令和6年度 1級管工事施工管理技術検定 第一次検定の問題と解説【全73問】
全問題を正答・解説付きで掲載しています。
この試験は選択解答制です。問題A No.1〜14は必須、No.15〜37から12問、No.38〜44は必須、問題B No.1〜9は必須、No.10〜21から10問、No.22〜29は必須(応用能力問題・各問とも正解を2つ選ぶ)で解答します。
この試験回をクイズ形式で解く →問題A No.1
機械工学等(原論・電気・建築)水に次亜塩素酸ナトリウムを注入し、濃度が均一になった後の、残留塩素濃度と経過時間の関係を表すグラフとして、適当なものはどれか。

- 1.①
- 2.②
- 3.③
- 4.④
正解:4
解説
考え方
水に次亜塩素酸ナトリウム(消毒用の塩素剤)を注入すると,最初は残留塩素の濃度が高い状態になります。しかし塩素は,水中の有機物や還元性物質と反応したり,時間とともに分解・揮発したりして,少しずつ消費されていきます。
したがって,残留塩素濃度は時間が経つほど下がっていきます。しかも一定の割合でまっすぐ減るのではなく,最初は速く,やがてゆるやかに減っていく右下がりの曲線を描きます。この形に当てはまる④が正解です。
答え:4 時間とともに残留塩素が減っていく右下がりの曲線
グラフ問題は「右上がりか右下がりか」をまず見分けます。塩素は時間とともに消費されて減っていくので右下がり,というイメージを持っておくと選びやすくなります。
問題A No.2
機械工学等(原論・電気・建築)下図に示す水槽において、流出孔から水面までの高さHが3倍の3Hになったとき、側壁の流出孔からの噴出速度の変化の倍率として、適当なものはどれか。ただし、流出孔に比べて水槽は十分大きく、速度係数は水位の変化に関係なく一定とする。

- 1.√3倍
- 2.3倍
- 3.6倍
- 4.9倍
正解:1
解説
考え方
水槽の側壁の小さな穴(流出孔)から水が噴き出す速度は,トリチェリの定理で求められます。噴出速度vは,穴から水面までの高さHを使って次のように表せます。
v=速度係数×√(2×重力加速度×H)
ここで大事なのは,速度vが「Hの平方根(√H)」に比例するという点です。Hそのものに比例するのではありません。
計算
いま高さがHから3倍の3Hになったので,噴出速度は次のように変化します。
変化後の速度/元の速度=√(3H)/√H=√3
つまり噴出速度は√3倍(約1.73倍)になります。高さが3倍になっても速度は3倍にはならず,√3倍にとどまるのがポイントです。
答え:1 √3倍
トリチェリの定理は「噴出速度は水深の平方根に比例」が要点です。高さが3倍でも速度は√3倍,9倍なら3倍,というように,平方根の関係で考えると正解にたどり着けます。
問題A No.3
機械工学等(原論・電気・建築)下図に示す水平な管路内を空気が流れる場合において、B点の空気の速度として、適当なものはどれか。ただし、A点の全圧は80Pa、B点の静圧は10Pa、A点とB点の間の圧力損失⊿Pは10Pa、空気の密度は1.2kg/m3とする。

- 1.3m/s
- 2.5m/s
- 3.10m/s
- 4.15m/s
正解:3
解説
考え方
水平な管の中を空気が流れるとき,2点間のエネルギーの関係はベルヌーイの定理で表せます。全圧(静圧+動圧)を使うと,A点の全圧からB点までの圧力損失を引いた分が,B点の全圧(=B点の静圧+B点の動圧)になります。
A点の全圧-圧力損失=B点の静圧+B点の動圧
動圧は(1/2)×空気の密度×速度² で計算します。ここからB点の動圧を求め,B点の速度を逆算します。
計算
与えられた値は,A点の全圧80 Pa,B点の静圧10 Pa,圧力損失⊿P=10 Pa,空気の密度ρ=1.2 kg/m³です。
まずB点の動圧を求めます。 B点の動圧=A点の全圧-圧力損失-B点の静圧=80-10-10=60 Pa
次にB点の速度vを求めます。動圧=(1/2)×ρ×v² なので, 60=(1/2)×1.2×v² 60=0.6×v² v²=100 v=10 m/s
答え:3 10 m/s
ベルヌーイの定理は「全圧=静圧+動圧が保存される(損失を差し引く)」という保存則です。動圧=(1/2)×密度×速度² の式から速度を逆算する,という流れを押さえておきましょう。
問題A No.4
機械工学等(原論・電気・建築)流体に関する用語の組合せのうち、関係のないものはどれか。
- 1.オリフィス ── 流量測定
- 2.ジュコフスキーの式 ── 毛管現象
- 3.レイノルズ数 ── 粘性力
- 4.ベルヌーイの定理 ── エネルギー保存の法則
正解:2
解説
考え方
流体に関する用語と,その関係する現象・法則の組合せを確認します。オリフィスが流量測定に使われること,レイノルズ数が粘性力と慣性力の比で流れの状態を表すこと,ベルヌーイの定理がエネルギー保存の法則に基づくことは,いずれも正しい組合せです。
一方,ジュコフスキーの式は,管内の水の流れを急に止めたときに生じる圧力上昇(ウォーターハンマー,水撃作用)の大きさを表す式です。細い管を水が上っていく「毛管現象」とは関係がありません。「ジュコフスキーの式──毛管現象」という組合せが誤りです。
答え:2 ジュコフスキーの式 ── 毛管現象
ジュコフスキーの式は「ウォーターハンマー(水撃作用)」とセットで覚えます。毛管現象は表面張力による現象で,別のテーマです。用語と現象を結び付けて整理しておきましょう。
問題A No.5
機械工学等(原論・電気・建築)蒸気圧縮式冷凍機の冷凍サイクルをモリエ線図上に示すと下図のようになる。この図に関する記述のうち、適当なものはどれか。

- 1.過程1→2は、蒸発器における変化である。
- 2.過程2→3は、膨張弁における変化である。
- 3.過程3→4は、圧縮機における変化である。
- 4.過程4→1は、凝縮器における変化である。
正解:1
解説
考え方
蒸気圧縮式冷凍機の冷凍サイクルは,モリエ線図(圧力とエンタルピーの線図)の上で4つの過程を1周します。それぞれの過程がどの機器での変化かを対応づけて考えます。
一般的な冷凍サイクルの流れは,蒸発器(冷媒が周囲から熱を奪って蒸発)→圧縮機(冷媒を高温高圧に圧縮)→凝縮器(冷媒が熱を放出して液化)→膨張弁(冷媒を減圧)の順です。図の過程1→2が蒸発器における変化を表しており,冷媒が低圧で熱を吸収して蒸発する部分に当たります。
答え:1 過程1→2は、蒸発器における変化である。
冷凍サイクルは「蒸発器→圧縮機→凝縮器→膨張弁」の順に冷媒がめぐります。各過程がどの機器かを線図上の位置と結び付けて覚えておくと,選択肢の正誤を判断しやすくなります。
問題A No.6
機械工学等(原論・電気・建築)下図に示すカルノーサイクルに関する記述のうち、適当でないものはどれか。

- 1.カルノーサイクルは、高温熱源と低温熱源の温度差が大きいほど効率が高くなる。
- 2.等温膨張では、外部に熱量を放出し、等温圧縮では、外部から熱量を受け取る。
- 3.断熱膨張では、気体の温度が低下し、断熱圧縮では、気体の温度が上昇する。
- 4.カルノーサイクルの効率は、全ての熱機関の中で最大である。
正解:2
解説
考え方
カルノーサイクルは,2つの等温変化と2つの断熱変化からなる理想的な熱機関のサイクルです。各過程での熱・温度の出入りを確認します。
高温熱源と低温熱源の温度差が大きいほど効率が高くなること,断熱膨張で温度が下がり断熱圧縮で温度が上がること,カルノーサイクルの効率が全ての熱機関の中で最大であることは,いずれも正しい記述です。
一方,等温膨張では気体が外部に仕事をしながら高温熱源から熱を「受け取り」,等温圧縮では低温熱源へ熱を「放出」します。設問ロは「等温膨張では外部に熱量を放出し,等温圧縮では外部から熱量を受け取る」としており,熱の出入りの向きが逆になっています。これが誤りです。
答え:2 等温膨張では、外部に熱量を放出し、等温圧縮では、外部から熱量を受け取る。
カルノーサイクルは「等温膨張=高温熱源から吸熱」「等温圧縮=低温熱源へ放熱」が正解です。設問は熱の出入りを逆にした引っかけなので,向きを正確に押さえておきましょう。
問題A No.7
機械工学等(原論・電気・建築)下図に示す壁の両側の流体間の熱伝達における熱通過率K〔W/(m2・K)〕として、適当なものはどれか。ただし、壁の熱伝導率λ〔W/(m・K)〕、厚さL〔m〕、表面熱伝達率α1〔W/(m2・K)〕、α2〔W/(m2・K)〕とする。

- 1.K=α1+λ/L+α2
- 2.K=1/α1+L/λ+1/α2
- 3.K=1/(α1+λ/L+α2)
- 4.K=1/(1/α1+L/λ+1/α2)
正解:4
解説
考え方
壁の両側に流体があるとき,一方の流体から壁を通ってもう一方の流体へ熱が伝わる伝わりやすさを「熱通過率K」といいます。Kを求めるには,まず熱の伝わりにくさ(熱抵抗)を足し合わせ,最後にその逆数をとります。
熱が通る道すじには,3つの抵抗があります。
- 片側の表面での熱の伝わりにくさ:1/α₁
- 壁の中を伝わる熱の伝わりにくさ:L/λ
- もう片側の表面での熱の伝わりにくさ:1/α₂
これらは直列につながっているので,全体の熱抵抗は単純に足し算します。
全体の熱抵抗=1/α₁+L/λ+1/α₂
熱通過率Kは,この全体の熱抵抗の逆数なので,
K=1/(1/α₁+L/λ+1/α₂)
となります。抵抗を足してから逆数をとる,という順番がポイントです。
答え:4 K=1/(1/α1+L/λ+1/α2)
熱通過率は「各部分の熱抵抗(伝わりにくさ)を足し合わせ,その逆数をとる」と覚えます。表面の抵抗は1/α,壁内は厚さ÷熱伝導率(L/λ)で表す点も押さえておきましょう。
問題A No.8
機械工学等(原論・電気・建築)日射に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.直達日射とは、太陽表面から直接地上に到達する太陽放射をいう。
- 2.日射のエネルギーは、紫外線部よりも赤外線部及び可視線部に多く含まれている。
- 3.日射の大気透過率は、主に大気中に含まれる窒素の量に影響される。
- 4.日射により加熱された地表から放射される赤外線の一部は、大気中の水蒸気、二酸化炭素等の温室効果ガスに吸収される。
正解:3
解説
考え方
太陽からの日射(太陽放射)に関する記述を確認します。直達日射が太陽から直接地上に届く放射であること,日射のエネルギーが紫外線部より赤外線部・可視線部に多く含まれること,地表から放射される赤外線の一部が大気中の水蒸気・二酸化炭素などの温室効果ガスに吸収されることは,いずれも正しい記述です。
一方,日射が大気を通り抜ける割合(大気透過率)に影響するのは,主に大気中の水蒸気やちり・エーロゾル(浮遊する微粒子)などです。空気の大部分を占める窒素は,日射をほとんど吸収・散乱しないため,透過率には大きく影響しません。「主に大気中に含まれる窒素の量に影響される」という記述は誤りです。
答え:3 日射の大気透過率は、主に大気中に含まれる窒素の量に影響される。
大気透過率は「水蒸気・ちり(エーロゾル)」で決まると押さえておきましょう。窒素は日射をほとんど吸収しないので透過率にはほぼ効かない,という点が引っかけになります。
問題A No.9
機械工学等(原論・電気・建築)下図に示す湿り空気線図における状態変化に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

- 1.除湿のない冷却は、状態点から湿り空気線図上の左へ、①の移動で示される。
- 2.加湿のない加熱は、状態点から湿り空気線図上の右へ、②の移動で示される。
- 3.蒸気スプレーによる加湿は、状態点から湿り空気線図上の左上へ、③の移動で示される。
- 4.液体吸収剤による除湿は、状態点から湿り空気線図上の右下へ、④の移動で示される。
正解:3
解説
考え方
湿り空気線図の上で,空気の状態変化がどの向きに進むかを確認します。除湿のない冷却が左への移動(絶対湿度そのまま温度が下がる),加湿のない加熱が右への移動(絶対湿度そのまま温度が上がる),液体吸収剤による除湿が右下への移動であることは,いずれも正しい記述です。
一方,蒸気スプレー(蒸気による加湿)は,高温の蒸気を空気に吹き込むため,絶対湿度が上がると同時に,乾球温度(気温)はほとんど下がらず,むしろわずかに上がる方向に進みます。線図上では,ほぼ真上〜やや右上への移動になります。「左上へ③の移動で示される」という記述は,温度が下がる向き(左上)としており誤りです。温度が下がりながら加湿するのは,蒸気ではなく水スプレー(水噴霧)の場合です。
答え:3 蒸気スプレーによる加湿は、状態点から湿り空気線図上の左上へ、③の移動で示される。
「蒸気加湿=温度ほぼ一定(やや右上)で湿度が上がる」「水噴霧加湿=気化熱で温度が下がりながら(左上)湿度が上がる」という2つの違いを区別しておきましょう。
問題A No.10
機械工学等(原論・電気・建築)音に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.コインシデンス効果は、音波が壁に斜めに入射した場合に発生し、遮音性能が低下する現象のことである。
- 2.ロックウールやグラスウールは、一般的に、低周波数域よりも中・高周波数域の音をよく吸収する。
- 3.音圧レベル50dBの音を2つ合成すると、約53dBになる。
- 4.NC曲線で示される音圧レベルの許容値は、周波数が高いほど大きい。
正解:4
解説
考え方
音に関する記述を確認します。コインシデンス効果が音波の斜め入射で遮音性能が低下する現象であること,ロックウールやグラスウールが中・高周波数域の音をよく吸収すること,50 dBの音を2つ合成すると約53 dBになる(同じ大きさの音を足すと約3 dB増える)ことは,いずれも正しい記述です。
一方,NC曲線は,室内の騒音の許容値を周波数ごとに示した曲線です。人間の耳は低い音(低周波)に対しては多少大きくても許容できますが,高い音(高周波)に対しては敏感で,小さくても気になります。そのためNC曲線の許容値は,周波数が高いほど小さく(厳しく)なります。「周波数が高いほど大きい」という記述は実態と逆で誤りです。
答え:4 NC曲線で示される音圧レベルの許容値は、周波数が高いほど大きい。
NC曲線は「低い音は多少大きくても許容,高い音は小さくても厳しく制限」という右下がりの形です。周波数が高いほど許容値が小さくなる,という向きを押さえておきましょう。
問題A No.11
機械工学等(原論・電気・建築)三相誘導電動機に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.インバーターにリアクトルを設けることで、高調波を抑制することができる。
- 2.スターデルタ始動方式は、スター結線からデルタ結線に切り替わる際に、定格電流より大きな電流が流れることがある。
- 3.トップランナーモータは、標準モータに比べて始動電流が小さい。
- 4.3Eリレーとは、過負荷・欠相・反相を保護する継電器である。
正解:3
解説
考え方
三相誘導電動機に関する記述を確認します。インバーターにリアクトルを設けて高調波を抑制すること,スターデルタ始動で結線切替時に定格より大きな電流が流れることがあること,3Eリレーが過負荷・欠相・反相を保護する継電器であることは,いずれも正しい記述です。
一方,トップランナーモータ(高効率電動機)は,効率を高めるため導体を太くし鉄心量を増やしているため,運転効率はよくなりますが,始動時に流れる電流(始動電流)は標準モータよりむしろ大きくなる傾向があります。「標準モータに比べて始動電流が小さい」という記述は誤りです。
答え:3 トップランナーモータは、標準モータに比べて始動電流が小さい。
高効率モータは「効率は高いが始動電流はやや大きくなる」という特徴があります。始動電流が大きくなるぶん,始動時の対策(始動方式の選定など)が必要になる,という点も押さえておきましょう。
問題A No.12
機械工学等(原論・電気・建築)電線に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.同一電線管に多数の電線を収納すると、1本あたりの許容電流は増加する。
- 2.電線の断面積を小さくすると、許容電流は減少する。
- 3.電線のこう長が長くなると、電圧降下が大きくなる。
- 4.電線の断面積を小さくすると、電圧降下が大きくなる。
正解:1
解説
考え方
電線に関する記述を確認します。電線の断面積を小さくすると許容電流が減ること,電線のこう長(長さ)が長くなると電圧降下が大きくなること,断面積を小さくすると電圧降下が大きくなることは,いずれも正しい記述です。
一方,同一の電線管に多数の電線をまとめて収納すると,電線どうしが発する熱がこもって放熱しにくくなります。そのため過熱を防ぐために,1本あたりの許容電流はむしろ「減少」させる(電流減少係数を掛ける)必要があります。「1本あたりの許容電流は増加する」という記述は実態と逆で誤りです。
答え:1 同一電線管に多数の電線を収納すると、1本あたりの許容電流は増加する。
「電線をまとめると熱がこもる→許容電流は減らす」という向きを押さえておきましょう。断面積が小さいほど許容電流が減り電圧降下が増える,こう長が長いほど電圧降下が増える,という基本もあわせて覚えておくと選びやすくなります。
問題A No.13
機械工学等(原論・電気・建築)鉄筋コンクリート造の建築物の梁貫通孔に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.梁貫通孔を設ける場合は、梁の上下の主筋の量を増やさなければならない。
- 2.梁貫通孔の上下方向の位置は梁せいの中心付近とし、その径は梁せいの1/3以下とする。
- 3.大きさの異なる梁貫通孔が並列する場合の中心間隔は、梁貫通孔の径の平均値の3倍以上とする。
- 4.梁貫通孔は、可能な限り小さくし、せん断力の小さい部分に設ける。
正解:1
解説
考え方
鉄筋コンクリート造の梁に穴(梁貫通孔)を設ける場合の記述を確認します。貫通孔の位置を梁せいの中心付近とし径を梁せいの1/3以下とすること,並列する貫通孔の中心間隔を径の平均値の3倍以上とすること,貫通孔をできるだけ小さくしせん断力の小さい部分に設けることは,いずれも正しい記述です。
一方,梁貫通孔を設けると,穴のまわりの強度低下を補うために「補強筋(貫通孔まわりの補強)」を入れます。しかし,梁全体の上下の「主筋の量」まで増やす必要はありません。主筋の増量ではなく,孔の周囲を補強するのが正しい対処です。「梁の上下の主筋の量を増やさなければならない」という記述は誤りです。
答え:1 梁貫通孔を設ける場合は、梁の上下の主筋の量を増やさなければならない。
梁貫通孔の補強は「孔まわりの補強筋を入れる」のが基本で,主筋の量まで増やす必要はありません。孔の径・位置・間隔の基準とあわせて押さえておきましょう。
問題A No.14
機械工学等(原論・電気・建築)鉄筋コンクリート造の建築物に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.コンクリート中の単位水量が多いほど、乾燥収縮によるひび割れが発生しやすい。
- 2.水セメント比を小さくすると、コンクリートの耐久性は低くなる。
- 3.基礎の鉄筋のかぶり厚さは、捨コンクリート部分を除いた厚さとする。
- 4.鉄筋コンクリート造の建築物は、一般的に、柱や梁を剛接合するラーメン構造が多い。
正解:2
解説
考え方
鉄筋コンクリート造の建築物に関する記述を確認します。単位水量が多いほど乾燥収縮によるひび割れが発生しやすいこと,基礎の鉄筋のかぶり厚さを捨てコンクリート部分を除いた厚さとすること,鉄筋コンクリート造が柱・梁を剛接合するラーメン構造が多いことは,いずれも正しい記述です。
一方,水セメント比(水とセメントの重量比)を小さくすると,コンクリートが緻密になり,強度・水密性が高まって耐久性は「高く」なります。水が多いほど(水セメント比が大きいほど)すき間が増えて劣化しやすくなるため,耐久性を上げるには水セメント比を小さくします。「水セメント比を小さくすると耐久性は低くなる」という記述は実態と逆で誤りです。
答え:2 水セメント比を小さくすると、コンクリートの耐久性は低くなる。
「水セメント比が小さい=水が少なく緻密=強く長持ち(耐久性が高い)」という向きを押さえましょう。水を減らすほど品質が上がる,という関係を逆にした選択肢が誤りです。
問題A No.15
空調・衛生設備省エネルギーに効果がある空調計画に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.変流量方式における流量制御には、ポンプのインバーターによる回転数制御やポンプの台数制御がある。
- 2.冷温水の大温度差空調システムは、往き・還りの温度差を大きくとることで流量が少なくなり、ポンプの搬送動力を削減できる。
- 3.蓄熱方式による空調システムは、電力負荷の平準化が図れるが、熱源容量は非蓄熱方式より大きくなる。
- 4.熱源を適切な容量、台数に分割し台数制御を行うことにより、低負荷時の熱源機器の運転効率がよくなる。
正解:3
解説
考え方
省エネに効く空調計画に関する記述を確認します。変流量方式でポンプのインバーター制御・台数制御を行うこと,大温度差空調で流量を減らし搬送動力を削減できること,熱源を適切に分割し台数制御することで低負荷時の運転効率がよくなることは,いずれも正しい記述です。
一方,蓄熱方式は,夜間などの安い電力で作った冷温熱を蓄熱槽にためておき,昼間のピーク時に使う方式です。ピーク時の熱を蓄熱でまかなえるぶん,熱源機器はピークに合わせた大きな容量にする必要がなく,非蓄熱方式より「小さく」できます。「熱源容量は非蓄熱方式より大きくなる」という記述は実態と逆で誤りです。
答え:3 蓄熱方式による空調システムは、電力負荷の平準化が図れるが、熱源容量は非蓄熱方式より大きくなる。
蓄熱方式は「ピークをためた熱でまかなう→熱源容量を小さくできる+電力負荷を平準化できる」が長所です。容量が大きくなるという記述は逆になっている点に注意しましょう。
問題A No.16
空調・衛生設備空気調和方式に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.床吹出し方式は、吹出口の移動や増設に対応しやすい。
- 2.変風量単一ダクト方式は、室の負荷変動に対応しやすい。
- 3.全空気方式は、ファンコイルユニット・ダクト併用方式に比べ、中間期の外気冷房を行いやすい。
- 4.ファンコイルユニット・ダクト併用方式は、全空気方式に比べて空気の搬送動力が大きい。
正解:4
解説
考え方
空気調和方式に関する記述を確認します。床吹出し方式が吹出口の移動・増設に対応しやすいこと,変風量単一ダクト方式が室の負荷変動に対応しやすいこと,全空気方式が中間期の外気冷房を行いやすいことは,いずれも正しい記述です。
一方,ファンコイルユニット・ダクト併用方式は,室内負荷の多くを水(冷温水)で運ぶファンコイルが受け持つため,空気で全負荷を運ぶ全空気方式に比べ,ダクトで運ぶ空気の量が少なくてすみます。したがって空気の搬送動力(ファン動力)は「小さく」なります。「全空気方式に比べて空気の搬送動力が大きい」という記述は実態と逆で誤りです。
答え:4 ファンコイルユニット・ダクト併用方式は、全空気方式に比べて空気の搬送動力が大きい。
「水で熱を運ぶ(ファンコイル)=空気で運ぶより搬送動力が小さい」という関係を押さえましょう。全空気方式は外気冷房がしやすい代わりに大きなダクトと搬送動力が必要になる,という対比で理解すると分かりやすくなります。
問題A No.17
空調・衛生設備下図に示す冷房時の湿り空気線図における空気調和機のコイルの冷却負荷の値として、適当なものはどれか。ただし、送風量は6,000m3/h、空気の密度は1.2kg/m3とする。

- 1.18kW
- 2.26kW
- 3.44kW
- 4.84kW
正解:3
解説
考え方
空気調和機のコイルの冷却負荷は,コイルを通る空気を「どれだけ冷やし,どれだけ除湿するか」で決まります。温度だけでなく湿気も取り除くので,比エンタルピー(熱の総量を表す量)の差を使って計算します。
冷却負荷〔W〕=質量流量〔kg/s〕×コイル入口と出口の比エンタルピー差〔J/kg〕
質量流量は,送風量〔m³/h〕×空気の密度〔kg/m³〕を秒あたりに直して求めます。
計算
送風量6,000 m³/h,密度1.2 kg/m³より, 質量流量=6,000×1.2/3,600=2.0 kg/s
湿り空気線図からコイル入口・出口の比エンタルピーを読み取り,その差を約22 kJ/kgとすると,
冷却負荷=2.0×22=44 kW
答え:3 44kW
冷却コイルの負荷は「風量×密度で質量流量を出す→比エンタルピー差を掛ける」という手順です。冷却では除湿(潜熱)も伴うため,温度差ではなく比エンタルピー差を使うのがポイントです。
問題A No.18
空調・衛生設備熱負荷計算に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.冷房負荷計算では、北側の外壁には、実効温度差を用いない。
- 2.冷房負荷計算では、一般的に、土間床、地中壁からの負荷は見込まない。
- 3.空調方式により室内を正圧に保つことができる場合は、一般的に、すきま風による負荷を考慮しない。
- 4.暖房負荷計算の構造体負荷は、一般的に、温度差を定常状態として計算する。
正解:1
解説
考え方
熱負荷計算に関する記述を確認します。土間床・地中壁からの負荷を冷房負荷では一般に見込まないこと,室内を正圧に保てる場合にすきま風負荷を考慮しないこと,暖房負荷の構造体負荷を定常状態(温度差一定)で計算することは,いずれも正しい記述です。
一方,冷房負荷計算では,外壁が日射で温められる影響を「実効温度差(相当外気温度差)」で見込みます。これは北側の外壁であっても同様で,北面も外気温や日射(回り込む天空日射など)の影響を受けるため,方位に応じた実効温度差を用います。「北側の外壁には実効温度差を用いない」という記述は誤りです。方位ごとに値は異なりますが,用いないわけではありません。
答え:1 冷房負荷計算では、北側の外壁には、実効温度差を用いない。
外壁の冷房負荷は「方位ごとの実効温度差を用いる」のが基本で,北側でも用います。方位で数値は変わっても計算方法自体は同じ,という点を押さえておきましょう。
問題A No.19
空調・衛生設備変風量単一ダクト方式の自動制御において、「制御する機器」と「検出要素」の組合せのうち、適当でないものはどれか。
- 1.空気調和機の冷温水コイルの制御弁 ── 空気調和機出口空気の温度
- 2.空気調和機のファン ── 還気ダクト内の静圧
- 3.加湿器 ── 還気ダクト内の湿度
- 4.VAVユニット ── 空調室内の温度
正解:2
解説
考え方
変風量単一ダクト方式(VAV)の自動制御について,「制御する機器」と「その制御に使う検出要素」の組合せを確認します。冷温水コイルの制御弁を空調機出口空気の温度で制御すること,加湿器を還気ダクト内の湿度で制御すること,VAVユニットを空調室内の温度で制御することは,いずれも適当な組合せです。
一方,VAV方式で空気調和機のファンを制御するのは,各VAVユニットの開度に応じて必要な風量を送るためで,その目安には「給気(送気)ダクト内の静圧」を使います。給気ダクトの静圧を一定に保つようにファンの回転数を制御するのが一般的です。「還気ダクト内の静圧」で制御するという組合せは誤りです。VAVユニットは給気側にあるため,制御の基準も給気ダクトの静圧を用います。
答え:2 空気調和機のファン ── 還気ダクト内の静圧
VAV方式のファン制御は「給気ダクト内の静圧を一定に保つよう回転数を制御する」のが基本です。検出する場所が還気側ではなく給気側である点がポイントになります。
問題A No.20
空調・衛生設備地域冷暖房に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.地域冷暖房とは、1箇所又は数箇所の熱源プラントから、蒸気、温水あるいは冷水等の熱媒を、配管を通じて供給するものである。
- 2.地域冷暖房を計画する際は、冷暖房の使用時間帯が同じような需要者を広く求める必要がある。
- 3.地域冷暖房の熱需用者側の建物は、床面積の利用率がよくなる。
- 4.工場排熱、ごみ焼却排熱、変電所排熱等の未利用排熱を有効に利用することが可能である。
正解:2
解説
考え方
地域冷暖房に関する記述を確認します。1箇所または数箇所の熱源プラントから配管で熱媒(蒸気・温水・冷水)を供給すること,熱需要者側の建物が熱源機械室を持たずにすみ床面積の利用率がよくなること,工場排熱・ごみ焼却排熱などの未利用排熱を有効利用できることは,いずれも正しい記述です。
一方,地域冷暖房を計画する際は,冷暖房の使用時間帯が「異なる」需要者を組み合わせるほうが有利です。時間帯がずれた需要者を集めると,熱の需要のピークが分散し,全体としての最大負荷が小さくなって熱源を効率よく使えます。「使用時間帯が同じような需要者を広く求める必要がある」という記述は,効率化の考え方と逆で誤りです。
答え:2 地域冷暖房を計画する際は、冷暖房の使用時間帯が同じような需要者を広く求める必要がある。
地域冷暖房は「使用時間帯がずれた需要者を組み合わせてピークを分散させる」のが有利です。全員のピークが重なると熱源を大きくしなければならず,かえって非効率になる点を押さえておきましょう。
問題A No.21
空調・衛生設備蓄熱方式に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.氷蓄熱方式の氷生成装置は、スタティック方式とダイナミック方式がある。
- 2.熱源の運転時間を選択する自由度があり、高効率な運転が可能である。
- 3.氷蓄熱方式は、氷の融解潜熱を利用するため、水蓄熱方式に比べて蓄熱槽容量を小さくできる。
- 4.二次側配管系を開放回路とした場合、密閉回路に比べてポンプ揚程が小さくなる。
正解:4
解説
考え方
蓄熱方式に関する記述を確認します。氷蓄熱の氷生成装置にスタティック方式とダイナミック方式があること,熱源の運転時間を選べて高効率運転が可能なこと,氷蓄熱が氷の融解潜熱を利用するため水蓄熱より蓄熱槽容量を小さくできることは,いずれも正しい記述です。
一方,二次側配管系を「開放回路」(蓄熱槽で大気に開放される回路)とした場合,開放部分の高さの分だけ水を持ち上げる必要が生じるため,密閉回路に比べてポンプ揚程は「大きく」なります。密閉回路なら閉じた輪の中で圧力が相殺されますが,開放回路では実揚程が加わります。「開放回路とした場合、密閉回路に比べてポンプ揚程が小さくなる」という記述は実態と逆で誤りです。
答え:4 二次側配管系を開放回路とした場合、密閉回路に比べてポンプ揚程が小さくなる。
「開放回路=水面まで持ち上げる分の揚程が必要=ポンプ揚程が大きくなる」という向きを押さえましょう。密閉回路は圧力が相殺されるため揚程が小さくてすむ,という対比で理解すると分かりやすくなります。
問題A No.22
空調・衛生設備室内の二酸化炭素濃度を1.0×10-3m3/m3以下に保つために必要な最小換気量として、適当なものはどれか。ただし、外気中の二酸化炭素濃度は0.4×10-3m3/m3、室内における二酸化炭素発生量は0.3m3/hとする。
- 1.300m3/h
- 2.500m3/h
- 3.700m3/h
- 4.1,000m3/h
正解:2
解説
考え方
室内で発生する二酸化炭素(CO₂)を一定濃度以下に保つために必要な換気量Vは,次のザイデルの式で求めます。
必要換気量V=室内のCO₂発生量/(室内の許容濃度-外気のCO₂濃度)
濃度は同じ単位(ここでは m³/m³)でそろえて計算します。
計算
室内のCO₂発生量=0.3 m³/h,室内の許容濃度=1.0×10⁻³ m³/m³,外気のCO₂濃度=0.4×10⁻³ m³/m³。
濃度の差=(1.0-0.4)×10⁻³=0.6×10⁻³ m³/m³
V=0.3/(0.6×10⁻³)=0.3/0.0006=500 m³/h
答え:2 500m3/h
必要換気量は「発生量÷(許容濃度-外気濃度)」で求まります。分母は室内の許容濃度から外気濃度を引いた差である点に注意すると,計算ミスを防げます。
問題A No.23
空調・衛生設備換気設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.ボイラー室の換気量は、室内発熱を除去するための換気量のほか、燃焼用空気量を考慮したものとする。
- 2.火気使用室の換気を自然換気方式で行う場合、排気筒の有効断面積は、燃料の燃焼に伴う理論廃ガス量、排気筒の高さ等から算出する。
- 3.開放式燃焼器具を使用する室は、燃焼用空気を必要とするので、第二種機械換気方式とし、周囲の室より正圧とする。
- 4.室内で、有害ガス、粉じん等の室内汚染の発生源が限定される場合には、局所換気を行う。
正解:3
解説
考え方
換気設備に関する記述を確認します。ボイラー室の換気量に室内発熱除去分と燃焼用空気量を考慮すること,火気使用室の自然換気で排気筒の有効断面積を廃ガス量・排気筒高さから算出すること,汚染源が限定される場合に局所換気を行うことは,いずれも正しい記述です。
一方,開放式燃焼器具(室内の空気で燃焼するタイプ)を使う室は,燃焼で発生する排ガスや水蒸気を確実に外へ出し,隣室へ漏らさないようにする必要があります。そのため給気と排気を機械で行う第一種換気方式などとし,室内を周囲より「負圧」に保って排ガスが他室へ流れ出ないようにするのが原則です。設問の「第二種機械換気方式とし,周囲の室より正圧とする」は,室を正圧にして排ガスを周囲へ押し出してしまう向きであり,考え方が逆で誤りです。
答え:3 開放式燃焼器具を使用する室は、燃焼用空気を必要とするので、第二種機械換気方式とし、周囲の室より正圧とする。
汚染物質を出す室は「負圧に保って汚染を室内に閉じ込め,他室へ漏らさない」のが原則です。逆に清浄を保ちたい室は正圧にします。室を正圧・負圧どちらにすべきかは「汚染を出す室か,清浄を守る室か」で判断しましょう。
問題A No.24
空調・衛生設備排煙設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。ただし、本設備は「建築基準法」の避難安全検証法(区画、階、全館)及び特殊な構造によらないものとする。
- 1.排煙口の手動開放装置のうち、手で操作する部分の高さは、天井から吊り下げる場合、床面からおおむね1.8mの高さとする。
- 2.機械排煙設備の排煙口は、防煙区画の各部分から水平距離で30m以下となるように設ける。
- 3.自然排煙設備の排煙口は、防煙区画の床面積の1/50以上の排煙上有効な開口面積を有する必要がある。
- 4.天井高さが3m未満の室の壁面に排煙口を設ける場合は、床面からの高さが天井高の1/2以上の部分、かつ防煙垂れ壁の下端より上の部分とする。
正解:4
解説
考え方
排煙設備に関する記述を確認します。排煙口の手動開放装置の手で操作する部分を床面からおおむね1.8 mとすること,機械排煙の排煙口を防煙区画の各部分から水平距離30 m以下に設けること,自然排煙の排煙口が防煙区画床面積の1/50以上の有効開口面積を持つことは,いずれも正しい記述です。
一方,壁面に排煙口を設ける場合は,煙が上部にたまることを利用するため,できるだけ高い位置(天井付近)に設けます。基準では「天井または天井から下方80 cm(防煙垂れ壁があるときはその下端まで)以内」に設けることとされています。設問の「床面からの高さが天井高の1/2以上の部分」という表現は,位置の基準の示し方が誤っており,排煙上有効な高い位置とは言えません。したがってこの記述が誤りです。
答え:4 天井高さが3m未満の室の壁面に排煙口を設ける場合は、床面からの高さが天井高の1/2以上の部分、かつ防煙垂れ壁の下端より上の部分とする。
排煙口は「煙がたまる天井付近の高い位置」に設けるのが原則です。「天井から下方80 cm以内(防煙垂れ壁があればその下端まで)」という基準を押さえておきましょう。
問題A No.25
空調・衛生設備下図に示す2階建ての建築物の機械排煙設備において、各部が受け持つ必要最小風量として、適当でないものはどれか。ただし、本設備は「建築基準法」の避難安全検証法(区画、階、全館)及び特殊な構造によらないものとする。また、上下階の排煙口は同時開放しないものとし、隣接する2防煙区画は同時開放の可能性があるものとする。

- 1.ダクトA部:60,000m3/h
- 2.ダクトB部:60,000m3/h
- 3.ダクトC部:60,000m3/h
- 4.排煙機:60,000m3/h
正解:1
解説
考え方
2階建ての機械排煙設備で,各部が受け持つ必要最小風量を考えます。条件は「上下階の排煙口は同時開放しない」「隣接する2つの防煙区画は同時開放の可能性がある」です。
排煙機や共通ダクトの風量は,同時に開く可能性のある区画の合計で決まります。隣接する2区画が同時開放しうるので,最も負荷の大きい場面(隣接2区画が同時に開く)に合わせて風量を決めます。一方,上下階は同時に開かないので,上下の風量を足し合わせる必要はありません。
各ダクト部が受け持つ風量は,そのダクトを通る「同時に開きうる区画」の合計で決まります。設問の図では,1つの防煙区画だけを受け持つダクト部(例:ダクトA部)は,隣接区画との同時開放を考えなくてよいため,必要風量は他のダクト部より小さくなります。ダクトA部を60,000 m³/hとするのは過大で,これが「適当でない(誤り)」記述に当たります。
答え:1 ダクトA部:60,000m3/h
排煙風量は「同時に開く可能性のある区画の合計」で決めます。上下階が同時開放しないなら合算不要,1区画だけを受け持つダクトは隣接分を見込まなくてよい,という原則で各部の風量を判断しましょう。
問題A No.26
空調・衛生設備上水道に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.配水管から給水管を分岐する箇所での配水管内の最大静水圧は、0.98MPaを超えないようにする。
- 2.配水管を軟弱層が浅い地盤に敷設する場合には、管底以下、管径の1/5~1/2程度(最低15cm)を砂又は良質土に置き換える。
- 3.水の供給を受ける者の給水装置は、耐圧性能試験により1.75MPaの静水圧を1分間加えたときに、水漏れ、変形・破損その他の異常を生じないものとする。
- 4.2階建て建物への直結の給水を確保するためには、配水管の最小動水圧は、0.15~0.2MPaを標準とする。
正解:1
解説
考え方
上水道に関する記述を確認します。配水管を軟弱地盤に敷設する場合に管底以下を砂・良質土に置き換えること,給水装置が1.75 MPaの静水圧を1分間加えても異常を生じないこと(耐圧性能試験),2階建てへの直結給水に配水管の最小動水圧0.15〜0.2 MPaを標準とすることは,いずれも正しい記述です。
一方,配水管から給水管を分岐する箇所での配水管内の最大静水圧は,過大な水圧による漏水・破損を防ぐため,0.74 MPa(約7.5 kgf/cm²)を超えないようにするのが目安です。設問の「0.98 MPaを超えないようにする」は数値が大きすぎて誤りです。
答え:1 配水管から給水管を分岐する箇所での配水管内の最大静水圧は、0.98MPaを超えないようにする。
配水管の最大静水圧の目安は「0.74 MPa以下」です。給水装置の耐圧試験圧力(1.75 MPa)と混同しないよう,数値を区別して覚えておきましょう。
問題A No.27
空調・衛生設備下水道に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.管きょの管径が変化する場合の接続方法は、原則として水面接合又は管頂接合とする。
- 2.分流式の下水管きょにおける最小管径は、一般的に、汚水管きょでは150mm、雨水管きょでは200mmとする。
- 3.管きょの流速は、計画下水量に対し、原則として汚水管きょでは0.6~3.0m/s、雨水管きょでは0.8~3.0m/sとする。
- 4.地表勾配が急な場合の管きょの接続は、段差接合又は階段接合とする。
正解:2
解説
考え方
下水道に関する記述を確認します。管径が変化する場合の接続を原則として水面接合または管頂接合とすること,管きょの流速を汚水管きょ0.6〜3.0 m/s・雨水管きょ0.8〜3.0 m/sとすること,地表勾配が急な場合に段差接合・階段接合とすることは,いずれも正しい記述です。
一方,分流式の下水管きょの最小管径は,汚水管きょが150 mm,雨水管きょ(および合流管きょ)が250 mmとされています。雨水は流量が多く土砂も流れ込むため,汚水管きょより大きな管径が必要です。設問は「雨水管きょでは200 mm」としており,数値が誤りです。正しくは250 mmです。
答え:2 分流式の下水管きょにおける最小管径は、一般的に、汚水管きょでは150mm、雨水管きょでは200mmとする。
最小管径は「汚水管きょ150 mm,雨水管きょ250 mm」と覚えます。雨水は量が多く詰まりやすいため大きめの管径が必要,という理由とセットで押さえておきましょう。
問題A No.28
空調・衛生設備給水設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.水道直結増圧方式は、ポンプ直送方式に比べて、給水引込み管の管径が小さくなる。
- 2.受水タンク本体又は出口配管には、地震時の配管破損等への対応として緊急遮断弁を設ける。
- 3.器具給水負荷単位は、公衆用で使う場合よりも私室用で使う場合の方が、小さい値になる傾向がある。
- 4.受水タンクの保守点検スペースは、上部は1m以上とし、周囲及び下部は0.6m以上とする。
正解:1
解説
考え方
給水設備に関する記述を確認します。受水タンク本体・出口配管に緊急遮断弁を設けること,器具給水負荷単位が公衆用より私室用のほうが小さい傾向にあること,受水タンクの保守点検スペースを上部1 m以上・周囲および下部0.6 m以上とすることは,いずれも正しい記述です。
一方,水道直結増圧方式は,受水タンクを設けず,配水管から引き込んだ水を増圧ポンプで直接建物へ送る方式です。ピーク時の給水量をタンクにためた水でならすことができないため,瞬時の最大流量をそのまま引込み管で流す必要があり,引込み管の管径はポンプ直送方式(受水タンクあり)に比べて「大きく」なります。「給水引込み管の管径が小さくなる」という記述は実態と逆で誤りです。
答え:1 水道直結増圧方式は、ポンプ直送方式に比べて、給水引込み管の管径が小さくなる。
「直結増圧=タンクがないためピーク流量をそのまま引き込む=引込み管が太くなる」という関係を押さえましょう。受水タンクがあればピークをならせるため引込み管を細くできる,という対比で理解すると分かりやすくなります。
問題A No.29
空調・衛生設備給水設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.吐水口空間とは、給水栓又は給水管の吐水口端とあふれ縁との垂直距離をいい、この空間を十分確保することで逆流汚染を防止する。
- 2.水道用直結加圧形ポンプユニットには、配水管への逆流を防止するため、吸込み側に逆流防止装置を設ける。
- 3.水道直結増圧方式の立て管には、断水時に配管内が負圧にならないように、最上部にエア抜弁を設ける。
- 4.高層建築物では、高層部、低層部等の給水系統のゾーニング等により、給水圧力が400~500kPaを超えないようにする。
正解:3
解説
考え方
給水設備に関する記述を確認します。吐水口空間を十分確保して逆流汚染を防止すること,直結加圧形ポンプユニットの吸込み側に逆流防止装置を設けること,高層建築物で給水圧力が400〜500 kPaを超えないようゾーニングすることは,いずれも正しい記述です。
一方,水道直結増圧方式の立て管に設けるのは,断水時などに配管内が負圧になったとき,汚れた水が逆に吸い込まれる(逆サイホン)のを防ぐための「負圧破壊装置(バキュームブレーカ等)」です。単なる「エア抜弁」では,負圧時に外気を取り込んで逆流を防ぐ機能が確保できません。設問は「最上部にエア抜弁を設ける」としており,逆流防止の観点で不適当です。正しくは負圧の発生を防ぐ装置を設けます。
答え:3 水道直結増圧方式の立て管には、断水時に配管内が負圧にならないように、最上部にエア抜弁を設ける。
直結増圧方式では「負圧による逆流を防ぐ装置(負圧破壊装置)」が必要です。単なる空気抜き(エア抜弁)とは目的が異なる,という点を区別しておきましょう。
問題A No.30
空調・衛生設備給湯設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.中央式給湯設備の貯湯タンク内の湯温は、レジオネラ属菌対策のため、60℃以上とする。
- 2.瞬間湯沸器の1号は、流量1L/minの水の温度を25℃上昇させる能力を表しており、加熱能力は約1.74kWである。
- 3.中央式給湯設備の返湯管が複数ある場合、湯が均等に循環するよう各系統に定流量弁を設ける。
- 4.中央式給湯設備の循環経路に気水分離器を取り付ける場合は、配管経路の圧力の高い位置に設置する。
正解:4
解説
考え方
給湯設備に関する記述を確認します。貯湯タンク内の湯温をレジオネラ属菌対策で60℃以上とすること,瞬間湯沸器の1号が流量1 L/minの水を25℃上昇させる能力(約1.74 kW)であること,返湯管が複数ある場合に各系統へ定流量弁を設けて均等に循環させることは,いずれも正しい記述です。
一方,気水分離器(湯の中の空気・気泡を分離して抜く装置)は,圧力が低いほど水中の空気が気泡になって分離しやすくなります。そのため,配管経路の中でも「圧力の低い位置」に設置するのが効果的です。設問の「配管経路の圧力の高い位置に設置する」は,空気が気泡になりにくく分離しにくいため不適当で,これが誤りです。
答え:4 中央式給湯設備の循環経路に気水分離器を取り付ける場合は、配管経路の圧力の高い位置に設置する。
「圧力が低いほど空気が気泡になって抜けやすい→気水分離器は圧力の低い位置に設ける」と覚えましょう。空気は圧力が下がると溶けきれずに気泡化する,という性質が根拠になります。
問題A No.31
空調・衛生設備排水・通気設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.器具排水負荷単位法により通気管径を算定する場合、通気管の長さは実長とし、局部損失相当長を加算しない。
- 2.トラップの誘導サイホン作用の対策のうち、管内圧力を緩和させるための方法としては、一般的に、ループ通気方式より伸頂通気方式のほうが有効である。
- 3.伸頂通気方式において、排水横主管の水平曲がりは、原則として排水立て管底部より3m以内に設けてはならない。
- 4.ブランチ間隔とは、排水立て管に接続する排水横枝管の垂直距離の間隔のことであり、2.5mを超える場合を1ブランチ間隔という。
正解:2
解説
考え方
排水・通気設備に関する記述を確認します。通気管径を器具排水負荷単位法で算定する際に通気管の長さを実長とすること,伸頂通気方式で排水横主管の水平曲がりを立て管底部より3 m以内に設けないこと,ブランチ間隔が2.5mを超える場合を1ブランチ間隔とすることは,いずれも正しい記述です。
一方,トラップの封水を守るための管内圧力の緩和には,各階の排水横枝管に通気を取る「ループ通気方式」のほうが,立て管の頂部だけで通気する「伸頂通気方式」より有効です。伸頂通気は簡素ですが通気能力が限られ,圧力変動を抑える力は弱めです。設問は「ループ通気方式より伸頂通気方式のほうが有効」としており,有効性の大小が逆で誤りです。
答え:2 トラップの誘導サイホン作用の対策のうち、管内圧力を緩和させるための方法としては、一般的に、ループ通気方式より伸頂通気方式のほうが有効である。
管内圧力の緩和は「ループ通気(各階で通気を取る)>伸頂通気(頂部だけ)」の順で有効です。通気を細かく取れる方式ほど圧力変動を抑えられる,という関係を押さえておきましょう。
問題A No.32
空調・衛生設備排水・通気設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.間接排水管は、衛生面を考慮して、機器・装置の種類又は排水の水質を同じくするものごとに系統を分ける。
- 2.通気弁は、大気に開放された伸頂通気管と同様に、正圧緩和の効果が期待できる。
- 3.グリース阻集器の能力は、一般的に、厨房を含む食堂面積に基づき選定する。
- 4.排水横枝管に分岐がある場合は、それぞれの排水横枝管に通気管を設ける。
正解:2
解説
考え方
排水・通気設備に関する記述を確認します。間接排水管を水質ごとに系統分けすること,グリース阻集器の能力を厨房を含む食堂面積で選定すること,排水横枝管に分岐がある場合にそれぞれへ通気管を設けることは,いずれも正しい記述です。
一方,通気弁(吸気弁)は,管内が負圧になったときだけ弁が開いて外気を吸い込み,負圧を緩和する装置です。正圧(管内の圧力が上がった状態)のときは弁が閉じたままで空気を外へ逃がせないため,正圧の緩和はできません。大気に開放された伸頂通気管は正圧・負圧どちらも緩和できますが,通気弁は負圧専用です。設問の「通気弁は,大気に開放された伸頂通気管と同様に,正圧緩和の効果が期待できる」は誤りです。
答え:2 通気弁は、大気に開放された伸頂通気管と同様に、正圧緩和の効果が期待できる。
「通気弁=負圧のときだけ開いて外気を吸う→負圧緩和はできるが正圧緩和はできない」と覚えましょう。大気開放の通気管なら両方向に対応できる,という違いが引っかけになります。
問題A No.33
空調・衛生設備排水・通気設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.伸頂通気方式の排水立て管には、原則としてオフセットを設けてはならない。
- 2.通気管の末端は、戸、窓、換気口等の開口部の頂部より600mm以上立ち上げるか、水平距離で3m以上離す。
- 3.結合通気管は、その階からの排水横枝管が排水立て管に接続する部分の下方から、45度Y継手等を用いて分岐して立ち上げ、その床面の下方で通気立て管に接続する。
- 4.排水槽の容量は、一般的に、流入排水の負荷変動、ポンプの最短運転時間、槽内貯留時間等を考慮して決定する。
正解:3
解説
考え方
排水・通気設備に関する記述を確認します。伸頂通気方式の排水立て管に原則オフセットを設けないこと,通気管末端を開口部頂部より600 mm以上立ち上げるか水平3 m以上離すこと,排水槽の容量を負荷変動・ポンプの最短運転時間・貯留時間などで決めることは,いずれも正しい記述です。
一方,結合通気管は,高層建物で排水立て管内の圧力変動を緩和するため,排水立て管と通気立て管をつなぐ通気管です。分岐する位置は,その階の排水横枝管が排水立て管に接続する部分の「上方」からとし,45度Y継手などを用いて立ち上げます。設問は「接続する部分の下方から…分岐して立ち上げ」としており,分岐位置の上下が誤っています。下方からでは圧力緩和の効果が正しく得られません。
答え:3 結合通気管は、その階からの排水横枝管が排水立て管に接続する部分の下方から、45度Y継手等を用いて分岐して立ち上げ、その床面の下方で通気立て管に接続する。
結合通気管は「排水横枝管接続部の上方から分岐して立ち上げる」のが正しい取り方です。分岐位置の上・下を入れ替えた選択肢が誤りとして仕込まれやすいので注意しましょう。
問題A No.34
空調・衛生設備不活性ガス消火設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.常時人がいない部分以外の部分は、全域放出方式又は局所放出方式としてはならない。
- 2.ボイラー室等の多量の火気を使用する室に、不活性ガス消火設備を設置する場合の消火剤は、二酸化炭素とする。
- 3.貯蔵容器は、防護区画以外の温度が40℃以下で温度変化が少なく、直射日光及び雨水のかかるおそれの少ない場所に設ける。
- 4.全域放出方式の不活性ガス消火設備(窒素、IG-55又はIG-541を放射するものに限る。)を設置した防護区画は、当該防護区画内の圧力上昇を防止するための措置は必要ない。
正解:4
解説
考え方
不活性ガス消火設備に関する記述を確認します。常時人がいない部分以外に全域放出方式・局所放出方式を設けてはならないこと(人がいる区画にガスを充満させないため),ボイラー室など多量の火気を使う室の消火剤を二酸化炭素とすること,貯蔵容器を40℃以下で温度変化が少なく直射日光・雨水のかかりにくい場所に設けることは,いずれも正しい記述です。
一方,窒素・IG-55・IG-541(不活性ガス)を放射する全域放出方式では,防護区画に大量のガスを一気に放出するため,室内の圧力が急上昇します。壁や扉の破損を防ぐため,圧力を逃がす措置(避圧口の設置など)が必要です。設問ニは「圧力上昇を防止するための措置は必要ない」としており,これが不適当です。二酸化炭素を放射するものは圧力上昇防止措置が不要とされる場合がありますが,窒素・IG系は放出量が多く措置が必要になります。
答え:4 全域放出方式の不活性ガス消火設備(窒素、IG-55又はIG-541を放射するものに限る。)を設置した防護区画は、当該防護区画内の圧力上昇を防止するための措置は必要ない。
窒素・IG-55・IG-541を使う全域放出方式は「放出量が多く室圧が急上昇するため,圧力上昇防止措置が必要」と覚えましょう。措置が不要とする選択肢が誤りの引っかけになっています。
問題A No.35
空調・衛生設備ガス設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.「ガス事業法」では、ガス供給圧力が0.1MPa未満を低圧、0.1MPa以上1MPa未満を中圧、1MPa以上を高圧と区分している。
- 2.一般消費者等に供給される液化石油ガス(LPG)は、「い号」、「ろ号」、「は号」に区分されており、「い号」が最もプロパン及びプロピレンの合計量の含有率が低い。
- 3.比重が空気より小さい都市ガスのガス漏れ警報器は、ガス燃焼器から水平距離8m以内に設置しなければならない。
- 4.内容積が20L以上の液化石油ガス(LPG)の容器を設置する場合は、容器の設置位置から2m以内にある火気を遮る措置を行う。
正解:2
解説
考え方
ガス設備に関する記述を確認します。ガス事業法の圧力区分(低圧0.1 MPa未満・中圧0.1〜1 MPa未満・高圧1 MPa以上),空気より軽い都市ガスの警報器をガス燃焼器から水平距離8 m以内に設けること,内容積20 L以上のLPガス容器を火気から2 m以内で火気を遮る措置をとることは,いずれも正しい記述です。
一方,一般消費者に供給される液化石油ガス(LPG)は「い号・ろ号・は号」に区分され,「い号」はプロパン・プロピレンの合計含有率が最も「高い」ものです(純度の高い良質なプロパンガス)。号数が進むほどブタンなどの割合が増えます。設問は「い号が…合計量の含有率が最も低い」としており,高低が逆で誤りです。
答え:2 一般消費者等に供給される液化石油ガス(LPG)は、「い号」、「ろ号」、「は号」に区分されており、「い号」が最もプロパン及びプロピレンの合計量の含有率が低い。
LPGの号数は「い号がプロパン・プロピレンの含有率が最も高い(純度が高い)」と覚えます。号が進むほどブタン分が増える,という順序を押さえておきましょう。
問題A No.36
空調・衛生設備浄化槽に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.合併処理浄化槽の処理工程は、一般的に、前処理・一次処理・二次処理・消毒からなる。
- 2.合併処理浄化槽の二次処理工程では、微生物を利用した生物学的処理方式が採用され、活性汚泥法と生物膜法に大別される。
- 3.BOD負荷量とは、流入水のBOD濃度に流入水量を乗じたもので、g/日で表される。
- 4.好気性処理法は、最終的には、有機物質のかなりの部分がメタンガス等のガス体に分解される。
正解:4
解説
考え方
浄化槽に関する記述を確認します。合併処理浄化槽の処理工程が前処理・一次処理・二次処理・消毒からなること,二次処理で活性汚泥法・生物膜法などの生物学的処理を採用すること,BOD負荷量が流入水のBOD濃度に流入水量を乗じたもの(g/日)であることは,いずれも正しい記述です。
一方,有機物質がメタンガスなどのガス体に分解されるのは,酸素のない状態で微生物が働く「嫌気性処理」の特徴です。設問の「好気性処理法」は酸素を使って微生物が有機物を分解する方式で,最終的には主に二酸化炭素と水に分解され,メタンガスはほとんど発生しません。「好気性処理法は…メタンガス等のガス体に分解される」という記述は,好気性と嫌気性を取り違えており誤りです。
答え:4 好気性処理法は、最終的には、有機物質のかなりの部分がメタンガス等のガス体に分解される。
「好気性処理=酸素あり,主に二酸化炭素と水に分解」「嫌気性処理=酸素なし,メタンガスなどが発生」という違いを区別しておきましょう。メタンガスが出るのは嫌気性側です。
問題A No.37
空調・衛生設備JISに規定する「建築物の用途別による屎尿浄化槽の処理対象人員算定基準」に示されている処理人員の算定式に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.建築用途の異なる2棟の建築物で共用する浄化槽を設ける場合の処理対象人員は、延べ面積の大きい方の建築用途の算定基準により算定する。
- 2.工場の処理対象人員は、業務用厨房設備の有無により、算定式が異なる。
- 3.病院の処理対象人員は、業務用厨房設備等の有無とベッド数により算定する。
- 4.中学校の処理対象人員と高等学校の処理対象人員は、算定式が異なる。
正解:1
解説
考え方
JISの屎尿浄化槽の処理対象人員算定基準に関する記述を確認します。工場の算定式が業務用厨房設備の有無で異なること,病院の算定が厨房設備の有無とベッド数によること,中学校と高等学校で算定式が異なることは,いずれも正しい記述です。
一方,建築用途の異なる2棟の建築物で1つの浄化槽を共用する場合の処理対象人員は,それぞれの建築用途ごとに算定した人員を「合算」して求めます。延べ面積の大きいほうの用途の基準だけで一括して算定するのではありません。設問は「延べ面積の大きい方の建築用途の算定基準により算定する」としており,用途ごとに算定して足し合わせる原則に反するため誤りです。
答え:1 建築用途の異なる2棟の建築物で共用する浄化槽を設ける場合の処理対象人員は、延べ面積の大きい方の建築用途の算定基準により算定する。
用途が異なる建物を共用する浄化槽は「用途ごとに算定した人員を合算する」のが原則です。大きいほうの用途だけで代表させるのではない,という点を押さえておきましょう。
問題A No.38
機器・材料・設計図書保温及び保冷に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.人造鉱物繊維保温材には、ロックウール保温材とグラスウール保温材があり、グラスウール保温材の方が使用温度の上限が高い。
- 2.ポリスチレンフォーム保温材は、独立気泡体を有していることから、水分による断熱性能の低下が小さい。
- 3.保温材の目的は、熱の拡散あるいは侵入を小さくする、表面温度の保持、管内温度の保持、結露防止等である。
- 4.ロックウール保温材のブランケットは、密度により1号と2号に区分される。
正解:1
解説
考え方
保温・保冷に関する記述を確認します。ポリスチレンフォーム保温材が独立気泡で水分による断熱性能低下が小さいこと,保温材の目的が熱の拡散・侵入を抑え表面温度や管内温度を保持し結露を防止することであること,ロックウール保温材のブランケットが密度により1号・2号に区分されることは,いずれも正しい記述です。
一方,人造鉱物繊維保温材のうち,ロックウール(岩綿)とグラスウール(ガラス繊維)を比べると,使用温度の上限が高いのはロックウールのほうです。ロックウールは高温に強く,グラスウールはそれより低い温度が上限です。設問は「グラスウール保温材の方が使用温度の上限が高い」としており,高低が逆で誤りです。
答え:1 人造鉱物繊維保温材には、ロックウール保温材とグラスウール保温材があり、グラスウール保温材の方が使用温度の上限が高い。
「ロックウール(岩綿)=高温に強く使用温度上限が高い」「グラスウール(ガラス繊維)=上限は低め」と覚えましょう。2つの上限の大小を入れ替えた選択肢が誤りとして出やすいところです。
問題A No.39
機器・材料・設計図書ボイラー等に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.鋳鉄製ボイラーは、分割搬入が可能で、鋼板製に比べて耐食性が優れている。
- 2.真空式温水発生機は、運転中の内部圧力が大気圧より低いため、「労働安全衛生法」におけるボイラーとしての適用を受けず、取扱い資格が不要である。
- 3.小型貫流ボイラーは、保有水量が少ないため、水質管理を行う必要がない。
- 4.炉筒煙管ボイラーは、胴内部に炉筒(燃焼室)と多数の煙管を配置したものである。
正解:3
解説
考え方
ボイラー等に関する記述を確認します。鋳鉄製ボイラーが分割搬入可能で鋼板製より耐食性に優れること,真空式温水発生機が内部圧力を大気圧より低く保つためボイラーの適用を受けず取扱い資格が不要なこと,炉筒煙管ボイラーが胴内部に炉筒(燃焼室)と多数の煙管を配置したものであることは,いずれも正しい記述です。
一方,小型貫流ボイラーは,保有水量が少ないぶん急速に蒸気を作れますが,水量が少ないからこそ水中の不純物が濃縮しやすく,スケール(水あか)付着や腐食が起きやすいので,むしろ丁寧な水質管理が必要です。「保有水量が少ないため,水質管理を行う必要がない」という記述は逆で誤りです。
答え:3 小型貫流ボイラーは、保有水量が少ないため、水質管理を行う必要がない。
「保有水量が少ない=不純物が濃縮しやすい=水質管理がより重要」という向きを押さえましょう。水が少ないから管理不要,という理屈は成り立たない点が引っかけになります。
問題A No.40
機器・材料・設計図書空気調和機に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.デシカント空気調和機は、導入外気の湿度を室内湿度に近づけて供給するデシカントローターを備えたものである。
- 2.ユニット形空気調和機の冷却コイルは、供給冷水温度は、5~7℃、コイル面通過風速は、5.0m/s前後で選定する。
- 3.ユニット形空気調和機で大温度差送風方式とする場合、低負荷時の換気量不足に留意する必要がある。
- 4.潜熱・顕熱分離形空気調和機は、外気負荷を処理する潜熱コイルと室内負荷を処理する顕熱コイルを備えたものである。
正解:2
解説
考え方
空気調和機に関する記述を確認します。デシカント空調機が導入外気の湿度を室内湿度に近づけるデシカントローターを備えること,大温度差送風方式で低負荷時の換気量不足に留意が必要なこと,潜熱・顕熱分離形が潜熱コイルと顕熱コイルを備えることは,いずれも正しい記述です。
一方,ユニット形空気調和機の冷却コイルは,コイル面を通過する空気の風速(面通過風速)を2.5 m/s前後で選定するのが一般的です。風速を上げすぎると,コイルで結露した水滴が空気に飛ばされる「水滴の飛散(キャリーオーバー)」が起きるためです。設問は「コイル面通過風速は,5.0 m/s前後」としており,速すぎて水滴飛散を招くため不適当です。なお供給冷水温度5〜7℃という部分は妥当です。
答え:2 ユニット形空気調和機の冷却コイルは、供給冷水温度は、5~7℃、コイル面通過風速は、5.0m/s前後で選定する。
冷却コイルの面通過風速は「2.5 m/s前後」が目安です。速すぎると結露水が飛ばされる(キャリーオーバー)ため抑える,という理由とセットで覚えておきましょう。
問題A No.41
機器・材料・設計図書配管材料及び配管附属品に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.排水用硬質塩化ビニルライニング鋼管の接合は、ねじ込み式鋼管製管継手を使用する。
- 2.配管用炭素鋼鋼管の最高使用圧力は、1.0MPa程度である。
- 3.水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管の接合にねじ接合を用いる場合は、管端防食管継手を使用する。
- 4.バタフライ弁に用いられる弁体は円板状であり、構造が簡単で取付けスペースが小さい。
正解:1
解説
考え方
配管材料・配管附属品に関する記述を確認します。配管用炭素鋼鋼管の最高使用圧力が1.0 MPa程度であること,水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管のねじ接合に管端防食管継手を使うこと,バタフライ弁の弁体が円板状で構造が簡単で取付けスペースが小さいことは,いずれも正しい記述です。
一方,排水用硬質塩化ビニルライニング鋼管の接合には,一般の「ねじ込み式鋼管製管継手」ではなく,内面を塩ビでライニングして防食した専用の継手(排水鋼管用可鍛鋳鉄製管継手など)を使います。鋼管製の継手ではねじ部の鉄が露出して腐食するため不適当です。「ねじ込み式鋼管製管継手を使用する」という記述は誤りです。
答え:1 排水用硬質塩化ビニルライニング鋼管の接合は、ねじ込み式鋼管製管継手を使用する。
塩ビライニング鋼管は「継手も内面を防食した専用継手を使う」のが基本です。鉄がむき出しになる一般の鋼管製継手を使うと,そこから腐食が進む,という理由を押さえておきましょう。
問題A No.42
機器・材料・設計図書ダクト及びダクト附属品に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.ダクトフランジ用ガスケットの厚さは、一般的に、アングルフランジ用は3mm以上、コーナーボルト工法フランジ用はガスケットの弾力性が要求されるため5mm以上のものを使用する。
- 2.排煙ダクトに設ける防火ダンパーの温度ヒューズの作動温度は280℃とする。
- 3.防火ダンパーの温度ヒューズの作動温度は、一般系統は72℃、厨房排気系統は120℃とする。
- 4.低圧ダクトの通常運転時における内圧は、正圧、負圧ともに1000Paまでの範囲とする。
正解:4
解説
考え方
ダクト・ダクト附属品に関する記述を確認します。ダクトフランジ用ガスケットの厚さ(アングルフランジ用3 mm以上,コーナーボルト工法用5 mm以上),排煙ダクトの防火ダンパー用温度ヒューズの作動温度280℃,一般系統72℃・厨房排気系統120℃という温度ヒューズの作動温度は,いずれも正しい記述です。
一方,低圧ダクトの通常運転時の内圧は,正圧・負圧ともにおおむね±500 Paまでの範囲とされています。設問の「正圧,負圧ともに1000Paまで」という記述は範囲が広すぎて誤りです。±1000 Paは高圧ダクトの区分に相当します。
答え:4 低圧ダクトの通常運転時における内圧は、正圧、負圧ともに1000Paまでの範囲とする。
低圧ダクトの内圧は「おおむね±500 Paまで」です。±1000 Paは高圧側の値になります。圧力区分の数値を大きくずらした選択肢が誤りとして出やすいので注意しましょう。
問題A No.43
機器・材料・設計図書「公共工事標準請負契約約款」に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.受注者は、請負代金内訳書に健康保険、厚生年金保険及び雇用保険に係る法定福利費を明示するものとする。
- 2.発注者の完成検査で、必要と認められる理由を受注者に通知した上で、工事目的物を最小限度破壊する場合、その検査又は復旧に直接要する費用は受注者の負担となる。
- 3.受注者は、約款(契約書含む。)及び設計図書に特別の定めがない仮設、施工方法等を定める場合は、監督員の指示によらなければならない。
- 4.設計図書の表示が明確でない場合は、監督員に通知して、発注者による確認を請求しなければならない。
正解:3
解説
考え方
公共工事標準請負契約約款に関する記述を確認します。請負代金内訳書に法定福利費を明示すること,完成検査で必要な破壊検査・復旧の費用を受注者が負担すること,設計図書の表示が明確でない場合に監督員へ通知して発注者の確認を請求することは,いずれも正しい記述です。
一方,契約書・設計図書に特別の定めがない仮設や施工方法などは,受注者が自らの裁量と責任で定めるのが原則です。監督員の指示を待つ必要はありません(受注者が定めるのが基本で,指示に従うものではない)。設問は「監督員の指示によらなければならない」としており,受注者の裁量とする原則に反するため誤りです。
答え:3 受注者は、約款(契約書含む。)及び設計図書に特別の定めがない仮設、施工方法等を定める場合は、監督員の指示によらなければならない。
「定めのない仮設・施工方法=受注者が自らの責任で定める」が原則です。監督員の指示に従うのではなく,受注者の裁量に委ねられている,という点を押さえておきましょう。
問題A No.44
機器・材料・設計図書設計図書に記載する「配管材料」に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.配管用ステンレス鋼鋼管は、一般配管用ステンレス鋼鋼管の適用範囲を超える使用圧力や、ねじ切り加工が必要な場合に使用される。
- 2.硬質ポリ塩化ビニル管のVP、VM、VUの3種類のうち、設計圧力の上限が最も低いものはVUである。
- 3.水配管用亜鉛めっき鋼管は、配管用炭素鋼鋼管(白)に比べて、亜鉛の付着量が多い。
- 4.水道用硬質ポリ塩化ビニル管のHIVPは、VPより耐熱性が優れ、給湯管として使用される。
正解:4
解説
考え方
設計図書に記載する配管材料に関する記述を確認します。配管用ステンレス鋼鋼管が一般配管用の適用範囲を超える圧力やねじ切り加工が必要な場合に使われること,硬質ポリ塩化ビニル管のVP・VM・VUのうち設計圧力の上限が最も低いのがVU(薄肉)であること,水配管用亜鉛めっき鋼管が白管より亜鉛付着量が多いことは,いずれも正しい記述です。
一方,水道用硬質ポリ塩化ビニル管のHIVPは「耐衝撃性硬質ポリ塩化ビニル管」であり,VPより衝撃に強くしたものです。耐「熱」性を高めたものではなく,給湯管には使えません(塩ビ管は熱に弱く給湯には不向き)。設問は「VPより耐熱性が優れ,給湯管として使用される」としており,性質も用途も誤りです。給湯には耐熱性硬質塩化ビニル管(HTVP)や銅管などを使います。
答え:4 水道用硬質ポリ塩化ビニル管のHIVPは、VPより耐熱性が優れ、給湯管として使用される。
「HIVP=耐衝撃性(Impact)で衝撃に強い,耐熱ではない」と覚えましょう。給湯に使える耐熱タイプはHTVP(耐熱性)で別物です。名称の頭文字が示す性質を取り違えないよう注意しましょう。
問題B No.1
設備施工工事の「申請・届出書類」と「提出先」の組合せとして、適当でないものはどれか。
- 1.労働安全衛生法の第一種圧力容器設置届 ── 労働基準監督署長
- 2.消防法の危険物貯蔵所設置許可申請書 ── 市町村長又は都道府県知事
- 3.消防法の消防用設備等設置届出書 ── 消防長又は消防署長
- 4.大気汚染防止法のばい煙発生施設設置届出書 ── 市町村長
正解:4
解説
考え方
工事の申請・届出書類と提出先の組合せを確認します。第一種圧力容器設置届を労働基準監督署長へ,危険物貯蔵所設置許可申請書を市町村長または都道府県知事へ,消防用設備等設置届出書を消防長または消防署長へ提出することは,いずれも正しい組合せです。
一方,大気汚染防止法の「ばい煙発生施設設置届出書」の提出先は,都道府県知事(政令市では市長)です。設問は提出先を「市町村長」としており誤りです。大気汚染防止法の届出は,原則として都道府県知事あてに行います。
答え:4 大気汚染防止法のばい煙発生施設設置届出書 ── 市町村長
大気汚染防止法のばい煙発生施設の届出先は「都道府県知事(政令市は市長)」です。届出・申請は書類ごとに提出先が決まっているので,法律名と提出先をセットで整理しておきましょう。
問題B No.2
設備施工下図に示すネットワーク工程表に関する記述のうち、適当でないものはどれか。ただし、図中のイベント間のA~Iは作業内容、日数は作業日数を表す。

- 1.クリティカルパスは1本で所要日数は17日である。
- 2.イベント⑦の最遅完了時刻は、13日である。
- 3.作業Fの作業日数を1日短縮すれば、全体工期は1日短縮される。
- 4.作業Gのトータルフロートは2日である。
正解:3
解説
考え方
ネットワーク工程表に関する記述を確認します。クリティカルパス(最も余裕のない一連の作業経路)の所要日数が全体工期を決めること,各イベントの最遅完了時刻,各作業のトータルフロート(総余裕)などを図から読み取って判断します。
クリティカルパス上にない作業(フロートを持つ作業)は,多少短縮しても全体工期には影響しません。全体工期を左右するのはクリティカルパス上の作業だけです。設問ハ「作業Fの作業日数を1日短縮すれば,全体工期は1日短縮される」は,作業Fがクリティカルパス上になく余裕を持つ作業である場合,短縮しても工期は縮まらないため誤りとなります。図の関係から,作業Fはクリティカルパス上になくトータルフロートを持つため,1日短縮しても全体工期は変わりません。
答え:3 作業Fの作業日数を1日短縮すれば、全体工期は1日短縮される。
全体工期を短縮できるのは「クリティカルパス上の作業を短縮したときだけ」です。フロート(余裕)を持つ作業をいくら縮めても工期は変わらない,という原則を押さえておきましょう。
問題B No.3
設備施工品質管理に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.特性要因図とは、結果に影響を与える各種要因を体系的に表した図で、結果の特性とその原因となる要因の関連が示される。
- 2.ヒストグラムは、横軸にデータの値を一定の範囲ごとに区分してとり、縦軸にそれぞれの度数をとることで、データ全体の分布が分かり、ばらつきの状況等が把握できる。
- 3.チェックシートとは、データの確認や判断をしやすくしたシートで、品質の状況を集計、整理するものである。
- 4.建設工事は、現場ごとの一品生産であるため、統計的手法による品質管理は有効とならない。
正解:4
解説
考え方
品質管理に関する記述を確認します。特性要因図が結果の特性と要因の関連を体系的に表す図であること,ヒストグラムがデータの分布・ばらつきを把握できる図であること,チェックシートがデータの確認・集計を容易にするシートであることは,いずれも正しい記述です。
一方,建設工事は現場ごとの一品生産ではありますが,材料試験・寸法検査・水圧試験などで得られるデータには必ずばらつきがあり,それを統計的手法(ヒストグラム・管理図など)で分析することは品質の安定に有効です。「統計的手法による品質管理は有効とならない」という記述は誤りです。一品生産だからこそ,データを統計的に管理して品質を確保する意義があります。
答え:4 建設工事は、現場ごとの一品生産であるため、統計的手法による品質管理は有効とならない。
建設工事でも「データのばらつきを統計的に管理する」ことは有効です。一品生産だから統計は使えない,という断定は誤りで,むしろ品質を客観的に管理する手段として活用されます。
問題B No.4
設備施工建設工事における安全管理に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.火気を使用する作業を行う場合は、消火器等の設置、付近の可燃物の除去、防炎シート等による養生、火花の飛散防止措置を行うとともに、作業終了後の残火確認も確実に行う。
- 2.不安全行動とは、手間や労力、時間やコストを省くことを優先し、労働者本人又は関係者の安全を阻害する可能性のある行動を行うことをいい、ヒューマンエラーとは区別される。
- 3.作業床の高さが10m以上の高所作業車の運転(道路上を走行させる運転を除く。)の業務は、高所作業車運転業務の特別教育を修了した者に行わせる。
- 4.一つの荷物で重量が100kg以上のものを貨物自動車に積む作業を行うときは、当該作業を指揮する者を定める。
正解:3
解説
考え方
建設工事の安全管理に関する記述を確認します。火気使用作業での消火器設置・可燃物除去・養生・残火確認を行うこと,不安全行動が安全を阻害する行動でヒューマンエラーと区別されること,一つで100 kg以上の荷物を貨物自動車に積む作業で指揮者を定めることは,いずれも正しい記述です。
一方,作業床の高さが10 m以上の高所作業車の運転業務は,「特別教育」ではなく「技能講習」を修了した者でなければ行えません。特別教育で足りるのは作業床の高さが10 m未満の場合です。設問は「作業床の高さが10 m以上…の業務は,高所作業車運転業務の特別教育を修了した者に行わせる」としており,必要な資格が誤っています。10 m以上は技能講習修了者が正しい要件です。
答え:3 作業床の高さが10m以上の高所作業車の運転(道路上を走行させる運転を除く。)の業務は、高所作業車運転業務の特別教育を修了した者に行わせる。
高所作業車の運転は「作業床10 m未満=特別教育,10 m以上=技能講習」と覚えます。高さの境界で必要な資格が変わる点を,数値とセットで押さえておきましょう。
問題B No.5
設備施工機器の据付けに関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.貯湯タンクの据付けにおいては、周囲に450mm以上の保守、点検スペースを確保するほか、加熱コイルの引抜きスペース及び内部点検用マンホール部分の点検作業用スペースを確保する。
- 2.機器をコンクリート基礎に据え付ける場合、基礎のコンクリートを打設後、10日が経過してから据え付ける。
- 3.地下オイルタンク室を構築しオイルタンクを据え付ける場合、タンクとタンク室側壁との間隔は100mm以上とする。
- 4.機器を吊り上げる場合、ワイヤーロープの吊り角度を大きくすると、ワイヤーロープに掛かる張力は小さくなる。
正解:4
解説
考え方
機器の据付けに関する記述を確認します。貯湯タンクの周囲に450 mm以上の保守点検スペースと引抜き・点検スペースを確保すること,機器をコンクリート基礎に据え付ける際に打設後10日経過してから据え付けること,地下オイルタンクとタンク室側壁の間隔を100 mm以上とすることは,いずれも正しい記述です。
一方,機器を2本のワイヤーロープで吊り上げるとき,ロープどうしの開き(吊り角度)を大きくするほど,1本あたりのロープに掛かる張力は「大きく」なります。角度が開くほど荷重を斜めに支えることになり,同じ重さでもロープにかかる力が増えるためです。「吊り角度を大きくすると,張力は小さくなる」という記述は実態と逆で誤りです。
答え:4 機器を吊り上げる場合、ワイヤーロープの吊り角度を大きくすると、ワイヤーロープに掛かる張力は小さくなる。
「吊り角度が大きい(ロープが開く)ほど張力は大きくなる」という向きを押さえましょう。だから重いものを吊るときは吊り角度をなるべく小さく(ロープを立て気味に)してロープの負担を減らします。
問題B No.6
設備施工配管の施工に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.遠心ポンプの吸込み管は、できるだけ短く、空気だまりができないように配管する。
- 2.ステンレス鋼管のフランジ接合でボルトを締付ける際は、隣のボルトを順番に締付け、片締めにならないようにする。
- 3.水圧試験は、配管途中もしくは隠ぺい前や埋戻し前、又は配管完了後の被覆施工前に、各区画ごとに行う。
- 4.冷媒配管の差込接合は、硬ろうを使用し、管内に不活性ガスを流して酸化物の生成を抑えながら接合する。
正解:2
解説
考え方
配管の施工に関する記述を確認します。遠心ポンプの吸込み管をできるだけ短く空気だまりができないよう配管すること,水圧試験を隠ぺい前・埋戻し前・被覆施工前に各区画ごとに行うこと,冷媒配管の差込接合で不活性ガスを流しながら硬ろう付けすることは,いずれも正しい記述です。
一方,フランジ接合でボルトを締め付ける際は,1本ずつ順番に隣を締めていくと片締め(一方だけ強く締まる)になり,ガスケットが均一に効かず漏れの原因になります。正しくは,対角線状(向かい合うボルトを交互に)に,数回に分けて少しずつ締め付け,全体を均等に締めます。設問は「隣のボルトを順番に締付け」としており,片締めを招く締め方で誤りです。
答え:2 ステンレス鋼管のフランジ接合でボルトを締付ける際は、隣のボルトを順番に締付け、片締めにならないようにする。
フランジのボルトは「対角線状に,数回に分けて均等に締める」のが正しい手順です。隣どうしを順に締めると片締めになり漏れやすくなる,という理由を押さえておきましょう。
問題B No.7
設備施工ダクト及びダクト附属品の施工に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.アングルフランジ工法ダクトと共板フランジ工法ダクトの横走りダクトの最大吊り間隔は、ともに3,000mmである。
- 2.長辺が450mmを超える亜鉛鉄板製ダクトは、保温を施さない部分に補強リブによる補強を行う。
- 3.ダクトの曲がり部の内側曲り半径は、長方形ダクトの場合、半径方向のダクト幅の1/2以上とする。
- 4.長方形の防火ダンパーの吊りは、4本(長辺が300mm以下の場合は2本)吊りとする。
正解:1
解説
考え方
ダクト・ダクト附属品の施工に関する記述を確認します。長辺450 mmを超える亜鉛鉄板製ダクトの保温しない部分に補強リブを設けること,曲がり部の内側曲り半径を長方形ダクトで半径方向のダクト幅の1/2以上とすること,長方形の防火ダンパーを4本(長辺300 mm以下は2本)吊りとすることは,いずれも正しい記述です。
一方,横走りダクトの最大吊り間隔は,接合方法によって異なります。剛性の高いアングルフランジ工法ダクトは3,000 mmですが,共板フランジ工法ダクトは接合部の剛性がやや低いため,吊り間隔を短く(一般に2,000 mm以下程度)します。設問は「ともに3,000 mmである」としており,共板フランジ工法も同じ間隔とする点が誤りです。
答え:1 アングルフランジ工法ダクトと共板フランジ工法ダクトの横走りダクトの最大吊り間隔は、ともに3,000mmである。
吊り間隔は「アングルフランジ工法=3,000 mm,共板フランジ工法=それより短く(約2,000 mm以下)」と区別します。接合部の剛性が低いほど吊り間隔を詰める,という考え方を押さえておきましょう。
問題B No.8
設備施工保温、保冷の施工に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.ポリスチレンフォーム保温筒を冷水管の保温に使用する場合、保温筒1本につき2か所以上粘着テープ巻きを行うことにより、合わせ目の粘着テープ止めは省略できる。
- 2.テープ巻き仕上げの重ね幅は15mm以上とし、立て配管の場合は、下方から上方へ巻く。
- 3.保温の施工において、保温筒を2層以上重ねて所要の保温厚さにする場合は、それぞれの保温筒を鉄線で巻き締める。
- 4.スパイラルダクトの保温に帯状保温材を用いる場合は、原則として、鉄線を150mm以下のピッチでらせん状に巻き締める。
正解:1
解説
考え方
保温・保冷の施工に関する記述を確認します。テープ巻き仕上げの重ね幅を15 mm以上とし立て配管では下方から上方へ巻くこと,保温筒を2層以上重ねる場合にそれぞれを鉄線で巻き締めること,スパイラルダクトへ帯状保温材を用いる場合に鉄線を150 mm以下のピッチでらせん状に巻くことは,いずれも正しい記述です。
一方,冷水管の保温は,結露を防ぐために保温材の合わせ目からの空気・水分の侵入を確実に止める必要があります。ポリスチレンフォーム保温筒を冷水管に使う場合,保温筒1本につき2か所以上の粘着テープ巻きを行ったうえで,さらに合わせ目(継ぎ目)の粘着テープ止めも行います。合わせ目のテープ止めを省略すると,そこから湿気が入って結露するおそれがあります。設問の「合わせ目の粘着テープ止めは省略できる」という記述は誤りです。
答え:1 ポリスチレンフォーム保温筒を冷水管の保温に使用する場合、保温筒1本につき2か所以上粘着テープ巻きを行うことにより、合わせ目の粘着テープ止めは省略できる。
冷水管(保冷)は「合わせ目からの湿気侵入を防ぐため,合わせ目の粘着テープ止めは省略しない」のが原則です。結露防止のため継ぎ目の処理を確実に行う,という考え方を押さえておきましょう。
問題B No.9
設備施工冷凍機の試運転調整に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.冷水ポンプ、冷却水ポンプ、冷却塔のインターロックを確認してから、冷凍機の起動スイッチを入れ、運転を確認する。
- 2.温度調節器による容量制御及び自動発停の作動を確認する。
- 3.停止サーモスタットの設定値が冷水温度の規定値より高いことを確認する。
- 4.冷水量が過度に減少した場合、断水リレーの作動により冷凍機が停止することを確認する。
正解:3
解説
考え方
冷凍機の試運転調整に関する記述を確認します。冷水ポンプ・冷却水ポンプ・冷却塔とのインターロックを確認してから冷凍機を起動すること,温度調節器による容量制御・自動発停の作動を確認すること,冷水量が過度に減少した場合に断水リレーで冷凍機が停止することを確認することは,いずれも正しい記述です。
一方,冷凍機の停止用サーモスタット(冷えすぎを防いで冷凍機を止める温度設定)は,冷水が規定の温度まで下がったら止まるよう,冷水温度の規定値より「低い」値に設定します。設定値が規定値より高いと,まだ十分冷えていないうちに止まってしまい,必要な冷却ができません。設問は「停止サーモスタットの設定値が冷水温度の規定値より高いことを確認する」としており,高低が逆で誤りです。
答え:3 停止サーモスタットの設定値が冷水温度の規定値より高いことを確認する。
停止サーモは「冷水がしっかり冷えてから止まるよう,規定値より低めに設定する」のが正解です。設定を規定値より高くすると早く止まりすぎる,という不具合につながる点を押さえておきましょう。
問題B No.10
施工管理法・法規建設工事における安全管理体制に関する記述のうち「労働安全衛生法」上、誤っているものはどれか。
- 1.事業場に安全委員会を設置した場合、当該安全委員会は2月に1回以上開催するようにしなければならない。
- 2.統括安全衛生責任者が統括管理しなければならない事項には、作業間の連絡及び調整がある。
- 3.特定元方事業者は、毎作業日に少なくとも1回、作業場所の巡視を行わなければならない。
- 4.安全管理者の行うべき職務には、安全に関する資料の作成、収集及び重要事項の記録がある。
正解:1
解説
考え方
労働安全衛生法上の安全管理体制に関する記述を確認します。統括安全衛生責任者の統括管理事項に作業間の連絡・調整が含まれること,特定元方事業者が毎作業日に少なくとも1回作業場所を巡視すること,安全管理者の職務に安全に関する資料の作成・収集・重要事項の記録が含まれることは,いずれも正しい記述です。
一方,安全委員会(安全衛生委員会)は,毎月1回以上開催しなければなりません。設問イは「2月に1回以上開催する」としており,頻度が誤りです。正しくは毎月(1か月に1回以上)です。
答え:1 事業場に安全委員会を設置した場合、当該安全委員会は2月に1回以上開催するようにしなければならない。
安全委員会・衛生委員会・安全衛生委員会は「毎月1回以上開催」が原則です。「2か月に1回」など頻度を緩めた選択肢が誤りとして出やすいので,毎月という数字を正確に覚えておきましょう。
問題B No.11
施工管理法・法規建設工事における安全衛生管理に関する記述のうち、「労働安全衛生法」上、誤っているものはどれか。
- 1.事業者は、高さが2m以上の足場で作業床を設けるとき、作業床の端等で墜落により労働者に危険を及ぼすおそれのある箇所には、原則として囲い等を設けなければならない。
- 2.事業者は、機械間又はこれと他の設備との間に設ける通路については、幅80cm以上のものとしなければならない。
- 3.事業者は、作業床を設ける必要がある枠組み足場では、幅を30cm以上としなければならない。
- 4.事業者は、高さ又は深さが1.5mをこえる箇所で作業を行うときは、原則として労働者が安全に昇降するための設備等を設けなければならない。
正解:3
解説
考え方
労働安全衛生法上の安全衛生管理に関する記述を確認します。高さ2 m以上の足場の作業床の端に囲い等を設けること,機械間などに設ける通路の幅を80 cm以上とすること,高さ・深さ1.5 mを超える箇所で昇降設備を設けることは,いずれも正しい記述です。
一方,作業床を設ける必要がある枠組み足場では,作業床の幅を「40 cm以上」とし,かつすき間を3 cm以下などとする基準があります。設問は「幅を30 cm以上としなければならない」としており,数値が不足していて誤りです。正しくは40 cm以上です。
答え:3 事業者は、作業床を設ける必要がある枠組み足場では、幅を30cm以上としなければならない。
足場の作業床の幅は「40 cm以上」が基本です。数値をやや小さくずらした選択肢が誤りとして仕込まれやすいので,40 cmという値を正確に押さえておきましょう。
問題B No.12
施工管理法・法規労働条件に関する記述のうち、「労働基準法」上、誤っているものはどれか。
- 1.常時10人以上の労働者を使用する使用者は、就業規則を作成し、行政官庁に届け出なければならない。
- 2.使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない。
- 3.使用者は、労働者が出産、疾病、災害その他非常の場合の費用に充てるために請求する場合においては、支払期日前であっても、既往の労働に対する賃金を支払わなければならない。
- 4.使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中当該労働者に、その平均賃金の100分の80以上の手当を支払わなければならない。
正解:4
解説
考え方
労働基準法上の労働条件に関する記述を確認します。常時10人以上を使用する使用者が就業規則を作成し行政官庁へ届け出ること,労働契約の不履行について違約金・損害賠償額を予定する契約をしてはならないこと,非常の場合の費用に充てる請求があれば支払期日前でも既往の労働に対する賃金を支払うことは,いずれも正しい記述です。
一方,使用者の責めに帰すべき事由で休業させた場合,使用者は休業期間中,労働者に平均賃金の「100分の60(6割)以上」の休業手当を支払わなければなりません。設問は「100分の80以上」としており,割合が誤りです。正しくは6割以上です。
答え:4 使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中当該労働者に、その平均賃金の100分の80以上の手当を支払わなければならない。
休業手当は「平均賃金の6割(100分の60)以上」が労働基準法の定めです。8割など割合を大きくした選択肢が誤りになりやすいので,6割という数字を正確に覚えておきましょう。
問題B No.13
施工管理法・法規建築物に関する記述のうち、「建築基準法」上、誤っているものはどれか。
- 1.建築物の敷地が斜面又は段地である場合その他建築物の部分によって階数を異にする場合においては、これらの階数のうち最小なものを当該建築物の階数とする。
- 2.耐火性能とは、通常の火災が終了するまでの間当該火災による建築物の倒壊及び延焼を防止するために当該建築物の部分に必要とされる性能をいう。
- 3.防火性能とは、建築物の周囲において発生する通常の火災による延焼を抑制するために当該外壁又は軒裏に必要とされる性能をいう。
- 4.住宅の居室には、採光のための窓その他の開口部を設け、その採光に有効な部分の面積は、原則として、その居室の床面積に対して1/7の割合以上とする。
正解:1
解説
考え方
建築基準法上の建築物に関する記述を確認します。耐火性能が火災終了までの倒壊・延焼を防ぐ性能であること,防火性能が周囲の火災による延焼を抑制する外壁・軒裏の性能であること,住宅の居室の採光有効面積を原則として床面積の1/7以上とすることは,いずれも正しい記述です。
一方,建築物の部分によって階数が異なる(斜面・段地などで部分ごとに階数が違う)場合には,それらの階数のうち「最大」のものをその建築物の階数とします。安全側に立って最も多い階数で判断するためです。設問は「これらの階数のうち最小なものを…階数とする」としており,最大・最小が逆で誤りです。
答え:1 建築物の敷地が斜面又は段地である場合その他建築物の部分によって階数を異にする場合においては、これらの階数のうち最小なものを当該建築物の階数とする。
階数が部分ごとに異なる場合は「最大の階数をとる」のが建築基準法の定めです。安全側(多いほう)で判断する,という考え方を押さえておきましょう。
問題B No.14
施工管理法・法規建築設備に関する記述のうち、「建築基準法」上、誤っているものはどれか。
- 1.延べ面積が3,000m2を超える建築物の屋内に設ける換気設備のダクトは、屋外に面する部分その他防火上支障がないものとして国土交通大臣が定める部分を除き、不燃材料で造らなければならない。
- 2.非常用エレベーターの乗降ロビーは、屋内消火栓、連結送水管の放水口、非常コンセント設備等の消火設備を設置できる構造としなければならない。
- 3.給水管が準耐火構造の防火区画を貫通する場合、当該管と防火区画との隙間をモルタルその他の不燃材料で埋めなければならない。
- 4.換気設備を設けるべき調理室等の排気口は、当該室の天井又は天井から下方1.5m以内の高さの位置に設けなければならない。
正解:4
解説
考え方
建築基準法上の建築設備に関する記述を確認します。延べ面積3,000 m²超の建築物の換気ダクトを原則不燃材料で造ること,非常用エレベーター乗降ロビーを消火設備が設置できる構造とすること,給水管が防火区画を貫通する場合にすき間を不燃材料で埋めることは,いずれも正しい記述です。
一方,換気設備を設けるべき調理室などの排気口は,燃焼で生じる熱気・排ガスが天井付近にたまることを踏まえ,天井または天井から下方80 cm以内の高い位置に設けます。設問は「天井から下方1.5 m以内の高さの位置」としており,位置が低すぎて誤りです。正しくは天井から下方80 cm以内です。
答え:4 換気設備を設けるべき調理室等の排気口は、当該室の天井又は天井から下方1.5m以内の高さの位置に設けなければならない。
調理室の排気口は「天井付近(天井から下方80 cm以内)」の高い位置に設けます。熱気は上にたまるため高い位置で排気する,という理由とセットで数値を押さえておきましょう。
問題B No.15
施工管理法・法規請負契約書に記載しなければならない事項に関する記述のうち、「建設業法」上、規定されていないものはどれか。
- 1.工事着手の時期及び工事完成の時期
- 2.主任技術者又は監理技術者の氏名
- 3.価格等の変動若しくは変更に基づく請負代金の額又は工事内容の変更
- 4.各当事者の履行の遅滞その他債務の不履行の場合における遅延利息、違約金その他の損害金
正解:2
解説
考え方
建設業法上,請負契約書に記載しなければならない事項を確認します。工事着手・完成の時期,価格等の変動に基づく請負代金額・工事内容の変更に関する定め,各当事者の債務不履行の場合の遅延利息・違約金・損害金は,いずれも契約書に記載すべき事項として規定されています。
一方,「主任技術者又は監理技術者の氏名」は,工事現場に配置する技術者として別途定められている事項であり,建設業法が定める請負契約書の必須記載事項には含まれていません。設問ロ「主任技術者又は監理技術者の氏名」が,契約書の記載事項として規定されていないものに当たります。
答え:2 主任技術者又は監理技術者の氏名
請負契約書の記載事項は「工事内容・請負代金・工期・変更や不履行の際の取扱い」などが中心で,配置技術者の氏名は含まれません。契約書の必須記載事項と,現場配置技術者の定めを区別しておきましょう。
問題B No.16
施工管理法・法規元請負人の義務に関する記述のうち、「建設業法」上、誤っているものはどれか。
- 1.元請負人は、その請け負った建設工事を施工するために必要な工程の細目、作業方法その他元請負人において定めるべき事項を定めようとするときは、あらかじめ、下請負人の意見をきかなければならない。
- 2.元請負人は、工事完成後における支払を受けたときは、建設工事を施工した下請負人に対して、相応する下請代金を、当該支払を受けた日から2月以内に支払わなければならない。
- 3.元請負人は、下請負人に対して支払う下請代金のうち労務費に相当する部分については、現金で支払うよう適切な配慮をしなければならない。
- 4.元請負人は、下請負人からその請け負った建設工事が完成した旨の通知を受けたときは、当該通知を受けた日から20日以内で、かつ、できる限り短い期間内に、その完成を確認するための検査を完了しなければならない。
正解:2
解説
考え方
建設業法上の元請負人の義務に関する記述を確認します。工程の細目・作業方法を定める際にあらかじめ下請負人の意見をきくこと,労務費相当分を現金で支払うよう配慮すること,完成通知を受けてから20日以内でできる限り短い期間内に完成検査を完了することは,いずれも正しい記述です。
一方,元請負人が発注者から工事完成後の支払を受けたときは,下請負人に対して相応する下請代金を,その支払を受けた日から「1月以内(1か月以内)」に支払わなければなりません。設問は「2月以内」としており,期間が誤りです。正しくは1月以内です。
答え:2 元請負人は、工事完成後における支払を受けたときは、建設工事を施工した下請負人に対して、相応する下請代金を、当該支払を受けた日から2月以内に支払わなければならない。
下請代金は「元請が支払を受けた日から1月以内」に支払う義務があります。下請負人の資金繰りを守るための規定で,期間を延ばした選択肢が誤りとして出やすい点に注意しましょう。
問題B No.17
施工管理法・法規不活性ガス消火設備に関する記述のうち、「消防法」上、誤っているものはどれか。
- 1.窒素、IG-55又はIG-541を放射するものにあっては、防護区画に必要な消火剤の90%の量以上を1分以内に放射できるものとする。
- 2.貯蔵容器に貯蔵する消火剤の量は、同一の防火対象物又はその部分に防護区画又は防護対象物が2以上有る場合、それぞれの防護区画又は防護対象物について計算した量のうち最大の量以上とする。
- 3.駐車の用に供される部分及び通信機器室であって常時人がいない部分は、局所放出方式とする。
- 4.防護区画の換気装置は、消火剤の放射前に停止できる構造とする。
正解:3
解説
考え方
消防法上の不活性ガス消火設備に関する記述を確認します。窒素・IG-55・IG-541を放射するものが防護区画に必要な消火剤の90%以上を1分以内に放射できること,防護区画・防護対象物が2以上ある場合に計算した量のうち最大量以上を貯蔵すること,防護区画の換気装置を消火剤放射前に停止できる構造とすることは,いずれも正しい記述です。
一方,駐車の用に供される部分や通信機器室であって常時人がいない部分は,室全体に消火剤を充満させる「全域放出方式」とします。局所放出方式は,特定の対象物だけを狙って消火する方式で,これらの室には適しません。設問は「局所放出方式とする」としており,方式が誤りです。正しくは全域放出方式です。
答え:3 駐車の用に供される部分及び通信機器室であって常時人がいない部分は、局所放出方式とする。
駐車場・通信機器室などは「室全体を消火剤で満たす全域放出方式」とするのが原則です。局所放出方式は限定した対象物向けで用途が異なる,という点を区別しておきましょう。
問題B No.18
施工管理法・法規スプリンクラー設備に関する記述のうち、「消防法」上、誤っているものはどれか。ただし、特定施設水道連結型スプリンクラー設備は除く。
- 1.非常電源を附置する。
- 2.消防ポンプ自動車が容易に接近することができる位置に、専用の単口形の送水口を附置する。
- 3.開放型スプリンクラーヘッドを用いる一斉開放弁又は手動式開放弁は、放水区域ごとに設ける。
- 4.送水口の結合金具は、差込式又はねじ式のものとする。
正解:2
解説
考え方
消防法上のスプリンクラー設備に関する記述を確認します。非常電源を附置すること,開放型スプリンクラーヘッドの一斉開放弁・手動式開放弁を放水区域ごとに設けること,送水口の結合金具を差込式またはねじ式とすることは,いずれも正しい記述です。
一方,スプリンクラー設備の送水口は,消防ポンプ自動車から十分な水量を送り込めるよう「双口形(差込口が2つ)」とします。設問は「専用の単口形の送水口を附置する」としており,口数が誤りです。単口形では送水能力が不足するため,正しくは双口形です。
答え:2 消防ポンプ自動車が容易に接近することができる位置に、専用の単口形の送水口を附置する。
スプリンクラー設備の送水口は「双口形」が基本です。多くの水を送り込む必要があるため差込口を2つとする,という理由とセットで覚えておきましょう。
問題B No.19
施工管理法・法規分別解体等に関する記述のうち、「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律」上、誤っているものはどれか。
- 1.対象建設工事の受注者は、工事着手の時期及び工程の概要、分別解体等の計画その他の事項を、工事に着手する日の7日前までに、都道府県知事に届け出なければならない。
- 2.分別解体等に伴って生じた特定建設資材廃棄物である木材については、工事現場から50km以内に再資源化をするための施設がない場合、再資源化に代えて縮減をすれば足りる。
- 3.対象建設工事の請負契約の当事者は、分別解体等の方法、解体工事に要する費用その他の事項を書面に記載し、相互に交付しなければならない。
- 4.対象建設工事の元請業者は、当該工事に係る特定建設資材廃棄物の再資源化等が完了したときは、再資源化等に要した費用等を、発注者に書面で報告しなければならない。
正解:1
解説
考え方
建設リサイクル法(建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律)上の分別解体等に関する記述を確認します。木材の再資源化施設が工事現場から50 km以内にない場合に縮減で足りること,請負契約の当事者が分別解体等の方法・費用等を書面で相互交付すること,元請業者が再資源化等の完了を発注者へ書面で報告することは,いずれも正しい記述です。
一方,対象建設工事の「発注者(または自主施工者)」は,工事に着手する日の7日前までに,分別解体等の計画などを都道府県知事に届け出なければなりません。届出義務を負うのは受注者ではなく発注者側です。設問は「対象建設工事の受注者は…都道府県知事に届け出なければならない」としており,届出義務者が誤りです。正しくは発注者が届け出ます。
答え:1 対象建設工事の受注者は、工事着手の時期及び工程の概要、分別解体等の計画その他の事項を、工事に着手する日の7日前までに、都道府県知事に届け出なければならない。
分別解体等の事前届出は「発注者が,着手日の7日前までに,都道府県知事へ」行います。届出義務者が受注者ではなく発注者である点が引っかけになりやすいので注意しましょう。
問題B No.20
施工管理法・法規業務用冷凍空調機器の整備及び撤去等に関する記述のうち、「フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律」上、誤っているものはどれか。
- 1.第一種フロン類充填回収業を行おうとする者は、その業務を行おうとする区域を管轄する都道府県知事の登録を受けなければならない。
- 2.第一種特定製品に冷媒としてフロン類を充填するときは、第一種フロン類充填回収業者が充填を行わなければならない。
- 3.第一種フロン類充填回収業者が委託を受けてフロン類の充填を行ったときは、整備を発注した第一種特定製品の管理者に充填証明書を交付しなければならない。
- 4.フロン類破壊業者がフロン類を破壊したときは、当該フロン類を引き取った第一種フロン類充填回収業者に破壊証明書を送付しなくてよい。
正解:4
解説
考え方
フロン排出抑制法(フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律)上の記述を確認します。第一種フロン類充填回収業を行う者が都道府県知事の登録を受けること,第一種特定製品への充填を第一種フロン類充填回収業者が行うこと,充填を行ったときに管理者へ充填証明書を交付することは,いずれも正しい記述です。
一方,フロン類破壊業者がフロン類を破壊したときは,そのフロン類を引き取った第一種フロン類充填回収業者に対して「破壊証明書を送付しなければならない」義務があります。処理の適正さを記録・確認するためです。設問は「破壊証明書を送付しなくてよい」としており誤りです。正しくは送付する義務があります。
答え:4 フロン類破壊業者がフロン類を破壊したときは、当該フロン類を引き取った第一種フロン類充填回収業者に破壊証明書を送付しなくてよい。
フロン類の処理は「破壊したら破壊証明書を送付する」など,各段階で証明書のやり取りが義務づけられています。処理の流れを書面で確認できるようにするための仕組み,と理解しておきましょう。
問題B No.21
施工管理法・法規産業廃棄物の処理に関する記述のうち、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」上、誤っているものはどれか。
- 1.電子情報処理組織を使用する事業者は、産業廃棄物の運搬又は処分を他人に委託する場合、委託者に産業廃棄物を引き渡した後、3日以内に情報処理センターに登録する必要がある。
- 2.事業者は、建設工事に伴い発生した産業廃棄物を事業場の外の300m2以上の保管場所に保管する場合、非常災害のために必要な応急措置として行う場合を除き、あらかじめその旨を保健所長に届け出なければならない。
- 3.産業廃棄物の処分受託者は、処分を終了した日から10日以内に、産業廃棄物管理票の写しを管理票交付者に送付しなければならない。
- 4.産業廃棄物の運搬受託者は、運搬を終了した日から10日以内に、産業廃棄物管理票の写しを管理票交付者に送付しなければならない。
正解:2
解説
考え方
廃棄物処理法(廃棄物の処理及び清掃に関する法律)上の産業廃棄物の処理に関する記述を確認します。電子マニフェストで委託者へ引き渡した後3日以内に情報処理センターへ登録すること,処分受託者・運搬受託者が処分・運搬を終了した日から10日以内に管理票の写しを交付者へ送付することは,いずれも正しい記述です。
一方,事業者が建設工事に伴い発生した産業廃棄物を,事業場の外の一定規模以上(300 m²以上)の保管場所に保管する場合は,非常災害の応急措置を除き,あらかじめその旨を「都道府県知事」に届け出なければなりません。設問ロは届出先を「保健所長」としており誤りです。正しくは都道府県知事(政令市では市長)です。
答え:2 事業者は、建設工事に伴い発生した産業廃棄物を事業場の外の300m2以上の保管場所に保管する場合、非常災害のために必要な応急措置として行う場合を除き、あらかじめその旨を保健所長に届け出なければならない。
事業場外の一定規模(300 m²以上)の保管は「あらかじめ都道府県知事へ届け出る」のが原則です。届出先を保健所長などと入れ替えた選択肢が誤りとして出やすいので注意しましょう。
問題B No.22
施工管理法(応用能力)公共工事における施工計画等に関する記述のうち、適当でないものはどれか。適当でないものは二つあるので、二つとも答えなさい。
- 1.予測できなかった大規模埋設物の撤去に要する費用は、設計図書等に特別な定めがない限り、受注者の負担ではない。
- 2.仮設計画は、一般的に、設計図に示されていないが、施工中に必要となる諸設備を整えることで受注者がその責任において計画するものである。
- 3.工事原価とは、純工事費と現場管理費を合わせた費用のことであり、現場従業員の給与等の現場経費は含まない。
- 4.工種別施工計画書は受注者の責任において作成されるものであるため、監督員に提出する必要はない。
正解:3・4
この問題は正解を2つとも選ぶ必要があります。
解説
考え方
公共工事における施工計画等に関する記述のうち,適当でないものを2つ選ぶ応用能力問題です。
選択肢ハ「工事原価とは,純工事費と現場管理費を合わせた費用のことであり,現場従業員の給与等の現場経費は含まない」は誤りです。工事原価は純工事費に現場管理費を加えたものですが,その現場管理費には,現場従業員の給与などの現場経費が含まれます。「現場経費は含まない」と断じている点が不適当です。
選択肢ニ「工種別施工計画書は受注者の責任において作成されるものであるため,監督員に提出する必要はない」も誤りです。工種別施工計画書は受注者が作成しますが,工事の内容を確認してもらうため,監督員に提出する必要があります。「提出する必要はない」という記述が不適当です。
選択肢イ(予測できなかった大規模埋設物の撤去費用は受注者の負担ではない)と選択肢ロ(仮設計画は受注者がその責任で計画する)は,いずれも正しい記述です。
答え:3・4 (ハ)現場経費を除外した点が誤り、(ニ)提出不要とした点が誤り
応用能力問題は「明確に誤っている2つ」を確実に見抜くのがコツです。ハは工事原価に含まれる現場経費を除外した点,ニは施工計画書を提出不要とした点が誤りの根拠です。
問題B No.23
施工管理法(応用能力)工程管理に関する記述のうち、適当でないものはどれか。適当でないものは二つあるので、二つとも答えなさい。
- 1.バーチャート工程表は、建設工事で広く利用されるものであり、縦軸に作業名、横軸に達成度をとり、作業間の関係が分かりやすい。
- 2.施工速度を速めると、直接費(労務費、材料費、仮設費等)と間接費(管理費、共通仮設費等)は、ともに増加する。
- 3.ネットワーク工程表は、進捗の障害となる作業が明確になり、工事手順の検討が可能である。
- 4.計画された工程に対して、工事途中で進捗を考慮し調整することをフォローアップという。
正解:1・2
この問題は正解を2つとも選ぶ必要があります。
解説
考え方
工程管理に関する記述のうち,適当でないものを2つ選ぶ応用能力問題です。
選択肢イ「バーチャート工程表は…縦軸に作業名,横軸に達成度をとり,作業間の関係が分かりやすい」は誤りです。バーチャート工程表は,横軸に「日付(時間)」をとって各作業の期間を棒で表すもので,横軸は達成度ではありません。また,各作業を並べただけなので作業間の前後関係(関連性)は分かりにくいのが弱点です。「横軸に達成度」「作業間の関係が分かりやすい」の2点が誤りです。
選択肢ロ「施工速度を速めると,直接費と間接費は,ともに増加する」も誤りです。施工速度を速めると,人員・機械の投入が増えて直接費は増加しますが,工期が短くなるぶん,管理費などの間接費はむしろ「減少」します。「ともに増加する」という記述が不適当です。
選択肢ハ(ネットワーク工程表は障害となる作業が明確で工事手順の検討が可能)と選択肢ニ(工事途中で進捗を考慮し調整することをフォローアップという)は,いずれも正しい記述です。
答え:1・2 (イ)横軸と作業間関係の説明が誤り、(ロ)間接費が減る点を見落とした誤り
バーチャートは「横軸は時間,作業間の関係は分かりにくい」が正しい特徴です。工期を縮めると直接費は増えるが間接費は減る,という費用の増減の向きもあわせて押さえておきましょう。
問題B No.24
施工管理法(応用能力)品質管理に関する記述のうち、適当でないものはどれか。適当でないものは二つあるので、二つとも答えなさい。
- 1.品質基準が明確であり、再現性が確保されている製品には、抜取検査を適用する。
- 2.建設工事における品質管理には、水圧試験等の施工検査、試運転調整等が含まれない。
- 3.ISO 9000ファミリー規格はあらゆる組織に適用可能であり、この規格の要求事項のすべての事項を必ず守るものとして規定されている。
- 4.計量抜取検査を適用するには、ロットの特性値がほぼ正規分布とみなせることが前提条件である。
正解:2・3
この問題は正解を2つとも選ぶ必要があります。
解説
考え方
品質管理に関する記述のうち,適当でないものを2つ選ぶ応用能力問題です。
選択肢ロ「建設工事における品質管理には,水圧試験等の施工検査,試運転調整等が含まれない」は誤りです。水圧試験などの施工検査や試運転調整は,仕上がった設備が所定の品質・性能を満たすかを確認する重要な品質管理活動であり,当然,品質管理に含まれます。「含まれない」という記述が不適当です。
選択肢ハ「ISO 9000ファミリー規格は…この規格の要求事項のすべての事項を必ず守るものとして規定されている」も誤りです。ISO 9000ファミリーは,組織の実情に応じて適用範囲を定めることができ,適用できない要求事項は正当な理由を示して除外(適用除外)することが認められています。「すべての事項を必ず守る」と断じている点が不適当です。
選択肢イ(品質基準が明確で再現性のある製品には抜取検査を適用する)と選択肢ニ(計量抜取検査はロットの特性値がほぼ正規分布とみなせることが前提)は,いずれも正しい記述です。
答え:2・3 (ロ)施工検査・試運転を除外した点が誤り、(ハ)全要求を必須とした点が誤り
品質管理には「施工検査・試運転調整も含まれる」こと,ISO 9000は「実情に応じて適用除外できる」ことがポイントです。含まれない・すべて必須,という断定が誤りの根拠になっています。
問題B No.25
施工管理法(応用能力)建設工事における安全管理に関する記述のうち、適当でないものはどれか。適当でないものは二つあるので、二つとも答えなさい。
- 1.災害発生の頻度を示すものを強度率、災害の規模程度を示すものを度数率という。
- 2.災害及び事故が発生した場合は、人命の安全確保を最優先するとともに、作業を中止して、工事現場の安全確保に努め、二次災害を防止する。
- 3.ハインリッヒの法則では、1件の重大事故の背後には29件の軽度の事故、さらに300件のヒヤリ・ハットがあるといわれている。
- 4.建設工事に伴う労働災害とは、工事関係者及び工事関係者以外の第三者の生命、身体及び財産に関する危害並びに迷惑をいう。
正解:1・4
この問題は正解を2つとも選ぶ必要があります。
解説
考え方
建設工事における安全管理に関する記述のうち,適当でないものを2つ選ぶ応用能力問題です。
選択肢イ「災害発生の頻度を示すものを強度率,災害の規模程度を示すものを度数率という」は誤りです。用語の説明が逆になっています。正しくは,災害の発生頻度を示すのが「度数率」,災害の規模(重さの程度)を示すのが「強度率」です。度数率と強度率の説明が入れ替わっている点が不適当です。
選択肢ニ「建設工事に伴う労働災害とは,工事関係者及び工事関係者以外の第三者の生命,身体及び財産に関する危害並びに迷惑をいう」も誤りです。労働災害とは,あくまで労働者(工事関係者)が業務に起因して受ける負傷・疾病・死亡などをいい,工事に無関係な第三者への被害や迷惑は含みません。第三者への危害まで労働災害に含めている点が不適当です(第三者被害は公衆災害などとして別に扱います)。
選択肢ロ(災害・事故発生時は人命最優先で作業を中止し二次災害を防止)と選択肢ハ(ハインリッヒの法則は1件の重大事故の背後に29件の軽事故・300件のヒヤリ・ハット)は,いずれも正しい記述です。
答え:1・4 (イ)度数率と強度率の説明が逆、(ニ)第三者被害まで労働災害に含めた点が誤り
「度数率=発生頻度」「強度率=規模の程度」という定義を正確に区別しましょう。労働災害は労働者の業務上の災害を指し,第三者への被害は含まない,という範囲も押さえておきましょう。
問題B No.26
施工管理法(応用能力)機器の据付けに関する記述のうち、適当でないものはどれか。適当でないものは二つあるので、二つとも答えなさい。
- 1.飲料用タンクの基礎は、コンクリート基礎と鋼製架台で、高さを600mm以上とする。
- 2.防振基礎に設置された振動機器は、地震力が作用したときに過大に移動しないよう基礎に耐震ストッパーをボルト等で堅固に取り付ける。
- 3.ゲージ圧が0.2MPaを超える温水ボイラーを設置する場合、安全弁その他の附属品の検査及び取扱いに支障がない場合を除き、ボイラーの最上部から上部にある構造物までの距離は、0.8m以上とする。
- 4.真空又は窒素加圧の状態で据え付けられた冷凍機は、機内を大気に開放した後、配管を接続する。
正解:3・4
この問題は正解を2つとも選ぶ必要があります。
解説
考え方
機器の据付けに関する記述のうち,適当でないものを2つ選ぶ応用能力問題です。
選択肢ハ「ゲージ圧が0.2 MPaを超える温水ボイラーを設置する場合…ボイラーの最上部から上部にある構造物までの距離は,0.8 m以上とする」は誤りです。ボイラーの最上部と上部の構造物との間には,点検・附属品の取扱いのため1.2 m以上の距離を確保するのが基準です。「0.8 m以上」では距離が不足しており不適当です。
選択肢ニ「真空又は窒素加圧の状態で据え付けられた冷凍機は,機内を大気に開放した後,配管を接続する」も誤りです。真空・窒素加圧で気密が保たれている冷凍機は,機内に湿気や異物を入れないため,開放せずに気密を保ったまま所定の手順で配管を接続します。いったん大気に開放してしまうと水分が入り込み,冷媒系統に不具合を招きます。「機内を大気に開放した後,配管を接続する」という記述が不適当です。
選択肢イ(飲料用タンクの基礎の高さを600 mm以上とする)と選択肢ロ(防振基礎の振動機器に耐震ストッパーを堅固に取り付ける)は,いずれも正しい記述です。
答え:3・4 (ハ)ボイラー上部の離隔を過小とした点が誤り、(ニ)大気開放してから接続する点が誤り
ボイラー最上部の離隔は「1.2 m以上」,真空・窒素加圧の冷凍機は「気密を保ったまま接続する」がポイントです。距離を小さくずらしたり,開放してから接続としたりする選択肢が誤りとして仕込まれています。
問題B No.27
施工管理法(応用能力)配管及び配管付属品の施工に関する記述のうち、適当でないものはどれか。適当でないものは二つあるので、二つとも答えなさい。
- 1.イオン化傾向が大きく異なる異種金属管を接合する場合は、フレキシブルジョイントを介して接合する。
- 2.管径が100mmの屋内排水管の直管部には、15m以内の間隔で掃除口を設ける。
- 3.通気横走り管を通気立て管に接続する場合は、通気立て管に向かって下がり勾配とする。
- 4.冷温水配管に自動エア抜弁を設ける場合は、管内が正圧になる箇所に設ける。
正解:1・3
この問題は正解を2つとも選ぶ必要があります。
解説
考え方
配管・配管付属品の施工に関する記述のうち,適当でないものを2つ選ぶ応用能力問題です。
選択肢イ「イオン化傾向が大きく異なる異種金属管を接合する場合は,フレキシブルジョイントを介して接合する」は誤りです。イオン化傾向の大きく異なる金属どうしを直接つなぐと,電池のように電流が流れて片方が腐食する「異種金属接触腐食(電食)」が起こります。これを防ぐには,電気的に絶縁する「絶縁継手」を用います。フレキシブルジョイント(振動・変位を吸収する継手)は絶縁を目的とするものではなく,電食対策にはなりません。「フレキシブルジョイントを介して接合する」という記述が不適当です。
選択肢ハ「通気横走り管を通気立て管に接続する場合は,通気立て管に向かって下がり勾配とする」も誤りです。通気管には,結露水や吹き込んだ水が管内にたまらないよう,水が排水管側へ自然に流れ落ちる勾配(先上がり=立て管に向かって上がり勾配)をつけます。立て管に向かって下がり勾配にすると通気管内に水がたまり,通気を妨げます。「下がり勾配とする」という記述が不適当です。
選択肢ロ(管径100 mmの屋内排水管の直管部に15 m以内で掃除口を設ける)と選択肢ニ(冷温水配管の自動エア抜弁を管内が正圧になる箇所に設ける)は,いずれも正しい記述です。
答え:1・3 (イ)電食対策は絶縁継手とすべき、(ハ)通気管は水がたまらない勾配とすべき
異種金属の接合は「絶縁継手で電食を防ぐ」,通気管は「水がたまらないよう排水側へ流れる勾配にする」がポイントです。継手の種類や勾配の向きを取り違えた選択肢が誤りとして仕込まれています。
問題B No.28
施工管理法(応用能力)ダクト及びダクト附属品の施工に関する記述のうち、適当でないものはどれか。適当でないものは二つあるので、二つとも答えなさい。
- 1.横走りダクトの振れ止め支持は、12m以下の間隔で行い、立てダクトは各階1か所以上に振れ止め支持を行う。
- 2.コーナーボルト工法ダクトのコーナー部のシール(Nシール)は、コーナー金物とフランジ押さえ金具にシールを行う。
- 3.長方形ダクトの角部の継目は、ピッツバーグはぜ又はボタンパンチスナップはぜ等とし、原則として継目箇所は2か所以上とする。
- 4.コーナーボルト工法ダクトに使用するフランジ用ガスケットの継目は、コーナー部においてオーバーラップさせる。
正解:2・4
この問題は正解を2つとも選ぶ必要があります。
解説
考え方
ダクト・ダクト附属品の施工に関する記述のうち,適当でないものを2つ選ぶ応用能力問題です。
選択肢ロ「コーナーボルト工法ダクトのコーナー部のシール(Nシール)は,コーナー金物とフランジ押さえ金具にシールを行う」は誤りです。Nシール(コーナー部のシール)は,ダクトのコーナー部(角の四隅)とフランジ接合部の重なる部分に施して空気漏れを防ぐものです。「コーナー金物とフランジ押さえ金具にシールを行う」という説明は,シールを施す箇所を取り違えており不適当です。
選択肢ニ「コーナーボルト工法ダクトに使用するフランジ用ガスケットの継目は,コーナー部においてオーバーラップさせる」も誤りです。ガスケットの継目は,空気漏れを防ぐため四隅(コーナー部)を避けて,フランジの「辺の途中(直線部)」に設け,コーナーでオーバーラップさせないようにします。コーナー部で継ぐと角から漏れやすくなるためです。「コーナー部においてオーバーラップさせる」という記述が不適当です。
選択肢イ(横走りダクトの振れ止め支持を12 m以下の間隔で行い立てダクトは各階1か所以上)と選択肢ハ(長方形ダクトの角部の継目を2か所以上とする)は,いずれも正しい記述です。
答え:2・4 (ロ)Nシールの施工箇所が誤り、(ニ)ガスケット継目をコーナーで継いだ点が誤り
Nシールは「コーナー部の空気漏れを防ぐ位置に施す」,ガスケットの継目は「コーナーを避け直線部に設ける」がポイントです。シールやガスケットの継ぎ位置を取り違えた選択肢が誤りとして仕込まれています。
問題B No.29
施工管理法(応用能力)設備配管の腐食・防食に関する記述のうち、適当でないものはどれか。適当でないものは二つあるので、二つとも答えなさい。
- 1.ステンレス鋼管に接続する青銅製仕切弁は、弁棒を黄銅製として脱亜鉛腐食を防止する。
- 2.防食テープ巻きを施した鋼管は、施工時に被覆が損傷しても、鉄部が露出する陽極部面積が小さい場合、腐食によって短期間に穴があく可能性は小さい。
- 3.給湯管に銅管を用いる場合、曲がり部直近で、かい食が発生しないように管内流速に留意する必要がある。
- 4.鋼管が土中から鉄筋コンクリートの外壁を貫通する場合、鋼管が鉄筋に触れていなくてもマクロセルを形成し腐食する。
正解:1・2
この問題は正解を2つとも選ぶ必要があります。
解説
考え方
設備配管の腐食・防食に関する記述のうち,適当でないものを2つ選ぶ応用能力問題です。
選択肢イ「ステンレス鋼管に接続する青銅製仕切弁は,弁棒を黄銅製として脱亜鉛腐食を防止する」は誤りです。脱亜鉛腐食は,黄銅(銅と亜鉛の合金)から亜鉛だけが溶け出して弱くなる腐食で,亜鉛を含む黄銅で起こります。したがって脱亜鉛腐食を防ぐには,弁棒を「黄銅製」ではなく,亜鉛を含まない(または耐脱亜鉛性の)材質にする必要があります。弁棒を黄銅製にすればむしろ脱亜鉛腐食が起こりやすくなるため,記述が逆で不適当です。
選択肢ロ「防食テープ巻きを施した鋼管は,施工時に被覆が損傷しても,鉄部が露出する陽極部面積が小さい場合,腐食によって短期間に穴があく可能性は小さい」も誤りです。被覆が一部だけ損傷して鉄部の露出(陽極部)が小さいと,広い健全部(陰極部)に対して電流が狭い露出部に集中し,そこだけ急速に深く腐食が進みます。露出面積が小さいほど,かえって短期間に穴があきやすくなります。「穴があく可能性は小さい」という記述は実態と逆で不適当です。
選択肢ハ(給湯用の銅管は曲がり部直近でかい食が生じないよう管内流速に留意する)と選択肢ニ(土中から鉄筋コンクリート外壁を貫通する鋼管は鉄筋に触れなくてもマクロセルを形成し腐食する)は,いずれも正しい記述です。
答え:1・2 (イ)弁棒を黄銅製とすると脱亜鉛腐食を招く、(ロ)露出部が小さいほど腐食は集中して速い
「脱亜鉛腐食は黄銅(亜鉛入り)で起こる→防ぐには亜鉛を含まない材質にする」「被覆損傷部(陽極)が小さいほど電流が集中して速く深く腐食する」という2点がポイントです。記述の向きを逆にした選択肢が誤りとして仕込まれています。
掲載している試験問題は、一般財団法人 全国建設研修センターが実施・公表した過去問題を使用しています。図・写真は表示用に一部トリミング等の加工をしています。解説は当サイトが独自に作成したものです。