令和6年度前期 2級電気工事施工管理技術検定 第一次検定の問題と解説【全62問】
全問題を正答・解説付きで掲載しています。
この試験は選択解答制です(全62問中40問を解答)。No.1〜4は必須、No.5〜10から4問、No.11〜29から10問、No.30〜35から3問、No.36は必須、No.37〜40は必須(五肢択一の能力問題)、No.41〜50から6問、No.51〜62から8問を選択して解答します。
この試験回をクイズ形式で解く →No.1
工学基礎電線の断面を4秒間に4 C(クーロン)の電荷が一定の割合で通過したときの電流の値[A]として,適当なものはどれか。
- 1.1 A
- 2.4 A
- 3.16 A
- 4.20 A
正解:1
解説
考え方
電流は、導体の断面を単位時間あたりに通過する電荷の量として定義されます。
ここで は通過した電荷[C]、 は時間[s]です。
計算
、 より、
答え:1 1 A
電流の定義式は最も基本的な公式ですが、単位を秒に揃えて代入することを忘れないようにしましょう。選択肢3・4のような大きい値は、電荷と時間を掛け算してしまうなどの誤った計算で出やすい値です。
No.2
工学基礎図のように,巻数が1回の円形コイルに,電流1 Aを流したとき,コイルの中心Pの磁界の大きさは1 A/mであった。このコイルに2 Aの電流を流したときのコイルの中心Pの磁界の大きさ[A/m]として,適当なものはどれか。

- 1.0.5 A/m
- 2.√2 A/m
- 3.2 A/m
- 4.4 A/m
正解:3
解説
考え方
図のように、巻数1回の円形コイルに電流 を流したとき、コイルの中心Pに生じる磁界の大きさ は、電流の大きさに比例します。
半径 が一定であれば、 は に単純比例する関係になります。
計算
のとき なので、比例定数は です。電流を2 Aにすると、
答え:3 2 A/m
コイルの中心磁界は電流に正比例する関係なので、電流を2倍にすれば磁界も2倍になります。図の矢印は電流の向きに対応した磁界の方向(右ねじの法則)を示しており、大きさの計算自体は比例計算だけで求まります。選択肢2の倍という答えは、他の公式(合成や実効値の計算)と混同した誤答です。
No.3
工学基礎内部抵抗5 kΩ,最大目盛10 Vの永久磁石可動コイル形電圧計を使用し,最大電圧50 Vまで測定するための倍率器の抵抗値[kΩ]として,適当なものはどれか。
- 1.5 kΩ
- 2.10 kΩ
- 3.20 kΩ
- 4.25 kΩ
正解:3
解説
考え方
永久磁石可動コイル形電圧計の測定範囲を拡大するには、電圧計に直列に倍率器(抵抗)を接続します。倍率 (拡大したい電圧÷元の最大目盛電圧)と、電圧計の内部抵抗 から、倍率器の抵抗 は次式で求められます。
計算
倍率は なので、
答え:3 20 kΩ
倍率器の抵抗は「倍」ではなく「倍」である点が最大のポイントです。選択肢1の5 kΩは内部抵抗そのまま、選択肢2の10 kΩは倍で計算した誤答、選択肢4の25 kΩはのような別の誤った式を使った場合に出やすい値です。
No.4
工学基礎単相変圧器の二次側端子間に1 Ωの抵抗を接続して,一次側端子間に電圧100 Vを加えたところ,一次電流は1 Aとなった。この場合の一次側と二次側の電圧比(一次側電圧/二次側電圧)として,適当なものはどれか。ただし,変圧器は理想変圧器とする。

- 1.1/10
- 2.1
- 3.10
- 4.100
正解:3
解説
考え方
図は理想変圧器の一次側に電源100 V、一次電流1 A、二次側に1Ωの抵抗を接続した回路です。理想変圧器では損失がないため、一次側の消費電力と二次側の消費電力は等しくなります。
二次側は純抵抗負荷なので の関係も使います。
計算
一次側の電力は 。二次側について より、
電圧比(一次側電圧/二次側電圧)は、
答え:3 10
図の巻線のとおり、変圧器は電圧を変成しますが電力(皮相電力)は一次・二次で保存される点がこの問題の核心です。二次側電圧を求めずに電流比だけで単純に計算すると、選択肢1や4のような誤答になりやすいので注意してください。
No.5
電気工学ダム水路式発電所の水圧管における水撃作用に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
- 1.水圧管を破裂させることがある。
- 2.水圧管の長さが短いほど大きくなる。
- 3.水車の使用水量を急激に変化させた場合に発生する。
- 4.水車入口弁の閉鎖に要する時間が短いほど大きくなる。
正解:2
解説
考え方
水撃作用(ウォーターハンマー)は、水車の使用水量を急激に変化させたとき、水圧管内の水の運動エネルギーが急激に圧力エネルギーに変わることで生じる過大な圧力変動の現象です。水圧管を破裂させるおそれがあり、水車入口弁の閉鎖時間が短いほど圧力変化が急激になるため大きくなります。また、水圧管の長さが長いほど、管内に含まれる水の質量(慣性)が大きくなるため水撃作用は大きくなります。
これに対し、「水圧管の長さが短いほど大きくなる」という記述は関係が逆であり、実際には水圧管が長いほど水撃作用は大きくなります。
答え:2 水圧管の長さが短いほど大きくなる。
水撃作用は「弁を急に閉めるほど」「水圧管が長いほど」大きくなるという2つの条件を押さえておくと、長さに関する記述の正誤を判断しやすくなります。
No.6
電気工学高圧電路に使用する機器に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
- 1.柱上に用いる高圧気中負荷開閉器(PAS)は,短絡電流を遮断できる。
- 2.高圧交流真空遮断器(VCB)は,負荷電流を開閉できる。
- 3.高圧真空電磁接触器(VMC)は,コンデンサ等の多頻度開閉に用いられる。
- 4.高圧限流ヒューズ(PF)は,短絡電流の遮断に用いられる。
正解:1
解説
考え方
柱上に用いる高圧気中負荷開閉器(PAS)は、あくまで「負荷電流」を開閉するための機器であり、短絡電流のような大電流を遮断する能力は持ちません。地絡事故や短絡事故が発生した場合は、PASに組み込まれた保護継電器で検知し、電流が大きくなる前の状態で開閉器を動作させるか、上位の遮断器に委ねる構成になっています。
他の選択肢との違いは次のとおりです。
- 高圧交流真空遮断器(VCB):負荷電流の開閉に加え、短絡電流の遮断能力も持つ機器です。
- 高圧真空電磁接触器(VMC):コンデンサ設備など、開閉頻度の高い負荷の多頻度開閉に適した機器です。
- 高圧限流ヒューズ(PF):短絡電流を限流しながら遮断するための機器です。
答え:1 柱上に用いる高圧気中負荷開閉器(PAS)は,短絡電流を遮断できる。
PASは「負荷開閉器」という名前のとおり、短絡電流の遮断能力を持たない点を必ず覚えておきましょう。短絡電流の遮断が必要な用途にはVCBやPFが使われます。
No.7
電気工学配電線路の電圧調整に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
- 1.配電用変電所の負荷時タップ切換変圧器による電圧の調整
- 2.柱上変圧器の一次側タップ調整による電圧の調整
- 3.配電線路の途中に三相昇圧器を設置することによる電圧の調整
- 4.配電線路の途中に柱上開閉器を設置することによる電圧の調整
正解:4
解説
考え方
配電線路の電圧調整には、配電用変電所の負荷時タップ切換変圧器(LRT)によるタップ調整、柱上変圧器のタップ調整、配電線路途中への三相昇圧器の設置など、電圧そのものを直接変化させる機器・手法が用いられます。
一方、「柱上開閉器」は、配電線路の区分・切り離しや事故時の停電範囲の限定、保守作業時の安全確保などを目的とした機器であり、電圧を調整するための機器ではありません。
答え:4 配電線路の途中に柱上開閉器を設置することによる電圧の調整
柱上開閉器は「区分・保守用」の機器であって「電圧調整用」の機器ではない点を区別しておくと迷いません。
No.8
電気工学架空送電線路において,単導体と比較した多導体の特徴として,最も不適当なものはどれか。
- 1.送電容量が増加する。
- 2.静電容量が減少する。
- 3.コロナ損失が減少する。
- 4.風圧や氷雪荷重が増加する。
正解:2
解説
考え方
架空送電線路で1相あたり複数本の電線を束ねる多導体方式は、単導体と比較して電線表面の電位傾度を下げられるため、コロナ損失を減少させる効果があります。また、実効的な導体の太さが増すことで送電容量が増加します。一方、電線の等価半径が大きくなるため静電容量は増加し、電線の本数が増えることで受ける風圧荷重や氷雪荷重も増加します。
これに対し、「静電容量が減少する」という記述は実際の傾向と逆であり、多導体では静電容量はむしろ増加します。
答え:2 静電容量が減少する。
多導体化は「コロナ損失は減る」「静電容量・送電容量・荷重は増える」という組合せで覚えておくと、静電容量に関する記述の正誤を判断しやすくなります。
No.9
電気工学事務所において,各室の基準面における推奨照度の値として,「日本産業規格(JIS)」の「屋内照明基準」上,誤っているものはどれか。
- 1.事務室 750 lx
- 2.会議室 500 lx
- 3.応接室 300 lx
- 4.階段 150 lx
正解:3
解説
考え方
日本産業規格(JIS Z 9110)の屋内照明基準では、事務所の各室について、作業や用途に応じた推奨照度が定められています。事務室は書類作業等に対応するため750 lx程度、会議室は500 lx程度、階段は安全な昇降のため150 lx程度が目安とされています。
これに対し、応接室は来客との会話や書類確認程度の作業が中心であるものの、事務室に準じた明るさが求められ、一般に500 lx程度が推奨値とされています。設問の「応接室 300 lx」はこの基準値と一致せず、誤りです。
答え:3 応接室 300 lx
各室の推奨照度は数値そのものを覚えるしかない知識問題です。事務室・会議室・応接室はいずれも作業性を重視するため500〜750 lx程度とやや高めに設定され、廊下や階段など通行のための空間は100〜150 lx程度と低めに設定される、という大まかな傾向で覚えておくと絞り込みやすくなります。
No.10
電気工学三相誘導電動機の始動法として,最も不適当なものはどれか。
- 1.分相始動法
- 2.全電圧始動法
- 3.リアクトル始動法
- 4.スターデルタ(Y-△)始動法
正解:1
解説
考え方
三相誘導電動機の始動法には、全電圧始動法(じか入れ始動)、スターデルタ(Y-△)始動法、リアクトル始動法、コンドルファ始動法などがあり、いずれも始動電流を抑制したり定格電圧のまま始動したりする目的で使い分けられます。
一方、「分相始動法」は、単相誘導電動機に始動用のコンデンサや抵抗を組み合わせた補助巻線を設け、回転磁界に近い状態をつくって始動させる方式であり、単相誘導電動機の始動法です。三相誘導電動機はもともと回転磁界が得られるため、分相始動法は用いられません。
答え:1 分相始動法
分相始動法・コンデンサ始動法は「単相誘導電動機」の始動法、全電圧始動・Y-△始動・リアクトル始動は「三相誘導電動機」の始動法、と分けて覚えておくと判別しやすくなります。
No.11
電気設備火力発電に用いられるタービン発電機に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
- 1.極数は,2極又は4極である。
- 2.軸形式は,立軸形が採用される。
- 3.大容量機では,水素冷却方式が採用される。
- 4.単機容量が増せば,発電機の効率は良くなる。
正解:2
解説
考え方
火力発電所のタービン発電機は、蒸気タービンで高速回転させるため、極数が少ない2極または4極の構造が採用され、軸形式は横軸形が一般的です。大容量機では発熱が大きくなるため、冷却効果の高い水素冷却方式が採用されます。また、単機容量が大きくなるほど発電機の効率は良くなる傾向があります。
これに対し、「軸形式は,立軸形が採用される」という記述は誤りです。立軸形は水車発電機で採用される形式であり、高速回転するタービン発電機では軸受構造や振動特性の面から横軸形が採用されます。
答え:2 軸形式は,立軸形が採用される。
「タービン発電機=横軸形・高速・少極数」「水車発電機=立軸形・低速・多極数」という対比で整理しておくと、軸形式に関する記述の正誤を判断しやすくなります。
No.12
電気設備変電所において,2台の三相変圧器を並行運転する条件として,最も不適当なものはどれか。
- 1.各変圧器の極性が一致していること。
- 2.各変圧器の相回転が同一であること。
- 3.各変圧器の一次及び二次の定格電圧が等しいこと。
- 4.各変圧器のインピーダンスが,変圧器の容量に比例していること。
正解:4
解説
考え方
2台以上の変圧器を並行運転させるためには、各変圧器の極性が一致していること、相回転が同一であること、一次・二次の定格電圧(電圧比)が等しいことが必要です。さらに、各変圧器のインピーダンス電圧(%Z)が等しいことも条件となります。
これに対し、「各変圧器のインピーダンスが,変圧器の容量に比例していること」という記述は、並行運転の条件として求められる内容とは異なります。実際に求められるのは「インピーダンス電圧(%Z)が等しいこと」であり、インピーダンスの実数値そのものが容量に比例している必要はありません。
答え:4 各変圧器のインピーダンスが,変圧器の容量に比例していること。
並行運転の条件は「極性」「相回転」「電圧比」「インピーダンス電圧(%Z)」の4点で覚え、「インピーダンスの実数値」と「インピーダンス電圧(%Z)」を混同しないようにしましょう。
No.13
電気設備負荷率と需要率に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
- 1.負荷率は,値が大きいほど発電の効率化などの利点がある。
- 2.負荷率の値を示す際は,期間のとり方を明示する必要がある。
- 3.需要率の計算には,ある期間中の負荷の平均電力を用いる。
- 4.需要率は,需要家の業種によって異なる。
正解:3
解説
考え方
負荷率は、ある期間における平均電力を最大電力で割った値で表され、値が大きいほど設備が効率よく使われていることを示し、発電・送配電設備の効率化につながります。負荷率を示す際には、1日・1か月・1年などの期間のとり方を明示する必要があり、期間によって値が変わります。また、需要率は需要家の業種(工場・事務所・住宅など)によって大きく異なります。
これに対し、「需要率の計算には,ある期間中の負荷の平均電力を用いる」という記述は誤りです。需要率は「最大需要電力÷設備容量×100」で計算するものであり、平均電力を用いるのは負荷率の計算です。
答え:3 需要率の計算には,ある期間中の負荷の平均電力を用いる。
負荷率は「平均電力/最大電力」、需要率は「最大需要電力/設備容量」という分子・分母の組合せを混同しないことがポイントです。
No.14
電気設備架空送電線路における,次の記述に該当する現象の名称として,適当なものはどれか。「電線に氷雪が付着してその断面が非対称になり,これに風が当たると揚力が発生し,電線が振動する現象。」
- 1.微風振動
- 2.サブスパン振動
- 3.ギャロッピング
- 4.スリートジャンプ
正解:3
解説
考え方
架空送電線路で電線に生じる振動現象にはいくつかの種類があります。
- 微風振動:比較的弱い一様な風によって、電線がカルマン渦の影響で高い周波数・小さい振幅で振動する現象です。
- サブスパン振動:多導体の素導体間(サブスパン)で生じる後流励振による振動です。
- スリートジャンプ:電線に付着した氷雪が落下する反動で、電線が跳ね上がる現象です。
これらに対し、設問の「電線に氷雪が付着してその断面が非対称になり,これに風が当たると揚力が発生し,電線が振動する現象」は、非対称な断面形状に風が当たることで生じる大振幅・低周波数の振動であり、ギャロッピングと呼ばれます。
答え:3 ギャロッピング
「氷雪付着による非対称断面+風=揚力発生=ギャロッピング」という一連の因果関係で覚えておくと、他の振動現象と区別しやすくなります。
No.15
電気設備架空送配電線路に使用するがいしの性能を表すものとして,最も不適当なものはどれか。
- 1.制限電圧
- 2.機械的強度
- 3.油中破壊電圧
- 4.フラッシオーバ電圧
正解:1
解説
考え方
架空送配電線路に使用するがいしの性能は、機械的な強さや絶縁性能を表す指標で評価されます。
- 機械的強度:がいしが電線の張力や荷重に耐えられるかを示す指標です。
- 油中破壊電圧:がいしの絶縁油中での絶縁破壊特性を示す試験項目の一つです。
- フラッシオーバ電圧:がいし表面を沿って放電(せん絡)が生じる電圧を示す指標です。
これに対し、「制限電圧」は避雷器が雷サージ等の異常電圧を制限したときに残る電圧を表す指標であり、避雷器の性能を評価する用語です。がいしそのものの性能を表す指標ではありません。
答え:1 制限電圧
「制限電圧」は避雷器の性能指標、機械的強度・油中破壊電圧・フラッシオーバ電圧はがいしの性能指標、という違いで区別しておきましょう。
No.16
電気設備送配電系統におけるフェランチ現象に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
- 1.地中電線路よりも架空電線路の方が発生しやすい。
- 2.深夜などの軽負荷時に発生しやすい。
- 3.線路の静電容量が大きいほど発生しやすい。
- 4.受電端電圧の方が,送電端電圧よりも高くなる現象である。
正解:1
解説
考え方
フェランチ現象は、線路の静電容量による進み電流の影響で、軽負荷時などに受電端電圧が送電端電圧より高くなる現象です。深夜などの軽負荷時や、線路の静電容量が大きい場合に発生しやすくなります。
線路の静電容量は、電線と大地・電線相互間の距離などの構造によって決まりますが、一般に地中電線路は電線(ケーブル)と大地の距離が近く、対地静電容量が架空電線路よりも大きくなる傾向があります。そのため、フェランチ現象は架空電線路よりも地中電線路の方が発生しやすいとされています。設問の「地中電線路よりも架空電線路の方が発生しやすい」は、この関係が逆であるため誤りです。
答え:1 地中電線路よりも架空電線路の方が発生しやすい。
フェランチ現象は「静電容量が大きい線路ほど発生しやすい」のが基本で、地中電線路は架空電線路より静電容量が大きいため発生しやすい、という関係を押さえておきましょう。
No.17
電気設備中性点非接地方式の高圧配電系統において,地絡事故から系統を保護するために使用する機器として,最も不適当なものはどれか。
- 1.真空遮断器
- 2.零相変流器
- 3.接地形計器用変圧器
- 4.高圧カットアウトヒューズ
正解:4
解説
考え方
中性点非接地方式の高圧配電系統では、地絡事故時の零相電流・零相電圧を検出して事故を保護する仕組みが用いられます。零相変流器(ZCT)で零相電流を、接地形計器用変圧器(EVT・GPT)で零相電圧を検出し、地絡継電器を経て真空遮断器などで事故区間を遮断します。
これに対し、「高圧カットアウトヒューズ」は主に柱上変圧器の一次側保護など、過負荷電流・短絡電流を遮断するために使われる機器であり、地絡事故の保護を目的とした機器ではありません。
答え:4 高圧カットアウトヒューズ
真空遮断器・零相変流器・接地形計器用変圧器は「地絡事故の検出・遮断」に関わる機器のグループ、高圧カットアウトヒューズは「短絡・過負荷保護」のグループ、と分けて覚えておくと判別しやすくなります。
No.18
電気設備配電線路に施設する過電流遮断器に関する記述として,「電気設備の技術基準とその解釈」上,不適当なものはどれか。
- 1.高圧電路の短絡を保護するために施設する過電流遮断器は,その電路を通過する短絡電流を遮断できなければならない。
- 2.高圧電路の短絡を保護するために施設する過電流遮断器は,その開閉状態を表示する装置を有するもの,又は,その開閉状態を容易に確認できるものでなければならない。
- 3.電路の一部に接地工事を施した低圧電線路の接地側電線には,過電流遮断器を施設しなければならない。
- 4.低圧電路の短絡を保護するために設置する過電流遮断器として,定められた能力を有するヒューズの施設が認められている。
正解:3
解説
考え方
電気設備の技術基準とその解釈では、高圧電路の短絡保護用の過電流遮断器について、その電路を通過する短絡電流を確実に遮断できる能力を持つこと、開閉状態を表示又は容易に確認できる構造とすることなどが定められています。また、低圧電路の短絡保護には、定められた能力を有するヒューズの使用も認められています。
これに対し、電路の一部に接地工事を施した低圧電線路の接地側電線には、原則として過電流遮断器を施設してはならないとされています。接地側電線に過電流遮断器を設けてしまうと、地絡等の異常時に接地側電線が遮断されて接地の効果が失われ、感電防止上かえって危険になるためです。設問の「接地側電線には,過電流遮断器を施設しなければならない」はこの規定と逆であり、誤りです。
答え:3 電路の一部に接地工事を施した低圧電線路の接地側電線には,過電流遮断器を施設しなければならない。
接地側電線は「遮断されると困る側」の電線であるため、原則として過電流遮断器を施設しない、という考え方を押さえておきましょう。
No.19
電気設備屋内全般照明の設計に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
- 1.光束法は,作業面における平均照度を求めるための計算方法である。
- 2.室指数は,照明率を計算するために用いられる。
- 3.照明率は,基準面に達する光束の,光源の全光束に対する割合である。
- 4.壁面の反射率は,照度計算には影響しない。
正解:4
解説
考え方
屋内全般照明の設計では、光束法により作業面の平均照度を求めます。光束法では、光源の全光束に、照明率(光源の全光束のうち基準面に達する光束の割合)と保守率を掛けて必要な光源数を算定します。照明率は、室の形状を表す室指数と、天井・壁・床の反射率をもとに求められる値です。
これに対し、「壁面の反射率は,照度計算には影響しない」という記述は誤りです。壁・天井・床の反射率が高いほど、光源から出た光が反射して基準面に届きやすくなり照明率が高くなるため、反射率は照度計算(照明率の算定)に直接影響します。
答え:4 壁面の反射率は,照度計算には影響しない。
光束法の照度計算では「光束×照明率×保守率÷面積」という式を使い、照明率が室指数と反射率の両方に左右される点を理解しておくことが重要です。
No.20
電気設備一般的な電動機主回路に設置する機器に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
- 1.回路の保護のために過電流保護器を設ける。
- 2.配線用遮断器は,始動電流では動作しない定格のものを選定する。
- 3.電磁接触器により,電動機への電源を直接ON-OFFする。
- 4.2Eリレーは,電動機の反相保護が可能である。
正解:4
解説
考え方
一般的な電動機主回路では、過電流保護器による回路保護、始動電流では動作しない定格の配線用遮断器の選定、電磁接触器による電源の直接ON-OFFなど、複数の保護・開閉機器が組み合わせて使われます。
2Eリレーは、電動機の「過負荷」と「欠相(3相のうち1相が断線する状態)」の2つの異常(2つのE=Electric要素)を検出して保護する継電器です。反相(相順が逆転する異常)まで検出できるのは、これに反相保護機能を加えた3Eリレーであり、2Eリレーだけでは反相保護はできません。
答え:4 2Eリレーは,電動機の反相保護が可能である。
「2Eリレー=過負荷+欠相保護」「3Eリレー=過負荷+欠相+反相保護」という機能の違いを区別しておくと、この種の設問で迷いません。
No.21
電気設備低圧屋内配線の施設場所と工事の種類の組合せとして,「電気設備の技術基準とその解釈」上,不適当なものはどれか。ただし,使用電圧は300 V以下とし,事務所ビルの乾燥した場所に施設するものとする。
- 1.点検できない隠ぺい場所:金属線ぴ工事
- 2.点検できない隠ぺい場所:金属可とう電線管工事
- 3.点検できる隠ぺい場所:バスダクト工事
- 4.点検できる隠ぺい場所:平形保護層工事
正解:1
解説
考え方
電気設備の技術基準とその解釈では、低圧屋内配線の工事の種類ごとに、施設できる場所(点検できる/できない隠ぺい場所、乾燥した場所かどうかなど)が細かく定められています。使用電圧300 V以下・乾燥した場所という条件のもとでは、金属可とう電線管工事は点検できない隠ぺい場所にも施設でき、バスダクト工事・平形保護層工事は点検できる隠ぺい場所に施設できます。
これに対し、金属線ぴ工事は、乾燥した場所であっても「点検できない隠ぺい場所」には施設できません。金属線ぴ配線は、点検できる場所(露出場所・点検できる隠ぺい場所)に施設することとされているため、選択肢1の組合せは不適当です。
答え:1 点検できない隠ぺい場所:金属線ぴ工事
金属線ぴ工事は「点検できない隠ぺい場所」には使えないという制限があり、金属可とう電線管工事など他の工事の種類と施設できる場所の範囲が異なる点を区別しておきましょう。
No.22
電気設備キュービクル式高圧受電設備に関する記述として,「日本産業規格(JIS)」上,不適当なものはどれか。
- 1.PF・S形の地絡の保護には,高圧限流ヒューズ(PF)を使用する。
- 2.PF・S形の主遮断装置の電源側は,短絡接地器具などで容易,かつ,確実に接地できるものとする。
- 3.CB形の過電流の検出には,変流器(CT)と過電流継電器(OCR)を使用する。
- 4.CB形においては,保守点検時の安全を確保するため,主遮断装置の電源側に断路器(DS)を設ける。
正解:1
解説
考え方
キュービクル式高圧受電設備のうち、主遮断装置に高圧限流ヒューズ(PF)と高圧交流負荷開閉器(LBS)を組み合わせるものをPF・S形、高圧交流遮断器(CB)を用いるものをCB形といいます。CB形では、変流器(CT)と過電流継電器(OCR)を組み合わせて過電流を検出し、保守点検時の安全確保のため主遮断装置の電源側に断路器(DS)を設けます。また、PF・S形の主遮断装置の電源側は、保守点検時に短絡接地器具などで容易かつ確実に接地できる構造とすることが求められます。
これに対し、PF・S形における地絡事故の保護は、高圧限流ヒューズ(PF)ではなく、地絡継電器(GR)や地絡方向継電器(DGR)などの保護継電器と組み合わせて行われます。PFは主として短絡電流を限流しながら遮断するための機器であり、地絡保護を担う機器ではありません。
答え:1 PF・S形の地絡の保護には,高圧限流ヒューズ(PF)を使用する。
PF(高圧限流ヒューズ)は「短絡電流の遮断」を担う機器、地絡事故の保護は地絡継電器(GR)が担う機器、という役割の違いを区別しておきましょう。
No.23
電気設備建築物等の雷保護に関する用語として,「日本産業規格(JIS)」上,関係のないものはどれか。
- 1.回転球体法
- 2.引下げ導線システム
- 3.アークホーン
- 4.メッシュ導体
正解:3
解説
考え方
建築物等の雷保護システム(JIS A 4201など)では、受雷部の設計手法として回転球体法が用いられ、雷電流を大地に導く経路として引下げ導線システムが構成され、建物内の電位を均一にするためメッシュ導体などの構成部材が用いられます。これらはいずれも建築物の雷保護システムに直接関係する用語です。
これに対し、「アークホーン」は架空送電線路のがいし装置に取り付け、フラッシオーバ(せん絡)が生じた際にアーク熱によるがいしの損傷を防ぐための金具であり、送電線路の設備に関する用語です。建築物等の雷保護システムを構成する用語としては最も関係が薄いものです。
答え:3 アークホーン
回転球体法・引下げ導線システム・メッシュ導体は「建築物の雷保護システム」の用語、アークホーンは「送電線路のがいし装置」の用語、と分けて覚えておくと判別しやすくなります。
No.24
電気設備需要場所に施設する地中電線路に関する記述として,「電気設備の技術基準とその解釈」上,不適当なものはどれか。
- 1.管路式で施設する場合,電線に耐熱ビニル電線(HIV)を使用した。
- 2.低圧地中電線と高圧地中電線との離隔距離を15 cm以上確保して施設した。
- 3.低圧地中電線と地中弱電流電線等との離隔距離を30 cm以上確保して施設した。
- 4.ハンドホール内のケーブルを支持する金物類には,D種接地工事を施さなかった。
正解:1
解説
考え方
電気設備の技術基準とその解釈では、需要場所に施設する地中電線路について、管路式でケーブルに耐熱性のある電線(耐熱ビニル電線(HIV)等)を使用すること、低圧地中電線と高圧地中電線との離隔距離を15 cm以上、低圧地中電線と地中弱電流電線等との離隔距離を30 cm以上確保することなどが定められています。
これに対し、ハンドホール内でケーブルを支持する金物類については、感電・漏電時の安全確保のため、D種接地工事を施すことが求められています。設問の「D種接地工事を施さなかった」は、この接地義務を満たしていないため不適当です。
答え:1 ハンドホール内のケーブルを支持する金物類には,D種接地工事を施さなかった。
地中電線路の離隔距離(低圧-高圧:15 cm以上、低圧-弱電流:30 cm以上)とあわせて、金属製の支持金物にはD種接地工事が必要という点も出題頻度が高いので押さえておきましょう。
No.25
電気設備自動火災報知設備のP型2級受信機(複数回線)に関する記述として,「消防法」上,誤っているものはどれか。
- 1.火災灯を省略することができる。
- 2.主音響装置の音圧は85 dB以上である。
- 3.接続することができる回線の数は,5以下である。
- 4.発信機との間で電話連絡をすることができる装置を有しなければならない。
正解:4
解説
考え方
自動火災報知設備の受信機は、性能によりP型1級・2級などに区分されます。P型2級受信機(複数回線)では、火災灯を省略できること、主音響装置の音圧が85 dB以上であること、接続できる回線の数が5以下であることなどが定められています。
これに対し、「発信機との間で電話連絡をすることができる装置(電話連絡装置)」は、より高機能なP型1級受信機に求められる機能であり、P型2級受信機には備える義務がありません。
答え:4 発信機との間で電話連絡をすることができる装置を有しなければならない。
P型1級とP型2級の違い(電話連絡装置・導通試験装置の有無、回線数の上限など)は頻出項目なので、比較表にして整理しておくと得点しやすくなります。
No.26
電気設備防火対象物に設置するガス漏れ火災警報設備に関する記述として,「消防法」上,誤っているものはどれか。
- 1.ガス漏れ火災警報設備には,非常電源を附置すること。
- 2.ガス漏れ火災警報設備は,すべての防火対象物に設置すること。
- 3.一の警戒区域の面積は,省令で定める場合を除き,600 m²以下とすること。
- 4.警戒区域は,省令で定める場合を除き,2以上の階にわたらないものとすること。
正解:2
解説
考え方
ガス漏れ火災警報設備には非常電源を附置すること、一の警戒区域の面積は原則600 m²以下とすること、警戒区域は原則として2以上の階にわたらないものとすることなどが定められています。
これに対し、ガス漏れ火災警報設備は、消防法令上、地下街や準地下街、一定規模以上の複合用途防火対象物など、可燃性ガスの漏えいによる災害発生のおそれが高い特定の防火対象物に設置が義務付けられている設備であり、「すべての防火対象物」に設置が義務付けられているわけではありません。
答え:2 ガス漏れ火災警報設備は,すべての防火対象物に設置すること。
ガス漏れ火災警報設備は、地下街や特定の対象物など、ガス漏えいのリスクが高い場所を対象とした設備であり、一律にすべての建物に必要となる設備ではない点を押さえておきましょう。
No.27
電気設備構内情報通信網(LAN)に関するイーサネットの規格において,UTPケーブルを使用するものとして,不適当なものはどれか。
- 1.100 BASE-TX
- 2.1000 BASE-T
- 3.1000 BASE-SX
- 4.2.5 G BASE-T
正解:3
解説
考え方
構内情報通信網(LAN)のイーサネット規格には、電気信号を伝える金属製のUTPケーブル(より対線)を使用するものと、光信号を伝える光ファイバケーブルを使用するものがあります。100BASE-TX、1000BASE-T、2.5G BASE-Tはいずれも「T」がつく規格で、UTPケーブルを使用する規格です。
これに対し、1000BASE-SXは、「SX」の名称が示すとおり短波長(Short wavelength)の光を用いる光ファイバケーブル規格であり、UTPケーブルではなく光ファイバケーブルを使用します。
答え:3 1000 BASE-SX
イーサネット規格の名称の末尾に「T」が付くものはツイストペアケーブル(UTPケーブル)、「SX」「LX」などが付くものは光ファイバケーブルを使用する規格、という命名の傾向を覚えておくと判別しやすくなります。
No.28
電気設備カテナリちょう架式電車線に関する用語として,不適当なものはどれか。
- 1.エンドアプローチ
- 2.可動ブラケット
- 3.ハンガ
- 4.ちょう架線
正解:1
解説
考え方
カテナリちょう架式電車線は、ちょう架線からハンガでトロリ線をつり下げる構造で、可動ブラケットで支持点の構造物からちょう架線・トロリ線を支持します。ちょう架線・ハンガ・可動ブラケットはいずれもカテナリちょう架式電車線を構成する代表的な部材・用語です。
これに対し、「エンドアプローチ」はカテナリちょう架式電車線の構成部材を表す一般的な用語としては用いられておらず、選択肢の中では最も関係が薄いものです。
答え:1 エンドアプローチ
可動ブラケット・ハンガ・ちょう架線は電車線を構成する部材の名称として対で覚えておき、これらと異なる用語が混ざっていないかを確認する視点で判断しましょう。
No.29
電気設備道路照明において,連続照明の設計要件に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
- 1.グレアが十分に抑制されていること。
- 2.路面の輝度分布が不均一であること。
- 3.道路条件に応じ十分な路面輝度を確保すること。
- 4.道路線形の変化に対する誘導効果を有すること。
正解:2
解説
考え方
道路照明の連続照明は、夜間の走行時に必要な視認性を確保するため、グレア(まぶしさ)が十分に抑制されていること、道路条件に応じた十分な路面輝度を確保すること、道路線形の変化に対する誘導効果を持つことなどが設計要件として求められます。また、運転者が安定して道路状況を把握できるよう、路面の輝度分布はできるだけ均一(均斉度が高い状態)であることが求められます。
これに対し、「路面の輝度分布が不均一であること」という記述は誤りです。輝度分布が不均一だと、明暗差によって見えにくい部分ができ、かえって視認性や安全性が低下するため、連続照明では均一な輝度分布が設計要件とされています。
答え:2 路面の輝度分布が不均一であること。
道路照明の設計要件は「グレア抑制」「十分な路面輝度」「均一な輝度分布」「誘導効果」の4点で覚え、「不均一」という表現が出てきたら誤りを疑う視点を持つとよいでしょう。
No.30
関連分野図に示す換気方式の名称として,最も適当なものはどれか。

- 1.自然換気方式
- 2.第1種換気方式
- 3.第2種換気方式
- 4.第3種換気方式
正解:4
解説
考え方
換気方式は、給気・排気それぞれを自然に行うか機械(送風機・排気機)で行うかの組合せによって、第1種(給気・排気とも機械)、第2種(給気は機械・排気は自然)、第3種(給気は自然・排気は機械)に分類されます。
図では、居室の壁面に設けられた給気口から外気が自然に取り込まれ(矢印で示された自然給気)、室内の空気は排気機によって強制的に屋外へ排出されています。給気側には送風機などの機械が設けられておらず自然給気であるのに対し、排気側には排気機(機械)が設けられているため、この組合せは第3種換気方式に該当します。
答え:4 第3種換気方式
「給気口+機械排気」の組合せは第3種換気方式、というように、図中の給気側・排気側それぞれに機械(送風機・排気機)が描かれているかどうかを確認して判別するのがポイントです。
No.31
関連分野アスファルト舗装と比較したコンクリート舗装に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
- 1.せん断力に強いが,曲げ応力に弱いので沈下しやすい。
- 2.耐久性に富んでいる。
- 3.施工後の養生期間が長く,部分的な補修が困難である。
- 4.温度変化によって,膨張,収縮するので,目地が必要である。
正解:1
解説
考え方
コンクリート舗装は、コンクリート版自体が高い曲げ抵抗性(剛性)を持ち、荷重を広い範囲に分散して路盤に伝えるため、耐久性に富み、部分的な補修が難しく施工後の養生期間が長いという特徴があります。また、温度変化による膨張・収縮に対応するため、目地の設置が必要です。
これに対し、「せん断力に強いが,曲げ応力に弱いので沈下しやすい」という記述は、コンクリート舗装の実際の力学的特徴とは逆です。コンクリート舗装は曲げ応力に対する抵抗性(剛性)が高いことが特徴であり、むしろアスファルト舗装の方がたわみやすく、荷重をせん断力主体で支持する構造(可とう性舗装)とされています。
答え:1 せん断力に強いが,曲げ応力に弱いので沈下しやすい。
コンクリート舗装は「曲げに強い剛性舗装」、アスファルト舗装は「たわみに追従する可とう性舗装」という基本的な力学的性質の違いで区別しておくと判断しやすくなります。
No.32
関連分野掘削工事に使用するバックホウに関する記述として,最も不適当なものはどれか。
- 1.硬い土質の掘削ができる。
- 2.掘削位置が正確に把握できる。
- 3.基礎の掘削や溝掘りに適している。
- 4.機械の位置よりも高い場所の掘削に適している。
正解:4
解説
考え方
バックホウは、バケットを手前に掻き込むようにして掘削する構造の建設機械で、硬い土質の掘削ができ、掘削位置を正確に把握しやすく、基礎の掘削や溝掘りなどに広く用いられます。
これに対し、「機械の位置よりも高い場所の掘削に適している」という記述は誤りです。バケットを手前に引き寄せる構造上、バックホウは機械の位置よりも低い場所(足元より下方)の掘削に適しており、機械より高い場所の掘削にはショベル系(パワーショベル)など別の構造の機械が適しています。
答え:4 機械の位置よりも高い場所の掘削に適している。
バックホウは「機械より低い場所を掻き込むように掘る」機械という基本構造を押さえておけば、掘削できる高さの向きに関する記述の正誤を判断しやすくなります。
No.33
関連分野支保工を用いた切梁式土留め(山留め)工法において,図に示す工法ア及び工法イの名称の組合せとして,正しいものはどれか。

- 1.工法ア:連続地中壁工法 工法イ:柱列壁工法
- 2.工法ア:連続地中壁工法 工法イ:親杭・横矢板工法
- 3.工法ア:鋼矢板(シートパイル)工法 工法イ:柱列壁工法
- 4.工法ア:鋼矢板(シートパイル)工法 工法イ:親杭・横矢板工法
正解:4
解説
考え方
切梁式土留め(山留め)工法で用いられる壁体には、波形に加工した鋼板を連続してかみ合わせながら打ち込む鋼矢板(シートパイル)工法、H形鋼などの親杭を一定間隔で地中に打ち込み、掘削の進行に合わせて親杭の間に横矢板をはめ込んでいく親杭・横矢板工法、地中に溝を掘りながら鉄筋コンクリートの壁を現場で構築する連続地中壁工法、柱状に地盤を改良・掘削してコンクリート等を充塡する柱列壁工法などがあります。
図の工法アが指す壁面は、波形の凹凸が連続した一体構造になっており、これは鋼板をかみ合わせて連続して打ち込む鋼矢板(シートパイル)工法の壁体にあたります。一方、工法イが指す壁面は、等間隔に並んだ縦の杭(親杭)の間に、横向きの板(横矢板)を差し込んで土留めをしている構造で、これは親杭・横矢板工法にあたります。
答え:4 工法ア:鋼矢板(シートパイル)工法 工法イ:親杭・横矢板工法
鋼矢板工法は「波形の鋼板が連続してかみ合う壁」、親杭・横矢板工法は「縦の杭の間に横板をはめ込む壁」という壁面の見た目の違いで区別すると、図からの判別がしやすくなります。
No.34
関連分野鉄道線路の軌道構造に関する記述として,「日本産業規格(JIS)」上,不適当なものはどれか。
- 1.路盤とは,軌道を支えるための構造物のことをいう。
- 2.施工基面とは,まくらぎ端から道床法肩までの距離のことをいう。
- 3.スラブ軌道とは,コンクリートのスラブを用いた軌道のことをいう。
- 4.道床とは,レール又はまくらぎを支持し,荷重を路盤に分布する軌道の部分のことをいう。
正解:2
解説
考え方
鉄道の軌道構造に関するJIS用語では、路盤は軌道を支えるための構造物のことをいい、道床はレール又はまくらぎを支持し荷重を路盤に分布する軌道の部分(砕石層等)のことをいいます。また、スラブ軌道はコンクリートのスラブを用いた軌道のことをいいます。
これに対し、「施工基面」は、路盤の仕上がり面の高さを示す基準面のことをいい、路盤の設計・施工の基準となる用語です。設問の「まくらぎ端から道床法肩までの距離のことをいう」という定義は、施工基面の正しい定義とは異なります。
答え:2 施工基面とは,まくらぎ端から道床法肩までの距離のことをいう。
路盤・道床・スラブ軌道の定義とあわせて、「施工基面=路盤面の高さの基準」という定義を正確に覚えておくことが、この設問を解く鍵になります。
No.35
関連分野鉄骨構造において,鉄骨の溶接欠陥に関する用語として,最も関係のないものはどれか。
- 1.ピット
- 2.クレータ
- 3.オーバラップ
- 4.コールドジョイント
正解:4
解説
考え方
鉄骨構造の溶接部に生じる代表的な欠陥には、溶接金属中に生じる小さな穴であるピット、溶接ビードの端で母材とうまく融合せずに盛り上がってしまうオーバラップ、溶接終端部にできるくぼみであるクレータ(クレータ割れの原因になる部分)などがあります。これらはいずれも溶接部の欠陥に関する用語です。
これに対し、「コールドジョイント」は、コンクリートを打ち継ぐ際に、先に打ち込んだコンクリートがある程度硬化してから後続のコンクリートを打ち込んだために、両者が一体化せず打継ぎ面に不連続な面ができてしまう、コンクリート工事における欠陥を表す用語です。鉄骨の溶接欠陥とは分野が異なり、最も関係の薄い用語です。
答え:4 コールドジョイント
ピット・クレータ・オーバラップは「鉄骨溶接」の欠陥用語、コールドジョイントは「コンクリート工事(打継ぎ)」の欠陥用語というように、対象とする工種が異なる点を押さえておきましょう。
No.36
共通工学自動火災報知設備の配線用図記号と名称の組合せとして,「日本産業規格(JIS)」上,誤っているものはどれか。

- 1.図記号(円の上部を水平線で切った形):定温式スポット型感知器
- 2.図記号(四角にS):煙感知器
- 3.図記号(丸にP):P型発信機
- 4.図記号(丸にB):警報ベル
正解:1
解説
考え方
自動火災報知設備の配線用図記号は、日本産業規格(JIS)で機器の種類ごとに形が定められています。図の選択肢2「四角の中にS」は煙感知器、選択肢3「丸の中にP」はP型発信機、選択肢4「丸の中にB」は警報ベルを表す図記号として、いずれも名称との組合せが適切です。
これに対し、図の選択肢1に示された「半円形(弧の下側を水平線で切った形)」の図記号は、感知部が周囲の温度上昇そのものではなく温度の「変化率」に反応するタイプの感知器、すなわち差動式スポット型感知器を表す図記号です。定温式スポット型感知器の図記号は、この半円の内部を塗りつぶした形で表され、選択肢1の図記号とは異なります。したがって選択肢1の「名称:定温式スポット型感知器」という組合せは、図記号の塗りつぶしの有無という点で対応関係が誤っています。
答え:1 図記号(円の上部を水平線で切った形):定温式スポット型感知器
差動式スポット型感知器と定温式スポット型感知器の図記号は形がよく似ていますが、内部を塗りつぶすかどうかで区別されます。「白抜きの半円=差動式」「塗りつぶした半円=定温式」という違いを図記号表で確認しておくと安心です。
No.37
施工管理法(応用能力)建設工事における仮設計画に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
- 1.仮設建物は,工事の進捗に伴う移動の多い場所には配置しない。
- 2.仮設計画では,あらかじめ近隣の道路,周辺交通状況及び隣地の状況を調査する。
- 3.仮設計画の良否は,工程やその他の計画に影響を及ぼし,工事の品質に影響を与える。
- 4.仮設計画は,安全の基本となるもので,関係法令を遵守して立案しなければならない。
- 5.仮設計画は,契約書及び設計図書に特別の定めがある場合を除き,発注者がその責任において定める。
正解:5
解説
考え方
仮設計画は、工事の進捗に伴って頻繁に移動する場所には仮設建物を配置しないこと、近隣の道路・周辺交通状況・隣地の状況をあらかじめ調査すること、工程やその他の計画・工事品質に影響を及ぼす重要な計画であること、関係法令を遵守して安全の基本となるよう立案することなど、施工者が主体となって検討・立案すべき内容です。
これに対し、「仮設計画は,契約書及び設計図書に特別の定めがある場合を除き,発注者がその責任において定める」という記述は誤りです。公共工事標準請負契約約款などでは、特別の定めがある場合を除き、仮設・施工方法その他工事目的物を完成するために必要な一切の手段は、請負者(施工者)がその責任において定めるものとされており、発注者の責任とする記述は実際の役割分担と逆です。
答え:5 仮設計画は,契約書及び設計図書に特別の定めがある場合を除き,発注者がその責任において定める。
仮設計画をはじめとする施工方法の決定は、特別な定めがない限り「請負者(施工者)の責任」で行うのが原則である点を押さえておきましょう。
No.38
施工管理法(応用能力)建設工事において工程管理を行う場合,バーチャート工程表と比較しネットワーク工程表の特徴を考慮した記述として,最も不適当なものはどれか。
- 1.他工種の工程に関して理解しやすい,ネットワーク工程表を用いた。
- 2.各作業の進行度合いが把握しやすい,ネットワーク工程表を用いた。
- 3.各作業の余裕日数が容易に分かる,ネットワーク工程表を用いた。
- 4.工事の重点的工程管理を行うため,クリティカルパスに注目した。
- 5.工程の遅れ日数の計算が容易な,ネットワーク工程表を用いた。
正解:2
解説
考え方
ネットワーク工程表は、各作業の前後関係を矢線と結合点で表現するため、他工種との関連(他工種の工程に関して理解しやすい)、各作業の余裕日数(フロート)、工程の遅れ日数の計算、クリティカルパスへの注目による重点管理などに優れています。
これに対し、「各作業の進行度合いが把握しやすい」という特徴は、横軸に暦日をとり各作業の実施期間を帯状に表すバーチャート工程表の方が優れている点です。ネットワーク工程表は作業間の関連性や工期計算には強い一方、実際の出来高・進捗状況を直感的に読み取る点ではバーチャート工程表に劣るとされています。
答え:2 各作業の進行度合いが把握しやすい,ネットワーク工程表を用いた。
「バーチャート=進行度合いが視覚的にわかりやすい」「ネットワーク=作業間の関連・余裕日数・クリティカルパスの把握に優れる」という得意分野の違いで整理しておくと、この種の比較問題に対応しやすくなります。
No.39
施工管理法(応用能力)図に示すネットワーク工程表の各作業に関する記述として,最も不適当なものはどれか。ただし,○内の数字はイベント番号,アルファベットは作業名,日数は所要日数を示す。

- 1.作業A,作業B及び作業Cは同時に作業を開始できる。
- 2.作業Dと作業Fが終了すると,作業Hが開始できる。
- 3.作業Iと作業Jが終了すると,作業Lが開始できる。
- 4.作業Eと作業Fはクリティカルパス上の作業である。
- 5.イベント⑦からイベント⑧は,ダミー(擬似作業)である。
正解:3
解説
考え方
図のネットワーク工程表で、イベント⑦からイベント⑧へ向かう破線の矢印はダミー(擬似作業)であり、所要日数は0日として扱いますが、作業の前後関係(先行・後続の制約)は他の実線の作業と同じように持ちます。イベント⑧は、作業I(④→⑧)、作業J(⑥→⑧)、そしてダミー(⑦→⑧)の3つがすべて終了して初めて到達できるイベントです。
- 選択肢1:イベント①から作業A・B・Cが同時に出ており、いずれも同時に開始できるので正しい記述です。
- 選択肢2:イベント⑤は作業D(②→⑤)と作業F(④→⑤)が合流する地点で、両方が終了すると作業Hが開始できるので正しい記述です。
- 選択肢4:各経路の所要日数を比べると、①→③→④→⑤→⑥→⑧→⑨の経路(C→E→F→H→J→L、日数 日)が最長で、これがクリティカルパスです。作業EとFはこの経路上にあるので正しい記述です。
- 選択肢5:イベント⑦から⑧への矢印は破線で示されたダミー(擬似作業)なので正しい記述です。
これに対し、選択肢3「作業Iと作業Jが終了すると,作業Lが開始できる」は、イベント⑧への到達条件を作業IとJだけに限定しています。実際にはイベント⑧に到達するには、作業I・作業Jに加えて、イベント⑦からのダミー(すなわち作業Gの終了)も必要であり、作業IとJだけが終了しても作業Lは開始できません。
答え:3 作業Iと作業Jが終了すると,作業Lが開始できる。
ダミー(破線の矢印)は所要日数こそ0日ですが、前後関係の制約としては実線の作業と同様に効いてくる点を見落とすと、この設問のような誤りに気づけません。合流点に入る矢印(実線・破線を問わず)をすべて確認する習慣をつけましょう。
No.40
施工管理法(応用能力)図に示す品質管理に用いる図表に関する記述として,最も不適当なものはどれか。

- 1.図の名称は,ヒストグラムであり柱状図ともいわれている。
- 2.中央値とは,データの総和をデータの個数で割った値をいう。
- 3.測定値にはばらつきがあり,規格値を外れているものがある。
- 4.分布のばらつきは,中心付近からほぼ左右対称であり,一般に現れる形である。
- 5.標準偏差が大きいということは,平均から遠く離れているものが多くあるということである。
正解:2
解説
考え方
図はヒストグラム(柱状図)で、測定値を横軸、度数を縦軸にとって分布を表しています。図中には規格下限(3付近)と規格上限(12付近)が示され、規格を外れている測定値(規格下限や規格上限の外側の柱)が存在すること、分布の山が中心付近からほぼ左右対称に広がっていることが読み取れます。
- 選択肢1:この図表の名称はヒストグラム(柱状図)で正しい記述です。
- 選択肢3:規格下限・規格上限の外側にも度数を持つ柱があり、規格値を外れている測定値が存在するので正しい記述です。
- 選択肢4:分布の山は中央付近(7〜8前後)を頂点として、左右にほぼ対称に度数が減っていく形をしており、一般的によく現れる分布の形なので正しい記述です。
- 選択肢5:標準偏差はデータのばらつきの大きさを表す指標で、値が大きいほど平均から離れた測定値が多いことを意味するので正しい記述です。
これに対し、「中央値とは,データの総和をデータの個数で割った値をいう」という記述は誤りです。この定義はデータの「平均値」の定義であり、中央値はすべてのデータを大きさの順に並べたときに中央に位置する値を指す、別の指標です。
答え:2 中央値とは,データの総和をデータの個数で割った値をいう。
「平均値=データの総和÷個数」「中央値=並べ替えたときの真ん中の値」という定義の違いを混同しないことが、この設問を正しく解く鍵になります。
No.41
施工管理法「公共工事標準請負契約約款」上,設計図書に含まれないものはどれか。
- 1.図面
- 2.仕様書
- 3.現場説明書
- 4.請負代金内訳書
正解:4
解説
考え方
公共工事標準請負契約約款では、図面、仕様書、現場説明書、現場説明に対する質問回答書をあわせて「設計図書」と定義しており、これらの間で内容に相違がある場合の優先順位なども定められています。
これに対し、「請負代金内訳書」は、請負代金の内訳を示すために契約に際して作成・提出される書類ですが、工事の仕様や内容そのものを定める設計図書には含まれません。
答え:4 請負代金内訳書
設計図書は「工事の内容・仕様を定める書類(図面・仕様書・現場説明書・質問回答書)」というグループで、請負代金内訳書は「契約金額の内訳を示す書類」という別のグループに分類されると整理しておきましょう。
No.42
施工管理法建設工事における工程管理に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
- 1.計画以上の工程短縮をすることで,直接工事費を少なくすることができる。
- 2.作業の所要日数は,全工事量を1日当たりの平均施工量で割ったものである。
- 3.人工山積表を用いた工程管理は,稼動人数を平準化して効率的な労務管理ができる。
- 4.週間工程表は,1週間に施工すべき作業内容を具体的に表したもので,各種作業間の作業手順の調整,資材の手配管理,作業員の労務管理に用いられる。
正解:1
解説
考え方
建設工事の工程管理では、作業の所要日数を全工事量÷1日当たりの平均施工量で求めたり、人工山積表を用いて稼働人数を平準化したりして、効率的な労務管理を行います。週間工程表は、1週間に施工すべき作業内容を具体的に表し、作業手順の調整や資材の手配管理、作業員の労務管理に用いられる実務的な工程表です。
これに対し、「計画以上の工程短縮をすることで,直接工事費を少なくすることができる」という記述は誤りです。工期を計画よりもさらに短縮しようとすると、通常は作業員の増員や機械の追加投入、残業・突貫作業などが必要となり、直接工事費(労務費・機械経費等)はむしろ増加する傾向があります。
答え:1 計画以上の工程短縮をすることで,直接工事費を少なくすることができる。
工期と費用の関係は「工期を極端に短縮すると直接工事費が増加する」という一般的な傾向(施工速度と費用の関係)を踏まえて判断しましょう。
No.43
施工管理法低圧の屋内配線工事や接地工事における,測定器の使用に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
- 1.低圧三相動力回路の相順を確認するため,検相器を使用した。
- 2.電路の各相の充電状態を確認するため,低圧用の検電器を使用した。
- 3.幹線の負荷電流を測定するため,全相一括してクランプ式電流計で測定した。
- 4.接地極Eの接地抵抗を測定するため,そこからS(P)電極,H(C)電極を一直線に打ち込み,接地抵抗計で測定した。
正解:3
解説
考え方
低圧屋内配線や接地工事の測定では、検相器による相順の確認、低圧用検電器による各相の充電状態の確認、接地抵抗計によるS(P)電極・H(C)電極を用いた接地抵抗の測定など、目的に応じた測定器を正しく使い分ける必要があります。
これに対し、「幹線の負荷電流を測定するため,全相一括してクランプ式電流計で測定した」という測定方法は不適当です。三相の各電流は互いに位相がずれているため、複数相の電線を一括してクランプしてしまうと、各相の電流がベクトル的に打ち消し合い、正しい負荷電流を測定できません。負荷電流を測定する場合は、各相の電線を1本ずつクランプして個別に測定する必要があります。
答え:3 幹線の負荷電流を測定するため,全相一括してクランプ式電流計で測定した。
クランプ式電流計で複数の電線を一括して挟むのは、本来は漏れ電流(零相電流)を測定するための使い方です。負荷電流を測定する場合は、必ず1線ずつクランプするという使い分けを覚えておきましょう。
No.44
施工管理法墜落等による危険の防止に関する記述として,「労働安全衛生法」上,誤っているものはどれか。
- 1.作業床の高さが1.8 mなので,作業床の端の手すりを省略した。
- 2.狭い場所での昇降を行うので,幅が30 cmの移動はしごを設けた。
- 3.スレートでふかれた屋根上での作業があり,踏み抜き防止のため,幅が30 cmの歩み板を設け,防網を張った。
- 4.作業及び仮設に十分なスペースがある掘削場所で,掘削深さが1.8 mであったので,掘削面へ昇降するための設備を省略した。
正解:4
解説
考え方
墜落等による危険の防止措置は、労働安全衛生規則で高さ・深さごとの数値基準が定められています。この問題のポイントは「手すりは高さ2 m以上」「昇降設備は高さ・深さ1.5 m超」という基準値の違いです。
- 作業床の端の手すり等:墜落防止措置が義務付けられるのは高さ2 m以上の作業床です。高さ1.8 mは2 m未満なので、手すりを省略しても法令違反にはなりません(正しい記述)。
- 移動はしご:幅は30 cm以上と定められており、幅30 cmは基準を満たします(正しい記述)。
- スレートぶきの屋根の上での作業:踏み抜きによる危険防止のため、幅30 cm以上の歩み板を設け、防網を張る等の措置が必要で、記述はこれを満たしています(正しい記述)。
- 掘削面への昇降設備:高さ又は深さが1.5 mを超える箇所で作業を行うときは、労働者が安全に昇降するための設備等を設けなければなりません。掘削深さ1.8 mは1.5 mを超えるため、昇降設備を省略することはできません(誤った記述)。
答え:4 作業及び仮設に十分なスペースがある掘削場所で,掘削深さが1.8 mであったので,掘削面へ昇降するための設備を省略した。
「手すりは2 m以上」「昇降設備は1.5 m超」という基準値の対比は頻出です。1.8 mという数値は手すりの基準(2 m)には届かず、昇降設備の基準(1.5 m)は超えている、という位置関係を押さえておきましょう。
No.45
施工管理法明り掘削の作業における,労働者の危険を防止するための措置に関する記述として,「労働安全衛生法」上,誤っているものはどれか。
- 1.土止め支保工を設けたので,設置後14日ごとに点検した。
- 2.地山の掘削作業主任者が,作業方法を決め,作業を直接指揮した。
- 3.砂からなる地山を手掘りで掘削するので,掘削面のこう配を35度とした。
- 4.地中電線路を損壊するおそれがあったので,掘削機械を使用せず手掘りで掘削した。
正解:1
解説
考え方
明り掘削の作業における労働者の危険防止措置として、地山の掘削作業主任者が作業方法を決めて直接指揮すること、砂からなる地山を手掘りで掘削する場合の掘削面のこう配(35度程度)を守ること、地中電線路の損壊のおそれがある場合に掘削機械を使用せず手掘りで掘削することなどが定められています。
これに対し、土止め支保工については、設置後は7日を超えない期間ごとに、また中震以上の地震の後や大雨の後などに点検を行うことが定められています。設問の「設置後14日ごとに点検した」は、この規定の点検頻度(7日以内ごと)を満たしておらず、誤りです。
答え:1 土止め支保工を設けたので,設置後14日ごとに点検した。
土止め支保工の点検は「7日を超えない期間ごと」に行う必要があり、14日ごとでは頻度が不足している点がこの設問のポイントです。
No.46
施工管理法屋外変電所の施工に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
- 1.がいしは,手拭き清掃と絶縁抵抗試験により破損の有無の確認を行った。
- 2.二次側電線路の地絡保護のため,変電所の引込口に地絡遮断装置を取り付けた。
- 3.各機器及び母線を直撃雷から保護するため,近傍鉄塔及び鉄構の頂部に架空地線を取り付けた。
- 4.ガス絶縁開閉装置(GIS)の連結作業は,塵埃の侵入を防止するために連結部をビニルシートで仕切って行った。
正解:2
解説
考え方
屋外変電所の施工では、がいしの手拭き清掃と絶縁抵抗試験による破損の有無の確認、近傍鉄塔・鉄構の頂部への架空地線の取付けによる直撃雷保護、GISの連結作業時に塵埃の侵入を防止するためのビニルシートによる仕切りなど、いずれも適切な施工方法です。
これに対し、「二次側電線路の地絡保護のため,変電所の引込口に地絡遮断装置を取り付けた」という記述は不適当です。変電所からみて二次側(送り出し側)の電線路を地絡事故から保護する場合、地絡遮断装置は当該送出回線側(送り出し口)に設けるべきものであり、送電を受ける側の「引込口」に地絡遮断装置を設けても、二次側電線路の地絡事故を適切に検出・保護することはできません。
答え:2 二次側電線路の地絡保護のため,変電所の引込口に地絡遮断装置を取り付けた。
保護対象の回線(二次側・送出側)と、保護装置を設置すべき箇所(送出口側)の対応関係を取り違えないことが、この設問を見抜くポイントです。
No.47
施工管理法高圧架空配電線路の施工に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
- 1.高圧電線は,圧縮スリーブを使用して接続した。
- 2.支線の埋設部分に,打込み式アンカを使用した。
- 3.高圧電線の引留め支持に,多溝がいしを使用した。
- 4.延線した高圧電線は,張線器で引張り,適正なたるみに調整した。
正解:3
解説
考え方
高圧架空配電線路の施工では、高圧電線の接続に圧縮スリーブを使用すること、支線の埋設部分に打込み式アンカを使用すること、延線した高圧電線を張線器で引っ張って適正なたるみに調整することなどが、いずれも一般的で適切な施工方法です。
これに対し、「高圧電線の引留め支持に,多溝がいしを使用した」という記述は不適当です。多溝がいしは、主に低圧電線の引留めや支持など比較的荷重の小さい用途に用いられる小型のがいしであり、高圧電線の引留めのような大きな張力がかかる箇所には、耐張がいしなど引留め用に設計された高圧用のがいしを使用する必要があります。
答え:3 高圧電線の引留め支持に,多溝がいしを使用した。
多溝がいしは低圧の支持・引留め用、高圧の引留めには耐張がいしを用いるという使い分けを区別しておくことが、この設問のポイントです。
No.48
施工管理法使用電圧100 Vのライティングダクト工事による低圧屋内配線に関する記述として,「電気設備の技術基準とその解釈」上,誤っているものはどれか。
- 1.ライティングダクトの終端部を閉そくした。
- 2.ライティングダクトにD種接地工事を施した。
- 3.ライティングダクトを壁などの造営材を貫通して施設した。
- 4.ライティングダクトを乾燥した点検できる隠ぺい場所に施設した。
正解:3
解説
考え方
使用電圧100 Vのライティングダクト工事では、ダクトの終端部を閉そくすること、ダクトにD種接地工事を施すこと、乾燥した点検できる隠ぺい場所に施設することなどが、電気設備の技術基準とその解釈で定められた適切な施工方法です。
これに対し、「ライティングダクトを壁などの造営材を貫通して施設した」という記述は誤りです。ライティングダクトは、レール状の構造からダクト内部に露出した導体を持つため、壁などの造営材を貫通して施設することは認められていません。造営材を貫通させると、貫通部分でダクト内の充電部が損傷を受けたり、感電・火災の危険が生じたりするおそれがあるためです。
答え:3 ライティングダクトを壁などの造営材を貫通して施設した。
ライティングダクトは「終端部の閉そく」「D種接地」「点検できる乾燥した場所」という施設条件に加えて、「造営材を貫通させてはならない」という制限がある点を押さえておきましょう。
No.49
施工管理法電気鉄道における架空単線式電車線路に関する次の記述に該当するちょう架方式として,適当なものはどれか。「ちょう架線とトロリ線の間に補助ちょう架線をドロッパで吊り下げ,補助ちょう架線からハンガでトロリ線を吊り下げた方式。」
- 1.ツインシンプルカテナリ式
- 2.コンパウンドカテナリ式
- 3.直接ちょう架式
- 4.剛体ちょう架式
正解:2
解説
考え方
架空単線式電車線路のちょう架方式には、ちょう架線から直接ハンガでトロリ線をつり下げるシンプルカテナリ式、シンプルカテナリ式のちょう架線を2本にして荷重分担を高めたツインシンプルカテナリ式、ちょう架線とトロリ線の間にさらに補助ちょう架線を設けて2段階でつり下げるコンパウンドカテナリ式、ちょう架線を用いずトロリ線を直接支持する直接ちょう架式、剛体を用いてトロリ線を支持する剛体ちょう架式などがあります。
設問の「ちょう架線とトロリ線の間に補助ちょう架線をドロッパで吊り下げ,補助ちょう架線からハンガでトロリ線を吊り下げた方式」は、ちょう架線と補助ちょう架線、補助ちょう架線とトロリ線という2段階の吊り下げ構造を持つ点が特徴で、これはコンパウンドカテナリ式の説明にあたります。この2段構造により、単純なシンプルカテナリ式よりもトロリ線の高さ変化を小さく抑えられ、高速運転や大容量区間に適した方式となります。
答え:2 コンパウンドカテナリ式
「ちょう架線→補助ちょう架線→トロリ線」という2段のつり下げ構造を持つのがコンパウンドカテナリ式で、ちょう架線から直接トロリ線をつるシンプルカテナリ式(及びその発展形のツインシンプルカテナリ式)とは段数が異なる点で区別できます。
No.50
施工管理法軽量鉄骨壁下地において,図に示す各部材の名称の組合せとして,適当なものはどれか。

- 1.ア:ランナ イ:振れ止め
- 2.ア:ランナ イ:スペーサ
- 3.ア:スタッド イ:振れ止め
- 4.ア:スタッド イ:スペーサ
正解:3
解説
考え方
軽量鉄骨壁下地は、床・天井に取り付けた溝形のランナーに沿って、垂直方向に一定間隔でスタッド(間柱に相当する縦材)を建て込み、スタッド同士の変形やねじれを防ぐために、水平方向に振れ止めを通す構造になっています。
図のアの矢印は、上下のランナーの間を垂直に通っている縦材を指しており、これはスタッドにあたります。イの矢印は、スタッドの中間の高さで水平方向に通されている細い部材を指しており、これはスタッドの振れを防ぐための振れ止めにあたります。
答え:3 ア:スタッド イ:振れ止め
軽量鉄骨壁下地は「上下の横材=ランナー」「垂直の縦材=スタッド」「スタッドの間を水平に通す補強材=振れ止め」という部材構成を覚えておくと、図からの判別がしやすくなります。
No.51
法規建設工事の請負契約に関する記述として,「建設業法」上,誤っているものはどれか。
- 1.建設工事の請負契約の当事者は,契約の締結に際して,相手方の承諾を得て,書面の相互の交付に代えて,電磁的措置を講ずることができる。
- 2.建設業者は,建設工事の注文者から請求があったときは,請負契約が成立するまでの間に,建設工事の見積書を交付しなければならない。
- 3.請負人は,請負契約の履行に関し工事現場に現場代理人を置く場合,現場代理人に関する事項を,書面により注文者に通知しなければならない。
- 4.建設工事の請負契約の当事者は,契約の締結に際して,交付する書面における工事着手の時期の記載を省略することができる。
正解:4
解説
考え方
建設業法では、建設工事の請負契約の当事者は、契約の締結に際して相手方の承諾を得れば、書面の相互交付に代えて電磁的措置を講ずることができます。また、建設業者は、注文者から請求があったときは、請負契約が成立するまでの間に見積書を交付しなければならず、請負人が工事現場に現場代理人を置く場合は、現場代理人に関する事項を書面により注文者に通知しなければなりません。
これに対し、「建設工事の請負契約の当事者は,契約の締結に際して,交付する書面における工事着手の時期の記載を省略することができる」という記述は誤りです。建設業法では、請負契約書に記載すべき事項として工事着手の時期及び工事完成の時期を明記することが定められており、これらの記載を省略することは認められていません。
答え:4 建設工事の請負契約の当事者は,契約の締結に際して,交付する書面における工事着手の時期の記載を省略することができる。
工事着手の時期・完成の時期は、請負契約書に必ず記載しなければならない法定記載事項の一つであり、省略できる項目ではない点を押さえておきましょう。
No.52
法規建設工事の現場に置く主任技術者に関する記述として,「建設業法」上,誤っているものはどれか。
- 1.国から直接建設工事を請け負った建設業者は,下請契約を行わず全て自ら施工する場合には,当該工事現場に置く主任技術者を省略することができる。
- 2.下請負人として電気工事を請け負った建設業者は,その請負代金の額にかかわらず当該工事現場に主任技術者を置かなければならない。
- 3.2級電気工事施工管理技士の資格を有するものは,電気工事の主任技術者になることができる。
- 4.主任技術者は,当該建設工事の施工計画の作成,工程管理,品質管理その他の技術上の管理を行わなければならない。
正解:1
解説
考え方
建設業法では、下請負人として電気工事を請け負った建設業者は請負代金の額にかかわらず工事現場に主任技術者を置かなければならず、2級電気工事施工管理技士の資格を有する者は電気工事の主任技術者になることができます。また、主任技術者は施工計画の作成、工程管理、品質管理その他の技術上の管理を行う職務を担います。
これに対し、「国から直接建設工事を請け負った建設業者は,下請契約を行わず全て自ら施工する場合には,当該工事現場に置く主任技術者を省略することができる」という記述は誤りです。建設業者は、元請・下請、自ら施工するかどうかにかかわらず、建設工事を行う場合には工事現場に主任技術者を置かなければならず、これを省略できる規定はありません。
答え:1 国から直接建設工事を請け負った建設業者は,下請契約を行わず全て自ら施工する場合には,当該工事現場に置く主任技術者を省略することができる。
主任技術者の設置は、下請に出すかどうかにかかわらず、建設業者が建設工事を施工する限り必要となる義務である点を押さえておきましょう。
No.53
法規電気工作物として,「電気事業法」上,定められていないものはどれか。
- 1.送電用の電線路
- 2.火力発電用のボイラ
- 3.水力発電のために設置する貯水池
- 4.電気鉄道の車両に設置する電気設備
正解:4
解説
考え方
電気事業法上の電気工作物には、発電・変電・送電・配電のための機械器具、送電用の電線路、発電のための水力設備(水力発電のための貯水池を含む)、火力発電用のボイラなどの附属設備が広く含まれます。
これに対し、電気鉄道の車両に設置する電気設備は、電気事業法施行令の規定により電気工作物の定義から除かれているものの一つです。車両に搭載される電気設備は、電気事業法ではなく、鉄道車両の技術基準など別の規制体系のもとで扱われます。
答え:4 電気鉄道の車両に設置する電気設備
送電用の電線路・発電用のボイラや貯水池などの発電・送配電設備は電気工作物に含まれる一方、鉄道車両に設置された電気設備は電気事業法上の電気工作物からは除外されている点を押さえておきましょう。
No.54
法規電気工事に使用する機材のうち,電気用品に該当するものとして,「電気用品安全法」上,定められていないものはどれか。ただし,機材は,防爆型のもの及び油入型のもの並びに機械器具に組み込まれる特殊な構造のものを除く。
- 1.幅40 mm高さ30 mmの二種金属製線ぴ
- 2.定格AC 300 V 15 Aのタンブラースイッチ
- 3.内径が200 mmの波付硬質合成樹脂管(FEP)
- 4.600 V架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル(CVT)100 mm²
正解:3
解説
考え方
電気用品安全法では、一般消費者が使用する電気製品や、電気工事に広く使用される配線器具・電線・配管材料などのうち、構造や規格が一定の範�context(電圧・電流・寸法等)に収まるものが「電気用品」として規制の対象になります。二種金属製線ぴ(幅40 mm・高さ30 mm程度)、定格AC 300 V 15 Aのタンブラースイッチ、600 V架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル(CVT)100 mm²は、いずれも電気用品として定められた規格の範囲に収まる機材です。
これに対し、波付硬質合成樹脂管(FEP)は、電気用品として規制される対象が一定の内径以下(呼び径で区分された小口径のもの)に限られており、内径200 mmのような大口径の管は、電気用品安全法上の電気用品としては定められていません。
答え:3 内径が200 mmの波付硬質合成樹脂管(FEP)
電気用品安全法の対象となる電線管等には、口径(サイズ)による範囲が定められており、大口径の管はその対象から外れる場合がある点を押さえておきましょう。
No.55
法規電気工事士等に関する記述として,「電気工事士法」上,誤っているものはどれか。
- 1.第一種電気工事士又は第二種電気工事士は,一般用電気工作物等に係る電気工事の作業に従事することができる。
- 2.第一種電気工事士は,事業用電気工作物に係るすべての電気工事の作業に従事することができる。
- 3.認定電気工事従事者は,自家用電気工作物に係る工事のうち省令で定める簡易電気工事の作業に従事することができる。
- 4.特殊電気工事の種類には,ネオン工事と非常用予備発電装置工事がある。
正解:2
解説
考え方
電気工事士法では、第一種電気工事士・第二種電気工事士は一般用電気工作物等に係る電気工事の作業に従事することができ、認定電気工事従事者は自家用電気工作物に係る工事のうち省令で定める簡易電気工事の作業に従事することができます。また、特殊電気工事の種類には、ネオン工事と非常用予備発電装置工事の2種類が定められています。
これに対し、「第一種電気工事士は,事業用電気工作物に係るすべての電気工事の作業に従事することができる」という記述は誤りです。第一種電気工事士であっても、特殊電気工事(ネオン工事・非常用予備発電装置工事)については別途特種電気工事資格者の認定を受けていなければ従事できず、また最大電力500 kW以上の需要設備に係る電気工事など、対象外となる工事があります。「すべての電気工事」に従事できるわけではありません。
答え:2 第一種電気工事士は,事業用電気工作物に係るすべての電気工事の作業に従事することができる。
第一種電気工事士は自家用電気工作物(一定規模以下)の工事に広く従事できますが、特殊電気工事や大規模需要設備の工事など、別の資格・認定が必要な例外がある点を押さえておきましょう。
No.56
法規登録電気工事業者において,一般用電気工事の業務を行う営業所ごとに置く主任電気工事士になることができる者として,「電気工事業の業務の適正化に関する法律」上,定められているものはどれか。
- 1.認定電気工事従事者
- 2.第一種電気工事士
- 3.一級電気工事施工管理技士
- 4.第三種電気主任技術者
正解:2
解説
考え方
電気工事業の業務の適正化に関する法律では、登録電気工事業者が一般用電気工事の業務を行う営業所ごとに、一定の資格・実務経験を持つ主任電気工事士を置くことが義務付けられています。この主任電気工事士になることができるのは、第一種電気工事士、又は第二種電気工事士免状の交付を受けた後3年以上の実務経験を有する者です。
これに対し、認定電気工事従事者、一級電気工事施工管理技士、第三種電気主任技術者は、それぞれ別の資格制度に基づく資格であり、この法律における主任電気工事士の要件としては定められていません。
答え:2 第一種電気工事士
主任電気工事士になれるのは「第一種電気工事士」、又は「第二種電気工事士+実務経験3年以上」という要件で、施工管理技士や電気主任技術者の資格だけでは主任電気工事士にはなれない点を押さえておきましょう。
No.57
法規建築物の主要構造部として,「建築基準法」上,定められていないものはどれか。
- 1.壁
- 2.屋根
- 3.階段
- 4.基礎ぐい
正解:4
解説
考え方
建築基準法では、建築物の主要構造部として、壁、柱、床、はり、屋根、階段を定めており、これらは建築物の防火・耐火性能を左右する基本的な構造部分として位置づけられています。
これに対し、「基礎ぐい」は建築物を支持する重要な構造部分ではあるものの、建築基準法上の「主要構造部」の定義には明示的に含まれていません。主要構造部の定義では、最下階の床、間仕切壁、局部的な小階段、屋外階段なども除外されており、基礎ぐいも同様にこの定義の対象外です。
答え:4 基礎ぐい
主要構造部(壁・柱・床・はり・屋根・階段)に含まれるものと、基礎ぐいのように除外される部分があることを、建築基準法の定義に沿って区別しておきましょう。
No.58
法規消防の用に供する設備のうち,警報設備として,「消防法」上,定められていないものはどれか。
- 1.自動火災報知設備
- 2.自動式サイレン
- 3.漏電火災警報器
- 4.防災無線システム
正解:4
解説
考え方
消防法令上、消防の用に供する設備等のうち「警報設備」には、自動火災報知設備、自動式サイレン、漏電火災警報器、非常警報器具・非常警報設備、ガス漏れ火災警報設備などが定められています。
これに対し、「防災無線システム」は、消防法令上の警報設備として個別に規定された設備の名称ではありません。防災行政無線などの通信システムは、市町村の防災行政の枠組みで用いられるものであり、消防法上の警報設備の区分には含まれていません。
答え:4 防災無線システム
消防法上の警報設備は「自動火災報知設備」「自動式サイレン」「漏電火災警報器」「非常警報設備」「ガス漏れ火災警報設備」の5種類に整理されており、これらに含まれない名称の設備が出てきたら疑ってみるとよいでしょう。
No.59
法規事故報告に関する次の記述において,[ ]に当てはまる語句の組合せとして,「労働安全衛生法」上,正しいものはどれか。「事業者は,事業場で火災の事故が発生したときは,[ア],報告書を[イ]に提出しなければならない。」
- 1.ア:遅滞なく イ:都道府県知事
- 2.ア:遅滞なく イ:所轄労働基準監督署長
- 3.ア:24時間以内に イ:都道府県知事
- 4.ア:24時間以内に イ:所轄労働基準監督署長
正解:2
解説
考え方
労働安全衛生法では、事業者は事業場で火災などの事故(労働災害を含む)が発生したときは、遅滞なく、報告書を所轄労働基準監督署長に提出しなければならないと定められています。この報告は都道府県知事に対して行うものではなく、また「24時間以内」のような具体的な時間制限が設けられているものでもありません。
空欄の埋め方
「事業者は,事業場で火災の事故が発生したときは,[遅滞なく],報告書を[所轄労働基準監督署長]に提出しなければならない。」
答え:2 ア:遅滞なく イ:所轄労働基準監督署長
事故報告の提出先は「都道府県知事」ではなく「所轄労働基準監督署長」である点、提出のタイミングは具体的な時間数ではなく「遅滞なく」と定められている点の両方を正しく押さえる必要があります。
No.60
法規建設業における安全管理者に関する記述として,「労働安全衛生法」上,誤っているものはどれか。
- 1.事業者は,安全管理者を選任すべき事由が発生した日から14日以内に選任しなければならない。
- 2.事業者は,常時使用する労働者が10人以上50人未満となる事業場には,安全管理者を選任しなければならない。
- 3.事業者は,安全管理者を選任したときは,当該事業場の所轄労働基準監督署長に報告書を提出しなければならない。
- 4.事業者は,安全管理者に,労働者の危険を防止するための措置に関する技術的事項を管理させなければならない。
正解:2
解説
考え方
労働安全衛生法では、事業者は安全管理者を選任すべき事由が発生した日から14日以内に選任しなければならず、選任したときは当該事業場の所轄労働基準監督署長に報告書を提出しなければなりません。また、安全管理者には、労働者の危険を防止するための措置に関する技術的事項を管理させる必要があります。
これに対し、「常時使用する労働者が10人以上50人未満となる事業場には,安全管理者を選任しなければならない」という記述は誤りです。安全管理者の選任が義務付けられるのは、原則として常時50人以上の労働者を使用する事業場であり、常時10人以上50人未満の事業場については、安全管理者ではなく安全衛生推進者(又は衛生推進者)を選任することが求められています。
答え:2 事業者は,常時使用する労働者が10人以上50人未満となる事業場には,安全管理者を選任しなければならない。
「常時50人以上=安全管理者」「常時10人以上50人未満=安全衛生推進者」という事業場規模と選任すべき担当者の対応関係を混同しないようにしましょう。
No.61
法規労働時間,休憩時間に関する次の記述において,[ ]に当てはまる語句として,「労働基準法」上,正しいものはどれか。「使用者は,労働時間が8時間を超える場合においては少なくとも[ ]の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならない。」
- 1.30分
- 2.45分
- 3.1時間
- 4.1時間30分
正解:3
解説
考え方
労働基準法では、労働時間の途中に一定の休憩時間を与えることが使用者に義務付けられており、労働時間の長さに応じて休憩時間の最低基準が定められています。労働時間が6時間を超える場合は少なくとも45分、8時間を超える場合は少なくとも1時間の休憩時間を、労働時間の途中に与えなければなりません。
空欄の埋め方
「使用者は,労働時間が8時間を超える場合においては少なくとも[1時間]の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならない。」
答え:3 1時間
休憩時間の基準は「6時間超で45分以上」「8時間超で1時間以上」という2段階になっており、設問は8時間超のケースなので1時間が正しい基準値です。
No.62
法規分別解体等及び再資源化等を促進するため,特定建設資材として,「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律」上,定められていないものはどれか。
- 1.木材
- 2.コンクリート
- 3.EM-EEFケーブル
- 4.アスファルト・コンクリート
正解:3
解説
考え方
建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律(建設リサイクル法)では、分別解体等及び再資源化等を促進すべき特定建設資材として、コンクリート、コンクリート及び鉄から成る建設資材、木材、アスファルト・コンクリートの4品目が定められています。
これに対し、「EM-EEFケーブル」は電気配線に用いるケーブル製品の名称であり、建設リサイクル法上の特定建設資材の4品目のいずれにも該当しません。
答え:3 EM-EEFケーブル
特定建設資材は「コンクリート」「コンクリート及び鉄から成る建設資材」「木材」「アスファルト・コンクリート」の4品目に限定されていることを覚えておけば、これら以外の資材名(ケーブル等の製品名)が選択肢に出てきたときにすぐ見分けられます。
掲載している試験問題は、一般財団法人 建設業振興基金が公表した過去問題を使用しています。図・写真は表示用に一部トリミング等の加工をしています。解説は当サイトが独自に作成したものです。