilon_0}\cdot\dfrac{Q_1 Q_2}{r^2}

問題文より 14πε0=9×109 F/m\dfrac{1}{4\pi\varepsilon_0}=9\times10^{9}\ \text{F/m} が与えられています。

計算

F=9×109×(10×106)×(20×106)0.32F = 9\times10^{9}\times\dfrac{(10\times10^{-6})\times(20\times10^{-6})}{0.3^2}

=9×109×200×10120.09= 9\times10^{9}\times\dfrac{200\times10^{-12}}{0.09}

=9×109×2.22×109= 9\times10^{9}\times 2.22\times10^{-9}

=20 N= 20\ \text{N}

答え:2 20 N

図の矢印のとおり、同符号(共に正)の電荷どうしなので力は反発方向(斥力)に働きます。距離の2乗に反比例する点を見落として単純な比例計算をすると誤答(選択肢1や3)を選びやすいので注意してください。

No.3

工学基礎

図に示す単相交流回路において,抵抗Rの両端の電圧V_Rの値[V]として,正しいものはどれか。ただし,電圧Eの実効値は100 V,抵抗Rは8 Ω,誘導性リアクタンスX_Lは6 Ωとする。

No.3の図
  • 1.20 V
  • 2.40 V
  • 3.60 V
  • 4.80 V

正解:4

解説

考え方

図は抵抗RRと誘導性リアクタンスXLX_Lが直列に接続された単相交流回路です。直列回路の合成インピーダンスZZは次式で求めます。

Z=R2+XL2Z = \sqrt{R^2+X_L^2}

回路に流れる電流IIは電源電圧EEをインピーダンスZZで割って求め、抵抗の両端電圧VRV_RIIRRの積になります。

計算

Z=82+62=64+36=100=10 ΩZ = \sqrt{8^2+6^2} = \sqrt{64+36} = \sqrt{100} = 10\ \Omega

I=EZ=10010=10 AI = \dfrac{E}{Z} = \dfrac{100}{10} = 10\ \text{A}

VR=I×R=10×8=80 VV_R = I\times R = 10\times 8 = 80\ \text{V}

答え:4 80 V

抵抗とリアクタンスは位相が90°ずれているため、VR+XLV_R+X_Lの単純な足し算ではなく、必ず三平方の定理でインピーダンスを求めてから電流・電圧を計算します。この手順を省略すると選択肢2や3のような誤答になりやすいです。

No.4

工学基礎

定格容量が100 kV・Aと300 kV・Aの変圧器を並行運転し,200 kV・Aの負荷に供給するとき,各変圧器の負荷分担の組合せとして,適当なものはどれか。ただし,2台の変圧器は並行運転の条件を満たしているものとする。

  • 1.100 kV・A変圧器:25 kV・A 300 kV・A変圧器:175 kV・A
  • 2.100 kV・A変圧器:50 kV・A 300 kV・A変圧器:150 kV・A
  • 3.100 kV・A変圧器:75 kV・A 300 kV・A変圧器:125 kV・A
  • 4.100 kV・A変圧器:100 kV・A 300 kV・A変圧器:100 kV・A

正解:2

解説

考え方

並行運転の条件(極性・電圧比・インピーダンス電圧(%Z)などが一致)を満たしている変圧器どうしは、各変圧器の負荷分担が定格容量の比に応じて自動的に決まります。

計算

100 kV・A変圧器と300 kV・A変圧器の定格容量の比は

100:300=1:3100:300 = 1:3

したがって、合計200 kV・Aの負荷はこの比で分担されます。

100kV・A分:200×11+3=50 kV・A100\text{kV・A分}: 200\times\dfrac{1}{1+3} = 50\ \text{kV・A}

300kV・A分:200×31+3=150 kV・A300\text{kV・A分}: 200\times\dfrac{3}{1+3} = 150\ \text{kV・A}

答え:2 100 kV・A変圧器:50 kV・A 300 kV・A変圧器:150 kV・A

負荷分担は「容量が大きいほど多く負担する」のが基本で、単純に容量差や半分ずつで分けるわけではありません。選択肢4(均等分担)は並行運転条件を無視した誤答です。

No.5

電気工学

発電用に用いられる次の記述に該当するダムの形式として,最も適当なものはどれか。「コンクリートで築造され,水圧などの外力を主に両岸の岩盤で支える構造で,両岸の幅が狭く岩盤が強固な場所に造られる。」

  • 1.重力式ダム
  • 2.アースダム
  • 3.アーチ式ダム
  • 4.ロックフィルダム

正解:3

解説

解説

設問の「コンクリートで築造され、水圧などの外力を主に両岸の岩盤で支える構造で、両岸の幅が狭く岩盤が強固な場所に造られる」という特徴は、アーチ式ダムに該当します。アーチ状の構造によって水圧を両岸の岩盤へ効率よく伝えるため、堤体を薄くでき、峡谷のように川幅が狭く両岸が強固な岩盤である地形に適しています。

他の選択肢との違いは次のとおりです。

  • 選択肢1「重力式ダム」はダム自体の自重で水圧に耐える形式で、岩盤の強さよりも堤体そのものの質量に依存します。
  • 選択肢2「アースダム」は土を主材料とした比較的低いダムです。
  • 選択肢4「ロックフィルダム」は岩石を積み上げた形式で、堤体の自重で水圧を支えます。

答え:3 アーチ式ダム

「両岸で支える」「岩盤が強固」というキーワードが出たらアーチ式ダムと結びつけて覚えておくと判別しやすくなります。

No.6

電気工学

電力系統における変電所の役割に関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.電力を有効に利用できるように電力の流れを調整する。
  • 2.負荷変動に対し供給電圧を一定にするように調整する。
  • 3.系統の周波数が一定になるように出力制御する。
  • 4.事故点を検出し,系統から切り離して事故の波及を防ぐ。

正解:3

解説

解説

変電所は送電・配電系統の電圧を変成し、電力の流れを調整したり事故時に系統を保護したりする重要な設備です。選択肢1・2・4はいずれも変電所が担う代表的な役割で、電力潮流の調整、負荷変動時の電圧維持、事故区間の切り離しなどが該当します。

一方で「系統の周波数を一定に保つ出力制御」は、発電機側(発電所)でのガバナフリー運転や需給バランス調整によって行われるものであり、変電所自体が主体となって周波数を制御する役割ではありません。

答え:3 系統の周波数が一定になるように出力制御する。

「電圧」に関することは変電所、「周波数」に関することは発電所(発電機側の出力調整)と整理しておくと区別しやすくなります。

No.7

電気工学

低圧配電系統における電気方式において,単相2線式と比較した三相3線式の特徴として,最も不適当なものはどれか。ただし,線間電圧,力率及び配電距離は同一とし,材質と太さが同じ電線を用いるものとする。

  • 1.電線1線あたりの送電電力は小さくなる。
  • 2.三相交流から単相交流を取り出すことができる。
  • 3.送電電力が等しい場合には,送電損失が小さくなる。
  • 4.回転磁界が容易に得られ,電動機の使用に適している。

正解:1

解説

解説

単相2線式と三相3線式を、線間電圧・力率・配電距離が同じ条件、かつ同じ材質・太さの電線で比較すると、三相3線式は送電電力に対して使用する電線の量が少なく済み、電線1線あたりの送電電力が大きくなるのが特徴です。また、送電電力が等しい条件では電流が小さくでき送電損失が減り、三相交流ならではの回転磁界が得られるため誘導電動機の駆動に適し、単相負荷を取り出すことも可能です。

このため、「電線1線あたりの送電電力は小さくなる」という記述は誤りで、実際には三相3線式の方が単相2線式より電線1線あたりの送電電力は大きくなります。

答え:1 電線1線あたりの送電電力は小さくなる。

三相3線式は単相2線式に比べて「電線量が少なく済む=効率が良い」という結論を軸に、他の選択肢(単相取り出し可、送電損失減、回転磁界)は正しい特徴として押さえておきましょう。

No.8

電気工学

配電系統に関する用語として,次の計算式により求められるものはどれか。最大需要電力[kW]÷設備容量[kW]×100[%]

  • 1.需要率
  • 2.不等率
  • 3.負荷率
  • 4.利用率

正解:1

解説

解説

設問の計算式

需要率=最大需要電力[kW]設備容量[kW]×100 [%]\text{需要率} = \dfrac{\text{最大需要電力[kW]}}{\text{設備容量[kW]}}\times 100\ [\%]

は「需要率」の定義そのものです。設備容量に対して実際にどれだけの電力が同時に使われているかを示す指標です。

他の紛らわしい用語との違いは次のとおりです。

  • 不等率:各需要家の最大需要電力の合計を、合成した最大需要電力で割った値(同時に最大需要が発生しない度合いを示す)
  • 負荷率:ある期間の平均電力を最大電力で割った値
  • 利用率:設備がどれだけ有効に使われているかを示す別の指標

答え:1 需要率

分子・分母の組合せで需要率・不等率・負荷率・利用率を区別する問題は頻出なので、それぞれの定義式をセットで覚えておくと得点しやすくなります。

No.9

電気工学

LED照明の特徴に関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.振動や衝撃に強い。
  • 2.蛍光ランプと比較して,長寿命である。
  • 3.シーリングライト形は,器具とランプが一体化されているものがある。
  • 4.周囲温度からの影響を受けやすい。

正解:4

解説

解説

LED照明は振動や衝撃に強く、蛍光ランプと比較して長寿命という特徴があります。また、シーリングライト形のように器具とランプが一体化した製品も普及しています。

一方でLEDは温度特性の面で、高温になるほど発光効率が低下したり寿命に影響が出たりする性質はありますが、他の光源(蛍光ランプなど)と比べれば周囲温度による影響を受けにくい部類に入るとされています。「周囲温度からの影響を受けやすい」という記述は、LEDの特徴として最も不適当です。

答え:4 周囲温度からの影響を受けやすい。

LEDは省エネ・長寿命・耐振動性に優れる反面、放熱設計が寿命に影響するという性質があります。ただし「影響を受けやすい」と強調する表現は誤りとして出題される典型パターンです。

No.10

電気工学

次の記述に該当する電気加熱方式の用語として,最も適当なものはどれか。「平行平板電極間に被加熱物を置いて,この電極間に加える高周波電界によって加熱する方式」

  • 1.誘電加熱
  • 2.誘導加熱
  • 3.抵抗加熱
  • 4.赤外線加熱

正解:1

解説

解説

設問の「平行平板電極間に被加熱物を置いて、この電極間に加える高周波電界によって加熱する方式」は誘電加熱の説明です。被加熱物(誘電体)自体を高周波電界中に置くことで、内部の分子摩擦により発熱させる方式で、木材の乾燥や樹脂の加工などに利用されます。

他の選択肢との違いは次のとおりです。

  • 誘導加熱:交番磁界によって被加熱物(導体)に渦電流を発生させて加熱する方式
  • 抵抗加熱:被加熱物に直接電流を流し、その抵抗損によって加熱する方式
  • 赤外線加熱:赤外線の放射エネルギーを利用して加熱する方式

答え:1 誘電加熱

「平行平板電極」「高周波電界」というキーワードが出たら誘電加熱、「交番磁界」「渦電流」なら誘導加熱、と対で覚えておくと区別しやすくなります。

No.11

電気設備

火力発電所の燃焼ガスによる大気汚染を軽減するために用いられる装置として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.脱気器
  • 2.排煙脱硝装置
  • 3.電気集じん器
  • 4.排煙脱硫装置

正解:1

解説

解説

火力発電所の燃焼ガスによる大気汚染を軽減するための代表的な装置には、排煙脱硝装置(窒素酸化物を除去)、電気集じん器(ばいじんを除去)、排煙脱硫装置(硫黄酸化物を除去)があります。

一方「脱気器」はボイラ給水中に溶存する酸素や二酸化炭素を取り除き、配管やボイラの腐食を防ぐための装置であり、大気汚染防止とは目的が異なります。

答え:1 脱気器

排煙脱硝・排煙脱硫・電気集じん器は「排ガス中の汚染物質を除去する」装置というグループでまとめて覚え、脱気器は「給水系統の腐食防止」という別グループに分類しておくと混同しにくくなります。

No.12

電気設備

変電所の母線結線方式に関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.単母線は,母線事故時に全停電となる。
  • 2.単母線は,二重母線に比べ,機器の点検,系統運用が容易である。
  • 3.二重母線は,上位系統の変電所に一般的に採用される。
  • 4.二重母線は,単母線に比べ,所要機器が多い。

正解:2

解説

解説

単母線方式は構成が単純ですが、母線を停止せずに点検することができず、母線事故が発生すると接続されている回線すべてが停電してしまう欠点があります。二重母線方式は母線を2系統に分けて運用できるため、一方の母線を停止して点検している間でも、もう一方の母線で系統運用を続けられるという柔軟性があり、上位系統の重要な変電所で多く採用されます。ただし、その分だけ遮断器や断路器などの所要機器数は単母線より多くなります。

このように、機器の点検や系統運用のしやすさという点では、母線を切り替えながら運用できる二重母線の方が優れており、「単母線は、二重母線に比べ、機器の点検、系統運用が容易である」という記述は実態と逆であるため誤りです。

答え:2 単母線は,二重母線に比べ,機器の点検,系統運用が容易である。

単母線は「構成が単純」という長所はありますが、点検中でも運用を続けられる柔軟性は二重母線の方が優れています。「構成の単純さ」と「点検・運用のしやすさ」を混同しないよう区別して覚えておきましょう。

No.13

電気設備

送電線路の過電流継電器(OCR)に関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.事故検出に用いられる。
  • 2.短絡保護や過負荷保護に用いられる。
  • 3.系統が複雑になると時限整定が容易になる。
  • 4.入力電流が整定値以上になると動作する。

正解:3

解説

解説

過電流継電器(OCR)は、送電線路の短絡事故や過負荷を検出するための保護継電器で、入力電流が整定値以上になると動作し、遮断器に信号を送って事故区間を系統から切り離します。

一方、系統が複雑になり保護区間や協調をとる継電器の数が増えるほど、動作時間(時限)の整定はより慎重かつ煩雑な検討が必要になり、容易にはなりません。「系統が複雑になると時限整定が容易になる」という記述は実態と逆であり、誤りです。

答え:3 系統が複雑になると時限整定が容易になる。

系統が複雑・多段化するほど、上位・下位の継電器間の動作協調(時限差の設定)は難しくなるという方向で理解しておくと、他の年度の類題にも対応しやすくなります。

No.14

電気設備

架空送電線路に取り付けるダンパの目的として,最も適当なものはどれか。

  • 1.電線の振動を防止する。
  • 2.電線を支持点付近で補強する。
  • 3.電線相互の接近・接触を防止する。
  • 4.フラッシオーバによるがいしの破損を防止する。

正解:1

解説

解説

架空送電線路では、風によって電線が振動する現象(微風振動など)が生じ、これが長期間続くと電線や支持点付近の素線が疲労し断線につながるおそれがあります。ダンパはおもりのような構造物を電線に取り付けることで振動エネルギーを吸収し、この電線の振動を防止するために設置されます。

他の選択肢に挙げられている「支持点付近の補強」「電線相互の接近・接触防止」「がいしの破損防止(フラッシオーバ対策)」は、それぞれアーマロッドやスペーサ、アークホーンなど別の付属品の役割であり、ダンパの主目的ではありません。

答え:1 電線の振動を防止する。

架空送電線の付属品は「ダンパ=振動防止」「スペーサ=電線相互の接近防止」「アークホーン=フラッシオーバ・がいし保護」のように役割ごとにセットで覚えると整理しやすくなります。

No.15

電気設備

図に示す三相3線式配電線路の送電端電圧Vs〔V〕と受電端電圧Vr〔V〕の間の電圧降下v〔V〕を表す簡略式として,正しいものはどれか。ただし,各記号は,次のとおりとする。R:1線当たりの抵抗〔Ω〕 X:1線当たりのリアクタンス〔Ω〕 cosθ:負荷の力率 I:線電流〔A〕

No.15の図
  • 1.(図参照)
  • 2.(図参照)
  • 3.(図参照)
  • 4.(図参照)

正解:4

解説

考え方

図は三相3線式配電線路で、1線あたりの抵抗RR、リアクタンスXX、線電流II、負荷力率cosθ\cos\thetaが示されています。三相配電線路における送電端電圧と受電端電圧の差(電圧降下)vvの簡略式は、単相回路の電圧降下式に線間電圧換算のための3\sqrt{3}を掛けた形になります。

単相の電圧降下は v1=I(Rcosθ+Xsinθ)v_1 = I(R\cos\theta + X\sin\theta) で表され、三相3線式ではこれを線間電圧ベースに換算するため3\sqrt{3}倍します。

v=3I(Rcosθ+Xsinθ) [V]v = \sqrt{3}\,I(R\cos\theta + X\sin\theta)\ [\text{V}]

答え:4 v=3I(Rcosθ+Xsinθ)v=\sqrt{3}\,I(R\cos\theta+X\sin\theta) [V]

sinθ\sin\thetacosθ\cos\thetaの掛け合わせる相手(有効分=抵抗×cosθ\cos\theta、無効分=リアクタンス×sinθ\sin\theta)を逆にした選択肢1・2や、13\dfrac{1}{\sqrt3}倍としている選択肢1・2は典型的なひっかけです。三相の電圧降下簡略式は「3I(Rcosθ+Xsinθ)\sqrt3\,I(R\cos\theta+X\sin\theta)」の形で丸ごと覚えておくと安全です。

No.16

電気設備

配電系統に生じる電力損失の軽減対策として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.配電電圧を高くする。
  • 2.給電点を負荷の中心にする。
  • 3.絶縁監視装置を設ける。
  • 4.電灯負荷用では,単相3線式の配電方式を採用する。

正解:3

解説

解説

配電系統の電力損失(線路損失)は電流の2乗に比例するため、電流を減らす、あるいは電流を分散させる対策が有効です。配電電圧を高くすれば同じ電力を送る際の電流が小さくなり損失が減ります。給電点を負荷の中心に置けば電流が流れる距離・電流の偏りが小さくなり損失が減ります。電灯負荷用に単相3線式を採用すれば、中性線の活用により電流を効率よく分散でき損失軽減に寄与します。

一方、「絶縁監視装置」は漏電や絶縁劣化を検知・監視するための保安上の設備であり、電力損失そのものを軽減する対策ではありません。

答え:3 絶縁監視装置を設ける。

「電圧を上げる」「給電点を負荷中心に」「単相3線式化」は損失軽減の代表的な3対策として覚え、絶縁監視装置は保安(感電・火災防止)のための設備と区別しておきましょう。

No.17

電気設備

高圧架空配電線路及び機器の保護に用いられるものとして,最も不適当なものはどれか。

  • 1.避雷器
  • 2.高圧真空遮断器
  • 3.高圧カットアウト
  • 4.静止形無効電力補償装置

正解:4

解説

解説

高圧架空配電線路や機器の保護には、雷サージから機器を守る避雷器、事故電流を遮断する高圧真空遮断器、区分開閉や保護に使う高圧カットアウトなどが用いられます。

一方、「静止形無効電力補償装置(SVC)」は、系統の無効電力を制御して電圧安定化や力率改善を図るための装置であり、線路や機器を事故から保護するための保護機器ではありません。

答え:4 静止形無効電力補償装置

避雷器・遮断器・カットアウトは「事故や過電圧から守る保護機器」、SVCは「電圧・無効電力を調整する制御機器」というグループ分けで整理しておくと判別しやすくなります。

No.18

電気設備

配電系統の電圧調整に関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.変電所の送出電圧を調整する。
  • 2.柱上変圧器の適切なタップを選定して二次側電圧を調整する。
  • 3.電圧降下が大きい配電線は中間地点に線路電圧調整器を設置する。
  • 4.系統の力率を進ませるために分路リアクトルを接続し電圧を調整する。

正解:4

解説

解説

配電系統の電圧調整では、変電所の送出電圧の調整、柱上変圧器のタップ選定による二次側電圧の調整、電圧降下の大きい配電線での線路電圧調整器の設置などが行われます。

無効電力を制御して電圧を調整する場合、系統の力率を「進ませる」には分路リアクトルではなく電力用コンデンサ(進相コンデンサ)を接続するのが一般的です。分路リアクトルは逆に遅れ無効電力を吸収して力率を遅らせ、軽負荷時などの電圧上昇を抑制するために使われます。「力率を進ませるために分路リアクトルを接続する」という記述は、機器の役割が逆になっており誤りです。

答え:4 系統の力率を進ませるために分路リアクトルを接続し電圧を調整する。

進相コンデンサ=力率を進ませる(電圧上昇側)、分路リアクトル=力率を遅らせる(電圧上昇抑制側)という対応関係を逆にしないよう注意しましょう。

No.19

電気設備

単相200 V回路に使用する定格電流20 Aの接地極付コンセントの極配置として,「日本産業規格(JIS)」上,正しいものはどれか。

No.19の図
  • 1.(図参照)
  • 2.(図参照)
  • 3.(図参照)
  • 4.(図参照)

正解:2

解説

考え方

単相200 V回路に使用する定格電流20 Aの接地極付コンセントの刃受け(穴)の配置は、日本産業規格(JIS)で定格電圧・電流ごとに形状が定められています。図の選択肢は、横向きの刃受けと縦向きの刃受けの組合せ・向きがそれぞれ異なる4種類のイラストとして示されています。

単相200 V・20 A用のコンセントは、上側の左右の刃受けの一方が横向き(フラット)、もう一方が縦向きという非対称な配置が特徴で、下側に接地極があります。これは100 V用コンセントや、120 V用・15 A用など別定格のものと誤って接続されることを防ぐための規格化された形状です。

答え:2 選択肢2の極配置

図中では選択肢2が、単相200 V・20 A定格の接地極付コンセントとしてJISで規定された刃受けの向き・配置に一致します。他の選択肢は刃受けの向きの組合せが異なり、別の定格・用途のコンセント形状を示しています。

なお、この設問は極配置の図そのものを識別する問題であり、規格上の具体的な寸法や記号までは断定的に記載せず、刃受けの向きの組合せという観点にとどめて説明しています。

No.20

電気設備

電動機のみに至る低圧電路に施設する過電流遮断器に関する記述として,「電気設備の技術基準とその解釈」上,誤っているものはどれか。ただし,低圧電路は低圧幹線を除くものとする。

  • 1.過負荷保護装置は,電動機が焼損するおそれがある過電流を生じた場合に,自動的にこれを遮断するものとする。
  • 2.短絡保護専用遮断器は,過負荷保護装置が短絡電流によって焼損する前に,当該短絡電流を遮断する能力を有するものとする。
  • 3.短絡保護専用遮断器は,定格電流の1倍の電流で自動的に動作するものとする。
  • 4.過負荷保護装置と短絡保護専用遮断器は,専用の1の箱の中に収めるものとする。

正解:3

解説

解説

電動機のみに至る低圧電路(低圧幹線を除く)に施設する過電流遮断器には、過負荷保護装置と短絡保護専用遮断器があります。過負荷保護装置は電動機が焼損するおそれのある過電流を検知して自動的に遮断するもので、短絡保護専用遮断器は、過負荷保護装置が短絡電流により焼損する前に、その短絡電流を確実に遮断できる能力を持つ必要があります。また、両者は専用の1つの箱に収めることとされています。

これに対し、短絡保護専用遮断器が動作する電流の水準について「定格電流の1倍」とする記述は、短絡電流という大きな電流を想定した保護装置の動作特性として低すぎる値であり、実際の規定内容と異なります。短絡保護専用遮断器は、短絡電流のような定格電流を大きく超える電流領域で動作するよう整定されるものです。

答え:3 短絡保護専用遮断器は,定格電流の1倍の電流で自動的に動作するものとする。

過負荷保護装置は「使用電流に近い過電流」を検知するもの、短絡保護専用遮断器は「短絡電流のような非常に大きな電流」を遮断するものという役割分担で整理しておくと判断しやすくなります。具体的な整定倍率の数値は条文どおり正確に断定できないため、ここでは一般的な役割の違いにとどめています。

No.21

電気設備

図に示す定格電流200 Aの過電流遮断器で保護された低圧屋内幹線との分岐点から,分岐幹線の長さが8 mの箇所に過電流遮断器を設ける場合,分岐幹線の許容電流の最小値として,「電気設備の技術基準とその解釈」上,正しいものはどれか。

No.21の図
  • 1.50 A
  • 2.70 A
  • 3.90 A
  • 4.110 A

正解:2

解説

考え方

低圧屋内幹線から分岐する分岐幹線に過電流遮断器を設ける場合、その設置位置(幹線の分岐点からの距離)に応じて、分岐幹線の許容電流には電気設備の技術基準とその解釈で定められた条件があります。分岐点からの長さが3 mを超え8 m以下の場合、分岐幹線の許容電流は、幹線を保護する過電流遮断器の定格電流の35 %以上であることが必要です。

計算

幹線保護用過電流遮断器の定格電流は200 A、分岐幹線の長さは8 mなので、35 %基準が適用されます。

200×0.35=70 A200\times 0.35 = 70\ \text{A}

答え:2 70 A

分岐幹線の長さによって「8 m以下は35 %」「8 mを超え全体は55 %(ただし太い幹線などの緩和条件あり)」のように基準が変わる点が出題のポイントです。図の分岐点からの距離(8 m)を必ず確認し、対応する割合を掛けて許容電流の最小値を求めます。

No.22

電気設備

高圧の電路に使用する高圧ケーブルの太さを選定する際の検討項目として,最も関係のないものはどれか。

  • 1.許容電流
  • 2.短絡電流
  • 3.地絡電流
  • 4.主遮断装置の種類

正解:3

解説

考え方

高圧ケーブルの太さ(サイズ)を選ぶときは、通常時に流れる電流に耐えられるか、事故時に短時間流れる大きな電流に耐えられるかを確認する必要があります。

  • 選択肢1「許容電流」:通常運転時の負荷電流に耐えられるかの基本項目です。
  • 選択肢2「短絡電流」:短絡事故時の大電流でケーブルが焼損しないか、太さと遮断時間から検討します。
  • 選択肢4「主遮断装置の種類」:遮断器の遮断時間や動作特性は、ケーブルが短絡電流に耐えられる時間と密接に関係するため、太さ選定の検討項目になります。

一方、選択肢3「地絡電流」は主に地絡継電器の整定や接地方式の検討に関わるもので、ケーブルの太さ(許容電流・短絡電流耐量)そのものを決める要素ではありません。

答え:3 地絡電流

地絡電流はケーブルの太さではなく保護継電器の整定に関わる点を押さえておくと迷いません。

No.23

電気設備

建築物等の雷保護システムに関する用語として,「日本産業規格(JIS)」上,最も関係のないものはどれか。

  • 1.架空地線
  • 2.等電位ボンディング
  • 3.保護角法
  • 4.接地極

正解:1

解説

考え方

建築物等の雷保護システム(JIS A 4201など)では、雷を受け止めて大地に電流を安全に流すための仕組みが規定されています。

  • 選択肢2「等電位ボンディング」:建物内の金属部分どうしの電位差をなくし、側撃・逆フラッシオーバを防ぐための接続です。
  • 選択肢3「保護角法」:受雷部(避雷針など)がどの範囲を保護できるかを角度で示す設計手法です。
  • 選択肢4「接地極」:雷電流を大地に放流するための電極で、雷保護システムの基本構成要素です。

これらはいずれも建築物の雷保護システムに直接関係する用語です。一方、選択肢1「架空地線」は送電線などを雷から守るために電線の上部に張る接地された線で、送電線路の雷害対策に使われる用語であり、建築物の雷保護システムの構成要素としては最も関係が薄いものです。

答え:1 架空地線

架空地線は「送電線路」側の対策用語、等電位ボンディング・保護角法・接地極は「建築物」の雷保護システムの用語、と分けて覚えると整理しやすいです。

No.24

電気設備

需要場所に施設する高圧地中電線路に関する記述として,「電気設備の技術基準とその解釈」上,誤っているものはどれか。ただし,地中電線路の長さは15 mを超えるものとし,需要場所には,小規模事業用電気工作物が設置されていないものとする。

  • 1.電線にケーブルを使用し,管路式により施設する。
  • 2.管路式の場合,電圧の表示を省略した埋設表示シートを施設する。
  • 3.暗きょ式の場合,地中電線に耐燃措置を施す。
  • 4.直接埋設式の場合,地中電線を堅ろうなトラフに収める。

正解:2

解説

考え方

電気設備の技術基準の解釈では、地中電線路の長さが一定を超える需要場所の高圧地中電線路について、管路式・暗きょ式・直接埋設式のいずれでも施設できますが、方式ごとに満たすべき条件が定められています。

  • 選択肢1:管路式でケーブルを使用するのは適切な施設方法です。
  • 選択肢3:暗きょ式では火災延焼を防ぐため、地中電線に耐燃措置(不燃性・自消性のある管に収める等)を施す必要があります。
  • 選択肢4:直接埋設式では地中電線を堅ろうなトラフその他の防護物に収めることが求められます。

これに対し、地中電線路には原則として物件の種類・電圧を表示した埋設表示シートなどを施設する必要があり、電圧の表示を省略できるわけではありません。選択肢2はこの表示義務を無視した記述になっているため誤りです。

答え:2 管路式の場合,電圧の表示を省略した埋設表示シートを施設する

地中電線路は掘り返し工事等での感電・損傷事故を防ぐため、種類・電圧の表示を省略しない、という原則を押さえておきましょう。

No.25

電気設備

自動火災報知設備のP型2級受信機(複数回線)に関する記述として,「消防法」上,誤っているものはどれか。

  • 1.予備電源は,密閉型蓄電池であること。
  • 2.導通試験装置による試験機能を有しなければならない。
  • 3.火災表示試験装置による試験機能を有しなければならない。
  • 4.発信機との間で電話連絡をすることができる装置を設けなくてもよい。

正解:2

解説

考え方

自動火災報知設備の受信機は、火災信号を受信して警報を出す装置で、性能によりP型1級・2級などに区分されます。

  • 選択肢1:予備電源には密閉型蓄電池を用いることが定められています。
  • 選択肢3:火災表示試験装置による試験機能は必須の機能です。
  • 選択肢4:P型2級受信機(複数回線)は、発信機との間で電話連絡をする装置(応答装置)を必ずしも備える必要はなく、P型1級受信機との違いの一つになっています。

これに対し、導通試験装置による試験機能は、回線数の多いP型1級受信機に求められる機能で、P型2級受信機には必須とされていません。したがって選択肢2の「導通試験装置による試験機能を有しなければならない」は誤りです。

答え:2 導通試験装置による試験機能を有しなければならない

P型1級とP型2級の違い(導通試験装置・電話連絡装置の有無など)は出題頻度が高いので、表にして比較しておくと整理しやすいです。

No.26

電気設備

次の建設設備のうち,予備電源を設けなければならない設備として,「建築基準法」上,定められていないものはどれか。

  • 1.電源を必要とする排煙設備
  • 2.非常用の照明装置
  • 3.非常用エレベーター
  • 4.エスカレーター

正解:4

解説

考え方

建築基準法では、停電時にも人命に関わる避難や消火活動に支障が出ないよう、一定の設備には予備電源の設置が義務付けられています。

  • 選択肢1「電源を必要とする排煙設備」:停電時も排煙機能を維持するため予備電源が必要です。
  • 選択肢2「非常用の照明装置」:停電時の避難経路確保のため予備電源が必要です。
  • 選択肢3「非常用エレベーター」:消防活動や避難のために停電時も動作させる必要があり、予備電源が必要です。

これに対し、選択肢4「エスカレーター」は日常の垂直移動用設備であり、停電時に安全に停止できればよく、建築基準法上、予備電源の設置が義務付けられている設備には該当しません。

答え:4 エスカレーター

予備電源設置義務のある設備(排煙設備・非常照明・非常用エレベーター・非常用の進入口の照明等)は、いずれも「停電時に人命に関わる」設備という共通点で覚えると判断しやすくなります。

No.27

電気設備

構内情報通信網(LAN)に関する次の記述に該当する機器として,最も適当なものはどれか。「UTPケーブルと光ファイバケーブル間での信号の変換を主たる機能とする装置」

  • 1.ルータ
  • 2.スイッチングハブ
  • 3.レイヤ3スイッチ
  • 4.メディアコンバータ

正解:4

解説

考え方

構内情報通信網(LAN)で使われる機器は、それぞれ役割が異なります。

  • ルータ:異なるネットワーク間でデータの経路(ルート)を選択して中継する機器です。
  • スイッチングハブ:LAN内で複数の端末をつなぎ、宛先MACアドレスを見てデータを振り分ける機器です。
  • レイヤ3スイッチ:スイッチングハブの機能に加えて、IPアドレスに基づくルーティング機能も持つ機器です。

これらに対し、「UTPケーブルと光ファイバケーブル間での信号の変換を主たる機能とする装置」は、電気信号(UTPケーブル)と光信号(光ファイバケーブル)を相互に変換するための機器で、これをメディアコンバータと呼びます。

答え:4 メディアコンバータ

ルータ・スイッチングハブ・レイヤ3スイッチは「経路選択や振り分け」が主機能、メディアコンバータは「信号(電気⇔光)の変換」が主機能、という役割の違いで区別すると覚えやすいです。

No.28

電気設備

電車線のちょう架方式のうち,大容量区間の本線に用いられるものとして,最も不適当なものはどれか。

  • 1.直接ちょう架式
  • 2.き電ちょう架式
  • 3.ツインシンプルカテナリ式
  • 4.コンパウンドカテナリ式

正解:1

解説

考え方

電車線(トロリ線)は、パンタグラフとの安定した接触を保つため、ちょう架線からハンガで吊り下げる構造(カテナリちょう架式)が広く用いられます。輸送量の大きい本線では、き電線を兼ねたき電ちょう架式や、ちょう架線を2本用いるツインシンプルカテナリ式、さらに補助ちょう架線を追加したコンパウンドカテナリ式など、より高い電流容量・高速運転への対応力を持つ方式が採用されます。

これに対し、直接ちょう架式はちょう架線を用いずトロリ線を直接支持する簡易な方式で、たわみが大きく高速運転や大容量区間には不向きなため、主に側線や小規模な区間で使われます。したがって大容量区間の本線用として最も不適当なのは直接ちょう架式です。

答え:1 直接ちょう架式

「大容量・本線=ちょう架線を使う方式」「簡易・側線=直接ちょう架式」という対比で覚えておくと判断しやすいです。

No.29

電気設備

光ケーブル地中配線の敷設に関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.光ケーブル地中配線を行う前に,管路径に合ったマンドリル又はテストケーブルを用いて通過試験を行う。
  • 2.ハンドホールごとに人を配置し,連絡を取り合い,ケーブルの許容張力及び許容曲率を確認しながら施工する。
  • 3.ハンドホール内では,接続部及び引き通し部ともに光ケーブルに必要長を確保し,固定金物へ固定する。
  • 4.クロージャ内の防水のため,気圧を高めて密封された器内の気密が十分か,確認の試験を行う。

正解:3

解説

考え方

光ケーブルは細く曲げに弱いため、地中配線の敷設時にはケーブルへの損傷を避ける工夫が必要です。

  • 選択肢1:敷設前に管路径に合ったマンドリルやテストケーブルで通過試験を行い、管路内の支障物や変形の有無を確認するのは適切な手順です。
  • 選択肢2:ハンドホールごとに人を配置して連絡を取り合い、許容張力・許容曲率を超えないよう施工するのは、けん引作業として一般的かつ適切です。
  • 選択肢4:クロージャ(接続部の防水ケース)は内部を気密に保つ必要があり、気密試験で防水性能を確認するのは適切な工程です。

これに対し、選択肢3「ハンドホール内では,接続部及び引き通し部ともに光ケーブルに必要長を確保し,固定金物へ固定する」は、一見適切に見えますが、引き通し部分のケーブルまで固定金物へ強く固定してしまうと、温度変化や外力による伸縮・張力を逃がせず、ケーブルに無理な力がかかる原因になります。引き通し部は必要長(余長)を確保しつつ緩やかに納めるべきで、接続部と同様に固定してしまう記述は不適当です。

答え:3 ハンドホール内では,接続部及び引き通し部ともに光ケーブルに必要長を確保し,固定金物へ固定する

「接続部は固定、引き通し部は余長を持たせて逃がす」という使い分けがポイントです。

No.30

関連分野

換気設備に関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.便所は,臭気が他室に漏れないように負圧にする。
  • 2.厨房は,燃焼空気を確保するために正圧にする。
  • 3.シャワー室の換気を,第3種換気方式とする。
  • 4.電気室の換気を,第1種換気方式とする。

正解:2

解説

考え方

室の用途に応じて、その室を正圧(周囲より気圧を高くする)にするか負圧(周囲より低くする)にするかを使い分けます。

  • 選択肢1「便所」:臭気やアンモニア等が他室に漏れないよう、室内を負圧にするのが基本です。
  • 選択肢3「シャワー室」:湿気や臭気がこもらないよう排気を主体とした第3種換気方式(自然給気・機械排気)がよく採用されます。
  • 選択肢4「電気室」:発熱機器の冷却のため給気を確実に行う必要があり、給気・排気とも機械で行う第1種換気方式が使われます。

これに対し、選択肢2「厨房」は、燃焼のための空気(燃焼用空気)を確保しつつも、調理で発生する煙・油煙・臭気が他室に漏れないようにするため、室内をむしろ負圧にして排気を強めに設定するのが基本であり、正圧にするという記述は不適当です。

答え:2 厨房は,燃焼空気を確保するために正圧にする

厨房は「油煙・臭気を他室に漏らさない=負圧」が原則で、正圧にするのは誤りという整理をしておきましょう。

No.31

関連分野

図に示す山留め(土留め)支保工のうち,アとイの名称の組合せとして,適当なものはどれか。

No.31の図
  • 1.ア:腹起し イ:中間杭
  • 2.ア:腹起し イ:火打ち梁
  • 3.ア:切梁 イ:中間杭
  • 4.ア:切梁 イ:火打ち梁

正解:4

解説

考え方

図は山留め(土留め)壁を内側から支える支保工の斜視図です。壁面に沿う水平材が腹起し、対面する腹起し同士を突っ張って壁を押さえる長い水平材が切梁、切梁が長くなる場合に中間で鉛直に支える柱が中間杭、そして隅角部で切梁や腹起しどうしを斜めに繋いで剛性を高める部材が火打ち梁です。

図では、アの矢印は隅角部から中央付近まで長く伸びる水平材を指しており、これは対面の壁を突っ張る切梁にあたります。イの矢印は隅角部で斜めに架けられた短い部材を指しており、これは切梁・腹起しを補強する火打ち梁にあたります。

選択肢1・2は「腹起し」としていますが、矢印が指しているのは壁面沿いの短い水平材ではなく、壁を突っ張る長い水平材(切梁)なので誤りです。選択肢3は「中間杭」としていますが、イは鉛直材ではなく斜め材を指しているため誤りです。

答え:4 ア:切梁 イ:火打ち梁

隅角部にある斜め材は火打ち梁、壁と壁の間を突っ張る長い水平材は切梁、と部材の向き・位置で区別すると迷いにくくなります。

No.32

関連分野

建設作業とその作業に使用する建設機械の組合せとして,最も不適当なものはどれか。

  • 1.掘削:クラムシェル
  • 2.整地:ブルドーザ
  • 3.削岩:ブレーカ
  • 4.締固め:モータグレーダ

正解:4

解説

考え方

建設作業の種類ごとに、適した建設機械が使い分けられます。

  • 選択肢1「掘削:クラムシェル」:クラムシェルは開閉するバケットで土砂をつかみ取る機械で、深い掘削や狭い場所での掘削に用いられ、適切な組合せです。
  • 選択肢2「整地:ブルドーザ」:ブルドーザは前面の排土板で土を押して均す機械で、整地作業の代表的な機械です。
  • 選択肢3「削岩:ブレーカ」:ブレーカは油圧などで打撃を与えて岩やコンクリートを砕く機械で、削岩作業に適しています。

これに対し、選択肢4「締固め:モータグレーダ」のうち、モータグレーダは路面や地面を平らに削り均す「整地・敷均し」用の機械であり、締固め(転圧)には主にロードローラや振動コンパクタなどの締固め専用機械が使われます。したがってこの組合せは不適当です。

答え:4 締固め:モータグレーダ

モータグレーダは「均す」機械、締固めは「転圧する」機械(ローラ系)と役割で区別すると判断しやすいです。

No.33

関連分野

図に示す送電用鉄塔基礎のうち,深礎基礎として,適当なものはどれか。

No.33の図
  • 1.(図参照)
  • 2.(図参照)
  • 3.(図参照)
  • 4.(図参照)

正解:2

解説

考え方

送電用鉄塔の基礎には、地盤条件に応じて逆T字型の直接基礎(べた状の底盤で支持)、深礎基礎(地中を掘削し現場でコンクリートを打設して造る円筒状の基礎)、杭基礎(支持層まで打ち込んだ杭で支持)などが使い分けられます。

図の選択肢1は、末広がりの底盤を持つ逆T字型の基礎が比較的浅い位置に埋設されており、これは直接基礎(逆T字基礎)にあたります。選択肢2は、細長い円柱状の基礎が斜面地の地中深くまで埋設されており、これは地中を掘削しながら現場打ちコンクリートで構築する深礎基礎にあたります。選択肢3は基礎脚部が支持層まで達する杭状の基礎で、杭基礎にあたります。選択肢4は基礎全体が浅く広い板状で支持されており、べた基礎にあたります。

したがって深礎基礎として適当なのは選択肢2です。

答え:2(図:斜面地に深く埋設された円柱状の基礎)

深礎基礎は「急峻な斜面地でも施工でき、深く掘って現場打ちする円筒状の基礎」という特徴で覚えておくと図の判別がしやすいです。

No.34

関連分野

図は鉄道の曲線区間における軌道構造の断面を示したものである。道床厚を示すものとして,適当なものはどれか。

No.34の図
  • 1.a
  • 2.b
  • 3.c
  • 4.d

正解:1

解説

考え方

図は鉄道の曲線区間における軌道構造の断面で、カント(曲線部で列車の走行安定のためにレールに付ける高低差)がついたまくらぎが、内側レール側が低く、外側レール側が高くなるように傾いて設置されています。道床は、まくらぎを支え荷重を路盤に分散させる砕石層のことで、道床厚とはまくらぎ下面から路盤上面までの厚さを指します。

図のa・b・c・dは、内側レール寄り(低い側)から外側レール寄り(高い側)に向かって並ぶ矢印区間で、まくらぎが傾いているため、内側のaが最も薄く、外側に行くほど厚くなります。軌道の維持管理や設計で「道床厚」という場合は、最も薄くなる内軌側の厚さで管理・確保する必要があるため、道床厚を示す区間はaです。

答え:1 a

まくらぎが傾いているため道床厚は内側と外側で異なり、管理上は最も薄い内軌側(a)の厚さを道床厚として扱う点がポイントです。

No.35

関連分野

図に示す鉄筋コンクリート造の配筋図において,アの名称として,適当なものはどれか。

No.35の図
  • 1.主筋
  • 2.腹筋
  • 3.あばら筋
  • 4.帯筋

正解:3

解説

考え方

図は柱と梁の接合部の配筋を示した斜視図です。柱を垂直方向に取り巻く帯状の鉄筋を帯筋、梁の上下の主筋の間を通る細い軸方向筋を腹筋、そして梁を輪のように取り巻いてせん断力に抵抗する鉄筋をあばら筋(スターラップ)と呼びます。主筋がコンクリートの曲げに対する強さを受け持つのに対し、あばら筋・帯筋はせん断破壊を防ぐための補強筋です。

図のアの矢印は、梁の上端筋と下端筋を一定間隔でコの字型に取り巻いている鉄筋を指しており、これは梁のせん断補強筋であるあばら筋にあたります。柱側を取り巻いているのが帯筋、梁の軸方向に通る細い筋が腹筋、上下端に通る太い筋が主筋であり、アが指す位置・形状(梁を輪状に取り巻く)から判断してあばら筋が正解です。

答え:3 あばら筋

「柱を輪状に取り巻く=帯筋」「梁を輪状に取り巻く=あばら筋」という対応を覚えておくと図での判別がしやすくなります。

No.36

共通工学

テレビ共同受信設備に用いる配線用図記号と名称の組合せとして,「日本産業規格(JIS)」上,不適当なものはどれか。

No.36の図
  • 1.(図記号参照) 4分配器
  • 2.(図記号参照) 増幅器
  • 3.(図記号参照) パラボラアンテナ
  • 4.(図記号参照) 直列ユニット(75Ω)

正解:1

解説

考え方

テレビ共同受信設備の配線用図記号はJISで定められており、機器の機能に応じた形の記号が使われます。増幅器は三角形(信号を増幅する向きを示す矢印状の記号)、パラボラアンテナは扇形に開いた記号、直列ユニット(75Ω)は円の中に点を伴う記号で表され、選択肢2・3・4はいずれも名称と図記号の組合せが適切です。

これに対し、選択肢1の図記号(円の上下左右に線が伸びた記号)は、線の引き出し方や本数から見て、問題文にある「4分配器」の正式なJIS図記号とは一致しません。分配器は分配する系統数に応じて円から伸びる線の本数や記号の描き方が細かく規定されており、選択肢1はその点で名称と図記号の対応が不適当です。

答え:1 4分配器(図記号参照)

分配器・分岐器の図記号は分配数・分岐数によって線の本数や描き方が変わるため、名称と図記号の対応を丸暗記ではなく規格表で確認する習慣をつけると安心です。

No.37

施工管理法(応用能力)

建設工事における施工計画に関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.総合施工計画書は,現場担当者だけで検討することなく,社内の組織を活用して作成した。
  • 2.搬入計画書は,資材の搬入場所,搬入方法等を資材ごとに検討し作成した。
  • 3.総合工程表は,週間工程表をもとに施工すべき作業内容を具体的に示して作成した。
  • 4.安全衛生管理体制表は,社内の災害防止活動を展開していくために作成した。
  • 5.労務工程表は,必要な労務量を予測し工事を円滑に進めるために作成した。

正解:3

解説

考え方

建設工事の施工計画に関わる書類は、それぞれ作成目的や参照すべき情報が異なります。

  • 選択肢1「総合施工計画書」:現場担当者だけでなく社内の組織(技術部門など)を活用して検討・作成するのが適切です。
  • 選択肢2「搬入計画書」:資材ごとに搬入場所・搬入方法等を検討して作成するのが適切です。
  • 選択肢4「安全衛生管理体制表」:社内の災害防止活動を展開していくために作成するのが適切です。
  • 選択肢5「労務工程表」:必要な労務量を予測し、工事を円滑に進めるために作成するのが適切です。

これに対し、選択肢3「総合工程表」は、工事全体の主要な作業の流れや工期を示す最上位の工程表であり、通常は総合工程表をもとにより詳細な週間工程表・日々の工程表を作成していく関係にあります。「週間工程表をもとに総合工程表を作成する」という選択肢3の記述は、工程表の作成順序が逆になっており不適当です。

答え:3 総合工程表は,週間工程表をもとに施工すべき作業内容を具体的に示して作成した

工程表は「総合工程表→月間工程表→週間工程表→日々の工程表」の順に詳細化していく関係にあり、逆の順序で作成するという記述は誤りだと判断できます。

No.38

施工管理法(応用能力)

図に示す建設現場における工事費と施工期間の関係を表すグラフに関する記述として,最も不適当なものはどれか。

No.38の図
  • 1.直接工事費は,機器材料費や労務費のことであり,施工期間を短くすると増加する。
  • 2.間接工事費は,一般管理費等のことであり,施工期間を長くすると増加する。
  • 3.施工期間3か月のときの間接工事費は,約500万円である。
  • 4.施工期間6か月のときの総費用は,最小となる。
  • 5.施工期間8か月のときの総費用は,約1 200万円である。

正解:5

解説

考え方

図は施工期間と工事費の関係を示すグラフです。直接工事費(機器材料費・労務費など)は施工期間を短くすると突貫作業のコストがかさんで増加し、施工期間を長くすると逆に減少していきます。間接工事費(現場管理費・一般管理費など)は施工期間が長くなるほど増加します。総費用(直接工事費+間接工事費)はこの2つを足し合わせた曲線で表され、ある施工期間で最小値をとります。

  • 選択肢1・2は直接工事費・間接工事費の定義と施工期間による増減の説明として妥当です。
  • 選択肢3は、グラフの施工期間3か月付近の間接工事費(点線)を読み取ると約500万円程度であり、妥当な記述です。
  • 選択肢4は、グラフの総費用(一点鎖線)が施工期間6か月付近で谷(最小値)をとっており、妥当な記述です。

これに対し、選択肢5「施工期間8か月のときの総費用は,約1 200万円である」は、グラフを読み取ると施工期間8か月時点の総費用は約1 900〜2 000万円程度であり、約1 200万円という記述は実際のグラフの値と大きく異なります。

答え:5 施工期間8か月のときの総費用は,約1 200万円である

グラフを読む問題では、谷(最小値)の位置と、指定された施工期間での曲線の高さをそれぞれ目盛りに沿って確認することが重要です。

No.39

施工管理法(応用能力)

図に示すネットワーク工程表において,クリティカルパスの日数(所要工期)として,正しいものはどれか。ただし,○内の数字はイベント番号,アルファベットは作業名,日数は所要日数を示す。

No.39の図
  • 1.27日
  • 2.29日
  • 3.31日
  • 4.33日
  • 5.35日

正解:5

解説

考え方

ネットワーク工程表では、各経路の合計日数のうち最も日数の長い経路(クリティカルパス)が、その工事全体の所要工期になります。図中の破線矢印(④→⑥、⑦→⑧)はダミー作業で、日数は0日として扱います。

各イベントに到達する最も早い時刻(最早開始時刻)を、①から順に計算します。

=0①=0 =+B=0+4=4②=①+B=0+4=4 =max(+A, ②+D)=max(0+3, 4+6)=10③=\max(①+A,\ ②+D)=\max(0+3,\ 4+6)=10 =+E=10+7=17④=③+E=10+7=17 =+C=0+5=5⑤=①+C=0+5=5 =max(+0, ⑤+F)=max(17, 5+8)=17⑥=\max(④+0,\ ⑤+F)=\max(17,\ 5+8)=17 =+I=5+9=14⑦=⑤+I=5+9=14 =max(+H, ⑦+0)=max(17+4, 14)=21⑧=\max(⑥+H,\ ⑦+0)=\max(17+4,\ 14)=21 =max(+G, ⑧+J)=max(17+7, 21+4)=25⑨=\max(④+G,\ ⑧+J)=\max(17+7,\ 21+4)=25 =max(+K, ⑧+L)=max(25+5, 21+7)=30⑩=\max(⑨+K,\ ⑧+L)=\max(25+5,\ 21+7)=30 =+M=30+5=35⑪=⑩+M=30+5=35

したがって最終イベント⑪に到達する最短所要日数(=工程表全体の所要工期)は35日となり、その経路は①→②→③→④→⑥→⑧→⑨→⑩→⑪(B→D→E→ダミー→H→J→K→M)で、日数を足すと 4+6+7+0+4+4+5+5=354+6+7+0+4+4+5+5=35 日で一致します。

答え:5 35日

クリティカルパスは「各イベントまでの最早時刻を①から順に前向きに計算し、合流点では大きい方の値を採用する」という手順で機械的に求められます。ダミー作業(破線)を0日として計算に含め忘れないことがポイントです。

No.40

施工管理法(応用能力)

ISO 9000の品質マネジメントシステムに関する次の記述に該当する用語として,「日本産業規格(JIS)」上,正しいものはどれか。「不適合の原因を除去し,再発を防止するための処置」

  • 1.継続的改善
  • 2.是正処置
  • 3.トレーサビリティ
  • 4.レビュー
  • 5.予防処置

正解:2

解説

考え方

ISO 9000の品質マネジメントシステムに関する用語は、それぞれ次のように定義されています。

  • 継続的改善:パフォーマンスを向上させるために繰り返し行われる活動全般を指します。
  • トレーサビリティ:対象の履歴・適用・所在を追跡できることを指します。
  • レビュー:目標を達成するための対象の適切性・妥当性・有効性を判定する活動です。
  • 予防処置:起こりうる不適合など望ましくない事象の原因を除去するための処置で、まだ発生していない問題を未然に防ぐ処置です。

これらに対し、問題文の「不適合の原因を除去し,再発を防止するための処置」は、既に発生してしまった不適合に対して、その原因を取り除き同じ不具合を繰り返さないようにする処置であり、これを是正処置と呼びます。「未然に防ぐ(予防処置)」か「発生後に再発を防ぐ(是正処置)」かの違いがポイントです。

答え:2 是正処置

予防処置は「発生前」、是正処置は「発生後の再発防止」という時系列の違いで区別すると迷いません。

No.41

施工管理法

次のア〜エの設計図書において,公共建築工事の設計図書間に相違があった場合,優先順位の高い順に左から並べたものとして,最も適当なものはどれか。ア 図面 イ 特記仕様書 ウ 現場説明書 エ 現場説明に対する質問回答書

  • 1.ア,イ,ウ,エ
  • 2.ア,イ,エ,ウ
  • 3.エ,ア,イ,ウ
  • 4.エ,ウ,イ,ア

正解:4

解説

考え方

公共建築工事では、設計図書(図面・特記仕様書・現場説明書・質問回答書など)の間で記載内容に相違があった場合に備え、優先順位があらかじめ定められています。一般に、工事の途中で発注者から示される最新の情報ほど優先順位が高くなる考え方が取られており、現場説明に対する質問回答書は、現場説明書の内容を踏まえて発注者が個別の疑問点に回答した、最も新しく個別性の高い情報にあたるため、優先順位は最も高くなります。次いで現場説明書、その後に特記仕様書、そして図面(標準図に近い一般的な情報)という順に優先順位が下がっていきます。

これをア(図面)・イ(特記仕様書)・ウ(現場説明書)・エ(質問回答書)の記号で表すと、優先順位の高い順は「エ,ウ,イ,ア」となります。

答え:4 エ,ウ,イ,ア

「個別・最新の情報ほど優先順位が高い」という考え方で、質問回答書→現場説明書→特記仕様書→図面の順に並べると覚えやすくなります。

No.42

施工管理法

建設工事における工程管理に関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.他業者の変更工程が全てそろってから工程を見直すことで,工程管理を円滑に行う。
  • 2.クリティカルパス上の作業は,重点管理する必要がある。
  • 3.施工完了予定日から所要期間を逆算して,各工事の開始日を設定する。
  • 4.工程表により,工事の進捗状況を確認する。

正解:1

解説

工程管理の基本姿勢

工程管理は,計画を作って終わりではなく,実際の進捗や条件の変化に応じて随時見直しながら進めるものです。他業者の工程変更を待ってからまとめて見直すという考え方は,見直しが後手に回り,全体の遅れや手待ちを招きます。

選択肢の検討

  • 選択肢1:他業者の変更工程が全てそろってから見直すのは誤り。変更が判明した時点で速やかに見直すべきです。
  • 選択肢2:クリティカルパス上の作業は,遅れが全体工期に直結するため重点管理すべきで,正しい記述です。
  • 選択肢3:完了予定日から逆算して各作業の開始日を設定するのは工程管理の基本手法で,正しい記述です。
  • 選択肢4:工程表で進捗状況を確認するのは工程管理の基本で,正しい記述です。

答え:1 他業者の変更工程が全てそろってから見直す

「そろうまで待つ」という受け身の姿勢が,工程管理の「随時見直し」の原則に反する点がひっかけです。

No.43

施工管理法

電気工事の試験や測定に使用する機器とその使用目的の組合せとして,最も不適当なものはどれか。機器:検相器 使用目的:三相動力回路の相順の確認/機器:検電器 使用目的:充電の有無の確認/機器:クランプ式電流計 使用目的:回路の負荷電流値及び漏れ電流値の測定/機器:絶縁耐力試験器 使用目的:高圧回路の絶縁抵抗の測定

  • 1.検相器:三相動力回路の相順の確認
  • 2.検電器:充電の有無の確認
  • 3.クランプ式電流計:回路の負荷電流値及び漏れ電流値の測定
  • 4.絶縁耐力試験器:高圧回路の絶縁抵抗の測定

正解:4

解説

絶縁耐力試験器の使用目的

絶縁耐力試験器は,電路や機器に規定の高電圧を一定時間加え,絶縁が破壊されずに耐えられるかどうかを確認する試験(絶縁耐力試験)に使う機器です。抵抗値そのものを測定するのではなく,「壊れないか」を確かめる試験である点が,絶縁抵抗計(メガー)との大きな違いです。

選択肢の検討

  • 選択肢1:検相器で三相の相順を確認するのは正しい使用目的です。
  • 選択肢2:検電器で充電の有無を確認するのは正しい使用目的です。
  • 選択肢3:クランプ式電流計で負荷電流・漏れ電流を測定するのは正しい使用目的です。
  • 選択肢4:絶縁耐力試験器を「絶縁抵抗の測定」に使うという記述は誤りです。絶縁抵抗の測定は絶縁抵抗計(メガー)の役割であり,絶縁耐力試験器は耐電圧性能を確認する機器です。

答え:4 絶縁耐力試験器:高圧回路の絶縁抵抗の測定

「絶縁耐力試験器」と「絶縁抵抗計」は名前が似ていますが,前者は耐電圧を確かめる試験,後者は抵抗値を測る測定という違いを区別できるかがポイントです。

No.44

施工管理法

停電作業を行なう場合の措置に関する次の記述のうち,  に当てはまる語句の組合せとして,「労働安全衛生法」上,適当なものはどれか。「開路した電路が電力ケーブル,電力コンデンサー等を有する電路で, ア による危険を生ずるおそれのあるものについては,安全な方法により当該 ア を確実に イ させること。」

  • 1.ア:負荷 イ:放電
  • 2.ア:負荷 イ:開放
  • 3.ア:残留電荷 イ:放電
  • 4.ア:残留電荷 イ:開放

正解:3

解説

残留電荷の危険性

電力ケーブルや電力コンデンサーは,電路を開放(停電)した後も内部に電荷が蓄積されたまま残ることがあります。これを残留電荷といい,触れると感電のおそれがあるため,安全な方法で確実に放電させてから作業に入る必要があります。

空欄の埋め方

「開路した電路が電力ケーブル,電力コンデンサー等を有する電路で,残留電荷による危険を生ずるおそれのあるものについては,安全な方法により当該残留電荷を確実に放電させること。」

「負荷」による危険ではなく,コンデンサー等に蓄積された「残留電荷」による危険である点,また「開放」ではなく「放電」させる点がポイントです。

答え:3 ア:残留電荷 イ:放電

「開放」と「放電」は字面が似ていますが,残留電荷は電気的に逃がす(放電させる)ものであり,スイッチなどを「開放」するという意味とは異なります。

No.45

施工管理法

作業主任者を選任すべき作業として,「労働安全衛生法」上,定められていないものはどれか。

  • 1.停電作業
  • 2.張出し足場の組立て作業
  • 3.型枠支保工の組立て作業
  • 4.コンクリート破砕器を用いて行う破砕の作業

正解:1

解説

作業主任者制度の考え方

労働安全衛生法では,労働災害を防止するため危険性の高い一定の作業について,資格を持つ作業主任者を選任し,作業の指揮や安全確認を行わせることが定められています。対象となる作業は,足場の組立て,型枠支保工の組立て,コンクリート破砕器を用いる破砕作業など,構造物の倒壊や飛来落下等の危険を伴う作業が中心です。

選択肢の検討

  • 選択肢1:停電作業そのものは,作業主任者の選任が義務付けられている作業には含まれません。停電作業では感電防止のための安全確認や手順管理は必要ですが,これは作業主任者制度とは別の枠組みで行われます。
  • 選択肢2:張出し足場の組立て作業は,作業主任者の選任対象です。
  • 選択肢3:型枠支保工の組立て作業は,作業主任者の選任対象です。
  • 選択肢4:コンクリート破砕器を用いて行う破砕の作業は,作業主任者の選任対象です。

答え:1 停電作業

停電作業は感電災害防止のための重要な作業ですが,「作業主任者を選任すべき作業」として法令に列挙されたものではない点が,他の3つの構造物系の作業と異なります。

No.46

施工管理法

ディーゼル発電設備の施工に関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.通気管の屋外配管は,端部に引火防止網付通気口を設けた。
  • 2.共通台板が振動するため,耐震ストッパを省略し,防振装置を用いて基礎に取り付けた。
  • 3.主燃料タンクの油面が燃料小出タンクの油面より常に高位にあったので,燃料給油管の主燃料タンクの直近に緊急遮断弁を設けた。
  • 4.発電機と接続するケーブルには,十分に余長をもたせて,ケーブルに張力がかからないようにした。

正解:2

解説

防振装置と耐震ストッパの役割の違い

ディーゼル発電設備は運転中の振動を抑えるために防振装置(防振ゴムなど)を用いて基礎に据え付けますが,防振装置だけでは地震時の大きな水平方向の力に対して機器が大きくずれ動いたり,配管・配線に無理な力がかかったりするおそれがあります。そのため,防振装置を使う場合でも,地震時の過大な移動を制限する耐震ストッパを併用するのが一般的です。

選択肢の検討

  • 選択肢1:通気管の屋外端部に引火防止網付通気口を設けるのは適当な措置です。
  • 選択肢2:「耐震ストッパを省略し,防振装置のみで基礎に取り付けた」は不適当です。防振装置と耐震ストッパは目的が異なり,共通台板が振動する場合でも耐震ストッパは省略できません。
  • 選択肢3:燃料の自然流下による危険を避けるため,主燃料タンクの油面が燃料小出タンクより高い場合に緊急遮断弁を設けるのは適当な措置です。
  • 選択肢4:発電機とのケーブルに余長を持たせて張力がかからないようにするのは適当な措置です。

答え:2 耐震ストッパを省略し,防振装置を用いて基礎に取り付けた

「防振=振動対策」「耐震ストッパ=地震対策」という目的の違いを理解していれば,一方があれば他方を省略してよいわけではないと判断できます。

No.47

施工管理法

高低圧架空配電線路の電柱の施工に関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.支線の埋設部分には,打込みアンカを使用した。
  • 2.足場ボルトは,地表上1.5 mの高さに取り付けた。
  • 3.設計荷重6.87 kN,長さ15 mのA種鉄筋コンクリート柱の根入れの深さを2.5 mとした。
  • 4.玉がいしは,支線が切断したとき,地表上2.5 mとなる位置に取り付けた。

正解:2

解説

足場ボルトの取付け高さ

電柱に取り付ける足場ボルトは,作業者が昇降の際に使う金具です。地表に近い低い位置に取り付けると,通行人や子供が容易に昇り降りできてしまい,感電や転落などの事故につながる危険があります。そのため,足場ボルトの最初の取付け位置は,地表からある程度の高さを確保することが必要とされています。設問の「地表上1.5 m」は,一般的に必要とされる高さより低く,不適当です。

選択肢の検討

  • 選択肢1:支線の埋設部分に打込みアンカを使用するのは,一般的に行われる適当な施工です。
  • 選択肢2:足場ボルトを地表上1.5 mに取り付けるのは低すぎ,不適当です。
  • 選択肢3:設計荷重・柱長に応じた根入れ深さの設定は,一般的な考え方に沿っていれば適当です。
  • 選択肢4:支線が切断した際に玉がいしが地表上2.5 mとなる位置に取り付けるのは,感電防止上の適当な措置です。

答え:2 足場ボルトは,地表上1.5 mの高さに取り付けた

足場ボルトは第三者が容易に昇れない高さに取り付ける必要がある,という趣旨を押さえれば,低い数値が示されたときに「不適当では」と気づけます。

No.48

施工管理法

屋内に施設する金属線ぴ配線に関する記述として,「内線規程」上,誤っているものはどれか。

  • 1.金属線ぴ配線には,絶縁電線を使用した。
  • 2.金属線ぴの終端部は,閉そくして施設した。
  • 3.金属線ぴ配線を,乾燥した点検できない隠ぺい場所に施設した。
  • 4.金属線ぴ及びその附属品を,堅ろうに,かつ,電気的に完全に接続し,適当な方法により造営材その他に確実に支持した。

正解:3

解説

金属線ぴ配線の施設場所の制限

金属線ぴ配線は,内線規程上,乾燥した「点検できる」隠ぺい場所や露出場所に施設することが基本とされ,点検できない隠ぺい場所には施設できないとされています。点検できない場所に埋め込んでしまうと,将来の点検・補修ができなくなり,絶縁劣化や接続不良を見逃すおそれがあるためです。

選択肢の検討

  • 選択肢1:金属線ぴ配線に絶縁電線を使用するのは正しい記述です。
  • 選択肢2:線ぴの終端部を閉そくして施設するのは正しい記述です(電線の損傷防止のため)。
  • 選択肢3:「乾燥した点検できない隠ぺい場所に施設した」は誤りです。金属線ぴ配線は点検できない隠ぺい場所には施設できません。
  • 選択肢4:線ぴ及び附属品を堅ろうに電気的に接続し,確実に支持するのは正しい記述です。

答え:3 金属線ぴ配線を,乾燥した点検できない隠ぺい場所に施設した

「乾燥した場所」という条件だけに注目すると正しく見えますが,「点検できない」という部分が金属線ぴ配線には認められていない点が誤りのポイントです。

No.49

施工管理法

電車線において,図に示す部材ア及びイの名称の組合せとして,適当なものはどれか。

No.49の図
  • 1.ア:補助ちょう架線 イ:ドロッパ
  • 2.ア:補助ちょう架線 イ:ハンガイヤー
  • 3.ア:トロリ線 イ:ドロッパ
  • 4.ア:トロリ線 イ:ハンガイヤー

正解:4

解説

電車線の基本構造

電車線は,架線柱から張られた「ちょう架線(吊架線)」から,ハンガイヤーと呼ばれる金具で「トロリ線」をつり下げる構造になっています。パンタグラフ(集電舟)はこのトロリ線に接触して電気を受け取ります。図では,上側の水平な線がちょう架線,そこから垂れ下がってトロリ線をつっている部材がハンガイヤー,一番下でパンタグラフが接触する水平な線がトロリ線にあたります。

図の部材アとイ

図中のアは一番下の水平な線を指しており,パンタグラフが接触する「トロリ線」です。イはちょう架線からトロリ線をつり下げている金具部分を指しており,「ハンガイヤー」にあたります。

なお,「補助ちょう架線」はちょう架線をさらに補助する別の線であり,「ドロッパ」はちょう架線と補助ちょう架線の間隔を保持する部材で,いずれも図中のア・イが指す部材とは異なります。

答え:4 ア:トロリ線 イ:ハンガイヤー

「ドロッパ」と「ハンガイヤー」はどちらも吊り下げ系の金具で紛らわしいですが,ドロッパは2本の吊架線同士をつなぐ部材,ハンガイヤーはちょう架線からトロリ線をつる部材という役割の違いを押さえておきましょう。

No.50

施工管理法

図に示す建設現場の墨出しにおいて,アとイの名称の組合せとして,適当なものはどれか。

No.50の図
  • 1.ア:心墨 イ:陸墨
  • 2.ア:心墨 イ:地墨
  • 3.ア:返り墨(逃げ墨) イ:陸墨
  • 4.ア:返り墨(逃げ墨) イ:地墨

正解:3

解説

墨出しの2種類の墨

建築・設備工事の墨出しでは,床面に対して水平方向の位置を示す墨と,高さ方向の基準を示す墨があります。図では,床面に離れの寸法(1000)とともに示されているアは,柱の中心位置などから一定距離離れた位置に打つ「返り墨(逃げ墨)」で,実際の心の位置に墨を打てない場合に,少し離れた位置に基準を移して打つものです。一方,柱の側面に「▽FL+1000」という高さの表示とともに示されているイは,床(FL)を基準にした一定の高さの水平基準線である「陸墨」です。

「心墨」は柱や壁の中心そのものに打つ墨,「地墨」は床面に直接示す通り芯の墨で,図に示された「離れた位置に打つ墨」「高さの基準を示す墨」という2つの性質には,返り墨(逃げ墨)と陸墨の組合せが対応します。

答え:3 ア:返り墨(逃げ墨) イ:陸墨

「心墨・地墨」は位置そのものを直接示す墨,「返り墨・陸墨」は少し離れた位置や一定の高さに基準を移して示す墨という違いを意識すると区別しやすくなります。

No.51

法規

建設業の許可に関する記述として,「建設業法」上,誤っているものはどれか。

  • 1.建設業を営もうとする者は,政令で定める軽微な建設工事のみを請け負う者を除き,定められた建設工事の種類ごとに建設業の許可を受けなければならない。
  • 2.建設業の許可は,発注者から直接請け負う一件の請負代金の額により,特定建設業と一般建設業に分けられる。
  • 3.建設業者は,許可を受けた建設業に係る建設工事を請け負う場合においては,当該建設工事に附帯する他の建設業に係る建設工事を請け負うことができる。
  • 4.2級電気工事施工管理技士の資格を有する者は,電気工事に係る一般建設業の許可を受けた建設業者の営業所ごとに置く専任の営業所技術者になることができる。

正解:2

解説

特定建設業と一般建設業の区分

建設業法では,発注者から直接請け負った建設工事について,下請に出す金額の合計が一定額以上になる場合に「特定建設業」の許可が必要とされ,それ以外は「一般建設業」の許可で足りるとされています。つまり,特定・一般の区分は「発注者から直接請け負う請負代金の額」そのものではなく,「下請契約に出す金額の規模」によって決まる点がポイントです。

選択肢の検討

  • 選択肢1:軽微な建設工事のみを請け負う者を除き,建設工事の種類ごとに許可が必要という記述は正しい内容です。
  • 選択肢2:「発注者から直接請け負う一件の請負代金の額により,特定建設業と一般建設業に分けられる」という記述は誤りです。区分の基準は下請に出す金額であり,元請として受注する金額そのものではありません。
  • 選択肢3:許可を受けた建設業に附帯する他の建設業の工事を請け負うことができるのは正しい内容です。
  • 選択肢4:2級電気工事施工管理技士が一般建設業の営業所技術者になれるという記述は,一般的に認められている内容です。

答え:2 発注者から直接請け負う一件の請負代金の額により,特定建設業と一般建設業に分けられる

「発注者から直接請け負う金額」と「下請に出す金額」を混同しやすい点がひっかけです。特定・一般の違いは,下請への発注規模に着目した区分だと覚えておきましょう。

No.52

法規

建設業の許可を受けた建設業者が,発注者から直接請け負った建設工事の工事現場に掲げる標識の記載事項として,「建設業法」上,定められていないものはどれか。

  • 1.代表者の氏名
  • 2.現場代理人の氏名
  • 3.一般建設業又は特定建設業の別
  • 4.許可年月日,許可番号及び許可を受けた建設業

正解:2

解説

建設業法上の標識の記載事項

建設業者が発注者から直接請け負った工事の現場には,公衆に対して工事の許可状況等を明らかにするための標識を掲げる必要があります。この標識には,商号(代表者の氏名を含む)や許可の種別,許可年月日・許可番号・許可を受けた建設業の種類などを記載することが定められています。一方,「現場代理人の氏名」は,この標識に必ず記載しなければならない事項としては定められていません。

選択肢の検討

  • 選択肢1:代表者の氏名は標識の記載事項です。
  • 選択肢2:現場代理人の氏名は,標識の法定記載事項には含まれません。
  • 選択肢3:一般建設業又は特定建設業の別は標識の記載事項です。
  • 選択肢4:許可年月日,許可番号及び許可を受けた建設業は標識の記載事項です。

答え:2 現場代理人の氏名

現場代理人は工事現場を管理する立場の人ですが,標識に記載すべき「許可に関する情報」とは性質が異なるため,法定記載事項には含まれていません。

No.53

法規

主任技術者に関する記述として,「電気事業法」上,誤っているものはどれか。ただし,事業用電気工作物及び自家用電気工作物は,小規模事業用電気工作物を除くものとする。

  • 1.事業用電気工作物を設置する者は,主任技術者を選任しなければならない。
  • 2.自家用電気工作物を設置する者は,経済産業大臣の許可を受けて,主任技術者免状の交付を受けていない者を主任技術者として選任することができる。
  • 3.主任技術者は,事業用電気工作物の運用に関する保安の監督の職務を誠実に行わなければならない。
  • 4.主任技術者は,事業用電気工作物を設置する者が電気工作物の保安のためにする指示に従わなければならない。

正解:4

解説

主任技術者制度の基本

電気事業法では,事業用電気工作物(小規模事業用電気工作物を除く)を設置する者は,保安を監督させるために主任技術者を選任しなければならないとされています。主任技術者は電気工作物の運用に関する保安の監督業務を誠実に行う義務がありますが,これは主任技術者が自ら独立して判断・実行する職務であり,設置者側の指示に主任技術者が従うという構造にはなっていません。

選択肢の検討

  • 選択肢1:事業用電気工作物を設置する者に主任技術者の選任義務があるのは正しい内容です。
  • 選択肢2:経済産業大臣の許可を受けて,免状の交付を受けていない者を主任技術者に選任できる制度は実際に存在し,正しい内容です。
  • 選択肢3:主任技術者が保安の監督業務を誠実に行うべきという記述は正しい内容です。
  • 選択肢4:「主任技術者は,設置者が保安のためにする指示に従わなければならない」という記述は誤りです。主任技術者は保安監督の職務を独立して行う立場であり,設置者の指示に従属する関係ではありません。

答え:4 主任技術者は,事業用電気工作物を設置する者が電気工作物の保安のためにする指示に従わなければならない

設置者と主任技術者,どちらが「指示する側」でどちらが「保安を監督する側」かを逆にした,典型的なひっかけ選択肢です。

No.54

法規

小規模事業用電気工作物に関する次の記述のうち,[ ]に当てはまる語句として,「電気事業法」上,正しいものはどれか。「低圧で受電している需要設備の構内に,単独で設置する太陽電池発電設備で,10 kW以上[ ]未満のものは,小規模事業用電気工作物である。」

  • 1.20 kW
  • 2.30 kW
  • 3.40 kW
  • 4.50 kW

正解:4

解説

小規模事業用電気工作物とは

電気事業法上,小規模事業用電気工作物は,一般用電気工作物よりは規模が大きいものの,事業用電気工作物の中でも比較的小規模なものを指す区分として設けられています。低圧で受電している需要設備の構内に単独で設置する太陽電池発電設備については,出力が10 kW以上であって,かつある一定の出力未満のものが,この小規模事業用電気工作物に該当するとされています。

空欄の埋め方

設問文に示された「10 kW以上」に続く上限値としては,選択肢の中では「50 kW」が対応します。

答え:4 50 kW

出力区分の数値は制度の詳細に関わる部分のため,正確な条文の数値については,最新の法令・告示を確認することをおすすめします。

No.55

法規

一般用電気工作物等において,電気工事士でなくとも従事できる作業又は工事として,「電気工事士法」上,正しいものはどれか。

  • 1.接地極を地面に埋設する作業
  • 2.電線を金属ダクトに収める作業
  • 3.電力量計を木板に取り付ける工事
  • 4.電線を埋込コンセントにねじ止めする工事

正解:3

解説

電気工事士法の考え方

電気工事士法は,一般用電気工作物等の電気工事について,感電や火災などの危険を防ぐため,原則として電気工事士でなければ従事できないと定めています。ただし,電気工事の中でも軽微な作業や,電気的な接続・絶縁に関わらない作業の一部は,例外として電気工事士でなくても行うことができるとされています。

選択肢の検討

  • 選択肢1:接地極を地面に埋設する作業は,接地工事に関わる作業であり,電気工事士でなければできない作業に含まれます。
  • 選択肢2:電線を金属ダクトに収める作業は,電気工事士でなければできない作業に含まれます。
  • 選択肢3:電力量計を木板に取り付ける工事は,電気の配線・接続を伴わない取付け作業であり,電気工事士でなくても従事できる軽微な作業とされています。
  • 選択肢4:電線を埋込コンセントにねじ止めする工事は,電気的な接続作業であり,電気工事士でなければできない作業に含まれます。

答え:3 電力量計を木板に取り付ける工事

「電気的な接続を伴うかどうか」が判断の分かれ目です。単なる機器の取付け(ボード等への据付け)は軽微な作業として除外されますが,配線の接続を伴う作業は電気工事士でなければ行えません。

No.56

法規

電気工事業者が,一般用電気工事のみの業務を行う営業所に備えなければならない器具として,「電気工事業の業務の適正化に関する法律」上,定められていないものはどれか。

  • 1.低圧検電器
  • 2.絶縁抵抗計
  • 3.接地抵抗計
  • 4.抵抗及び交流電圧を測定することができる回路計

正解:1

解説

電気工事業の業務適正化法の趣旨

電気工事業者は,工事の安全確認や電気工作物の状態を適切に確認できるよう,営業所ごとに一定の測定器具を備え付けることが,電気工事業の業務の適正化に関する法律で定められています。一般用電気工事のみを行う営業所については,絶縁抵抗計・接地抵抗計・回路計(抵抗及び交流電圧を測定できるもの)などが備えるべき器具とされていますが,「低圧検電器」はこの法律で備え付けを義務付けられた器具には含まれていません。

選択肢の検討

  • 選択肢1:低圧検電器は,一般用電気工事のみの営業所における法定備付け器具には含まれません。
  • 選択肢2:絶縁抵抗計は備え付けが必要な器具です。
  • 選択肢3:接地抵抗計は備え付けが必要な器具です。
  • 選択肢4:抵抗及び交流電圧を測定できる回路計は備え付けが必要な器具です。

答え:1 低圧検電器

検電器は現場での安全確認によく使う器具ですが,この法律で営業所に備え付けが義務付けられている測定器具の一覧には含まれていない点に注意が必要です。

No.57

法規

建築物に設ける建築設備として,「建築基準法」上,定められていないものはどれか。

  • 1.ガス設備
  • 2.汚物処理の設備
  • 3.避雷針
  • 4.誘導標識

正解:4

解説

建築基準法上の建築設備

建築基準法では,建築物に設ける電気,ガス,給排水,換気,冷暖房,消火,避雷針などの設備を「建築設備」として定義しています。ガス設備,汚物処理の設備(浄化槽等),避雷針は,いずれもこの建築設備に含まれます。一方,「誘導標識」は,火災時の避難誘導のために設ける表示物であり,消防法令上の避難設備・表示に関するものとして扱われ,建築基準法上の建築設備の定義には含まれません。

選択肢の検討

  • 選択肢1:ガス設備は建築設備に含まれます。
  • 選択肢2:汚物処理の設備は建築設備に含まれます。
  • 選択肢3:避雷針は建築設備に含まれます。
  • 選択肢4:誘導標識は建築基準法上の建築設備の定義には含まれません。

答え:4 誘導標識

「誘導標識」は消防法令に関わる避難誘導のための表示であり,建築基準法が定義する「建築設備」(電気・ガス・給排水・換気・避雷針等の設備類)とは法体系が異なる点がポイントです。

No.58

法規

消防の用に供する設備のうち,消火設備として,「消防法」上,定められていないものはどれか。

  • 1.消火器
  • 2.防火水槽
  • 3.動力消防ポンプ設備
  • 4.不活性ガス消火設備

正解:2

解説

消防法上の消防用設備等の分類

消防法令上,消防の用に供する設備等は,大きく「消火設備」「警報設備」「避難設備」「消防用水」「消火活動上必要な施設」に分類されます。消火器,動力消防ポンプ設備,不活性ガス消火設備は,いずれも直接消火を行うための「消火設備」に分類されます。一方,防火水槽は,消火活動に使う水を確保しておくための設備であり,「消防用水」という別の分類に属し,消火設備そのものには含まれません。

選択肢の検討

  • 選択肢1:消火器は消火設備に含まれます。
  • 選択肢2:防火水槽は消火設備ではなく消防用水に分類され,「消火設備」としては定められていません。
  • 選択肢3:動力消防ポンプ設備は消火設備に含まれます。
  • 選択肢4:不活性ガス消火設備は消火設備に含まれます。

答え:2 防火水槽

防火水槽は消火活動に使う「水源」であり,消火器やスプリンクラーのように直接消火作用を行う「消火設備」とは分類上区別される点を押さえておきましょう。

No.59

法規

事業者が労働者に安全衛生教育を行わなければならない場合として,「労働安全衛生法」上,定められていないものはどれか。

  • 1.労働者の作業内容を変更したとき。
  • 2.労働者を高圧充電電路の修理の業務につかせるとき。
  • 3.建設業の事業場で,施工体制台帳を作成したとき。
  • 4.建設業の事業場で,職長が新たに職務につくことになったとき。

正解:3

解説

安全衛生教育が必要となる場面

労働安全衛生法では,労働者を新たに雇い入れたときや,作業内容を変更したとき,危険有害な業務に就かせるときなどに,事業者が安全衛生教育を行うことを義務付けています。また,建設業などでは,職長として新たに職務に就く者に対しても,職長教育(安全衛生教育)を行うことが求められています。一方,「施工体制台帳を作成したとき」は,下請施工の状況を管理するための書類作成の場面であり,労働者個人への安全衛生教育が必要となる契機としては定められていません。

選択肢の検討

  • 選択肢1:作業内容の変更時は安全衛生教育が必要です。
  • 選択肢2:高圧充電電路の修理業務など危険有害業務に就かせるときは安全衛生教育が必要です。
  • 選択肢3:施工体制台帳の作成は,書類・体制管理の話であり,安全衛生教育が必要となる場面としては定められていません。
  • 選択肢4:職長が新たに職務に就くときは安全衛生教育(職長教育)が必要です。

答え:3 建設業の事業場で,施工体制台帳を作成したとき

施工体制台帳の作成は下請関係の管理のための事務手続きであり,労働者本人の安全衛生教育とは直接結びつかない点がポイントです。

No.60

法規

移動式クレーンの運転業務に関する次の記述のうち,[ ]に当てはまる語句の組合せとして,「労働安全衛生法」上,適当なものはどれか。「事業者は,つり上げ荷重が1t以上の移動式クレーンの運転の業務(道路上を走行させる運転を除く。)については,移動式クレーン[ア]を受けた者でなければ,当該業務に就かせてはならない。ただし,つり上げ荷重が1t以上5t未満の移動式クレーンの運転の業務については,小型移動式クレーン運転[イ]を修了した者を当該業務に就かせることができる。」

  • 1.ア:運転士免許 イ:技能講習
  • 2.ア:運転士免許 イ:特別教育
  • 3.ア:施工技術検定 イ:技能講習
  • 4.ア:施工技術検定 イ:特別教育

正解:1

解説

移動式クレーンの資格区分

労働安全衛生法では,つり上げ荷重の大きさに応じて,移動式クレーンの運転に必要な資格が段階的に定められています。つり上げ荷重1t以上の移動式クレーンの運転(道路上の走行運転を除く)には,原則として移動式クレーン運転士免許が必要です。ただし,つり上げ荷重1t以上5t未満の比較的小型の移動式クレーンについては,小型移動式クレーン運転技能講習を修了した者でも運転業務に就くことができるとされています。

空欄の埋め方

「移動式クレーン[運転士免許]を受けた者でなければ…業務に就かせてはならない。ただし,…小型移動式クレーン運転[技能講習]を修了した者を…業務に就かせることができる。」

答え:1 ア:運転士免許 イ:技能講習

「特別教育」は技能講習よりも簡易な教育で,つり上げ荷重の小さい機械(1t未満)などに対応するものです。5t未満まで対応できる小型移動式クレーンの資格は「特別教育」ではなく「技能講習」である点を区別しましょう。

No.61

法規

使用者が労働者名簿に記入しなければならない事項として,「労働基準法」上,定められていないものはどれか。

  • 1.労働者の履歴
  • 2.雇入の年月日
  • 3.退職の事由
  • 4.基本給,手当の額

正解:4

解説

労働者名簿の記入事項

労働基準法では,使用者は各労働者について労働者名簿を作成し,氏名,生年月日,履歴,雇入れの年月日,退職の事由(解雇の場合はその理由を含む)など,労働者の基本的な身分・経歴に関する事項を記入しなければならないとされています。一方,基本給や手当の額といった賃金の具体的な金額は,労働者名簿ではなく,賃金台帳に記載すべき事項とされています。

選択肢の検討

  • 選択肢1:労働者の履歴は労働者名簿の記入事項です。
  • 選択肢2:雇入の年月日は労働者名簿の記入事項です。
  • 選択肢3:退職の事由は労働者名簿の記入事項です。
  • 選択肢4:基本給,手当の額は,労働者名簿ではなく賃金台帳の記載事項であり,労働者名簿の記入事項としては定められていません。

答え:4 基本給,手当の額

労働者名簿は「その人がどういう経歴・雇用関係にあるか」を記録するもの,賃金台帳は「いくら払ったか」を記録するもの,という役割の違いで区別すると覚えやすくなります。

No.62

法規

道路の占用許可申請書に記載する事項として,「道路法」上,定められていないものはどれか。

  • 1.道路の交通量
  • 2.工事の時期
  • 3.工事実施の方法
  • 4.道路の復旧方法

正解:1

解説

道路占用許可申請書の記載事項

道路法では,電柱や埋設管などのために道路を占用しようとする者は,道路管理者に占用許可を申請しなければならず,その申請書には,道路を占用する目的,占用の期間,占用する場所,工作物等の構造,工事実施の方法,工事の時期,道路の復旧方法などを記載することとされています。一方,「道路の交通量」は,占用許可申請書に記載すべき事項としては定められていません。

選択肢の検討

  • 選択肢1:道路の交通量は,占用許可申請書の記載事項としては定められていません。
  • 選択肢2:工事の時期は占用許可申請書の記載事項です。
  • 選択肢3:工事実施の方法は占用許可申請書の記載事項です。
  • 選択肢4:道路の復旧方法は占用許可申請書の記載事項です。

答え:1 道路の交通量

申請書は「どこを・いつ・どのように占用し,どう復旧するか」を示すためのものであり,「その道路がどれくらい混んでいるか」という交通量のデータは記載事項として求められていません。

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掲載している試験問題は、一般財団法人 建設業振興基金が公表した過去問題を使用しています。図・写真は表示用に一部トリミング等の加工をしています。解説は当サイトが独自に作成したものです。