令和5年度後期 2級電気工事施工管理技術検定 第一次検定の問題と解説【全64問】

全問題を正答・解説付きで掲載しています。

この試験は選択解答制です(全64問中40問を解答)。No.1〜12から8問、No.13〜31から10問、No.32〜37から3問、No.38は必須、No.39〜42は必須(五肢択一の能力問題)、No.43〜52から6問、No.53〜64から8問を選択して解答します。

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No.1

電気工学

ある金属体の温度が20 ℃のとき,その抵抗値が10 Ωである。この金属体の温度が45 ℃のときの抵抗値〔Ω〕として,正しいものはどれか。ただし,抵抗温度係数は0.004 ℃⁻¹で一定とし,外部の影響は受けないものとする。

  • 1.9 Ω
  • 2.11 Ω
  • 3.12 Ω
  • 4.13 Ω

正解:2

解説

考え方

金属の抵抗値は温度が上がるとほぼ比例して増加します。この関係は次の式で表されます。

Rt=R0{1+α(tt0)}R_t = R_0 \{1 + \alpha (t - t_0)\}

ここで R0R_0 は基準温度 t0t_0 のときの抵抗値、α\alpha は抵抗温度係数です。

計算

R0=10 ΩR_0=10\ \Omegat0=20 ℃t_0=20\ ℃)、α=0.004 1\alpha=0.004\ ℃^{-1}、求める温度はt=45 ℃t=45\ ℃なので、

Rt=10×{1+0.004×(4520)}R_t = 10\times\{1+0.004\times(45-20)\}

=10×{1+0.004×25}= 10\times\{1+0.004\times25\}

=10×(1+0.1)= 10\times(1+0.1)

=10×1.1=11 Ω= 10\times1.1 = 11\ \Omega

答え:2 11 Ω

温度差25℃に抵抗温度係数0.004を掛けた「0.1」という増加率を基準抵抗に掛け忘れると選択肢1(9Ω、温度が下がる方向と誤認)のような誤答になります。温度が上がれば抵抗も必ず大きくなる方向で計算することを意識しましょう。

No.2

電気工学

図に示すように,真空中に+Q₁〔C〕,−Q₂〔C〕の二つの点電荷をr〔m〕隔てて置いたとき,これらの電荷の間に働く静電力F〔N〕の大きさを表す式として,正しいものはどれか。ただし,真空中の誘電率はε₀〔F/m〕とする。

No.2の図
  • 1.F=2πε₀Q₁Q₂/r〔N〕
  • 2.F=4πε₀Q₁Q₂/r²〔N〕
  • 3.F=Q₁Q₂/(2πε₀r)〔N〕
  • 4.F=Q₁Q₂/(4πε₀r²)〔N〕

正解:4

解説

考え方

図は、真空中に置かれた+Q1Q_1〔C〕と−Q2Q_2〔C〕の二つの点電荷が、距離rr〔m〕を隔てて互いに引き合う様子(力の矢印Fが内側を向き、異符号の電荷どうしなので吸引力になっている)を示しています。この間に働く静電力(クーロン力)の大きさは、クーロンの法則により次の式で表されます。

F=14πε0Q1Q2r2 [N]F = \dfrac{1}{4\pi\varepsilon_0}\cdot\dfrac{Q_1 Q_2}{r^2}\ [\text{N}]

これを整理すると

F=Q1Q24πε0r2 [N]F = \dfrac{Q_1 Q_2}{4\pi\varepsilon_0 r^2}\ [\text{N}]

となります。

答え:4 F=Q₁Q₂/(4πε₀r²)〔N〕

選択肢1・3は分母にrrの2乗ではなくrrそのものが入っている誤り、選択肢2は分母と分子の位置関係を取り違えた誤りです。クーロン力は距離の2乗に反比例するという点を必ず押さえておきましょう。なお、図のように異符号の電荷どうしは吸引力、同符号どうしは反発力になりますが、この設問では力の大きさを表す式が問われているため、符号の向きは式そのものには影響しません。

No.3

電気工学

図に示す回路において,A−B間の合成抵抗がスイッチSを開閉しても変わらないとき,抵抗Rの値〔Ω〕として,正しいものはどれか。

No.3の図
  • 1.2 Ω
  • 2.5 Ω
  • 3.7 Ω
  • 4.12 Ω

正解:1

解説

考え方

図はA−B間に4つの抵抗を組み合わせたブリッジ回路で、上側の経路はA−6Ω−ノード1−4Ω−B、下側の経路はA−3Ω−ノード2−R〔Ω〕−Bとなっており、ノード1とノード2の間にスイッチSが接続されています。

「スイッチSを開閉してもA−B間の合成抵抗が変わらない」という条件は、ブリッジ回路の平衡条件(ホイートストンブリッジの平衡条件)そのものです。ブリッジが平衡していれば、スイッチ(検流計に相当する枝)に電流が流れないため、スイッチの開閉によって回路全体の抵抗は変化しません。平衡条件は「対辺どうしの抵抗の積が等しい」という形で表され、この回路では

6×R=4×36\times R = 4\times 3

という関係が成り立ちます。

計算

6R=126R = 12

R=2 ΩR = 2\ \Omega

答え:1 2 Ω

ブリッジの平衡条件は「向かい合う辺(対辺)の抵抗の積が等しい」という関係で覚えておくと、スイッチの開閉に関係なく合成抵抗が一定になる問題にすぐ気づけます。対辺の組合せを間違えて隣り合う辺どうしの積を取ってしまうと誤答(選択肢2・3・4)につながるので、図のどの抵抗どうしが向かい合っているかを丁寧に確認しましょう。

No.4

電気工学

内部抵抗0.04 Ω,定格電流10 Aの電流計を50 Aまで測定範囲を拡大するときの回路として,正しいものはどれか。

No.4の図
  • 1.回路図(電流計に0.05 Ωの抵抗を並列に接続)
  • 2.回路図(電流計に0.01 Ωの抵抗を並列に接続)
  • 3.回路図(電流計に0.05 Ωの抵抗を直列に接続)
  • 4.回路図(電流計に0.01 Ωの抵抗を直列に接続)

正解:2

解説

考え方

図の選択肢1〜4は、内部抵抗r=0.04 Ωr=0.04\ \Omega、定格電流Ig=10 AI_g=10\ \text{A}の電流計に対して、選択肢1は0.05Ωの抵抗を並列接続、選択肢2は0.01Ωの抵抗を並列接続、選択肢3は0.05Ωの抵抗を直列接続、選択肢4は0.01Ωの抵抗を直列接続した回路を示しています。

電流計の測定範囲を拡大するには、電流計に流れる電流の一部を迂回させる「分流器」を並列に接続する必要があります。直列に抵抗を接続する方法(選択肢3・4)は電圧計の測定範囲拡大(倍率器)の方法であり、電流計の測定範囲拡大には使えません。

分流器の抵抗RsR_sは、拡大後の測定範囲をI=50 AI=50\ \text{A}とすると、電流計を流れる電流IgI_g以外の(IIg)(I-I_g)が分流器側を流れるので、電流計と分流器の両端電圧が等しいという関係から

Igr=(IIg)RsI_g\, r = (I-I_g)\, R_s

計算

Rs=IgrIIg=10×0.045010=0.440=0.01 ΩR_s = \dfrac{I_g\, r}{I-I_g} = \dfrac{10\times0.04}{50-10} = \dfrac{0.4}{40} = 0.01\ \Omega

答え:2 電流計に0.01 Ωの抵抗を並列に接続した回路

並列(分流器)か直列(倍率器)かをまず見極め、そのうえで数値を計算するという2段階で確認すると、選択肢3・4のような「接続方法自体が違う」誤りにも、選択肢1のような「数値だけが違う」誤りにも気づけます。

No.5

電気工学

同期発電機に関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.同期インピーダンスが大きくなれば,短絡比も大きくなる。
  • 2.定格速度,無負荷で運転している場合において,界磁電流を大きくすれば,端子電圧は上昇し,やがて飽和する。
  • 3.界磁電流には,直流が用いられる。
  • 4.同期速度は,周波数と極数の関係により定まる。

正解:1

解説

考え方

同期発電機の短絡比は、無負荷飽和特性から求めた定格電圧を発生させる界磁電流と、短絡特性から求めた定格電流を流す界磁電流との比で定義され、同期インピーダンスが小さい機械ほど短絡比は大きくなるという関係にあります。つまり、同期インピーダンスと短絡比は反比例の関係にあり、「同期インピーダンスが大きくなれば短絡比も大きくなる」という記述は実際の関係と逆になっています。

他の選択肢はいずれも正しい記述です。

  • 選択肢2:無負荷・定格速度運転中に界磁電流を増やせば端子電圧は上昇していき、鉄心の磁気飽和により次第に頭打ちになります。
  • 選択肢3:同期発電機の界磁巻線には直流を流して一定方向の磁界をつくります。
  • 選択肢4:同期速度はNs=120f/pN_s=120f/pの式のとおり、周波数と極数で定まります。

答え:1 同期インピーダンスが大きくなれば,短絡比も大きくなる。

短絡比は「同期インピーダンスが小さい=短絡比が大きい(安定度が高い)」という反比例の関係で覚えておくと、この設問のような向きの入れ替えにすぐ気づけます。

No.6

電気工学

変圧器の損失に関する記述として,最も不適当なものはどれか。ただし,電圧及び周波数は一定とする。

  • 1.鉄損は,負荷電流に比例する。
  • 2.鉄損は,ヒステリシス損が含まれる。
  • 3.銅損は,負荷電流の2乗に比例する。
  • 4.銅損は,負荷損に分類される。

正解:1

解説

考え方

変圧器の損失は大きく鉄損と銅損に分けられます。鉄損はヒステリシス損と渦電流損からなり、電圧と周波数が一定であれば負荷の大きさに関係なくほぼ一定(無負荷損)です。一方、銅損は巻線抵抗による損失で、負荷電流の2乗に比例して増加する負荷損に分類されます。

このため、「鉄損は負荷電流に比例する」という記述は誤りで、実際には鉄損は負荷電流の大きさにほとんど左右されない一定の損失です。

  • 選択肢2:鉄損にヒステリシス損が含まれるのは正しい記述です。
  • 選択肢3:銅損が負荷電流の2乗に比例するのは正しい記述です。
  • 選択肢4:銅損が負荷損に分類されるのは正しい記述です。

答え:1 鉄損は,負荷電流に比例する。

鉄損=無負荷損(電圧一定なら常にほぼ一定)、銅損=負荷損(負荷電流の2乗に比例)という対比で覚えておくと迷いません。

No.7

電気工学

空気遮断器と比較した,ガス遮断器に関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.耐震性に優れている。
  • 2.消弧能力が優れている。
  • 3.遮断時の騒音が大きい。
  • 4.小電流遮断時の異常電圧が小さい。

正解:3

解説

考え方

ガス遮断器(GCB)はSF6ガスなどの優れた絶縁性・消弧能力を持つ気体を利用した遮断器で、空気遮断器(ABB)と比較すると、消弧能力に優れ、耐震性も高く、遮断時の騒音が小さいという特徴があります。また、小電流を遮断する際に生じやすい異常電圧(サージ電圧)もABBより小さく抑えられます。

このため、「遮断時の騒音が大きい」という記述は実際の特徴と逆であり、誤りです。GCBは遮断時の騒音がABBより小さいことが長所の一つとして知られています。

  • 選択肢1:GCBの耐震性がABBより優れているのは正しい記述です。
  • 選択肢2:GCBの消弧能力が優れているのは正しい記述です。
  • 選択肢4:GCBは小電流遮断時の異常電圧が小さいのは正しい記述です。

答え:3 遮断時の騒音が大きい。

GCBは「静か・地震に強い・消弧能力が高い」という長所をセットで覚えておくと、「騒音が大きい」という記述が逆であるとすぐに判断できます。

No.8

電気工学

汽力発電所の熱効率の向上対策として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.復水器の真空度を高くする。
  • 2.抽気した蒸気で給水を加熱する。
  • 3.タービン入口の蒸気の圧力を低くする。
  • 4.タービン途中の蒸気をボイラで再熱する。

正解:3

解説

考え方

汽力発電所の熱効率を高めるためには、復水器の真空度を高くして蒸気の膨張仕事を増やすこと、タービンから蒸気の一部を抽気してボイラ給水を加熱する再生サイクルを採用すること、タービン途中の蒸気をボイラで再加熱する再熱サイクルを採用することなどが有効です。これらはいずれも熱効率向上の代表的な手段です。

一方、タービン入口の蒸気圧力・温度を高くする(低くするのではなく)ことが熱効率向上に有効であり、「タービン入口の蒸気の圧力を低くする」という記述は熱効率向上対策として逆の方向であり、不適当です。

  • 選択肢1:復水器の真空度を高くするのは熱効率向上に有効です。
  • 選択肢2:抽気による給水加熱(再生サイクル)は熱効率向上に有効です。
  • 選択肢4:タービン途中の蒸気の再熱(再熱サイクル)は熱効率向上に有効です。

答え:3 タービン入口の蒸気の圧力を低くする。

汽力発電所の熱効率向上策は「高圧・高温の蒸気を使い、真空度を高め、抽気加熱・再熱を行う」という方向でまとめて覚えておくと、圧力を下げるという逆方向の記述にすぐ気づけます。

No.9

電気工学

変電所に用いる分路リアクトルに関する次の記述のうち,[ ]に当てはまる語句の組合せとして,適当なものはどれか。「分路リアクトルは,深夜などの軽負荷時に[ア]の負荷が少なくなったとき,長距離送電線やケーブル系統などの[イ]電流による,受電端の電圧上昇を抑制するために用いる。」

  • 1.ア:誘導性 イ:進相
  • 2.ア:誘導性 イ:遅相
  • 3.ア:容量性 イ:進相
  • 4.ア:容量性 イ:遅相

正解:1

解説

考え方

長距離送電線やケーブル系統は、線路そのものが持つ静電容量(対地容量・線間容量)により、深夜などの軽負荷時には進み電流(充電電流)が流れやすくなり、受電端の電圧が上昇するフェランチ効果が生じます。

分路リアクトルは、この軽負荷時に容量性(進み電流を生む静電容量による)の負荷が相対的に目立ってくる(=誘導性の負荷が少なくなる)ことによる進相電流による受電端電圧の上昇を抑えるために設置される、誘導性(コイル性)のリアクトルです。誘導性の分路リアクトルを系統に接続することで、線路の進み電流(進相電流)を打ち消し、電圧上昇を抑制します。

したがって、[ア]には「誘導性」、[イ]には「進相」が入ります。

答え:1 ア:誘導性 イ:進相

分路リアクトルは「進み電流(進相電流)による電圧上昇を、誘導性の設備で打ち消す」という組合せで覚えておくと、遅相や容量性といった紛らわしい語句と区別しやすくなります。

No.10

電気工学

配電系統に生じる電力損失の軽減対策として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.放電クランプを設置する。
  • 2.太い電線に張り換える。
  • 3.負荷の不平衡を是正する。
  • 4.負荷の力率を改善する。

正解:1

解説

考え方

配電系統の電力損失を減らす代表的な対策には、電線を太くして抵抗を下げる、負荷の不平衡を是正して各相の電流バランスを整える、負荷の力率を改善して無効電流を減らす、といった方法があります。

一方、「放電クランプ」はがいしの表面をアークが伝う際に、がいし自体の破損を防ぐために設置する装置(アークホーン)で、雷害対策・がいし保護のための機器であり、配電系統の電力損失を軽減する対策とは目的が異なります。

  • 選択肢2:太い電線への張り替えは抵抗を下げ損失を減らす対策として正しい記述です。
  • 選択肢3:負荷の不平衡是正は損失軽減策として正しい記述です。
  • 選択肢4:力率改善は損失軽減策として正しい記述です。

答え:1 放電クランプを設置する。

放電クランプは「雷から,がいしを守る」ための機器であり、電力損失軽減策のグループ(電線を太くする・不平衡是正・力率改善)とは別物として区別しておきましょう。

No.11

電気工学

LED照明に関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.LEDは,pn接合した半導体の順方向に電圧をかけると発光する現象を利用した光源である。
  • 2.LEDランプの光束は,蛍光ランプと比べて周囲温度による影響を受けやすい。
  • 3.白色LED照明には,青色に発光するLEDとその光が当たると発光する蛍光体で構成されたものがある。
  • 4.LEDモジュールの寿命は,点灯しなくなるまでの総点灯時間,又は全光束が所定の値以下になるまでの総点灯時間のいずれか短い時間である。

正解:2

解説

考え方

LEDはpn接合した半導体に順方向の電圧をかけると発光する現象(電界発光)を利用した光源です。白色LEDには、青色に発光するLEDチップとそれに照らされて黄色系の光を発する蛍光体を組み合わせて白色光を作り出す方式のものがあります。また、LEDモジュールの寿命は、実際に点灯しなくなるまでの総点灯時間、または光束が初期値の一定割合(一般には70%)を下回るまでの総点灯時間のうち、いずれか短い方の時間として定義されます。

一方、LEDランプの光束は、蛍光ランプと比較すると周囲温度による影響を受けにくい部類に入ります(蛍光ランプは周囲温度により光束が大きく変動しますが、LEDは比較的安定しています)。「周囲温度による影響を受けやすい」という記述は実際の特徴と逆であり、不適当です。

  • 選択肢1:pn接合の順方向電圧による発光原理の説明は正しい記述です。
  • 選択肢3:青色LEDと蛍光体を組み合わせた白色LEDの説明は正しい記述です。
  • 選択肢4:LEDモジュールの寿命の定義は正しい記述です。

答え:2 LEDランプの光束は,蛍光ランプと比べて周囲温度による影響を受けやすい。

LEDは「省エネ・長寿命に加えて、蛍光ランプよりも周囲温度の影響を受けにくい」という特徴で覚えておくと、この設問のような逆向きの記述にすぐ気づけます。

No.12

電気工学

電気加熱の方式に関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.誘電加熱は,誘電体損による発熱を利用する。
  • 2.アーク加熱は,電極間に生ずる放電を利用する。
  • 3.赤外線加熱は,マイクロ波による分子振動を利用する。
  • 4.誘導加熱は,渦電流で生じるジュール熱を利用する。

正解:3

解説

考え方

電気加熱にはいくつかの方式があり、それぞれ発熱の仕組みが異なります。

  • 誘電加熱:被加熱物(誘電体)を高周波電界の中に置き、内部の分子摩擦(誘電体損)によって発熱させる方式です。
  • アーク加熱:電極間に生じる放電(アーク)の高熱を利用する方式で、電気炉などに使われます。
  • 誘導加熱:交番磁界により被加熱物(導体)内部に渦電流を発生させ、そのジュール熱で加熱する方式です。

これに対し、赤外線加熱は赤外線の放射エネルギーを被加熱物の表面に吸収させて加熱する方式であり、マイクロ波による分子振動を利用するのは、誘電加熱の一種であるマイクロ波加熱(電子レンジなど)の仕組みです。「赤外線加熱はマイクロ波による分子振動を利用する」という記述は、赤外線加熱とマイクロ波加熱を混同した誤りです。

答え:3 赤外線加熱は,マイクロ波による分子振動を利用する。

「マイクロ波・分子振動」というキーワードは誘電加熱(マイクロ波加熱)、「放射エネルギーの吸収」なら赤外線加熱、と対で覚えておくと区別しやすくなります。

No.13

電気設備

水力発電所に用いられる水車発電機に関する記述として,最も不適当なものはどれか。ただし,発電機は同期発電機とする。

  • 1.回転速度は,タービン発電機より遅い。
  • 2.短絡比は,タービン発電機より大きい。
  • 3.立軸形は,軸方向の荷重を支えるスラスト軸受を有する。
  • 4.回転子は,軸方向に長い円筒形が多く使用される。

正解:4

解説

考え方

水車発電機は、水力エネルギーで駆動される比較的低速の同期発電機で、低速回転でも十分な電圧を得るために極数の多い突極形の回転子(軸方向には短く、径方向に大きく張り出した形状)が多く用いられます。これに対し、蒸気タービンなどで駆動される高速のタービン発電機は、極数が少なく高速回転に耐えられるよう、軸方向に長い円筒形の回転子が使われます。

  • 選択肢1:水車発電機の回転速度はタービン発電機より遅いのは正しい記述です。
  • 選択肢2:水車発電機は一般に同期インピーダンスが大きく短絡比が大きい設計が多く、タービン発電機より短絡比が大きいのは正しい記述です。
  • 選択肢3:立軸形の水車発電機は軸方向の荷重(回転部の自重や水圧による軸方向力)を支えるスラスト軸受を有するのは正しい記述です。

これに対し、「回転子は軸方向に長い円筒形が多く使用される」という記述は、実際にはタービン発電機の特徴であり、水車発電機の回転子は径方向に大きく張り出した突極形が一般的なため、不適当です。

答え:4 回転子は,軸方向に長い円筒形が多く使用される。

「水車発電機=低速・多極・突極形」「タービン発電機=高速・少極・円筒形」という対比で覚えておくと区別しやすくなります。

No.14

電気設備

変電所に設置する油入変圧器の内部異常を検出するための継電器として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.比率差動継電器
  • 2.過電圧継電器
  • 3.衝撃圧力継電器
  • 4.過電流継電器

正解:2

解説

考え方

油入変圧器の内部異常(巻線の短絡・地絡、油の劣化・分解ガス発生など)を検出するための継電器には、変圧器の一次・二次電流の差から内部故障を検出する比率差動継電器、内部異常時に発生する圧力変化を検知する衝撃圧力継電器、過負荷や外部短絡を検出する過電流継電器などがあります。

一方、過電圧継電器は系統や機器に異常な高電圧が加わったことを検出するための継電器であり、変圧器内部の異常そのものを検出する目的の機器ではありません。

  • 選択肢1:比率差動継電器は変圧器内部故障の代表的な検出手段として正しい記述です。
  • 選択肢3:衝撃圧力継電器は変圧器内部異常の検出手段として正しい記述です。
  • 選択肢4:過電流継電器は過負荷・短絡の検出手段として正しい記述です。

答え:2 過電圧継電器

変圧器の内部異常検出は「比率差動・衝撃圧力・過電流(+ブッフホルツ)」のグループで覚え、過電圧継電器は系統側の異常電圧を検出する別グループの機器として区別しておきましょう。

No.15

電気設備

電力系統における保護継電システムの構成に必要な機器として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.断路器
  • 2.計器用変成器
  • 3.保護継電器
  • 4.遮断器

正解:1

解説

考え方

電力系統の保護継電システムは、事故電流・電圧を検出する計器用変成器(CT・VT)、その信号をもとに事故を判定する保護継電器、判定結果を受けて実際に電路を遮断する遮断器の3つが基本構成となります。

一方、断路器(DS)は無負荷状態の電路を開閉するための機器で、負荷電流や事故電流を遮断する能力がなく、保護継電システムの構成要素(事故を検出し遮断する一連の仕組み)には含まれません。断路器はあくまで停電作業時などに電路を確実に切り離すための機器です。

  • 選択肢2:計器用変成器は保護継電システムの入力(電流・電圧の検出)を担う正しい構成要素です。
  • 選択肢3:保護継電器は事故の判定を担う正しい構成要素です。
  • 選択肢4:遮断器は事故電流の遮断を担う正しい構成要素です。

答え:1 断路器

断路器は「無負荷状態でのみ開閉できる」機器であり、事故電流を遮断する能力がないため保護継電システムの構成には含まれない、という点がポイントです。

No.16

電気設備

架空電線路の架空地線に関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.電線への直撃雷を防止する効果がある。
  • 2.鉄塔の塔脚接地抵抗を小さくする効果がある。
  • 3.誘導雷により電線に発生する異常電圧を低減する効果がある。
  • 4.送電線の地絡故障による通信線への電磁誘導障害を軽減する効果がある。

正解:2

解説

考え方

架空地線は、送電線路の最上部に張られた接地された電線で、主に次のような役割を持ちます。

  • 電線への直撃雷を防止する(避雷効果)
  • 誘導雷により電線に発生する異常電圧を低減する
  • 送電線の地絡故障時に生じる通信線への電磁誘導障害を軽減する

これに対し、「鉄塔の塔脚接地抵抗を小さくする」ことは、架空地線自体の役割ではなく、鉄塔の脚部に埋設地線(カウンタポイズ)を設けるなど、接地工事そのものによって実現される対策です。架空地線は雷を受け止めて鉄塔・接地系へ電流を導く経路にはなりますが、塔脚の接地抵抗そのものを下げる効果があるわけではありません。

  • 選択肢1:直撃雷防止効果は架空地線の役割として正しい記述です。
  • 選択肢3:誘導雷による異常電圧の低減は架空地線の役割として正しい記述です。
  • 選択肢4:通信線への電磁誘導障害の軽減は架空地線の役割として正しい記述です。

答え:2 鉄塔の塔脚接地抵抗を小さくする効果がある。

架空地線は「雷から電線を守る・電磁誘導障害を減らす」役割で、塔脚接地抵抗を下げるのは埋設地線など別の対策である、という区別がポイントです。

No.17

電気設備

架空送電線路のねん架の目的として,適当なものはどれか。

  • 1.電線の着雪を防止する。
  • 2.電線に加わる風圧荷重を低減させる。
  • 3.電線のインダクタンスを減少させ,静電容量を増加させる。
  • 4.各相の作用インダクタンス,作用静電容量を平衡させる。

正解:4

解説

考え方

三相の架空送電線路では、電線の配置(各相の位置関係)によって各相のインダクタンスや静電容量に微妙な差が生じます。ねん架(電線相互の配置を一定区間ごとに入れ替えること)は、この各相間のインダクタンス・静電容量の不平衡を解消し、各相の作用インダクタンス・作用静電容量を平衡させることを目的として行われます。

  • 選択肢1「電線の着雪を防止する」、選択肢2「風圧荷重を低減させる」は、いずれもねん架とは無関係な目的です。
  • 選択肢3「電線のインダクタンスを減少させ、静電容量を増加させる」という記述も、ねん架の目的ではありません。ねん架は各相間の値を平衡させるものであり、値そのものを増減させる操作ではありません。

答え:4 各相の作用インダクタンス,作用静電容量を平衡させる。

ねん架は「各相の電気的なアンバランスをならす」ための操作であるという点を押さえておくと、着雪防止や風圧荷重低減といった無関係な選択肢に惑わされません。

No.18

電気設備

架空送電線路で生じる電力損失として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.コロナ損
  • 2.抵抗損
  • 3.誘電損
  • 4.がいし漏れ損

正解:3

解説

考え方

架空送電線路で生じる主な電力損失には、電線表面の電位傾度が高くなることで生じるコロナ損、電線の抵抗によって生じる抵抗損、がいし表面の漏れ電流によるがいし漏れ損などがあります。

一方、誘電損は、ケーブルの絶縁体(誘電体)に交流電圧が加わることで生じる損失で、主に地中電線路(ケーブル)で問題となる損失です。架空送電線路は空気を絶縁媒体としており、ケーブルのような誘電体を介した絶縁構造を持たないため、誘電損は架空送電線路の電力損失としては該当しません。

  • 選択肢1:コロナ損は架空送電線路の代表的な損失として正しい記述です。
  • 選択肢2:抵抗損は架空送電線路の基本的な損失として正しい記述です。
  • 選択肢4:がいし漏れ損は架空送電線路の損失として正しい記述です。

答え:3 誘電損

誘電損は「ケーブルの絶縁体に生じる損失」であり、空気絶縁の架空送電線路には基本的に該当しない、という点で区別しておきましょう。

No.19

電気設備

地中電線路における電力ケーブルの絶縁劣化の状態を測定する方法として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.部分放電測定
  • 2.誘電正接測定
  • 3.接地抵抗測定
  • 4.直流漏れ電流測定

正解:3

解説

考え方

地中電線路の電力ケーブルの絶縁劣化状態を診断する代表的な方法には、絶縁体内部の微小放電を検出する部分放電測定、絶縁体の誘電特性の変化を捉える誘電正接(tanδ)測定、直流電圧を加えて漏れ電流の大きさや変化を見る直流漏れ電流測定などがあります。

一方、接地抵抗測定は、接地極や接地線の接地抵抗値を確認するための測定であり、ケーブル導体の絶縁体そのものの劣化状態を診断するものではありません。

  • 選択肢1:部分放電測定は絶縁劣化診断の代表的な手法として正しい記述です。
  • 選択肢2:誘電正接測定は絶縁劣化診断の手法として正しい記述です。
  • 選択肢4:直流漏れ電流測定は絶縁劣化診断の手法として正しい記述です。

答え:3 接地抵抗測定

接地抵抗測定は「接地系統の良否」を確認するものであり、ケーブル本体の絶縁劣化診断(部分放電・誘電正接・直流漏れ電流)とは目的が異なる、という点がポイントです。

No.20

電気設備

高圧配電線路で一般的に採用されている中性点接地方式として,適当なものはどれか。

  • 1.抵抗接地方式
  • 2.補償リアクトル接地方式
  • 3.直接接地方式
  • 4.非接地方式

正解:4

解説

考え方

日本の高圧配電線路(6.6 kV系統)では、一般的に中性点を接地しない非接地方式が広く採用されています。非接地方式は、1線地絡事故が発生しても地絡電流が比較的小さく抑えられ、健全相の電圧上昇はあるものの、直ちに送電を停止せずに済むといった利点があるため、配電系統で標準的に用いられています。

抵抗接地方式・補償リアクトル接地方式・直接接地方式は、いずれも主に特別高圧・高電圧の送電系統(超高圧送電線など)で用いられる方式であり、一般的な高圧配電線路の中性点接地方式としては採用されていません。

答え:4 非接地方式

高圧配電線路(6.6 kV系統)は「非接地方式が標準」と覚えておき、抵抗接地・直接接地などは特別高圧の送電系統で使われる方式として区別しておきましょう。

No.21

電気設備

図において,P点の水平面照度E〔lx〕の値として,正しいものはどれか。ただし,光源はP点の直上にある点光源とし,P方向の光度Iは200 cdとする。

No.21の図
  • 1.25 lx
  • 2.50 lx
  • 3.75 lx
  • 4.100 lx

正解:2

解説

考え方

図は、点光源がP点の直上2 mの位置にあり、P方向の光度がI=200 cdI=200\ \text{cd}であることを示しています。光源がP点の真上(法線方向)にあるため、光の入射角は0°(図に示された90°は光源からP点への垂線と水平面のなす角を表しており、法線入射であることを意味します)となり、点光源による水平面照度は次の逆2乗則の式で求められます。

E=Ir2 [lx]E = \dfrac{I}{r^2}\ [\text{lx}]

計算

光源とP点の距離はr=2 mr=2\ \text{m}なので、

E=20022=2004=50 lxE = \dfrac{200}{2^2} = \dfrac{200}{4} = 50\ \text{lx}

答え:2 50 lx

点光源の照度は光度に比例し、距離の2乗に反比例します。距離をそのまま分母に使ってしまう(2乗を忘れる)と選択肢4(100 lx)のような誤答になるので注意しましょう。

No.22

電気設備

低圧動力設備に関する記述として,「内線規程」上,不適当なものはどれか。ただし,低圧進相用コンデンサは個々の負荷の回路ごとに取り付けるものとする。

  • 1.低圧進相用コンデンサを,手元開閉器よりも電源側に接続した。
  • 2.電動機回路の低圧進相用コンデンサは,放電抵抗器付のものを使用した。
  • 3.単相の電動機を15 A分岐回路に接続したので,過負荷保護装置を省略した。
  • 4.三相誘導電動機の定格出力が3.7 kWであったので,始動電流を抑制するための始動装置を省略した。

正解:1

解説

考え方

内線規程では、電動機回路に取り付ける低圧進相用コンデンサは、手元開閉器(電動機の入切を行う開閉器)よりも負荷側(電動機側)に接続することとされています。電源側に接続してしまうと、手元開閉器を切って電動機を停止させても進相コンデンサが電源側の電路に接続されたままになり、コンデンサの充放電に伴う不具合や、開閉器の開閉に伴う異常電圧の発生などにつながるおそれがあるためです。

  • 選択肢2:放電抵抗器付コンデンサの使用は、開閉器を切った後の残留電荷を安全に放電するための正しい対応です。
  • 選択肢3:単相電動機を15 A分岐回路に接続する場合、条件を満たせば過負荷保護装置を省略できるのは内線規程上正しい取り扱いです。
  • 選択肢4:定格出力3.7 kW程度の三相誘導電動機であれば、始動装置(始動電流抑制装置)を省略できる場合があるという記述は妥当です。

答え:1 低圧進相用コンデンサを,手元開閉器よりも電源側に接続した。

進相コンデンサは「手元開閉器の負荷側(電動機側)」に接続するのが正しい位置であり、電源側に接続するのは内線規程上不適当です。

No.23

電気設備

屋内配線の電気方式として用いられる中性点を接地した単相3線式100/200 Vに関する記述として,不適当なものはどれか。

  • 1.使用電圧が200 Vであっても,対地電圧は100 Vである。
  • 2.単相100 Vと単相200 Vの2種類の電圧が取り出せる。
  • 3.同一容量の負荷に供給する場合,単相2線式100 Vに比べて電圧降下が小さくなるが,電力損失は大きくなる。
  • 4.3極が同時に遮断される場合を除き,中性線には過電流遮断器を設けない。

正解:3

解説

考え方

中性点を接地した単相3線式100/200 Vは、使用電圧が200 Vであっても中性線と各電圧線との対地電圧は100 Vに保たれ、単相100 Vと単相200 Vの2種類の電圧を1つの配線方式から取り出せるという特徴があります。また、中性線には原則として過電流遮断器を設けず、3極が同時に遮断される場合を除いて中性線を単独で遮断しない取り扱いとされています。

同一容量の負荷に供給する場合、単相3線式は単相2線式100 Vに比べて、電流が小さくて済むため電圧降下・電力損失のいずれも小さくなるのが特徴です。「電圧降下は小さくなるが、電力損失は大きくなる」という記述は、電力損失についての部分が実際の特徴と逆であり、不適当です。

  • 選択肢1:対地電圧が100 Vに保たれるのは正しい記述です。
  • 選択肢2:100 V・200 Vの2種類の電圧が取り出せるのは正しい記述です。
  • 選択肢4:中性線に原則として過電流遮断器を設けない取り扱いは正しい記述です。

答え:3 同一容量の負荷に供給する場合,単相2線式100 Vに比べて電圧降下が小さくなるが,電力損失は大きくなる。

単相3線式は単相2線式に比べて「電圧降下も電力損失も両方小さくなる」という点をセットで覚えておくと、この設問のような片方だけ逆にした記述に気づけます。

No.24

電気設備

高圧受電設備の用語の定義として,「高圧受電設備規程」上,不適当なものはどれか。

  • 1.区分開閉器とは,保守点検の際に電路を区分するための開閉装置をいう。
  • 2.CB形とは,主遮断装置として,高圧交流負荷開閉器(LBS)を用いる形式をいう。
  • 3.短絡電流とは,電路の線間がインピーダンスの少ない状態で接触を生じたことにより,その部分を通じて流れる電流をいう。
  • 4.地絡電流とは,地絡によって電路の外部に流出し,電路,機器の損傷などの事故を引き起こすおそれのある電流をいう。

正解:2

解説

考え方

高圧受電設備規程では、主遮断装置の形式によって受電設備をCB形とPF・S形に分類しています。CB形は、主遮断装置として遮断器(Circuit Breaker、CB)を用いる形式であり、高圧交流負荷開閉器(LBS)を主遮断装置として用いるのはPF・S形(限流ヒューズと高圧交流負荷開閉器を組み合わせた形式)です。「CB形とは、主遮断装置として高圧交流負荷開閉器(LBS)を用いる形式をいう」という記述は、CB形とPF・S形を取り違えた誤りです。

  • 選択肢1:区分開閉器の定義(保守点検の際に電路を区分するための開閉装置)は正しい記述です。
  • 選択肢3:短絡電流の定義は正しい記述です。
  • 選択肢4:地絡電流の定義は正しい記述です。

答え:2 CB形とは,主遮断装置として,高圧交流負荷開閉器(LBS)を用いる形式をいう。

CB形=遮断器(CB)を主遮断装置に使う形式、PF・S形=限流ヒューズ+高圧交流負荷開閉器(LBS)を使う形式、という対応を混同しないようにしましょう。

No.25

電気設備

据置鉛蓄電池に関する記述として,不適当なものはどれか。

  • 1.電解液には,希硫酸を用いる。
  • 2.放電により,水素ガスが発生する。
  • 3.回復充電とは,停電により放電した非常用蓄電池の容量回復のために行う充電のことをいう。
  • 4.制御弁式鉛蓄電池は,電解液を補水する必要がない。

正解:2

解説

考え方

据置鉛蓄電池は電解液に希硫酸を用い、制御弁式鉛蓄電池は密閉構造により電解液の補水が不要という特徴があります。回復充電は、停電などで放電してしまった非常用蓄電池の容量を、通常の充電よりも大きな電流・長い時間で回復させるために行う充電のことをいいます。

一方、鉛蓄電池で水素ガスが発生しやすいのは、放電時ではなく充電時(特に過充電時)です。充電の終期には電解液の電気分解が進み、正極から酸素ガス、負極から水素ガスが発生します。「放電により、水素ガスが発生する」という記述は、放電時と充電時を取り違えた誤りです。

  • 選択肢1:電解液に希硫酸を用いるのは正しい記述です。
  • 選択肢3:回復充電の定義は正しい記述です。
  • 選択肢4:制御弁式鉛蓄電池が補水不要であるのは正しい記述です。

答え:2 放電により,水素ガスが発生する。

水素ガスが発生しやすいのは「充電時(特に過充電時)」であり、放電時ではありません。充電・放電のどちらのタイミングかを取り違えないようにしましょう。

No.26

電気設備

地中電線路と比較した架空電線路に関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.建設費が安い。
  • 2.雷,風雨,氷雪など自然現象の影響を受けやすい。
  • 3.都市の景観との調和が困難である。
  • 4.事故・故障時の復旧に時間がかかる。

正解:4

解説

考え方

地中電線路と比較した架空電線路の特徴として、建設費が安く済む、雷・風雨・氷雪などの自然現象の影響を受けやすい、都市の景観との調和が難しい(電線や鉄塔が景観を損ねやすい)という点が挙げられます。これらはいずれも架空電線路の実際の特徴として正しい記述です。

一方、事故・故障時の復旧については、架空電線路は電線が地上(空中)に露出しているため、事故箇所の発見・修理が比較的容易で、地中電線路よりも復旧に要する時間は短くて済むのが一般的です。「事故・故障時の復旧に時間がかかる」という記述は、実際には地中電線路の短所(掘削を伴うため復旧に時間がかかる)であり、架空電線路の記述としては逆であるため不適当です。

答え:4 事故・故障時の復旧に時間がかかる。

「地中化の理由=景観・自然災害への強さ」と「地中化の短所=建設費が高く、事故復旧に時間がかかる」という対比を押さえておくと、この設問のように架空・地中を入れ替えた記述にも気づけます。

No.27

電気設備

自動火災報知設備に関する次の記述に該当する感知器として,「消防法」上,適当なものはどれか。「一局所の周囲の温度が一定の温度以上になったときに火災信号を発信するもので,外観が電線状以外のもの」

  • 1.赤外線式スポット型感知器
  • 2.光電式スポット型感知器
  • 3.差動式スポット型感知器
  • 4.定温式スポット型感知器

正解:4

解説

考え方

問題文の「一局所の周囲の温度が一定の温度以上になったときに火災信号を発信するもので、外観が電線状以外のもの」は、定温式スポット型感知器の定義そのものです。あらかじめ定めた一定温度(公称作動温度)に達すると作動する仕組みで、バイメタルなどを利用した機器が代表的です。

  • 選択肢1「赤外線式スポット型感知器」・選択肢2「光電式スポット型感知器」は、炎から出る光(赤外線や紫外線)や煙による光の変化を検知する方式で、温度で作動するものではありません。
  • 選択肢3「差動式スポット型感知器」は、周囲の温度上昇率(急激な温度変化)を検知するもので、一定温度に達したときに作動する定温式とは動作原理が異なります。

答え:4 定温式スポット型感知器

「一定温度に達したら作動=定温式」「温度の上昇率で作動=差動式」という違いで区別し、外観が電線状のものは感知線型(差動式分布型など)に分類される点も併せて押さえておきましょう。

No.28

電気設備

誘導灯に関する記述として,「消防法」上,誤っているものはどれか。

  • 1.非常電源を附置すること。
  • 2.通路誘導灯には音声誘導機能を設けることができる。
  • 3.電源の開閉器には,誘導灯用のものである旨を表示すること。
  • 4.通路誘導灯は,床面に設けることができる。

正解:2

解説

考え方

消防法上、誘導灯には非常電源を附置すること、電源の開閉器には誘導灯用である旨を表示すること、通路誘導灯は床面に設けることができること、などが定められています。

一方、音声誘導機能(音声による避難誘導)を設けることができるとされているのは、主に避難口誘導灯であり、通路誘導灯に音声誘導機能を設けることができるという規定はありません。「通路誘導灯には音声誘導機能を設けることができる」という記述は、避難口誘導灯と通路誘導灯を取り違えた誤りです。

  • 選択肢1:非常電源の附置は誘導灯に共通する正しい規定です。
  • 選択肢3:電源開閉器への誘導灯用の表示は正しい規定です。
  • 選択肢4:通路誘導灯を床面に設けられるのは正しい規定です。

答え:2 通路誘導灯には音声誘導機能を設けることができる。

音声誘導機能は「避難口誘導灯」に関する規定であり、「通路誘導灯」の規定として出題されると誤りになる、という対応を押さえておきましょう。

No.29

電気設備

次の記述に該当するテレビ共同受信設備を構成する機器の名称として,適当なものはどれか。「幹線から信号を分けるとともに,入出力間通過損失を小さく保つ機器。」

  • 1.分配器
  • 2.混合器
  • 3.分岐器
  • 4.分波器

正解:3

解説

考え方

テレビ共同受信設備を構成する機器には、それぞれ役割の違いがあります。

  • 分配器:幹線からの信号を均等に複数の系統に分ける機器で、各出力間の損失(分配損失)はほぼ均等になりますが、通過損失(幹線から次の幹線へ抜ける経路の損失)は分配器の性質上比較的大きくなります。
  • 混合器:複数の異なる周波数帯の信号を1本の線に混合する機器です。
  • 分波器:混合された信号を再び周波数帯ごとに分離する機器です。

これらに対し、「幹線から信号を分けるとともに、入出力間通過損失を小さく保つ機器」は分岐器の説明です。分岐器は、幹線を流れる信号の一部だけを分けて取り出し、幹線本線側(通過側)の損失を小さく抑えるように設計されている点が、損失を均等に分配する分配器との違いです。

答え:3 分岐器

分配器は「均等に分ける(通過損失は大きめ)」、分岐器は「一部だけ分けて取り出し、幹線側の通過損失を小さく保つ」という違いで区別しておきましょう。

No.30

電気設備

電車線の架設方式のうち,架空単線式に該当する方式として,不適当なものはどれか。

  • 1.カテナリちょう架式
  • 2.直接ちょう架式
  • 3.剛体ちょう架式
  • 4.サードレール式

正解:4

解説

考え方

電車への電力供給方式には、架空電車線(トロリー線)を用いる架空単線式と、レールに沿って設けた第三軌条から集電する第三軌条式(サードレール式)があります。架空単線式には、ちょう架線でトロリー線をつり下げるカテナリちょう架式、トロリー線を直接支持物からつり下げる直接ちょう架式、剛体のトロリー線を用いる剛体ちょう架式などがあり、いずれも架空にトロリー線を張る方式に分類されます。

一方、サードレール式は、架空にトロリー線を張るのではなく、走行用レールとは別の第三のレール(サードレール)から集電する方式であり、架空単線式には分類されません。地下鉄など、トンネル断面を小さくしたい路線で採用されることが多い方式です。

答え:4 サードレール式

架空単線式は「架空にトロリー線を張る方式(カテナリ・直接・剛体ちょう架式)」のグループ、サードレール式は「架空線を使わない別方式」として区別しておきましょう。

No.31

電気設備

道路交通信号の信号制御の要素として用いられるパラメータとして,最も不適当なものはどれか。

  • 1.サイクル長
  • 2.オフセット
  • 3.スプリット
  • 4.クリアランス時間

正解:4

解説

考え方

道路交通信号の信号制御は、一般に次の3つの基本パラメータで表されます。

  • サイクル長:信号灯器の表示が青・黄・赤と一巡するのに要する時間
  • スプリット:1サイクルの中で各現示(方向)に割り当てられる時間の配分(サイクル長に対する割合)
  • オフセット:隣接・近隣の交差点の信号機との間で、青信号の開始時刻をどれだけずらすかという時間差

これらサイクル長・スプリット・オフセットの3要素が、信号制御の基本的なパラメータとして扱われます。

一方、クリアランス時間は、青信号から赤信号に変わる際の黄信号・全赤信号の時間など、安全確保のために設けられる関連用語ではありますが、信号制御の基本パラメータ(サイクル長・スプリット・オフセット)そのものには含まれません。

答え:4 クリアランス時間

信号制御の基本パラメータは「サイクル長・スプリット・オフセット」の3つとセットで覚えておくと、クリアランス時間のような関連はするが別枠の用語と区別できます。

No.32

関連分野

排水・通気設備に関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.屋内の排水方式には,合流式と分流式がある。
  • 2.排水管は,電気室の天井部を通さない。
  • 3.排水管の通気管は,管内の圧力変動を緩和させるために設ける。
  • 4.通気管は,雨水排水管の立て管と兼用して設ける。

正解:4

解説

考え方

屋内の排水方式には、汚水と雑排水を同じ系統で流す合流式と、系統を分けて流す分流式があります。排水管は、万一の漏水事故が電気設備に影響しないよう、電気室の天井部を通さないようにするのが原則です。また、排水管に設ける通気管は、排水時に生じる管内の圧力変動(サイホン作用による負圧や正圧)を緩和し、排水の流れをスムーズにするとともに封水切れを防ぐために設けられます。

一方、通気管は雨水排水系統とは切り離して設けるべきもので、雨水排水管の立て管と通気管を兼用してはいけません。雨水系統と汚水・雑排水系統の通気を混在させると、大雨時に雨水が逆流し、屋内の排水設備に悪影響を及ぼすおそれがあるためです。「通気管は、雨水排水管の立て管と兼用して設ける」という記述は不適当です。

  • 選択肢1:合流式・分流式の分類は正しい記述です。
  • 選択肢2:排水管を電気室の天井部に通さないのは正しい記述です。
  • 選択肢3:通気管の目的(圧力変動の緩和)は正しい記述です。

答え:4 通気管は,雨水排水管の立て管と兼用して設ける。

通気管は「汚水・雑排水系統専用」とし、雨水系統とは別系統で設けるのが原則である点を押さえておきましょう。

No.33

関連分野

山留め(土留め)壁工事において,遮水性が求められる壁体の種類として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.鋼矢板(シートパイル)
  • 2.親杭横矢板
  • 3.鋼管矢板
  • 4.ソイルセメント

正解:2

解説

考え方

山留め(土留め)壁は、掘削工事の際に周囲の土砂の崩壊を防ぐために設ける仮設構造物で、種類によって遮水性(地下水の浸入を防ぐ性能)に差があります。鋼矢板(シートパイル)は継手部分をかみ合わせることで連続した遮水壁を形成でき、鋼管矢板も同様に継手構造により遮水性を確保できます。ソイルセメント壁は、原位置の土とセメント系固化材を混合してつくる連続壁で、高い遮水性を持ちます。

一方、親杭横矢板工法は、H形鋼などの親杭を一定間隔で打ち込み、掘削の進行に合わせて親杭間に木製の横矢板をはめ込んでいく工法です。杭と杭の間、横矢板と横矢板の間に隙間が生じやすい構造であるため、遮水性は他の3工法に比べて劣ります。

  • 選択肢1:鋼矢板は遮水性を確保できる工法として正しい記述です。
  • 選択肢3:鋼管矢板は遮水性を確保できる工法として正しい記述です。
  • 選択肢4:ソイルセメントは遮水性を確保できる工法として正しい記述です。

答え:2 親杭横矢板

親杭横矢板は「隙間が生じやすく遮水性が低い」工法、鋼矢板・鋼管矢板・ソイルセメントは「継手や連続壁により遮水性が高い」工法、という対比で覚えておきましょう。

No.34

関連分野

水準測量の誤差を減少させる方法として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.往復の測定を行い,その往復差が許容範囲を超えた場合は再度測定する。
  • 2.標尺は水準器を用いて鉛直に立てる。
  • 3.前視より後視の視準距離を長くする。
  • 4.器械は直射日光を避けて設置する。

正解:3

解説

考え方

水準測量の誤差を減らすための基本的な方法には、往復測定を行い許容範囲を超える往復差があれば再測すること、標尺を水準器で鉛直に保つこと、レベル(器械)を直射日光の当たらない場所に設置して器械の狂いを防ぐこと、などがあります。

一方、前視・後視の視準距離については、両者を等しくすることが誤差軽減の基本原則です。前視と後視の視準距離を等しくすることで、レベルの視準線に多少の誤差(器差)があっても、その影響を前視・後視で相殺でき、また地球の曲率や大気差による影響も同様に相殺できます。「前視より後視の視準距離を長くする」というように、意図的に距離を偏らせる操作は、これらの誤差を相殺できなくなるため不適当です。

  • 選択肢1:往復差の許容範囲確認と再測は正しい記述です。
  • 選択肢2:標尺を鉛直に立てるのは正しい記述です。
  • 選択肢4:器械を直射日光から避けるのは正しい記述です。

答え:3 前視より後視の視準距離を長くする。

水準測量では「前視と後視の視準距離を等しくする」ことが器差・曲率・大気差の影響を相殺する基本原則であり、意図的に長さを変えるのは誤りです。

No.35

関連分野

地中送電線路における管路の埋設工法として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.開削工法
  • 2.小口径推進工法
  • 3.セミシールド工法
  • 4.ディープウェル工法

正解:4

解説

考え方

地中送電線路のケーブルを収める管路を埋設する工法には、地表から溝を掘って管路を敷設する開削工法、小口径の管を地中に推進させて敷設する小口径推進工法、掘進機で地中を掘り進みながらセグメントなどで覆工するセミシールド工法などがあります。これらはいずれも管路そのものを地中に構築するための工法です。

一方、ディープウェル工法は、掘削工事などの際に地下水位を低下させるために、深い井戸(ウェル)を掘って地下水をくみ上げる工法であり、地盤改良・掘削補助のための地下水位低下工法の一種です。管路を埋設するための工法ではないため、この設問における管路埋設工法としては不適当です。

  • 選択肢1:開削工法は管路埋設工法として正しい記述です。
  • 選択肢2:小口径推進工法は管路埋設工法として正しい記述です。
  • 選択肢3:セミシールド工法は管路埋設工法として正しい記述です。

答え:4 ディープウェル工法

ディープウェル工法は「地下水位を下げるための工法」であり、管路を埋設する工法(開削・推進・シールド系)とは目的が異なる、という点がポイントです。

No.36

関連分野

鉄道線路の軌道における速度向上策に関する記述として,不適当なものはどれか。

  • 1.レールの単位重量を軽くする。
  • 2.まくらぎの間隔を小さくする。
  • 3.曲線部では,曲線半径を大きくする。
  • 4.道床(バラスト)を厚くする。

正解:1

解説

考え方

鉄道の軌道における速度向上策としては、まくらぎの間隔を小さくして軌道を強化すること、曲線部で曲線半径を大きくして通過できる速度を高めること、道床(バラスト)を厚くして軌道の安定性を高めることなどが挙げられます。これらはいずれも軌道の強度・安定性を高め、より高い速度での走行を可能にする対策です。

一方、レールについては、単位重量(1メートルあたりの重量)を大きく(重く)するほど、レール自体の強度・剛性が増し、車両の走行による変形や摩耗に強くなるため、速度向上に資する対策となります。「レールの単位重量を軽くする」ことは、逆にレールの強度低下につながり、速度向上策としては不適当です。

  • 選択肢2:まくらぎの間隔を小さくするのは軌道強化・速度向上策として正しい記述です。
  • 選択肢3:曲線部の曲線半径を大きくするのは速度向上策として正しい記述です。
  • 選択肢4:道床を厚くするのは軌道の安定性を高める速度向上策として正しい記述です。

答え:1 レールの単位重量を軽くする。

速度向上策は「軌道を強化する(まくらぎ間隔を密に、道床を厚く、曲線半径を大きく、レールを重く頑丈に)」という方向でまとめて覚え、レールを軽くするのは逆方向の記述だと判断しましょう。

No.37

関連分野

鉄筋コンクリート造の柱の配筋において,図に示すアとイの名称の組合せとして,適当なものはどれか。

No.37の図
  • 1.ア:主筋 イ:あばら筋
  • 2.ア:主筋 イ:帯筋
  • 3.ア:腹筋 イ:あばら筋
  • 4.ア:腹筋 イ:帯筋

正解:2

解説

考え方

図は鉄筋コンクリート造の柱の鉄筋かご(配筋)を示す立体図で、柱の軸方向に沿って通る縦方向の鉄筋(アで示されている、柱の主要な軸方向鉄筋)と、それらを取り囲むように柱の周囲を水平に巻く帯状の鉄筋(イで示されている、柱を輪のように囲む鉄筋)が描かれています。

柱の軸方向に配置され、主として曲げモーメントや軸力に抵抗する縦方向の鉄筋は主筋と呼ばれます。そして、柱の主筋を一定間隔で取り囲むように水平に配置され、主筋の座屈防止やせん断力への抵抗、コンクリートの拘束による強度向上を担う鉄筋は帯筋と呼ばれます。

なお、紛らわしい用語として「あばら筋」がありますが、これは梁(はり)においてせん断補強のために配置される鉄筋の呼び名であり、柱における帯筋に相当する部材です。図は柱の配筋であるため、イに該当する名称は帯筋であり、あばら筋ではありません。

答え:2 ア:主筋 イ:帯筋

柱では「主筋・帯筋」、梁では「腹筋・あばら筋」という組み合わせで呼び名が変わる点に注意しましょう。図が柱なのか梁なのかを最初に確認することがポイントです。

No.38

共通工学

構内電気設備の配線用図記号において,発電機を表す図記号として,「日本産業規格(JIS)」上,正しいものはどれか。

No.38の図
  • 1.図記号(円の中にH)
  • 2.図記号(正方形の中に右向き黒塗り三角と縦線)
  • 3.図記号(円の中にG)
  • 4.図記号(正方形の中に長短2本の縦線)

正解:3

解説

考え方

図に示された4つの図記号のうち、選択肢1は円の中に「H」の文字が入った記号、選択肢2は正方形の中に右向きの黒塗り三角形と縦線が組み合わさった記号(ダイオードなど整流器類を示す記号)、選択肢3は円の中に「G」の文字が入った記号、選択肢4は正方形の中に長短2本の縦線が入った記号(遮断器類を示す記号の一種)です。

JISの構内電気設備の配線用図記号では、発電機は円の中にアルファベットの「G」(Generatorの頭文字)を記した記号で表されます。これに対し、「H」は電熱器などに用いられる記号であり、発電機の記号ではありません。

答え:3 図記号(円の中にG)

発電機は「G」、電動機は「M」、電熱器は「H」というように、円の中のアルファベットが機器の種類(頭文字)に対応しているという規則で覚えておくと迷いません。

No.39

施工管理法(応用能力)

建設工事における施工計画に関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.労務工程表は,必要な労務量を予測し工事を円滑に進めるために作成した。
  • 2.安全衛生管理体制表は,災害防止活動を展開していくために作成した。
  • 3.総合施工計画書は,現場担当者だけで検討することなく,会社内の組織を活用して作成した。
  • 4.搬入計画書は,関連業者と打合せを行い,工期に支障のないように作成した。
  • 5.総合工程表は,週間工程表を基に施工すべき作業内容を具体的に示して作成した。

正解:5

解説

考え方

建設工事の施工計画に関わる書類は、それぞれ作成目的や参照すべき情報が異なります。

  • 選択肢1「労務工程表」:必要な労務量を予測し、工事を円滑に進めるために作成するのが適切です。
  • 選択肢2「安全衛生管理体制表」:社内の災害防止活動を展開していくために作成するのが適切です。
  • 選択肢3「総合施工計画書」:現場担当者だけでなく社内の組織(技術部門など)を活用して検討・作成するのが適切です。
  • 選択肢4「搬入計画書」:関連業者と打合せを行い、工期に支障のないように作成するのが適切です。

これに対し、選択肢5「総合工程表」は、工事全体の主要な作業の流れや工期を示す最上位の工程表であり、通常は総合工程表をもとにより詳細な週間工程表・日々の工程表を作成していく関係にあります。「週間工程表を基に総合工程表を作成した」という選択肢5の記述は、工程表の作成順序が逆になっており不適当です。

答え:5 総合工程表は,週間工程表を基に施工すべき作業内容を具体的に示して作成した

工程表は「総合工程表→月間工程表→週間工程表→日々の工程表」の順に詳細化していく関係にあり、逆の順序で作成するという記述は誤りだと判断できます。

No.40

施工管理法(応用能力)

建設工事の工程管理に用いる工程表に関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.作業間の手順が把握しやすいので,バーチャート工程表を用いた。
  • 2.各作業の余裕時間が把握しやすいので,バーチャート工程表を用いた。
  • 3.複雑な工事であり,他工種との関連性が把握しにくいので,バーチャート工程表は用いなかった。
  • 4.各作業の所要日数や日程が把握しやすいので,バーチャート工程表を用いた。
  • 5.工事全体のクリティカルパスが把握しにくいので,バーチャート工程表は用いなかった。

正解:2

解説

考え方

バーチャート工程表は、縦軸に作業名、横軸に日数(暦日)をとり、各作業を横棒(バー)で表す工程表です。各作業の所要日数や開始・終了の日程が視覚的に把握しやすい一方で、作業間の手順(前後関係)はある程度把握できるものの、複雑な工事で他工種との関連性を細かく把握するのは難しく、工事全体のクリティカルパス(最も日数のかかる経路)を把握するのにも不向きという特徴があります。

各作業の余裕時間(作業を遅らせても全体工期に影響しない範囲)は、作業相互の関係(先行・後続関係)を明示できるネットワーク工程表でなければ把握が困難であり、バーチャート工程表ではこれを直接読み取ることはできません。「各作業の余裕時間が把握しやすいので、バーチャート工程表を用いた」という記述は不適当です。

  • 選択肢1:作業間の手順がある程度把握しやすいのはバーチャート工程表の特徴として妥当な記述です。
  • 選択肢3:複雑な工事で他工種との関連性が把握しにくいためバーチャート工程表を用いなかった、という判断は妥当です。
  • 選択肢4:所要日数や日程の把握のしやすさはバーチャート工程表の長所として妥当な記述です。
  • 選択肢5:クリティカルパスの把握のしにくさからバーチャート工程表を用いなかった、という判断は妥当です。

答え:2 各作業の余裕時間が把握しやすいので,バーチャート工程表を用いた。

余裕時間の把握は、バーチャート工程表ではなくネットワーク工程表の得意分野です。バーチャート工程表の長所(日程・所要日数の把握しやすさ)と短所(余裕時間・クリティカルパスの把握しにくさ)をセットで覚えておきましょう。

No.41

施工管理法(応用能力)

図に示すネットワーク工程表において,Dの作業日数が6日から10日に変更になった場合の,クリティカルパスの日数(所要工期)の変化として,正しいものはどれか。ただし,○内の数字はイベント番号,アルファベットは作業名,日数は所要日数を示す。

No.41の図
  • 1.所要工期は1日増える。
  • 2.所要工期は2日増える。
  • 3.所要工期は3日増える。
  • 4.所要工期は4日増える。
  • 5.所要工期は変化しない。

正解:5

解説

考え方

図のネットワーク工程表は、イベント①〜⑦と、作業A(5日、①→②)、B(7日、①→③)、C(4日、②→③)、D(6日、②→④)、E(3日、③→⑥)、F(3日、③→⑤)、G(4日、⑤→⑥)、H(5日、⑥→⑦)、および④→⑥間のダミー作業(0日、破線矢印)で構成されています。

各イベントに到達する最も早い時刻(最早開始時刻)を、①から順に計算します。

計算(Dが6日のとき)

=0①=0 =+A=0+5=5②=①+A=0+5=5 =max(+B, ②+C)=max(0+7, 5+4)=9③=\max(①+B,\ ②+C)=\max(0+7,\ 5+4)=9 =+D=5+6=11④=②+D=5+6=11 =+F=9+3=12⑤=③+F=9+3=12 =max(+E, ④+0, ⑤+G)=max(9+3, 11+0, 12+4)=max(12, 11, 16)=16⑥=\max(③+E,\ ④+0,\ ⑤+G)=\max(9+3,\ 11+0,\ 12+4)=\max(12,\ 11,\ 16)=16 =+H=16+5=21⑦=⑥+H=16+5=21

したがって、Dが6日のときの所要工期は21日です。このときのクリティカルパスは①→②→③→⑤→⑥→⑦(A→C→F→G→H)で、5+4+3+4+5=215+4+3+4+5=21日となり一致します。

計算(Dが10日に変更されたとき)

Dの日数だけを10日に変更して再計算すると、

=+D=5+10=15④=②+D=5+10=15 =max(+E, ④+0, ⑤+G)=max(9+3, 15+0, 12+4)=max(12, 15, 16)=16⑥=\max(③+E,\ ④+0,\ ⑤+G)=\max(9+3,\ 15+0,\ 12+4)=\max(12,\ 15,\ 16)=16

⑥の値は、Dを10日に変更しても、⑤経由の経路(12+4=16)が④経由の経路(15)を上回ったままなので、変化しません。したがって⑦=16+5=21日のままとなり、所要工期は変わりません。

答え:5 所要工期は変化しない。

Dの作業(②→④)は、④→⑥のダミーを経由する経路上にありますが、この経路(①→②→④→⑥→⑦=5+6+0+5=16日)は、Dが6日でも10日でも、並行するクリティカルパス(①→②→③→⑤→⑥→⑦=21日)より短いままです。Dを4日延ばしても、④経由の経路が15日にしかならず、⑤経由の16日を追い越さないため、クリティカルパスにも全体の所要工期にも影響しません。ダミー作業を含む経路の余裕日数(フロート)を確認してから日数変更の影響を判断することが重要です。

No.42

施工管理法(応用能力)

品質管理に用いる特性要因図に関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.図の形から魚の骨と言われることがある。
  • 2.問題の大きさの順位が容易にわかるので採用した。
  • 3.重要な要因には印をつけたところ,異常原因の追求に有効であった。
  • 4.特性要因図の作成をブレーン・ストーミングにより進めたところ有効であった。
  • 5.問題としている特性と,それに影響を与える要因との関係を,体系的に整理した図である。

正解:2

解説

考え方

特性要因図は、問題としている特性(結果)と、それに影響を与える要因との関係を、魚の骨のような形に体系的に整理した図で、品質管理の代表的な手法の一つです。図の形から「魚の骨」と呼ばれることがあり、重要な要因には印をつけることで異常原因の追求に役立ちます。また、特性要因図を作成する際にブレーン・ストーミング(自由な発想で意見を出し合う手法)を活用すると、多くの要因を洗い出すのに有効です。

一方、「問題の大きさの順位が容易にわかる」という特徴は、特性要因図ではなく、データを大きさの順に並べて累積比率を示すパレート図の特徴です。特性要因図はあくまで原因と結果の関係を体系的に整理するための図であり、問題の大きさの順位を示すものではありません。

  • 選択肢1:魚の骨と呼ばれる点は正しい記述です。
  • 選択肢3:重要要因への印付けが異常原因追求に有効という点は正しい記述です。
  • 選択肢4:ブレーン・ストーミングの活用が有効という点は正しい記述です。
  • 選択肢5:特性と要因の関係を体系的に整理した図であるという定義は正しい記述です。

答え:2 問題の大きさの順位が容易にわかるので採用した。

「問題の大きさの順位がわかる=パレート図」「原因と結果の関係を整理する=特性要因図」という役割の違いで区別しておきましょう。

No.43

施工管理法

建設工事における施工計画を立案する順序として,最も適当なものはどれか。ただし,ア〜エは作業内容を示す。ア:施工方法の基本方針を決める。イ:工程計画をたて,総合工程表を作成する。ウ:仮設計画及び材料などの調達計画をたてる。エ:発注者との契約条件を把握し,現地調査を行う。

  • 1.ア→エ→イ→ウ
  • 2.ア→ウ→エ→イ
  • 3.エ→ア→イ→ウ
  • 4.エ→ウ→ア→イ

正解:3

解説

考え方

建設工事の施工計画は、次のような順序で立案していくのが一般的です。

まず、エ「発注者との契約条件を把握し、現地調査を行う」を最初に行い、工事の条件・現場の状況を正確に把握します。次に、ア「施工方法の基本方針を決める」で、把握した条件をもとに大まかな施工方針を固めます。その後、イ「工程計画をたて、総合工程表を作成する」で工事全体の骨格となるスケジュールを組み立て、最後にウ「仮設計画及び材料などの調達計画をたてる」で、決定した総合工程表に沿った形で仮設備や資材調達の具体的な計画を詰めていきます。

このように、具体的な計画(仮設・調達)をたてる前に、まず契約条件の把握・現地調査(エ)を最優先で行い、次に基本方針(ア)を決め、そのうえで全体の骨格となる総合工程表(イ)を先に固めてから、細部の仮設・調達計画(ウ)に落とし込んでいくという流れになります。

答え:3 エ→ア→イ→ウ

「現地調査・契約条件把握が最初」「仮設・調達計画は総合工程表の後」という2点を押さえておくと、選択肢2のようにウとイの順序を入れ替えた誤りにも気づけます。

No.44

施工管理法

建設工事における工程管理に関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.施工速度を上げるほど,一般に品質は低下しやすい。
  • 2.施工完了予定日から所要期間を逆算して,各工事の開始日を設定する。
  • 3.進捗度曲線(Sチャート)は,工期と累計人工の関係を示したものである。
  • 4.主要機器の搬入工程表は,製作図作成,承認から現場搬入時の受入検査までの工程を書き表したものである。

正解:3

解説

考え方

工程管理では、施工完了予定日から所要期間を逆算して各工事の開始日を設定すること、主要機器の搬入工程表を製作図の作成・承認から現場搬入時の受入検査までの一連の流れとして書き表すことなどが、基本的な手法として行われます。

一方、進捗度曲線(Sチャート)は、工期の進行に対する累計出来高(工事の進捗率、通常は金額や工事量の累計)の関係を示したグラフであり、「累計人工(投入した労務量の累計)」との関係を示すものではありません。「進捗度曲線(Sチャート)は、工期と累計人工の関係を示したものである」という記述は、累計出来高と累計人工を取り違えた誤りです。

  • 選択肢1:施工速度を上げるほど品質が低下しやすいという記述は妥当です。
  • 選択肢2:完了予定日からの逆算による開始日設定は工程管理の基本手法として正しい記述です。
  • 選択肢4:主要機器の搬入工程表の説明は正しい記述です。

答え:3 進捗度曲線(Sチャート)は,工期と累計人工の関係を示したものである。

Sチャートは「工期と累計出来高(進捗率)」の関係を示すグラフであり、「累計人工」ではない、という点を押さえておきましょう。

No.45

施工管理法

絶縁抵抗測定に関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.高圧ケーブルの各心線と大地間を,500 Vの絶縁抵抗計で測定した。
  • 2.測定回路に漏電遮断器が設置されていたので,線間は測定しなかった。
  • 3.高圧設備の測定時には,初めに充電電流が流れるので,十分に時間をかけて指針が安定してから読んだ。
  • 4.測定前に絶縁抵抗計の接地端子(E)と線路端子(L)を短絡し,スイッチを入れて指針がゼロ(0)を示すことを確認した。

正解:1

解説

考え方

絶縁抵抗測定を行う前には、絶縁抵抗計の接地端子(E)と線路端子(L)を短絡し、スイッチを入れて指針がゼロ(0)を示すことを確認するのが正しい手順です。また、測定回路に漏電遮断器が設置されている場合、線間の絶縁抵抗測定を行うと漏電遮断器が誤って動作するおそれがあるため、線間の測定を避けることがあります。高圧設備の測定では、測定開始直後にケーブルなどの静電容量に対する充電電流が流れて指針が不安定になるため、十分に時間をかけて指針が安定してから読み取るのが正しい手順です。

一方、高圧ケーブルの各心線と大地間の絶縁抵抗を測定する際には、高圧設備にふさわしい高い電圧(一般に1000 V以上の絶縁抵抗計)を用いる必要があります。500 Vの絶縁抵抗計は主に低圧回路の絶縁抵抗測定に用いるものであり、高圧ケーブルの絶縁抵抗測定に500 Vの絶縁抵抗計を用いるのは、印加電圧が不足しており不適当です。

  • 選択肢2:漏電遮断器設置回路での線間測定を避けたのは妥当な対応です。
  • 選択肢3:充電電流の影響を考慮し指針の安定を待ってから読むのは妥当な対応です。
  • 選択肢4:測定前のゼロ点確認は正しい手順です。

答え:1 高圧ケーブルの各心線と大地間を,500 Vの絶縁抵抗計で測定した。

低圧回路には500 V、高圧設備には1000 V以上の絶縁抵抗計を用いるのが原則です。設備の電圧クラスに応じて絶縁抵抗計の定格電圧を使い分ける点を押さえておきましょう。

No.46

施工管理法

墜落,飛来崩壊等による危険を防止するための防網(安全ネット)に関する記述として,「労働安全衛生法」上,誤っているものはどれか。

  • 1.防網には,網目の辺の長さが20 cmのものを使用した。
  • 2.防網の見やすい箇所に,製造者名,製造年月などの表示がされていることを確認した。
  • 3.高さ2 mの作業場所で,作業床を設けることが困難な箇所に防網を設けた。
  • 4.上下作業がある場所で,物体が落下するおそれがあったので,防網を設けた。

正解:1

解説

考え方

労働安全衛生法関連の規定では、防網(安全ネット)は、見やすい箇所に製造者名・製造年月などの表示がされていることを確認して使用すること、作業床を設けることが困難な高さの箇所(設問では高さ2 m)に設けること、上下作業があり物体の落下のおそれがある場所に設けることなどが求められています。

一方、防網の網目の大きさについては、原則として網目(一辺の長さ)が10 cm以下のものを使用することとされています。「網目の辺の長さが20 cmのものを使用した」という記述は、規定されている網目の寸法を超えており、誤りです。

  • 選択肢2:製造者名・製造年月などの表示確認は正しい取り扱いです。
  • 選択肢3:作業床の設置が困難な高さの箇所に防網を設けるのは正しい取り扱いです。
  • 選択肢4:上下作業がある場所での防網設置は正しい取り扱いです。

答え:1 防網には,網目の辺の長さが20 cmのものを使用した。

防網の網目は「10 cm以下」が原則で、20 cmは規定を超える寸法であるため誤りとなります。数値そのものを正確に押さえておくことが重要です。

No.47

施工管理法

高さが5 m以上の移動式足場(ローリングタワー)の設置及び使用に関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.組み立て作業は,作業指揮者を選任して行った。
  • 2.作業床上に作業員が乗っている場合は,移動式足場の移動を禁止した。
  • 3.作業床の周囲に設ける手すりの高さを90 cmとし,中さんを設けた。
  • 4.作業床の床材に足場板を使用し,すき間が3 cm以下となるよう敷き並べて固定した。

正解:1

解説

考え方

高さ5 m以上の移動式足場(ローリングタワー)の使用にあたっては、作業床上に作業員が乗っている場合は移動式足場の移動を禁止すること、作業床の周囲に設ける手すりの高さを90 cm以上とし中さんを設けること、作業床の床材に足場板を使用しすき間が3 cm以下となるよう敷き並べて固定することなどが求められています。

一方、労働安全衛生法施行令では、高さが5 m以上の構造の足場の組立て・解体・変更の作業については、法定の技能講習を修了した「足場の組立て等作業主任者」を選任して行うことが義務付けられています。「作業指揮者」は、クレーンでの荷のつり上げ作業などで安全確保のために選任される別の役割の担当者であり、高さ5 m以上の足場の組立て作業に求められる法定の資格者(作業主任者)とは異なります。「組み立て作業は、作業指揮者を選任して行った」という記述は、選任すべき者を取り違えた誤りです。

  • 選択肢2:作業員搭乗中の移動禁止は正しい取り扱いです。
  • 選択肢3:手すりの高さ90 cm・中さんの設置は正しい取り扱いです。
  • 選択肢4:床材のすき間3 cm以下という規定は正しい取り扱いです。

答え:1 組み立て作業は,作業指揮者を選任して行った。

高さ5 m以上の足場の組立て・解体・変更作業には、技能講習修了者である「足場の組立て等作業主任者」の選任が法律上必要です。「作業指揮者」ではない点を押さえておきましょう。

No.48

施工管理法

太陽光発電システムの施工に関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.ストリングごとに開放電圧を測定して,電圧にばらつきがないことを確認した。
  • 2.積雪地域であるため,陸屋根に設置した太陽電池アレイの傾斜角を大きくした。
  • 3.太陽電池モジュールの温度上昇を抑えるため,勾配屋根と太陽電池アレイの間に通気層を設けた。
  • 4.スレート屋根の上に太陽電池アレイを設置する場合,支持金具はたる木などの構造材に荷重がかからないよう屋根材に固定した。

正解:4

解説

考え方

太陽光発電システムの施工では、ストリング(太陽電池モジュールの直列接続単位)ごとに開放電圧を測定して電圧にばらつきがないことを確認すること、勾配屋根と太陽電池アレイの間に通気層を設けてモジュールの温度上昇を抑えること、積雪地域では傾斜角を大きくして雪が滑り落ちやすくすることなどが、施工上の一般的な配慮事項として挙げられます。

一方、スレート屋根の上に太陽電池アレイを設置する場合、支持金具は屋根材(スレート)そのものではなく、たる木などの下地の構造材に荷重がしっかりかかるように固定する必要があります。屋根材だけに荷重をかけて固定すると、屋根材の破損や、強風時・積雪時の荷重に耐えられず、太陽電池アレイの脱落につながるおそれがあるためです。「支持金具はたる木などの構造材に荷重がかからないよう屋根材に固定した」という記述は、荷重を受け止めるべき部材(構造材)と、荷重をかけてはいけない部材(屋根材のみ)の扱いが逆になっており、不適当です。

  • 選択肢1:ストリングごとの開放電圧測定は妥当な確認方法です。
  • 選択肢2:積雪地域での傾斜角を大きくする配慮は妥当な記述です。
  • 選択肢3:通気層による温度上昇抑制は妥当な記述です。

答え:4 スレート屋根の上に太陽電池アレイを設置する場合,支持金具はたる木などの構造材に荷重がかからないよう屋根材に固定した。

支持金具は「たる木などの構造材に荷重を受け持たせる」のが正しい施工方法であり、屋根材だけに荷重をかけるのは強度不足で不適当です。

No.49

施工管理法

高圧ケーブルによる架空引込線の施工に関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.ケーブルを径間途中で接続した。
  • 2.ケーブルのちょう架用線に使用する金属体にD種接地工事を施した。
  • 3.ケーブルを屈曲させるので3心ケーブルの曲げ半径を外径の8倍とした。
  • 4.ケーブルをちょう架用線にハンガーを使用してちょう架し,ハンガーの間隔を50 cmとして施設した。

正解:1

解説

考え方

高圧ケーブルによる架空引込線の施工では、ケーブルのちょう架用線に使用する金属体にD種接地工事を施すこと、3心ケーブルを屈曲させる際は曲げ半径をケーブル外径の8倍以上とすること、ケーブルをちょう架用線にハンガーを使用してちょう架し、ハンガーの間隔を50 cm程度として施設することなどが、施工上の基本的なルールとされています。

一方、高圧ケーブルは、径間の途中(支持点と支持点の間)で接続してはならないとされています。ケーブルの接続部は雨水の浸入や外力による損傷のリスクが高いため、径間の途中に接続部を設けることは避け、電柱などの支持点付近でのみ接続するのが原則です。「ケーブルを径間途中で接続した」という記述は、この原則に反しており不適当です。

  • 選択肢2:ちょう架用金属体へのD種接地工事は正しい施工です。
  • 選択肢3:3心ケーブルの曲げ半径を外径の8倍としたのは正しい施工です。
  • 選択肢4:ハンガー間隔を50 cmとしたちょう架方法は正しい施工です。

答え:1 ケーブルを径間途中で接続した。

高圧ケーブルは「径間の途中では接続しない」のが原則です。接続部は支持点(電柱など)の付近に限るという点を押さえておきましょう。

No.50

施工管理法

高圧受電設備の受電室に関する記述として,「高圧受電設備規程」上,最も不適当なものはどれか。

  • 1.窓及び出入口には,防火戸を設置した。
  • 2.電気主任技術者の更衣室として使用した。
  • 3.取扱者が操作する受電室専用の分電盤を設置した。
  • 4.工具,器具及び材料を,受電設備の監視,保守,点検に支障がない箇所に保管した。

正解:2

解説

考え方

高圧受電設備規程では、受電室の窓・出入口には防火戸を設置すること、取扱者が操作する受電室専用の分電盤を設置すること、工具・器具・材料は受電設備の監視・保守・点検に支障がない箇所に保管することなどが求められています。

一方、受電室は高圧受電設備の監視・保守・点検を行うための専用の部屋として管理すべき場所であり、電気主任技術者の更衣室として使用するなど、本来の目的以外に転用することは認められていません。受電室内に無関係な人の出入りや物品が増えると、感電・接触事故のリスクが高まり、保守点検にも支障をきたすためです。「電気主任技術者の更衣室として使用した」という記述は不適当です。

  • 選択肢1:窓・出入口への防火戸設置は正しい記述です。
  • 選択肢3:受電室専用の分電盤の設置は正しい記述です。
  • 選択肢4:監視・保守・点検に支障のない箇所への物品保管は正しい記述です。

答え:2 電気主任技術者の更衣室として使用した。

受電室は「電気設備の監視・保守・点検専用の部屋」として管理するのが原則であり、更衣室など目的外の用途に使うことは認められません。

No.51

施工管理法

交流電化区間における電車線路の標準構造において,図に示す部材アとイの名称の組合せとして,適当なものはどれか。

No.51の図
  • 1.ア:負き電線 イ:懸垂がいし
  • 2.ア:負き電線 イ:長幹がいし
  • 3.ア:ちょう架線 イ:長幹がいし
  • 4.ア:ちょう架線 イ:懸垂がいし

正解:3

解説

考え方

図は、交流電化区間の電車線路を支えるコンクリート柱の標準的な構造を示す立体図で、信号高圧配電線・ハンガ・可動ブラケット・せん絡導線などとともに、アで示された部材(ハンガによってつり下げられている電線)と、イで示された部材(支持物と電車線側の間に取り付けられている、がいし)が描かれています。

アの部材は、ハンガを介してトロリー線(電車線)を一定の高さに保つようにつり下げている電線であり、これはちょう架線と呼ばれます。ちょう架線からハンガでトロリー線をつり下げる構造(カテナリちょう架式)は、電車線の標準的な支持方式です。

イの部材は、電車線路の支持物(ブラケットなど)と充電部との間を絶縁するために取り付けられているがいしで、図に示された取り付け位置・形状から長幹がいし(棒状の長い形状のがいし)であることがわかります。長幹がいしは、電車線路のように振動や張力がかかる箇所での使用に適した形状のがいしで、懸垂がいし(円盤状のものを連結して使う形式)とは形状・用途が異なります。

答え:3 ア:ちょう架線 イ:長幹がいし

「トロリー線をつり下げる電線=ちょう架線」「電車線路でよく使われる棒状のがいし=長幹がいし」という組合せで覚えておくと、負き電線(帰線電流を流すための別の電線)や懸垂がいし(円盤形の連結がいし)と混同しません。

No.52

施工管理法

建築物等に設ける防犯設備に関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  • 1.ドアスイッチは,扉の開閉を検知するため,リードスイッチ部を建具枠に,マグネット部を扉にそれぞれ取り付けた。
  • 2.赤外線遮断検知器は,侵入者を検知するため,窓際に取り付けた。
  • 3.パッシブセンサは,熱線を放出して侵入者を検知するため,外壁に取り付けた。
  • 4.センサライトは,ライトを点灯して侵入者を威嚇するため,外壁に取り付けた。

正解:3

解説

考え方

建築物等に設ける防犯設備には、ドアスイッチ(扉の開閉検知のため、リードスイッチ部を建具枠に、マグネット部を扉に取り付ける)、赤外線遮断検知器(侵入者が赤外線を遮ることを検知するため窓際に取り付ける)、センサライト(侵入者を検知してライトを点灯し威嚇するため外壁に取り付ける)などがあり、それぞれの取り付け位置・検知方法は妥当な記述です。

一方、パッシブセンサ(受動型センサ)は、みずから熱線(赤外線)を放出するのではなく、人体などが発する熱線(赤外線)の変化を受動的に検知して侵入者を検知するセンサです。みずから熱線を放出して対象物からの反射を検知するのは、アクティブ型(能動型)のセンサの方式です。「パッシブセンサは、熱線を放出して侵入者を検知する」という記述は、パッシブ型とアクティブ型の検知原理を取り違えた誤りです。

  • 選択肢1:ドアスイッチの取り付け方法は正しい記述です。
  • 選択肢2:赤外線遮断検知器の窓際への取り付けは正しい記述です。
  • 選択肢4:センサライトの取り付けと目的は正しい記述です。

答え:3 パッシブセンサは,熱線を放出して侵入者を検知するため,外壁に取り付けた。

パッシブ型は「みずからは何も放出せず、対象が発する熱線の変化を受動的に検知する」方式、アクティブ型は「みずから熱線などを放出し、その変化・遮断を検知する」方式、という違いで区別しましょう。

No.53

法規

建設業の許可に関する記述として,「建設業法」上,誤っているものはどれか。

  • 1.国又は地方公共団体が発注者である建設工事を請け負う者は,特定建設業の許可を受けていなければならない。
  • 2.一の建設業者は,建築工事業と電気工事業の両方の許可を受けることができる。
  • 3.特定建設業の建築工事業のみの許可を受けた者は,請け負った建築一式工事に附帯する電気工事業に係る建設工事を請け負うことができる。
  • 4.一般建設業の電気工事業のみの許可を受けた者は,請け負った電気工事に附帯する建築工事業に係る建設工事を請け負うことができる。

正解:1

解説

考え方

建設業法上、一の建設業者が建築工事業と電気工事業の両方の許可を受けることは可能です。また、特定建設業の建築工事業のみの許可を受けた者が、請け負った建築一式工事に附帯する電気工事業に係る工事を請け負うこと、逆に一般建設業の電気工事業のみの許可を受けた者が、請け負った電気工事に附帯する建築工事業に係る工事を請け負うことも、附帯工事として認められています。

一方、特定建設業の許可が必要となるかどうかは、発注者が国や地方公共団体であるかどうかではなく、発注者から直接請け負った工事を、一定金額以上を下請に出すかどうか(下請契約の規模)によって決まります。「国又は地方公共団体が発注者である建設工事を請け負う者は、特定建設業の許可を受けていなければならない」という記述は、特定建設業の許可が必要となる基準を取り違えた誤りです。

  • 選択肢2:建築工事業と電気工事業の両方の許可を受けられるのは正しい記述です。
  • 選択肢3:特定建設業(建築工事業)の許可を受けた者が附帯する電気工事を請け負えるのは正しい記述です。
  • 選択肢4:一般建設業(電気工事業)の許可を受けた者が附帯する建築工事業に係る工事を請け負えるのは正しい記述です。

答え:1 国又は地方公共団体が発注者である建設工事を請け負う者は,特定建設業の許可を受けていなければならない。

特定建設業の許可が必要かどうかは「発注者が誰か」ではなく「下請契約の金額規模」で決まる、という点を押さえておきましょう。

No.54

法規

建設工事の請負契約書に記載しなければならない事項として,「建設業法」上,定められていないものはどれか。

  • 1.工事着手の時期
  • 2.工事完成の時期
  • 3.下請負人の選定の時期
  • 4.請負代金の支払の時期

正解:3

解説

考え方

建設業法では、建設工事の請負契約書に記載しなければならない事項として、工事着手の時期、工事完成の時期、請負代金の支払の時期などが定められています。

一方、「下請負人の選定の時期」は、請負契約書に記載しなければならない事項としては定められていません。下請負人をいつ選定するかは施工者側の裁量に委ねられる事項であり、発注者との請負契約書に明記すべき法定事項ではありません。

  • 選択肢1:工事着手の時期は請負契約書の記載事項として定められています。
  • 選択肢2:工事完成の時期は請負契約書の記載事項として定められています。
  • 選択肢4:請負代金の支払の時期は請負契約書の記載事項として定められています。

答え:3 下請負人の選定の時期

請負契約書の記載事項は「工事の着手・完成の時期」「代金の支払時期」など契約の骨格に関わる事項が中心で、下請負人の選定時期のような施工者側の内部的な事項までは含まれません。

No.55

法規

電気工作物に関する記述として,「電気事業法」上,誤っているものはどれか。ただし,火薬類取締法及び鉱山保安法が適用されるものを除く。

  • 1.一般用電気工作物の所有者は,当該電気工作物が技術基準に適合しているか調査しなければならない。
  • 2.自家用電気工作物とは,事業の用に供する電気工作物及び一般用電気工作物以外の電気工作物をいう。
  • 3.経済産業大臣は,一般用電気工作物が技術基準に適合していないときは,その所有者に対し,修理を命ずることができる。
  • 4.事業用電気工作物を設置する者は,主務省令で定めるところにより,保安規程を定め,使用の開始前に主務大臣に届け出なければならない。

正解:1

解説

考え方

電気事業法では、自家用電気工作物とは事業の用に供する電気工作物および一般用電気工作物以外の電気工作物をいうと定義されています。経済産業大臣は、一般用電気工作物が技術基準に適合していないときは、その所有者に対し修理を命ずることができ、事業用電気工作物を設置する者は主務省令で定めるところにより保安規程を定め、使用開始前に主務大臣(実務上は経済産業大臣・産業保安監督部長)に届け出なければならないとされています。

一方、一般用電気工作物については、その所有者・占有者自身が技術基準への適合性を調査する法的義務を負うのではなく、一般送配電事業者や登録調査機関が、経済産業省令で定める頻度で調査を行う仕組みになっています。「一般用電気工作物の所有者は、当該電気工作物が技術基準に適合しているか調査しなければならない」という記述は、調査の実施主体を取り違えた誤りです。

  • 選択肢2:自家用電気工作物の定義は正しい記述です。
  • 選択肢3:経済産業大臣による修理命令の規定は正しい記述です。
  • 選択肢4:保安規程の届出義務についての記述は正しい記述です。

答え:1 一般用電気工作物の所有者は,当該電気工作物が技術基準に適合しているか調査しなければならない。

一般用電気工作物の技術基準適合性の調査は、所有者自身ではなく一般送配電事業者や登録調査機関が行う、という実施主体の違いを押さえておきましょう。

No.56

法規

電気用品の定義に関する次の記述の[ ]に当てはまる語句の組合せとして,「電気用品安全法」上,定められているものはどれか。「この法律において『電気用品』とは,次に掲げる物をいう。一 [ア]の部分となり,又はこれに接続して用いられる機械,器具又は材料であって,政令で定めるもの 二 携帯発電機であって,政令で定めるもの 三 [イ]であって,政令で定めるもの」

  • 1.ア:自家用電気工作物 イ:蓄電池
  • 2.ア:自家用電気工作物 イ:太陽光発電装置
  • 3.ア:一般用電気工作物 イ:蓄電池
  • 4.ア:一般用電気工作物 イ:太陽光発電装置

正解:3

解説

考え方

電気用品安全法第2条では、「電気用品」を次の3種類に区分して定義しています。

一 一般用電気工作物の部分となり、又はこれに接続して用いられる機械、器具又は材料であって、政令で定めるもの 二 携帯発電機であって、政令で定めるもの 三 蓄電池であって、政令で定めるもの

このうち[ア]には「一般用電気工作物」、[イ]には「蓄電池」が入ります。自家用電気工作物や太陽光発電装置は、この条文における電気用品の定義の対象としては規定されていません。

答え:3 ア:一般用電気工作物 イ:蓄電池

電気用品安全法の電気用品の定義は「一般用電気工作物の部分・接続機器」「携帯発電機」「蓄電池」の3区分とセットで覚えておきましょう。「自家用」や「太陽光発電装置」に置き換えられた選択肢に惑わされないようにします。

No.57

法規

電気工事士等に関する記述として,「電気工事士法」上,誤っているものはどれか。ただし,電気工作物は最大電力500 kW未満の需要設備とする。

  • 1.電気工事士免状は,都道府県知事が交付する。
  • 2.認定電気工事従事者認定証は,経済産業大臣が交付する。
  • 3.第一種電気工事士は,自家用電気工作物に係る電気工事のうち特殊電気工事を除く作業に従事できる。
  • 4.第二種電気工事士は,自家用電気工作物に係る電気工事のうち簡易電気工事の作業に従事できる。

正解:4

解説

考え方

電気工事士法では、電気工事士免状は都道府県知事が交付し、認定電気工事従事者認定証は経済産業大臣が交付するとされています。第一種電気工事士は、自家用電気工作物(最大電力500 kW未満の需要設備)に係る電気工事のうち、特殊電気工事を除く作業に従事できます。

一方、自家用電気工作物に係る電気工事のうち、比較的簡易な電気工事である「簡易電気工事」に従事できるのは、認定電気工事従事者であり、第二種電気工事士ではありません。第二種電気工事士が単独で従事できるのは一般用電気工作物の電気工事に限られ、自家用電気工作物の電気工事(簡易電気工事を含む)には、認定電気工事従事者の資格または第一種電気工事士の資格が必要です。「第二種電気工事士は、自家用電気工作物に係る電気工事のうち簡易電気工事の作業に従事できる」という記述は、資格者を取り違えた誤りです。

  • 選択肢1:電気工事士免状の交付者(都道府県知事)は正しい記述です。
  • 選択肢2:認定電気工事従事者認定証の交付者(経済産業大臣)は正しい記述です。
  • 選択肢3:第一種電気工事士の作業範囲(特殊電気工事を除く自家用電気工作物の電気工事)は正しい記述です。

答え:4 第二種電気工事士は,自家用電気工作物に係る電気工事のうち簡易電気工事の作業に従事できる。

簡易電気工事に従事できるのは「認定電気工事従事者」であり、第二種電気工事士は一般用電気工作物の電気工事にしか従事できない、という資格の範囲の違いを押さえておきましょう。

No.58

法規

電気工事業者が営業所ごとに備える帳簿において,電気工事ごとに記載しなければならない事項として,「電気工事業の業務の適正化に関する法律」上,定められていないものはどれか。

  • 1.営業所の名称および所在の場所
  • 2.注文者の氏名または名称および住所
  • 3.電気工事の種類および施工場所
  • 4.主任電気工事士等および作業者の氏名

正解:1

解説

考え方

電気工事業の業務の適正化に関する法律では、電気工事業者は営業所ごとに帳簿を備え、電気工事ごとに、注文者の氏名または名称および住所、電気工事の種類および施工場所、主任電気工事士等および作業者の氏名などを記載しなければならないと定められています。

一方、「営業所の名称および所在の場所」は、帳簿を備え付ける単位(どの営業所の帳簿か)を示す情報ではありますが、個々の電気工事ごとに帳簿へ記載すべき事項としては法律上定められていません。

  • 選択肢2:注文者の氏名または名称および住所は帳簿の記載事項として定められています。
  • 選択肢3:電気工事の種類および施工場所は帳簿の記載事項として定められています。
  • 選択肢4:主任電気工事士等および作業者の氏名は帳簿の記載事項として定められています。

答え:1 営業所の名称および所在の場所

帳簿は営業所ごとに備え付けるものですが、電気工事ごとの記載事項としては「注文者・工事の種類と場所・主任電気工事士等と作業者の氏名」などが求められ、営業所自体の名称・所在地は個々の工事の記載事項には含まれません。

No.59

法規

建築物に設ける建築設備として,「建築基準法」上,定められていないものはどれか。

  • 1.煙突
  • 2.誘導標識
  • 3.避雷針
  • 4.エスカレーター

正解:2

解説

考え方

建築基準法では、建築設備として、電気設備、ガス設備、給排水設備、換気設備、暖房・冷房設備、消火設備、排煙設備、汚物処理設備のほか、煙突、昇降機(エレベーター・エスカレーターなど)、避雷針が定められています。

一方、「誘導標識」は、火災時の避難誘導のために設けられる標識で、消防法上の避難設備に関連する規定はありますが、建築基準法上の「建築設備」としては定められていません。

  • 選択肢1:煙突は建築基準法上の建築設備として定められています。
  • 選択肢3:避雷針は建築基準法上の建築設備として定められています。
  • 選択肢4:エスカレーターは建築基準法上の建築設備(昇降機)として定められています。

答え:2 誘導標識

誘導標識は消防法の避難関連の規定に関わるものであり、建築基準法上の「建築設備」(電気・ガス・給排水・換気・煙突・昇降機・避雷針など)には含まれない、という点を区別しておきましょう。

No.60

法規

消防の用に供する設備として,「消防法」上,定められていないものはどれか。

  • 1.消火設備
  • 2.警報設備
  • 3.避難はしご
  • 4.防火水槽

正解:4

解説

考え方

消防法施行令では、「消防の用に供する設備」として、消火設備、警報設備、避難設備(避難はしごなど)が定められています。

一方、「防火水槽」は、消防用水という別のカテゴリーに分類されており、消防の用に供する設備(消火設備・警報設備・避難設備)そのものには含まれません。消防法施行令上、消防用の対象は「消防の用に供する設備」「消防用水」「消火活動上必要な施設」の3つに大きく分類されており、防火水槽は消防用水に該当します。

  • 選択肢1:消火設備は消防の用に供する設備として定められています。
  • 選択肢2:警報設備は消防の用に供する設備として定められています。
  • 選択肢3:避難はしごは消防の用に供する設備(避難設備)として定められています。

答え:4 防火水槽

防火水槽は「消防用水」という別区分に分類され、「消防の用に供する設備」(消火設備・警報設備・避難設備)には含まれない、という分類上の違いを押さえておきましょう。

No.61

法規

事業者が労働者に安全衛生教育を行わなければならない場合として,「労働安全衛生法」上,定められていないものはどれか。

  • 1.労働者の作業内容を変更したとき。
  • 2.建設業の事業場で,施工体制台帳を作成したとき。
  • 3.労働者を高圧の充電電路の点検の業務につかせるとき。
  • 4.建設業の事業場で,職長が新たに職務につくことになったとき。

正解:2

解説

考え方

労働安全衛生法では、事業者が労働者に安全衛生教育を行わなければならない場合として、労働者の作業内容を変更したとき、労働者を高圧の充電電路の点検の業務など危険・有害な業務につかせるとき、建設業の事業場で職長が新たに職務につくことになったとき(職長等教育)などが定められています。

一方、「建設業の事業場で、施工体制台帳を作成したとき」は、安全衛生教育を行わなければならない法定の契機としては定められていません。施工体制台帳の作成は、下請関係の把握や施工体制の透明化を目的とした別の制度上の義務であり、安全衛生教育の実施義務とは直接結びついていません。

  • 選択肢1:作業内容変更時の安全衛生教育は法定の義務として定められています。
  • 選択肢3:高圧充電電路の点検業務につかせるときの安全衛生教育(特別教育)は法定の義務として定められています。
  • 選択肢4:職長等が新たに職務につくときの安全衛生教育(職長等教育)は法定の義務として定められています。

答え:2 建設業の事業場で,施工体制台帳を作成したとき。

安全衛生教育が義務付けられる契機は「雇入れ時・作業内容変更時・危険有害業務への配置時・職長等就任時」などであり、施工体制台帳の作成はこれに該当しません。

No.62

法規

労働者の健康管理等に関する記述として,「労働安全衛生法」上,誤っているものはどれか。

  • 1.事業者は,中高年齢者については,心身の条件に応じて適正な配置を行なうように努めなければならない。
  • 2.事業者は,常時50人以上の労働者を使用する事業場には,産業医を選任し,その者に労働者の健康管理等を行わせなければならない。
  • 3.事業者は,常時使用する労働者に対し,医師による定期健康診断を行う場合は,既往歴及び業務歴の調査を行わなければならない。
  • 4.事業者は,健康診断の結果に基づき,健康診断個人票を作成して,これを3年間保存しなければならない。

正解:4

解説

考え方

労働安全衛生法では、事業者は中高年齢者について心身の条件に応じた適正な配置を行うよう努めなければならないとされ、常時50人以上の労働者を使用する事業場には産業医を選任して労働者の健康管理等を行わせなければならないとされています。また、定期健康診断を行う際には、既往歴および業務歴の調査を行うことが求められています。

一方、健康診断の結果に基づいて作成する健康診断個人票の保存期間は、労働安全衛生規則により5年間とされています。「これを3年間保存しなければならない」という記述は、法定の保存期間(5年間)より短い期間になっており誤りです。

  • 選択肢1:中高年齢者への配慮についての努力義務は正しい記述です。
  • 選択肢2:常時50人以上の事業場における産業医選任義務は正しい記述です。
  • 選択肢3:定期健康診断における既往歴・業務歴の調査は正しい記述です。

答え:4 事業者は,健康診断の結果に基づき,健康診断個人票を作成して,これを3年間保存しなければならない。

健康診断個人票の法定保存期間は「5年間」です。労働者名簿や賃金台帳など他の保存期間(3年など)と混同しないようにしましょう。

No.63

法規

労働契約及び災害補償に関する記述として,「労働基準法」上,誤っているものはどれか。

  • 1.労働契約で明示された労働条件が事実と相違する場合において,労働者は,即時に労働契約を解除することができない。
  • 2.使用者は,労働契約の不履行について損害賠償額を予定する契約をしてはならない。
  • 3.労働者が業務上負傷した場合において,使用者は,必要な療養の費用を負担しなければならない。
  • 4.親権者又は後見人は,未成年者に代って労働契約を締結することはできない。

正解:1

解説

考え方

労働基準法では、使用者は労働契約の不履行について損害賠償額を予定する契約をしてはならないとされ、労働者が業務上負傷した場合には使用者が必要な療養の費用を負担しなければならないとされています。また、親権者または後見人は、未成年者に代わって労働契約を締結することはできないとされ、未成年者本人の意思に基づく労働契約締結が保護されています。

一方、労働契約で明示された労働条件が事実と相違する場合には、労働者は即時に労働契約を解除することができるとされています(労働基準法第15条第2項)。「労働者は、即時に労働契約を解除することができない」という記述は、実際の規定と正反対であり誤りです。

  • 選択肢2:損害賠償額の予定契約の禁止は正しい記述です。
  • 選択肢3:業務上負傷時の療養費用負担義務は正しい記述です。
  • 選択肢4:未成年者に代わる労働契約締結の禁止は正しい記述です。

答え:1 労働契約で明示された労働条件が事実と相違する場合において,労働者は,即時に労働契約を解除することができない。

労働条件が事実と相違する場合、労働者は「即時に解除できる」というのが正しい規定です。「できない」と否定形にした誤りのパターンに注意しましょう。

No.64

法規

特定エネルギー消費機器(トップランナー制度の対象品目)として,「エネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換等に関する法律(省エネ法)」上,定められていないものはどれか。ただし,政令,省令により適用を除外された機器を除くものとする。

  • 1.変圧器
  • 2.交流電動機
  • 3.電気温水機器
  • 4.高圧進相コンデンサ

正解:4

解説

考え方

エネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換等に関する法律(省エネ法)に基づくトップランナー制度は、特定エネルギー消費機器等について、市場にある最も優れた機器の性能を基準として、将来の性能向上目標を定める制度です。対象品目には、変圧器、交流電動機、電気温水機器のほか、照明器具、エアコンディショナー、テレビジョン受信機など、幅広い機器が含まれています。

一方、「高圧進相コンデンサ」は、力率改善のために用いられる機器ですが、トップランナー制度の対象品目としては定められていません。

  • 選択肢1:変圧器はトップランナー制度の対象品目として定められています。
  • 選択肢2:交流電動機はトップランナー制度の対象品目として定められています。
  • 選択肢3:電気温水機器はトップランナー制度の対象品目として定められています。

答え:4 高圧進相コンデンサ

トップランナー制度の対象品目は「変圧器・交流電動機・電気温水機器」などエネルギーを消費する機器が中心であり、高圧進相コンデンサのような力率改善用の機器は対象に含まれていません。

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掲載している試験問題は、一般財団法人 建設業振興基金が公表した過去問題を使用しています。図・写真は表示用に一部トリミング等の加工をしています。解説は当サイトが独自に作成したものです。