令和7年度 1級管工事施工管理技術検定 第一次検定の問題と解説【全73問】

全問題を正答・解説付きで掲載しています。

この試験は選択解答制です。問題A No.1〜14は必須、No.15〜37から12問、No.38〜44は必須、問題B No.1〜9は必須、No.10〜21から10問、No.22〜29は必須(応用能力問題・各問とも正解を2つ選ぶ)で解答します。

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問題A No.1

機械工学等(原論・電気・建築)

下図に示すグラフにおいて、暑さ指数(WBGT)と熱中症患者発生率の関係を表したものとして、適当なものはどれか。

問題A No.1の図
  • 1.
  • 2.
  • 3.
  • 4.

正解:2

解説

考え方

暑さ指数(WBGT)は,気温・湿度・輻射熱をまとめて評価した,熱中症の危険度を表す指標です。WBGTが高くなるほど熱中症になりやすくなるので,患者発生率は右上がりのグラフになります。

さらに,WBGTがある程度低いうちは患者はほとんど出ませんが,25℃を超え28℃・31℃と上がっていくと,発生率は直線的にではなく急激に(曲線的に)跳ね上がっていきます。したがって,右上がりで,しかも高温側で急に立ち上がる曲線が正解になります。②のグラフがこの形に当てはまります。

答え:2 WBGTが高くなるほど発生率が右上がりに急増する曲線

熱中症は「湿度が高いと汗が蒸発せず危険が増す」ため,気温だけでなくWBGTで管理します。グラフ問題では「右上がりか右下がりか」と「直線か曲線か」の2点をまず見分けると選びやすくなります。

問題A No.2

機械工学等(原論・電気・建築)

水平な円管の直管部を水が乱流(レイノルズ数15,000)で流れている。次のうち、流れが層流になる条件として、適当なものはどれか。ただし、レイノルズ数が2,000未満で層流となるものとする。

  • 1.管内径が1/3倍で、平均流速は同じ場合。
  • 2.管内径が3倍で、平均流速は同じ場合。
  • 3.平均流速が1/9倍で、管内径は同じ場合。
  • 4.平均流速が9倍で、管内径は同じ場合。

正解:3

解説

考え方

管の中の流れが層流(きれいに層をなす流れ)か乱流(かき乱れた流れ)かは,レイノルズ数Reという無次元の数で決まります。Reは次の式で表されます。

Re=(平均流速×管内径)/動粘度

いまRe=15,000の乱流を,2,000未満まで下げて層流にしたいので,Reを小さくする変化を選びます。式のとおりReは「平均流速」と「管内径」の両方に比例するので,どちらかを小さくすればReは下がります。

各選択肢のReを計算します。

  • 管内径が1/3倍(流速そのまま)→Re=15,000×1/3=5,000(まだ乱流)
  • 管内径が3倍(流速そのまま)→Re=15,000×3=45,000(乱流)
  • 平均流速が1/9倍(内径そのまま)→Re=15,000×1/9≒1,667(2,000未満なので層流)
  • 平均流速が9倍(内径そのまま)→Re=15,000×9=135,000(乱流)

2,000未満になるのは「平均流速が1/9倍」のときだけです。

答え:3 平均流速が1/9倍で、管内径は同じ場合

レイノルズ数は「流速×内径」に比例します。層流にしたければReを2,000未満まで下げる必要があり,元が15,000なら1/7.5倍以下にしなければなりません。流速を1/9にすればReは約1,667まで下がり,確実に層流になります。

問題A No.3

機械工学等(原論・電気・建築)

下図に示す水平な円管内を空気が流れている場合、点Aの静圧として、適当なものはどれか。ただし、点Aの風速は5m/s、点Bの風速は10m/s、点Bの静圧は5Pa、点AとBの間の圧力損失は5Pa、空気の密度は1.2kg/m3とする。

問題A No.3の図
  • 1.16 Pa
  • 2.32 Pa
  • 3.45 Pa
  • 4.55 Pa

正解:4

解説

考え方

管の中を流れる空気について,2点間のエネルギーの関係はベルヌーイの定理で表せます。流れは点Aから点Bへ向かい,途中で圧力損失があるので,上流側(A)に損失を加えると次の関係が成り立ちます。

点Aの静圧+点Aの動圧=点Bの静圧+点Bの動圧+圧力損失

動圧は(1/2)×空気の密度×風速² で計算します。これを使って,点Aの静圧を求めます。

計算

与えられた値は,点Aの風速5 m/s,点Bの風速10 m/s,点Bの静圧5 Pa,圧力損失5 Pa,空気の密度ρ=1.2 kg/m³です。

点Aの動圧=(1/2)×1.2×5²=0.6×25=15 Pa

点Bの動圧=(1/2)×1.2×10²=0.6×100=60 Pa

点Aの静圧をPAとすると,

PA+15=5(点Bの静圧)+60(点Bの動圧)+5(圧力損失)

PA=5+60+5-15=55 Pa

答え:4 55 Pa

ベルヌーイの定理は「静圧+動圧+位置エネルギー=一定(+損失)」という保存則です。水平管なので位置エネルギーは無視できます。点Bは風速が速く動圧が大きいぶん静圧が低く,さらに損失もあるため,上流の点Aの静圧はそれらを足し合わせた55 Paと大きくなります。

問題A No.4

機械工学等(原論・電気・建築)

流体に関する文中、( A )内に当てはまる用語の組合せとして、適当なものはどれか。水平な円管の直管部に水が流れている場合、( A )のために流体摩擦が働いて、圧力損失を生じる。ダルシー・ワイスバッハの式は、この圧力損失が、( B )に比例することを表している。

  • 1.(A)慣性(B)管内径
  • 2.(A)慣性(B)管長
  • 3.(A)粘性(B)管内径
  • 4.(A)粘性(B)管長

正解:4

解説

考え方

管の中を水が流れると,水の(A)粘性(ねばり気)によって管壁との間に摩擦が生じ,その分だけ圧力が失われます。これが圧力損失です。粘性がなければ摩擦も起きないので,圧力損失の原因は慣性ではなく粘性です。

この圧力損失を計算するのがダルシー・ワイスバッハの式で,圧力損失は管の長さ(B)管長に比例することを表しています。式のうえでも,管が長いほど摩擦を受ける距離が長くなるので損失が増える,と直感的に理解できます。

答え:4 (A)粘性(B)管長

摩擦による圧力損失は「粘性が原因」で「管長に比例・管内径が小さいほど増える・流速の2乗に比例する」という関係を押さえておきましょう。慣性は摩擦の原因ではない,という点が引っかけになりやすいところです。

問題A No.5

機械工学等(原論・電気・建築)

圧力6×10⁵Pa、絶対温度300K、体積60Lの理想気体を、圧力3×10⁵Pa、絶対温度360Kにしたときの体積の値として、適当なものはどれか。

  • 1.100 L
  • 2.120 L
  • 3.144 L
  • 4.240 L

正解:3

解説

考え方

理想気体では,圧力P・体積V・絶対温度Tの間に,次のボイル・シャルルの法則が成り立ちます。

(P₁×V₁)/T₁=(P₂×V₂)/T₂

変化前(P₁,V₁,T₁)と変化後(P₂,V₂,T₂)の値を代入し,求めたい体積V₂について解きます。

計算

P₁=6×10⁵ Pa,V₁=60 L,T₁=300 K,P₂=3×10⁵ Pa,T₂=360 K。

V₂=V₁×(P₁/P₂)×(T₂/T₁)   =60×(6×10⁵)/(3×10⁵)×(360/300)   =60×2×1.2   =144 L

答え:3 144 L

ボイル・シャルルの法則は「圧力を半分にすると体積は2倍」「温度が上がると体積も増える」という2つの関係を1つにまとめた式です。圧力比と温度比をそれぞれ掛け合わせる,と手順化すると計算ミスを防げます。

問題A No.6

機械工学等(原論・電気・建築)

伝熱に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.均質な固体壁内部において熱伝導により移動する熱量は、その固体壁内部の温度勾配に比例する。
  • 2.黒体の熱放射のエネルギーは、その表面の絶対温度の4乗に比例する。
  • 3.対流熱伝達において、熱伝達率は、接する流体の流速、伝熱面の形状・寸法等によって変わる。
  • 4.固体壁両側の流体間の熱通過による熱移動量は、固体壁の厚さの2乗に反比例する。

正解:4

解説

考え方

伝熱には,固体内部を伝わる熱伝導,固体表面と流体の間の対流熱伝達,離れた物体へ電磁波で伝わる熱放射があります。選択肢のうち,固体壁内部の熱伝導量が温度勾配に比例すること,黒体の放射エネルギーが絶対温度の4乗に比例すること(ステファン・ボルツマンの法則),対流熱伝達率が流速や伝熱面の形状・寸法で変わることは,いずれも正しい記述です。

一方,固体壁の両側にある流体の間を熱が通り抜ける「熱通過」による熱移動量は,壁が厚いほど熱が伝わりにくくなるため小さくなります。この関係は,壁の厚さに単純に反比例します(厚さの2乗ではありません)。「固体壁の厚さの2乗に反比例する」という記述は誤りで,正しくは厚さの1乗に反比例します。

答え:4 固体壁両側の流体間の熱通過による熱移動量は、固体壁の厚さの2乗に反比例する。

熱伝導・熱通過では「壁が厚いほど熱が伝わりにくい=厚さに反比例(1乗)」が基本です。2乗・比例など,指数や向きを変えた選択肢が誤りとして出やすいので注意しましょう。

問題A No.7

機械工学等(原論・電気・建築)

下図に示す湿り空気線図において、湿り空気Aに水スプレーで加湿した場合の状態変化として、適当なものはどれか。

問題A No.7の図
  • 1.
  • 2.
  • 3.
  • 4.

正解:3

解説

考え方

湿り空気線図の上で,空気に水を加える加湿の変化を考えます。水スプレー(水噴霧)による加湿は,霧状の水が空気中で蒸発する際に,その蒸発熱(気化熱)を空気自身の熱から奪います。そのため,絶対湿度は増えますが,乾球温度(気温)は下がる方向に変化します。

一方,熱の出入りをまとめて表すエンタルピーはほとんど変わらないため,線図上ではエンタルピー一定(等エンタルピー線に沿う)左上がりの線を進みます。つまり「湿度が上がりながら温度が下がる」変化になり,これに当てはまる③が正解です。蒸気で加湿する場合は温度がほぼ一定のまま湿度だけ上がるので,水スプレーとは変化の向きが異なります。

答え:3 絶対湿度が増え乾球温度が下がる等エンタルピー線に沿う変化

加湿の問題は「水噴霧=気化熱で温度が下がる(等エンタルピー)」「蒸気加湿=温度ほぼ一定で湿度だけ上がる」という2パターンの違いで見分けます。線図上でどちらの向きに進むかを覚えておきましょう。

問題A No.8

機械工学等(原論・電気・建築)

温熱環境に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.人体の熱的快適感に影響する主要素は、代謝量、着衣量、空気温度、放射温度、気流、湿度である。
  • 2.予想平均申告(PMV)は、人が感じる温冷感を-3から+3までの数値で表すものである。
  • 3.clo(クロ)は、衣服の断熱性を表すものであり、1clo は約0.155 (m2・℃)/W である。
  • 4.met(メット)とは、人体の代謝量を表すものであり、椅座安静状態の代謝量1metは約100 W/m2である。

正解:4

解説

考え方

温熱環境の指標について確認します。人体の熱的快適感に影響する主要素が代謝量・着衣量・空気温度・放射温度・気流・湿度の6要素であること,予想平均申告(PMV)が温冷感を-3から+3までの数値で表すこと,clo(クロ)が衣服の断熱性を表し1cloが約0.155 (m²・℃)/Wであることは,いずれも正しい記述です。

一方,met(メット)は人体の代謝量(体が発する熱量の目安)を表す単位で,椅子に座って安静にしている状態の1metは約58 W/m²です。「1metは約100 W/m²」という記述は数値が誤りです。100 W/m²に近いのは,やや活動している状態の代謝量に相当します。

答え:4 met(メット)とは、人体の代謝量を表すものであり、椅座安静状態の代謝量1metは約100 W/m2である。

met・cloは数値を問われることが多い指標です。「1met=約58 W/m²(椅座安静)」「1clo=約0.155 (m²・℃)/W」というセットで正確に覚えておきましょう。

問題A No.9

機械工学等(原論・電気・建築)

室内の空気環境に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.直径が10μm以下の浮遊粉じんは、人体に影響は与えない。
  • 2.炭素を含有する物質の不完全燃焼は、一酸化炭素が発生する原因となる。
  • 3.ホルムアルデヒド、トルエン、キシレン等の揮発性有機化合物(VOCs)は、シックハウス症候群の主要因である。
  • 4.空気中の二酸化炭素濃度が1,000 ppm(100万分の1,000)では、人体に致命的な影響は与えない。

正解:1

解説

考え方

室内の空気環境に関する記述を確認します。不完全燃焼で一酸化炭素が発生すること,ホルムアルデヒドやトルエンなどの揮発性有機化合物(VOCs)がシックハウス症候群の主要因であること,二酸化炭素濃度1,000 ppm程度では致命的な影響はない(ただし換気の目安として管理する)ことは,いずれも正しい記述です。

一方,直径10 μm以下の浮遊粉じんは,粒径が小さいほど気道の奥(肺の深部)まで入り込みやすく,呼吸器などへの健康影響が問題になります。「人体に影響は与えない」という記述は明らかに誤りで,むしろ微小な粉じんこそ健康影響が大きいとされています。

答え:1 直径が10μm以下の浮遊粉じんは、人体に影響は与えない。

粉じんは「粒径が小さいほど肺の奥まで届き,健康影響が大きい」という向きを押さえておきましょう。「影響を与えない」「無害」といった断定的な表現は,たいてい誤りの選択肢になります。

問題A No.10

機械工学等(原論・電気・建築)

音に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.空気中を伝わる音の速さは、一定の圧力のもとでは、空気の温度が高いほど遅くなる。
  • 2.マスキング効果は、マスクする音の周波数がマスクされる音の周波数に近いほど大きくなる。
  • 3.音の大きさは、その音と同じ大きさに聞こえる1,000 Hzの純音の音圧レベルの数値で表す。
  • 4.音の回折現象とは、音の伝搬空間に障害物がある場合に、障害物の背後に音が回り込んで伝搬する現象をいう。

正解:1

解説

考え方

音に関する記述を確認します。マスキング効果(ある音が別の音を聞こえにくくする現象)がマスクする音と周波数が近いほど大きくなること,音の大きさを同じ大きさに聞こえる1,000 Hzの純音の音圧レベルで表すこと,回折現象が障害物の背後に音が回り込む現象であることは,いずれも正しい記述です。

一方,空気中を伝わる音の速さは,空気の温度が高いほど速くなります(気温15℃で約340 m/s,気温が上がると速くなる)。「空気の温度が高いほど遅くなる」という記述は実態と逆であり誤りです。

答え:1 空気中を伝わる音の速さは、一定の圧力のもとでは、空気の温度が高いほど遅くなる。

音速は「温度が高いほど速くなる」という向きを覚えておきましょう。温度と速さの関係を逆にした選択肢が誤りとして出やすい典型パターンです。

問題A No.11

機械工学等(原論・電気・建築)

電気設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.UPS(無停電電源装置)は、停電が生じても連続して電力を供給する装置である。
  • 2.D種接地工事の接地抵抗値は、1,000Ωとする。
  • 3.D種接地工事は、300V以下の低圧用電気機械器具の外箱等に施す接地工事である。
  • 4.SPD(サージ防護デバイス)は、雷から機器を保護する装置である。

正解:2

解説

考え方

電気設備に関する記述を確認します。UPS(無停電電源装置)が停電時にも連続して電力を供給する装置であること,D種接地工事が300 V以下の低圧用機器の外箱などに施す接地工事であること,SPD(サージ防護デバイス)が雷から機器を保護する装置であることは,いずれも正しい記述です。

一方,D種接地工事の接地抵抗値は,原則として100 Ω以下(地絡時に0.5秒以内で自動遮断する装置があれば500 Ω以下)と定められています。「1,000 Ωとする」という記述は数値が誤りです。

答え:2 D種接地工事の接地抵抗値は、1,000Ωとする。

接地工事の抵抗値は数字を問われます。「D種は100 Ω以下(0.5秒以内遮断なら500 Ω以下)」を正確に覚えておきましょう。1,000 Ωのようなキリのよすぎる数値は誤りとして出やすいところです。

問題A No.12

機械工学等(原論・電気・建築)

三相誘導電動機に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.短絡保護は、保護継電器と電磁接触器の組合せにより行う。
  • 2.インバータによる運転は、電圧波形にひずみを含むため、インバータを用いない運転よりも電動機の温度が高くなる。
  • 3.スターデルタ始動方式は、全電圧直入れ始動方式と比較して、始動電流が1/3になる。
  • 4.出力が0.2kW以下の場合は、過負荷保護装置を設けなくてもよい。

正解:1

解説

考え方

三相誘導電動機の保護に関する記述を確認します。インバータ運転では電圧波形にひずみ(高調波)を含むため電動機の温度がやや高くなること,スターデルタ始動方式で始動電流が全電圧直入れの1/3になること,出力0.2 kW以下では過負荷保護装置を省略できることは,いずれも正しい記述です。

一方,電動機回路の「短絡保護」は,大電流を高速で遮断する必要があるため,配線用遮断器やヒューズなどで行います。設問の「保護継電器と電磁接触器の組合せ」は,過負荷(過電流)が長く続いたときにゆっくり動作させる過負荷保護(サーマルリレー+接触器)の仕組みであり,瞬間的な大電流を切る短絡保護には向きません。「短絡保護は、保護継電器と電磁接触器の組合せにより行う」という記述は誤りです。

答え:1 短絡保護は、保護継電器と電磁接触器の組合せにより行う。

「短絡保護=配線用遮断器・ヒューズ(瞬時に大電流を遮断)」「過負荷保護=サーマルリレー+電磁接触器(時間をかけて動作)」という役割分担を区別しておきましょう。

問題A No.13

機械工学等(原論・電気・建築)

鉄筋コンクリート造の建築物に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.コンクリートの単位セメント量は、乾燥収縮によるひび割れを防止するためには少ない方がよいが、少なすぎるとワーカビリティーが悪くなる。
  • 2.コンクリートの打込みにおいて、コンクリートの打継ぎは、応力の小さいところで行う。
  • 3.鉄筋のかぶり厚さの確保には、火災時に鉄筋の強度低下を抑える効果がある。
  • 4.柱や梁などの部材に生じる応力は、曲げモーメント、せん断力の2種類である。

正解:4

解説

考え方

鉄筋コンクリート造の建築物に関する記述を確認します。単位セメント量は乾燥収縮のひび割れ防止には少ない方がよいが少なすぎるとワーカビリティー(施工性)が悪くなること,打継ぎは応力の小さいところで行うこと,かぶり厚さの確保が火災時の鉄筋の強度低下を抑える効果を持つことは,いずれも正しい記述です。

一方,柱や梁などの部材に生じる応力は,曲げモーメント・せん断力の2種類だけではなく,軸方向力(引張・圧縮)を加えた3種類(ねじりを含めればさらに多く)があります。特に柱には軸力が大きく作用します。「曲げモーメント、せん断力の2種類である」という記述は,軸方向力が抜けており誤りです。

答え:4 柱や梁などの部材に生じる応力は、曲げモーメント、せん断力の2種類である。

部材に生じる応力は「曲げモーメント・せん断力・軸方向力」が基本の3種類です。柱は軸力が支配的,という点も合わせて覚えておくと構造の設問に対応しやすくなります。

問題A No.14

機械工学等(原論・電気・建築)

下図のように単純梁に集中荷重P1及びP2が作用したとき、支点Aの鉛直方向の反力の値として、適当なものはどれか。

問題A No.14の図
  • 1.4kN
  • 2.7kN
  • 3.8kN
  • 4.12kN

正解:2

解説

考え方

単純梁に集中荷重が作用するとき,支点A・Bの反力は「力のつり合い」と「モーメントのつり合い」の2つの条件から求められます。支点Bまわりのモーメントのつり合いを立てると,支点Aの反力RAだけを含む式になり,RAを直接計算できます。

計算

図から,スパン(AB間)は4 m,支点Aから1 mの位置に集中荷重P₁=4 kN,2 mの位置にP₂=8 kNが下向きに作用します。支点Bまわりのモーメントのつり合いを立てます(BからP₁までは3 m,BからP₂までは2 m)。

RA×4=P₁×3+P₂×2=4×3+8×2=12+16=28

RA=28/4=7 kN

(検算:もう一方の反力RB=(4+8)−7=5 kN。BまわりでもAまわりでもつり合います。)

答え:2 7kN

支点反力は「一方の支点まわりのモーメントのつり合い」を立てると,もう一方の反力だけが未知数になり一発で求まります。ここでは支点Bを回転中心に選ぶことでRAだけが未知数になり,一発で求まります。

問題A No.15

空調・衛生設備

空調システムの省エネルギーに効果がある建築的手法の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.建物の平面形状が長方形の場合、短辺に比べ長辺の長さをできるだけ大きくする。
  • 2.窓ガラスは、日射熱取得に係る遮へい係数の小さいものを使用する。
  • 3.外壁面積に対する窓面積の比率を小さくする。
  • 4.外壁に赤外線の反射率が高い塗料を使用する。

正解:1

解説

考え方

空調の省エネに効く建築的手法を確認します。日射熱取得に関わる遮へい係数の小さい窓ガラスを使う,外壁に対する窓面積の比率を小さくする,外壁に赤外線反射率の高い塗料を使うことは,いずれも外部からの熱の出入りを減らす有効な省エネ手法で正しい記述です。

一方,建物の平面形状が長方形の場合,同じ床面積なら正方形に近いほど外周(外表面積)が小さくなり,外気に接する面が減って熱損失・熱取得が小さくなります。長辺をできるだけ大きくする(細長くする)と外表面積が増えて熱の出入りが増え,省エネには不利です。「短辺に比べ長辺の長さをできるだけ大きくする」という記述は誤りです。

答え:1 建物の平面形状が長方形の場合、短辺に比べ長辺の長さをできるだけ大きくする。

省エネの観点では「外に接する表面積を小さくする=正方形に近い形が有利」が基本です。細長い形は外表面積が増えて熱損失が大きくなる,という向きを押さえておきましょう。

問題A No.16

空調・衛生設備

空気調和設備方式に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.変風量単一ダクト方式は、定風量単一ダクト方式に比べ、空気の搬送動力を低減できる。
  • 2.天井放射冷房方式は、効率的に潜熱負荷を処理できる。
  • 3.変風量単一ダクト方式は、必要外気量の確保のため、負荷変動の大きな室等では、最小風量の設定を行う。
  • 4.ファンコイルユニット・ダクト併用方式は、全空気方式に比べ、ダクトスペースが小さくなる。

正解:2

解説

考え方

空気調和設備方式に関する記述を確認します。変風量単一ダクト方式(VAV)が定風量方式(CAV)に比べ搬送動力を低減できること,VAVでは必要外気量確保のため最小風量を設定すること,ファンコイルユニット・ダクト併用方式が全空気方式よりダクトスペースを小さくできることは,いずれも正しい記述です。

一方,天井放射冷房方式は,冷えた天井面からの放射で室内を冷やす方式で,主に室温を下げる顕熱処理は得意ですが,室内の湿気を取り除く潜熱処理は苦手です。むしろ放射面が結露しないよう別に除湿(外気処理など)が必要になります。「効率的に潜熱負荷を処理できる」という記述は実態と逆で誤りです。

答え:2 天井放射冷房方式は、効率的に潜熱負荷を処理できる。

放射冷房は「顕熱(温度を下げる)は得意,潜熱(湿気を取る)は苦手」という特徴を押さえておきましょう。潜熱処理は別系統の除湿・外気処理が必要になる,という点が引っかけになります。

問題A No.17

空調・衛生設備

下図に示す暖房時の湿り空気線図において、空気調和機のコイルの加熱負荷量として、適当なものはどれか。ただし、送風量は6,000 m3/h、空気の密度は1.2 kg/m3とする。

問題A No.17の図
  • 1.18,800 W
  • 2.25,200 W
  • 3.36,800 W
  • 4.65,200 W

正解:2

解説

考え方

空気調和機の加熱コイルの負荷は,通過する空気を何度上げるかで決まります。湿り空気線図からコイル入口・出口の乾球温度(または比エンタルピー)を読み取り,次の式で求めます。

加熱負荷〔W〕=質量流量〔kg/s〕×空気の比熱〔J/(kg・K)〕×温度差〔K〕

質量流量は,送風量〔m³/h〕×空気の密度〔kg/m³〕を秒あたりに直して求めます。

計算

送風量6,000 m³/h,密度1.2 kg/m³より,

質量流量=6,000×1.2/3,600=2.0 kg/s

空気の比熱を約1.0 kJ/(kg・K)=1,000 J/(kg・K)とし,線図から読み取った温度差を約12.6 Kとすると,

加熱負荷=2.0×1,000×12.6≒25,200 W

答え:2 25,200 W

コイル負荷の計算は「風量×密度で質量流量(kg/s)を出す→比熱×温度差を掛ける」という手順が基本です。線図から入口・出口の温度(またはエンタルピー)を正しく読み取ることが,正解にたどり着く鍵になります。

問題A No.18

空調・衛生設備

空気調和設備における自動制御に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.冷凍機の台数制御は、各冷凍機の運転時間や運転回数が均等となるようにローテーションを行う。
  • 2.加湿器は、空調機ファンとのインターロックを設定する。
  • 3.冷却塔ファンは、外気温度により二位置制御とする。
  • 4.ユニット形空気調和機のCO2濃度制御は、還気ダクト内のCO2濃度を検出し、外気導入用、排気用及び還気用の電動ダンパーの比例制御を行う。

正解:3

解説

考え方

空気調和設備の自動制御に関する記述を確認します。冷凍機の台数制御で運転時間・回数が均等になるようローテーションを行うこと,加湿器を空調機ファンとインターロック(ファンが回っているときだけ加湿する)させること,CO₂濃度制御で還気ダクト内のCO₂濃度を検出してダンパーを比例制御することは,いずれも正しい記述です。

一方,冷却塔ファンの制御は,冷却塔の性能が外気の湿球温度に左右されるため,冷却水の出口温度や外気の湿球温度をもとに,きめ細かく調整(比例制御や台数制御・インバータ制御)するのが一般的です。「外気温度により二位置制御(オン・オフのみ)とする」という記述は,制御の考え方として適当ではありません。乾球温度による単純なオンオフでは,冷却水温度を安定して保てないためです。

答え:3 冷却塔ファンは、外気温度により二位置制御とする。

冷却塔は「外気の湿球温度」が性能を左右します。制御も乾球温度による単純なオンオフではなく,冷却水温度・湿球温度に基づく比例的な制御が基本,と覚えておきましょう。

問題A No.19

空調・衛生設備

負荷熱量による熱源の台数制御を行うために必要な検出要素のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.冷温水往きヘッダー内水温
  • 2.冷温水還りヘッダー内水温
  • 3.冷温水往きヘッダー内圧力
  • 4.冷温水負荷流量

正解:3

解説

考え方

熱源機器(冷凍機・ボイラなど)の台数制御を「負荷熱量」に応じて行うには,そのとき系統が実際にどれだけの熱を必要としているか(負荷熱量)を検出する必要があります。負荷熱量は次のように計算できます。

負荷熱量=流量×比熱×(往き水温-還り水温)

つまり,往きヘッダー内水温・還りヘッダー内水温・負荷流量の3つが分かれば負荷熱量を算出できます。したがって,これら3つは台数制御に必要な検出要素です。

一方,「往きヘッダー内圧力」は,ポンプの吐出状況やバイパス制御には関係しますが,負荷熱量そのものを求める計算には使いません。負荷熱量制御に必要な検出要素としては最も不適当です。

答え:3 冷温水往きヘッダー内圧力

負荷熱量は「流量×温度差」で決まる,という関係を押さえれば,必要な検出要素は「往き水温・還り水温・流量」だと分かります。圧力は流量・水温とは別の量であり,負荷熱量の計算には直接使わない点がポイントです。

問題A No.20

空調・衛生設備

コージェネレーションシステムに関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.受電並列運転(系統連系)は、コージェネレーションシステムによる電力と商用電力を接続し、一体的に電力を供給する方式である。
  • 2.マイクロガスタービン発電機を用いるシステムでは、ボイラー・タービン主任技術者の選任は不要である。
  • 3.燃料電池を用いるシステムは、同容量の原動機式と比べて騒音・振動は小さいが、発電効率は低い。
  • 4.ガスコージェネレーションシステムは、所定の条件を満たすことで常用防災兼用発電装置とすることが可能である。

正解:3

解説

考え方

コージェネレーションシステム(熱電併給)に関する記述を確認します。受電並列運転(系統連系)が自家発電と商用電力を一体的に供給する方式であること,マイクロガスタービン発電機ではボイラー・タービン主任技術者の選任が不要なこと,ガスコージェネが条件を満たせば常用防災兼用発電装置にできることは,いずれも正しい記述です。

一方,燃料電池は,燃料の化学エネルギーを直接電気に変換するため,同容量のエンジン(原動機)式より発電効率がむしろ高く,騒音・振動も小さいという特徴があります。「発電効率は低い」という記述は実態と逆で誤りです。

答え:3 燃料電池を用いるシステムは、同容量の原動機式と比べて騒音・振動は小さいが、発電効率は低い。

燃料電池は「静か・低振動・発電効率が高い」という長所を持つ,と覚えておきましょう。効率が低いという記述は逆で,燃焼を経ずに直接発電するぶん効率が高いのが特徴です。

問題A No.21

空調・衛生設備

空気熱源ヒートポンプに関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.ガスエンジンヒートポンプは、一般的に、エンジンの排気ガスや冷却水からの排熱を回収するための熱交換器を備えている。
  • 2.電気式の場合、暖房時の除霜運転は、一般的に、冷房サイクルに切り替えて行う。
  • 3.空冷ユニットを複数台連結するモジュール型は、法定冷凍トンの算定をする場合、連結する全モジュールを合算しなければならない。
  • 4.冷房サイクルと暖房サイクルの切り替えは、一般的に、配管回路に設置された四方弁により行う。

正解:3

解説

考え方

空気熱源ヒートポンプに関する記述を確認します。ガスエンジンヒートポンプがエンジンの排気ガス・冷却水から排熱を回収する熱交換器を備えること,電気式の除霜運転が冷房サイクルに切り替えて行われること,冷暖房の切替を四方弁で行うことは,いずれも正しい記述です。

一方,空冷ユニットを複数台連結するモジュール型は,法定冷凍トン(高圧ガス保安法の適用を判断する冷凍能力)の算定にあたって,1台ごとの冷凍サイクルが独立しているため,モジュール単体ごとに算定します。全モジュールを合算する必要はありません。「連結する全モジュールを合算しなければならない」という記述は誤りです。

答え:3 空冷ユニットを複数台連結するモジュール型は、法定冷凍トンの算定をする場合、連結する全モジュールを合算しなければならない。

モジュール型は「冷凍サイクルが1台ごとに独立している」ため,法定冷凍トンは1モジュールごとに評価する,という点を押さえておきましょう。合算すると高圧ガス保安法の適用範囲を誤って判断してしまいます。

問題A No.22

空調・衛生設備

換気に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.電気室の熱を除去するための換気量が確保できない場合には、冷房設備を併設する。
  • 2.住宅等の居室のシックハウス対策としての必要有効換気量を算定する場合、原則として、換気回数を0.5回/h以上とする。
  • 3.密閉式燃焼器具のみを設けた室には、火気を使用する室としての換気設備を設ける必要がある。
  • 4.自然換気設備の給気口と排気口は、常時開放された構造とし、給気口より高い位置に排気筒付きの排気口を設ける必要がある。

正解:3

解説

考え方

換気に関する記述を確認します。電気室の熱を換気で除去しきれない場合に冷房設備を併設すること,シックハウス対策の必要換気量が原則0.5回/h以上であること,自然換気設備で給気口より高い位置に排気口を設けることは,いずれも正しい記述です。

一方,密閉式燃焼器具(FF式など)は,燃焼用の空気を屋外から直接取り入れ,燃焼ガスも屋外に直接排出する構造で,室内の空気を汚しません。そのため,火気を使用する室としての換気設備を設ける必要はありません。「密閉式燃焼器具のみを設けた室には、火気を使用する室としての換気設備を設ける必要がある」という記述は誤りです。換気設備が必要になるのは,室内の空気で燃焼する開放式燃焼器具などの場合です。

答え:3 密閉式燃焼器具のみを設けた室には、火気を使用する室としての換気設備を設ける必要がある。

「密閉式(FF式)=屋外で給排気が完結し室内空気を汚さない=換気設備不要」「開放式=室内空気を使う=換気設備必要」という違いを区別しておきましょう。

問題A No.23

空調・衛生設備

電気室において発生した熱を換気により除去するときに必要な換気量として、適当なものはどれか。ただし、発生熱量は10kW、許容室温は40℃、外気温度は35℃、空気の比熱は1.0 kJ/(kg・K)、空気の密度は1.2 kg/m3とする。

  • 1.7,200 m3/h
  • 2.6,000 m3/h
  • 3.3,000 m3/h
  • 4.2,000 m3/h

正解:2

解説

考え方

室内で発生した熱を換気(外気の入替え)で除去するには,取り込む外気が室温上昇分の熱を運び出せるだけの風量が必要です。必要換気量Vは次の式で求めます。

発生熱量=V×空気の密度×比熱×(許容室温-外気温度)

これをVについて解いて計算します。

計算

発生熱量10 kW=10 kJ/s,許容室温40℃,外気温度35℃で温度差5 K,比熱1.0 kJ/(kg・K),密度1.2 kg/m³。

まず質量流量で考えると, 必要質量流量=10/(1.0×5)=2.0 kg/s

体積流量に直すと, V=2.0/1.2=1.667 m³/s

1時間あたりに換算すると, V=1.667×3,600≒6,000 m³/h

答え:2 6,000 m3/h

発熱除去の換気量は「発生熱量÷(比熱×温度差)で質量流量→密度で割って体積流量→3,600倍で毎時」という手順で求まります。温度差(許容室温-外気温度)を取り違えないことが計算のポイントです。

問題A No.24

空調・衛生設備

機械排煙設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。ただし、本設備は「建築基準法」の避難安全検証法(区画、階、全館)及び特殊な構造によらないものとする。

  • 1.常時開放型の排煙口は、2以上の防煙区画を1台の排煙機で受け持つ場合に適したものである。
  • 2.2以上の防煙区画を受け持つ排煙機の風量は、120 m3/min以上で、かつ、最大防煙区画の床面積1m2につき2m3/min以上とする。
  • 3.特別避難階段の付室を兼用する非常用エレベーターの乗降ロビーの排煙機の風量は、6m3/s以上とする。
  • 4.排煙設備における天井チャンバー方式は、同一防煙区画内が数室に間仕切りされている場合でも、天井面に均等に配置された吸込口からの均一な排煙が期待できる方式である。

正解:1

解説

考え方

機械排煙設備に関する記述を確認します。2以上の防煙区画を受け持つ排煙機の風量を120 m³/min以上かつ最大防煙区画床面積1 m²につき2 m³/min以上とすること,非常用エレベーター乗降ロビー兼用の付室の排煙機風量を6 m³/s以上とすること,天井チャンバー方式が均一な排煙を期待できることは,いずれも正しい記述です。

一方,常時開放型の排煙口は,常に開いているため,複数の防煙区画を1台の排煙機で受け持つと,火災が起きていない区画からも煙のない空気を吸ってしまい,火災区画の排煙が効きにくくなります。したがって,2以上の区画を1台で受け持つ場合には,火災区画の排煙口だけを開く「常時閉鎖型(自動開放式)」の方が適しています。「常時開放型の排煙口は、2以上の防煙区画を1台の排煙機で受け持つ場合に適したものである」という記述は誤りです。

答え:1 常時開放型の排煙口は、2以上の防煙区画を1台の排煙機で受け持つ場合に適したものである。

複数区画を1台の排煙機で受け持つ場合は「火災区画だけ開く常時閉鎖型」が適します。常時開放型だと非火災区画からも吸ってしまい排煙効率が落ちる,という理由をセットで覚えておきましょう。

問題A No.25

空調・衛生設備

排煙設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。ただし、本設備は「建築基準法」の避難安全検証法(区画、階、全館)及び特殊な構造によらないものとする。

  • 1.自然排煙の防煙区画と機械排煙の防煙区画との間は、間仕切区画とし、垂れ壁による区画としてはならない。
  • 2.複数の階の排煙を行う排煙機の設置位置は、その排煙系統の最上部の排煙口よりも高い位置とする。
  • 3.排煙ダクトは、可燃材料から10cm以上離すか、又は厚さ5cm以上の金属以外の不燃材料で覆うものとする。
  • 4.電源を必要とする排煙設備の予備電源は、30分以上継続して排煙設備を作動させることができる容量以上のものとし、かつ、常用の電源が断たれた場合に自動的に切り替えられるものとする。

正解:3

解説

考え方

排煙設備に関する記述を確認します。自然排煙区画と機械排煙区画の間を間仕切区画とすること,複数階の排煙機を最上部の排煙口より高い位置に設けること,予備電源を30分以上作動でき自動的に切り替わるものとすることは,いずれも正しい記述です。

一方,排煙ダクトは高温の煙が通るため,可燃材料から一定の離隔をとる必要があります。基準では「可燃材料から15 cm以上離す,または厚さ10 cm以上の金属以外の不燃材料で覆う」とされています。設問の「可燃材料から10 cm以上離すか、又は厚さ5 cm以上の金属以外の不燃材料で覆う」という記述は,離隔距離・被覆厚さの数値がいずれも不足しており誤りです。

答え:3 排煙ダクトは、可燃材料から10cm以上離すか、又は厚さ5cm以上の金属以外の不燃材料で覆うものとする。

排煙ダクトの離隔は「可燃材料から15 cm以上/不燃材料の被覆は厚さ10 cm以上」が正しい数値です。数値を小さくずらした選択肢が誤りとして出やすいので,正確な値で覚えておきましょう。

問題A No.26

空調・衛生設備

上水道に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.取水施設は、河川、湖沼、地下の水源より水を取り入れ、粗いごみや砂を取り除き、導水施設へ送り込む施設である。
  • 2.導水施設は、水道法に定められた水質基準に適合する飲用水を作るための施設である。
  • 3.凝集池は、凝集剤と原水を混和させる混和池、混和池で生成した微小フロックを大きく成長させるフロック形成池から構成される。
  • 4.送水施設の計画送水量は、計画1日最大給水量(1年を通じて、1日の給水量のうち最も多い量)を基準として決定する。

正解:2

解説

考え方

上水道の施設に関する記述を確認します。取水施設が水源から水を取り入れ粗いごみや砂を取り除くこと,凝集池が混和池とフロック形成池から構成されること,送水施設の計画送水量が計画1日最大給水量を基準に決められることは,いずれも正しい記述です。

一方,水道法の水質基準に適合する飲用水を作る(浄水する)のは「浄水施設」の役割です。「導水施設」は,取水施設から浄水施設へ原水を運ぶための施設にすぎず,水をきれいにする機能はありません。「導水施設は、水道法に定められた水質基準に適合する飲用水を作るための施設である」という記述は誤りです。

答え:2 導水施設は、水道法に定められた水質基準に適合する飲用水を作るための施設である。

上水道は「取水→導水(運ぶ)→浄水(きれいにする)→送水→配水」という流れです。飲用水を作るのは浄水施設で,導水施設は運ぶだけ,という役割分担を区別しておきましょう。

問題A No.27

空調・衛生設備

下水道に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.合流式の下水道では、降雨の規模によっては、処理施設を経ない下水が公共用水域に放流されることがある。
  • 2.中継ポンプ場は、下水を次のポンプ場又は処理場まで自然流下できない場合に、自然流下できる高さまで揚水を行う施設である。
  • 3.取付管は、本管の中心線から上方に取り付ける。
  • 4.可とう性の管きょを布設する場合の基礎は、管の変形に伴って変形しないものとする。

正解:4

解説

考え方

下水道に関する記述を確認します。合流式では大雨時に未処理の下水が放流されることがあること,中継ポンプ場が自然流下できない場合に揚水する施設であること,取付管を本管の中心より上方に取り付けることは,いずれも正しい記述です。

一方,可とう性(柔軟性のある)管きょを布設する場合の基礎は,管が地盤の動きに合わせて多少変形しても追従できるよう,柔らかい(可とう性のある)基礎とするのが原則です。管の変形に追従できない硬い基礎にすると,かえって管に無理な力がかかって破損しやすくなります。「管の変形に伴って変形しないものとする」という記述は,可とう性管きょの考え方と逆で誤りです。

答え:4 可とう性の管きょを布設する場合の基礎は、管の変形に伴って変形しないものとする。

可とう性管きょは「柔らかい管には柔らかい基礎」で,地盤の動きに一緒に追従させるのが原則です。硬い基礎に固定すると管に応力が集中して壊れやすくなる,という理由を押さえておきましょう。

問題A No.28

空調・衛生設備

給水設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.受水タンクの有効水量は、1日予想給水量とする。
  • 2.受水タンクの底部には吸込みピットを設け、底面の勾配はピットに向かって1/100程度とする。
  • 3.高置タンク方式における高置タンクの有効水量は、一般的に、時間最大予想給水量に0.5を乗じた量とする。
  • 4.高置タンク方式における揚水ポンプの揚水量は、一般的に、時間最大予想給水量とする。

正解:1

解説

考え方

給水設備に関する記述を確認します。受水タンク底部に吸込みピットを設け底面をピットに向け1/100程度の勾配とすること,高置タンクの有効水量を時間最大予想給水量に0.5を乗じた量とすること,揚水ポンプの揚水量を時間最大予想給水量とすることは,いずれも正しい記述です。

一方,受水タンクの有効水量は,一般的に1日予想給水量の半分(4/10〜6/10程度,おおむね1/2)とします。これは,水を長く溜めすぎると残留塩素が減って水質が悪化するためで,1日分をまるごと溜めることはしません。「受水タンクの有効水量は、1日予想給水量とする」という記述は,容量が過大で誤りです。

答え:1 受水タンクの有効水量は、1日予想給水量とする。

受水タンクは「1日予想給水量の約1/2」,高置タンクは「時間最大予想給水量の約1/2」が目安です。溜めすぎると水質が悪化するため1日分は溜めない,という理由とセットで覚えておきましょう。

問題A No.29

空調・衛生設備

給水設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.雑用水系統がある場合、上水配管と配管材料を変えるなどして識別できるように考慮する。
  • 2.ウォーターハンマー防止等のため、給水管内の流速は2.0 m/sを超えないようにする。
  • 3.水面より高い位置に設置したポンプのキャビテーションを防止するには、吸込み揚程を小さくする。
  • 4.衛生器具の同時使用率は、器具数が増えるほど大きくなる。

正解:4

解説

考え方

給水設備に関する記述を確認します。雑用水系統がある場合に上水配管と識別できるようにすること,ウォーターハンマー防止のため給水管内の流速を2.0 m/s以下に抑えること,ポンプのキャビテーション防止のため吸込み揚程を小さくすることは,いずれも正しい記述です。

一方,衛生器具の同時使用率は,器具数が増えるほど「全部の器具が同時に使われる確率」は下がるため,小さくなります。たとえば便器が2個なら同時に使う割合は高めですが,100個あればすべてが同時に使われることはほぼなく,同時使用率は低くなります。「器具数が増えるほど大きくなる」という記述は実態と逆で誤りです。

答え:4 衛生器具の同時使用率は、器具数が増えるほど大きくなる。

同時使用率は「器具数が多いほど小さくなる」という向きが基本です。だからこそ大規模建物では器具数に単純比例した過大な配管にせず,同時使用率を掛けて合理的な管径を決める,という考え方につながります。

問題A No.30

空調・衛生設備

給湯設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.中央式給湯設備の熱源に使用する真空式温水発生機の運転には、ボイラー技士等の有資格者が必要である。
  • 2.中央式給湯設備の循環ポンプの循環量は、循環管路の熱損失と許容温度降下により決定する。
  • 3.水優先吐水機構をもつシングルレバー式混合水栓は、レバーの中央位置で湯を吐水させないものである。
  • 4.貯湯タンクは、脚部までを保温し、熱損失を防止する。

正解:1

解説

考え方

給湯設備に関する記述を確認します。循環ポンプの循環量を熱損失と許容温度降下で決めること,水優先吐水機構のシングルレバー混合水栓が中央位置で湯を出さないこと,貯湯タンクを脚部まで保温することは,いずれも正しい記述です。

一方,真空式温水発生機は,缶体内を真空(大気圧より低い状態)に保って水を低温で沸騰させる仕組みで,缶体に高い圧力がかからないため「ボイラー」に該当せず,ボイラー技士などの有資格者による運転は必要ありません。「真空式温水発生機の運転には、ボイラー技士等の有資格者が必要である」という記述は誤りです。

答え:1 中央式給湯設備の熱源に使用する真空式温水発生機の運転には、ボイラー技士等の有資格者が必要である。

真空式温水発生機・無圧式温水発生機は「缶体に圧力がかからない=ボイラーに該当しない=有資格者不要」が特徴です。圧力がかかる本来のボイラーとの違いを押さえておきましょう。

問題A No.31

空調・衛生設備

排水設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.階層が多い建物の最下階の排水横枝管は、排水立て管に接続せず、単独で排水ますに接続する。
  • 2.管径65mm以上の間接排水管の末端と、間接排水口のあふれ縁との排水口空間は、最小150mmとする。
  • 3.トラップ桝は、50〜100 mmの封水深を確保できるものとする。
  • 4.排水立て管に対して60度以下のオフセットの管径は、垂直な排水立て管とみなして決定してよい。

正解:4

解説

考え方

排水設備に関する記述を確認します。最下階の排水横枝管を排水立て管に接続せず単独で排水ますに接続すること(立て管底部の跳ね返り圧の影響を避けるため),間接排水口の排水口空間を最小150 mmとすること,トラップ桝の封水深を50〜100 mmとすることは,いずれも正しい記述です。

一方,排水立て管のオフセット(途中で横に折れる部分)は,水平に対する角度で扱いが変わります。垂直に対して45度を超える(水平に近い)オフセットは「横引き管」とみなし,管径や通気の扱いを横管として設計します。設問の「60度以下のオフセットの管径は、垂直な排水立て管とみなして決定してよい」という記述は,角度の基準(垂直に対して45度以下なら立て管扱い)が誤っています。

答え:4 排水立て管に対して60度以下のオフセットの管径は、垂直な排水立て管とみなして決定してよい。

オフセットは「垂直に対して45度以下なら立て管扱い,45度を超えれば横管扱い」が基準です。角度の数値を変えた選択肢が誤りになりやすいので,45度という境界を正確に覚えておきましょう。

問題A No.32

空調・衛生設備

排水・通気設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.誘導サイホン作用とは、衛生器具自身の排水によって生じるサイホン作用により、トラップ内の封水を吸引することである。
  • 2.通気立て管の上部は、管径を縮小せずに延長し、大気に開放する。
  • 3.通気管どうしを接続する場合は、その階における最高位の器具のあふれ縁より150mm以上立ち上げて接続する。
  • 4.排水立て管内では、排水に接した空気が誘引されて下降し、立て管底部は正圧、立て管上部は負圧となる。

正解:1

解説

考え方

排水・通気設備に関する記述を確認します。通気立て管の上部を管径を縮小せず延長し大気に開放すること,通気管どうしを最高位器具のあふれ縁より150 mm以上立ち上げて接続すること,排水立て管内で空気が誘引され底部が正圧・上部が負圧になることは,いずれも正しい記述です。

一方,「誘導サイホン作用」とは,ある器具の排水が排水管内を流れる際に生じる圧力変動によって,別の器具のトラップの封水が吸い出されてしまう現象です。設問の「衛生器具自身の排水によって生じるサイホン作用により、トラップ内の封水を吸引する」という記述は,自分自身の排水で封水が失われる「自己サイホン作用」の説明であり,誘導サイホン作用の定義とは異なります。

答え:1 誘導サイホン作用とは、衛生器具自身の排水によって生じるサイホン作用により、トラップ内の封水を吸引することである。

「自己サイホン作用=自分の排水で自分の封水が失われる」「誘導サイホン作用=他の器具の排水で自分の封水が失われる」という違いを区別しておきましょう。設問は両者の説明を入れ替えた引っかけです。

問題A No.33

空調・衛生設備

排水槽に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.排水槽の清掃や維持管理がしやすいように、排水槽の近くに水栓を設ける。
  • 2.排水槽の貯留時間が長くなるおそれがある場合は、一定時間を経過するとタイマーでポンプを起動させる制御方法を考慮する。
  • 3.厨房の排水槽に使用する排水ポンプは、一般的に、汚物用水中モーターポンプとする。
  • 4.排水槽の通気管は、単独で立ち上げ、最上階で伸頂通気管に接続して大気に開放する。

正解:4

解説

考え方

排水槽に関する記述を確認します。清掃・維持管理のため近くに水栓を設けること,貯留時間が長くなる場合にタイマーでポンプを起動させる制御を考慮すること,厨房の排水槽の排水ポンプに汚物用水中モーターポンプを用いることは,いずれも正しい記述です。

一方,排水槽の通気管は,硫化水素などの悪臭・腐食性ガスを含むため,他の通気系統(伸頂通気管など)と接続せず,単独で立ち上げて直接大気に開放するのが原則です。伸頂通気管に接続すると,排水槽の臭気やガスが建物内の他の器具側へ回り込むおそれがあります。「単独で立ち上げ、最上階で伸頂通気管に接続して大気に開放する」という記述は誤りです。

答え:4 排水槽の通気管は、単独で立ち上げ、最上階で伸頂通気管に接続して大気に開放する。

排水槽の通気は「単独で立ち上げ,他の通気管とはつながず,直接大気へ開放」が原則です。悪臭・腐食性ガスを他系統に回さないため,という理由をセットで覚えておきましょう。

問題A No.34

空調・衛生設備

消火設備の消火原理に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.粉末消火設備は、粉末状の消火剤を放射し、燃焼中の炎を拡散効果により消火するものである。
  • 2.不活性ガス消火設備は、不活性ガスを放射し、酸素の容積比を低下させ、窒息効果により消火するものである。
  • 3.水噴霧消火設備は、水を霧状に噴霧し、噴霧水による冷却効果と噴霧水が火炎に触れて発生する水蒸気による窒息効果により消火するものである。
  • 4.泡消火設備は、燃焼物を泡の層で覆い、窒息効果と冷却効果により消火するものである。

正解:1

解説

考え方

消火設備の消火原理を確認します。不活性ガス消火設備が酸素濃度を下げる窒息効果で消火すること,水噴霧消火設備が冷却効果と水蒸気による窒息効果で消火すること,泡消火設備が泡の層で覆う窒息効果と冷却効果で消火することは,いずれも正しい記述です。

一方,粉末消火設備は,粉末状の消火剤が燃焼の連鎖反応(化学反応)を止める「抑制効果(負触媒効果)」を主体に消火します。設問の「燃焼中の炎を拡散効果により消火する」という記述は,消火原理として誤りです。粉末を拡散させるのではなく,燃焼反応そのものを化学的に断ち切るのが粉末消火の本質です。

答え:1 粉末消火設備は、粉末状の消火剤を放射し、燃焼中の炎を拡散効果により消火するものである。

消火の4要素は「冷却・窒息・除去・抑制(負触媒)」です。粉末消火は「抑制(負触媒)効果」が主体,と押さえておきましょう。設備ごとにどの効果が主役かを整理しておくと選びやすくなります。

問題A No.35

空調・衛生設備

ガス設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.都市ガス設備の工事は、ガス事業者、又はガス事業者が認めた施工者が施工する。
  • 2.都市ガス本支管から分岐し、需要家に引き込まれる導管のうち、本支管分岐箇所から敷地境界線までの導管を供給管という。
  • 3.液化石油ガス配管の気密試験は、空気又は不活性ガスにより圧力をかけ、漏えい検知液や石けん液などを用いて漏えいがないことを確認する。
  • 4.液化石油ガスのガス漏れ警報器の検知部は、ガス機器から水平距離4m以内で、かつ検知部の上端が床面より0.6m以内に設置する。

正解:4

解説

考え方

ガス設備に関する記述を確認します。都市ガス工事をガス事業者または認めた施工者が行うこと,本支管分岐から敷地境界線までの導管を供給管ということ,LPガス配管の気密試験を空気または不活性ガスで行い漏えい検知液で確認することは,いずれも正しい記述です。

一方,液化石油ガス(LPガス)は空気より重く,漏れると床面付近にたまります。そのためガス漏れ警報器の検知部は,ガス機器から水平距離4 m以内で,検知部の上端が床面から0.3 m以内(床に近い位置)に設置します。設問の「検知部の上端が床面より0.6m以内」という記述は数値が誤りで,正しくは0.3 m以内です。なお,空気より軽い都市ガスの警報器は天井付近に設けます。

答え:4 液化石油ガスのガス漏れ警報器の検知部は、ガス機器から水平距離4m以内で、かつ検知部の上端が床面より0.6m以内に設置する。

「LPガス(空気より重い)=検知部は床面付近(上端0.3 m以内)」「都市ガス(空気より軽い)=検知部は天井付近」という設置位置の違いを,ガスの比重と結び付けて覚えておきましょう。

問題A No.36

空調・衛生設備

FRP製浄化槽の設置に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.浄化槽工事を行う際には、浄化槽設備士が自ら浄化槽工事を行う場合を除き、浄化槽設備士に実地で監督させて行わなければならない。
  • 2.本体の設置は、本体の損傷防止や水平の調整のため、砂利地業の後に山砂を適度な厚さに敷き均し、据え付ける。
  • 3.埋戻しは良質土で行うものとし、周囲を数回に分けて均等に突き固め、水締めを行う。
  • 4.雨水の槽内浸入防止や槽の浮上防止のため、上部スラブコンクリートを打つ。

正解:2

解説

考え方

FRP製浄化槽の設置に関する記述を確認します。浄化槽設備士が自ら行う場合を除き設備士に実地で監督させること,埋戻しを良質土で数回に分けて水締めしながら行うこと,浮上防止のため上部スラブコンクリートを打つことは,いずれも正しい記述です。

一方,FRP製浄化槽の本体を据え付ける前の基礎は,槽の損傷防止と水平確保のため,砂利地業のうえに「基礎コンクリート」を打設し,その上に据え付けるのが原則です。設問の「砂利地業の後に山砂を適度な厚さに敷き均し、据え付ける」という記述は,本来必要な基礎コンクリートに触れておらず,砂の上に直接据えるかのような内容で誤りです。

答え:2 本体の設置は、本体の損傷防止や水平の調整のため、砂利地業の後に山砂を適度な厚さに敷き均し、据え付ける。

FRP製浄化槽の据付けは「砂利地業→基礎コンクリート→本体据付け」という順序が基本です。砂の上に直接据えるのではなく,コンクリート基礎で水平と支持を確保する,という点を押さえておきましょう。

問題A No.37

空調・衛生設備

合併処理浄化槽において、流入水が下表のとおりでBOD除去率が95%の場合に、放流水のBOD濃度として適当なものはどれか。(流入水の種類:汚水 水量[m3/日]:2 BOD濃度[mg/L]:260/雑排水 水量[m3/日]:6 BOD濃度[mg/L]:180)

問題A No.37の図
  • 1.10 mg/L
  • 2.20 mg/L
  • 3.40 mg/L
  • 4.80 mg/L

正解:1

解説

考え方

合併処理浄化槽では,汚水と雑排水を合わせた流入水のBOD(水の汚れの指標)を,除去率に応じて減らして放流します。まず汚水と雑排水を混ぜた流入水の平均BOD濃度を求め,そこから除去率のぶんを差し引いて放流水のBOD濃度を計算します。

放流水BOD濃度=流入水の平均BOD濃度×(1-BOD除去率)

計算

汚水と雑排水を合わせた流入水の平均BOD濃度を,水量で加重平均して求めます。表より,汚水は水量2 m³/日・BOD濃度260 mg/L,雑排水は水量6 m³/日・BOD濃度180 mg/Lです。

流入水の平均BOD濃度=(2×260+6×180)/(2+6)=(520+1,080)/8=1,600/8=200 mg/L

放流水BOD濃度=200×(1-0.95)=200×0.05=10 mg/L

答え:1 10 mg/L

BOD除去率の計算は「流入水の平均BOD濃度×(1-除去率)=放流水BOD濃度」が基本です。汚水と雑排水で濃度が違うときは,まず水量で加重平均して流入水の平均濃度を出すことを忘れないようにしましょう。

問題A No.38

機器・材料・設計図書

冷凍機に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.遠心冷凍機は、低圧冷媒又は高圧冷媒を使用する機種があり、低圧冷媒を使用する機種は、「高圧ガス保安法」の適用を受けない。
  • 2.二重効用の直だき吸収冷温水機は、高温再生機内の圧力が大気圧より高くなるので、ボイラー関係法規の適用を受ける。
  • 3.遠心冷凍機の容量制御で吸込みベーン制御を行う場合、より低い冷凍能力まで運転可能にするためにホットガスバイパス制御を設ける。
  • 4.スクリュー圧縮機は、高い圧縮比に向いており、空気熱源ヒートポンプ用として用いられている。

正解:2

解説

考え方

冷凍機に関する記述を確認します。遠心冷凍機に低圧・高圧冷媒の機種があり低圧機種は高圧ガス保安法の適用を受けないこと,吸込みベーン制御でより低い能力まで運転するためにホットガスバイパスを設けること,スクリュー圧縮機が高い圧縮比に向きヒートポンプ用に用いられることは,いずれも正しい記述です。

一方,二重効用の直だき吸収冷温水機は,高温再生機内の圧力が大気圧より低い(真空に近い)状態で運転されるため,圧力がかかる「ボイラー」には該当せず,ボイラー関係法規の適用を受けません。「高温再生機内の圧力が大気圧より高くなるので、ボイラー関係法規の適用を受ける」という記述は,圧力の向きが逆で誤りです。

答え:2 二重効用の直だき吸収冷温水機は、高温再生機内の圧力が大気圧より高くなるので、ボイラー関係法規の適用を受ける。

吸収冷温水機は「内部が真空(大気圧以下)=ボイラーに該当せず法規の適用外」が特徴です。圧力が大気圧より高いと誤解させる選択肢が引っかけになりやすいので注意しましょう。

問題A No.39

機器・材料・設計図書

送風機に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.斜流送風機は、小型の割に取り扱う風量が大きく、静圧は、200〜400 Pa程度で使用される。
  • 2.軸流送風機であるプロペラ送風機は、ケーシングと案内羽根をもち、静圧400Pa以上で使用される。
  • 3.横流送風機は、ルームエアコン、ファンコイルユニット、エアカーテン等の送風用に用いられる。
  • 4.後向き羽根送風機は、多翼送風機に比べ、高速回転が可能であり、静圧は、2,000〜3,000 Pa程度で使用される。

正解:2

解説

考え方

送風機に関する記述を確認します。斜流送風機が小型の割に風量が大きく静圧200〜400 Pa程度で使われること,横流送風機がルームエアコンやエアカーテンに用いられること,後向き羽根送風機が多翼送風機より高速回転でき高静圧(2,000〜3,000 Pa程度)で使われることは,いずれも正しい記述です。

一方,軸流送風機の一種であるプロペラ送風機は,構造が単純で,ケーシングや案内羽根を持たず,扱える静圧はごく低い(数十〜100 Pa程度)のが特徴です。換気扇のように低静圧・大風量の用途に使われます。「ケーシングと案内羽根をもち、静圧400Pa以上で使用される」という記述は,プロペラ送風機の特徴と逆で誤りです。案内羽根を持ち高い静圧まで使えるのは軸流送風機でもチューブラ型など別の形式です。

答え:2 軸流送風機であるプロペラ送風機は、ケーシングと案内羽根をもち、静圧400Pa以上で使用される。

プロペラ送風機は「案内羽根なし・低静圧・大風量(換気扇など)」が特徴です。案内羽根を持ち高静圧まで使えるのは別形式の送風機なので,形式ごとの静圧の範囲を整理しておきましょう。

問題A No.40

機器・材料・設計図書

保温及び保冷に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.同じ材料の保温材でも、密度によって熱伝導率は変化する。
  • 2.JIS A 0202(断熱用語)において、保温とは常温以上、約1000℃以下の物体を被覆し熱放散を少なくすること、又は被覆後の表面温度を低下させることを行うことをいう。
  • 3.JIS A 0202(断熱用語)において、保冷とは常温以下の物体を被覆し、侵入熱量を小さくすること。又は、被覆後の表面温度を露点温度以上とし、表面に結露を生じさせないことをいう。
  • 4.グラスウール保温材には、板状又は筒状に発泡成形したものや、板状又はシート状に発泡した後に筒状に加工したものがある。

正解:4

解説

考え方

保温・保冷に関する記述を確認します。同じ材料の保温材でも密度によって熱伝導率が変わること,JIS A 0202で保温を常温以上約1,000℃以下の物体を被覆し熱放散を少なくすることと定義すること,保冷を常温以下の物体を被覆し表面温度を露点以上として結露を防ぐことと定義することは,いずれも正しい記述です。

一方,「板状・筒状に発泡成形したもの」という説明は,ポリスチレンフォームや硬質ウレタンフォームなどの発泡樹脂系保温材の特徴です。グラスウール保温材は,ガラス繊維(人造鉱物繊維)を綿状にした保温材で,発泡させて作るものではありません。「グラスウール保温材には、板状又は筒状に発泡成形したものや…がある」という記述は,材料の種類を取り違えており誤りです。

答え:4 グラスウール保温材には、板状又は筒状に発泡成形したものや、板状又はシート状に発泡した後に筒状に加工したものがある。

「グラスウール・ロックウール=繊維系(発泡しない)」「ポリスチレン・ウレタン=発泡樹脂系(発泡成形)」という保温材の分類を区別しておきましょう。発泡という言葉が出たら繊維系ではない,と判断できます。

問題A No.41

機器・材料・設計図書

配管材料及び配管付属品に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.架橋ポリエチレン管は、給水管と給湯管のどちらにも使用できる規格のものがある。
  • 2.圧力配管用炭素鋼鋼管は、「呼び径」と「スケジュール番号」により区分される。
  • 3.フレキシブルジョイントは、配管の伸縮を吸収することにも適している。
  • 4.水道用硬質ポリ塩化ビニル管の設計圧力の上限は、1.0 MPaである。

正解:3

解説

考え方

配管材料・配管付属品に関する記述を確認します。架橋ポリエチレン管に給水・給湯どちらにも使える規格があること,圧力配管用炭素鋼鋼管が呼び径とスケジュール番号で区分されること,水道用硬質ポリ塩化ビニル管の設計圧力上限が1.0 MPaであることは,いずれも正しい記述です。

一方,フレキシブルジョイントは,主にポンプなどの振動が配管に伝わるのを防ぐ「振動吸収」や,接続部の芯ずれの吸収に用いる部品で,配管の熱による伸縮を吸収する用途には適していません。管の伸縮を吸収するには,ベローズ形伸縮管継手やループ配管などを用います。「フレキシブルジョイントは、配管の伸縮を吸収することにも適している」という記述は誤りです。

答え:3 フレキシブルジョイントは、配管の伸縮を吸収することにも適している。

「フレキシブルジョイント=振動・芯ずれの吸収」「伸縮管継手=熱による伸縮の吸収」という役割分担を区別しておきましょう。用途を取り違えた選択肢が誤りになりやすいところです。

問題A No.42

機器・材料・設計図書

ダクト及びダクト附属品に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.定風量ユニット(CAV)は、上流側の圧力が変動する場合でも、風量を一定に保つ機能を持っている。
  • 2.グラスウール製ダクトは、ダクト内温度が70℃以下の範囲で使用する。
  • 3.幅又は高さが450 mmを超えるダクトで保温を施さないものには、450 mm以下のピッチで補強リブを設ける。
  • 4.たわみ継手は、一般的に、二重にした繊維系クロスの間に補強用のピアノ線が挿入されたものが使用される。

正解:3

解説

考え方

ダクト・ダクト附属品に関する記述を確認します。定風量ユニット(CAV)が上流側の圧力変動があっても風量を一定に保つこと,グラスウール製ダクトをダクト内温度70℃以下で使うこと,たわみ継手が二重の繊維系クロスの間にピアノ線を挿入した構造であることは,いずれも正しい記述です。

一方,ダクトのたわみ(振動・変形)を抑える補強リブ(ビード)は,幅または高さが450 mmを超える大きなダクトに設けます。設問の「幅又は高さが450 mmを超えるダクトで保温を施さないものには、450 mm以下のピッチで補強リブを設ける」という記述は,リブを入れるピッチ(間隔)の値が実際の基準(一般に300 mm以下程度)と異なり,適当ではありません。補強リブは平板部のばたつきを抑えるため,より細かいピッチで設けます。

答え:3 幅又は高さが450 mmを超えるダクトで保温を施さないものには、450 mm以下のピッチで補強リブを設ける。

補強リブは「450 mmを超える大きなダクトに,平板のばたつきを抑えるため設ける」もので,ピッチは450 mmより細かく取ります。設けるかどうかの寸法基準と,ピッチの数値を混同しないようにしましょう。

問題A No.43

機器・材料・設計図書

「公共工事標準請負契約約款」に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.受注者は、設計図書において監督員の立会いの上施工するものと指定された工事については、当該立会いを受けて施工しなければならない。
  • 2.主任技術者は、現場代理人を兼ねることができるが、専門技術者を兼ねることはできない。
  • 3.受注者は、工事現場内に搬入した工事材料を監督員の承諾を受けないで工事現場外に搬出してはならない。
  • 4.受注者は、工事目的物及び工事材料等を設計図書に定めるところにより火災保険、建設工事保険その他の保険に付さなければならない。

正解:2

解説

考え方

公共工事標準請負契約約款に関する記述を確認します。監督員の立会いが指定された工事は立会いを受けて施工すること,搬入した工事材料を監督員の承諾なく現場外へ搬出してはならないこと,工事目的物や材料を火災保険などに付さなければならないことは,いずれも正しい記述です。

一方,主任技術者(または監理技術者)は,現場代理人を兼ねることができるだけでなく,一定の要件を満たせば専門技術者を兼ねることもできます。「現場代理人を兼ねることができるが、専門技術者を兼ねることはできない」という記述は誤りです。工事の技術者は,条件を満たせば複数の立場を兼務できるのが原則です。

答え:2 主任技術者は、現場代理人を兼ねることができるが、専門技術者を兼ねることはできない。

現場の技術者は「現場代理人・主任技術者・専門技術者を兼ねられる」のが基本です。「兼ねることはできない」と断定する選択肢は誤りになりやすいので注意しましょう。

問題A No.44

機器・材料・設計図書

設計図書に記載する「配管材料」とその「記号(規格)」の組合せのうち、適当でないものはどれか。

  • 1.排水用硬質塩化ビニルライニング鋼管-SGP-VD(JWWA)
  • 2.リサイクル硬質ポリ塩化ビニル三層管-RS-VU(JIS)
  • 3.水道用硬質ポリ塩化ビニル管-VP、HIVP(JIS)
  • 4.水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管(黒)-SGP-VA(JWWA)

正解:1

解説

考え方

配管材料と記号(規格)の組合せを確認します。リサイクル硬質ポリ塩化ビニル三層管がRS-VU(JIS),水道用硬質ポリ塩化ビニル管がVP・HIVP(JIS),水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管(黒)がSGP-VA(JWWA)であることは,いずれも正しい組合せです。

一方,「排水用硬質塩化ビニルライニング鋼管」の記号は,排水用(Drainの D)を表すD-VA(配管用炭素鋼鋼管ベース)やD-VB(薄肉鋼管ベース)などで表します。設問の「SGP-VD」という記号は,排水用ライニング鋼管の正しい記号ではなく,材料と記号の組合せとして誤りです。

答え:1 排水用硬質塩化ビニルライニング鋼管-SGP-VD(JWWA)

ライニング鋼管の記号は「VA=黒管ベース,VB=亜鉛めっき鋼管ベース,VD=排水用の薄肉…」など,用途とベース管で使い分けられています。排水用はD(Drain)を含む記号で表す,という点を押さえておきましょう。

問題B No.1

設備施工

工事の「申請・届出書類」、「提出先」の組合せとして、適当でないものはどれか。

  • 1.道路交通法の道路使用許可申請書 ── 道路管理者
  • 2.消防法の工事整備対象設備等着工届出書 ── 消防長又は消防署長
  • 3.振動規制法の特定建設作業実施届出書 ── 市町村長
  • 4.高圧ガス保安法の高圧ガス製造事業届書 ── 都道府県知事等

正解:1

解説

考え方

工事の申請・届出書類と提出先の組合せを確認します。消防法の工事整備対象設備等着工届出書を消防長または消防署長へ,振動規制法の特定建設作業実施届出書を市町村長へ,高圧ガス保安法の高圧ガス製造事業届書を都道府県知事等へ提出することは,いずれも正しい組合せです。

一方,道路交通法の「道路使用許可申請書」の提出先(許可権者)は,道路管理者ではなく,管轄する警察署長です。道路交通の安全を確保する観点から警察が許可します。設問の「道路使用許可申請書 ── 道路管理者」という組合せは誤りです。なお,道路法に基づく「道路占用許可」の提出先が道路管理者であり,両者を混同しないよう注意が必要です。

答え:1 道路交通法の道路使用許可申請書 ── 道路管理者

「道路使用許可(道路交通法)=警察署長」「道路占用許可(道路法)=道路管理者」という2つの許可の提出先を区別しておきましょう。名前が似ているため入れ替えた選択肢が引っかけになりやすいところです。

問題B No.2

設備施工

下図に示すネットワーク工程表に関する記述のうち、適当でないものはどれか。ただし、イベント間のA〜Jは作業内容、日数は作業日数を示す。

問題B No.2の図
  • 1.クリティカルパスのルートは、2本で所要日数は20日である。
  • 2.作業内容Eのトータルフロートは、1日である。
  • 3.イベント⑥の最早開始時刻、最遅完了時刻は、ともに9日である。
  • 4.作業Dの作業日数を2日短縮すると、全体工期も2日短縮される。

正解:4

解説

考え方

ネットワーク工程表では,全体の工期を決めているのはクリティカルパス(最も日数のかかる経路)です。クリティカルパス上の作業を短縮すれば全体工期も短縮されますが,クリティカルパス上にない作業(余裕=フロートのある作業)を短縮しても,全体工期は変わりません。

設問の作業Dが,フロート(余裕日数)を持つ非クリティカルな作業であれば,2日短縮しても全体工期は短縮されません。他の選択肢(クリティカルパスが2本で20日,作業Eのトータルフロートが1日,イベント⑥の最早・最遅がともに9日)は,図から計算すると正しい記述です。「作業Dの作業日数を2日短縮すると、全体工期も2日短縮される」という記述は,作業Dがクリティカルパス上にない場合には成り立たず誤りです。

答え:4 作業Dの作業日数を2日短縮すると、全体工期も2日短縮される。

工期短縮は「クリティカルパス上の作業を縮めたときだけ全体に効く」のが鉄則です。フロートを持つ作業をいくら縮めても全体工期は変わらない,という点を押さえておきましょう。

問題B No.3

設備施工

品質管理に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.ヒストグラムは、計量したデータをいくつかの区間に分けて柱状図で示すことにより、大体の平均値やばらつきの状況を把握することができる。
  • 2.散布図は、グラフに点をプロットしたもので、関係のある2つのデータの相関関係がわかる。
  • 3.パレート図は、データをプロットして結んだ折れ線と管理限界線により、データの時間的変化や異常なばらつきがわかる。
  • 4.層別とは、データの特性を適当な範囲別にいくつかのグループに分けることをいい、データ全体の傾向や管理対象範囲の把握がしやすくなる。

正解:3

解説

考え方

品質管理の手法(QC七つ道具)に関する記述を確認します。ヒストグラムが区間ごとの柱状図で平均値やばらつきを把握できること,散布図が2つのデータの相関関係を示すこと,層別がデータを適当なグループに分けて傾向を把握しやすくすることは,いずれも正しい記述です。

一方,パレート図は,不良やクレームなどの項目を件数の多い順に棒グラフで並べ,累積比率を折れ線で重ねて,「どの項目が影響が大きいか(重点項目)」を見つける図です。設問の「データをプロットして結んだ折れ線と管理限界線により、データの時間的変化や異常なばらつきがわかる」という説明は,パレート図ではなく「管理図」の説明であり,取り違えているため誤りです。

答え:3 パレート図は、データをプロットして結んだ折れ線と管理限界線により、データの時間的変化や異常なばらつきがわかる。

「パレート図=件数の多い順に並べて重点項目を見つける」「管理図=管理限界線で時間的変化・異常なばらつきを見る」という違いを区別しておきましょう。手法の説明を入れ替えた引っかけが定番です。

問題B No.4

設備施工

建設工事における安全管理に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.ツールボックスミーティングは、危険予知活動の一環として作業関係者が行う短時間のミーティングで、1週間に1回程度行われる。
  • 2.作業場の屋内に設ける通路は、用途に応じた幅を有し、通路面は、つまずき、すべり、踏抜き等の危険のない状態に保持する。
  • 3.5S活動とは、安全で健康な職場づくりと生産性の向上を目指す活動のことで、「整理、整頓、清掃、清潔、しつけ」の5つをいう。
  • 4.年千人率とは、労働者1,000人当たり1年間に発生した死傷者数の割合を表したもので、発生頻度を示す。

正解:1

解説

考え方

建設工事の安全管理に関する記述を確認します。屋内通路を用途に応じた幅とし危険のない状態に保つこと,5S活動が「整理・整頓・清掃・清潔・しつけ」の5つを指すこと,年千人率が労働者1,000人当たり1年間の死傷者数の割合であることは,いずれも正しい記述です。

一方,ツールボックスミーティング(TBM)は,作業を始める前に,その日の作業内容や危険のポイントを短時間で確認し合う打合せで,作業のたび(原則として毎日,作業開始前)に行うものです。「1週間に1回程度行われる」という記述は頻度が誤りで,実際には毎日の作業前に実施します。

答え:1 ツールボックスミーティングは、危険予知活動の一環として作業関係者が行う短時間のミーティングで、1週間に1回程度行われる。

ツールボックスミーティングは「毎日,作業開始前に,その日の危険を確認する短時間の打合せ」です。頻度を「週1回」などとずらした選択肢が誤りとして出やすいので注意しましょう。

問題B No.5

設備施工

機器の据付けに関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.あと施工のメカニカルアンカーボルトは、めねじ型よりおねじ型の方が許容引抜き力が大きい。
  • 2.防振基礎は、地震時における機器の移動や転倒防止のために、ストッパーボルトを堅固に締め付ける。
  • 3.Vベルト駆動の送風機は、Vベルトが下側引張りとなるような回転方向とする。
  • 4.設備機器に対する地震力の計算には、局部震度法や動的解析によるものがあるが、一般的に、局部震度法で行われている。

正解:2

解説

考え方

機器の据付けに関する記述を確認します。あと施工メカニカルアンカーがめねじ型よりおねじ型の方が許容引抜き力が大きいこと,Vベルト駆動の送風機でVベルトが下側引張りとなる回転方向とすること,地震力の計算に一般的に局部震度法が用いられることは,いずれも正しい記述です。

一方,防振基礎は,機器の振動を建物に伝えないため,機器をばね(防振ゴム・防振ばね)で浮かせて支える構造です。地震時の移動・転倒を防ぐストッパーは設けますが,平常時にストッパーボルトを堅固に締め付けてしまうと,機器がばねで浮く動きを妨げ,防振の効果がなくなってしまいます。ストッパーは平常時にはわずかな隙間を空けておき,地震時にだけ効かせます。「ストッパーボルトを堅固に締め付ける」という記述は誤りです。

答え:2 防振基礎は、地震時における機器の移動や転倒防止のために、ストッパーボルトを堅固に締め付ける。

防振基礎のストッパーは「平常時は隙間を空けて防振を妨げず,地震時だけ効かせる」のが原則です。締め付けてしまうと防振の意味がなくなる,という理由をセットで覚えておきましょう。

問題B No.6

設備施工

配管及び配管附属品の施工に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.突合せ溶接の開先にはV形開先、面取り、I形開先等があり、鋼管の管厚さが4mm以上の場合は、一般的に、V形開先とする。
  • 2.鋼管の溶接部検査には目視検査のほかに、溶込み不足の確認としては、必要に応じ放射線透過検査を行う。
  • 3.銅管の差込み接合は、銅管差込部の外面と管継手の受口にフラックスを薄く均一に塗布する。
  • 4.排水管の満水試験は、系統中の最高開口部から下へ3mの配管を除き、30 kPa以上の圧力で行う。

正解:3

解説

考え方

配管・配管附属品の施工に関する記述を確認します。管厚4 mm以上でV形開先とすること,溶接部の溶込み不足の確認に放射線透過検査を用いること,排水管の満水試験を最高開口部から下へ3 mを除き30 kPa以上で行うことは,いずれも正しい記述です。

一方,銅管の差込み(はんだ・ろう付け)接合では,フラックス(酸化を防ぎはんだの流れをよくする薬剤)を,銅管の差込部の外面と管継手の受口の内面の「両方」に薄く均一に塗布します。設問は「銅管差込部の外面と管継手の受口にフラックスを薄く均一に塗布する」とありますが,実際の出題では塗布箇所や塗り方の記述に誤りが含まれており,正しくは差込む管の外面と継手の受口内面の双方に均一に塗る点が問われています。この選択肢が施工方法として不適当とされています。

答え:3 銅管の差込み接合は、銅管差込部の外面と管継手の受口にフラックスを薄く均一に塗布する。

銅管のろう付けは「フラックスを差込部と受口の双方に薄く均一に塗り,加熱してはんだを毛細管現象で吸い込ませる」のが基本です。塗る箇所・塗り方の記述の正誤を丁寧に読み分けましょう。

問題B No.7

設備施工

ダクト及びダクト附属品の施工に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.アングルフランジ工法ダクトは、フランジ接合部分の鉄板の折返しを5mm以上とする。
  • 2.多翼送風機の吐出直後に風量調整ダンパーを取り付ける場合、風量調節ダンパーの軸が送風機の羽根車の軸に対して平行となるようにする。
  • 3.コーナーボルト工法ダクトのフランジ押さえ金具は、再使用しない。
  • 4.サプライチャンバーやレタンチャンバーの点検口の扉は、原則として、チャンバー内が負圧の場合は外開き、正圧の場合は内開きとする。

正解:2

解説

考え方

ダクト・ダクト附属品の施工に関する記述を確認します。アングルフランジ工法ダクトのフランジ折返しを5 mm以上とすること,コーナーボルト工法のフランジ押さえ金具を再使用しないこと,チャンバー点検口の扉を負圧なら外開き・正圧なら内開きとすることは,いずれも正しい記述です。

一方,多翼送風機の吐出直後に風量調整ダンパーを取り付ける場合,ダンパーの軸は送風機の羽根車の軸に対して「直角(垂直)」となるようにします。吐出直後は気流が偏っているため,羽根車の軸と直角方向にダンパーの羽根を配置した方が,気流の乱れを抑えて風量調整がうまくいきます。「羽根車の軸に対して平行となるようにする」という記述は向きが逆で誤りです。

答え:2 多翼送風機の吐出直後に風量調整ダンパーを取り付ける場合、風量調節ダンパーの軸が送風機の羽根車の軸に対して平行となるようにする。

送風機吐出直後のダンパーは「軸を羽根車の軸に直角にする」のが原則です。気流が偏っている場所で調整効果を高めるための配置,と理由も合わせて押さえておきましょう。

問題B No.8

設備施工

保温、保冷、塗装に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.保温材相互の間隙はできる限り少なくし、重ね部の継目は同一線上に合わせて取り付ける。
  • 2.ホルムアルデヒド放散量は、「F☆☆☆☆」のように表示され、☆の数が多いほどホルムアルデヒド放散量が少ないことを表す。
  • 3.塗装場所の気温が5℃以下、湿度が85%以上、換気が十分でなく結露する等、塗料の乾燥に不適当な場合は、原則として、塗装を行ってはならない。
  • 4.人造鉱物繊維保温材は、ガラス、石灰等から製造され、ロックウール保温材及びグラスウール保温材がある。

正解:1

解説

考え方

保温・保冷・塗装に関する記述を確認します。ホルムアルデヒド放散量がF☆☆☆☆のように表示され☆が多いほど放散量が少ないこと,気温5℃以下・湿度85%以上など乾燥に不適当なときは原則塗装しないこと,人造鉱物繊維保温材にロックウール・グラスウールがあることは,いずれも正しい記述です。

一方,保温材を巻くときは,相互の間隙をできる限り少なくするのは正しいのですが,重ね部(継目)は同一線上に合わせるのではなく,隣り合う層で継目をずらして「千鳥(互い違い)」に配置します。継目を一直線に揃えると,その部分が熱の通り道(ヒートブリッジ)になり,保温性能が落ちるためです。「重ね部の継目は同一線上に合わせて取り付ける」という記述は誤りです。

答え:1 保温材相互の間隙はできる限り少なくし、重ね部の継目は同一線上に合わせて取り付ける。

保温材の継目は「同一線上を避けて千鳥に配置」が原則です。継目を揃えるとそこが熱の抜け道になる,という理由を押さえておきましょう。

問題B No.9

設備施工

腐食・防食に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.溝状腐食は、管の長手方向に溝状に連続して腐食損傷を受けるもので、電縫鋼管の突合せ溶接部に沿ってV字状に深く浸食されるものである。
  • 2.蒸気配管に使用した配管用炭素鋼鋼管(黒)では、還水管より蒸気管(往き管)に腐食が発生しやすい。
  • 3.蓄熱槽等の空気に開放された水槽が系内にない密閉系冷温水配管では、ほとんど酸素が供給されないので配管の腐食速度は遅い。
  • 4.溶融めっきは、金属を高温で溶融させた槽内に被処理材を浸漬したのち引き上げ、被処理材の表面に金属被覆を形成させる防食方法である。

正解:2

解説

考え方

腐食・防食に関する記述を確認します。溝状腐食が電縫鋼管の溶接部に沿ってV字状に浸食する現象であること,密閉系冷温水配管では酸素供給が少なく腐食速度が遅いこと,溶融めっきが溶融金属の槽に浸漬して被覆を作る防食法であることは,いずれも正しい記述です。

一方,蒸気配管に使う配管用炭素鋼鋼管(黒)では,蒸気が凝縮して水(ドレン)にもどる「還水管(戻り管)」の方が,蒸気管(往き管)より腐食が発生しやすくなります。還水管には,凝縮水に溶け込んだ酸素や炭酸ガスが多く含まれ,水と接する時間も長いためです。「還水管より蒸気管(往き管)に腐食が発生しやすい」という記述は,腐食しやすい側が逆で誤りです。

答え:2 蒸気配管に使用した配管用炭素鋼鋼管(黒)では、還水管より蒸気管(往き管)に腐食が発生しやすい。

蒸気系統では「還水管(戻り管)の方が腐食しやすい」が原則です。凝縮水に酸素・炭酸ガスが溶け込み,水と長く接するため,という理由をセットで覚えておきましょう。

問題B No.10

施工管理法・法規

建設工事における安全管理体制に関する記述のうち「労働安全衛生法」上、誤っているものはどれか。

  • 1.事業者は、選任した産業医に、労働者の健康管理等を行わせなければならない。
  • 2.特定元方事業者は、選任した統括安全衛生責任者に、元方安全衛生管理者の指揮をさせなければならない。
  • 3.統括安全衛生責任者を選任すべき事業者以外の請負人で、当該仕事を自ら行うものは、安全衛生管理者を選任しなければならない。
  • 4.統括安全衛生管理者が統括管理しなければならない業務には、労働災害の原因の調査及び再発防止対策に関することがある。

正解:3 または 4

公式訂正により、いずれも正解として扱われます。

解説

考え方

建設工事の安全管理体制に関する「労働安全衛生法」上の記述を確認します。事業者が選任した産業医に労働者の健康管理を行わせること,特定元方事業者が統括安全衛生責任者に元方安全衛生管理者の指揮をさせること,統括安全衛生管理者の業務に労働災害の原因調査・再発防止対策が含まれることは,いずれも正しい記述です。

一方,選択肢ハの「統括安全衛生責任者を選任すべき事業者以外の請負人で、当該仕事を自ら行うものは、安全衛生管理者を選任しなければならない」は,法令上の正しい名称と異なります。この場合に選任すべきは「安全衛生責任者」であり,「安全衛生管理者」という名称の役職ではありません。したがってハは誤りです。

なお,本問は出題後に正答の訂正措置がとられ,ハとニのどちらを選んでも正解とする扱いとなりました。ニについても,統括安全衛生管理者と統括安全衛生責任者の名称の関係など,記述の一部に不備があると判断されたためです。

答え:3 または 4 (正誤訂正により、ハ・ニのいずれを選んでも正解)

本問は試験実施団体による正答の訂正が行われ,選択肢ハ・選択肢ニのどちらを解答しても正解とする措置がとられた問題です。安全衛生管理体制では「統括安全衛生責任者・元方安全衛生管理者・安全衛生責任者」といった役職名が紛らわしいため,名称と役割を正確に区別して覚えておくことが大切です。

問題B No.11

施工管理法・法規

建設工事における安全衛生管理に関する記述のうち、「労働安全衛生法」上、誤っているものはどれか。

  • 1.事業者は、建築物の解体等の作業を行うときは、解体等対象建築物等の全ての材料について石綿等の使用の有無を調査しなければならない。
  • 2.事業者は、可燃性ガス及び酸素を用いて行う金属の溶接、溶断又は加熱の業務に使用するガス等の容器は、温度を40℃以下に保たなければならない。
  • 3.勾配が10度を超える架設通路には、踏桟その他の滑止めを設けなければならない。
  • 4.事業者は、屋内に設ける通路については、通路面から高さ1.8m以内に障害物を置いてはならない。

正解:3

解説

考え方

建設工事の安全衛生管理に関する「労働安全衛生法」上の記述を確認します。解体等の作業で全ての材料について石綿の使用有無を調査すること,溶接等に使うガス等の容器を40℃以下に保つこと,屋内通路の通路面から高さ1.8 m以内に障害物を置いてはならないことは,いずれも正しい記述です。

一方,架設通路(仮設の傾斜した通路)に踏桟その他の滑止めを設けなければならないのは,勾配が「15度」を超える場合です。設問の「勾配が10度を超える架設通路には、踏桟その他の滑止めを設けなければならない」という記述は,角度の基準が誤りで,正しくは15度を超える場合です。

答え:3 勾配が10度を超える架設通路には、踏桟その他の滑止めを設けなければならない。

架設通路は「勾配15度を超えたら滑止めが必要」「勾配30度を超えたら原則として階段等にする」という数値基準を押さえておきましょう。角度を小さくずらした選択肢が誤りとして出やすいところです。

問題B No.12

施工管理法・法規

労働に関する記述のうち、「労働基準法」上、誤っているものはどれか。

  • 1.労働基準法で定める基準に達しない労働条件であっても、その部分を労働契約に含めれば有効となる。
  • 2.使用者は、労働契約に附随して貯蓄の契約をさせてはならない。
  • 3.労働者が、退職の場合において、使用期間、業務の種類、その事業における地位、賃金又は退職の事由(退職の事由が解雇の場合にあっては、その理由を含む。)について証明書を請求した場合においては、使用者は、遅滞なくこれを交付しなければならない。
  • 4.使用者は、満18才に満たない者について、その年齢を証明する戸籍証明書を事業場に備え付けなければならない。

正解:1

解説

考え方

労働に関する「労働基準法」上の記述を確認します。労働契約に附随して貯蓄の契約をさせてはならないこと,退職時に使用期間・業務の種類・賃金・退職事由などの証明書を請求されたら遅滞なく交付すること,満18歳未満の者について年齢を証明する戸籍証明書を事業場に備え付けることは,いずれも正しい記述です。

一方,労働基準法で定める基準に達しない労働条件は,たとえ労働契約に含めても,その基準に達しない部分については無効となり,無効になった部分は労働基準法の基準どおりになります。「その部分を労働契約に含めれば有効となる」という記述は誤りです。労働基準法は最低基準を定めた強行法規であり,当事者の合意で下回ることはできません。

答え:1 労働基準法で定める基準に達しない労働条件であっても、その部分を労働契約に含めれば有効となる。

労働基準法は「最低基準を下回る合意は無効(その部分は法律の基準に置き換わる)」という強行法規です。契約で自由に下回れる,という趣旨の選択肢は誤りになります。

問題B No.13

施工管理法・法規

建築に関する記述のうち、「建築基準法」上、誤っているものはどれか。

  • 1.避難階とは、直接地上へ通ずる出入口のある階をいう。
  • 2.建築物の給水配管全体の更新のみを行う工事の場合は、建築の確認の申請書を提出しなくてよい。
  • 3.共同住宅の共用の廊下に供する部分は、容積率算定の基礎となる延べ面積に算入しない。
  • 4.建築物の壁や柱は主要構造部であるが、屋根は主要構造部ではない。

正解:4

解説

考え方

建築に関する「建築基準法」上の記述を確認します。避難階が直接地上へ通ずる出入口のある階であること,給水配管全体の更新のみの工事では確認申請が不要なこと,共同住宅の共用廊下部分が容積率の延べ面積に算入されないことは,いずれも正しい記述です。

一方,建築基準法上の「主要構造部」には,壁・柱・床・はり・屋根・階段が含まれます。屋根も主要構造部の一つです。「建築物の壁や柱は主要構造部であるが、屋根は主要構造部ではない」という記述は誤りです。

答え:4 建築物の壁や柱は主要構造部であるが、屋根は主要構造部ではない。

主要構造部は「壁・柱・床・はり・屋根・階段」の6つです。屋根や階段も含まれる点を押さえておきましょう。なお,構造耐力上主要な部分とは範囲が異なるので混同しないよう注意が必要です。

問題B No.14

施工管理法・法規

建築設備に関する記述のうち、「建築基準法」上、誤っているものはどれか。

  • 1.防火区画を貫通する天井又は壁内の隠ぺい部の風道に防火ダンパーを設ける場合は、一辺の長さが45cm以上の保守点検が容易に行える点検口並びに防火ダンパーの開閉及び作動状態を確認できる検査口を設ける。
  • 2.換気設備の風道が準耐火構造の防火区画を貫通する部分に近接する部分に防火ダンパーを設ける場合、防火ダンパーと防火区画の間の風道は、厚さ1.5mm以上の鉄板とするか、又は鉄網モルタル塗その他の不燃材料で被覆する。
  • 3.地上11階以上の建築物の屋上に2台の冷却塔(容量2,200kW以下)を設置する場合、冷却塔の間の距離については、間に防火上有効な隔壁が設けられている場合を除いて、2m以上とする。
  • 4.建築物に設けるボイラーの煙突の地盤面からの高さは、ガスを使用するボイラーにあっては、6m以上とする。

正解:4

解説

考え方

建築設備に関する「建築基準法」上の記述を確認します。防火区画貫通部の風道に防火ダンパーを設ける場合に一辺45 cm以上の点検口・検査口を設けること,防火区画貫通部近接の風道を厚さ1.5 mm以上の鉄板または鉄網モルタル塗等で被覆すること,屋上に設ける冷却塔間の距離を原則2 m以上とすることは,いずれも正しい記述です。

一方,建築物に設けるボイラーの煙突の地盤面からの高さは,建築基準法施行令とこれに基づく告示で定められています。原則は15 m以上ですが,重油・軽油・灯油・コークス・ガスを使用するボイラーにあっては9 m以上とされています(燃料消費量が25 kg/h未満のものなどは適用除外)。したがって,ガスを使用するボイラーの煙突は「9 m以上」が正しく,設問の「6 m以上」では不足しているため誤りです。

答え:4 建築物に設けるボイラーの煙突の地盤面からの高さは、ガスを使用するボイラーにあっては、6m以上とする。

煙突の高さ規定は「原則15 m以上,重油・軽油・灯油・コークス・ガス使用のものは9 m以上」と押さえておきましょう。ガスだから緩くて6 mでよい,というわけではない点に注意が必要です。

問題B No.15

施工管理法・法規

建設業の種類のうち、「建設業法」上、指定建設業に該当するものの組合せとして、正しいものはどれか。A:管工事業 B:土木工事業 C:水道施設工事業 D:電気通信工事業

  • 1.AとB
  • 2.AとC
  • 3.BとD
  • 4.CとD

正解:1

解説

考え方

「建設業法」の指定建設業は,施工技術の総合性などから特に施工体制の適正化が求められる7業種で,土木工事業・建築工事業・電気工事業・管工事業・鋼構造物工事業・舗装工事業・造園工事業が該当します。

選択肢の中では,A:管工事業,B:土木工事業がこの7業種に含まれます。一方,C:水道施設工事業,D:電気通信工事業は指定建設業ではありません(電気「工事業」は指定ですが,電気「通信」工事業は別業種で指定に含まれません)。したがって,指定建設業に該当する組合せはAとB(イ)です。

答え:1 AとB

指定建設業7業種は「土木・建築・電気・管・鋼構造物・舗装・造園」です。水道施設工事業や電気通信工事業は含まれない点に注意し,紛らわしい業種名にひっかからないようにしましょう。

問題B No.16

施工管理法・法規

建設工事における施工体制に関する記述のうち、「建設業法」上、誤っているものはどれか。

  • 1.施工体制台帳の作成を要する建設工事を請け負った建設業者は、当該建設工事における各下請負人の施工の分担関係を表示した施工体系図を作成しなければならない。
  • 2.施工体制台帳の作成を要する建設工事を請け負った建設業者は、下請負人が請け負った建設工事に従事する者に関する事項として、氏名、性別及び住所を施工体制台帳に記載しなければならない。
  • 3.監理技術者の専任が必要な建設工事で、選任された監理技術者は、発注者から請求があったときは、監理技術者資格者証を提示しなければならない。
  • 4.主任技術者の専任が必要な建設工事で、密接な関係のある二つの建設工事を同一の建設業者が同一の場所で施工する場合は、同一の専任の主任技術者がこれらの建設工事を管理することができる。

正解:2

解説

考え方

建設工事の施工体制に関する「建設業法」上の記述を確認します。施工体制台帳の作成を要する工事で各下請負人の分担関係を示す施工体系図を作成すること,監理技術者が発注者の請求で資格者証を提示すること,密接な関係のある二つの工事を同一業者が同一場所で施工する場合に同一の専任主任技術者が管理できることは,いずれも正しい記述です。

一方,施工体制台帳に記載する「建設工事に従事する者に関する事項」は,氏名・従事する期間・作業内容などであり,性別や住所までは記載事項として求められていません。「氏名、性別及び住所を施工体制台帳に記載しなければならない」という記述は,記載すべき事項として誤りです。

答え:2 施工体制台帳の作成を要する建設工事を請け負った建設業者は、下請負人が請け負った建設工事に従事する者に関する事項として、氏名、性別及び住所を施工体制台帳に記載しなければならない。

施工体制台帳の記載事項に「性別・住所」は含まれない点を押さえておきましょう。記載すべき項目に余計なものを加えた選択肢が,誤りとして出やすいパターンです。

問題B No.17

施工管理法・法規

易操作性1号消火栓を用いた屋内消火栓設備に関する記述のうち、「消防法」上、誤っているものはどれか。

  • 1.主配管の立上り管は、呼び径50mm以上のものとする。
  • 2.消防用ホースのノズルは、容易に開閉できる装置付きとする。
  • 3.加圧送水装置には、定格負荷運転時のポンプ性能を試験するための配管設備を設ける。
  • 4.加圧送水装置の放水圧力は、消防用ホースのノズル先端において0.7 MPaを超えるようにしなければならない。

正解:4

解説

考え方

易操作性1号消火栓を用いた屋内消火栓設備に関する「消防法」上の記述を確認します。主配管の立上り管を呼び径50 mm以上とすること,ホースのノズルを容易に開閉できる装置付きとすること,加圧送水装置に定格負荷運転時の性能を試験する配管設備(性能試験配管)を設けることは,いずれも正しい記述です。

一方,加圧送水装置の放水圧力は,ノズル先端において高くなりすぎると,ホースの反動が大きくなって扱いにくく危険なため,上限が定められています。ノズル先端の放水圧力が0.7 MPaを「超える」場合は,減圧措置を講じる必要があります。「0.7 MPaを超えるようにしなければならない」という記述は,向きが逆で誤りです。正しくは0.7 MPaを超えないようにします。

答え:4 加圧送水装置の放水圧力は、消防用ホースのノズル先端において0.7 MPaを超えるようにしなければならない。

屋内消火栓は「ノズル先端の放水圧力が0.7 MPaを超えないようにする(超えると反動で危険)」が基本です。圧力の上限を超えさせる,という記述は逆で誤りになります。

問題B No.18

施工管理法・法規

次の消防用設備等のうち、「消防法」上、消火活動上必要な施設に該当しないものはどれか。

  • 1.連結送水管
  • 2.排煙設備
  • 3.屋外消火栓設備
  • 4.連結散水設備

正解:3

解説

考え方

「消防法」上,消防用設備等は「消防の用に供する設備」「消防用水」「消火活動上必要な施設」に大きく分類されます。このうち「消火活動上必要な施設」は,消防隊が活動しやすくするための施設で,排煙設備・連結散水設備・連結送水管・非常コンセント設備・無線通信補助設備が該当します。

選択肢のうち,連結送水管・排煙設備・連結散水設備は「消火活動上必要な施設」に含まれます。一方,屋外消火栓設備は,建物の外部からの初期消火に使う設備で,分類上は「消防の用に供する設備(消火設備)」に該当し,「消火活動上必要な施設」ではありません。したがって該当しないのは屋外消火栓設備です。

答え:3 屋外消火栓設備

「消火活動上必要な施設=排煙設備・連結散水設備・連結送水管・非常コンセント設備・無線通信補助設備」の5つを覚えておきましょう。屋内・屋外消火栓は消火設備(消防の用に供する設備)側であり,分類が異なる点がポイントです。

問題B No.19

施工管理法・法規

騒音の規制に関する記述のうち、「騒音規制法」上、誤っているものはどれか。ただし、災害その他非常の事態の発生により当該特定建設作業を緊急に行う必要がある場合及び人の生命又は身体に対する危険を防止するため特に当該特定建設作業を行う必要がある場合を除く。

  • 1.建設工事として行われる作業のうち、2日以上にわたるびょう打機を使用する作業は、特定建設作業である。
  • 2.指定地域内における特定建設作業が行われる場所において、特定建設作業に伴って騒音を発生させることができるのは、連続して10日までである。
  • 3.指定地域内における特定建設作業の騒音は、特定建設作業の場所の敷地の境界線において、85 dBを超えてはならない。
  • 4.指定地域内において、特定建設作業を伴う建設工事を施工しようとする者が市町村長に届け出なければならない事項の中には、特定建設作業の場所及び実施の期間が含まれている。

正解:2

解説

考え方

騒音の規制に関する「騒音規制法」上の記述を確認します。2日以上にわたるびょう打機の使用作業が特定建設作業であること,敷地境界線での騒音が85 dBを超えてはならないこと,市町村長への届出事項に作業の場所・実施期間が含まれることは,いずれも正しい記述です。

一方,指定地域内で特定建設作業に伴って騒音を発生させることができる日数は,同一場所で連続して「6日」までとされています。設問の「連続して10日までである」という記述は日数が誤りで,正しくは6日までです。

答え:2 指定地域内における特定建設作業が行われる場所において、特定建設作業に伴って騒音を発生させることができるのは、連続して10日までである。

特定建設作業の騒音は「同一場所で連続6日まで」「敷地境界で85 dB以下」という数値を押さえておきましょう。日数を大きくずらした選択肢が誤りとして出やすいところです。

問題B No.20

施工管理法・法規

「フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律」の法律の目的に関する文中、( A )、( B )内に当てはまる用語の組合せとして、正しいものはどれか。この法律は、人類共通の課題であるオゾン層の保護及び地球温暖化の防止に積極的に取り組むことが重要であることに鑑み、オゾン層を破壊し又は地球温暖化に深刻な影響をもたらすフロン類の( A )するため、フロン類の使用の合理化及び特定製品に使用されるフロン類の( B )に関する指針並びにフロン類及びフロン類使用製品の製造業者等並びに特定製品の管理者の責務等を定めるとともに、フロン類の使用の合理化及び特定製品に使用されるフロン類の( B )のための措置等を講じ、もって現在及び将来の国民の健康で文化的な生活の確保に寄与するとともに人類の福祉に貢献することを目的とする。

  • 1.(A)使用を制限(B)製造の制限
  • 2.(A)使用を制限(B)管理の適正化
  • 3.(A)大気中への排出を抑制(B)製造の制限
  • 4.(A)大気中への排出を抑制(B)管理の適正化

正解:4

解説

考え方

「フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律」(フロン排出抑制法)の目的条文の空欄を考えます。この法律は,オゾン層を破壊し地球温暖化に深刻な影響をもたらすフロン類について,その(A)大気中への排出を抑制するため,フロン類の使用の合理化と,特定製品に使用されるフロン類の(B)管理の適正化に関する指針などを定める,という趣旨です。

法律の題名そのものが「使用の合理化及び管理の適正化」であることからも,(B)には「管理の適正化」が入ります。また,オゾン層保護・地球温暖化防止という目的からは,フロンを(A)大気中へ排出させないこと(排出の抑制)が中心になります。「製造の制限」や「使用を制限」ではなく,排出抑制と管理の適正化が正しい組合せです。

答え:4 (A)大気中への排出を抑制(B)管理の適正化

法律名に「使用の合理化及び管理の適正化」とあるとおり,キーワードは「大気中への排出抑制」と「管理の適正化」です。目的条文の穴埋めは,法律の題名からキーワードを拾うと選びやすくなります。

問題B No.21

施工管理法・法規

産業廃棄物の処理に関する記述のうち、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」上、誤っているものはどれか。

  • 1.事業者が産業廃棄物の運搬又は処分を委託する場合において、委託契約書及び添付書面を保存しなければならない期間は、その契約の終了の日から3年間である。
  • 2.建設工事に伴って発生したゴムくずは、安定型産業廃棄物である。
  • 3.産業廃棄物管理票を交付された処分受託者が当該処分を終了したときは、当該管理票の交付の日から90日以内(特別管理産業廃棄物に係る管理票にあっては、60日以内)に管理票交付者に当該管理票の写しを送付しなければならない。
  • 4.事業者は、自らその産業廃棄物(特別管理産業廃棄物を除く。)の運搬又は処分を行う場合には、産業廃棄物処理基準に従わなければならない。

正解:1

解説

考え方

産業廃棄物の処理に関する「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」上の記述を確認します。ゴムくずが安定型産業廃棄物であること,処分受託者が処分終了後90日以内(特別管理産業廃棄物は60日以内)に管理票の写しを交付者へ送付すること,自ら運搬・処分する場合に産業廃棄物処理基準に従うことは,いずれも正しい記述です。

一方,産業廃棄物の運搬・処分を委託する場合の委託契約書および添付書面の保存期間は,その契約の終了の日から「5年間」と定められています。設問イは「3年間である」としており,年数が誤っているため,これが誤りの選択肢です。

答え:1 事業者が産業廃棄物の運搬又は処分を委託する場合において、委託契約書及び添付書面を保存しなければならない期間は、その契約の終了の日から3年間である。

産業廃棄物の書類の保存期間は「5年間」が基本です。マニフェスト(管理票)の写しの送付・保存の日数(90日・60日)と,契約書等の保存期間(5年)を混同しないよう,数字を正確に区別して覚えておきましょう。

問題B No.22

施工管理法(応用能力)

公共工事における施工計画等に関する記述のうち、適当でないものは二つあるので、二つとも答えなさい。

  • 1.総合施工計画書は、受注者の責任において作成されるものであるため、設計図書に特記された事項についても監督員の承諾を受ける必要はない。
  • 2.完成検査は、設計事務所の監理者検査、官庁検査を受ける前に、施主又はその代理人が事前の検査をすることである。
  • 3.総合工程表は、現場の仮設工事から、完成時における試運転調整、後片付け、清掃までの全工程の予定を表すものである。
  • 4.設計図書に品質が明示されていない工事材料の場合、中等の品質を有するものとする。

正解:1・2

この問題は正解を2つとも選ぶ必要があります。

解説

考え方

公共工事の施工計画等に関する記述のうち,適当でないものを2つ選ぶ応用能力問題です。

選択肢イ「総合施工計画書は…設計図書に特記された事項についても監督員の承諾を受ける必要はない」は誤りです。総合施工計画書は受注者の責任で作成しますが,設計図書に特記された重要事項については,監督員の承諾(確認)を受ける必要があります。承諾不要と断じている点が不適当です。

選択肢ロ「完成検査は…施主又はその代理人が事前の検査をすることである」も誤りです。完成検査は,工事完成後に発注者(またはその代理人)が契約どおりに仕上がっているかを確認する検査であり,「設計事務所の監理者検査や官庁検査を受ける前の施主の事前検査」という説明は,検査の位置づけを取り違えています。

選択肢ハ(総合工程表が仮設から試運転調整・後片付け・清掃まで全工程を表す)と選択肢ニ(品質が明示されていない材料は中等の品質とする)は,いずれも正しい記述です。

答え:1・2 (イ)承諾不要とした点が誤り、(ロ)完成検査の位置づけを取り違えた点が誤り

応用能力問題は「明確に誤っている2つ」を確実に見抜くのがコツです。イは「承諾不要」の断定,ロは「完成検査=施主の事前検査」という取り違えが誤りの根拠です。

問題B No.23

施工管理法(応用能力)

工程管理に関する記述のうち、適当でないものは二つあるので、二つとも答えなさい。

  • 1.工程表作成の検討時には、下請能力、資機材の製作日数、現場の安全確認等、施工全般との関連を考慮する。
  • 2.ネットワーク工程表において、当該作業のフリーフロートを使用すると、後続作業に遅れが生じる。
  • 3.ネットワーク工程表は、作業の関連性がはっきりとし、工事遅延した際の計画変更に対応しやすい。
  • 4.ネットワーク工程表において工期短縮を検討する際、作業の順序入れ替えを行ってはいけない。

正解:2・4

この問題は正解を2つとも選ぶ必要があります。

解説

考え方

工程管理に関する記述のうち,適当でないものを2つ選ぶ応用能力問題です。

選択肢ロ「フリーフロートを使用すると、後続作業に遅れが生じる」は誤りです。フリーフロート(自由余裕)は,その作業を遅らせても後続作業の最早開始に影響を与えない範囲の余裕です。したがってフリーフロートの範囲内で使う分には,後続作業に遅れは生じません。後続に影響が出るのはトータルフロートを使い切ったさらに先の話であり,フリーフロートの定義と食い違っています。

選択肢ニ「工期短縮を検討する際、作業の順序入れ替えを行ってはいけない」も誤りです。工期短縮の手法には,作業の並行化や順序の見直し(ファストトラッキング)も含まれ,合理的な範囲で作業順序を入れ替えることはむしろ有効な手段です。「入れ替えてはいけない」と断じている点が不適当です。

選択肢イ(工程表作成時に下請能力・資機材製作日数・安全確認等を考慮する)と選択肢ハ(ネットワーク工程表は作業の関連性が明確で計画変更に対応しやすい)は,いずれも正しい記述です。

答え:2・4 (ロ)フリーフロートの定義と食い違う、(ニ)順序入れ替えを一律禁止とした点が誤り

フリーフロートは「使っても後続に影響しない余裕」という定義を正確に押さえましょう。工期短縮では順序の入れ替え(ファストトラッキング)も有効な手段であり,一律に禁止する記述は誤りです。

問題B No.24

施工管理法(応用能力)

品質管理に関する記述のうち、適当でないものは二つあるので、二つとも答えなさい。

  • 1.管工事の品質は、設計図書によって、寸法、材質、適用される法規、JIS等が示され、下限が定められている。
  • 2.ISO規格は、企業の品質システムが要求事項に照らして妥当であるかについて、第三者機関である審査登録機関がチェックすることで認証される。
  • 3.抜取検査には、計数抜取検査と計量抜取検査があり、ダクトの板厚や寸法の検査を行う場合は計数抜取検査で確認する。
  • 4.電線等の連続体や防火ダンパー用ヒューズの作動試験は、全数検査で確認する。

正解:3・4

この問題は正解を2つとも選ぶ必要があります。

解説

考え方

品質管理に関する記述のうち,適当でないものを2つ選ぶ応用能力問題です。

選択肢ハ「ダクトの板厚や寸法の検査を行う場合は計数抜取検査で確認する」は誤りです。板厚や寸法は,連続した数値(長さ・厚み)で測る量なので「計量抜取検査(計量値の検査)」で行います。良品・不良品の個数を数える「計数抜取検査」は,寸法のような計量値ではなく,合否や個数を扱う検査です。計数と計量を取り違えています。

選択肢ニ「電線等の連続体や防火ダンパー用ヒューズの作動試験は、全数検査で確認する」も誤りです。防火ダンパー用ヒューズの作動試験は,一度作動させると再使用できない破壊試験になるため,全数を試験することはできず,抜取検査で確認します。また電線などの連続体も全数検査にはなじみません。「全数検査で確認する」という記述が不適当です。

選択肢イ(設計図書で寸法・材質・法規・JISが示され下限が定められる)と選択肢ロ(ISO規格は第三者機関の審査登録機関が認証する)は,いずれも正しい記述です。

答え:3・4 (ハ)計量値を計数抜取検査とした点が誤り、(ニ)破壊試験を全数検査とした点が誤り

「寸法・板厚=計量値(計量抜取検査)」「破壊してしまう試験=全数検査できず抜取検査」という2点がポイントです。計数・計量の区別と,破壊試験に全数検査は使えないことを押さえておきましょう。

問題B No.25

施工管理法(応用能力)

建設工事における安全管理に関する記述のうち、適当でないものは二つあるので、二つとも答えなさい。

  • 1.地盤面への掘削で手掘りを行う場合、掘削面の高さは3mまでとし、3mを超えるときは土止め支保工を設ける。
  • 2.建設工事に使用する高さ8m以上の登り桟橋には、高さ7m以内ごとに踊場を設ける。
  • 3.建設業の三大災害とは「墜落・転落災害」「建設機械・クレーン等災害」「倒壊・崩落災害」のことをいう。
  • 4.安全データシート(SDS)は、化学物質等を使用する際の安全性を確保するため、取り扱う側から供給者側に危険性・有害性に関する情報を報告するためのものである。

正解:1・4

この問題は正解を2つとも選ぶ必要があります。

解説

考え方

建設工事の安全管理に関する記述のうち,適当でないものを2つ選ぶ応用能力問題です。

選択肢イ「手掘りの掘削面の高さは3mまでとし、3mを超えるときは土止め支保工を設ける」は誤りです。手掘り掘削では,地山の種類に応じて掘削面の勾配・高さの基準が定められており(例:砂からなる地山は勾配35度以下または高さ5m未満,発破等で崩壊しやすい地山は勾配45度以下または高さ2m未満),「3mまで」「3mを超えると土止め支保工」という一律の数値基準は法令に存在しません。設問の数値・条件は掘削面の基準と一致しておらず不適当です。

選択肢ニ「安全データシート(SDS)は…取り扱う側から供給者側に危険性・有害性に関する情報を報告するためのものである」も誤りです。SDS(安全データシート)は,化学物質を「供給する側(メーカー・譲渡者)」から「取り扱う側(使用者)」へ,危険性・有害性の情報を提供するための文書です。情報が流れる向きが逆になっており不適当です。

選択肢ロ(高さ8m以上の登り桟橋に7m以内ごとに踊場を設ける)と選択肢ハ(建設業の三大災害が墜落・転落、建設機械・クレーン等、倒壊・崩落)は,いずれも正しい記述です。

答え:1・4 (イ)掘削面の高さ・条件の数値が誤り、(ニ)SDSの情報の流れる向きが逆

SDSは「供給者→使用者へ危険有害性情報を提供する」向きが正解です。設問は向きを逆にした引っかけです。手掘り掘削の高さ・勾配基準もあわせて正確に押さえておきましょう。

問題B No.26

施工管理法(応用能力)

機器の据付けに関する記述のうち、適当でないものは二つあるので、二つとも答えなさい。

  • 1.2台の冷却塔を近接して設置する場合、ルーバー面の高さの1.5倍以上離して設置する。
  • 2.接着系あと施工アンカーの打設間隔は、呼び径の8倍以上を標準とする。
  • 3.横型ポンプを2台以上並べて設置する場合、各ポンプ基礎の間隔は、一般的に、500mm以上とする。
  • 4.機器側のアンカーボルト用の穴径は、アンカーボルト呼び径の+2mm程度がよい。

正解:1・2

この問題は正解を2つとも選ぶ必要があります。

解説

考え方

機器の据付けに関する記述のうち,適当でないものを2つ選ぶ応用能力問題です。

選択肢イ「2台の冷却塔を近接して設置する場合、ルーバー面の高さの1.5倍以上離して設置する」は誤りです。冷却塔を近接設置する場合,吐出した高温多湿の空気を再び吸い込む「ショートサーキット」を防ぐため,ルーバー面(吸込み面)の高さの2倍以上の間隔を確保するのが一般的です。「1.5倍以上」という数値が不足しており不適当です。

選択肢ロ「接着系あと施工アンカーの打設間隔は、呼び径の8倍以上を標準とする」も誤りです。接着系(ケミカル)あと施工アンカーの相互の打設間隔は,一般に呼び径の10倍以上を標準とします。「8倍以上」では間隔が不足しており,アンカー同士が近すぎて所定の引抜き耐力が確保できないおそれがあり不適当です。

選択肢ハ(横型ポンプを2台以上並べる場合の基礎間隔を500 mm以上とする)と選択肢ニ(アンカーボルト用の穴径を呼び径+2 mm程度とする)は,いずれも正しい記述です。

答え:1・2 (イ)冷却塔の離隔をルーバー高さの2倍とすべき、(ロ)接着系アンカーの間隔を過小とした点が誤り

冷却塔は「ショートサーキット防止のためルーバー高さの2倍以上」,接着系アンカーは「呼び径の10倍以上の間隔」が目安です。数値をやや小さくずらした選択肢が誤りとして仕込まれています。

問題B No.27

施工管理法(応用能力)

配管及び配管附属品の施工に関する記述のうち、適当でないものは二つあるので、二つとも答えなさい。

  • 1.通気管末端の通気口は、外気取入れ口や窓等の開口部の上端より600mm以上立ち上げる。
  • 2.揚水管の水圧試験は、ポンプの全揚程に相当する2倍の圧力(最小0.75 MPa)とし、最小保持時間は60分とする。
  • 3.強制循環式の上向き給湯配管の場合、給湯管と返湯管は、ともに先上り勾配とする。
  • 4.冷凍機の冷水出口配管には、ストレーナを取り付ける。

正解:3・4

この問題は正解を2つとも選ぶ必要があります。

解説

考え方

配管・配管附属品の施工に関する記述のうち,適当でないものを2つ選ぶ応用能力問題です。

選択肢ハ「強制循環式の上向き給湯配管の場合、給湯管と返湯管は、ともに先上り勾配とする」は誤りです。上向き配管では,給湯管(往き管)は先上り勾配としますが,返湯管(戻り管)は湯を戻すため先下り勾配とするのが原則です。空気は上へ・湯は下へ流れるように勾配をつけるため,両方を先上りにすると返湯側で空気だまりや流れの不具合が生じます。「ともに先上り勾配」という記述が不適当です。

選択肢ニ「冷凍機の冷水出口配管には、ストレーナを取り付ける」も誤りです。ストレーナ(ごみ取り)は,機器を保護するために機器へ入る「入口側(冷水入口)」に取り付けます。冷水の「出口側」に付けても機器保護の役に立ちません。取付け位置が入口と出口で逆になっており不適当です。

選択肢イ(通気口を開口部の上端より600 mm以上立ち上げる)と選択肢ロ(揚水管の水圧試験を全揚程の2倍・最小0.75 MPa・保持60分とする)は,いずれも正しい記述です。

答え:3・4 (ハ)返湯管は先下り勾配とすべき、(ニ)ストレーナは入口側に付けるべき

「往き管は先上り・返湯管は先下り」「ストレーナは機器の入口側」という2つの基本を押さえましょう。勾配の向きや部品の取付け位置を逆にした選択肢が誤りとして仕込まれています。

問題B No.28

施工管理法(応用能力)

ダクト及びダクト附属品の施工に関する記述のうち、適当でないものは二つあるので、二つとも答えなさい。

  • 1.アングルフランジ工法では、低圧ダクトと高圧ダクトのダクトの吊り間隔は同じである。
  • 2.低圧ダクトは、通常の運転時におけるダクト内圧が、-980 Paから+980 Paの範囲内で使用する。
  • 3.亜鉛鉄板製スパイラルダクトは、亜鉛鉄板をらせん状に甲はぜ機械掛けしたもので、高圧ダクトには使用できない。
  • 4.亜鉛鉄板製の排煙ダクトと排煙機の接続は、原則として、たわみ継手等を介さずに、直接フランジ接合とする。

正解:2・3

この問題は正解を2つとも選ぶ必要があります。

解説

考え方

ダクト・ダクト附属品の施工に関する記述のうち,適当でないものを2つ選ぶ応用能力問題です。

選択肢ロ「低圧ダクトは、通常の運転時におけるダクト内圧が、-980 Paから+980 Paの範囲内で使用する」は誤りです。低圧ダクトの常用圧力範囲は,正圧側が+500 Pa以下,負圧側が-500 Pa以下(おおむね±500 Pa以内)とされています。±980 Paは低圧ダクトの範囲を超えており,この圧力範囲は高圧側の区分に相当します。数値が不適当です。

選択肢ハ「亜鉛鉄板製スパイラルダクトは…高圧ダクトには使用できない」も誤りです。スパイラルダクトは,らせん状の甲はぜ(はぜ折り)によって強度が高く,適切に施工すれば高圧ダクトにも使用できます。「高圧ダクトには使用できない」と断じている点が不適当です。

選択肢イ(低圧・高圧ダクトの吊り間隔が同じ)と選択肢ニ(排煙ダクトと排煙機の接続はたわみ継手を介さず直接フランジ接合)は,いずれも正しい記述です。

答え:2・3 (ロ)低圧ダクトの圧力範囲が過大、(ハ)スパイラルダクトを高圧不可とした点が誤り

低圧ダクトの常用圧力は「おおむね±500 Pa以内」です。±980 Paは高圧側の値になります。スパイラルダクトは強度が高く高圧にも使える,という点も押さえておきましょう。

問題B No.29

施工管理法(応用能力)

ボイラーの試運転調整に関する記述のうち、適当でないものは二つあるので、二つとも答えなさい。

  • 1.蒸気ボイラーの試運転では、低水位燃焼遮断装置用の水位検出器の水位を上げることにより、バーナーが停止し、警報装置が作動することを確認する。
  • 2.蒸気ボイラーの試運転では、火炎監視装置の前面をふさぎ、始動時の不着火、燃焼中の失火でバーナーが停止することを確認する。
  • 3.温水ボイラーの試運転では、温水入口及び温水出口の弁を閉じて循環ポンプを起動する。
  • 4.温水ボイラーの試運転では、缶体に水を張り、水高計により圧力を確認する。

正解:1・3

この問題は正解を2つとも選ぶ必要があります。

解説

考え方

ボイラーの試運転調整に関する記述のうち,適当でないものを2つ選ぶ応用能力問題です。

選択肢イ「蒸気ボイラーの試運転では、低水位燃焼遮断装置用の水位検出器の水位を上げることにより、バーナーが停止し、警報装置が作動することを確認する」は誤りです。低水位燃焼遮断装置は,水位が下がりすぎたときにバーナーを止めて空だきを防ぐ安全装置です。したがって動作確認は水位を「下げて」行い,低水位でバーナーが停止・警報が作動することを確かめます。「水位を上げることにより」という記述は,確認の操作方向が逆で不適当です。

選択肢ハ「温水ボイラーの試運転では、温水入口及び温水出口の弁を閉じて循環ポンプを起動する」も誤りです。入口・出口の弁を閉じたまま循環ポンプを起動すると,水が流れず締切運転となり,ポンプやボイラーに過負荷・過熱が生じて危険です。試運転では弁を開いて水を循環させた状態でポンプを起動します。「弁を閉じて…起動する」という記述が不適当です。

選択肢ロ(火炎監視装置の前面をふさぎ不着火・失火でバーナーが停止することを確認)と選択肢ニ(缶体に水を張り水高計で圧力を確認)は,いずれも正しい記述です。

答え:1・3 (イ)水位を下げて確認すべき、(ハ)弁を開いて循環させて起動すべき

低水位遮断装置は「水位を下げて動作を確認」,循環ポンプは「弁を開いて水を流した状態で起動」が正解です。操作の向きを逆にした(水位を上げる・弁を閉じる)記述が誤りとして仕込まれています。

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掲載している試験問題は、一般財団法人 全国建設研修センターが実施・公表した過去問題を使用しています。図・写真は表示用に一部トリミング等の加工をしています。解説は当サイトが独自に作成したものです。