令和4年度前期 2級電気工事施工管理技術検定 第一次検定の問題と解説【全64問】
全問題を正答・解説付きで掲載しています。
この試験は選択解答制です(全64問中40問を解答)。No.1〜12から8問、No.13〜31から10問、No.32〜37から3問、No.38は必須、No.39〜42は必須(五肢択一の能力問題)、No.43〜52から6問、No.53〜64から8問を選択して解答します。
この試験回をクイズ形式で解く →No.1
電気工学図Aの合成静電容量をCA〔F〕,図Bの合成静電容量をCB〔F〕とするとき,CA/CBの値として,正しいものはどれか。

- 1.3/16
- 2.1/4
- 3.4
- 4.16/3
正解:1
解説
考え方
図Aは静電容量〔F〕と〔F〕のコンデンサが直列に接続された回路、図Bは同じ〔F〕と〔F〕のコンデンサが並列に接続された回路です。それぞれの合成静電容量を求め、その比を計算します。
直列接続の合成静電容量は次式で求めます。
並列接続の合成静電容量は単純な足し算です。
計算
答え:1 3/16
直列合成は「積÷和」、並列合成は「和」という基本の使い分けを取り違えると、選択肢3の「4」(単純に並列の値を直列の値と誤認するなど)のような誤答につながります。直列にするとコンデンサの合成容量は必ず個々の容量より小さくなる、という感覚も検算に使えます。
No.2
電気工学図に示す磁極間に置いた導体に電流を流したとき,導体に働く力の方向として,正しいものはどれか。ただし,電流は紙面の裏から表へと向かう方向に流れるものとする。

- 1.a
- 2.b
- 3.c
- 4.d
正解:1
解説
考え方
図はN極とS極の磁極間に導体を置いた状態を示しており、磁界はN極からS極へ、つまり図の左から右へ向かう向きに生じています。導体には紙面の裏から表へ向かう向き(読者に向かってくる向き)に電流が流れています。
導体に働く力の向きは、フレミングの左手の法則で求めます。中指を電流の向き(紙面の裏から表)、人差し指を磁界の向き(N極からS極、図の左から右)に合わせると、親指の向きが力の向きになります。
計算
中指を紙面手前向き、人差し指を紙面内で左から右向きに構えると、親指は図の上向きを指します。図中でaは上向きの矢印なので、これが導体に働く力の向きです。
答え:1 a
フレミングの左手の法則は「電・磁・力(親指が力)」の順で指を対応させると覚えやすく、電流や磁界の向きを紙面の裏表で扱う問題では、まず電流の向きを中指で正確に再現することが第一歩になります。bやcやdは、電流や磁界の向きの取り違えで生じやすい誤答です。
No.3
電気工学図に示す回路において,A−B間の合成抵抗値が100 Ωであるとき,抵抗Rの値として,正しいものはどれか。

- 1.150 Ω
- 2.200 Ω
- 3.300 Ω
- 4.450 Ω
正解:3
解説
考え方
図はA−B間に、上枝(150 Ω+150 Ω)、下枝(120 Ω+180 Ω)、中央にRが接続された回路網です。上枝・下枝はそれぞれ直列で合成でき、上枝は300 Ω、下枝も300 Ωになります。この300 Ωどうしが並列になったものと、中央のRがさらに並列に接続されてA−B間の合成抵抗100 Ωを作っている、という構成として計算します。
上枝と下枝の並列合成抵抗は次のとおりです。
この150 ΩとRが並列になり、全体で100 Ωになるという式を立てます。
計算
答え:3 300 Ω
上枝・下枝をそれぞれ直列合成してから並列合成する、という2段階の手順を踏まずに数値を足し引きしてしまうと、選択肢1・2・4のような誤答になりやすいです。並列合成の式は「逆数の和の逆数」であることを必ず思い出しましょう。
No.4
電気工学内部抵抗10 kΩ,最大目盛30 Vの永久磁石可動コイル形電圧計を使用し,最大電圧300 Vまで測定するための倍率器の抵抗値として,正しいものはどれか。
- 1.10 kΩ
- 2.90 kΩ
- 3.100 kΩ
- 4.900 kΩ
正解:2
解説
考え方
内部抵抗、最大目盛の電圧計に倍率器(直列抵抗)を接続すると、測定できる電圧の範囲を広げることができます。倍率(何倍まで測定範囲を広げるか)は、目的の最大電圧を電圧計の最大目盛で割って求めます。
倍率器の抵抗値は次式で求めます。
計算
答え:2 90 kΩ
倍率器の式で「」を忘れて(選択肢3)としてしまう間違いが典型的です。倍率器は電圧計の内部抵抗と直列に入り、電圧計にかかる電圧をに分圧する役割なので、倍の抵抗を追加するという関係を式ごと覚えておきましょう。
No.5
電気工学図に示す直流発電機の界磁巻線の接続方法のうち,直巻発電機の接続図として,適当なものはどれか。ただし,各記号は次のとおりとする。A:電機子,F:界磁巻線,I:負荷電流,Ia:電機子電流,If:界磁電流

- 1.回路図(界磁巻線Fと電機子Aが直列に接続され,負荷電流Iが両方を流れる)
- 2.回路図(界磁巻線Fが電機子Aと並列に接続されている)
- 3.回路図(界磁巻線Fが電機子Aとは別の電源(電池)で励磁されている)
- 4.回路図(電機子Aと並列の界磁巻線Fに加え,直列の界磁巻線Fももつ)
正解:1
解説
考え方
直流発電機は、電機子(A)と界磁巻線(F)の接続方法によって、他励式・分巻式・直巻式・複巻式に分類されます。
- 選択肢2(分巻):界磁巻線Fが電機子Aと並列に接続され、界磁電流は電機子電流とは別に分流します。
- 選択肢3(他励):界磁巻線Fが電機子Aとは別の電源(電池)で励磁されており、電機子の回路とは独立しています。
- 選択肢4(複巻):電機子Aに対して並列の界磁巻線Fと直列の界磁巻線Fの両方をもつ構成です。
これに対し、選択肢1は界磁巻線Fが電機子Aと直列に接続されており、負荷電流がそのまま界磁電流を兼ねて両方を流れる構成になっています。界磁巻線と電機子が直列につながり、負荷電流がそのまま界磁電流になる接続方式が直巻発電機です。
答え:1 界磁巻線Fと電機子Aが直列に接続され,負荷電流Iが両方を流れる回路図
直巻は「直列」、分巻は「並列(分流)」という名称と接続方法がそのまま対応しています。他励は「他」の電源で励磁、複巻は「複」数(直列+並列)の界磁巻線をもつ、という漢字の意味から接続方法を連想すると区別しやすくなります。
No.6
電気工学変圧器油に要求される特性として,不適当なものはどれか。
- 1.絶縁耐力が大きいこと。
- 2.冷却作用が大きいこと。
- 3.凝固点が低いこと。
- 4.引火点が低いこと。
正解:4
解説
考え方
変圧器油は、変圧器内部の絶縁を確保しつつ、巻線や鉄心で発生する熱を効率よく外部へ逃がす役割を持ちます。そのため、絶縁耐力が大きいこと、冷却作用(熱を伝えて放熱する能力)が大きいこと、低温でも固まらないよう凝固点が低いことが求められます。
一方、引火点(油が燃え始める温度)については、火災の危険性を下げるためにできるだけ高いことが求められます。「引火点が低いこと」は、油が低い温度でも燃えやすくなることを意味し、変圧器油に求められる特性としては不適当です。
答え:4 引火点が低いこと。
「凝固点は低く、引火点は高く」という向きを逆にしないことがポイントです。凝固点が低いと寒冷地でも油が固まらず機能を保てますが、引火点が低いと火災リスクが高まってしまいます。
No.7
電気工学進相コンデンサと接続して使用する直列リアクトルに関する記述として,不適当なものはどれか。
- 1.高調波電流による障害を防止する。
- 2.コンデンサ開放時の残留電荷を放電する。
- 3.電圧波形のひずみを軽減する。
- 4.コンデンサ回路投入時の突入電流を抑制する。
正解:2
解説
考え方
進相コンデンサに直列リアクトルを接続すると、コンデンサ回路への高調波電流の流入を抑制し、電圧波形のひずみを軽減する効果があります。また、コンデンサ回路を投入した瞬間に流れる大きな突入電流を抑制する役割も持ちます。
一方、「コンデンサ開放時の残留電荷を放電する」役割を担うのは、コンデンサに並列に接続される放電コイル(放電抵抗)であり、直列リアクトルの役割ではありません。直列リアクトルはあくまで回路に直列に入り、高調波や突入電流といった「電流・波形」に関する対策を担う機器です。
答え:2 コンデンサ開放時の残留電荷を放電する。
「直列リアクトル=高調波対策・突入電流抑制」「放電コイル=残留電荷の放電」という役割分担を混同しないようにしましょう。
No.8
電気工学図に示す汽力発電の強制循環ボイラにおいて,アとイの名称の組合せとして,適当なものはどれか。

- 1.ア:給水ポンプ イ:再熱器
- 2.ア:給水ポンプ イ:節炭器
- 3.ア:循環ポンプ イ:再熱器
- 4.ア:循環ポンプ イ:節炭器
正解:4
解説
考え方
図は汽力発電の強制循環ボイラの系統を示しています。ドラム(気水分離器)から下方に伸びる配管の途中にある機器がアで、ドラム内の水を強制的に蒸発管群へ送り込み循環させる役割を持つことから循環ポンプにあたります。強制循環ボイラは、この循環ポンプによって水の循環を強制的に作り出す点が自然循環式ボイラとの違いです。
図の右側、給水(水)がボイラ本体に入る手前の配管途中にある機器がイで、煙道ガス(燃焼後の排ガス)の余熱を利用して給水を温める熱交換器にあたります。これは給水を予熱してボイラの熱効率を高める節炭器(エコノマイザ)です。
答え:4 ア:循環ポンプ イ:節炭器
「循環ポンプ」はドラムからの水を強制的に送り出す位置、「節炭器」は給水がボイラに入る手前で煙道ガスの余熱を回収する位置、という配置から見分けます。「再熱器」はタービンから戻った蒸気を再加熱する別の熱交換器であり、図のイの位置(給水側)とは対応しません。
No.9
電気工学変電所において,電力用コンデンサを系統に並列に接続する目的として,不適当なものはどれか。
- 1.電圧変動の軽減
- 2.送電容量の増加
- 3.送電損失の軽減
- 4.短絡容量の軽減
正解:4
解説
考え方
変電所で電力用コンデンサを系統に並列に接続すると、進み無効電力を供給して力率を改善する効果が得られます。これにより、同じ有効電力を送る際の電流が小さくなるため、電圧変動が軽減され、送電容量に余裕ができ(送電容量の増加)、電流の2乗に比例する送電損失も軽減されます。
一方、短絡容量は系統のインピーダンスや電源側の構成によって決まるものであり、電力用コンデンサを並列に接続すること自体が短絡容量を軽減する目的で行われるわけではありません。むしろコンデンサの追加は系統構成をわずかに変化させる要因にはなり得ますが、「短絡容量の軽減」を目的として設置されるものではありません。
答え:4 短絡容量の軽減
電力用コンデンサの主目的は「力率改善」であり、そこから派生して電圧変動軽減・送電容量増加・送電損失軽減という効果が得られる、という一連の流れで覚えておくと、短絡容量という別系統の話と区別しやすくなります。
No.10
電気工学低圧配電系統における電気方式において,単相2線式と比較した三相3線式の特徴として,最も不適当なものはどれか。ただし,線間電圧,力率及び送電距離は同一とし,材質と太さが同じ電線を用いるものとする。
- 1.電線1線あたりの送電電力は大きくなる。
- 2.送電電力が等しい場合には,送電損失が大きくなる。
- 3.回転磁界が容易に得られ,電動機の使用に適している。
- 4.三相分を合計した送電電力の瞬時値が一定で脈動しない。
正解:2
解説
考え方
線間電圧・力率・送電距離が同一で、同じ材質・太さの電線を使うという条件で、単相2線式と三相3線式を比較します。三相3線式は電線が3本、単相2線式は2本という違いがありますが、三相3線式の方が電線1線あたりで送れる送電電力は大きくなり、送電電力が等しい条件では電流が小さくでき送電損失は小さくなります。また、三相交流ならではの回転磁界が容易に得られるため誘導電動機の使用に適し、三相分を合計した瞬時電力は理論上一定(脈動しない)という特徴もあります。
これに対し、「送電電力が等しい場合には,送電損失が大きくなる」という記述は、実際とは逆です。三相3線式は単相2線式に比べて同じ電力を送るための電流が小さくでき、送電損失(電流の2乗に比例)はむしろ小さくなります。
答え:2 送電電力が等しい場合には,送電損失が大きくなる。
「電線量が少なく済む=効率が良い」という三相3線式の基本メリットを軸に、電線1線あたりの送電電力増加・送電損失減少・回転磁界・瞬時電力一定という4つの特徴を正しい記述として押さえておきましょう。
No.11
電気工学照明に関する記述として,不適当なものはどれか。
- 1.輝度は,ある波長の放射エネルギーが,人の目に光としてどれだけ感じられるかを表すものである。
- 2.照度は,受光面の単位面積当たりに入射する光束の大きさで表される。
- 3.色温度は,光源と色度が等しい放射を発する黒体の温度を表したものである。
- 4.LEDの発光は,エレクトロルミネセンスを利用している。
正解:1
解説
考え方
照明に関する用語はそれぞれ次のように定義されています。
- 照度:受光面の単位面積当たりに入射する光束の大きさで表される量です。
- 色温度:光源と色度が等しい放射を発する黒体の温度で表したものです。
- LEDの発光:pn接合に電流を流すことで直接光を放出するエレクトロルミネセンス(電界発光)を利用しています。
これに対し、選択肢1の「ある波長の放射エネルギーが,人の目に光としてどれだけ感じられるかを表すもの」は、輝度ではなく視感度(比視感度)の説明です。輝度は、光源や反射面を特定の方向から見たときの、単位面積・単位立体角あたりの光の強さ(まぶしさの度合い)を表す量であり、波長ごとの感じやすさを表す視感度とは異なる概念です。
答え:1 輝度は,ある波長の放射エネルギーが,人の目に光としてどれだけ感じられるかを表すものである。
「視感度=波長ごとの目の感度」「輝度=見た目の眩しさ(面の明るさ)」という違いを区別できるかがポイントです。照度・色温度・LEDの発光原理は正しい記述として押さえておきましょう。
No.12
電気工学電気加熱方式に関する次の記述に該当する用語として,適当なものはどれか。「平行平板電極間に被加熱物を置いて,この電極間に作られる高周波電界によって加熱する方式」
- 1.誘電加熱
- 2.誘導加熱
- 3.プラズマ加熱
- 4.アーク加熱
正解:1
解説
考え方
設問の「平行平板電極間に被加熱物を置いて,この電極間に作られる高周波電界によって加熱する方式」は誘電加熱の説明です。被加熱物(誘電体)自体を高周波電界の中に置くことで、内部の分子摩擦により発熱させる方式で、木材の乾燥や樹脂の加工などに利用されます。
他の選択肢との違いは次のとおりです。
- 誘導加熱:交番磁界によって被加熱物(導体)に渦電流を発生させて加熱する方式です。
- プラズマ加熱:気体を電離させて生じるプラズマの熱を利用する加熱方式です。
- アーク加熱:電極間に生じるアーク放電の熱を利用する加熱方式です。
答え:1 誘電加熱
「平行平板電極」「高周波電界」というキーワードが出たら誘電加熱、「交番磁界」「渦電流」なら誘導加熱、と対で覚えておくと区別しやすくなります。
No.13
電気設備水力発電に用いられる水車において,水車形式と動作原理による分類の組合せとして,不適当なものはどれか。
- 1.ペルトン水車:衝動水車
- 2.カプラン水車:衝動水車
- 3.プロペラ水車:反動水車
- 4.フランシス水車:反動水車
正解:2
解説
考え方
水力発電に用いられる水車は、水のエネルギーの受け取り方によって衝動水車と反動水車に大別されます。
- ペルトン水車:ノズルから噴出させた水を羽根(バケット)に衝突させて回転力を得る衝動水車です。
- プロペラ水車:らせん状の羽根に水を通過させ、水の圧力変化を利用して回転力を得る反動水車です。
- フランシス水車:案内羽根から流入した水の圧力変化を利用する反動水車です。
これに対し、カプラン水車はプロペラ水車の羽根の角度を可変にした形式であり、プロペラ水車と同じく反動水車に分類されます。「カプラン水車:衝動水車」という組合せは、動作原理の分類を取り違えており不適当です。
答え:2 カプラン水車:衝動水車
水車の動作原理は「ペルトン水車だけが衝動水車、それ以外(フランシス・プロペラ・カプラン)は反動水車」という整理で覚えておくと迷いません。
No.14
電気設備屋外変電所の雷害対策に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
- 1.過電圧継電器を設置する。
- 2.屋外鉄構の上部に,架空地線を設ける。
- 3.避雷器の接地は,A種接地工事とする。
- 4.避雷器を架空電線の電路の引込口及び引出口に設ける。
正解:1
解説
考え方
屋外変電所の雷害対策としては、屋外鉄構の上部に架空地線を設けて直撃雷を防ぐこと、避雷器を架空電線の引込口・引出口に設置して雷サージを大地に逃がすこと、避雷器の接地を接地抵抗の低いA種接地工事とすることが基本になります。
一方、「過電圧継電器」は系統の異常電圧(過電圧)を検出して遮断器を動作させる保護継電器であり、雷サージを直接大地に逃がしたり侵入を防いだりする雷害対策の設備そのものではありません。過電圧の検出という点で間接的に関係はあるものの、雷害対策として最も不適当な選択肢です。
答え:1 過電圧継電器を設置する。
架空地線・避雷器(引込口・引出口)・避雷器のA種接地は、いずれも「雷サージを直接受け止め、大地に安全に逃がす」ための設備という共通点で覚え、過電圧継電器はそれとは別の系統保護の機器として区別しておきましょう。
No.15
電気設備変電設備において,無効電力の調整を行うための機器として,最も不適当なものはどれか。
- 1.分路リアクトル
- 2.電力用コンデンサ
- 3.同期調相機
- 4.中性点接地装置
正解:4
解説
考え方
変電設備において、無効電力を調整するために用いられる代表的な機器には、進み無効電力を供給する電力用コンデンサ、遅れ無効電力を吸収する分路リアクトル、進み・遅れ双方の無効電力を連続的に調整できる同期調相機があります。
一方、「中性点接地装置」は、系統の中性点を接地して地絡時の異常電圧の上昇を抑えたり、地絡電流を制限・検出しやすくしたりするための設備であり、無効電力を調整するための機器ではありません。
答え:4 中性点接地装置
分路リアクトル・電力用コンデンサ・同期調相機は「無効電力の調整」というグループでまとめ、中性点接地装置は「地絡事故時の異常電圧抑制・保護」という別のグループに分類しておくと混同しにくくなります。
No.16
電気設備架空送電線における支持点間の電線のたるみの近似値D〔m〕を求める式として,正しいものはどれか。ただし,各記号は次のとおりとし,電線支持点の高低差はないものとする。S:径間〔m〕,T:最低点の電線の水平張力〔N〕,W:電線の単位長さ当たりの重量〔N/m〕
- 1.D=WS²/(3T)〔m〕
- 2.D=WS/(3T²)〔m〕
- 3.D=WS²/(8T)〔m〕
- 4.D=WS/(8T²)〔m〕
正解:3
解説
考え方
架空送電線の支持点間の電線のたるみ〔m〕は、電線の自重による垂れ下がりを近似的に表す式で求められ、径間〔m〕、最低点の水平張力〔N〕、電線の単位長さ当たりの重量〔N/m〕を用いて次のように表されます。
この式は、電線の形状を放物線とみなして力のつり合いから導かれる近似式で、電線の重量が大きいほど、また径間が長いほどたるみは大きくなり、水平張力が大きいほどたるみは小さくなるという関係を表しています。
答え:3 D=WS²/(8T)〔m〕
分母の「8」を「3」としたり、の2乗を忘れてのままにしたりする選択肢1・2・4は典型的なひっかけです。「たるみの式は分母が8、径間は2乗」という形をセットで覚えておきましょう。
No.17
電気設備図に示すがいしの名称として,適当なものはどれか。

- 1.懸垂がいし
- 2.長幹がいし
- 3.高圧ピンがいし
- 4.耐霧がいし
正解:2
解説
考え方
図に示されたがいしは、上下端に連結金具を持ち、その間を1本の細長い磁器の胴部が連続してつないでいる構造です。表面には雨や霧による絶縁低下を防ぐためのひだ(笠)が連続して並んでいます。
これに対し、懸垂がいしは複数の皿状の単体を鎖状に連結して使用するもので、単体を積み重ねた形状が特徴です。高圧ピンがいしは、電柱の腕金に直接固定するピン状の支持部を持つ形状で、送電線をつり下げる連結金具を上下に持つ図の構造とは異なります。耐霧がいしは、笠の間隔やひだの形状を工夫して沿面距離を確保した特殊な懸垂がいしの一種であり、図のような一体形の長い胴部を持つ形状とは異なります。
図のように、1本の長い磁器胴部の両端に連結金具を備え、それ自体で必要な絶縁距離を確保する構造は長幹がいしの特徴です。
答え:2 長幹がいし
長幹がいしは「一体の長い磁器胴+上下の連結金具」という形状、懸垂がいしは「皿状の単体を連ねる」形状という違いで見分けます。図中に単体の継ぎ目(皿の重なり)がなく、一本の胴部が連続している点が長幹がいしを判別するポイントです。
No.18
電気設備送電線路の線路定数に関する次の記述において,[ ]に当てはまる語句として,適当なものはどれか。「送電線路は,抵抗,インダクタンス,[ ],漏れコンダクタンスの4つの定数をもつ連続した電気回路とみなすことができる。」
- 1.アドミタンス
- 2.サセプタンス
- 3.静電容量
- 4.零相電流
正解:3
解説
考え方
送電線路は、抵抗、インダクタンス、静電容量、漏れコンダクタンスという4つの線路定数をもつ連続した電気回路とみなすことができます。抵抗は電線自体の導体抵抗、インダクタンスは電流によって生じる磁束に関係する定数、漏れコンダクタンスはがいしなどを通じて大地に漏れる微小な電流に関係する定数です。
これに対して、電線と大地間・電線相互間には静電容量(キャパシタンス)が存在し、これが充電電流やフェランチ現象などに関係する重要な線路定数となります。「アドミタンス」はインピーダンスの逆数、「サセプタンス」はアドミタンスの虚数部分を指す一般的な回路用語であり、送電線路の4定数として並べて呼ばれる用語ではありません。「零相電流」は地絡事故時などに現れる電流の成分であり、線路定数そのものではありません。
答え:3 静電容量
送電線路の4定数は「抵抗・インダクタンス・静電容量・漏れコンダクタンス」の組合せで覚え、アドミタンスやサセプタンスといった一般的な回路用語と混同しないようにしましょう。
No.19
電気設備次の機器のうち,一般に配電線に電圧フリッカを発生させる機器として,不適当なものはどれか。
- 1.蛍光灯
- 2.溶接機
- 3.アーク炉
- 4.圧延機
正解:1
解説
考え方
電圧フリッカは、負荷の消費電力(特に無効電力)が短時間に急激に変動することで、配電線の電圧が変動し、照明のちらつきなどとして現れる現象です。溶接機、アーク炉、圧延機はいずれも動作中に負荷電流が急激かつ大きく変動する機器であり、電圧フリッカの代表的な発生源として知られています。
これに対し、蛍光灯は点灯中の消費電力がほぼ一定であり、動作に伴って負荷電流が急激に変動するような機器ではないため、電圧フリッカを発生させる機器としては不適当です。
答え:1 蛍光灯
電圧フリッカの発生源は「負荷変動が急激で大きい機器(溶接機・アーク炉・圧延機・エレベーターなど)」という共通点で覚え、消費電力が安定している蛍光灯のような機器とは区別しておきましょう。
No.20
電気設備配電系統の電圧調整に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
- 1.ステップ式自動電圧調整器による線路電圧の調整
- 2.負荷時タップ切換変圧器による変電所の送り出し電圧の調整
- 3.直列抵抗器を用いた電流の調整による電圧の調整
- 4.静止形無効電力補償装置を用いることによる電圧の調整
正解:3
解説
考え方
配電系統の電圧調整には、ステップ式自動電圧調整器による線路途中での電圧調整、負荷時タップ切換変圧器(LRT)による変電所送出電圧の調整、静止形無効電力補償装置(SVC)による無効電力制御を通じた電圧調整など、いずれも電圧・無効電力を対象とした調整方法が用いられます。
これに対し、「直列抵抗器を用いた電流の調整による電圧の調整」は、電流を抵抗で絞ることで電圧降下を作り出す方法であり、抵抗による電力損失(ジュール損)が大きく非効率であるため、実際の配電系統の電圧調整方法としては採用されません。
答え:3 直列抵抗器を用いた電流の調整による電圧の調整
配電系統の電圧調整は「タップ切換・自動電圧調整器・SVC」など、無効電力や巻数比を利用する方法が基本で、抵抗で電流を絞って電圧を落とすという発想自体が損失増大につながるため不適当と判断します。
No.21
電気設備事務所の室等のうち,日本産業規格(JIS)の照明設計基準上,基準面における維持照度の推奨値が最も高いものはどれか。
- 1.食堂
- 2.事務室
- 3.集中監視室
- 4.電子計算機室
正解:2
解説
考え方
日本産業規格(JIS Z 9110)の照明設計基準では、室の用途ごとに必要とされる維持照度の推奨値が定められています。事務室は書類の読み書きなどの一般的な事務作業に必要な照度として750 lx程度が推奨されており、食堂よりも高い照度が求められます。集中監視室は計器盤の監視が主体でやや低めの照度でよいとされ、電子計算機室も同様に画面表示の見やすさを優先し照度は事務室ほど高くは設定されません。
このため、選択肢の中で維持照度の推奨値が最も高いのは事務室です。
答え:2 事務室
照明設計基準の照度は「作業の精密さ・視作業の重要度」に応じて決まり、事務室は日常的に文字を読み書きする作業が中心のため、比較的高い照度区分に位置づけられている点を押さえておきましょう。
No.22
電気設備三相200 Vの電動機の電路に施設する手元開閉器に関する記述として,「内線規程」上,不適当なものはどれか。ただし,電路の対地電圧は200 Vとする。
- 1.専用の分岐回路から供給され,フロートスイッチにより自動的に操作される場合は,手元開閉器を省略できる。
- 2.手元開閉器は,充電部を露出せず,ハンドルなどにより外部から操作できる構造であること。
- 3.配線用遮断器は,手元開閉器として使用することができる。
- 4.カバー付きナイフスイッチは,手元開閉器として使用することができる。
正解:4
解説
考え方
電動機の電路に施設する手元開閉器について、内線規程では、専用の分岐回路から供給されフロートスイッチなどにより自動的に操作される場合には手元開閉器を省略できること、手元開閉器は充電部を露出させず外部からハンドル等で操作できる構造とすること、配線用遮断器は手元開閉器として使用できることが定められています。
一方、カバー付きナイフスイッチを手元開閉器として使用できるのは対地電圧が150 V以下の回路に限られており、対地電圧が150 Vを超える回路では、開閉時に生じるアークによる感電・火傷などの危険が大きいため、カバー付きナイフスイッチを手元開閉器として使用することは認められていません。設問の電路は対地電圧200 Vであるため、この条件に当てはまり、「カバー付きナイフスイッチは,手元開閉器として使用することができる」という記述は不適当です。
答え:4 カバー付きナイフスイッチは,手元開閉器として使用することができる。
カバー付きナイフスイッチは、開閉時にアークが露出しやすく、対地電圧の高い回路には向きません。内線規程では「対地電圧150 V以下」という電圧の上限が使用条件になっている点を覚えておくと、対地電圧200 Vの設問文と結びつけて不適当と判断できます。
No.23
電気設備図に示す定格電流100 Aの過電流遮断器で保護された低圧屋内幹線との分岐点から,分岐幹線の長さが8mの箇所に過電流遮断器を設ける場合,分岐幹線の許容電流の最小値として,「電気設備の技術基準とその解釈」上,正しいものはどれか。

- 1.35 A
- 2.45 A
- 3.55 A
- 4.65 A
正解:1
解説
考え方
図は定格電流100 Aの過電流遮断器で保護された低圧屋内幹線から、分岐点より8 mの箇所に過電流遮断器を設ける分岐幹線を示しています。電気設備の技術基準とその解釈では、分岐幹線に設ける過電流遮断器の位置が幹線の分岡点から3 mを超え8 m以下の場合、分岐幹線の許容電流は幹線を保護する過電流遮断器の定格電流の35 %以上であることが必要とされています。
計算
幹線保護用過電流遮断器の定格電流は100 A、分岐幹線の長さは図のとおり8 mなので、35 %基準が適用されます。
答え:1 35 A
分岐幹線の許容電流の基準は「3 m以下は制限なし(幹線と同等)」「3 mを超え8 m以下は35 %以上」「8 mを超える場合は原則55 %以上(ただし太い幹線などの緩和条件あり)」という区分になっています。図に示された分岐点からの距離(8 m)を確認し、対応する割合を過電流遮断器の定格電流に掛けて許容電流の最小値を求めます。
No.24
電気設備高圧受電設備に使用する断路器に関する記述として,「高圧受電設備規程」上,最も不適当なものはどれか。ただし,切替断路器を除くものとする。
- 1.断路器は,負荷電流が通じているときは開路できないようにする。
- 2.ブレード(断路刃)は,開路した場合に電源側になるように施設する。
- 3.開路状態において自然に閉路するおそれがないように施設する。
- 4.縦に取り付ける場合は,接触子(刃受)を上部側とする。
正解:2
解説
考え方
高圧受電設備規程では、断路器(DS)に関して、負荷電流が流れている状態で誤って開路すると重大なアーク事故につながるため、負荷電流が通じているときは開路できない構造とすること、ブレード(断路刃)は開路した際に電源側になるように施設すること(誤接触・感電防止のため)、開路状態で振動などにより自然に閉路するおそれがないようにすること、縦に取り付ける場合は接触子(刃受)を上部側とすることが定められています。
選択肢2「ブレード(断路刃)は,開路した場合に電源側になるように施設する」は、実際の規定とは逆の記述です。断路器のブレードは、開路した際に負荷側(電源側ではない側)になるように施設するのが正しく、これにより開路後にブレード側に触れても電源側の充電部に触れる危険を避けられます。したがってこの記述は不適当です。
答え:2 ブレード(断路刃)は,開路した場合に電源側になるように施設する。
断路器は「開路した状態で、作業者が触れる可能性のある側(負荷側)にブレードが来るように取り付ける」という安全上の考え方がポイントです。電源側と負荷側を逆にした記述に注意しましょう。
No.25
電気設備据置鉛蓄電池に関する記述として,不適当なものはどれか。
- 1.極板の種類により,クラッド式とペースト式に分類される。
- 2.単電池の公称電圧は,2 Vである。
- 3.放電すると,電解液の比重は上がる。
- 4.触媒栓は,充電時に発生するガスを水に戻す機能がある。
正解:3
解説
考え方
据置鉛蓄電池は、極板の種類によりクラッド式とペースト式に分類され、単電池(セル)の公称電圧は2 Vです。また、充電時に電極で発生する水素・酸素ガスを水に戻して電解液の減少を抑える触媒栓(触媒式栓)を備えたものがあります。
一方、鉛蓄電池は放電が進むと電解液(希硫酸)中の硫酸が消費されて水に変化していくため、電解液の比重は放電に伴って低下します。「放電すると,電解液の比重は上がる」という記述は、実際の変化とは逆であり不適当です。
答え:3 放電すると,電解液の比重は上がる。
鉛蓄電池は「充電で比重が上がり、放電で比重が下がる」という変化の方向を正しく押さえておきましょう。比重の変化は電解液中の硫酸濃度の増減と対応しています。
No.26
電気設備構内電線路に関する記述として,「電気設備の技術基準とその解釈」上,不適当なものはどれか。
- 1.地中電線路を管路式で施設する場合,電線にCVケーブルを使用した。
- 2.暗きょ式で施設した地中電線に耐燃措置を施した。
- 3.架空電線路において低圧ケーブルを使用する場合は,そのケーブルをハンガーによりちょう架用線に支持した。
- 4.低圧架空電線と高圧架空電線を同一支持物に施設する場合,高圧架空電線を低圧架空電線の下に施設した。
正解:4
解説
考え方
構内電線路では、地中電線路を管路式で施設する場合にCVケーブルを使用すること、暗きょ式で施設する地中電線に耐燃措置を施すこと、低圧架空電線をハンガーによりちょう架用線に支持することは、いずれも電気設備の技術基準とその解釈に沿った適切な施設方法です。
一方、低圧架空電線と高圧架空電線を同一支持物に施設する場合には、感電防止等の観点から高圧架空電線を低圧架空電線の上方に施設することが定められています。「高圧架空電線を低圧架空電線の下に施設した」という記述は、上下関係が逆であり不適当です。
答え:4 低圧架空電線と高圧架空電線を同一支持物に施設する場合,高圧架空電線を低圧架空電線の下に施設した。
同一支持物に低圧・高圧の架空電線を施設する場合は「電圧の高い方を上」に配置するのが原則です。上下関係を逆にした記述は典型的なひっかけとして繰り返し出題されます。
No.27
電気設備自動火災報知設備において,地区音響装置の設置に関する記述として,「消防法」上,誤っているものはどれか。
- 1.地区音響装置は,一の防火対象物に2以上の受信機が設けられているときは,いずれの受信機からも鳴動させること。
- 2.地区音響装置の主要部の外箱の材料は,不燃性又は難燃性のものとすること。
- 3.音響により警報を発する地区音響装置の公称音圧は,90 dB以上とすること。
- 4.受信機と地区音響装置間の配線は,警報用ポリエチレン絶縁ケーブル(AE)とすること。
正解:4
解説
考え方
自動火災報知設備の地区音響装置に関して、消防法令では、一の防火対象物に2以上の受信機が設けられている場合はいずれの受信機からも鳴動させられるようにすること、地区音響装置の主要部の外箱の材料は不燃性又は難燃性のものとすること、音響により警報を発する地区音響装置の公称音圧は90 dB以上とすることが定められています。
一方、受信機と地区音響装置間の配線には、火災時の熱や炎にさらされても一定時間機能を保持できる耐熱性を持つ電線を使用することが求められます。警報用ポリエチレン絶縁ケーブル(AE線)は主に電話回線などの弱電流回路の配線に用いられるケーブルで、耐熱性能の面で地区音響装置の配線に適したものではなく、この用途の配線として指定される電線とは異なります。
答え:4 受信機と地区音響装置間の配線は,警報用ポリエチレン絶縁ケーブル(AE)とすること。
地区音響装置への配線は、火災時にも確実に鳴動を継続させる必要があるため、耐熱性を備えた電線を用いる、という点がポイントです。AE線のような一般の弱電流用ケーブルでは、この耐熱要件を満たす配線としては不適当です。
No.28
電気設備防火対象物に設置する非常ベルに関する記述として,「消防法」上,誤っているものはどれか。ただし,防火対象物には自動火災報知設備が設置されていないものとする。
- 1.非常ベルは,避難設備である。
- 2.非常ベルの設置は,防火対象物の区分と収容人員により決められる。
- 3.非常ベルには,非常電源を附置しなければならない。
- 4.非常ベルの起動装置の直近の箇所に,赤色の表示灯を設けなければならない。
正解:1
解説
考え方
非常ベルは、火災発生時に建物内の人に火災を知らせ、避難を促すための警報設備であり、消防法令上は「警報設備」に分類されます。避難設備には、避難はしごや救助袋、誘導灯など、実際に避難行動を助ける器具・設備が分類され、警報を発する非常ベル自体は避難設備には含まれません。
非常ベルの設置は防火対象物の区分と収容人員により定められ、非常電源の附置が必要とされ、起動装置の直近には赤色の表示灯を設けることとされています。
答え:1 非常ベルは,避難設備である。
「非常ベル=警報設備」「避難はしご・誘導灯など=避難設備」という消防用設備等の分類上の違いを押さえておくと、この種の設問に対応しやすくなります。
No.29
電気設備光ファイバ通信の特徴に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
- 1.メタルケーブルに比べ伝送損失が少ない。
- 2.メタルケーブルに比べ伝送帯域が広い。
- 3.光ファイバは電磁誘導の影響を受けやすい。
- 4.光ファイバは細く軽量である。
正解:3
解説
考え方
光ファイバは、メタルケーブル(銅線)と比較して伝送損失が少なく、伝送帯域が広いため大容量・長距離の通信に適しています。また、細く軽量であるという物理的な特徴もあります。
一方、光ファイバは光信号を伝送する媒体であり、電気信号のように電流や磁束を利用するものではないため、電磁誘導の影響を受けにくいという特徴を持っています。「光ファイバは電磁誘導の影響を受けやすい」という記述は、実際の特徴とは逆であり不適当です。
答え:3 光ファイバは電磁誘導の影響を受けやすい。
光ファイバは電気的なノイズ・電磁誘導の影響を受けにくいことがメタルケーブルに対する大きな利点の一つです。この点を逆にした記述に注意しましょう。
No.30
電気設備国内における電車線の標準電圧として,不適当なものはどれか。
- 1.直流1 000 V
- 2.直流1 500 V
- 3.交流20 000 V
- 4.交流25 000 V
正解:1
解説
考え方
国内の電気鉄道で用いられる電車線の標準電圧は、直流方式では直流600 V・直流750 V・直流1500 Vが一般的で、交流方式では交流20000 V・交流25000 Vが用いられています。
選択肢のうち、直流1500 V、交流20000 V、交流25000 Vはいずれも国内の電車線の標準電圧として実際に採用されている値です。一方、「直流1000 V」は国内の電車線の標準電圧としては定められておらず、不適当です。
答え:1 直流1 000 V
直流電化の標準電圧は「600 V・750 V・1500 V」の3種類、交流電化は「20000 V・25000 V」の2種類という組合せで覚えておくと、1000 Vのような標準にない数値を見分けやすくなります。
No.31
電気設備道路照明における連続照明の設計要件に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
- 1.道路条件に応じ十分な路面輝度にすること。
- 2.路面の輝度分布をできるだけ均一とすること。
- 3.照明からのグレアが十分抑制されていること。
- 4.曲線部では誘導効果を確保するため千鳥配列とすること。
正解:4
解説
考え方
道路照明における連続照明では、道路条件に応じて十分な路面輝度を確保すること、路面の輝度分布をできるだけ均一にすること、運転者にまぶしさを感じさせるグレアを十分に抑制することが基本要件とされています。
一方、カーブなど曲線部では、運転者に道路の線形(進行方向)を分かりやすく伝える誘導効果を高めるため、千鳥配列ではなく片側配列(特にカーブの外側に灯具を並べる配置)を採用するのが基本とされています。千鳥配列は主に直線部において、路面の輝度分布を均一にしグレアを分散させる目的で用いられる配列方式であり、曲線部の誘導効果を高める目的には適していません。
答え:4 曲線部では誘導効果を確保するため千鳥配列とすること。
「直線部=千鳥配列で輝度均一化」「曲線部=片側配列で線形を誘導」という配列の使い分けがポイントです。曲線部でこそ千鳥配列、と覚えてしまわないように注意しましょう。
No.32
関連分野図に示す建物の空調で使用するヒートポンプの原理図において,ア及びイの名称の組合せとして,適当なものはどれか。

- 1.ア:送風機 イ:凝縮器
- 2.ア:送風機 イ:蒸発器
- 3.ア:圧縮機 イ:凝縮器
- 4.ア:圧縮機 イ:蒸発器
正解:3
解説
考え方
図はヒートポンプ(冷凍サイクル)の原理を示したもので、室外側の熱交換器で外気から熱を吸熱し、室内側の熱交換器で熱を放熱するという冷媒の循環経路が描かれています。冷媒は膨張弁を通って室外側の熱交換器(蒸発器)で低圧のガスとなって熱を吸収し、その後アの機器を経由して室内側の熱交換器(イ)に送られ、そこで熱を放出したのち再び膨張弁に戻る、という循環を繰り返します。
図のアは、蒸発器から出た低温低圧の冷媒ガスを取り込み、圧縮して高温高圧のガスに変える機器の位置に描かれており、これは圧縮機にあたります。圧縮機で圧力と温度を高められた冷媒は、図のイ(室内側)の熱交換器に送られ、そこで周囲に熱を放出しながら凝縮し液化します。この室内側で熱を放出する熱交換器が凝縮器です。
答え:3 ア:圧縮機 イ:凝縮器
ヒートポンプは「圧縮機で冷媒を圧縮→凝縮器(室内側)で放熱→膨張弁で減圧→蒸発器(室外側)で吸熱」という循環をたどります。図の吸熱・放熱の矢印表示と、圧縮機が蒸発器と凝縮器の間(ガスの流れの上流)に位置している点から、アが圧縮機、イが凝縮器と判断できます。
No.33
関連分野盛土工事における土の締固めに関する記述として,不適当なものはどれか。
- 1.透水性を増加させる。
- 2.せん断強度を大きくする。
- 3.荷重に対する土の支持力を増加させる。
- 4.水の浸入による軟化・膨張を防止する。
正解:1
解説
考え方
盛土工事における土の締固めは、土粒子間の空隙を減らして密度を高める作業であり、これによってせん断強度を大きくすること、荷重に対する土の支持力を増加させること、水の浸入による軟化・膨張を防止することといった効果が得られます。
一方、締固めによって土中の空隙が減少するため、水が浸透しにくくなり、透水性はむしろ低下(減少)します。「透水性を増加させる」という記述は、締固めの効果とは逆であり不適当です。
答え:1 透水性を増加させる。
締固めは「土を密にする」作業であるため、空隙が減り水を通しにくくなる(透水性が下がる)という方向で理解しておきましょう。強度・支持力の増加、軟化・膨張の防止とあわせて、締固めの目的を整理しておくと判断しやすくなります。
No.34
関連分野土木作業において,締固め作業で使用する建設機械として,最も不適当なものはどれか。
- 1.ロードローラ
- 2.スクレーパ
- 3.ランマ
- 4.振動コンパクタ
正解:2
解説
考え方
締固め作業には、ロードローラ(鉄輪や車輪の重量で転圧する機械)、ランマ(打撃・振動で締め固める小型機械)、振動コンパクタ(振動板で締め固める機械)などが用いられます。
これに対し、スクレーパは土砂の掘削・積込み・運搬・敷均しを一連の作業で行う建設機械であり、締固め専用の機械ではありません。スクレーパは主に整地・運搬の工程で使われる機械であるため、締固め作業に使用する建設機械としては最も不適当です。
答え:2 スクレーパ
締固め用機械は「重量や振動・打撃で土を押し固める」機械(ロードローラ・ランマ・振動コンパクタ)というグループで覚え、スクレーパは「掘削・運搬・敷均し」用の機械として区別しておきましょう。
No.35
関連分野架空送電線の鉄塔の組立工法として,不適当なものはどれか。
- 1.台棒工法
- 2.相取り工法
- 3.移動式クレーン工法
- 4.クライミングクレーン工法
正解:2
解説
考え方
架空送電線の鉄塔を組み立てる工法には、鉄塔内に組み立てた台棒(デリック)を用いて部材を順次引き上げる台棒工法、鉄塔の主柱材を相ごとに地上で組み立ててから建て起こす相取り工法、移動式クレーンを用いて部材を吊り上げる移動式クレーン工法、鉄塔本体に沿って登りながら組み立てていくクライミングクレーン工法などがあります。
これらのうち「相取り工法」は、実際には鉄塔の脚(主柱材)を1本ずつ組み立てていく手順を指す用語ではなく、一般的な�小塔の組立工法の分類として広く使われる名称ではありません。台棒工法・移動式クレーン工法・クライミングクレーン工法が代表的な組立工法として知られているのに対し、「相取り工法」は鉄塔組立工法として不適当です。
答え:2 相取り工法
鉄塔の組立工法は「台棒工法・移動式クレーン工法・クライミングクレーン工法」の3つを代表例として押さえておき、聞き慣れない名称の選択肢が紛れ込んでいないか確認する視点を持っておくと判断しやすくなります。
No.36
関連分野図は鉄道の曲線区間における軌道構造の断面を示したものである。道床厚を示すものとして,適当なものはどれか。

- 1.a
- 2.b
- 3.c
- 4.d
正解:2
解説
考え方
図は鉄道の曲線区間における軌道構造の断面を示したもので、内側レールと外側レールの間にカント(走行安定のための高低差)が付けられ、まくらぎが内側から外側に向かって高くなるように傾いて設置されています。道床は、まくらぎを支え荷重を路盤に分散させる砕石層のことで、道床厚とはまくらぎの下面から路盤上面までの厚さを指します。
図のa・b・c・dは、内側レール寄りから外側レール寄りに向かって並ぶ矢印区間で、まくらぎが傾いているため、内側のaが最も薄く、外側に向かうほど厚くなっています。軌道の維持管理において「道床厚」を確保するというときは、道床がまくらぎを支える性能を左右する最も薄い部分、すなわち内軌側の厚さで管理する必要があるため、道床厚を示す区間はbにあたります。図の内側レール直下から少し外側寄りに位置するbの区間が、実務上道床厚として扱われる標準的な計測位置です。
答え:2 b
まくらぎが傾いているため道床厚は位置によって異なりますが、内側レールに最も近い部分を基準に道床厚を管理する点がこの設問のポイントです。aとbの位置関係、レールの直下という基準点を図から正確に読み取ることが求められます。
No.37
関連分野コンクリート工事における施工の不具合として,関係のないものはどれか。
- 1.豆板(ジャンカ)
- 2.空洞
- 3.オーバーラップ
- 4.コールドジョイント
正解:3
解説
考え方
コンクリート工事における代表的な施工不具合には、粗骨材が分離してモルタル分が行き渡らずに生じる空隙である豆板(ジャンカ)、コンクリート内部に生じる空洞、先に打設したコンクリートが硬化し始めてから後続のコンクリートを打ち継いだ際に生じる不連続な打継ぎ面であるコールドジョイントなどがあります。
これに対し、「オーバーラップ」は溶接部において溶融金属が母材に融合せずに重なってしまう溶接欠陥を指す用語であり、コンクリート工事の施工不具合とは関係がありません。
答え:3 オーバーラップ
豆板・空洞・コールドジョイントは「コンクリートの品質に関する欠陥」というグループでまとめ、オーバーラップは「溶接に関する欠陥」の用語として区別しておきましょう。
No.38
共通工学配電盤・制御盤・制御機器の文字記号「ELCB」を示す制御機器の用語として,「日本電機工業会規格(JEM)」上,正しいものはどれか。
- 1.配線用遮断器
- 2.磁気遮断器
- 3.漏電遮断器
- 4.電磁接触器
正解:3
解説
考え方
配電盤・制御盤・制御機器の文字記号は、日本電機工業会規格(JEM)などで定められています。「ELCB」は Earth Leakage Circuit Breaker の略で、地絡(漏電)を検出して自動的に電路を遮断する漏電遮断器を表す文字記号です。
これに対し、配線用遮断器は「MCCB」、磁気遮断器は「MBB」(または類似の記号)、電磁接触器は「MC」といった別の文字記号で表され、いずれも「ELCB」とは対応しません。
答え:3 漏電遮断器
「ELCB」の頭文字「EL」がEarth Leakage(地絡・漏電)を意味することを押さえておけば、漏電遮断器と結びつけやすくなります。配線用遮断器(MCCB)・電磁接触器(MC)などの記号と混同しないよう区別しておきましょう。
No.39
施工管理法(応用能力)大型機器の屋上への搬入計画を立案する場合の確認事項として,最も関係のないものはどれか。
- 1.搬入順序
- 2.搬入経路
- 3.搬入揚重機の作業に必要な資格
- 4.搬入機器の試験成績書
- 5.搬入揚重機の選定
正解:4
解説
考え方
大型機器を屋上へ搬入する計画を立案する際は、搬入する機器をどの順序で運び入れるかという搬入順序、機器を運ぶ経路(クレーンの設置位置や動線)である搬入経路、揚重機(クレーンなど)を操作する作業員に必要な資格の確認、揚重機自体の能力・種類の選定など、搬入作業そのものの安全・効率に直接関わる事項を確認する必�があります。
これに対し、「搬入機器の試験成績書」は、機器がメーカーの工場で規定の性能・品質を満たしていることを証明する書類であり、機器の品質管理・検収に関わるものです。搬入経路や揚重機の選定・操作資格といった「どう運ぶか」という搬入計画そのものとは直接の関係が薄く、確認事項として最も関係のないものにあたります。
答え:4 搬入機器の試験成績書
搬入計画は「どの順序で・どの経路で・どの揚重機で・誰が操作するか」という運搬の手順を検討するものです。試験成績書は機器の品質を証明する別の書類であり、搬入計画の立案そのものとは切り離して考えるべき事項です。
No.40
施工管理法(応用能力)建設工事において工程管理を行う場合,ネットワーク工程表と比較したタクト工程表の特徴に基づく工程表の選定に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
- 1.工程表の作成及び管理が容易なタクト工程表を採用した。
- 2.工事工程の遅れなどによる変化への対応が容易なタクト工程表を採用した。
- 3.工事全体の稼働人員を把握する場合は,タクト工程表は採用しにくい。
- 4.階層別に現状の作業工程を把握しやすくするため,タクト工程表を採用した。
- 5.全工程のクリティカルパスを把握する場合は,タクト工程表は採用しにくい。
正解:3
解説
考え方
タクト工程表は、マンションなど同一パターンの作業が各階・各工区で繰り返されるような工事に適した工程表で、各工区・各作業をます目状に並べて表示するため、工程表の作成・管理が容易であること、階層別(フロアや工区ごと)に現状の作業工程を把握しやすいことが長所とされています。一方で、各作業を個々の矢線でつなぐネットワーク工程表のような詳細な相互関係の表示を持たないため、全工程のクリティカルパスを厳密に把握する場合には不向きとされています。
各工区・各作業がます目状に整理されているタクト工程表では、工区別・作業別の人員配置も一覧で示されるため、工事全体の稼働人員の把握にもむしろ適した工程表として扱われており、「稼働人員を把握する場合は採用しにくい」という記述は、タクト工程表の実際の特徴とは逆で不適当です。
選択肢の検討
- 選択肢1:作成・管理の容易さはタクト工程表の代表的な長所で、正しい記述です。
- 選択肢2:繰り返し作業の進捗を視覚的に把握しやすいタクト工程表は、遅れなどの変化にも対応しやすいとされ、正しい記述です。
- 選択肢4:階層別の工程把握のしやすさもタクト工程表の長所で、正しい記述です。
- 選択肢5:詳細な相互関係を矢線で表すネットワーク工程表と異なり、タクト工程表では全工程のクリティカルパスの把握は不向きとされ、正しい記述です。
答え:3 工事全体の稼働人員を把握する場合は,タクト工程表は採用しにくい。
タクト工程表は各工区・各作業を格子状に配置するため、各時点でどの工区にどれだけの人員が必要かを一覧で把握しやすいという特徴があります。この点を「把握しにくい」と逆にした記述が不適当な選択肢です。
No.41
施工管理法(応用能力)図に示すネットワーク工程表において,イベント⑨の最早開始時刻として,正しいものはどれか。ただし,○内の数字はイベント番号,アルファベットは作業名,日数は所要日数を示す。

- 1.15日
- 2.18日
- 3.20日
- 4.26日
- 5.37日
正解:4
解説
考え方
ネットワーク工程表では、各イベントに到達する最も早い時刻(最早開始時刻)を、始点①から矢線をたどって順に計算します。破線の矢印はダミー作業で、日数は0日として扱います。図では③→④間と⑧→⑨間がダミー作業です。
計算
したがって、イベント⑨に到達する最早開始時刻は26日です。この値は、①→③(C,10日)→ダミー(③→④,0日)→④→⑤(F,6日)→⑥(I,4日)→⑧(K,6日)→ダミー(⑧→⑨,0日)という経路の合計日数と一致します。
答え:4 26日
ダミー作業(破線)は日数0日ですが、経路のつながりとしては必ず計算に含める必要があります。特に③→④のダミーは、Cの10日という長い作業を④以降のルートに引き継ぐ役割をしており、これを見落とすと④の最早時刻を過小評価してしまいます。合流点では複数ルートのうち最大値を採用するという基本手順を、イベントの番号順に機械的に適用していくことが大切です。
No.42
施工管理法(応用能力)品質管理活動における次の(ア)〜(エ)の作業内容について,品質管理のPDCA(Plan,Do,Check,Action)の手順として,適当なものはどれか。(ア)不具合が出たら,原因を調べて処置する。(イ)標準どおりに作業を実施する。(ウ)品質を測定・試験し,結果を基準と比較し,確認する。(エ)品質の会社方針を決め,品質の仕様を決定する。
- 1.(イ)→(ウ)→(ア)→(エ)
- 2.(エ)→(ア)→(イ)→(ウ)
- 3.(イ)→(エ)→(ア)→(ウ)
- 4.(エ)→(イ)→(ウ)→(ア)
- 5.(イ)→(ア)→(ウ)→(エ)
正解:4
解説
考え方
品質管理におけるPDCAサイクルは、Plan(計画)→Do(実施)→Check(確認)→Action(処置・改善)という順序で活動を進め、これを繰り返すことで品質を継続的に改善していく考え方です。
設問の(ア)〜(エ)をPDCAの各段階に当てはめると次のようになります。
- (エ)「品質の会社方針を決め,品質の仕様を決定する」→ 目標・仕様を決める段階なのでPlan(計画)にあたります。
- (イ)「標準どおりに作業を実施する」→ 決めた計画・標準に沿って実行する段階なのでDo(実施)にあたります。
- (ウ)「品質を測定・試験し,結果を基準と比較し,確認する」→ 実施結果を確認する段階なのでCheck(確認)にあたります。
- (ア)「不具合が出たら,原因を調べて処置する」→ 確認結果をもとに是正・改善する段階なのでAction(処置)にあたります。
答え:4 (エ)→(イ)→(ウ)→(ア)
PDCAは「計画(エ)→実施(イ)→確認(ウ)→処置(ア)」という一方向の流れで進み、処置の結果は再び次のPlanに反映されて循環します。各記述がP・D・C・Aのどの段階の行動を表しているかを見極めることがこの設問のポイントです。
No.43
施工管理法施工計画の策定にあたり,契約内容を確認するために必要な事項として,最も関係のないものはどれか。
- 1.工事請負契約書の確認
- 2.下請負人の経営内容の確認
- 3.現場説明書の確認
- 4.設計図の検討
正解:2
解説
考え方
施工計画を策定するにあたっては、まず契約内容を正確に把握することが出発点となります。そのため、工事請負契約書の確認、現場説明書の確認、設計図の検討は、いずれも契約の内容・条件・仕様を把握するために欠かせない確認事項です。
これに対し、「下請負人の経営内容の確認」は、下請負人を選定する際の信用調査や施工体制の検討に関わる事項であり、自社が発注者と取り交わした契約内容そのものを確認する作業とは性質が異なります。したがって契約内容の確認事項としては最も関係のないものにあたります。
答え:2 下請負人の経営内容の確認
契約内容の確認は「発注者との間で何を・いくらで・どのような条件で請け負ったか」を把握する作業です。下請負人の経営内容は、下請契約の相手を選ぶ際の別の検討事項であり、この設問が問う契約内容の確認とは切り分けて考えましょう。
No.44
施工管理法工程管理に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
- 1.作業の所要日数は,全工事量を日当たりの平均施工量で割ったものである。
- 2.作業可能日数は,実際に作業が可能な日数のことで,天候などの自然条件,正月・盆などの社会的な条件を考慮して定める。
- 3.進捗度曲線を用いて,施工速度と工事原価の関係を管理する。
- 4.クリティカルパス上の作業は,重点管理する必要がある。
正解:3
解説
考え方
工程管理では、作業の所要日数を全工事量÷日当たりの平均施工量で求めること、作業可能日数を天候などの自然条件や社会的条件(正月・盆など)を考慮して定めること、クリティカルパス上の作業を重点管理することが、いずれも基本的かつ適切な考え方です。
一方、「進捗度曲線(Sカーブ)」は、工事全体の出来高(進捗)の累計を時間経過とともに示すグラフであり、主に工程の進み具合(予定と実績のずれ)を管理するために用いられます。施工速度と工事原価の関係を管理するには、工程表と原価(費用)の関係を示す別のグラフ(工事費・施工速度曲線など)を用いるのが一般的で、進捗度曲線を用いて工事原価との関係を管理するという記述は、進捗度曲線の本来の用途とは異なり不適当です。
答え:3 進捗度曲線を用いて,施工速度と工事原価の関係を管理する。
進捗度曲線は「時間に対する出来高の進み具合」を管理するグラフであり、原価(コスト)との関係を示すグラフとは目的が異なります。両者を混同しないようにしましょう。
No.45
施工管理法電気工事の試験や測定に使用する機器とその使用目的の組合せとして,最も不適当なものはどれか。
- 1.回路計(テスタ):低圧回路の電圧値の測定
- 2.検電器:高圧回路の電圧値の測定
- 3.検相器:三相動力回路の相順の確認
- 4.絶縁抵抗計:回路の絶縁状態の確認
正解:2
解説
考え方
電気工事に使用する試験・測定機器は、それぞれ測定できる対象が異なります。回路計(テスタ)は低圧回路の電圧値や抵抗値などの測定に使われ、検相器は三相動力回路の相順(回転方向)の確認に、絶縁抵抗計は回路の絶縁状態(絶縁抵抗値)の確認に用いられます。
これに対し、検電器は充電の有無(電気が来ているかどうか)を確認するための器具であり、高圧回路の具体的な電圧値を数値として測定する機器ではありません。「検電器:高圧回路の電圧値の測定」という組合せは、検電器の本来の使用目的(充電の有無の確認)とは異なり不適当です。
答え:2 検電器:高圧回路の電圧値の測定
検電器は「電気が来ているかどうか」を確認する器具であり、「どれだけの電圧か」を測定する器具ではない点が、回路計や絶縁抵抗計との大きな違いです。この違いを区別しておきましょう。
No.46
施工管理法要求性能墜落制止用器具等の取付設備等に関する次の記述において,[ ]に当てはまる語句として,「労働安全衛生法」上,正しいものはどれか。「事業者は,高さが[ ]以上の箇所で作業を行う場合において,労働者に要求性能墜落制止用器具等を使用させるときは,要求性能墜落制止用器具等を安全に取り付けるための設備等を設けなければならない。」
- 1.1.5 m
- 2.1.8 m
- 3.2.0 m
- 4.2.5 m
正解:3
解説
考え方
労働安全衛生法関係規則では、高さが一定以上の箇所で作業を行う場合に労働者へ要求性能墜落制止用器具等を使用させるときは、それを安全に取り付けるための設備等を設けなければならないと定められています。この基準となる高さは2.0 mです。高さ2.0 m以上の箇所での作業では墜落の危険性が特に高くなるため、単に器具を使用させるだけでなく、取付設備の側にも安全対策を講じることが義務付けられています。
答え:3 2.0 m
墜落制止用器具等に関する規定では「高さ2 m以上」という基準が繰り返し出てくるため、足場の設置義務や作業床の設置義務などと合わせて、2 mという数値をひとつの目安として覚えておくと関連問題にも対応しやすくなります。
No.47
施工管理法作業主任者を選任すべき作業として,「労働安全衛生法」上,定められていないものはどれか。
- 1.土止め支保工の切りばりの取付け作業
- 2.アセチレン溶接装置を用いて行う金属の溶接作業
- 3.酸素欠乏危険場所における作業
- 4.高圧活線近接作業
正解:4
解説
考え方
労働安全衛生法では、労働災害を防止するため危険性の高い一定の作業について、資格を持つ作業主任者を選任することが義務付けられています。土止め支保工の切りばりの取付け作業、アセチレン溶接装置を用いて行う金属の溶接作業、酸素欠乏危険場所における作業は、いずれも作業主任者の選任が義務付けられている代表的な作業です。
これに対し、「高圧活線近接作業」は、感電防止のための特別教育の対象となる作業ではありますが、法令上「作業主任者」を選任すべき作業としては定められていません。高圧活線作業・高圧活線近接作業における安全確保は、作業者への特別教育や絶縁用保護具の使用などによって図られており、作業主任者制度とは別の枠組みで規定されています。
答え:4 高圧活線近接作業
高圧活線近接作業は「特別教育」で対応する作業であり、「作業主任者の選任」が必要な作業(土止め支保工・アセチレン溶接・酸素欠乏危険場所など、構造物の倒壊や有毒ガス等の危険を伴う作業が中心)とは異なる安全管理の枠組みに位置づけられている点を押さえておきましょう。
No.48
施工管理法変電所の施工に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
- 1.大型機器を基礎に固定する際に,埋込アンカより強度が大きい箱抜きアンカを使用した。
- 2.遮断器の据付作業は,架線工事などの上部作業の終了後に行った。
- 3.大きいサイズの電線端子を圧縮するので,コンパウンドを充てんした。
- 4.機器を据え付けたのち,制御用ケーブルなどの接続工事を実施した。
正解:1
解説
考え方
変電所の施工では、遮断器の据付作業を架線工事などの上部作業の終了後に行うこと(上部からの落下物による損傷防止)、大きいサイズの電線端子を圧縮する際にコンパウンド(導電性の充填材)を充てんして接触抵抗を下げること、機器を据え付けたのちに制御用ケーブルなどの接続工事を実施することは、いずれも適切な施工手順です。
一方、大型機器を基礎に固定する際には、機器の重量や振動・地震時の荷重を確実に基礎へ伝える必要があるため、コンクリートに深く埋め込んで一体化させる埋込アンカの方が、後施工で取り付ける箱抜きアンカよりも一般に大きな強度が得られるとされています。「埋込アンカより強度が大きい箱抜きアンカを使用した」という記述は、両者の強度の大小関係が実際とは逆であり不適当です。
答え:1 大型機器を基礎に固定する際に,埋込アンカより強度が大きい箱抜きアンカを使用した。
アンカの強度は、一般に基礎コンクリートの打設時から一体化させて埋め込む埋込アンカの方が、後から穴を空けて固定する箱抜きアンカや後施工アンカより高くなる傾向があります。この大小関係を逆にした記述に注意しましょう。
No.49
施工管理法架空送電線路の延線工事の工法として,不適当なものはどれか。
- 1.推進工法
- 2.引抜工法
- 3.吊金工法
- 4.搬送工法
正解:1
解説
考え方
架空送電線路の延線工事(電線を張る工事)の代表的な工法には、電線を引き綱で引っ張って延線する引抜工法(延線車で引っ張る工法)、鉄塔間に吊り金具を用いて電線を吊りながら延線する吊金工法、ヘリコプターなどを用いて電線を運搬しながら延線する搬送工法などがあります。
これに対し、「推進工法」は地中に管路を押し込んで通す工法で、主に地中管路の敷設(トンネルや配管を土中に押し進める工事)に用いられる工法です。架空送電線を空中に張る延線工事とは全く異なる分野の工法であるため、架空送電線路の延線工法としては不適当です。
答え:1 推進工法
推進工法は「地中に管を押し込む」工法であり、地中電線路の管路布設で使われる工法です。空中に電線を張る延線工事(引抜工法・吊金工法・搬送工法)とは適用場面が異なる点を区別しておきましょう。
No.50
施工管理法金属管配線に関する記述として,「内線規程」上,不適当なものはどれか。
- 1.アウトレットボックス間の金属管に,直角の屈曲を4箇所設けた。
- 2.水気のある場所に施設する金属管配線に,絶縁電線を使用した。
- 3.金属管の太さが31 mmの管の内側の曲げ半径を,管内径の6倍とした。
- 4.強電流回路の電線と弱電流回路の電線を同一ボックスに収めるので,金属製の隔壁を施設し,その隔壁にC種接地工事を施した。
正解:1
解説
考え方
内線規程では、金属管配線において、アウトレットボックス間の金属管の屈曲箇所は3箇所以下とすることが定められています。屈曲箇所が多いほど電線を通線する際の抵抗(摩擦)が増し、電線の被覆を傷めるおそれがあるためです。設問の選択肢1は「直角の屈曲を4箇所設けた」としており、これは3箇所以下という基準を超えているため不適当です。
水気のある場所に施設する金属管配線には、耐水性を考慮した絶縁電線を使用することが認められており、選択肢2の記述は適切です。金属管の内側の曲げ半径は管内径の6倍以上とすることが基準であり、選択肢3の「6倍とした」は基準を満たす適切な記述です。強電流回路と弱電流回路の電線を同一ボックスに収める場合、金属製の隔壁を設けその隔壁にC種接地工事を施すことが定められており、選択肢4も適切な記述です。
答え:1 アウトレットボックス間の金属管に,直角の屈曲を4箇所設けた。
金属管の屈曲箇所数の上限(3箇所以下)は内線規程の代表的な数値基準の一つです。「4箇所」という数字が基準を超えている点に気づけるかがポイントです。
No.51
施工管理法電気鉄道におけるパンタグラフの離線防止対策に関する記述として,不適当なものはどれか。
- 1.トロリ線の張力を下げる。
- 2.トロリ線の硬点を少なくする。
- 3.トロリ線の勾配変化を少なくする。
- 4.トロリ線の架線金具を軽くする。
正解:1
解説
考え方
パンタグラフはトロリ線(架空電車線)に接触しながら集電する装置で、トロリ線からパンタグラフが瞬間的に離れてしまう現象(離線)はアークの発生や摩耗の原因になります。離線を防止するには、トロリ線の硬点(支持点付近で局所的に硬くなる箇所)を少なくすること、トロリ線の勾配変化(高さの変化)を緩やかにすること、架線金具を軽量化してパンタグラフの追従性を高めることが有効とされています。
一方、トロリ線の張力を上げる(大きくする)ことで、トロリ線のたるみが減り、パンタグラフへの追従性が向上して離線が防止されます。「トロリ線の張力を下げる」という記述は、実際の対策とは逆であり、離線防止対策としては不適当です。
答え:1 トロリ線の張力を下げる。
トロリ線の張力は「上げる」ことでたるみを抑え、パンタグラフの追従性を高めて離線を防止します。張力を下げるとたるみが増して離線しやすくなるため、この選択肢は対策の方向が逆になっています。
No.52
施工管理法有線電気通信設備の線路に関する記述として,「有線電気通信法」上,誤っているものはどれか。ただし,光ファイバは除くものとする。
- 1.通信回線の線路の電圧を100 V以下とした。
- 2.架空電線と他人の建造物との離隔距離を40 cmとした。
- 3.電柱の昇降に使用するねじ込み式の足場金具を,地表上1.8 m以上の高さとした。
- 4.屋内電線と大地間の絶縁抵抗を直流100 Vの電圧で測定した結果,0.4 MΩであったので良好とした。
正解:4
解説
考え方
有線電気通信設備令関係の規定では、通信回線の線路電圧は100 V以下とすること、架空電線と他人の建造物との離隔距離は30 cm以上とすること(選択肢2の40 cmはこの基準を満たします)、電柱の昇降に使用する足場金具は地表上1.8 m以上の高さに取り付けることが定められています。選択肢1・2・3はいずれもこれらの基準を満たす正しい記述です。
屋内電線と大地間の絶縁抵抗については、直流100 Vの電圧で測定した値が1 MΩ以上であることが基準とされています。選択肢4は測定結果が「0.4 MΩ」であったにもかかわらず「良好とした」としており、この値は1 MΩ以上という基準を満たしていないため、「良好」と判断したこと自体が誤りです。
答え:4 屋内電線と大地間の絶縁抵抗を直流100 Vの電圧で測定した結果,0.4 MΩであったので良好とした。
有線電気通信設備の絶縁抵抗の基準値(直流100 Vで1 MΩ以上)を覚えておけば、0.4 MΩという数値が基準に満たないことにすぐ気づけます。離隔距離(30 cm以上)や足場金具の高さ(1.8 m以上)といった他の基準値と混同しないようにしましょう。
No.53
法規建設業の許可を受けた建設業者が,現場に置く主任技術者等に関する記述として,「建設業法」上,誤っているものはどれか。
- 1.2級電気工事施工管理技士の資格を有する者は,電気工事の主任技術者になることができる。
- 2.共同住宅の電気工事を,発注者から直接3 500万円で請け負った場合に置く主任技術者は,工事現場ごとに,専任の者でなければならない。
- 3.発注者から直接請け負った電気工事を施工する場合,他の建設業者と下請け契約を締結し,その下請代金の額の総額が4 000万円のときに置く技術者は,主任技術者でなければならない。
- 4.主任技術者は,当該建設工事の施工計画の作成,工程管理,品質その他技術上の管理及び当該建設工事の施工に従事する者の技術上の指導監督の職務を誠実に行わなければならない。
正解:3
解説
考え方
建設業法では、建設業の許可を受けた建設業者が施工する工事現場に置く技術者について定めています。2級電気工事施工管理技士の資格を有する者は電気工事の主任技術者になることができ、選択肢1は正しい記述です。
公共性のある施設や共同住宅などの重要な建設工事で、発注者から直接請け負い、請負代金の額が一定金額以上(政令で定める金額)の場合には、工事現場ごとに専任の主任技術者を置かなければならないと定められており、選択肢2は正しい記述です。
発注者から直接請け負った特定建設業者が、下請代金の総額が政令で定める金額(電気工事業を含む業種では4,000万円)以上となる下請契約を締結して工事を施工する場合には、主任技術者ではなく、より上位の資格を持つ「監理技術者」を置かなければならないと定められています。選択肢3は「主任技術者でなければならない」としていますが、実際には監理技術者を置く必要があるため、この記述は誤りです。
主任技術者の職務(施工計画の作成、工程管理、品質管理、技術上の指導監督)に関する選択肢4は正しい記述です。
答え:3 発注者から直接請け負った電気工事を施工する場合,他の建設業者と下請け契約を締結し,その下請代金の額の総額が4 000万円のときに置く技術者は,主任技術者でなければならない。
下請代金の総額が一定額(電気工事業では4,000万円)以上になる場合は、主任技術者ではなく監理技術者を置く必要があります。「主任技術者」と「監理技術者」の設置基準の違い(下請代金の総額による区分)がこの設問のポイントです。
No.54
法規建設業の用語に関する記述として,「建設業法」上,誤っているものはどれか。
- 1.建設業者とは,建設業の許可を受けて建設業を営む者をいう。
- 2.下請契約とは,建設工事を他の者から請け負った建設業を営む者と他の建設業を営む者との間で当該建設工事について締結される請負契約をいう。
- 3.発注者とは,下請契約における注文者で,建設業者である者をいう。
- 4.建設業とは,元請,下請その他いかなる名義をもってするかを問わず,建設工事の完成を請け負う営業をいう。
正解:3
解説
考え方
建設業法における用語の定義では、建設業者は建設業の許可を受けて建設業を営む者をいい、選択肢1は正しい記述です。下請契約は、建設工事を他の者から請け負った建設業を営む者と他の建設業を営む者との間で、当該建設工事について締結される請負契約をいい、選択肢2は正しい記述です。建設業は、元請・下請その他いかなる名義をもってするかを問わず建設工事の完成を請け負う営業をいい、選択肢4は正しい記述です。
これに対し、「発注者」は、建設工事(元請契約)の注文者のうち、建設業者ではない者(発注者自身)を指すのではなく、実は建設業法上「発注者」とは、建設工事の注文者で、下請契約における注文者(下請負人ではない者)をいうと定義されています。選択肢3は「発注者とは,下請契約における注文者で,建設業者である者をいう」としていますが、発注者は元請契約の注文者を指す用語であり、下請契約における注文者を指す用語ではないため、この記述は誤りです(下請契約における注文者は「元請負人」と呼ばれます)。
答え:3 発注者とは,下請契約における注文者で,建設業者である者をいう。
「発注者」は元請契約における注文者を指す用語で、下請契約における注文者(建設業者)は「元請負人」と呼ばれます。両者の用語の使い分けを混同しないようにしましょう。
No.55
法規電気工作物に関する記述として,「電気事業法」上,誤っているものはどれか。
- 1.電気工作物は,一般用電気工作物と事業用電気工作物に分けられる。
- 2.高圧で受電する需要設備は,一般用電気工作物である。
- 3.火力発電のために設置する蒸気タービンは,電気工作物である。
- 4.水力発電のために設置するダムは,電気工作物である。
正解:2
解説
考え方
電気事業法では、電気工作物を一般用電気工作物と事業用電気工作物に区分しています。一般用電気工作物は、低圧で受電し、他の者から電気の供給を受けるための電気工作物などが該当し、選択肢1は正しい記述です。
高圧で受電する需要設備は、規模が大きく感電・火災等の危険性が高いため、一般用電気工作物ではなく事業用電気工作物(自家用電気工作物)に分類されます。「高圧で受電する需要設備は,一般用電気工作物である」とする選択肢2は、この区分と逆であり誤りです。
火力発電のために設置する蒸気タービンや、水力発電のために設置するダムは、いずれも発電用の設備として電気工作物に含まれ、選択肢3・4は正しい記述です。
答え:2 高圧で受電する需要設備は,一般用電気工作物である。
一般用電気工作物は原則として低圧受電の需要設備に限られます。高圧で受電する需要設備は事業用電気工作物(自家用電気工作物)に分類される点を押さえておきましょう。
No.56
法規電気工事に使用する機材のうち,電気用品に該当するものとして,「電気用品安全法」上,定められていないものはどれか。ただし,機材は,防爆型のもの及び油入型のものを除く。
- 1.600 V架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル(CVT 100 mm²)
- 2.幅400 mmのケーブルラック
- 3.定格AC 300 V 15 Aのタンブラースイッチ
- 4.定格AC 125 V 15 Aのライティングダクト
正解:2
解説
考え方
電気用品安全法では、政令で定める電気機械器具・材料等を「電気用品」として指定し、製造・輸入・販売について規制しています。600 V架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル(CVT等の電線)や、定格AC 300 V 15 Aのタンブラースイッチ、定格AC 125 V 15 Aのライティングダクトは、いずれも電気用品として政令に定められています。
これに対し、「幅400 mmのケーブルラック」は、ケーブルを支持するための構造材(金属製の棚状の部材)であり、電気を通電・制御・変換する機能を持つ電気機械器具・材料には該当しないため、電気用品として定められていません。ケーブルラックは電気工事に使用される資材ではありますが、電気用品安全法上の電気用品には当たらない点が本設問のポイントです。
答え:2 幅400 mmのケーブルラック
ケーブルラックは電線・ケーブルを支持するための構造材であり、電気用品安全法が対象とする「電気機械器具・材料」には該当しません。ケーブル自体やスイッチ、ダクトなどの通電に関わる機材と区別しておきましょう。
No.57
法規一般用電気工作物において,電気工事士でなくても従事できる作業又は工事として,「電気工事士法」上,正しいものはどれか。
- 1.電線管を曲げる作業
- 2.電線を金属ダクトに収める作業
- 3.地中電線用の管を設置する工事
- 4.埋込型コンセントに電線をねじ止めする工事
正解:3
解説
考え方
電気工事士法では、一般用電気工作物の工事のうち、感電や火災の危険性が低い軽微な作業については、電気工事士の資格がなくても従事できると定められています。具体的には、電線相互を接続する器具にコード又はキャブタイヤケーブルを接続する工事、電気機器(配線器具を除く)に電線をねじ止めする工事、地中電線用の管(電線を保護する管)を設置する工事などが軽微な作業として認められています。
これに対し、電線管を曲げる作業や電線を金属ダクトに収める作業は、電気工事士の資格が必要な作業です。また、「埋込型コンセントに電線をねじ止めする工事」は、コンセントなどの配線器具に電線を接続する作業であり、配線器具への接続工事は軽微な作業の対象からは除外されているため、電気工事士でなければ従事できません。
一方、「地中電線用の管を設置する工事」は、電線そのものの接続や結線を伴わない、単に管(保護管)を土中に設置するだけの作業であるため、軽微な作業として電気工事士でなくても従事できる工事にあたります。
答え:3 地中電線用の管を設置する工事
軽微な作業に該当するかどうかは、「電線の接続・結線を伴うかどうか」がひとつの目安になります。地中電線用の管の設置は、電線そのものの接続を伴わない管路工事であるため、電気工事士でなくても行える軽微な作業として認められています。
No.58
法規登録電気工事業者が掲げなければならない標識に記載すべき事項として,「電気工事業の業務の適正化に関する法律」上,誤っているものはどれか。
- 1.登録の年月日及び登録番号
- 2.氏名又は名称及び法人にあっては,その代表者の氏名
- 3.営業所の業務に係る電気工事の種類
- 4.営業所の所在地
正解:4
解説
考え方
電気工事業の業務の適正化に関する法律では、登録電気工事業者は営業所ごとに、公衆の見やすい場所に標識を掲げなければならないと定められています。標識に記載すべき事項は、登録の年月日及び登録番号、氏名又は名称(法人の場合は代表者の氏名)、営業所の業務に係る電気工事の種類、電気工事士の氏名などです。
営業所の所在地は、標識に記載すべき事項としては定められていません。標識は営業所そのものに掲示されるものであるため、その場に既に存在する営業所自体の所在地をあらためて標識に記載する義務はなく、これは標識の記載事項には含まれません。
答え:4 営業所の所在地
標識は営業所内(またはその入口)に掲示されるものなので、掲示されている場所自体の所在地を標識に重ねて記載する必要はありません。登録年月日・登録番号、氏名(代表者名)、電気工事の種類、電気工事士名などが標識記載事項の中心です。
No.59
法規建築物に設ける建築設備として,「建築基準法」上,定められていないものはどれか。
- 1.電気設備
- 2.ガス設備
- 3.避難はしご
- 4.避雷針
正解:3
解説
考え方
建築基準法では、建築物に設ける建築設備として、電気設備、ガス設備、給排水設備、換気設備、暖房設備、冷房設備、消火設備、排煙設備、汚物処理設備、煙突、昇降機、避雷針などを規定しています。電気設備、ガス設備、避雷針は、いずれも建築基準法上の建築設備として定められています。
これに対し、「避難はしご」は、火災時などに人が避難するための避難器具であり、消防法上の避難設備・消火活動上必要な施設として位置づけられるものです。建築基準法が定める「建築設備」(建築物に付属する設備機器)には含まれていません。
答え:3 避難はしご
避難はしごは消防法上の「避難器具」に分類されるものであり、建築基準法上の「建築設備」(電気・ガス・給排水・避雷針など建築物に付属する設備)とは異なる法律の枠組みで扱われます。
No.60
法規消防の用に供する設備のうち,消火設備として,「消防法」上,定められていないものはどれか。
- 1.消火器
- 2.消防用水
- 3.屋内消火栓設備
- 4.不活性ガス消火設備
正解:2
解説
考え方
消防法施行令では、防火対象物に設置する「消防の用に供する設備等」を、消火設備・警報設備・避難設備・消防用水・消火活動上必要な施設という区分で整理しています。消火器、屋内消火栓設備、不活性ガス消火設備は、いずれもこの区分のうち「消火設備」に含まれます。
これに対し、「消防用水」は防火水槽や貯水池など消火活動に必要な水利を確保するための設備であり、消防法施行令上は消火設備とは別に、独立した「消防用水」という区分として位置づけられています。したがって消防用水は、消火設備に含まれるものとしては定められていません。
答え:2 消防用水
消防法施行令が定める防火対象物の設備等は「消火設備・警報設備・避難設備・消防用水・消火活動上必要な施設」の5区分に整理されています。消防用水は消火設備と混同されやすいですが、施行令上は消火設備とは別立ての区分である点を押さえておきましょう。
No.61
法規建設業における安全衛生推進者に関する記述として,「労働安全衛生法」上,誤っているものはどれか。
- 1.事業者は,常時10人以上50人未満の労働者を使用する事業場において,安全衛生推進者を選任しなければならない。
- 2.事業者は,選任すべき事由が発生した日から14日以内に,安全衛生推進者を選任しなければならない。
- 3.安全衛生推進者は,選任された事業場において,労働者の危険・健康障害を防止するための措置に関することの業務を担当する。
- 4.安全衛生推進者は,選任された事業場において,医学に関する専門的知識を必要とする者で,労働者の健康教育,健康相談,健康の保持増進を図るための措置に関することの業務を担当する。
正解:4
解説
考え方
労働安全衛生法では、常時10人以上50人未満の労働者を使用する事業場において、安全衛生推進者(建設業などの一定業種以外では衛生推進者)を選任しなければならないと定められています。選任すべき事由が発生した日から14日以内に選任することも定められており、選択肢1・2は正しい記述です。
安全衛生推進者は、労働者の危険・健康障害を防止するための措置に関することなど、事業場における安全衛生に関する実務的な業務を担当する者であり、選択肢3は正しい記述です。
一方、「医学に関する専門的知識を必要とする者で,労働者の健康教育,健康相談,健康の保持増進を図るための措置に関することの業務を担当する」という記述は、産業医の職務に関する説明です。安全衛生推進者は医学的な専門知識を要件とする資格ではなく、産業医のような専門業務を担当するものではないため、選択肢4は誤りです。
答え:4 安全衛生推進者は,選任された事業場において,医学に関する専門的知識を必要とする者で,労働者の健康教育,健康相談,健康の保持増進を図るための措置に関することの業務を担当する。
医学的専門知識を要する健康管理業務は産業医の職務です。安全衛生推進者は事業場の安全衛生管理の実務全般を担当する者であり、医師資格を前提とする役職ではない点を区別しましょう。
No.62
法規移動式クレーンの運転業務に関する次の記述において,[ ]に当てはまる語句の組合せとして,「労働安全衛生法」上,正しいものはどれか。「事業者は,つり上げ荷重が1 t以上の移動式クレーンの運転の業務(道路上を走行させる運転を除く。)については,移動式クレーン[ア]を受けた者でなければ,当該業務に就かせてはならない。ただし,つり上げ荷重が1 t以上5 t未満の移動式クレーンの運転業務については,小型移動式クレーン運転[イ]を修了した者を当該業務に就かせることができる。」
- 1.ア:施工技術検定 イ:特別教育
- 2.ア:施工技術検定 イ:技能講習
- 3.ア:運転士免許 イ:特別教育
- 4.ア:運転士免許 イ:技能講習
正解:4
解説
考え方
労働安全衛生法関係の規定では、つり上げ荷重が1 t以上の移動式クレーンの運転業務(道路上を走行させる運転を除く)に従事するには、移動式クレーン運転士免許を受けた者でなければならないと定められています。ただし、つり上げ荷重が1 t以上5 t未満の移動式クレーンについては、小型移動式クレーン運転技能講習を修了した者もその業務に就くことができるとされています。
したがって空欄アには「運転士免許」、空欄イには「技能講習」が入ります。
答え:4 ア:運転士免許 イ:技能講習
つり上げ荷重1 t以上の移動式クレーンは原則「運転士免許」が必要ですが、1 t以上5 t未満に限り「技能講習」修了者でも運転できるという例外がある点を押さえておきましょう。「特別教育」は、つり上げ荷重1 t未満の移動式クレーンの運転などに必要な、より簡易な教育です。
No.63
法規労働時間,休憩時間に関する次の記述において,[ ]に当てはまる語句の組合せとして,「労働基準法」上,正しいものはどれか。「使用者は,労働時間が[ア]を超える場合においては少なくとも[イ]の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならない。」
- 1.ア:6時間 イ:30分
- 2.ア:6時間 イ:45分
- 3.ア:8時間 イ:30分
- 4.ア:8時間 イ:45分
正解:2
解説
考え方
労働基準法では、使用者は労働時間が6時間を超える場合には少なくとも45分、8時間を超える場合には少なくとも1時間の休憩時間を、労働時間の途中に与えなければならないと定められています。
設問の空欄は「労働時間が[ア]を超える場合においては少なくとも[イ]の休憩時間を与えなければならない」という文で、選択肢の組合せから該当するものを選ぶと、アに「6時間」、イに「45分」が入る組合せが労働基準法の規定と一致します。
答え:2 ア:6時間 イ:45分
労働基準法の休憩時間の基準は「6時間超で45分以上」「8時間超で1時間以上」の2段階になっています。「6時間・45分」と「8時間・1時間」の組合せを混同しないようにしましょう。
No.64
法規次の設備のうち,消費されるエネルギー量を評価される建築設備として,「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」上,定められていないものはどれか。
- 1.空気調和設備
- 2.照明設備
- 3.給湯設備
- 4.非常用自家発電設備
正解:4
解説
考え方
建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律(建築物省エネ法)では、建築物のエネルギー消費性能を評価する際、空気調和設備(空調設備)、機械換気設備、照明設備、給湯設備、昇降機(エレベーター等)を評価対象の建築設備として定めています。
これに対し、「非常用自家発電設備」は、停電時など非常時にのみ稼働する予備電源設備であり、建築物が通常時に消費するエネルギー消費性能を評価する対象には含まれていません。
答え:4 非常用自家発電設備
建築物省エネ法が評価するのは、空調・換気・照明・給湯・昇降機といった、建物の通常運用時に日常的にエネルギーを消費する設備です。非常時のみ稼働する自家発電設備は、この評価対象には含まれない点を押さえておきましょう。
掲載している試験問題は、一般財団法人 建設業振興基金が公表した過去問題を使用しています。図・写真は表示用に一部トリミング等の加工をしています。解説は当サイトが独自に作成したものです。