令和8年度 1級管工事施工管理技術検定 第一次検定の問題と解説【全73問】
全問題を正答・解説付きで掲載しています。
この試験は選択解答制です。問題A No.1〜14は必須、No.15〜37から12問、No.38〜44は必須、問題B No.1〜9は必須、No.10〜21から10問、No.22〜29は必須(応用能力問題・各問とも正解を2つ選ぶ)で解答します。
この試験回をクイズ形式で解く →問題A No.1
機械工学等(原論・電気・建築)北緯35度の地点の夏至の日における、終日の直達日射量の最も大きいものとして、適当なものはどれか。 ただし、終日快晴とし、日射を遮る要素はないものとする。 なお、北緯35度線が通る都市としては、京都市、南房総市等がある。
- 1.南向き鉛直面
- 2.東向き鉛直面
- 3.北東向き鉛直面
- 4.北向き鉛直面
正解:2
解説
考え方
夏至の頃は太陽の高度が高く,南向きの壁には日射が浅い角度でしか当たりません。一方,東向きの壁は午前中に,太陽が低い位置から壁に正面に近い角度で当たるため,終日の直達日射量は鉛直面のなかで最も大きくなります。選択肢3の北東向きの壁は,朝の早い時間に斜めから当たる程度で,東向きより少なくなります。選択肢4の北向きの壁は,夏至でも日の出直後と日没前にわずかに当たるだけで,最も小さくなります。
答え:2
夏は東西面の日射が大きく,冬は南面の日射が大きいと覚えると整理しやすいです。
問題A No.2
機械工学等(原論・電気・建築)水平な円管の直管部を流体が流れている場合、「管摩擦係数」、「管内径」及び「平均流速」の組合せのうち、単位長さ当たりの圧力損失が最も大きいものとして、適当なものはどれか。 ただし、他の条件は同じとし、圧力損失はダルシー・ワイスバッハの式によるものとする。
- 1.管摩擦係数 0.02,管内径 200 mm,平均流速 1.0 m/s
- 2.管摩擦係数 0.02,管内径 300 mm,平均流速 1.5 m/s
- 3.管摩擦係数 0.03,管内径 200 mm,平均流速 1.5 m/s
- 4.管摩擦係数 0.03,管内径 300 mm,平均流速 1.0 m/s
正解:3
解説
考え方
ダルシー・ワイスバッハの式では,単位長さ当たりの圧力損失は「管摩擦係数 × (1/管内径) × 密度 × 流速の二乗/2」で表されます。密度などの他の条件は同じなので,「管摩擦係数 × 流速の二乗 ÷ 管内径(m)」を比べれば大小が分かります。 選択肢1は 0.02×1.0²÷0.2=0.10,選択肢2は 0.02×1.5²÷0.3=0.15,選択肢3は 0.03×1.5²÷0.2=0.3375,選択肢4は 0.03×1.0²÷0.3=0.10 となり,選択肢3が最大です。
答え:3
流速は二乗で効くので,流速が大きく管内径が小さい組合せが最も損失が大きくなります。
問題A No.3
機械工学等(原論・電気・建築)下図に示す水平な円管内を空気が流れている場合、断面Bにおける風速として、適当なものはどれか。 ただし、断面Aにおける管の内径は200 mm、風速は2 m/s、断面Bにおける管の内径は100 mmとし、空気は非圧縮性かつ等温で、それぞれの断面内での各部の風速は等しいものとする。

- 1.1 m/s
- 2.2 m/s
- 3.4 m/s
- 4.8 m/s
正解:4
解説
考え方
非圧縮性の流体では,どの断面でも流量(断面積×風速)が同じになります(連続の式)。円管の断面積は内径の二乗に比例するので,内径が200 mmから100 mmに半分になると断面積は4分の1になります。流量が同じなら風速は4倍になり,2 m/s × 4 = 8 m/s です。選択肢3の4 m/s は,内径の比(2倍)をそのまま掛けてしまった間違いです。
答え:4
管径が半分で風速は4倍(二乗)と覚えておくと,計算が速くなります。
問題A No.4
機械工学等(原論・電気・建築)流体に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.ベルヌーイの定理は、流体の持っている運動エネルギー、重力による位置エネルギー及び圧力によるエネルギーの総和が流線に沿って一定に保たれることを示している。
- 2.レイノルズ数は、慣性力と粘性力の比で表される無次元数であり、層流と乱流の判定の目安となる。
- 3.ポンプ及び配管系に外部から強制的な力が与えられていないにもかかわらず、流体の流量と圧力が周期的に変動する現象を、ウォーターハンマーという。
- 4.流動する液体が局部的にその温度での飽和蒸気圧以下となり気泡が発生する現象を、キャビテーションという。
正解:3
解説
考え方
選択肢1のベルヌーイの定理,選択肢2のレイノルズ数,選択肢4のキャビテーションの説明はどれも正しい内容です。 選択肢3は,ポンプや配管に外から力が加わっていないのに流量と圧力が周期的に変動する現象を述べており,これは「サージング」の説明です。ウォーターハンマーは,弁の急閉やポンプの急停止などで流速が急に変わり,管内に衝撃的な圧力変動が生じる現象のことです。
答え:3
ウォーターハンマーは急な操作が原因,サージングは運転状態そのものが原因,と区別しましょう。
問題A No.5
機械工学等(原論・電気・建築)熱に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.カルノーサイクルの熱効率は、高温熱源と低温熱源の温度比の二乗に比例する。
- 2.断熱状態において不可逆変化が生じると、エントロピーは増加する。
- 3.異なる2種類の金属線の両端同士を接合して作った回路において、直流電流を流すと、一方の接合点の温度が下がり、他方の接合点の温度が上がる。
- 4.気体では、定圧比熱は定容比熱より大きい。
正解:1
解説
考え方
カルノーサイクルの熱効率は「1 -(低温熱源の絶対温度 ÷ 高温熱源の絶対温度)」で表され,温度比の二乗に比例するわけではありません。そのため選択肢1が適当でない記述です。 選択肢2のとおり,断熱状態で不可逆変化が起こるとエントロピーは増加します。選択肢3はペルチェ効果の説明で正しい内容です。選択肢4も,気体は定圧で加熱すると膨張して仕事をする分だけ熱が余計に必要になるため,定圧比熱の方が大きくなります。
答え:1
カルノー効率は「1 - 低温÷高温」(絶対温度)と覚えておきましょう。
問題A No.6
機械工学等(原論・電気・建築)下図に示す等質な材料でできた両面が平行な平面壁内を、高温側壁面から低温側壁面へ壁を通して2秒間で移動する熱量が32 Jの場合、壁の熱伝導率の値として適当なものはどれか。 ただし、高温側壁面と低温側壁面の温度差は5 K、壁の表面積は各2 m²、厚さは1 mとする。

- 1.0.4 W/(m・K)
- 2.1.6 W/(m・K)
- 3.6.4 W/(m・K)
- 4.25.6 W/(m・K)
正解:2
解説
考え方
2秒間に32 Jの熱が移動するので,熱流量は 32 ÷ 2 = 16 W です。平面壁の熱伝導の式は「熱流量 = 熱伝導率 × 面積 × 温度差 ÷ 厚さ」なので,熱伝導率 = 16 × 1 ÷(2 × 5)= 1.6 W/(m・K) となります。32 Jを2秒で割らずに計算すると選択肢3や選択肢1に,面積を掛け忘れると選択肢4になってしまうので注意が必要です。
答え:2
まず J を W(J/s)に直すのが最初の一歩です。
問題A No.7
機械工学等(原論・電気・建築)下図に示す湿り空気線図において、状態点Aの空気が熱交換器の表面に十分に接触し、その空気の露点温度より低い温度まで冷却された場合、熱交換器の表面に接する空気層の状態点として、適当なものはどれか。

- 1.①
- 2.②
- 3.③
- 4.④
正解:3
解説
考え方
空気を冷やしていくと,まず絶対湿度が一定のまま左へ(温度だけ下がって)進み,飽和空気線にぶつかった点が露点温度です。そこからさらに冷やすと,水分が結露して取り除かれるため,空気の状態は飽和空気線に沿って左下へ移ります。したがって,熱交換器の表面に接する空気層は,Aより低温・低湿度の飽和線上の点になり,選択肢3の③です。 選択肢1の①は飽和線上でもAより絶対湿度が高い点で,結露で湿度が増えることはないため不適当です。選択肢2の②はAと同じ絶対湿度なので,冷却のみで結露していない状態,選択肢4の④は飽和線上にありません。
答え:3
露点を過ぎたら飽和線に沿って下がる,と覚えましょう。
問題A No.8
機械工学等(原論・電気・建築)下図は、温室効果ガスである二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素及びハイドロフルオロカーボン類(HFCs)の日本の排出量の算定値(CO₂換算)の1990年度から2023年度(ただし、HFCsは1990年から2023年)までの推移である。二酸化炭素の排出量の算定値(CO₂換算)の推移を表したものとして、適当なものはどれか。 なお、下図は、環境省が発表した日本の温室効果ガスの排出量の算定値(CO₂換算)を用いて、作成したものである。

- 1.①
- 2.②
- 3.③
- 4.④
正解:1
解説
考え方
日本の温室効果ガス排出量のうち,二酸化炭素は圧倒的に多く,CO₂換算で年間およそ10億トンから13億トン程度です(図は百万トン単位)。グラフで1,000(百万トン)前後から1,300の水準にあるのは①だけなので,選択肢1が答えです。メタンは減少傾向で50から30程度の②,一酸化二窒素は30から16程度の③,HFCsは増加傾向で④に当たり,いずれも①より1桁以上小さい値です。
答え:1
グラフの縦軸が途中で省略されている点に注意し,桁の違いで判断しましょう。
問題A No.9
機械工学等(原論・電気・建築)冬季の外壁に接する室における室内側壁面の表面結露に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.外壁2面に接する隅の部分は、一般的に、中央部より結露を生じやすい。
- 2.天井から温風を吹出す暖房をしている室内では、一般的に、天井付近に比べて、床付近の方が結露を生じやすい。
- 3.室内空気の流動が少なくなると、結露を生じやすくなる。
- 4.外壁に断熱材を設けると、熱通過率が小さくなるため、結露を生じやすくなる。
正解:4
解説
考え方
壁の室内側表面の温度が空気の露点温度より低いと結露します。外壁に断熱材を設けると熱通過率が小さくなり,壁の室内側表面温度が室温に近づくので,結露は起こりにくくなります。そのため選択肢4が適当でない記述です。 選択肢1の隅の部分は外気に冷やされる面が多く,空気も動きにくいので結露しやすくなります。選択肢2は,天井から温風を出すと床付近が冷えやすいため正しい内容です。選択肢3も,空気が動かないと壁面に熱が伝わりにくく表面温度が下がり,結露しやすくなります。
答え:4
断熱は結露の対策になる,と覚えておくと間違えにくくなります。
問題A No.10
機械工学等(原論・電気・建築)音、振動及び腐食に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.NC曲線で示される音圧レベルの許容値は、周波数が高いほど小さい。
- 2.金属バネより防振ゴムの方が、加振力の振動数が低い系の防振材料として適している。
- 3.酸素を含む水中での鉄の腐食速度は、水温の影響を受ける。
- 4.水中でイオン化傾向が異なる金属を接触させた場合、イオン化傾向が大きい金属の方が腐食しやすい。
正解:2
解説
考え方
選択肢2が逆の記述です。防振ゴムは固有振動数が比較的高く,振動数の高い系の防振に向いています。振動数が低い系では,たわみが大きく取れる金属バネ(コイルばね)の方が適しています。 選択肢1のNC曲線は,周波数が高いほど許容される音圧レベルが小さくなる曲線で正しい内容です。選択肢3のとおり,水温が高いほど鉄の腐食は速く進みます(ある温度まで)。選択肢4は異種金属接触腐食の説明で,イオン化傾向が大きい方が陽極となって腐食します。
答え:2
防振材料は,低い振動数にはばね,高い振動数にはゴムと対にして覚えましょう。
問題A No.11
機械工学等(原論・電気・建築)低圧三相誘導電動機の保護に用いられる保護継電器(2Eリレー)の保護目的として、適当なものはどれか。
- 1.過負荷保護及び欠相保護
- 2.過負荷保護及び短絡保護
- 3.欠相保護及び反相保護
- 4.短絡保護及び反相保護
正解:1
解説
考え方
2Eリレーは2素子の電子式保護継電器で,電動機の過負荷(過電流)と欠相を検出して保護します。反相(相順の逆転)まで検出するのは,素子が3つの3Eリレーです。短絡は電動機の保護継電器ではなく,配線用遮断器やヒューズなどの短絡保護装置で守るものなので,選択肢2と選択肢4は適当ではありません。選択肢3は過負荷を含まないため不適当です。
答え:1
2Eは「過負荷・欠相」,3Eは「過負荷・欠相・反相」と覚えましょう。
問題A No.12
機械工学等(原論・電気・建築)工事後に点検できなくなる隠ぺい場所に低圧屋内配線を施設する工事として、適当でないものはどれか。 ただし、事務所ビル内の乾燥した場所(湿気の多い場所又は水気のある場所ではない。)に施設するものとする。
- 1.合成樹脂管(PF管)工事
- 2.ライティングダクト工事
- 3.ケーブル工事
- 4.金属可とう電線管工事
正解:2
解説
考え方
点検できない隠ぺい場所に施設できる低圧屋内配線の工事は,金属管工事,合成樹脂管工事,ケーブル工事,金属可とう電線管工事などで,電線が管や外装で守られているものです。選択肢1,3,4はこれに当たります。ライティングダクト工事は,ダクトが露出しているのが前提で,天井裏や壁の中のような点検できない隠ぺい場所には施設できません。
答え:2
ダクト類(ライティングダクト,金属ダクト,バスダクト)は点検できる場所用と覚えましょう。
問題A No.13
機械工学等(原論・電気・建築)鉄筋コンクリート造の建築物に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.耐震壁は、地震に対して有効であり、バランスよく配置しなければならない。
- 2.鉄筋とコンクリートは、常温では線膨張係数がほぼ等しく、付着性がよい。
- 3.ラーメン構造は、柱と梁の接合部をピン接合とした構造形式である。
- 4.構造体は、建築物に作用する荷重及び外力に対して安全な構造とする。
正解:3
解説
考え方
ラーメン構造は,柱と梁の接合部を剛接合(動かないように固く固定)した構造形式です。ピン接合は回転を許す接合で,トラス構造などで使われます。そのため選択肢3が適当でない記述です。 選択肢1の耐震壁は,偏りなくバランスよく配置するのが原則です。選択肢2は,鉄筋とコンクリートの線膨張係数がほぼ等しいことが鉄筋コンクリートが成り立つ理由の一つです。選択肢4も当然の基本条件です。
答え:3
ラーメンは「剛接合」,トラスは「ピン接合」と対で覚えましょう。
問題A No.14
機械工学等(原論・電気・建築)鉄筋コンクリート造の建築物の梁に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.梁の主筋は、梁の材軸方向に配する。
- 2.梁貫通孔が並列する場合は、その中心間隔は梁貫通孔の径の平均値の3倍以上とする。
- 3.主筋を引張側だけに入れる梁を単筋梁、引張側と圧縮側に入れる梁を複筋梁という。
- 4.梁貫通孔の径は、梁せいの1/2以下とする。
正解:4
解説
考え方
梁に設ける貫通孔の径は,梁せいの3分の1以下とするのが一般的な基準です。2分の1まで認めると梁の強度が不足するため,選択肢4が適当でない記述です。 選択肢2のとおり,孔が並ぶ場合の中心間隔は孔径の平均値の3倍以上とします。選択肢1は梁の主筋の向き,選択肢3は単筋梁と複筋梁の定義でどちらも正しい内容です。
答え:4
貫通孔は「径は梁せいの1/3以下」「中心間隔は径の平均の3倍以上」とセットで覚えましょう。
問題A No.15
空調・衛生設備省エネルギーを目的とする空調計画に関する記述として、適当でないものはどれか。
- 1.予冷予熱時に、最大限の外気を取り入れるように制御する。
- 2.空調対象室のCO₂濃度を計測し、外気取入れ量を制御する。
- 3.熱源機器を適切な容量・台数に分割し台数制御を行う。
- 4.冷温水の大温度差空調システムを採用し、ポンプの搬送動力を削減する。
正解:1
解説
考え方
始業前の予冷・予熱時は,室内に人がいないので換気の必要がなく,外気を入れると余計な冷暖房負荷が増えるだけです。そのため,外気の取入れを停止(外気カット)するのが省エネの考え方で,選択肢1は適当でありません。 選択肢2のCO₂濃度による外気量制御,選択肢3の熱源の台数制御,選択肢4の大温度差による流量削減(ポンプ動力の削減)は,いずれも代表的な省エネの手法です。
答え:1
予冷予熱時は外気を止める,在室人数に応じて外気を減らす,と覚えましょう。
問題A No.16
空調・衛生設備空気調和方式に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.定風量単一ダクト方式は、各空調対象室間で時刻別負荷変動パターンが異なる場合、各室内温度のアンバランスが生じやすい。
- 2.ペリメーター空気処理方式は、コールドドラフトの防止に有効である。
- 3.変風量単一ダクト方式に用いる変風量(VAV)ユニットは、試運転時の風量調整が行いやすい。
- 4.床吹出し方式は、暖房運転時の居住域における垂直方向の温度差が大きい。
正解:4
解説
考え方
床吹出し方式は,居住域に直接給気するため,居住域内の上下の温度差が小さくなるという特徴があります。選択肢4は「大きい」としているので適当でありません。 選択肢1は,定風量単一ダクト方式が室ごとの負荷変動に対応しにくい点を述べており正しい内容です。選択肢2は,窓際(ペリメーター)で空気を処理して冷気の降下(コールドドラフト)を防ぐ方式で,選択肢3は,VAVユニットが各室ごとに風量を調整できるため正しい記述です。
答え:4
床吹出しは居住域のみを空調するため,省エネで垂直温度差も小さいのが長所です。
問題A No.17
空調・衛生設備下図に示す冷房時の湿り空気線図における空気調和機のコイルの冷却負荷の値として適当なものはどれか。 ただし、送風量は9,000 m³/h、空気の密度は1.2 kg/m³とする。

- 1.42 kW
- 2.57 kW
- 3.60 kW
- 4.75 kW
正解:3
解説
考え方
冷房時に外気と室内からの還り空気を混ぜた空気が,空気調和機のコイルに入ります。図では,外気が85 kJ/kg,室内の還気が60 kJ/kg,その混合点が66 kJ/kg で,コイルを出た空気が46 kJ/kg です。コイルでの比エンタルピー差は 66 - 46 = 20 kJ/kg です。 質量流量は 9,000 m³/h × 1.2 kg/m³ ÷ 3,600 s = 3 kg/s なので,冷却負荷は 3 × 20 = 60 kW となります。選択肢4の75 kW は 85 - 60 = 25 kJ/kg(外気と還気の差)を使った値,選択肢1の42 kW は 60 - 46 = 14 kJ/kg(還気とコイル出口の差)を使った値で,いずれも誤りです。コイルに入るのは混合点の空気である点に注意が必要です。
答え:3
コイル入口は外気と還気の混合点,というのが落とし穴です。
問題A No.18
空調・衛生設備変風量単一ダクト方式の自動制御設備において、「制御する機器」と「検出要素」の組合せとして、適当でないものはどれか。
- 1.空気調和機の冷温水コイルの制御弁 ― 空気調和機の給気温度
- 2.空気調和機の給気用送風機 ― 外気温度
- 3.加湿器 ― 還気ダクト内の空気湿度
- 4.変風量(VAV)ユニット ― 室内温度
正解:2
解説
考え方
変風量単一ダクト方式では,VAVユニットが室温に応じて風量を絞るため,ダクト内の圧力が変わります。給気用送風機は,このダクト内の静圧を一定に保つように回転数などを制御するのが基本で,外気温度で制御するものではありません。選択肢2が適当でありません。 選択肢1の冷温水コイルの制御弁は給気温度で,選択肢3の加湿器は還気の湿度で,選択肢4のVAVユニットは室内温度で制御するもので,どれも一般的な組合せです。
答え:2
VAV方式の送風機=静圧制御,と覚えましょう。
問題A No.19
空調・衛生設備熱負荷に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.暖房負荷計算では、一般的に、土間床及び地中壁からの熱負荷を見込む。
- 2.人体からの発生熱量は、室内温度が変わっても全発熱量はほとんど変わらないが、室温が上がるほど顕熱量が小さくなり、潜熱量が大きくなる。
- 3.冷房負荷計算では、窓ガラスを通過する熱負荷は、太陽日射熱のみを見込む。
- 4.日射及び夜間放射の影響を受ける外壁の熱負荷計算は、一般的に、実効温度差を用いる。
正解:3
解説
考え方
窓ガラスを通る熱は,日射が透過する熱と,室内外の温度差による貫流熱の2種類があり,冷房負荷計算では両方を見込みます。日射熱のみとする選択肢3が適当でない記述です。 選択肢1の暖房時の土間床・地中壁,選択肢2の人体発熱の顕熱・潜熱の変化,選択肢4の実効温度差の使い方は,いずれも正しい内容です。
答え:3
窓は「日射」と「温度差による貫流」の合計で考えましょう。
問題A No.20
空調・衛生設備地域冷暖房に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.地域冷暖房の熱需用者側の建物は、熱源機器の設置が不要なため床面積の利用率が高くなる。
- 2.地域冷暖房は、発電設備を併設することにより、これの排熱を利用することができる。
- 3.地域冷暖房とは、1箇所又は数箇所の熱源プラントから、地域内の多種・多数の施設等に、蒸気、温水あるいは冷水等の熱媒を、配管を通じて供給するものである。
- 4.地域冷暖房を計画する際は、冷暖房の使用時間帯が同じような需要者を広く求める必要がある。
正解:4
解説
考え方
地域冷暖房では,事務所,商業施設,住宅など,使用時間帯や負荷のピークが異なる需要者を集めると,全体の負荷が平準化され,熱源設備の容量を小さくできて効率よく運転できます。使用時間帯が同じような需要者ばかり集めると,ピークが重なって利点が薄れるため,選択肢4が適当でありません。 選択肢1の建物側の熱源室が不要になる点,選択肢2の発電設備の排熱利用,選択肢3の定義は,どれも正しい内容です。
答え:4
需要者は同じ種類でなく,いろいろな用途を混ぜるのがコツです。
問題A No.21
空調・衛生設備蓄熱方式に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.蓄熱槽を利用した空調方式は、ピークカットによる熱源機器の容量を低減することができる。
- 2.二次側配管系を開放回路とした場合、密閉回路に比べてポンプ揚程が小さくなる。
- 3.水蓄熱槽には、建物の二重スラブ内等を利用する完全混合型、水深の深い水槽を用いる温度成層型等がある。
- 4.氷蓄熱方式は、氷の融解潜熱を利用するため、水蓄熱方式に比べて蓄熱槽容量を小さくできる。
正解:2
解説
考え方
二次側配管系が開放回路(水が大気に開放された回路)の場合,ポンプは水を蓄熱槽の水面より高い位置まで押し上げる必要があり,その分の高さ(実揚程)が加わるため,密閉回路よりポンプ揚程は大きくなります。選択肢2は「小さくなる」としているので適当でありません。 選択肢1のピークカット,選択肢3の水蓄熱槽の種類,選択肢4の氷蓄熱(融解潜熱を使うので槽が小さくて済む)は,いずれも正しい内容です。
答え:2
開放回路は静水頭ぶん揚程が増える,と覚えておきましょう。
問題A No.22
空調・衛生設備在室人員30人の居室の二酸化炭素濃度を1.0×10⁻³ m³/m³以下に保つために、必要な最小換気量として、適当なものはどれか。 ただし、外気中の二酸化炭素濃度は0.4×10⁻³ m³/m³、人体からの二酸化炭素発生量は0.02 m³/(h・人)とする。
- 1.600 m³/h
- 2.800 m³/h
- 3.1,000 m³/h
- 4.1,200 m³/h
正解:3
解説
考え方
必要換気量は「二酸化炭素の発生量 ÷(室内の許容濃度 - 外気の濃度)」で求めます。発生量は 0.02 × 30 = 0.6 m³/h,濃度差は 1.0×10⁻³ - 0.4×10⁻³ = 0.6×10⁻³ なので,必要換気量は 0.6 ÷ 0.0006 = 1,000 m³/h です。外気濃度を引き忘れて 1.0×10⁻³ で割ると600 m³/h(選択肢1)になってしまいます。
答え:3
外気にもすでにCO₂が含まれているため,濃度差で割る点が肝心です。
問題A No.23
空調・衛生設備換気に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.密閉式燃焼器具のみを設けた室には、火気を使用する室としての換気設備を設けなくてよい。
- 2.誘引誘導換気システムは、一般的に、地下駐車場等の極めて広い範囲を第一種機械換気するときに使用される。
- 3.ボイラー室の換気は、室内発熱を除去するため、第三種機械換気方式とする。
- 4.開放式燃焼器具のフードにⅡ型フードを用いる場合、火源からフード下端までの高さは1m以内としなければならない。
正解:3
解説
考え方
選択肢3が適当でないものです。第三種機械換気は排気だけを機械で行い、室内が負圧になる方式です。ボイラー室は燃焼用の空気を確実に取り入れる必要があり、負圧にすると燃焼が不安定になったり排気がうまく流れなくなったりするため、一般に給気を機械で行う第一種または第二種機械換気とします。
選択肢1は、密閉式燃焼器具は燃焼用空気を屋外から直接取り入れて排気も屋外に出す器具なので、室内の空気を汚さず、火気使用室としての換気設備は不要という扱いです。選択肢2の誘引誘導換気システムは、ジェットファンなどで空気を誘引して流す方式で、広い地下駐車場に使われます。選択肢4は、Ⅱ型フードの設置条件として正しい内容です。
答え:3
ボイラー室は「燃焼用の空気を送り込む」ので、負圧になる第三種は避ける、と覚えてください。
問題A No.24
空調・衛生設備下図に示す2階建ての建築物の機械排煙設備において、各部が受け持つ必要最小排煙風量として、適当でないものはどれか。 ただし、本設備は「建築基準法」の避難安全検証法(区画、階、全館)及び特殊な構造によらないものとする。また、上下階の排煙口は同時開放しないものとし、隣接する2防煙区画は同時開放の可能性があるものとする。

- 1.ダクトA部:24,000 m3/h
- 2.ダクトB部:27,000 m3/h
- 3.ダクトC部:42,000 m3/h
- 4.排煙機:54,000 m3/h
正解:2
解説
考え方
排煙風量は、防煙区画1つだけを受け持つ場合は「床面積1 m2あたり1 m3/min」、2つ以上の防煙区画にまたがって受け持つ場合は「最大の防煙区画の床面積1 m2あたり2 m3/min」で求めます。1時間あたりにするには60倍します。
選択肢1のA部は400 m2の区画だけを受け持つので、400×1×60=24,000 m3/hで適当です。選択肢3のC部は2階の350 m2の2区画(隣接で同時開放の可能性あり)を受け持つので、350×2×60=42,000 m3/hで適当です。選択肢2のB部は1階の3区画を受け持つ幹線なので、最大区画450 m2の2倍で、450×2×60=54,000 m3/hが必要です。27,000 m3/hは区画1つ分の値で、不足しています。選択肢4の排煙機は、上下階は同時開放しないので1階側と2階側の大きい方、つまり54,000 m3/hで適当です。
答え:2
複数の防煙区画をまたぐダクトは「最大区画×2」、1つだけなら「面積×1」です。
問題A No.25
空調・衛生設備機械排煙設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。 ただし、本設備は「建築基準法」の避難安全検証法(区画、階、全館)及び特殊な構造によらないものとする。
- 1.排煙口は、防煙区画の各部分から水平距離で50m以下となるように設ける。
- 2.排煙口は、避難方向と煙の流れが反対になるように設ける。
- 3.排煙口は、不燃材料とする。
- 4.排煙口の手動開放装置を壁に設ける場合、手で操作する部分の高さは、床面から80cm以上1.5m以下の高さとする。
正解:1
解説
考え方
選択肢1が適当でないものです。排煙口は、防煙区画のどの部分からも水平距離が30m以下になるように設けます。50mでは煙の排出が間に合わなくなるため不適当です。
選択肢2は、煙の流れる向きと避難する向きが同じだと避難者が煙に巻かれやすいので、反対になるようにするという考え方で正しいです。選択肢3の排煙口を不燃材料とすること、選択肢4の手動開放装置の操作部分の高さ(床面から80cm以上1.5m以下、天井から吊り下げる場合は約1.8m)も、基準どおりです。
答え:1
排煙口の水平距離は「30m以下」と覚えてください。
問題A No.26
空調・衛生設備上水道の浄水施設に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.凝集池の混和池では、フロックを大きく成長させるため、かく拌しない。
- 2.沈殿池は、フロックを沈殿除去し、ろ過池の負荷を軽くする池である。
- 3.ろ過池は、原水をろ過する速度によって、緩速ろ過池、急速ろ過池がある。
- 4.高度浄水処理には、活性炭処理、オゾン処理、生物処理等が用いられる。
正解:1
解説
考え方
選択肢1が適当でないものです。凝集池は、薬品を水に素早く均一に混ぜる「混和池」と、小さな粒をゆっくりかき混ぜて大きなフロックに育てる「フロック形成池」に分かれます。フロックを大きく成長させるために緩やかにかく拌するのはフロック形成池のほうで、混和池は急速にかく拌して薬品を行き渡らせる池です。
選択肢2は、フロックを沈めて取り除き、後段のろ過池の負担を減らすという沈殿池の役割どおりです。選択肢3のろ過速度による分類、選択肢4の高度浄水処理の方式も正しい内容です。
答え:1
混和池は「急速に混ぜる」、フロック形成池は「ゆっくり混ぜる」と対にして覚えます。
問題A No.27
空調・衛生設備下水道に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.分流式の汚水管きょは、合流式の管きょに比べ小口径のため、管きょの勾配が急になり埋設が深くなる場合がある。
- 2.管きょは、固形物の停滞を防ぐため、流量が大きくなる下流ほど勾配が急になるようにする。
- 3.硬質塩化ビニル管等の可とう性がある管きょの基礎は、自由支承の砂又は砕石基礎としてよい。
- 4.分流式の下水道において、管きょ内の計画下水量に対する最小流速は、汚水管きょに比べて雨水管きょの方が大きい。
正解:2
解説
考え方
選択肢2が適当でないものです。下水の管きょは、流量が増える下流ほど管径が大きくなり、少ない勾配でも流速が保てるため、勾配は下流ほど緩やかにします。下流ほど急にすると、掘削が深くなって工事費もかさみます。
選択肢1は、分流式の汚水管きょは流量が少なく小口径になるため、必要な流速を確保しようとして勾配が急になり、埋設が深くなることがあるという内容で正しいです。選択肢3の可とう性管の基礎、選択肢4の最小流速(雨水管のほうが汚水管より大きい)も正しい内容です。
答え:2
上流は急勾配、下流は緩勾配です。
問題A No.28
空調・衛生設備給水設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.負荷流量の算定に使用される器具の同時使用率は、同一の設置器具数が多くなるほど低くなる。
- 2.水道用直結加圧形ポンプユニットの給水量は、時間平均予想給水量とする。
- 3.受水タンクの有効容量は、一般的に、1日使用水量の半分程度とする。
- 4.逆サイホン作用は、水受け容器中に吐出された水等が、給水管内に生じた負圧により管内に逆流することである。
正解:2
解説
考え方
選択肢2が適当でないものです。水道用直結加圧形ポンプユニットは、タンクを介さず水道の配水管から直接加圧して給水するため、使用水量のピークにその場で対応できなければなりません。したがって給水量は時間平均ではなく、瞬時最大予想給水量とします。
選択肢1は、器具の数が多いほど全部が同時に使われる確率は下がるので正しいです。選択肢3の受水タンクの容量は1日使用水量の半分程度が目安で正しいです。選択肢4は逆サイホン作用の説明として正しい内容です。
答え:2
タンクがある方式は平均、タンクなしの直結方式は瞬時最大、という違いを押さえます。
問題A No.29
空調・衛生設備給水設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.大便器の器具給水負荷単位は、ロータンク方式より洗浄弁方式の方が小さい。
- 2.揚水管の横引き配管が長くなる場合、水柱分離が生じないように下層階で横引きをする。
- 3.受水タンクにおいて、地震時に水面が波動を起こし、水の自由表面がタンクの天井面や側面に衝突する現象をスロッシングという。
- 4.飲料用給水配管と空調配管を弁を介して接続する場合、クロスコネクションに該当する。
正解:1
解説
考え方
選択肢1が適当でないものです。器具給水負荷単位は、器具が使われたときの水の出方の大きさを表す数値です。洗浄弁方式は短時間に大量の水を流すので、ロータンク方式より大きな値になります。「小さい」は逆です。
選択肢2の水柱分離は、揚水管の横引きが高い位置にあるとポンプ停止時に管内の水が切れる現象で、横引きを下層階で行うのが対策です。選択肢3のスロッシングの説明、選択肢4のクロスコネクション(飲料水系統と他の系統を弁を介してでもつなぐこと)の説明も正しいです。
答え:1
洗浄弁は「一気に大量に流す」ので負荷単位が大きい、と覚えてください。
問題A No.30
空調・衛生設備中央式給湯設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.下向き循環方式の場合、配管の空気抜きを考慮して、給湯管、返湯管とも先下り勾配とする。
- 2.密閉式膨張タンクの給湯系統への接続位置は、給水管が貯湯タンクへ接続される直近とする。
- 3.給湯用循環ポンプの循環湯量は、循環配管路の熱損失と許容温度降下等により決定する。
- 4.給湯用循環ポンプの揚程は、貯湯タンクと最高所の給湯栓との高低差により決定する。
正解:4
解説
考え方
選択肢4が適当でないものです。給湯の循環配管は、貯湯タンクから出て戻ってくる閉じた回路です。この回路の中では高低差による水の重さは行きと帰りで打ち消し合うため、循環ポンプが負担するのは配管や弁類の摩擦損失分だけです。貯湯タンクと最高所の給湯栓との高低差で揚程を決めるのは誤りです。
選択肢3は、循環湯量を配管からの熱損失と、許容する温度の下がり幅から決めるという内容で正しいです。選択肢1の下向き循環方式の勾配、選択肢2の密閉式膨張タンクの接続位置も、一般的な設計の考え方に合っています。
答え:4
循環ポンプは「流量は熱損失から、揚程は摩擦損失から」決めます。
問題A No.31
空調・衛生設備排水設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.排水ポンプの容量は、排水槽への排水流入量がほぼ一定の場合、毎時平均排水流入量の1.2~1.5倍程度とする。
- 2.排水ポンプは、2台一組とし、平常時は2台交互運転、非常時は2台同時運転ができるようにすることが望ましい。
- 3.汚物用水中モーターポンプは、53mmの球形固形物を排出できるものとする。
- 4.雑排水用水中モーターポンプは、地下からの湧水、空調機の排水等の固形物をほとんど含まない水を排出するためのポンプである。
正解:4
解説
考え方
排水用の水中モーターポンプは、扱う水の汚れ具合によって汚物用、雑排水用、湧水用(汚水用)に分けられます。地下からの湧水や空調機の排水のように固形物をほとんど含まない水を扱うのは湧水用のポンプで、雑排水用は厨房排水などの小さな固形物を含む水を扱うポンプです。選択肢4は雑排水用ポンプの用途として湧水を挙げているので、適当ではありません。
選択肢1の毎時平均排水流入量の1.2〜1.5倍という容量の目安、選択肢2の2台一組での交互運転と非常時の同時運転、選択肢3の汚物用ポンプが53mmの球形固形物を通せることは、いずれも一般的な設計基準の内容と合っています。
答え:4
ポンプの種類は「汚物用(大きな異物も通る)」「雑排水用(小さな固形物を含む)」「湧水用(固形物がほぼない)」の三つに分けて覚えます。
問題A No.32
空調・衛生設備排水・通気設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.管径100mmの延長が長い排水横走り管の掃除口の設置間隔は、15m以内とする。
- 2.通気弁は、大気に開放された伸頂通気管のように正圧緩和の効果も期待できる。
- 3.排水トラップの封水深とは、トラップのあふれ面とトラップの水底面頂部との間の垂直距離をいう。
- 4.ループ通気管の管径は、その排水横枝管と通気立て管の管径のうち、いずれか小さい方の1/2以上とする。
正解:2
解説
考え方
選択肢2が適当でないものです。通気弁は、排水管内が負圧になったときだけ弁が開いて空気を吸い込む装置で、管内が正圧になっても空気を逃がすことはできません。大気に開放されている伸頂通気管のように正圧を和らげる働きは期待できないのが通気弁の弱点です。
選択肢1の掃除口の間隔(管径100mm以下は15m以内)、選択肢3の封水深の定義、選択肢4のループ通気管の管径(小さい方の1/2以上)はいずれも正しい内容です。
答え:2
通気弁は「吸うだけ、吐けない」と覚えてください。
問題A No.33
空調・衛生設備排水設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.自己サイホン作用とは、トラップのあふれ縁に毛髪や糸くず等が垂れ下がっていると、徐々にトラップ封水が吸い出されていく現象である。
- 2.排水槽は、定期的に清掃する必要があるため、保守点検用のマンホールを設ける。
- 3.器具排水口からトラップのあふれ面までの垂直距離は、600mmを超えないようにする。
- 4.排水槽の吸込ピットは、排水用水中モーターポンプ吸込部の周囲及び下部に200mm以上の間隔を持たせる。
正解:1
解説
考え方
選択肢1が適当でないものです。トラップのあふれ縁に毛髪や糸くずが垂れ下がり、少しずつ封水が吸い出されていく現象は「毛細管現象」です。自己サイホン作用は、洗面器などで勢いよく排水したときに、トラップと排水管が水で満たされてサイホンのように封水ごと引かれて封水が失われる現象です。
選択肢2のマンホールの設置、選択肢3の器具排水口からトラップのあふれ面までの距離(600mm以内)、選択肢4の吸込ピットの余裕寸法は、いずれも正しい内容です。
答え:1
毛髪で少しずつ減るのは毛細管現象、一気に引かれるのは自己サイホン作用です。
問題A No.34
空調・衛生設備スプリンクラー設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.開放型スプリンクラーヘッドを用いたスプリンクラー設備は、火災感知器等と連動して作動するか、又は手動で一斉開放弁を開いて放水する。
- 2.閉鎖型スプリンクラーヘッドを用いた予作動式スプリンクラー設備は、流水検知装置の二次側配管内を加圧空気で満たしている。
- 3.閉鎖型スプリンクラーヘッドを用いた乾式スプリンクラー設備は、冬期に凍結の恐れがある部分等に用いられる。
- 4.閉鎖型スプリンクラーヘッドを用いた湿式スプリンクラー設備は、ヘッドと火災感知器等の両方が作動しない限り放水しない。
正解:4
解説
考え方
選択肢4が適当でないものです。ヘッドと火災感知器の両方が作動しない限り放水しないのは予作動式の特徴です。湿式は、配管内が常に水で満たされており、火災の熱でヘッドが開けばすぐに放水します。
選択肢1の開放型は、感知器連動か手動で一斉開放弁を開く方式で正しいです。選択肢3の乾式は、配管内を空気で満たすので凍結の恐れがある場所に向いています。選択肢2の予作動式は二次側が空気で満たされた状態で待機する方式で、一般的な説明として問題ありません。
答え:4
湿式は「ヘッドだけ」、予作動式は「ヘッドと感知器の両方」で放水します。
問題A No.35
空調・衛生設備ガス設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.LPガスのガス漏れ警報器は、ガス燃焼器具のある室の天井面が0.6m以上の梁等により区画されている場合は、燃焼器側の天井面から下方0.3m以内に設置する。
- 2.LPガスのバルク供給方式のバルク貯槽は、地盤面に対して固定し移動ができないものである。
- 3.液化天然ガス(LNG)は、無色・無臭の液体であり、硫黄分やその他の不純物を含んでいない。
- 4.都市ガスの引込み管内径が70mm以上となる建物では、引込み管ガス遮断装置を設置する。
正解:1
解説
考え方
選択肢1が適当でないものです。LPガスは空気より重く、漏れると床の近くにたまります。そのためLPガスのガス漏れ警報器は、燃焼器から水平距離で一定の範囲内の、床面から30cm以内の低い位置に設置します。天井面から下方30cm以内に付けるのは、空気より軽い都市ガス(天然ガス)用の警報器の設置方法です。
選択肢2のバルク貯槽の説明、選択肢3のLNGの性質(脱硫・精製されており不純物をほとんど含まない)、選択肢4の引込み管ガス遮断装置の設置条件は正しい内容です。
答え:1
LPガスは「重いから下」、都市ガスは「軽いから上」に警報器を付けます。
問題A No.36
空調・衛生設備JISに規定する「建築物の用途別による屎尿浄化槽の処理対象人員算定基準」に定められている「建築用途」と「算定単位」の組合せとして、適当でないものはどれか。
- 1.工場 ― 定員(人)
- 2.飲食店 ― 延べ面積(m2)
- 3.高等学校 ― 教室数(室)
- 4.ホテル ― 延べ面積(m2)
正解:3
解説
考え方
選択肢3が適当でないものです。JISの処理対象人員算定基準では、高等学校などの学校は延べ面積(m2)を算定単位にします。教室数は使いません。
工場は定員(人)、飲食店とホテルは延べ面積(m2)が算定単位となっており、選択肢1、2、4は基準どおりです。
答え:3
学校は教室数ではなく延べ面積、と覚えてください。
問題A No.37
空調・衛生設備浄化槽に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.合併処理の二次処理工程では、微生物を利用した生物学的処理方式が採用され、生物膜法と活性汚泥法に大別される。
- 2.生物膜法は、接触材の表面に付着した生物膜により、浄化する方式である。
- 3.浄化槽の設置は風通しの良い場所とし、積雪寒冷地を除き、車庫、建築物内への設置は避ける。
- 4.生物膜法には、長時間ばっ気方式と回転板接触方式がある。
正解:4
解説
考え方
選択肢4が適当でないものです。長時間ばっ気方式は、活性汚泥法に分類される方式です。生物膜法には、接触ばっ気方式、回転板接触方式、散水ろ床方式などがあります。
選択肢1の二次処理が生物膜法と活性汚泥法に大別されること、選択肢2の生物膜法の説明、選択肢3の設置場所の考え方は正しい内容です。
答え:4
長時間ばっ気は「活性汚泥法」、回転板は「生物膜法」と整理します。
問題A No.38
機器・材料・設計図書空気調和機に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.デシカント空気調和機は、建物からの排熱を導入外気と熱交換させる全熱交換器を機内に備えたものである。
- 2.ユニット形空気調和機の冷温水兼用コイルは、一般的に、コイル面通過風速を2.5m/s以下として選定する。
- 3.大温度差送風方式の空気調和機は、冷房時の送風温度差を大きくとることで送風量を減らし、送風搬送動力を削減するものである。
- 4.潜熱・顕熱分離形のユニット形空気調和機は、外気負荷を処理するコイルと室内負荷を処理するコイルを機内に備えたものである。
正解:1
解説
考え方
選択肢1が適当でないものです。デシカント空調機は、シリカゲルなどの吸湿剤(デシカント)で空気中の水分を吸着して除湿し、その吸湿剤を排熱などで加熱して再生する空調機です。建物の排熱を導入外気と熱交換させる全熱交換器を備えた機器の説明は、デシカントではなく全熱交換器付きの外気処理機の説明です。
選択肢2のコイル面風速の目安、選択肢3の大温度差送風方式の考え方、選択肢4の潜熱・顕熱分離形の構成は、いずれも正しい内容です。
答え:1
デシカント=吸湿剤で除湿、と覚えてください。
問題A No.39
機器・材料・設計図書冷却塔に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.密閉形冷却塔は、開放形冷却塔に比べて熱交換器等の空気抵抗が大きくなるため、送風機動力が大きくなる。
- 2.外気温度が低い冬期に冷却塔を運転する場合、白煙防止対策として、冷却塔の吹出し空気を加熱してから大気に放出する方法等がある。
- 3.冷却水のスケールは、補給水中のカルシウム等の硬度成分が濃縮されて塩類が析出したもので、連続的なブロー等により、スケール障害を抑制する。
- 4.レンジとは、冷却塔出口空気と入口空気の温度差をいう。
正解:4
解説
考え方
選択肢4が適当でないものです。冷却塔のレンジとは、冷却水の入口水温と出口水温の差のことです。空気の温度差ではありません。
選択肢1は、密閉形は水が熱交換器のコイルの中を通るため、その外側を通る空気の抵抗が大きくなり、送風機の動力も大きくなるという説明で正しいです。選択肢2の白煙防止対策、選択肢3のスケールとブローによる対策も正しい内容です。
答え:4
レンジは「水の温度差」、アプローチは「出口水温と外気湿球温度の差」と整理します。
問題A No.40
機器・材料・設計図書保温及び保冷に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.ロックウール保温材のブランケットは、密度により1号と2号に区分される。
- 2.ポリスチレンフォーム保温材は、主に防露や保冷用として使われる。
- 3.人造鉱物繊維保温材には、ロックウール保温材とグラスウール保温材があり、ロックウール保温材の方が使用温度の上限が低い。
- 4.ポリスチレンフォーム保温材は、独立気泡体を有しており、吸水・吸湿がほとんどないので、水分による断熱性能の低下が小さい。
正解:3
解説
考え方
選択肢3が適当でないものです。ロックウール保温材はグラスウール保温材より高温に耐え、使用温度の上限が高いほうです。「低い」は逆です。
選択肢2と4のポリスチレンフォームは、独立した細かい気泡を持つため水を吸いにくく、防露や保冷に向いているという説明どおりです。選択肢1のブランケットの区分については、密度による区分があるという一般的な内容として扱いました。
答え:3
耐熱性はロックウール(高い)、グラスウール(やや低い)、ポリスチレンフォーム(低い)という順です。
問題A No.41
機器・材料・設計図書配管材料及び配管附属品に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.水道用亜鉛めっき鋼管は、配管用炭素鋼鋼管の白管に比べて亜鉛の付着量が多い。
- 2.水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管の使用に適した流体の温度は、60℃以下である。
- 3.配管用炭素鋼鋼管の最高使用圧力は、1.0MPa程度である。
- 4.脱亜鉛腐食対策を必要とする青銅弁の弁体及び弁棒は、耐脱亜鉛黄銅材料とする。
正解:2
解説
考え方
選択肢2が適当でないものです。水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管は、塩ビの耐熱性の限界から、使用に適した流体の温度が40℃以下とされています。60℃以下というのは誤りです。給湯などの高めの温度には、耐熱性硬質塩化ビニルライニング鋼管など別の管を使います。
選択肢1の亜鉛付着量(水道用亜鉛めっき鋼管は白管より多い)、選択肢3の配管用炭素鋼鋼管の最高使用圧力、選択肢4の脱亜鉛腐食対策の材料は、いずれも正しい内容です。
答え:2
塩ビ系の管は熱に弱く、一般用は40℃以下です。
問題A No.42
機器・材料・設計図書ダクト及びダクト附属品に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.長方形ダクトのかどの継目の構造には、ピッツバーグはぜ又はボタンパンチスナップはぜを使用する。
- 2.厨房用排気フードにグリス除去装置として使用するグリスエクストラクターは、除去した油脂分等を自動的に洗浄できる機能を持っている。
- 3.低圧ダクトは、常用圧力において正圧、負圧ともに500Pa以内で使用する。
- 4.風量調節ダンパーの風量調節性能は、対向翼ダンパーよりも平行翼ダンパーの方が優れている。
正解:4
解説
考え方
選択肢4が適当でないものです。風量調節ダンパーには、羽根が同じ向きに動く平行翼と、隣り合う羽根が逆向きに動く対向翼があります。開度と風量の関係が直線に近く、風量の調節性能が良いのは対向翼で、平行翼は全開か全閉に近い使い方に向いています。
選択肢1のはぜ継目、選択肢3の低圧ダクトの圧力範囲(正圧・負圧とも500Pa以内)、選択肢2のグリスエクストラクターの説明は、いずれも正しい内容です。
答え:4
調節性能が良いのは「対向翼」と覚えてください。
問題A No.43
機器・材料・設計図書「公共工事標準請負契約約款」に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.発注者は、完成通知を受けたときは、通知を受けた日から14日以内に完成検査を完了し、検査結果を受注者に通知しなければならない。
- 2.発注者は、引渡し前においても、工事目的物の全部又は一部を受注者の承諾を得て使用することができる。
- 3.設計図書の表示が明確でない場合は、監督員に通知して、発注者による確認を請求しなければならない。
- 4.発注者は、完成検査合格後、受注者から請負代金の支払い請求があったときは、請求を受けた日から60日以内に請負代金を支払わなければならない。
正解:4
解説
考え方
選択肢4が適当でないものです。発注者は、完成検査に合格した後に受注者から請負代金の支払い請求を受けたときは、請求を受けた日から40日以内に支払わなければなりません。60日以内というのは誤りです。
選択肢1の完成検査の期間(通知を受けた日から14日以内)、選択肢2の引渡し前の使用(受注者の承諾が必要)は、約款の内容として正しいです。選択肢3の設計図書の表示が不明確な場合の扱いも、約款の趣旨に沿った内容です。
答え:4
検査は「14日以内」、支払いは「40日以内」です。
問題A No.44
機器・材料・設計図書設計図書に記載する「配管材料」に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.銅管のLタイプは、Mタイプより管の肉厚が大きい。
- 2.水道用硬質ポリ塩化ビニル管のVPとHIVPでは、HIVPの方が管の肉厚が大きい。
- 3.圧力配管用炭素鋼鋼管は、スケジュール番号の大きい方が管の肉厚が大きい。
- 4.水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管の原管は、排水用硬質塩化ビニルライニング鋼管の原管より管の肉厚が大きい。
正解:2
解説
考え方
選択肢2が適当でないものです。HIVP(耐衝撃性硬質ポリ塩化ビニル管)は、VPと材料の配合が違い衝撃に強くしたもので、外径や肉厚の寸法はVPと同じです。HIVPの方が肉厚が大きいというのは誤りです。
選択肢1の銅管は、肉厚の大きい順にK、L、Mなので正しいです。選択肢3のスケジュール番号は、大きいほど肉厚が大きいことを表します。選択肢4は、水道用のライニング鋼管の原管のほうが排水用より肉厚が大きいという内容で、正しい記述です。
答え:2
銅管はK>L>Mの順に厚く、VPとHIVPは寸法が同じで材料だけが違う、と覚えます。
問題B No.1
設備施工工事の「申請書等」と「提出先」の組合せとして適当でないものはどれか。
- 1.騒音規制法の特定建設作業実施届出書 ― 市町村長
- 2.道路の道路占用許可申請書 ― 警察署長
- 3.労働安全衛生法の第一種圧力容器設置届 ― 労働基準監督署長
- 4.建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律における対象建設工事の届出書 ― 都道府県知事、又は政令で定めた市区町長及び条例で定めのある市町村
正解:2
解説
考え方
道路の上に工事用の足場や仮設物、地下の配管などを設ける場合に必要なのは「道路占用許可」で、申請先は道路管理者です。警察署長に出すのは、工事のために道路で作業や荷下ろしをするときの「道路使用許可」です。選択肢2はこの2つを取り違えているので、適当でないものです。
選択肢1の騒音規制法の特定建設作業の届出は市町村長、選択肢3の第一種圧力容器の設置届は労働基準監督署長、選択肢4の建設リサイクル法の対象建設工事の届出は都道府県知事等で、いずれも正しい組合せです。
答え:2
「占用は道路管理者、使用は警察署長」と対にして覚えると、取り違えを防げます。
問題B No.2
設備施工下図に示すネットワーク工程表に関する記述のうち、適当でないものはどれか。ただし、図中のイベント間のA~Kは作業内容、日数は作業日数を表す。

- 1.クリティカルパスは1本で所要日数は24日である。
- 2.イベント⑨の最遅完了時刻は、18日である。
- 3.作業Dの作業日数が1日短縮されても、全体工期は1日短縮されない。
- 4.作業Bの作業日数が2日遅延すれば、全体工期は1日遅延する。
正解:1
解説
考え方
まず各イベントの最早時刻を左から計算します。イベント2は5日(作業C)、イベント3は5日(ダミーを通る作業Cの経路が作業Bの4日より長い)、イベント4は5日、イベント5は11日、イベント6は9日、イベント7は16日、イベント8は16日(作業Dの経路も、イベント7からのダミーの経路も16日)、イベント9は16日、イベント10は24日です。
全体工期24日になる経路は、C→D→I と、C→E→G→(ダミー)→I の2本あります。したがって「クリティカルパスは1本」とする選択肢1が適当でないものです。
選択肢2は、イベント10の24日から作業Kの6日を引いて18日となり正しいです。選択肢3は、作業Dを縮めてももう1本のクリティカルパス(C→E→G→I)が24日のままなので、全体工期は縮みません。選択肢4は、作業Bを含む経路の余裕が1日しかないため、2日遅れると1日だけ全体が遅れます。
答え:1
クリティカルパスが複数あるときは、片方の作業だけを短縮しても全体工期は縮まりません。
問題B No.3
設備施工品質管理に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.品質管理を具現化するためのQC工程図は、一連の工程の流れに沿い、管理項目、管理水準、管理方法等を設定し、管理値を外れた場合の処置方法等を定めておくものである。
- 2.バスタブ曲線は、時間の経過と故障率の発生パターンの関係を示したものである。
- 3.管工事の品質管理方法には、搬入材料の検査、配管の水圧試験、風量調整の確認等がある。
- 4.特性要因図は、大きな不良項目、不良項目の順位、各不良項目が全体に占める割合等を読み取ることができる。
正解:4
解説
考え方
特性要因図は、結果(特性)に対して原因(要因)を魚の骨のように整理して、原因を洗い出すための図です。不良項目の順位や全体に占める割合を読み取るのは、棒グラフと累積の折れ線を組み合わせたパレート図の役割です。選択肢4はこの2つを取り違えています。
選択肢1のQC工程図、選択肢2のバスタブ曲線(初期故障・偶発故障・摩耗故障の3つの時期を持つ故障率の曲線)、選択肢3の管工事での品質管理方法の例は、いずれも正しい記述です。
答え:4
「原因を探すのは特性要因図、重点項目を絞るのはパレート図」と覚えてください。
問題B No.4
設備施工建設工事における安全管理に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.ハインリッヒの法則では、1件の重大災害の背後には29件の軽度の事故、さらに300件のヒヤリ・ハットがあるといわれている。
- 2.工事現場で行う安全管理活動は、その現場の特性に応じた様々な内容の管理を行う必要があり、マンネリ化せず作業者の主体性を引き出すよう工夫することが大切である。
- 3.災害の規模及び程度を示す強度率とは、延べ実労働時間1,000時間当たりの労働災害による労働損失日数である。
- 4.ヒューマンエラーとは、手間や労力、時間やコストを省くことを優先し、労働者本人又は関係者の安全を阻害する可能性のある行動を意図的に行う行為をいう。
正解:4
解説
考え方
ヒューマンエラーは、人が意図せずにしてしまう誤りや、結果的に期待された行動から外れてしまうことをいいます。選択肢4にある「手間や時間を省くことを優先して、安全を阻害する行動を意図的に行う」のは、ヒューマンエラーではなく違反(不安全行動のうちの意図的なもの)の説明です。
選択肢1のハインリッヒの法則(1:29:300)、選択肢2の安全管理活動の進め方、選択肢3の強度率(延べ実労働時間1,000時間当たりの労働損失日数)は、いずれも正しい記述です。
答え:4
「うっかりはエラー、わざとは違反」と区別して覚えると迷いません。
問題B No.5
設備施工機器の据付けに関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.機器をコンクリート基礎に据え付ける場合、基礎のコンクリートを打設後、適切な養生を行い、10日が経過してから据え付ける。
- 2.屋外又は湿潤な場所に設置する機器据付用のアンカーボルトやナット類は、ステンレス製又は溶融亜鉛メッキを施したものを使用する。
- 3.ポンプの据付けにあと施工アンカーボルトを使用する場合、接着系アンカーに比べて、金属拡張アンカーの方が許容引抜き力が大きい。
- 4.機器に対する地震力の計算において、局部震度法による設計用鉛直地震力を考慮する必要がある場合、設計用鉛直震度を設計用水平震度の1/2として計算する。
正解:3
解説
考え方
あと施工アンカーのうち、接着系アンカーは樹脂で鉄筋やボルトを固定するため、金属拡張アンカーよりも許容引抜き力が大きいのが一般的です。選択肢3は大小が逆になっているので、適当でないものです。
選択肢1は基礎コンクリートの養生期間を確保してから据え付けるという内容、選択肢2は屋外や湿った場所では腐食しにくい材質のボルトを使うという内容、選択肢4は鉛直震度を水平震度の半分として扱うという耐震計算の考え方で、いずれも正しい記述です。
答え:3
引抜きに強いのは接着系、施工が手軽なのは金属拡張、と整理しておきましょう。
問題B No.6
設備施工配管及び配管附属品の施工に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.蒸気管の横走り管を下方より支持する場合には、ローラ金物等を使用する。
- 2.冷温水配管の主管から枝管を分岐する場合、エルボを3個使用して、管の伸縮を吸収できるようにする。
- 3.冷媒用銅管をろう付けする場合、配管内に不活性ガスを流し、酸化物の生成を抑えながら行う。
- 4.配管の固定支持は、躯体に緊結された固定台等に、Uボルトを使用して堅固に締め付ける。
正解:4
解説
考え方
固定支持は、管の伸び縮みで生じる大きな力を受け止めて、その位置から管を動かさないための支持です。Uボルトで締め付けただけでは、大きな力がかかったときに管が滑って動いてしまうため、固定支持にはなりません。鋼管であれば、固定用の金物を管に溶接して形鋼などに留めるといった方法で固定します。したがって選択肢4が適当ではありません。
選択肢1は、熱で伸び縮みする蒸気管をローラで下から受けて動きを逃がす方法で、通常の施工です。選択肢2は、主管の伸縮が枝管に無理な力をかけないよう、エルボを3個組み合わせて逃がす方法です。選択肢3は、銅管のろう付けで内側に酸化被膜ができないよう窒素などの不活性ガスを流す方法で、正しい記述です。
答え:4
固定支持は管を動かさない支持、Uボルトによる振れ止めやローラによる支持は管の動きを許す支持、と区別して覚えてください。
問題B No.7
設備施工ダクト及びダクト附属品の施工に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.共板フランジ工法ダクトのフランジは、ダクト本体を成形加工してフランジにする。
- 2.シーリングディフューザーは、最小拡散半径が重なるように配置する。
- 3.共板フランジ工法ダクトの押さえ金具の取り付け位置は、ダクト端部から押さえ金具までの距離を150mm以内、押さえ金具間の距離を200mm以内とする。
- 4.消音エルボを使用した給気ダクトに風量調整ダンパーを取り付ける場合、消音エルボの上流側とする。
正解:2
解説
考え方
シーリングディフューザー(天井吹出し口)には「最小拡散半径」と「最大拡散半径」があります。最小拡散半径は、その範囲に隣の吹出し気流が入り込まないようにする半径なので、最小拡散半径どうしが重ならないように配置します。選択肢2は「重なるように」としているので適当でないものです。
選択肢1は共板フランジ工法の特徴、選択肢3は押さえ金具の取付け間隔、選択肢4は調整ダンパーによる気流の乱れ(騒音)を消音エルボで抑えるための順序で、いずれも正しい記述です。
答え:2
「最小は重ねない、最大は重なってもよい」と覚えましょう。
問題B No.8
設備施工保温、保冷に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.機械室内の露出の冷温水管にグラスウール保温材で保温する場合、保温筒、ポリエチレンフィルム、原紙、鉄線、アルミガラスクロスの順に施工する。
- 2.ステンレス鋼板製貯湯タンク(SUS 444製を除く。)は、エポキシ系塗装により保温材と絶縁する。
- 3.絶縁継手回り(絶縁フランジを含む。)は、金属製のラッキングを行ってはならない。
- 4.蒸気管が壁、床等を貫通する場合は、貫通部分及びその面から25mm程度は保温被覆は行わない。
正解:1
解説
考え方
グラスウール保温筒で保温するときは,まず保温筒を管にかぶせ,ずれないように鉄線で締め付けて固定します。防湿のためのポリエチレンフィルムや,外装の原紙・アルミガラスクロスは,その上から巻いていくものです。選択肢1は鉄線が原紙の後ろに置かれていて,保温筒を固定する前にフィルムや原紙を巻く順序になっているため,適当ではありません。
選択肢2は,ステンレス鋼板製の貯湯タンクが保温材に含まれる塩化物によって腐食するのを防ぐため,塗装で保温材と絶縁するという内容で正しい記述です。選択肢3は,絶縁継手の回りを金属製のラッキングで覆うと,せっかく電気的に絶縁した部分が金属でつながってしまうため行わない,という内容で正しい記述です。選択肢4は,蒸気管が壁や床を貫通する部分は,管の伸び縮みや熱の影響を考えて保温被覆を行わないという扱いで,正しい記述です。
答え:1
保温の施工は「内側の保温材を固定してから,防湿層,外装へと外に向かって重ねる」と覚えると,順序の問題で迷いにくくなります。
問題B No.9
設備施工機器類の防振に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.気泡浴槽では、ジェット水流による乱流や気泡によるキャビテーション等により、大きな振動が発生することがあるので、防振施工が必要である。
- 2.共通架台に複数個の回転機器を設置する場合の防振は、一番高い回転数に合わせて設計する必要がある。
- 3.遠心冷凍機は、高回転数で加振力が比較的小さいため、地下の機械室等では、一般的に、防振ゴムパッドが用いられる。
- 4.配管・ダクトの吊り金物は、振動による二次騒音の原因となるおそれがあるので、必要により防振を考慮する。
正解:2
解説
考え方
複数の回転機器を共通の架台に載せるときは、回転数がいちばん低い機器の振動が、防振材の固有振動数に最も近づき共振しやすくなります。そのため、防振は一番低い回転数に合わせて設計します。選択肢2は「一番高い」としているので適当でないものです。
選択肢1(気泡浴槽の振動)、選択肢3(遠心冷凍機は加振力が小さく、地下では防振ゴムパッドで足りる)、選択肢4(吊り金物からの二次騒音)は、いずれも正しい記述です。
答え:2
共振を避けるには、機器の回転数に対して防振材の固有振動数を十分に低くする、という考え方が基本です。
問題B No.10
施工管理法・法規建設工事における安全管理体制に関する記述のうち「労働安全衛生法」上、誤っているものはどれか。
- 1.統括安全衛生責任者が統括管理しなければならない事項には、作業間の連絡及び調整がある。
- 2.特定元方事業者は、選任した元方安全衛生管理者に、統括安全衛生責任者が統括管理すべき事項のうち技術的事項を管理させなければならない。
- 3.特定元方事業者は、下請けも含めた作業場の労働者が、50人以上となる場合は、総括安全衛生管理者を選任しなければならない。
- 4.総括安全衛生管理者の選任は、総括安全衛生管理者を選任すべき事由が発生した日から14日以内に行わなければならない。
正解:3
解説
考え方
建設現場で、元請(特定元方事業者)と下請の労働者が混在して作業する場合に、現場全体の安全を取りまとめるのは、統括安全衛生責任者です。元請は、一定の人数以上になるとこの統括安全衛生責任者を選任し、その下で技術的事項を管理する元方安全衛生管理者を選任します。
選択肢3の「総括安全衛生管理者」は、事業場(会社の一つの事業所)の全体を統括する人で、現場の元請・下請の混在作業とは別の制度です。人数50人以上で選任するのは統括安全衛生責任者の方なので、選択肢3が誤りです。
選択肢1・2は統括安全衛生責任者と元方安全衛生管理者の役割として正しく、選択肢4の14日以内の選任は、総括安全衛生管理者の選任の期限として正しい記述です。
答え:3
名前が似ている「統括」と「総括」を混同しないように、現場は「統括」、事業場は「総括」と覚えましょう。
問題B No.11
施工管理法・法規建設工事における安全衛生管理に関する記述のうち、「労働安全衛生法」上、誤っているものはどれか。
- 1.事業者は、機械間又はこれと他の設備との間に設ける通路については、幅80cm以上のものとしなければならない。
- 2.事業者は、架設通路の勾配は、40度以下としなければならない。ただし、階段を設けたもの又は高さが2m未満で丈夫な手掛を設けたものはこの限りではない。
- 3.事業者は、3m以上の高所から物体を投下するときは、適当な投下設備を設け、監視人を置く等労働者の危険を防止するための措置を講じなければならない。
- 4.事業者は、架設通路に使用する高さ8m以上の登り桟橋には、7m以内ごとに踊場を設けなければならない。
正解:2
解説
考え方
架設通路の勾配は30度以下と決められています。階段を設けたものや、高さが2m未満で丈夫な手掛けを設けたものは例外です。選択肢2は40度としているので誤りです。
選択肢1の通路幅80cm以上、選択肢3の3m以上の高所からの物体投下の措置、選択肢4の高さ8m以上の登り桟橋に7m以内ごとの踊場は、いずれも正しい内容です。
答え:2
「架設通路は30度、はしご道は75度」といった数字をセットで覚えてください。
問題B No.12
施工管理法・法規次の業務のうち、満18歳に満たない者を就かせてはならない業務として、「労働基準法」上、定められていないものはどれか。
- 1.最大積載荷重が1tの人荷共用のエレベーターの運転の業務
- 2.クレーンの運転の業務
- 3.動力により駆動される土木建築用機械の運転の業務
- 4.深さが5m以上の地穴における業務
正解:1
解説
考え方
18歳未満の年少者に就かせてはならない危険有害業務のうち、エレベーターの運転については、最大積載荷重が2t以上のものとされています。選択肢1の1tのエレベーターは、この範囲に入らないので「定められていないもの」にあたり、これが答えです。
選択肢2のクレーンの運転、選択肢3の動力で駆動される土木建築用機械の運転、選択肢4の深さ5m以上の地穴での業務は、いずれも就かせてはならない業務として定められています。
答え:1
数字がついている業務(積載荷重2t以上、深さ5m以上など)は、数値の取り違えが出題のねらいになりやすいので注意しましょう。
問題B No.13
施工管理法・法規建築物に関する記述のうち、「建築基準法」上、誤っているものはどれか。
- 1.耐火性能とは、通常の火災が終了するまでの間、当該火災による建築物の倒壊及び延焼を防止するために当該建築物の部分に必要とされる性能をいう。
- 2.居室の天井の高さは2.1m以上とし、一室で天井の高さの異なる部分がある場合においては、その平均の高さは2.1m以上とする。
- 3.屋上部分に設けた昇降機塔等で、水平投影面積の合計が建築物の建築面積の1/8以下のものは、建築物の階数に算入しない。
- 4.防火性能とは、建築物の周囲において発生する通常の火災による延焼を抑制するために、当該躯体又は屋根に必要とされる性能をいう。
正解:4
解説
考え方
防火性能とは、建築物の周囲で起こる通常の火災による延焼を抑えるために、建築物の外壁又は軒裏に必要とされる性能のことです。選択肢4は「躯体又は屋根」としているので誤りです。
選択肢1の耐火性能は正しい定義です。選択肢2の居室の天井高2.1m以上と平均で2.1m以上、選択肢3の昇降機塔等の水平投影面積が建築面積の1/8以下なら階数に算入しない、という規定も正しい内容です。
答え:4
「耐火は倒壊と延焼の防止、防火は周囲の火災による延焼の抑制(外壁・軒裏)」と覚えてください。
問題B No.14
施工管理法・法規建築設備に関する記述のうち、「建築基準法」上、誤っているものはどれか。
- 1.換気設備を設けるべき調理室等の排気口は、当該室の天井又は天井から下方120cm以内の高さの位置に設けなければならない。
- 2.建築物(換気設備を設けるべき調理室等を除く)に設ける自然換気設備の排気口は、給気口より高い位置に設け、常時開放された構造とし、かつ、排気筒の立上り部分に直結しなければならない。
- 3.中央管理方式の空気調和設備の風道は、火を使用する設備又は器具を設けた室の換気設備の風道その他これに類するものに連結してはならない。
- 4.延べ面積が3,000m²を超える建築物の屋内に設ける換気設備の風道は、屋外に面する部分その他防火上支障がないものとして国土交通大臣が定める部分を除き、不燃材料で造らなければならない。
正解:1
解説
考え方
火を使う調理室などの排気口は、煙や熱い空気は上にたまるため、天井又は天井から下方80cm以内の高さに設けます。選択肢1の120cmは誤りです。
選択肢2の自然換気設備の排気口の位置・構造、選択肢3の中央管理方式の空調ダクトを火気使用室の換気ダクトに連結しない規定、選択肢4の延べ面積3,000m²を超える建築物の換気風道を不燃材料で造る規定は、いずれも正しい内容です。
答え:1
「天井から80cm以内」という数字は、調理室の排気口の定番の出題項目です。
問題B No.15
施工管理法・法規施工体系図の作成を要する建設工事を請け負った建設業者が施工体系図に表示しなければならない、「作成建設業者が請け負った建設工事に関する事項」として、「建設業法」上、定められていないものはどれか。
- 1.建設工事の名称
- 2.建設工事の工期
- 3.建設工事の請負代金の額
- 4.発注者の商号、名称又は氏名
正解:3
解説
考え方
施工体系図には、作成建設業者が請け負った建設工事について、工事の名称、内容、工期、発注者の商号・名称又は氏名などを表示します。請負代金の額は、施工体系図に表示すべき事項とされていません(施工体制台帳には請負代金の額に関する事項を記載する場面がありますが、施工体系図とは別物です)。したがって選択肢3が定められていないものです。
答え:3
「施工体制台帳は契約内容を細かく記載、施工体系図は工事の名称・工期・発注者などを一覧にした図」と区別しましょう。
問題B No.16
施工管理法・法規元請負人の義務に関する記述のうち、「建設業法」上、誤っているものはどれか。
- 1.元請負人は、前払金の支払を受けたときは、下請負人に対して、資材の購入、労働者の募集その他建設工事の着手に必要な費用を前払金として支払うよう適切な配慮をしなければならない。
- 2.元請負人は、その請け負った建設工事を施工するために必要な工程の細目、作業方法その他元請負人において定めるべき事項を定めようとするときは、あらかじめ、下請負人の意見をきかなければならない。
- 3.元請負人は、下請負人からその請け負った建設工事が完成した旨の通知を受けたときは、当該通知を受けた日から20日以内で、かつ、できる限り短い期間内に、その完成を確認するための検査を完了しなければならない。
- 4.元請負人は、下請負人の請け負った建設工事について、検査によって建設工事の完成を確認した後、下請負人が申し出たときは、申し出の日から10日以内に、当該建設工事の目的物の引渡しを受けなければならない。
正解:4
解説
考え方
元請負人は、下請負人からの完成通知を受けたら20日以内で、できる限り短い期間内に検査を完了しなければなりません(選択肢3は正しい)。検査で完成を確認した後に下請負人から申出があったときは、直ちに目的物の引渡しを受けなければなりません。「10日以内」と期間を区切っている選択肢4が誤りです。
選択肢1の前払金への配慮、選択肢2の下請負人の意見聴取は、いずれも元請負人の義務として定められている内容です。
答え:4
完成確認の検査は「20日以内」、引渡しは「直ちに」と、期限の書き方が違う点に注意してください。
問題B No.17
施工管理法・法規スプリンクラー設備に関する記述のうち、「消防法」上、誤っているものはどれか。ただし、特定施設水道連結型スプリンクラー設備は除く。
- 1.予作動式は、スプリンクラーヘッドが開放した場合に1分以内に当該スプリンクラーヘッドから放水できるものとする。
- 2.加圧送水装置には、スプリンクラーヘッドにおける放水圧力が1.0MPaを超えないための措置を講じる。
- 3.スプリンクラーヘッドが開放型の場合、配管の末端には末端試験弁を設ける。
- 4.消防ポンプ自動車が容易に接近することのできる位置に、双口形の送水口を設ける。
正解:3
解説
考え方
末端試験弁は、閉鎖型スプリンクラーヘッドを使う設備で、実際にヘッドが開いたときと同じ流れを作って、流水検知装置などが正しく動くかを確かめるための弁です。開放型ヘッドの設備は、ヘッドが常に開いていて一斉開放弁で放水する仕組みなので、末端試験弁は設けません。選択肢3が誤りです。
選択肢1の予作動式の放水時間、選択肢2の放水圧力の上限、選択肢4の双口形の送水口は、いずれも正しい内容です。
答え:3
「末端試験弁は閉鎖型だけ」と覚えてください。
問題B No.18
施工管理法・法規スプリンクラー設備に関する記述のうち、「消防法」上、誤っているものはどれか。ただし、特定施設水道連結型スプリンクラー設備は除く。
- 1.補助散水栓を設ける場合、原則として、防火対象物の階ごとに、その階の未警戒となる各部分からホース接続口までの水平距離が15m以下となるように設けなければならない。
- 2.送水口の結合金具は、簡易着脱式のものとする。
- 3.非常電源を附置する。
- 4.補助散水栓を設ける場合、消火栓のホースは保形ホースとする。
正解:2
解説
考え方
送水口は、消防ポンプ自動車からホースをつないで水を送り込む口です。そこで使う結合金具は、消防隊のホースと確実に接続できる差込式又はねじ式のものとされています。「簡易着脱式」とする選択肢2が誤りです。
選択肢1の補助散水栓の水平距離15m以下、選択肢3の非常電源の附置、選択肢4の補助散水栓のホースを保形ホースとすることは、いずれも基準に沿った内容です。
答え:2
送水口は「消防隊がつなぐ口」なので、外れにくい差込式かねじ式と覚えておくと判断しやすくなります。
問題B No.19
施工管理法・法規建築物の地上の階数、建築物の床面積の合計及び請負代金の額が次のものである建築物に係る設備改修工事のうち、「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律」上、特定建設資材廃棄物をその種類ごとに分別しつつ施工しなければならない工事に該当するものはどれか。ただし、都道府県が定める条例は無いものとする。
- 1.地上階数2、床面積の合計3,000m²、請負代金の額1億円
- 2.地上階数3、床面積の合計5,000m²、請負代金の額6千万円
- 3.地上階数4、床面積の合計3,000m²、請負代金の額8千万円
- 4.地上階数5、床面積の合計1,000m²、請負代金の額8千万円
正解:1
解説
考え方
建設リサイクル法で分別解体等が義務付けられる規模の基準のうち、建築物の修繕・模様替(設備改修を含む)は、請負代金の額が1億円以上の場合が対象です。床面積の基準(解体80m²以上、新築・増築500m²以上)は、改修工事には適用されません。
選択肢1は1億円なので対象です。選択肢2〜4は、階数や床面積が大きくても請負代金が1億円に満たないので対象外です。
答え:1
「解体80m²、新築500m²、修繕・模様替1億円、その他の工作物500万円」の4つの基準をセットで覚えましょう。
問題B No.20
施工管理法・法規「フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律」上、第一種フロン類充填回収業者が行う第一種特定製品へのフロン類の充填に関する記述として、誤っているものはどれか。
- 1.充填を行う前に、当該製品について、当該製品の管理者が保存する点検及び整備に係る記録簿を確認しなければならない。
- 2.充填を行う前に、当該製品に冷媒として充填されているフロン類の漏えいの有無並びに漏えいを確認した場合にあっては、当該漏えいに係る点検及び当該漏えいを防止するために必要な措置の実施の有無を確認しなければならない。
- 3.現に充填されている冷媒とは異なるものを当該製品に冷媒として充填する場合は、充填後に、当該製品の管理者に、異なるものを充填したことを報告しなければならない。
- 4.必要以上に充填を行うことその他の不適切な充填により、当該製品の使用に際して、フロン類が大気中に放出されるおそれがないよう必要な措置を講じなければならない。
正解:3
解説
考え方
充填回収業者は、充填の前に記録簿や漏えいの有無などを確認し、不適切な充填でフロンが放出されないよう措置を講じることが求められます(選択肢1・2・4は正しい)。一方、現に入っている冷媒と異なる種類の冷媒を充填することは、機器の性能や安全に影響するため、原則として認められておらず、「充填後に報告すれば足りる」という選択肢3は誤りです。
答え:3
フロン類の「充填前の確認」と「異種冷媒の混入禁止」がポイントです。
問題B No.21
施工管理法・法規産業廃棄物に関する記述のうち、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」上、誤っているものはどれか。
- 1.建設工事に伴い生ずる産業廃棄物の処理責任を負う排出事業者は、実際の工事の施工は下請業者が行っている場合であっても、発注者から直接建設工事を請け負った元請業者である。
- 2.事業活動で使用された灯油を廃棄物として処理するときは、特別管理産業廃棄物として処理しなければならない。
- 3.専ら再生利用の目的となる産業廃棄物のみの収集若しくは運搬又は処分を業として行う者に当該産業廃棄物のみの運搬又は処分を委託する場合は、産業廃棄物管理票の交付を要しない。
- 4.事業者が自らその産業廃棄物を産業廃棄物処理施設へ運搬する場合においても、産業廃棄物運搬の業の許可を受けなければならない。
正解:4
解説
考え方
産業廃棄物の運搬業の許可が必要なのは、他人の廃棄物の運搬を業として行う場合です。排出事業者が自分で出した産業廃棄物を自分で運搬する場合は、許可は要りません。選択肢4は誤りです。
選択肢1は、建設工事では元請業者が排出事業者となるという規定、選択肢2は、灯油などの廃油のうち引火点の低いものは特別管理産業廃棄物となるという規定、選択肢3は、専ら再生利用の産業廃棄物は管理票の交付を要しないという規定で、いずれも正しい内容です。
答え:4
自分の廃棄物を自分で運ぶ場合の許可は不要、ただし運搬の基準(車両の表示や書面の備付けなど)は守る必要があります。
問題B No.22
施工管理法(応用能力)公共工事における施工計画等に関する記述のうち、適当でないものはどれか。適当でないものは二つあるので、二つとも答えなさい。
- 1.仮設、施工方法等その他工事目的物を完成するために必要な一切の手段は、特別の定めがない場合、受注者がその責任において定める。
- 2.工事原価とは、純工事費と現場管理費を合わせた費用のことであり、現場従業員の給与等の現場経費は含まない。
- 3.総合試運転調整では、各機器単体の試運転を行うとともに、配管系、ダクト系に異常がないことを確認した後、システム全体の調整を行う。
- 4.工種別施工計画書は、受注者の責において作成されるものであるため、監督員に提出する必要はない。
正解:2・4
この問題は正解を2つとも選ぶ必要があります。
解説
考え方
選択肢2は誤りです。工事原価は純工事費と現場管理費を合わせたもので、現場管理費の中に現場従業員の給料や手当などが含まれます。「含まない」とする記述が適当でありません。
選択肢4も誤りです。工種別施工計画書は受注者が作成しますが、監督員に提出して確認を受ける必要があります。「提出する必要はない」は適当でありません。
選択肢1は、仮設や施工方法などの手段は受注者の責任で定める(任意仮設)という考え方で、正しい記述です。選択肢3の総合試運転調整の流れも正しい内容です。
答え:2・4
工事原価は「純工事費+現場管理費」で、現場従業員の給料は現場管理費に入ります。また、計画書は作ったら監督員に出す、と覚えましょう。
問題B No.23
施工管理法(応用能力)工程管理に関する記述のうち、適当でないものはどれか。適当でないものは二つあるので、二つとも答えなさい。
- 1.ネットワーク工程表において、クリティカルパスは、最早開始時刻と最遅完了時刻の等しいイベントを通る。
- 2.ネットワーク工程表において、後続する作業の最早開始時刻に影響を及ぼすことなく使用できる余裕時間をフリーフロートという。
- 3.ネットワーク工程表で全体工期の短縮を検討する場合、当初のクリティカルパス上の作業についてのみを検討すればよい。
- 4.施工速度を速めると、直接費(労務費、材料費、仮設費等)と間接費(管理費、共通仮設費等)は、ともに増加する。
正解:3・4
この問題は正解を2つとも選ぶ必要があります。
解説
考え方
選択肢3は適当でありません。クリティカルパスの作業を短縮していくと、別の経路が新たにクリティカルパスになることがあります。そのため、クリティカルパスに近い余裕の少ない経路も含めて検討する必要があります。
選択肢4も適当でありません。施工速度を速めると、人や機械を増やすため直接費は増えますが、工期が短くなる分、間接費(現場の管理費など)は減ります。「ともに増加」は誤りです。
選択肢1は、クリティカルパスは余裕のない経路で、各イベントの最早時刻と最遅時刻が等しくなるという内容で、趣旨は正しい記述です。選択肢2のフリーフロートの説明も正しい内容です。
答え:3・4
「直接費は増えて、間接費は減る」を、総費用が最小になる最適工期の考え方とセットで覚えてください。
問題B No.24
施工管理法(応用能力)品質管理に関する記述のうち、適当でないものはどれか。適当でないものは二つあるので、二つとも答えなさい。
- 1.管工事の品質に影響を与える要因としては、現場加工材料の良否、機器の据付け状況等がある。
- 2.配管やダクトの防火区画貫通部の穴埋めは、抜取検査で確認する。
- 3.ISO 9000ファミリー規格は、製品やサービスを作り出すプロセスに関する規格である。
- 4.計数抜取検査は、ロットの特性値がほぼ正規分布とみなせる場合に適用する。
正解:2・4
この問題は正解を2つとも選ぶ必要があります。
解説
考え方
選択肢2は適当でありません。防火区画の貫通部の穴埋めは、火災時に炎や煙の通り道になると人命にかかわるため、一部だけを調べる抜取検査ではなく、全数検査で確認します。
選択肢4も適当でありません。ロットの特性値が正規分布とみなせる場合に使うのは計量抜取検査です。計数抜取検査は、良品・不良品の個数や不良の数で合否を判断する方法です。
選択肢1は品質に影響する要因として正しい内容です。選択肢3のISO 9000ファミリーは、品質を作り出す仕組みに関する規格であり、記述の趣旨として適当です。
答え:2・4
「重要な箇所は全数検査」「正規分布なら計量、個数で見るなら計数」と整理してください。
問題B No.25
施工管理法(応用能力)建設工事における安全管理に関する記述のうち、適当でないものはどれか。適当でないものは二つあるので、二つとも答えなさい。
- 1.枠組足場以外の高さ2mの作業床には、墜落のおそれがある箇所には、高さ85cm以上の手すりを設ければ、中桟を設ける必要はない。
- 2.はしご道は、はしごの転倒防止のための措置を行い、はしごの上端を床から60cm以上突出させなければならない。
- 3.事業者は、高さが1m以上の箇所で作業を行う場合において、強風、大雨、大雪等の悪天候のため危険が予想されるときは、当該作業を行わせてはならない。
- 4.事業者は、高さが2m以上の箇所で作業を行うときは、当該作業を安全に行うために必要な照度を保持しなければならない。
正解:1・3
この問題は正解を2つとも選ぶ必要があります。
解説
考え方
選択肢1は適当でありません。墜落のおそれがある作業床には、手すりだけでなく、中桟(高さ35cm以上50cm以下の位置)などを併せて設ける必要があります。「中桟は不要」は誤りです。
選択肢3も適当でありません。強風、大雨、大雪などの悪天候で危険が予想されるときに作業を禁止するのは、高さが2m以上の箇所で作業を行う場合です。「1m以上」は誤りです。
選択肢2のはしご道の上端の突出(60cm以上)と転倒防止、選択肢4の2m以上の箇所での照度の保持は、いずれも正しい内容です。
答え:1・3
高所作業の基準は、多くの規定で「2m以上」です。数字と対策をセットで覚えましょう。
問題B No.26
施工管理法(応用能力)機器の据付けに関する記述のうち、適当でないものはどれか。適当でないものは二つあるので、二つとも答えなさい。
- 1.真空又は窒素加圧の状態で据え付けられた冷凍機は、機内を大気に開放した後、配管を接続する。
- 2.ボイラー等のバーナーを備えた機器は、機器本体に地震感知器を取り付け、地震時に運転を停止させる。
- 3.天井スラブの下面において、あと施工アンカーを上向き設置する場合は、金属拡張アンカーを使用する。
- 4.インサートは、工種別に色を分けることで、識別しやすくなり、施工取合いの間違いを避けることができる。
正解:1・2
この問題は正解を2つとも選ぶ必要があります。
解説
考え方
選択肢1は適当ではありません。真空や窒素加圧の状態で据え付けられた冷凍機は、機内に空気中の湿気やごみが入らないようにその状態を保っています。機内を大気に開放してから配管を接続すると、その間に湿気が入り込んでしまうため、配管を接続する直前まで開放せずにおきます。
選択肢2も適当ではありません。地震感知器を機器本体に取り付けると、運転中の機器自体の振動を地震と誤って感知するおそれがあります。地震感知器は機器本体ではなく、建物の床や壁など揺れを正しく捉えられる場所に設け、そこから機器の運転を止める仕組みとします。
選択肢3の、天井スラブ下面に上向きで設置するあと施工アンカーには金属拡張アンカーを使うこと(接着系アンカーは上向きだと接着剤が垂れて施工不良になりやすい)、選択肢4のインサートを工種別に色分けすることは、いずれも適当な内容です。
答え:1・2
冷凍機は「据付け時の真空・窒素封入は配管接続の直前まで保つ」と覚えておきましょう。
問題B No.27
施工管理法(応用能力)配管及び配管附属品の施工に関する記述のうち、適当でないものはどれか。適当でないものは二つあるので、二つとも答えなさい。
- 1.排水横走り管からの通気管の取出しは、排水横走り管の直上部ないし直上部から45°以内とする。
- 2.通気管の末端は、外気取入れ口や窓等の開口部から水平距離で1m以上離す。
- 3.蒸気横引き配管(先下がり勾配)の径違い管を偏心径違い継手で接続する場合、管内の上面に段差ができないように接続する。
- 4.配管用炭素鋼鋼管を溶接接合する場合、管外面の余盛は3mm以下とし、それを超えた余盛はグラインダー等で除去する。
正解:2・3
この問題は正解を2つとも選ぶ必要があります。
解説
考え方
選択肢2は適当でありません。通気管の末端は、排水の臭気が室内に入らないよう、外気取入れ口や窓などの開口部から、水平距離で3m以上離すのが基本です。「1m以上」は短すぎます。
選択肢3も適当でありません。蒸気の横引き配管(先下がり勾配)で偏心の径違い継手を使うときは、凝縮水(ドレン)がたまらないよう、管内の下面に段差ができないように接続します。「上面」とする記述は逆です。
選択肢1の通気管の取出し位置と、選択肢4の溶接の余盛の扱いは、適当な内容です。
答え:2・3
蒸気管は水が下にたまるので下面をそろえ、水の配管は空気が上にたまるので上面をそろえます。
問題B No.28
施工管理法(応用能力)ダクト及びダクト附属品の施工に関する記述のうち、適当でないものはどれか。適当でないものは二つあるので、二つとも答えなさい。
- 1.コーナーボルト工法ダクトに使用するフランジ用ガスケットの継目は、フランジ中央部を避け、コーナー部分においてオーバーラップさせる。
- 2.シーリングディフューザーをダクトにボックス接続する場合は、ボックス本体を吊り金物で支持する。
- 3.長方形ダクトの直角エルボに設ける案内羽根の板厚は、ダクトの板厚よりも薄くする。
- 4.長方形ダクトの主ダクトを割込み分岐する場合、割込みの比率は、風量比で決める。
正解:1・3
この問題は正解を2つとも選ぶ必要があります。
解説
考え方
選択肢1は適当ではありません。コーナーボルト工法ダクトのフランジ用ガスケットは、継目をコーナー部分に置くと、角で隙間ができて空気が漏れやすくなります。継目はコーナー部分を避けてオーバーラップさせるのが正しい施工で、選択肢1は避ける場所と重ねる場所が逆になっています。
選択肢3も適当ではありません。直角エルボの案内羽根は風を受けて向きを変えるため力がかかり、ダクトより薄いと振動や変形が起きやすくなります。案内羽根の板厚はダクトの板厚と同じにします。
選択肢2のボックス本体を吊り金物で支持すること、選択肢4の割込み分岐の比率を風量比で決めることは、いずれも適当な内容です。
答え:1・3
ガスケットの継目は「角を避ける」、案内羽根は「ダクトと同じ厚さ」と覚えておきましょう。
問題B No.29
施工管理法(応用能力)腐食・防食に関する記述のうち、適当でないものはどれか。適当でないものは二つあるので、二つとも答えなさい。
- 1.電気防食法における外部電源方式では、直流電源装置のマイナス端子に被防食体を接続する。
- 2.自然電位が大きく相違する配管を接続する場合は、絶縁物を介して接続し、ガルバニック腐食を防止する。
- 3.金属溶射は、金属を高温で溶融させた槽内に被処理材を浸漬したのち引き上げ、被処理材の表面に金属被覆を形成させる防食法である。
- 4.配管用炭素鋼鋼管(白)は、水のpH値が低くなるほど腐食は進行せず、pH値が高くなるほど腐食が進行する。
正解:3・4
この問題は正解を2つとも選ぶ必要があります。
解説
考え方
選択肢3は適当でありません。溶けた金属の槽に浸して被覆する方法は、溶融めっき(どぶ漬け)です。金属溶射は、溶かした金属を吹き付けて被覆する方法です。
選択肢4も適当でありません。一般に、水のpH値が低い(酸性が強い)ほど鋼管の腐食は進みやすくなります。「低くなるほど腐食は進行せず」は逆です。
選択肢1の外部電源方式で被防食体をマイナス側につなぐこと、選択肢2の自然電位が大きく違う配管の間に絶縁物を入れることは、適当な内容です。
答え:3・4
防食法は、めっきと溶射の作り方の違いを区別できるようにしましょう。
掲載している試験問題は、一般財団法人 全国建設研修センターが実施・公表した過去問題を使用しています。図・写真は表示用に一部トリミング等の加工をしています。解説は当サイトが独自に作成したものです。