令和5年度 1級管工事施工管理技術検定 第一次検定の問題と解説【全73問】
全問題を正答・解説付きで掲載しています。
この試験は選択解答制です。問題A No.1〜14は必須、No.15〜37から12問、No.38〜44は必須、問題B No.1〜9は必須、No.10〜21から10問、No.22〜29は必須(応用能力問題・各問とも正解を2つ選ぶ)で解答します。
この試験回をクイズ形式で解く →問題A No.1
機械工学等(原論・電気・建築)地球環境問題に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.温室効果ガスとは、二酸化炭素、メタン等で、「地球温暖化対策の推進に関する法律」には、対象とするガスが定義されている。
- 2.ハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)は、機器等での使用は禁止されていないが、国内生産は全廃されている。
- 3.アンモニアは、オゾン層破壊係数が0の自然冷媒であるが、毒性や可燃性があり地球温暖化係数も大きい。
- 4.温室効果とは、日射エネルギーにより加熱された地表面からの熱放射の一部を、大気中の水蒸気、二酸化炭素等が吸収することで、大気が一定の温度に保たれることをいう。
正解:3
解説
考え方
地球環境問題に関する記述のうち,適当でないものを選ぶ問題です。温室効果ガスが二酸化炭素・メタン等で法律に定義されていること,HCFCが国内生産は全廃されているが機器での使用は禁止されていないこと,温室効果の説明は,いずれも正しい記述です。
一方,アンモニアはオゾン層破壊係数(ODP)が0の自然冷媒で,毒性や可燃性がある点は正しいのですが,地球温暖化係数(GWP)は「非常に小さい」(ほぼ0)冷媒です。設問ハは「地球温暖化係数も大きい」としており,ここが誤りです。アンモニアは温暖化への影響が小さいからこそ自然冷媒として見直されています。
答え:3 アンモニアは、オゾン層破壊係数が0の自然冷媒であるが、毒性や可燃性があり地球温暖化係数も大きい。
アンモニアは「ODPもGWPも小さいが、毒性・可燃性がある」自然冷媒と覚えましょう。温暖化係数が大きいとする点が引っかけになっています。
問題A No.2
機械工学等(原論・電気・建築)温熱環境に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.クロ(clo)とは、衣服の断熱性を示す単位で、事務室の執務状態では、夏が6 clo、冬が10 clo程度である。
- 2.メット(met)とは、人体の代謝量を示す単位で、椅座安静状態が1.0 metである。
- 3.予想平均申告(PMV)とは、人体の熱的中立に近い状態の温冷感を予測する指標である。
- 4.暑さ指数(WBGT)とは、暑熱環境下の熱ストレスを評価する指数で、熱中症の予防の判断に使われ単位は℃である。
正解:1
解説
考え方
温熱環境に関する記述のうち,適当でないものを選ぶ問題です。メット(met)が代謝量の単位で椅座安静が1.0 metであること,予想平均申告(PMV)が温冷感の予測指標であること,暑さ指数(WBGT)が熱中症予防に使われ単位が℃であることは,いずれも正しい記述です。
一方,クロ(clo)は衣服の断熱性(保温力)を示す単位で,事務室の執務状態ではおおむね夏が0.5 clo,冬が1.0 clo程度です。設問イは「夏が6 clo,冬が10 clo程度」としており,数値が1桁大きすぎて誤りです。6 cloは分厚い防寒着を何枚も重ねた状態に相当します。
答え:1 クロ(clo)とは、衣服の断熱性を示す単位で、事務室の執務状態では、夏が6 clo、冬が10 clo程度である。
クロは「夏0.5・冬1.0程度」が目安です。数値を10倍にした引っかけなので、桁の感覚を持っておくと見抜けます。
問題A No.3
機械工学等(原論・電気・建築)空気環境に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.燃焼において、空気中の酸素濃度が18.5 %を下回ると、不完全燃焼による一酸化炭素の発生量が多くなる。
- 2.一酸化炭素は、無色無臭であるが、人体に有害なガスである。
- 3.窒素酸化物の発生の仕組みには、主なものとして、燃焼空気中の窒素からのサーマルNOxと、燃料中の窒素化合物からのフューエルNOxがある。
- 4.人体からの二酸化炭素発生量は、作業状態によって変化し、エネルギー代謝量に反比例する。
正解:4
解説
考え方
空気環境に関する記述のうち,適当でないものを選ぶ問題です。酸素濃度が18.5 %を下回ると不完全燃焼で一酸化炭素が増えること,一酸化炭素が無色無臭で有害なこと,窒素酸化物にサーマルNOxとフューエルNOxがあることは,いずれも正しい記述です。
一方,人体から出る二酸化炭素の量は,体を動かして代謝が活発になるほど多くなります。つまりエネルギー代謝量に「比例」して増えます。設問ニは「エネルギー代謝量に反比例する」としており,増減の向きが逆で誤りです。運動すれば呼吸が増えCO₂発生も増える,と考えれば分かりやすくなります。
答え:4 人体からの二酸化炭素発生量は、作業状態によって変化し、エネルギー代謝量に反比例する。
「体を動かす(代謝が上がる)ほどCO₂発生は増える=代謝量に比例」と覚えましょう。反比例とする点が誤りです。
問題A No.4
機械工学等(原論・電気・建築)流体に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.動粘性係数は、粘性係数を流体の速度で除した値であり、粘性の流体運動に及ぼす影響を示す。
- 2.ベルヌーイの定理は、流体の持っている運動エネルギー、重力による位置エネルギー及び圧力によるエネルギーの和が流線に沿って一定であることを示している。
- 3.水の粘性係数は、圧力が一定の場合、水温の低下とともに大きくなる。
- 4.空気の粘性係数は、圧力が一定の場合、温度の低下とともに小さくなる。
正解:1
解説
考え方
流体に関する記述のうち,適当でないものを選ぶ問題です。ベルヌーイの定理(運動・位置・圧力の各エネルギーの和が一定),水の粘性係数が水温の低下とともに大きくなること,空気の粘性係数が温度の低下とともに小さくなることは,いずれも正しい記述です。
一方,動粘性係数は,粘性係数を流体の「密度」で割った値です。設問イは「粘性係数を流体の速度で除した値」としており,割る相手が誤りです。正しくは,動粘性係数=粘性係数÷密度で,速度は関係しません。
答え:1 動粘性係数は、粘性係数を流体の速度で除した値であり、粘性の流体運動に及ぼす影響を示す。
動粘性係数は「粘性係数÷密度」と覚えましょう。速度で割るとする点が誤りです。
問題A No.5
機械工学等(原論・電気・建築)流体が直管路を流れている場合、流速が3倍となったとき、摩擦による圧力損失の変化後の倍率として、適当なものはどれか。 ただし、圧力損失は、ダルシー・ワイスバッハの式によるものとし、流速以外は同じとする。
- 1.1/9 倍
- 2.1/3 倍
- 3.3 倍
- 4.9 倍
正解:4
解説
考え方
直管を流れる流体の摩擦による圧力損失は,ダルシー・ワイスバッハの式で求めます。この式で大事なのは,圧力損失⊿Pが「流速vの2乗(v²)」に比例するという点です。
⊿P=管摩擦係数×(管長/管径)×(密度/2)×v²
流速以外の条件が同じなら,圧力損失は流速の2乗に比例して変化します。
計算
流速が3倍になったので,圧力損失の倍率は流速の倍率の2乗になります。
変化後/元=3²=9倍
したがって圧力損失は9倍になります。流速が3倍でも損失は3倍ではなく,2乗して9倍になるのがポイントです。
答え:4 9 倍
圧力損失は「流速の2乗に比例」が要点です。流速2倍なら4倍、3倍なら9倍、というように2乗で効いてくる関係を押さえておきましょう。
問題A No.6
機械工学等(原論・電気・建築)ウォーターハンマーに関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.流体の流速と圧力上昇は反比例する。
- 2.ジュコフスキーの式により圧力上昇は求められる。
- 3.鋼管より硬質塩化ビニル管の方が発生しにくい。
- 4.流体の密度が大きいほど、圧力上昇は大きくなる。
正解:1
解説
考え方
ウォーターハンマー(水撃作用:管内の流れを急に止めたときに起こる圧力上昇)に関する記述のうち,適当でないものを選ぶ問題です。ジュコフスキーの式で圧力上昇が求められること,鋼管より弾力のある硬質塩化ビニル管の方が発生しにくいこと,流体の密度が大きいほど圧力上昇が大きくなることは,いずれも正しい記述です。
一方,ジュコフスキーの式では,圧力上昇の大きさは流速に「比例」します(圧力上昇=密度×圧力波の伝わる速度×流速の変化)。流れが速いほど,急に止めたときの圧力上昇も大きくなります。設問イは「流速と圧力上昇は反比例する」としており,関係が逆で誤りです。
答え:1 流体の流速と圧力上昇は反比例する。
ウォーターハンマーは「流速が大きいほど圧力上昇も大きい=比例」と覚えましょう。反比例とする点が誤りです。
問題A No.7
機械工学等(原論・電気・建築)熱に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.比熱比とは、定圧比熱を定容比熱で除した値で、気体では常に1より大きい。
- 2.エンタルピーは、物質の持つエネルギーの状態量で、その物質の内部エネルギーに、外部への体積膨張仕事量を加えたもので表される。
- 3.エントロピーは、不可逆変化が生じると必ず減少する。
- 4.カルノーサイクルは、等温膨張、断熱膨張、等温圧縮、断熱圧縮の4つの過程からなる。
正解:3
解説
考え方
熱に関する記述のうち,適当でないものを選ぶ問題です。比熱比が定圧比熱÷定容比熱で気体では常に1より大きいこと,エンタルピーの説明(内部エネルギー+外部への膨張仕事),カルノーサイクルが等温膨張・断熱膨張・等温圧縮・断熱圧縮の4過程からなることは,いずれも正しい記述です。
一方,エントロピー(乱雑さ・不可逆性を表す量)は,不可逆変化が生じると必ず「増加」します(エントロピー増大の法則)。設問ハは「不可逆変化が生じると必ず減少する」としており,増減の向きが逆で誤りです。自然に起こる変化では,全体のエントロピーは増える一方だと覚えておきましょう。
答え:3 エントロピーは、不可逆変化が生じると必ず減少する。
「エントロピーは不可逆変化で必ず増加する(増大の法則)」が正しい向きです。減少とする点が誤りです。
問題A No.8
機械工学等(原論・電気・建築)伝熱に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.熱放射は、電磁波で熱エネルギーが移動する現象であり、その伝達には媒体の存在を必要とせず真空中でも生じる。
- 2.流体内において、温度の不均一に基づく密度差で浮力が生じ、流動が起こる場合の熱移動を強制対流熱伝達という。
- 3.均質な固体内部において熱伝導により移動する熱量は、その固体内の温度勾配に比例する。
- 4.伝熱現象には、熱伝導、対流及び熱放射がある。
正解:2
解説
考え方
伝熱に関する記述のうち,適当でないものを選ぶ問題です。熱放射が電磁波によるもので真空中でも生じること,固体内の熱伝導で移動する熱量が温度勾配に比例すること,伝熱現象に熱伝導・対流・熱放射があることは,いずれも正しい記述です。
一方,流体内で温度の不均一による密度差が浮力を生み,自然に流れが起こる場合の熱移動は「自然対流(熱伝達)」といいます。設問ロは「強制対流熱伝達」としていますが,強制対流はファンやポンプなど外部の力で流れを作る場合を指します。密度差の浮力で自然に起こる流れは自然対流なので,この記述が誤りです。
答え:2 流体内において、温度の不均一に基づく密度差で浮力が生じ、流動が起こる場合の熱移動を強制対流熱伝達という。
「密度差の浮力で自然に流れる=自然対流」「ファン等で無理に流す=強制対流」と区別しましょう。設問は自然対流を強制対流と取り違えた点が誤りです。
問題A No.9
機械工学等(原論・電気・建築)冷却に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.冷媒を使用した冷却は、冷媒が蒸発する際に必要な熱を冷却する物体から奪うことによりおこる。
- 2.冷媒に使用される主なものには、アンモニア、フロン類、水等がある。
- 3.蒸発した冷媒を液化するためには、圧縮機を用いて機械的に圧縮する方法や吸収剤等により吸収する方法がある。
- 4.単段圧縮冷凍サイクルでは、蒸発温度を高く、凝縮温度を低くすると成績係数は小さくなる。
正解:4
解説
考え方
冷却に関する記述のうち,適当でないものを選ぶ問題です。冷媒が蒸発する際に周囲から熱を奪って冷却すること,冷媒にアンモニア・フロン類・水などがあること,蒸発した冷媒を圧縮機で圧縮するか吸収剤で吸収して液化することは,いずれも正しい記述です。
一方,冷凍サイクルの成績係数(COP:効率の指標)は,蒸発温度を「高く」,凝縮温度を「低く」する(両者の温度差を小さくする)と,圧縮に必要な仕事が減って「大きく(よく)」なります。設問ニは「蒸発温度を高く,凝縮温度を低くすると成績係数は小さくなる」としており,効率の増減が逆で誤りです。温度差が小さいほど効率がよい,と押さえましょう。
答え:4 単段圧縮冷凍サイクルでは、蒸発温度を高く、凝縮温度を低くすると成績係数は小さくなる。
「蒸発温度と凝縮温度の差が小さいほど成績係数(効率)は大きい」が正しい関係です。効率が小さくなるとする点が誤りです。
問題A No.10
機械工学等(原論・電気・建築)金属材料の腐食に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.異種金属接触腐食とは、貴な金属と卑な金属が水中等で接触することにより、卑な金属が腐食することをいう。
- 2.開放系配管における炭素鋼の腐食速度は、水温の上昇とともに増加し80℃あたりを境に減少する。
- 3.炭素鋼は、管内流速が速くなると腐食速度は減少するが、金属表面の不動態化が促進される流速域だけは腐食速度が増加する。
- 4.すきま腐食とは、配管のフランジ接合部等のわずかなすきま部において酸素濃淡電池を構成し腐食を起こすことをいう。
正解:3
解説
考え方
金属材料の腐食に関する記述のうち,適当でないものを選ぶ問題です。異種金属接触腐食(貴な金属と接触した卑な金属が腐食する),開放系配管の炭素鋼の腐食速度が水温上昇とともに増え80℃あたりを境に減ること,すきま腐食(すきま部の酸素濃淡電池による腐食)は,いずれも正しい記述です。
一方,炭素鋼は管内流速が速くなると,酸素の供給が増えたり保護皮膜が削られたりして,腐食速度は基本的に「増加」します。設問ハは「流速が速くなると腐食速度は減少する」としており,向きが逆で誤りです。文中の「不動態化が促進される流速域だけ腐食が増加する」という但し書きも本来の関係と逆で,全体として誤った記述になっています。
答え:3 炭素鋼は、管内流速が速くなると腐食速度は減少するが、金属表面の不動態化が促進される流速域だけは腐食速度が増加する。
炭素鋼は「流速が速いほど腐食が進みやすい」のが基本です。流速で腐食が減るとする点が誤りです。
問題A No.11
機械工学等(原論・電気・建築)電気設備工事に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.金属管工事における三相3線式回路の電線は、1回路の電線全部を同一の金属管内に収める。
- 2.CD管(合成樹脂製可とう電線管)は、一般的に、直接コンクリートに埋め込んで施設する。
- 3.電線の接続は、管内で行わず、プルボックス等の内部で行う。
- 4.PF管(合成樹脂製可とう電線管)相互の接続は、直接接続とする。
正解:4
解説
考え方
電気設備工事に関する記述のうち,適当でないものを選ぶ問題です。三相3線式回路の電線を1回路まとめて同一管内に収めること,CD管を直接コンクリートに埋め込んで施設すること,電線の接続を管内で行わずプルボックス等で行うことは,いずれも正しい記述です。
一方,PF管(合成樹脂製可とう電線管)どうしをつなぐときは,専用のカップリング(継手)を使って接続します。管どうしを直接差し込んで接続することはできません。設問ニは「PF管相互の接続は,直接接続とする」としており,継手を使わない点が誤りです。
答え:4 PF管(合成樹脂製可とう電線管)相互の接続は、直接接続とする。
「PF管どうしはカップリング(継手)で接続する」のが正しい方法です。直接接続とする点が誤りです。
問題A No.12
機械工学等(原論・電気・建築)三相誘導電動機に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.インバータ制御は高調波が発生するため、フィルタ等の高調波対策が必要である。
- 2.直入れ始動方式では、一般的に、始動電流は定格電流の2倍程度となる。
- 3.出力が0.2 kW以下の場合は、過負荷保護装置を設けなくてもよい。
- 4.三相の電線のうちいずれかの2線を入れ替えると、回転方向が逆向きになる。
正解:2
解説
考え方
三相誘導電動機に関する記述のうち,適当でないものを選ぶ問題です。インバータ制御で高調波が発生するためフィルタ等の対策が必要なこと,出力0.2 kW以下では過負荷保護装置を省略できること,3線のうち2線を入れ替えると回転方向が逆になることは,いずれも正しい記述です。
一方,直入れ始動(全電圧始動)では,始動時に定格電流の「5〜7倍」程度という大きな電流が流れます。設問ロは「始動電流は定格電流の2倍程度」としており,数値が小さすぎて誤りです。始動電流が大きいからこそ,スターデルタ始動などで電流を抑える工夫が必要になります。
答え:2 直入れ始動方式では、一般的に、始動電流は定格電流の2倍程度となる。
直入れ始動の始動電流は「定格の5〜7倍程度」と覚えましょう。2倍程度とする点が過小で誤りです。
問題A No.13
機械工学等(原論・電気・建築)鉄筋コンクリート造の建築物に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.柱の鉄筋のかぶり厚さは、主筋の外側からコンクリートの表面までの最短距離をいう。
- 2.耐震壁は、地震に対して有効であり、バランスよく配置しなければならない。
- 3.コンクリート壁の特定の箇所に、ひび割れを集中させるために設ける目地を、ひび割れ誘発目地という。
- 4.鉄筋とコンクリートは、常温では線膨張係数がほぼ等しい。
正解:1
解説
考え方
鉄筋コンクリート造の建築物に関する記述のうち,適当でないものを選ぶ問題です。耐震壁をバランスよく配置すること,ひび割れ誘発目地の説明,鉄筋とコンクリートの線膨張係数が常温でほぼ等しいことは,いずれも正しい記述です。
一方,柱の鉄筋のかぶり厚さは,最も外側にある鉄筋(帯筋・あばら筋)の外面からコンクリート表面までの最短距離をいいます。設問イは「主筋の外側から」としていますが,主筋の外側には帯筋があるため,かぶり厚さは主筋ではなく帯筋の外側から測るのが正しく,この記述が誤りです。
答え:1 柱の鉄筋のかぶり厚さは、主筋の外側からコンクリートの表面までの最短距離をいう。
かぶり厚さは「最も外側の鉄筋(帯筋・あばら筋)の外面からコンクリート表面まで」で測ります。主筋の外側からとする点が誤りです。
問題A No.14
機械工学等(原論・電気・建築)鉄筋コンクリート造の梁に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.同じ大きさの二つの梁貫通孔の中心間隔は、梁貫通孔の径の3倍以上とする。
- 2.梁貫通孔の径の大きさは、梁せいの1/2以下とする。
- 3.梁の側面のせき板は、コンクリートの圧縮強度が5 N/mm2以上で取り外すことができる。
- 4.梁の幅止め筋は、コンクリート打設時にあばら筋(スターラップ)のはらみを防止する。
正解:2
解説
考え方
鉄筋コンクリート造の梁に関する記述のうち,適当でないものを選ぶ問題です。二つの貫通孔の中心間隔を孔径の3倍以上とすること,側面のせき板を圧縮強度5 N/mm²以上で取り外せること,幅止め筋があばら筋のはらみを防止することは,いずれも正しい記述です。
一方,梁貫通孔の径は,梁の高さ(梁せい)の「1/3以下」とするのが基準です。設問ロは「梁せいの1/2以下」としており,孔を大きく取りすぎる誤りです。孔が大きいほど梁の強度が下がるため,1/3以下に抑えます。
答え:2 梁貫通孔の径の大きさは、梁せいの1/2以下とする。
梁貫通孔の径は「梁せいの1/3以下」が基準です。1/2以下とする点が過大で誤りです。
問題A No.15
空調・衛生設備建築計画に関する記述のうち、夏期の省エネルギーの観点から、適当でないものはどれか。
- 1.建物の平面形状が長方形の場合、長辺が東西面となるように計画する。
- 2.外壁面積に対する窓面積の比率を小さくする。
- 3.外壁の色は、日射吸収率の小さい白色系とする。
- 4.外壁の塗装には、太陽光の赤外線を反射し、建物の温度上昇の抑制に効果のある塗料を使用する。
正解:1
解説
考え方
夏期の省エネルギーの観点から,適当でないものを選ぶ問題です。窓面積の比率を小さくすること,外壁を日射吸収率の小さい白色系にすること,赤外線を反射する塗料で温度上昇を抑えることは,いずれも夏の日射を減らす有効な対策で正しい記述です。
一方,建物が長方形の場合,夏の日射負荷を減らすには,日射の当たる面積が大きい「長辺」を,日射の弱い南北面ではなく,太陽高度の関係で庇などで日射を防ぎやすい向きに配置します。一般には長辺を「東西方向」に向け(東西面を小さくし),朝夕の低い日射が当たる東西面の面積を減らすのが有利です。設問イは「長辺が東西面となるように」としていますが,これは長辺が南北を向く配置(東西面が長辺)を意味し,朝夕の日射を受ける面が大きくなって夏には不利です。この記述が適当でないとされています。
答え:1 建物の平面形状が長方形の場合、長辺が東西面となるように計画する。
夏の日射対策では「朝夕の低い日射が当たる東西面をできるだけ小さくする」のが基本です。長辺を東西面(東西を向く面が長辺)にすると東西面が大きくなり不利になります。
問題A No.16
空調・衛生設備空気調和方式に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.ペリメーター空気処理方式は、コールドドラフトの防止に有効である。
- 2.床吹出し方式は、暖房運転時の居住域における垂直方向の温度差が大きい。
- 3.定風量単一ダクト方式は、各室で時刻別負荷変動パターンが異なる場合、各室間で温度のアンバランスが生じやすい。
- 4.ファンコイルユニット・ダクト併用方式は、全空気方式に比べ、外気冷房の効果が得にくい。
正解:2
解説
考え方
空気調和方式に関する記述のうち,適当でないものを選ぶ問題です。ペリメーター空気処理方式がコールドドラフト防止に有効なこと,定風量単一ダクト方式が各室で負荷変動パターンが異なると温度のアンバランスを生じやすいこと,ファンコイル・ダクト併用方式が全空気方式より外気冷房の効果を得にくいことは,いずれも正しい記述です。
一方,床吹出し方式は,足元から空気を供給して居住域を中心に空調するため,暖房時に居住域(床から人の高さ)の上下の温度差は「小さく」なりやすいのが特徴です。設問ロは「暖房運転時の居住域における垂直方向の温度差が大きい」としており,向きが逆で誤りです。天井吹出しに比べ足元が暖まりやすく,上下の温度ムラが小さくなります。
答え:2 床吹出し方式は、暖房運転時の居住域における垂直方向の温度差が大きい。
床吹出しは「足元から暖気を出すので上下の温度差が小さい」のが長所です。温度差が大きいとする点が誤りです。
問題A No.17
空調・衛生設備空気調和計画において、「空気調和系統の区分」と「ゾーニング」の組合せとして、適当でないものはどれか。
- 1.ペリメーターゾーン系統とインテリアゾーン系統 ── 空気清浄度別
- 2.一般事務室系統と会議室系統 ── 使用時間別
- 3.一般事務室系統とサーバー室系統 ── 温湿度条件別
- 4.一般事務室系統と食堂系統 ── 負荷傾向別
正解:1
解説
考え方
空気調和系統の区分とゾーニングの組合せのうち,適当でないものを選ぶ問題です。一般事務室と会議室を使用時間別に,一般事務室とサーバー室を温湿度条件別に,一般事務室と食堂を負荷傾向別に分けるのは,いずれも適当な組合せです。
一方,ペリメーターゾーン(窓際・外壁側)とインテリアゾーン(室内側)は,外気や日射の影響の受け方が大きく異なるため,主に「負荷傾向(熱負荷の性質)別」で系統を分けます。設問イは「空気清浄度別」としていますが,両ゾーンの違いは空気の清浄度ではなく負荷の傾向なので,この組合せが誤りです。
答え:1 ペリメーターゾーン系統とインテリアゾーン系統 ── 空気清浄度別
ペリメーターとインテリアの区分は「負荷傾向別」で考えます。空気清浄度別とする点が誤りです。
問題A No.18
空調・衛生設備熱負荷に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.実効温度差は、地域、方位、時刻だけではなく壁体の断面構成によっても異なる。
- 2.サッシからの隙間風負荷は、室内を正圧に保つことができる場合は見込まなくてよい。
- 3.熱伝導率は、物質に固有な物性値であり、その単位はW/(m・K)である。
- 4.熱通過率は、壁体の構造が同じであれば、その表面における気流の速度には影響されない。
正解:4
解説
考え方
熱負荷に関する記述のうち,適当でないものを選ぶ問題です。実効温度差が地域・方位・時刻・壁体の断面構成によって異なること,室内を正圧に保てれば隙間風負荷を見込まなくてよいこと,熱伝導率が物質固有の物性値で単位がW/(m・K)であることは,いずれも正しい記述です。
一方,熱通過率は,壁の両側の表面での熱の伝わりやすさ(表面熱伝達率)を含んで決まります。表面熱伝達率は,壁面に当たる気流の速度が速いほど大きくなるため,熱通過率も気流速度の影響を受けます。設問ニは「壁体の構造が同じであれば,表面における気流の速度には影響されない」としていますが,実際には気流速度で変わるので誤りです。
答え:4 熱通過率は、壁体の構造が同じであれば、その表面における気流の速度には影響されない。
熱通過率は「壁面の気流が速いほど大きくなる」=気流速度の影響を受けます。影響されないとする点が誤りです。
問題A No.19
空調・衛生設備空気調和設備における自動制御に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.外気取入れダンパーは、空気調和機の運転開始時に一定時間を閉とする。
- 2.CO2濃度制御は、CO2濃度センサーと外気ダンパーにより外気導入量を制御し、室内のCO2濃度を設定した値にする。
- 3.冷却塔の送風機は、外気温度により二位置制御とする。
- 4.冷凍機の台数制御は、運転時間や運転回数が均等となるようにローテーションを行う。
正解:3
解説
考え方
空気調和設備の自動制御に関する記述のうち,適当でないものを選ぶ問題です。運転開始時に外気ダンパーを一定時間閉じること,CO₂濃度センサーと外気ダンパーで外気導入量を制御すること,冷凍機の台数制御で運転時間・回数を均等化することは,いずれも正しい記述です。
一方,冷却塔の送風機は,冷却水の温度を適切に保つために制御します。外気温度ではなく,「冷却水の出口温度(冷却水温度)」を検出して二位置制御(発停)するのが一般的です。設問ハは「外気温度により二位置制御とする」としており,制御に使う検出対象が誤りです。制御の目的は冷却水温度を保つことなので,冷却水温度で制御します。
答え:3 冷却塔の送風機は、外気温度により二位置制御とする。
冷却塔の送風機は「冷却水温度」で制御するのが基本です。外気温度で制御するとする点が誤りです。
問題A No.20
空調・衛生設備コージェネレーションシステムに関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.コージェネレーションシステムの発電システムは、所定の条件を満たせば消防法における非常電源として兼用が可能である。
- 2.コージェネレーションシステムは、排熱を高温から低温に向けて順次多段階に活用するカスケード利用を行うように配慮する。
- 3.受電並列運転(系統連系)は、コージェネレーションシステムによる電力と商用電力を接続し、一体的に供給する方式である。
- 4.燃料電池を用いるコージェネレーションシステムは、原動機を用いるコージェネレーションシステムと比べて発電効率が低い。
正解:4
解説
考え方
コージェネレーションシステム(発電と排熱利用を同時に行う仕組み)に関する記述のうち,適当でないものを選ぶ問題です。非常電源として兼用できる場合があること,排熱を高温から低温へ多段階に使うカスケード利用を配慮すること,受電並列運転(系統連系)の説明は,いずれも正しい記述です。
一方,燃料電池を用いるコージェネレーションは,ガスエンジンなどの原動機(内燃機関)を用いるものに比べて,発電効率が「高い」のが特徴です。設問ニは「原動機を用いるものと比べて発電効率が低い」としており,高低が逆で誤りです。燃料電池は化学反応で直接発電するため,燃焼・回転を経る原動機より発電効率が高くなります。
答え:4 燃料電池を用いるコージェネレーションシステムは、原動機を用いるコージェネレーションシステムと比べて発電効率が低い。
「燃料電池は原動機より発電効率が高い」が正しい関係です。低いとする点が誤りです。
問題A No.21
空調・衛生設備ヒートポンプに関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.電気式の場合、除霜運転は、一般的に、四方弁を冷房サイクルに切り替えて行う。
- 2.暖房では、圧縮された冷媒が凝縮器で放熱する熱エネルギーを使用する。
- 3.空気熱源では、外気温度が高くなると暖房能力が低下する。
- 4.地下水等の熱を利用する場合の適応条件としては、容易に得られること、量が豊富でその時間的変化が少ないこと等があげられる。
正解:3
解説
考え方
ヒートポンプに関する記述のうち,適当でないものを選ぶ問題です。電気式の除霜運転で四方弁を冷房サイクルに切り替えること,暖房で冷媒が凝縮器で放熱する熱を使うこと,地下水利用の適応条件(容易・豊富・時間変化が少ない)は,いずれも正しい記述です。
一方,空気熱源ヒートポンプは外気から熱をくみ上げて暖房します。外気温度が「高い」ほど熱をくみ上げやすく,暖房能力は「上がり」ます。逆に外気温が低いと能力が下がります。設問ハは「外気温度が高くなると暖房能力が低下する」としており,向きが逆で誤りです。
答え:3 空気熱源では、外気温度が高くなると暖房能力が低下する。
空気熱源ヒートポンプは「外気温が高いほど暖房能力が上がる(低いほど下がる)」のが正しい関係です。逆に述べた点が誤りです。
問題A No.22
空調・衛生設備下図に示すように、空気清浄装置を介した外気で室の換気を行う場合、定常状態における換気量(V)の計算式として、適当なものはどれか。 ここに、V:換気量=外気量〔m3/h〕 M:室内の汚染物質発生量〔mg/h〕 C:室内の汚染物質濃度〔mg/m3〕 Co:外気の汚染物質濃度〔mg/m3〕 η:空気清浄装置の汚染物質の捕集率

- 1.V = M / {C - (1 + η) Co}
- 2.V = M / {Co + (1 + η) C}
- 3.V = M / {C - (1 - η) Co}
- 4.V = M / {Co + (1 - η) C}
正解:3
解説
考え方
空気清浄装置を通した外気で換気する場合の,定常状態における換気量Vの式を求めます。室内に入る汚染物質と出ていく汚染物質の量が釣り合う(定常状態)という物質収支で考えます。
室内に入る量は,外気を清浄装置に通したもの(V×Co×(1−η):捕集率ηの分だけ減る)と,室内で発生する量M。室内から出ていく量は,換気で持ち出される量(V×C)です。
V×Co×(1−η)+M=V×C
計算
この式をVについて解きます。
M=V×C−V×Co×(1−η)=V×{C−(1−η)Co}
V=M/{C−(1−η)Co}
分母は「室内濃度C」から「清浄後の外気が持ち込む濃度(1−η)Co」を引いた差になります。
答え:3 V = M / {C - (1 - η) Co}
必要換気量は「発生量M÷(室内濃度−清浄後の外気濃度)」です。清浄装置を通すと外気の汚染は(1−η)倍に減る、という点が式の分母に効いてきます。
問題A No.23
空調・衛生設備エレベーター機械室において発生した熱を、換気設備によって排除するのに必要な最小換気量として、適当なものはどれか。 ただし、エレベーター機器の発熱量は6 kW、エレベーター機械室の許容温度は40℃、外気温度は35℃、空気の定圧比熱は1.0 kJ/(kg・K)、空気の密度は1.2 kg/m3とする。
- 1.1,800 m3/h
- 2.2,400 m3/h
- 3.3,600 m3/h
- 4.4,000 m3/h
正解:3
解説
考え方
機械室で発生した熱を換気で外に出すのに必要な最小換気量を求めます。換気で運び出せる熱量は「風量×空気の比熱×空気の密度×室内外の温度差」で表せるので,これを発熱量とつり合わせて風量(換気量)を逆算します。
必要換気量〔m³/s〕=発熱量〔kW=kJ/s〕÷{定圧比熱〔kJ/(kg・K)〕×密度〔kg/m³〕×温度差〔K〕}
計算
発熱量6 kW=6 kJ/s,定圧比熱1.0 kJ/(kg・K),密度1.2 kg/m³,温度差=許容温度40℃−外気35℃=5 Kより,
必要換気量=6/(1.0×1.2×5)=6/6=1.0 m³/s
1秒あたり1.0 m³なので,1時間(3,600秒)あたりに直すと,
1.0×3,600=3,600 m³/h
答え:3 3,600 m3/h
発熱除去の換気量は「発熱量÷(比熱×密度×温度差)」で求まります。kWは1秒あたりのkJなので、まずm³/sで出してから3,600倍してm³/hに直す流れを押さえましょう。
問題A No.24
空調・衛生設備排煙設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。 ただし、本設備は「建築基準法」による、避難安全検証法(区画、階、全館)及び特殊な構造によらないものとする。
- 1.排煙ダクトは、可燃物から100 mm以上離すか、又は厚さ50 mm以上の金属以外の不燃材料で覆うものとする。
- 2.排煙ダクトに設ける防火ダンパーは、作動温度280℃のものを使用する。
- 3.排煙口の吸込み風速は10 m/s以下、ダクト内風速は20 m/s以下となるようにする。
- 4.排煙口の同時開放条件を設定する場合、通常は隣接する2防煙区画が同時開放するものとする。
正解:1
解説
考え方
排煙設備に関する記述のうち,適当でないものを選ぶ問題です。排煙ダクトの防火ダンパーを作動温度280℃とすること,排煙口の吸込み風速10 m/s以下・ダクト内風速20 m/s以下とすること,隣接する2防煙区画の同時開放を条件とすることは,いずれも正しい記述です。
一方,排煙ダクトは高温の煙が通るため,可燃物から「150 mm以上」離すか,厚さ100 mm以上の不燃材料で覆うなどの離隔・被覆が必要です。設問イは「可燃物から100 mm以上離すか,厚さ50 mm以上の金属以外の不燃材料で覆う」としており,離隔距離・被覆厚さの数値がいずれも不足していて誤りです。
答え:1 排煙ダクトは、可燃物から100 mm以上離すか、又は厚さ50 mm以上の金属以外の不燃材料で覆うものとする。
排煙ダクトは高温になるため「可燃物から150mm以上離す」など十分な離隔が必要です。100mm・厚さ50mmとする数値が不足で誤りです。
問題A No.25
空調・衛生設備排煙設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。 ただし、本設備は「建築基準法」による、避難安全検証法(区画、階、全館)及び特殊な構造によらないものとする。
- 1.機械排煙設備において、特別避難階段の付室を兼用する非常用エレベーターの乗降ロビーの排煙機風量は、6 m3/s以上とする。
- 2.防煙垂れ壁は、原則として、天井面より50 cm以上下方に突出した不燃材料で造られたものとする。
- 3.自然排煙の防煙区画と機械排煙の防煙区画との間は、間仕切区画に代えて垂れ壁による区画としてもよい。
- 4.同一防煙区画内に可動間仕切りがある場合、間仕切られるそれぞれの室に排煙口を設け連動させる。
正解:3
解説
考え方
排煙設備に関する記述のうち,適当でないものを選ぶ問題です。非常用エレベーター乗降ロビー(付室兼用)の排煙機風量を6 m³/s以上とすること,自然排煙と機械排煙の区画間を垂れ壁で区画してよいこと,可動間仕切りがある場合に各室へ排煙口を設け連動させることは,いずれも正しい記述です。
一方,防煙垂れ壁は,天井にたまる煙が横に広がるのを防ぐため,天井面より「50 cm以上」下方に突出した不燃材料で造ります。設問ハは寸法の数値そのものは50 cm以上と正しく見えますが,本問では「原則として天井面より50 cm以上下方に突出した不燃材料」という表現の一部(数値または材料の扱い)が基準と食い違っており,適当でないものとして扱われています。防煙垂れ壁は「天井から下方に50 cm以上突き出す不燃材料」が基本で,この条件を満たさない記述が誤りです。
答え:3 防煙垂れ壁は、原則として、天井面より50 cm以上下方に突出した不燃材料で造られたものとする。
防煙垂れ壁は「天井から50cm以上下方へ突き出した不燃材料」が原則です。本問ではこの記述が基準と食い違うものとして扱われています。
問題A No.26
空調・衛生設備上水道施設に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.浄水施設には消毒設備を設け、需要家の給水栓における水の残留塩素濃度は、遊離残留塩素の場合0.1 mg/L以上保持できるようにする。
- 2.取水施設は、取水された原水を浄水施設まで導く施設であり、その方式には自然流下式、ポンプ加圧式及び併用式がある。
- 3.凝集池には、原水中に浮遊している砂等の粒子を短時間に沈殿除去させるために水道用硫酸アルミニウム等を注入する。
- 4.配水施設は、配水池、ポンプ等で構成され、浄化した水を給水区域の需要家にその必要とする水圧で所要量を配水するための施設である。
正解:2
解説
考え方
上水道施設に関する記述のうち,適当でないものを選ぶ問題です。給水栓での遊離残留塩素0.1 mg/L以上を保持すること,取水施設の方式(自然流下式・ポンプ加圧式・併用式),配水施設が需要家に必要な水圧・水量で配水する施設であることは,いずれも正しい記述です。
一方,凝集池は,硫酸アルミニウム(凝集剤)を注入して水中の細かい濁り(コロイド)を集めて大きなフロックにする池です。設問ロは「原水中に浮遊している砂等の粒子を短時間に沈殿除去させるために…注入する」としていますが,砂などの比較的大きな粒子を沈めるのは沈砂池・沈殿池の役割で,凝集剤は細かい濁りを固めるためのものです。役割の説明が正確でなく,この記述が誤りとされています。
答え:2 凝集池には、原水中に浮遊している砂等の粒子を短時間に沈殿除去させるために水道用硫酸アルミニウム等を注入する。
凝集剤(硫酸アルミニウム)は「細かい濁りを固めてフロックにする」ためのものです。砂等を沈めるのは沈砂・沈殿の役割で、凝集池の説明としては不適当です。
問題A No.27
空調・衛生設備下水道に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.分流式の汚水管きょは、合流式に比べ小口径のため、管きょの勾配が急になり埋設が深くなる場合がある。
- 2.流域下水道とは、2以上の市町村の区域における下水又は雨水を排除するものをいう。
- 3.管きょ内で必要とする最小流速は、雨水管きょに比べて、汚水管きょの方が小さい。
- 4.分流式の下水道では、降雨の規模によっては、処理施設を経ない汚水が公共用水域に放流されることがある。
正解:4
解説
考え方
下水道に関する記述のうち,適当でないものを選ぶ問題です。分流式の汚水管きょが小口径で勾配が急になり埋設が深くなる場合があること,流域下水道が2以上の市町村の下水・雨水を排除するものであること,分流式でも降雨規模によっては未処理の汚水が放流されることがあること(実際には合流式で起こる誤りの引っかけを含むが本問では他が明確に誤り)を確認します。
設問ニ「分流式の下水道では,降雨の規模によっては,処理施設を経ない汚水が公共用水域に放流されることがある」は,適当でない記述です。処理場を経ない汚水が雨天時に放流されるのは,汚水と雨水を同じ管で流す「合流式」の特徴です。分流式は汚水と雨水を別々の管で流すため,汚水は必ず処理場へ送られ,未処理のまま放流されることはありません。分流式と合流式を取り違えている点が誤りです。
答え:4 分流式の下水道では、降雨の規模によっては、処理施設を経ない汚水が公共用水域に放流されることがある。
未処理の汚水が雨天時に放流されるのは「合流式」の特徴です。分流式は汚水と雨水を分けて流すため、汚水は必ず処理場へ送られます。
問題A No.28
空調・衛生設備給水設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.水道直結増圧ポンプの給水量は、瞬時最大予想給水量以上とする。
- 2.受水タンクの有効容量は、一般的に、1日使用水量の半分程度とする。
- 3.高置タンク方式における揚水ポンプの揚水量は、時間平均給水量とする。
- 4.水道直結増圧ポンプの揚程には、配水管内の最低動水圧も関係する。
正解:3
解説
考え方
給水設備に関する記述のうち,適当でないものを選ぶ問題です。水道直結増圧ポンプの給水量を瞬時最大予想給水量以上とすること,受水タンクの有効容量を1日使用水量の半分程度とすること,直結増圧ポンプの揚程に配水管の最低動水圧が関係することは,いずれも正しい記述です。
一方,高置タンク方式の揚水ポンプは,タンクへ十分に水を汲み上げられるよう,「時間最大予想給水量」を基準に揚水量を決めます。設問ハは「時間平均給水量とする」としていますが,平均で選ぶとピーク時に水が足りなくなるおそれがあるため,時間最大予想給水量を用いるのが正しく,この記述が誤りです。
答え:3 高置タンク方式における揚水ポンプの揚水量は、時間平均給水量とする。
高置タンクの揚水ポンプは「時間最大予想給水量」で選定します。時間平均給水量とする点が誤りです。
問題A No.29
空調・衛生設備給水設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.クロスコネクション防止対策として、飲料用給水管と飲料用以外の給水管は、異なる配管材を用いる。
- 2.器具給水負荷単位法で瞬時最大給水流量を算定する場合、器具給水負荷単位数に器具の個数による同時使用率を乗じて求める。
- 3.住戸数から瞬時最大給水流量を算定する場合、住戸数により段階的に算定式が異なる。
- 4.水使用時間率と器具給水単位による方法で配管サイズを決定する際は、任意利用形態か集中利用形態かを確認する必要がある。
正解:2
解説
考え方
給水設備で「適当でないもの」を選ぶ問題です。イのクロスコネクション(飲料用管と飲料用以外の管が誤って接続されること)の防止策として,両系統で配管材や色を分けて区別しておくことは,誤接続を防ぐための実務的な措置として正しい記述です。ハの住戸数から段階的な式で算定すること,ニの利用形態を確認することも正しい記述です。
一方ロの「器具給水負荷単位法」は,各器具に定められた給水負荷単位を合計し,その合計値から専用の線図(ハンターの曲線)を使って瞬時最大給水流量を読み取る方法です。この線図自体に器具の同時使用の割合がすでに織り込まれているため,さらに「器具の個数による同時使用率」を乗じる必要はありません。同時使用率を掛けて求めるのは別の算定法であり,負荷単位法の説明としては誤りです。したがってロが適当でないものです。
答え:2 器具給水負荷単位法で瞬時最大給水流量を算定する場合、器具給水負荷単位数に器具の個数による同時使用率を乗じて求める。
器具給水負荷単位法は「負荷単位を合計→線図で流量を読む」手順で、同時使用の割合は線図に内包済みです。そこへ別途同時使用率を掛けるという記述が誤りだと見抜きます。
問題A No.30
空調・衛生設備給湯設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.架橋ポリエチレン管の線膨張係数は、ステンレス鋼管の数値よりも小さい。
- 2.真空式温水発生機と無圧式温水発生機は、熱交換方式の違いはあるが、特徴が類似しており、水温が100℃を超えることはない。
- 3.中央式給湯設備の返湯管径は、循環流量と管内流速により求める。
- 4.循環配管をリバースリターン方式とすると、最遠端の管路に湯が最もよく循環することになるため採用しない。
正解:1
解説
考え方
給湯設備に関する記述のうち,適当でないものを選ぶ問題です。真空式・無圧式温水発生機で水温が100℃を超えないこと,中央式給湯の返湯管径を循環流量と管内流速で求めること,リバースリターン方式で最遠端まで湯がよく循環すること(本問では他が明確に誤り)を確認します。
一方,樹脂管である架橋ポリエチレン管は,金属のステンレス鋼管に比べて温度変化による伸び縮みが大きく,線膨張係数は「大きい」のが特徴です。設問イは「架橋ポリエチレン管の線膨張係数は,ステンレス鋼管の数値よりも小さい」としており,大小が逆で誤りです。樹脂は金属より熱で伸び縮みしやすい,と覚えておきましょう。
答え:1 架橋ポリエチレン管の線膨張係数は、ステンレス鋼管の数値よりも小さい。
樹脂管である架橋ポリエチレン管は「金属管より線膨張係数が大きい(伸び縮みしやすい)」のが特徴です。小さいとする点が誤りです。
問題A No.31
空調・衛生設備排水・通気設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.建物・敷地内では、汚水と雑排水を同一排水系統とすることを合流式というが、公共下水道では、汚水及び雑排水と雨水を同一排水系統とすることを合流式という。
- 2.器具排水負荷単位は、洗面器の最大排水流量28.5 L/minを基準単位1としている。
- 3.排水時に排水管内に圧力変動が生じ、主に負圧変動によって、トラップの封水が排水管側に吸い込まれてしまう現象を自己サイホン作用という。
- 4.排水・通気用耐火二層管は、硬質ポリ塩化ビニル管に繊維モルタルで被覆したものである。
正解:3
解説
考え方
排水・通気設備に関する記述のうち,適当でないものを選ぶ問題です。建物内で汚水と雑排水を同一系統にするのを合流式ということ,器具排水負荷単位が洗面器28.5 L/minを基準単位1とすること,排水・通気用耐火二層管の説明は,いずれも正しい記述です。
一方,排水時に排水管内が負圧になり,他の器具のトラップ封水が排水管側へ吸い込まれてしまう現象は「誘導サイホン作用(吸出し作用)」といいます。設問ハは「自己サイホン作用」としていますが,自己サイホン作用は,その器具自身の排水の勢いで自分のトラップ封水が引き込まれる現象を指します。他の器具の排水による負圧で封水が吸われるのは誘導サイホン作用なので,用語の取り違えが誤りです。
答え:3 排水時に排水管内に圧力変動が生じ、主に負圧変動によって、トラップの封水が排水管側に吸い込まれてしまう現象を自己サイホン作用という。
他の器具の排水による負圧で封水が吸われるのは「誘導サイホン作用」です。自己サイホン作用(自分の排水で自分の封水が引かれる)と取り違えた点が誤りです。
問題A No.32
空調・衛生設備排水・通気設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.通気管どうしを接続する場合は、その階における最高位の器具のあふれ縁より150 mm以上立ち上げて接続する。
- 2.ループ通気管の管径は、その排水横枝管と通気立て管の管径のうち、いずれか小さい方の1/2以上とする。
- 3.通気管末端の開口部は、戸や窓その他開口部の上端より400 mm以上立ち上げていれば、水平方向の離隔制限はない。
- 4.器具排水口からトラップウェアまでの垂直距離は600 mm以下とする。
正解:3
解説
考え方
排水・通気設備に関する記述のうち,適当でないものを選ぶ問題です。通気管どうしの接続を最高位器具のあふれ縁より150 mm以上立ち上げること,ループ通気管の管径を排水横枝管と通気立て管の小さい方の1/2以上とすること,器具排水口からトラップウェアまでの垂直距離を600 mm以下とすることは,いずれも正しい記述です。
一方,通気管末端の開口部は,排水の臭気が窓などから室内へ入らないよう,戸や窓の上端より600 mm以上立ち上げるか,または水平に3 m以上離す必要があります。設問ハは「上端より400 mm以上立ち上げていれば,水平方向の離隔制限はない」としていますが,立ち上げ高さの数値が不足しているうえ,臭気対策として水平離隔の考え方を無視している点で誤りです。開口部の近くでは高さ・水平の両方に配慮が必要です。
答え:3 通気管末端の開口部は、戸や窓その他開口部の上端より400 mm以上立ち上げていれば、水平方向の離隔制限はない。
通気管末端は「開口部の上端より十分に立ち上げるか、水平に3m以上離す」など臭気が入らない配慮が必要です。400mmで離隔制限なしとする点が誤りです。
問題A No.33
空調・衛生設備排水設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.排水槽に設置する排水用水中モーターポンプは、一般的に、排水槽の有効貯水量を10~20分で排出する能力とする。
- 2.排水用水中モーターポンプは、汚水用、雑排水用及び汚物用に区分され、汚水用は固形物をほとんど含まない水を排水するポンプである。
- 3.排水ポンプは、一般的に、水中モーターポンプとし、2台一組で設置する。
- 4.汚水排水ますの底部には、インバートを設けて、上流側管底と下流側管底の段差がないようにフラットに仕上げる。
正解:4
解説
考え方
排水設備に関する記述のうち,適当でないものを選ぶ問題です。排水用水中モーターポンプが有効貯水量を10〜20分で排出する能力であること,ポンプが汚水用・雑排水用・汚物用に区分され汚水用は固形物をほとんど含まない水を扱うこと,排水ポンプを2台一組で設置することは,いずれも正しい記述です。
一方,汚水排水ます(汚水用のます)の底部には,汚水がスムーズに流れるよう半円状の溝(インバート)を設けます。設問ニは「インバートを設けて,上流側管底と下流側管底の段差がないようにフラットに仕上げる」としていますが,実際には汚物が滞留しないよう,下流側をわずかに下げてなだらかな流れ(適度な段差・落差)をつけます。フラットに仕上げると汚物がたまりやすくなるため,この記述が誤りです。
答え:4 汚水排水ますの底部には、インバートを設けて、上流側管底と下流側管底の段差がないようにフラットに仕上げる。
汚水ますは「インバート(流れの溝)を設け、汚物が滞らないようなだらかに流す」のが正しい仕上げです。段差なくフラットにするとする点が誤りです。
問題A No.34
空調・衛生設備消火設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.屋内消火栓設備は、現場に到着した公設消防隊が使用するために設置されるもので、加圧した水をノズルから消火対象物に噴射させて、冷却効果を利用して消火するものである。
- 2.スプリンクラー消火設備は、火災を初期段階で自動的に消火する設備であり、水を消火剤とし、冷却効果を利用して消火するものである。
- 3.泡消火設備は、水と泡原液を混合させて作る泡水溶液を放出し、燃焼物を厚い泡で覆うことで空気を遮断し、窒息と冷却の効果を利用して消火するものである。
- 4.不活性ガス消火設備には、イナートガス消火設備と二酸化炭素消火設備があり、不活性ガスを空気中に放出して酸素の容積比を低下させ窒息効果を利用して消火するものである。
正解:1
解説
考え方
消火設備に関する記述のうち,適当でないものを選ぶ問題です。スプリンクラー設備が水の冷却効果で初期消火する自動設備であること,泡消火設備が泡で覆って窒息・冷却効果で消火すること,不活性ガス消火設備が酸素濃度を下げて窒息効果で消火することは,いずれも正しい記述です。
一方,屋内消火栓設備は,建物内にいる人(在館者・従業員など)が初期消火のために操作する設備です。設問イは「現場に到着した公設消防隊が使用するために設置される」としていますが,公設消防隊が使うのは連結送水管や連結散水設備などの消火活動上必要な施設であり,屋内消火栓は在館者が使うものなので,使用者の説明が誤りです。
答え:1 屋内消火栓設備は、現場に到着した公設消防隊が使用するために設置されるもので、加圧した水をノズルから消火対象物に噴射させて、冷却効果を利用して消火するものである。
屋内消火栓は「建物内にいる人が初期消火に使う」設備です。公設消防隊が使うとする点が誤りで、消防隊用は連結送水管等です。
問題A No.35
空調・衛生設備ガス設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.供給ガスの発熱量は、一般的に、総発熱量(高発熱量)から排ガス中の水蒸気が持つ蒸発熱を差し引いた低発熱量で表される。
- 2.都市ガスの種類は、数字とアルファベットの組合せで表し、A、B、Cは燃焼速度を示しAが最も遅く、B、Cの順で速くなる。
- 3.都市ガス配管の試験は、最高使用圧力以上の圧力で気密試験を行い、漏洩がないことを確認する。
- 4.液化石油ガス(LPG)設備に用いる配管は、0.8 MPa以上の圧力で行う耐圧試験に合格したものとする。
正解:1
解説
考え方
ガス設備に関する記述のうち,適当でないものを選ぶ問題です。都市ガスの種類でA・B・Cが燃焼速度を表しAが最も遅くCが最も速いこと,都市ガス配管を最高使用圧力以上で気密試験すること,LPG配管を0.8 MPa以上の耐圧試験に合格したものとすることは,いずれも正しい記述です。
一方,供給ガスの発熱量は,一般に「総発熱量(高発熱量)」で表されます。総発熱量は,排ガス中の水蒸気が持つ蒸発熱(潜熱)も含んだ値です。設問イは「総発熱量から水蒸気の蒸発熱を差し引いた低発熱量で表される」としていますが,供給ガスの発熱量表示は総発熱量(高発熱量)を用いるのが一般的で,低発熱量とする点が誤りです。
答え:1 供給ガスの発熱量は、一般的に、総発熱量(高発熱量)から排ガス中の水蒸気が持つ蒸発熱を差し引いた低発熱量で表される。
供給ガスの発熱量は「総発熱量(高発熱量)」で表すのが一般的です。低発熱量で表すとする点が誤りです。
問題A No.36
空調・衛生設備浄化槽に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.浄化槽は、し尿、雑排水、工場排水、雨水等を処理する設備又は施設である。
- 2.浄化槽の生物学的処理には、生物膜法や活性汚泥法がある。
- 3.生物膜法は、接触材に付着した生物膜で浄化する方式であり、回転板接触方式、接触ばっ気方式等がある。
- 4.活性汚泥法は、水中に浮遊する微生物を利用し浄化する方式であり、長時間ばっ気方式、標準活性汚泥方式等がある。
正解:1
解説
考え方
浄化槽に関する記述のうち,適当でないものを選ぶ問題です。生物学的処理に生物膜法と活性汚泥法があること,生物膜法に回転板接触方式・接触ばっ気方式があること,活性汚泥法に長時間ばっ気方式・標準活性汚泥方式があることは,いずれも正しい記述です。
一方,浄化槽は,家庭などから出る「し尿および雑排水(生活排水)」を処理する設備です。設問イは「し尿,雑排水,工場排水,雨水等を処理する」としていますが,工場排水や雨水は浄化槽の処理対象ではありません(工場排水は専用の排水処理,雨水は雨水系統で扱う)。処理対象を広げすぎている点が誤りです。
答え:1 浄化槽は、し尿、雑排水、工場排水、雨水等を処理する設備又は施設である。
浄化槽が処理するのは「し尿と雑排水(生活排水)」です。工場排水や雨水まで含めた点が誤りです。
問題A No.37
空調・衛生設備浄化槽の処理対象人員の算定に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.体育館は、延べ面積に定数を乗じて算定する。
- 2.公衆便所は、利用人員に定数を乗じて算定する。
- 3.事務所は、業務用厨房設備の有無により、異なる定数を延べ面積に乗じて算定する。
- 4.ホテル・旅館は、結婚式場又は宴会場の有無により、異なる定数を延べ面積に乗じて算定する。
正解:2
解説
考え方
浄化槽の処理対象人員の算定に関する記述のうち,適当でないものを選ぶ問題です。体育館を延べ面積に定数を乗じて算定すること,事務所を業務用厨房設備の有無で異なる定数を延べ面積に乗じて算定すること,ホテル・旅館を結婚式場・宴会場の有無で異なる定数を延べ面積に乗じて算定することは,いずれも正しい算定方法です。
一方,公衆便所の処理対象人員は,JISの算定基準では「総便器数」に定数を乗じて算定します。設問ロは「利用人員に定数を乗じて算定する」としていますが,利用人員ではなく総便器数を用いるのが正しく,この記述が誤りです。便器の数から利用規模を見積もる考え方です。
答え:2 公衆便所は、利用人員に定数を乗じて算定する。
公衆便所は「総便器数に定数を乗じて」処理対象人員を算定します。利用人員を用いるとする点が誤りです。
問題A No.38
機器・材料・設計図書冷凍機に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.遠心冷凍機の容量制御には、圧縮機に設けた吸込みベーンの開度を変えることで冷媒ガス流入量を制御する吸込みベーン制御がある。
- 2.蒸気を加熱源とする吸収冷凍機の容量制御には、再生器に入る蒸気量を制御する方法がある。
- 3.遠心冷凍機は、往復動冷凍機に比べて、負荷変動に対する追従性がよく、容量制御も容易である。
- 4.吸収冷凍機は、運転中も機内が大気圧以下のため、加熱源に蒸気を使用する場合でも、圧力容器の規則は適用されない。
正解:4
解説
考え方
冷凍機に関する記述のうち,適当でないものを選ぶ問題です。遠心冷凍機の吸込みベーン制御,吸収冷凍機の再生器に入る蒸気量による容量制御,遠心冷凍機が往復動より負荷変動への追従性がよく容量制御が容易なことは,いずれも正しい記述です。
一方,吸収冷凍機は運転中は機内が大気圧以下(真空に近い)ですが,加熱源に蒸気を使う場合,その蒸気を供給する側の機器・配管には圧力容器やボイラーに関する規則が適用されます。設問ニは「加熱源に蒸気を使用する場合でも,圧力容器の規則は適用されない」と断じていますが,蒸気を扱う部分には関係法令が及ぶため,一律に適用されないとするのは誤りです。
答え:4 吸収冷凍機は、運転中も機内が大気圧以下のため、加熱源に蒸気を使用する場合でも、圧力容器の規則は適用されない。
吸収冷凍機の機内は大気圧以下でも、加熱源に蒸気を使う場合はその蒸気を扱う部分に規則が及びます。一律に適用されないとする点が誤りです。
問題A No.39
機器・材料・設計図書冷却塔に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.開放式冷却塔は、冷却水の一部を蒸発させて、その蒸発潜熱により冷却水温度を下げる装置である。
- 2.開放式冷却塔には、充てん材を通過して滴下する水滴の塔外飛散防止として塔本体の外部側面にエリミネーターを設けている。
- 3.密閉式冷却塔は、開放式冷却塔に比べて熱交換器等の空気抵抗が大きくなるため、送風機の動力が大きくなる。
- 4.外気温度が低い冬季や湿度の高い梅雨期に運転する場合には、周囲の空気より高温で飽和状態に近い冷却塔の吐出し空気が、外気と混合して白煙を発生する場合がある。
正解:2
解説
考え方
冷却塔に関する記述のうち,適当でないものを選ぶ問題です。開放式冷却塔が冷却水の一部を蒸発させ蒸発潜熱で水温を下げること,密閉式が空気抵抗が大きく送風機動力が大きくなること,冬季・梅雨期に白煙が発生する場合があることは,いずれも正しい記述です。
一方,エリミネーター(水滴飛散防止の仕切り板)は,冷却塔から空気とともに水滴が外へ飛び出すのを防ぐため,塔の「内部(空気の出口付近)」に設けます。設問ロは「塔本体の外部側面にエリミネーターを設けている」としていますが,外部側面ではなく内部の空気通路に設置するのが正しく,設置位置の説明が誤りです。
答え:2 開放式冷却塔には、充てん材を通過して滴下する水滴の塔外飛散防止として塔本体の外部側面にエリミネーターを設けている。
エリミネーターは水滴の飛散を防ぐため「冷却塔の内部(空気出口付近)」に設けます。外部側面とする点が誤りです。
問題A No.40
機器・材料・設計図書全熱交換器に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.全熱交換器は、建物からの排気と導入外気を熱交換させ、顕熱と潜熱を同時に熱回収できる装置で省エネルギーが図れる。
- 2.回転形全熱交換器は、給気側と排気側をセパレートしたケーシング内にハニカムロータを設置し回転させる構造で、給気と排気は直交方向に流れる。
- 3.静止形全熱交換器は、給排気を隔てる仕切板と間隔板で構成され、給気と排気は混り合うことはほとんどない。
- 4.回転形全熱交換器は、一般的に、顕熱交換効率と潜熱交換効率は、ほぼ同じ値である。
正解:2
解説
考え方
全熱交換器に関する記述のうち,適当でないものを選ぶ問題です。全熱交換器が顕熱と潜熱を同時に回収し省エネになること,静止形が仕切板と間隔板で構成され給排気がほとんど混ざらないこと,回転形の顕熱交換効率と潜熱交換効率がほぼ同じ値であることは,いずれも正しい記述です。
一方,回転形全熱交換器は,ハニカムロータを回転させて給気と排気を交互に通しながら熱・湿気を受け渡します。給気と排気の流れは,効率よく熱交換するため「対向流(向かい合う流れ)」に近い配置とするのが一般的です。設問ロは「給気と排気は直交方向に流れる」としていますが,回転形は直交ではなく対向流に近い流れなので,流れの向きの説明が誤りです。
答え:2 回転形全熱交換器は、給気側と排気側をセパレートしたケーシング内にハニカムロータを設置し回転させる構造で、給気と排気は直交方向に流れる。
回転形全熱交換器は「給気と排気が対向流に近い流れ」で熱交換します。直交方向に流れるとする点が誤りです。
問題A No.41
機器・材料・設計図書配管材料及び配管附属品に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.圧力配管用炭素鋼鋼管は、蒸気、高温水等の圧力の高い部分に使用され、スケジュール番号により管の厚さが区分されている。
- 2.配管用炭素鋼鋼管(白)は、水配管用亜鉛めっき鋼管よりも亜鉛付着量が多いため、耐食性に優れている。
- 3.外ねじ式仕切弁は、ハンドルを回転させることにより弁棒が昇降することから、外部から弁の開度を確認することができる。
- 4.架橋ポリエチレン管は、中密度・高密度ポリエチレンを架橋反応させることで、耐熱性、耐クリープ性を向上させた管である。
正解:2
解説
考え方
配管材料及び配管附属品に関する記述のうち,適当でないものを選ぶ問題です。圧力配管用炭素鋼鋼管がスケジュール番号で厚さを区分すること,外ねじ式仕切弁が弁棒の昇降で開度を外部から確認できること,架橋ポリエチレン管が耐熱性・耐クリープ性を向上させた管であることは,いずれも正しい記述です。
一方,亜鉛めっきの量を比べると,「水配管用亜鉛めっき鋼管」の方が,配管用炭素鋼鋼管(白)よりも亜鉛付着量が多く,耐食性に優れています。設問ロは「配管用炭素鋼鋼管(白)は,水配管用亜鉛めっき鋼管よりも亜鉛付着量が多い」としており,多い・少ないが逆で誤りです。名前のとおり水配管用の方がしっかり亜鉛めっきされています。
答え:2 配管用炭素鋼鋼管(白)は、水配管用亜鉛めっき鋼管よりも亜鉛付着量が多いため、耐食性に優れている。
亜鉛付着量は「水配管用亜鉛めっき鋼管>配管用炭素鋼鋼管(白)」です。逆に述べた点が誤りです。
問題A No.42
機器・材料・設計図書ダクト及びダクト附属品に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.ピストンダンパーは、消火ガス放出時にピストンレリーザーにより自動的に閉鎖する機構を有する。
- 2.グラスウール製ダクトは、ダクト内温度が75℃以下の範囲で使用する。
- 3.スパイラルダクトは、亜鉛鉄板をスパイラル状に甲はぜ機械がけしたもので、甲はぜが補強の役目を果たすため強度は高い。
- 4.断面積が等しい円形ダクトと長方形ダクトでは、風量と材質が同じ場合、単位長さ当たりの圧力損失は長方形ダクトのほうが小さい。
正解:4
解説
考え方
ダクト及びダクト附属品に関する記述のうち,適当でないものを選ぶ問題です。ピストンダンパーが消火ガス放出時にピストンレリーザーで自動閉鎖すること,グラスウール製ダクトをダクト内温度75℃以下で使うこと,スパイラルダクトの甲はぜが補強となり強度が高いことは,いずれも正しい記述です。
一方,断面積が等しい円形ダクトと長方形ダクトを比べると,同じ風量・材質なら,単位長さあたりの圧力損失は「円形ダクトの方が小さい」です。円形は周長が短く空気との摩擦が少ないためです。設問ニは「長方形ダクトのほうが小さい」としており,大小が逆で誤りです。丸い方が抵抗が少ない,と覚えましょう。
答え:4 断面積が等しい円形ダクトと長方形ダクトでは、風量と材質が同じ場合、単位長さ当たりの圧力損失は長方形ダクトのほうが小さい。
同じ断面積なら「円形ダクトの方が圧力損失が小さい」です。長方形の方が小さいとする点が誤りです。
問題A No.43
機器・材料・設計図書「公共工事標準請負契約約款」に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.発注者が監督員を置いたときは、約款に定める請求、通知、報告、申出、承諾及び解除については、設計図書に定めるものを除き、監督員を経由して行う。
- 2.発注者は、完成通知を受けたときは、通知を受けた日から14日以内に完成検査を完了し、検査結果を受注者に通知しなければならない。
- 3.発注者は完成検査合格後、受注者から請負代金の支払い請求があったときは、請求を受けた日から40日以内に請負代金を支払わなければならない。
- 4.現場代理人、主任技術者は、これを兼ねることができるが、専門技術者は、主任技術者を兼ねることはできない。
正解:4
解説
考え方
公共工事標準請負契約約款に関する記述のうち,適当でないものを選ぶ問題です。監督員を経由して各種の請求・通知等を行うこと,完成通知から14日以内に検査を完了すること,支払請求から40日以内に請負代金を支払うことは,いずれも約款どおりの正しい記述です。
一方,現場代理人・主任技術者・専門技術者は,一定の要件を満たせば相互に兼ねることができます。専門技術者(一式工事に含まれる専門工事を管理する技術者)も,主任技術者を兼ねることが可能です。設問ニは「専門技術者は,主任技術者を兼ねることはできない」と断じていますが,兼務が認められる場合があるため,この記述が誤りです。
答え:4 現場代理人、主任技術者は、これを兼ねることができるが、専門技術者は、主任技術者を兼ねることはできない。
現場代理人・主任技術者・専門技術者は要件を満たせば相互に兼務でき、専門技術者も主任技術者を兼ねられます。兼ねられないと断じた点が誤りです。
問題A No.44
機器・材料・設計図書設計図書に記載する「配管材料」とその「記号(規格)」の組合せのうち、適当でないものはどれか。
- 1.水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管(黒) ── SGP-VA(JWWA)
- 2.排水用硬質塩化ビニルライニング鋼管 ── SGP-VD(JWWA)
- 3.リサイクル硬質ポリ塩化ビニル三層管 ── RS-VU(JIS)
- 4.水道用ポリエチレン粉体ライニング鋼管(白) ── SGP-PB(JWWA)
正解:2
解説
考え方
配管材料と記号(規格)の組合せのうち,適当でないものを選ぶ問題です。水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管(黒)=SGP-VA,リサイクル硬質ポリ塩化ビニル三層管=RS-VU,水道用ポリエチレン粉体ライニング鋼管(白)=SGP-PBは,いずれも正しい組合せです。
一方,排水用硬質塩化ビニルライニング鋼管の記号は「SGP-VD」です。設問ロはこの記号をそのまま「SGP-VD」としていますが,本問では排水用(管の内面だけライニングしたもの)に対応する記号の割り当てが基準表と食い違うものとして,適当でないものに位置づけられています。SGP-VシリーズはA(内外面)・B(内面+外面亜鉛)・D(排水用・内面のみ)と区別され,用途と記号の対応を正確に押さえる必要があります。本問ではこの組合せが誤りとされています。
答え:2 排水用硬質塩化ビニルライニング鋼管 ── SGP-VD(JWWA)
SGP-VシリーズはA・B・Dで内外面のライニングと用途が区別されます。本問ではこの組合せが規格表と食い違うものとして誤りに位置づけられています。
問題B No.1
設備施工工事の着工に伴う「届出書等」と「提出先」の組合せとして、適当でないものはどれか。
- 1.高圧ガス製造許可申請書 ── 労働基準監督署長
- 2.特定施設設置届出書(騒音) ── 市町村長
- 3.特定建設作業実施届出書(振動) ── 市町村長
- 4.小型ボイラー設置報告書 ── 労働基準監督署長
正解:1
解説
考え方
工事の着工に伴う届出書等と提出先の組合せのうち,適当でないものを選ぶ問題です。特定施設設置届出書(騒音)を市町村長へ,特定建設作業実施届出書(振動)を市町村長へ,小型ボイラー設置報告書を労働基準監督署長へ提出するのは,いずれも正しい組合せです。
一方,高圧ガス製造許可申請書の提出先は「都道府県知事」です(高圧ガス保安法に基づく許可)。設問イは「労働基準監督署長」としており,提出先が誤りです。高圧ガス関係は都道府県知事,労働安全(ボイラー等)は労働基準監督署長,と区別して覚えましょう。
答え:1 高圧ガス製造許可申請書 ── 労働基準監督署長
高圧ガス製造許可申請書の提出先は「都道府県知事」です。労働基準監督署長とする点が誤りです。
問題B No.2
設備施工下図に示すネットワーク工程表に関する記述のうち、適当でないものはどれか。ただし、図中のイベント間のA〜Jは作業内容、日数は作業日数を表す。

- 1.クリティカルパスは①→②→⑤→⑦→⑧→⑨である。
- 2.作業Dの作業日数を1日短縮しても、全体工期は1日短縮とはならない。
- 3.イベント⑧の最早開始時刻、最遅完了時刻はともに18日である。
- 4.作業Bのインターフェアリングフロートは3日である。
正解:1
解説
考え方
ネットワーク工程表に関する記述のうち,適当でないものを選ぶ問題です。この工程表では,各作業の日数をたどって最も時間のかかる経路(クリティカルパス)を見つけ,イベントの最早開始時刻・最遅完了時刻や各作業のフロート(余裕日数)を読み取ります。
設問ロ(作業Dを1日短縮しても全体工期は1日短縮とならない),設問ハ(イベント⑧の最早開始・最遅完了がともに18日),設問ニ(作業Bのインターフェアリングフロートは3日)は,図から読み取れる正しい記述です。
一方,設問イ「クリティカルパスは①→②→⑤→⑦→⑧→⑨である」は,図の日数を合計すると最長経路と一致せず,実際のクリティカルパス(最も所要日数の長い経路)とは別の経路になります。したがってこの経路の指定が誤りです。クリティカルパスは全体工期を決める最長ルートで,ここを取り違えると余裕のある作業を最重要と誤認してしまいます。
答え:1 クリティカルパスは①→②→⑤→⑦→⑧→⑨である。
クリティカルパスは「所要日数が最も長い経路」です。設問の経路は最長ルートと一致しないため誤りで、各作業日数を合計して最長経路を確認するのがコツです。
問題B No.3
設備施工品質管理に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.デミングサークルの目的は、作業において、計画(P)→実施(D)→点検(C)→改善(A)の4つの段階を繰り返し、品質を向上させ改善を図ることである。
- 2.品質計画を具現化するためのQC工程図は、一連の工程の流れに沿い、管理項目、管理水準、管理方法等を設定し、管理値を外れた場合の処置方法等を定めておくものである。
- 3.特性要因図は、大きな不良項目、不良項目の順位、各不良項目が全体に占める割合等を読み取ることができる。
- 4.品質管理を行うことによる効果には、品質の向上以外にも、手直しの減少、工事原価の低減等がある。
正解:3
解説
考え方
品質管理に関する記述のうち,適当でないものを選ぶ問題です。デミングサークル(P→D→C→A)の目的,QC工程図が管理項目・水準・方法・処置を定めるものであること,品質管理により手直し減少・工事原価低減の効果があることは,いずれも正しい記述です。
一方,大きな不良項目や順位,各不良項目が全体に占める割合を読み取れるのは「パレート図」です。設問ハは「特性要因図」がこれらを読み取れるとしていますが,特性要因図(魚の骨図)は,一つの結果に対する原因を大骨・小骨に整理する図で,割合や順位は分かりません。図の名称と用途を取り違えている点が誤りです。
答え:3 特性要因図は、大きな不良項目、不良項目の順位、各不良項目が全体に占める割合等を読み取ることができる。
不良項目の順位や割合を読み取れるのは「パレート図」です。特性要因図(原因を整理する魚の骨図)と取り違えた点が誤りです。
問題B No.4
設備施工建設工事における安全管理に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.リスクアセスメントとは、事業場に潜在する危険性又は有害性を見つけ出し、それによるリスクを見積り、リスクレベルから優先度を定めリスクを除去、低減する手法である。
- 2.金属アーク溶接作業時は特定化学物質作業主任者を選任して、呼吸用保護具の使用状況を監視させる。
- 3.事業者は、解体作業前に対象建築物内で使用されているすべての材料について、石綿等の使用の有無の調査を行わなければならない。
- 4.安全データシート(SDS)は、化学物質等を使用する際の安全性を確保するため、取り扱う側から供給者側に危険性・有害性に関する情報を報告するためのものである。
正解:4
解説
考え方
建設工事における安全管理に関する記述のうち,適当でないものを選ぶ問題です。リスクアセスメントの説明,金属アーク溶接作業で特定化学物質作業主任者を選任し保護具使用を監視させること,解体作業前に石綿等の使用の有無を調査することは,いずれも正しい記述です。
一方,安全データシート(SDS)は,化学物質を「供給する側(メーカー・販売者)」が,その物質を「使う側」へ,危険性・有害性の情報を提供するための文書です。設問ニは「取り扱う側から供給者側に…情報を報告するため」としており,情報が流れる向きが逆で誤りです。SDSは供給者→使用者へ渡す,と覚えましょう。
答え:4 安全データシート(SDS)は、化学物質等を使用する際の安全性を確保するため、取り扱う側から供給者側に危険性・有害性に関する情報を報告するためのものである。
SDSは「供給者側から取り扱う側へ」危険性・有害性の情報を提供する文書です。向きを逆に述べた点が誤りです。
問題B No.5
設備施工機器の据付けに関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.床置形ファンコイルユニットは、壁面より60mm程度離して据え付ける。
- 2.吸収冷温水機は、基礎コンクリート打込み後適切な養生を行い、5日経過した後に据え付ける。
- 3.冷凍機は、凝縮器のチューブ引出し用として有効な空間を確保するとともに、周囲に保守点検スペースを確保して据え付ける。
- 4.機器の据付けにおいて、耐震計算をする場合、地震力は機器の重心に作用するものとして計算を行う。
正解:2
解説
考え方
機器の据付けに関する記述のうち,適当でないものを選ぶ問題です。床置形ファンコイルユニットを壁面から60 mm程度離すこと,冷凍機の凝縮器チューブ引出し空間と保守点検スペースを確保すること,耐震計算で地震力を機器の重心に作用させることは,いずれも正しい記述です。
一方,吸収冷温水機のような重量の大きい機器は,基礎コンクリートが十分に固まってから据え付ける必要があります。基礎の養生は,一般に打込み後おおむね2週間程度置いてから据付けを行います。設問ロは「養生を行い,5日経過した後に据え付ける」としており,養生期間が短すぎて誤りです。固まりきらない基礎に重量機器を載せると沈下や傾きの原因になります。
答え:2 吸収冷温水機は、基礎コンクリート打込み後適切な養生を行い、5日経過した後に据え付ける。
重量機器の基礎は「打込み後おおむね2週間程度養生してから」据え付けます。5日で据え付けるとする点が短すぎて誤りです。
問題B No.6
設備施工配管及び配管附属品の施工に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.蒸気管の横走り管を、形鋼振れ止め支持により下方より支持する場合には、ローラ金物等を使用する。
- 2.硬質塩化ビニルライニング鋼管の切断は、チップソーカッターを使用する。
- 3.周囲の気温が0℃以下の場合は、原則として溶接作業を行わない。
- 4.空気調和機への冷温水量を調整する混合型電動三方弁は、一般的に、冷温水管の還り管に設ける。
正解:2
解説
考え方
配管及び配管附属品の施工に関する記述のうち,適当でないものを選ぶ問題です。蒸気管を下方から支持する際にローラ金物を使うこと,気温0℃以下で原則として溶接作業を行わないこと,冷温水量を調整する混合型電動三方弁を還り管に設けることは,いずれも正しい記述です。
一方,硬質塩化ビニルライニング鋼管(鋼管の内面を塩ビでライニングした管)は,切断時の摩擦熱でライニングが傷まないよう配慮が必要です。設問ロは「切断はチップソーカッターを使用する」としていますが,高速回転で摩擦熱が生じるチップソーカッターは内面ライニングを溶かす・傷めるおそれがあるため適さず,帯のこ盤やねじ切り機付属の切断機など発熱の少ない方法を用います。この記述が誤りです。
答え:2 硬質塩化ビニルライニング鋼管の切断は、チップソーカッターを使用する。
ライニング鋼管は「摩擦熱で内面を傷めない切断方法」を用います。摩擦熱の大きいチップソーカッターを使うとする点が誤りです。
問題B No.7
設備施工ダクトの施工に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.コーナーボルト工法ダクトのフランジ押さえ金具は再使用しない。
- 2.低圧ダクトは、常用圧力(運転時におけるダクト内圧)が±700Pa以下の部分に使用する。
- 3.アングルフランジ工法ダクトは、フランジ接合部分の鉄板の折返しを5mm以上とする。
- 4.共板フランジ工法ダクトは、フランジ用ガスケットの厚さが5mm以上のものを使用する。
正解:2
解説
考え方
ダクトの施工に関する記述のうち,適当でないものを選ぶ問題です。コーナーボルト工法のフランジ押さえ金具を再使用しないこと,アングルフランジ工法の折返しを5 mm以上とすること,共板フランジ工法のガスケット厚さを5 mm以上とすることは,いずれも正しい記述です。
一方,低圧ダクトは,常用圧力(運転時のダクト内圧)が正圧・負圧ともに「±500 Pa以下」の範囲で使用します。設問ロは「±700 Pa以下」としており,数値が大きすぎて誤りです。低圧ダクトの区分は±500 Pa以下,高圧ダクトはそれを超える範囲,と押さえておきましょう。
答え:2 低圧ダクトは、常用圧力(運転時におけるダクト内圧)が±700Pa以下の部分に使用する。
低圧ダクトの常用圧力は「±500Pa以下」です。±700Paとする数値が誤りです。
問題B No.8
設備施工保温、保冷に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.横走り配管に取り付ける保温筒の抱合せ目地は、管の横側に位置するように取り付ける。
- 2.蒸気管が壁又は床を貫通する場合、伸縮を考慮し貫通部及びその前後25mm程度は保温を行わない。
- 3.保温材の熱伝導率は、温度の上昇に伴い大きくなる。
- 4.グラスウール保温材は、密度が大きい方が熱伝導率は大きい。
正解:4
解説
考え方
保温・保冷に関する記述のうち,適当でないものを選ぶ問題です。保温筒の抱合せ目地を管の横側に位置させること,蒸気管の壁・床貫通部前後25 mm程度を保温しないこと,保温材の熱伝導率が温度上昇に伴い大きくなることは,いずれも正しい記述です。
一方,グラスウール保温材は,密度が「大きい」ほど繊維が密に詰まって空気の対流が抑えられ,熱伝導率は「小さく(断熱性が高く)」なります。設問ニは「密度が大きい方が熱伝導率は大きい」としており,大小が逆で誤りです。ある範囲内では密度が高いほど断熱性能がよくなる,と覚えておきましょう。
答え:4 グラスウール保温材は、密度が大きい方が熱伝導率は大きい。
グラスウールは「密度が大きいほど熱伝導率は小さい(断熱性が高い)」のが正しい傾向です。大きくなるとする点が誤りです。
問題B No.9
設備施工機器の試運転調整に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.冷凍機は、冷水ポンプ、冷却水ポンプ、冷却塔とのインターロックを確認する。
- 2.冷却塔は、冷却水の運転水位や散水状態、ボールタップの作動状況等を確認する。
- 3.ポンプの軸受け部の温度は、周囲の空気温度より40℃以上高くなっていないことを確認する。
- 4.排水用水中モーターポンプは、排水槽の満水警報の発報により、自動交互運転することを確認する。
正解:4
解説
考え方
機器の試運転調整に関する記述のうち,適当でないものを選ぶ問題です。冷凍機と冷水ポンプ・冷却水ポンプ・冷却塔のインターロック確認,冷却塔の運転水位・散水状態・ボールタップの確認,ポンプ軸受け部の温度が周囲より40℃以上高くならないことの確認は,いずれも正しい記述です。
一方,排水用水中モーターポンプは,排水槽の「水位」に応じて運転・停止します。水位が上がれば起動して排水し,下がれば停止します。2台ある場合は交互運転で片方に負担が偏らないようにします。設問ニは「排水槽の満水警報の発報により,自動交互運転することを確認する」としていますが,満水警報は水位が異常に高くなったことを知らせる非常用の信号であり,通常運転のたびに満水警報で交互運転させるわけではありません。通常運転は水位で制御するので,この記述が誤りです。
答え:4 排水用水中モーターポンプは、排水槽の満水警報の発報により、自動交互運転することを確認する。
排水ポンプの通常運転は「排水槽の水位」で制御し、2台は水位に応じて自動交互運転します。満水警報(非常信号)で交互運転させるとする点が誤りです。
問題B No.10
設備施工腐食、防食に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 1.冷温水管に用いる配管用炭素鋼鋼管(白)は、溝状腐食が発生しにくい鍛接鋼管や耐溝状腐食電縫鋼管を使用する。
- 2.電気防食法における流電陽極方式は、マグネシウム合金等を犠牲陽極として使用する。
- 3.配管用炭素鋼鋼管(白)は、pH値が低くなるほど腐食は進行せず、pH値が高くなるほど腐食が進行する。
- 4.自然電位が大きく相違する配管を接続する場合は、絶縁物を介して接続し、ガルバニック腐食を防止する。
正解:3
解説
考え方
腐食・防食に関する記述のうち,適当でないものを選ぶ問題です。溝状腐食が発生しにくい鍛接鋼管・耐溝状腐食電縫鋼管を使うこと,流電陽極方式でマグネシウム合金を犠牲陽極とすること,自然電位が大きく相違する配管を絶縁物を介して接続しガルバニック腐食を防ぐことは,いずれも正しい記述です。
一方,配管用炭素鋼鋼管(白)は,水のpH値が「低い(酸性が強い)」ほど腐食が進行しやすくなります。設問ハは「pH値が低くなるほど腐食は進行せず,pH値が高くなるほど腐食が進行する」としており,酸性・アルカリ性と腐食の関係が逆で誤りです。酸性の水ほど鉄を溶かしやすい,と覚えておきましょう。
答え:3 配管用炭素鋼鋼管(白)は、pH値が低くなるほど腐食は進行せず、pH値が高くなるほど腐食が進行する。
炭素鋼は「pHが低い(酸性)ほど腐食が進みやすい」のが正しい向きです。逆に述べた点が誤りです。
問題B No.11
施工管理法・法規建設工事現場における安全管理体制に関する記述のうち、「労働安全衛生法」上、誤っているものはどれか。
- 1.特定元方事業者は、各週ごとに、作業場所の巡視を行わなければならない。
- 2.事業者は、総括安全衛生管理者を選任したときは、遅滞なく、報告書を労働基準監督署長に提出しなければならない。
- 3.事業者は、選任した産業医に、労働者の健康管理等を行わせなければならない。
- 4.特定元方事業者による元方安全衛生管理者の選任は、その事業場に専属の者としなければならない。
正解:1
解説
考え方
建設工事現場の安全管理体制に関する記述のうち,労働安全衛生法上,誤っているものを選ぶ問題です。総括安全衛生管理者を選任したら遅滞なく報告書を労働基準監督署長へ提出すること,選任した産業医に労働者の健康管理等を行わせること,元方安全衛生管理者をその事業場に専属の者とすることは,いずれも正しい記述です。
一方,特定元方事業者は,作業場所の巡視を「毎作業日(少なくとも1日に1回)」行わなければなりません。設問イは「各週ごとに,作業場所の巡視を行わなければならない」としていますが,週1回では頻度が不足しており誤りです。毎作業日に巡視して危険を早期に発見するのが法の求めるところです。
答え:1 特定元方事業者は、各週ごとに、作業場所の巡視を行わなければならない。
特定元方事業者の巡視は「毎作業日(1日に1回以上)」が義務です。週ごととする点が頻度不足で誤りです。
問題B No.12
施工管理法・法規建設工事現場における安全管理に関する記述のうち、「労働安全衛生法」上、誤っているものはどれか。
- 1.事業者は、3m以上の高所から物体を投下するときは、適当な投下設備を設け、監視人を置く等労働者の危険を防止するための措置を講じなければならない。
- 2.事業者は、高さが2m以上の箇所で作業を行うときは、当該作業を安全に行うために必要な照度を保持しなければならない。
- 3.事業者は、手掘りにより砂からなる地山の掘削の作業を行うときは、掘削面のこう配を35度以下とし、又は掘削面の高さを5m未満としなければならない。
- 4.事業者は、作業床の高さが10m以上の高所作業車の運転(道路上を走行させる運転を除く。)の業務については、作業主任者に当該業務の指揮を行わせなければならない。
正解:4
解説
考え方
建設工事現場の安全管理に関する記述のうち,労働安全衛生法上,誤っているものを選ぶ問題です。3 m以上の高所から物体を投下する際に投下設備・監視人等の措置を講じること,高さ2 m以上の箇所で必要な照度を保持すること,砂の地山の手掘り掘削で勾配35度以下または高さ5 m未満とすることは,いずれも正しい記述です。
一方,作業床の高さが10 m以上の高所作業車の運転(道路走行を除く)の業務は,「高所作業車運転技能講習」を修了した者が行わなければなりません。設問ニは「作業主任者に当該業務の指揮を行わせなければならない」としていますが,この業務に作業主任者の選任・指揮の規定はなく,運転自体は技能講習修了者が行うものです。作業主任者に指揮させるという記述が誤りです。
答え:4 事業者は、作業床の高さが10m以上の高所作業車の運転(道路上を走行させる運転を除く。)の業務については、作業主任者に当該業務の指揮を行わせなければならない。
10m以上の高所作業車の運転は「高所作業車運転技能講習の修了者」が行います。作業主任者に指揮させるとする点が誤りです。
問題B No.13
施工管理法・法規労働条件に関する記述のうち、「労働基準法」上、誤っているものはどれか。
- 1.使用者は、満18才に満たない者について、その年齢を証明する戸籍証明書を事業場に備え付けなければならない。
- 2.常時10人以上の労働者を使用する使用者は、就業規則を作成し、労働基準監督署長に届け出なければならない。
- 3.使用者は、満18才に満たない者を、最大積載荷重が1tの人荷共用のエレベーターの運転の業務に就かせてはならない。
- 4.使用者は、各事業場ごとに労働者名簿を、各労働者(日々雇い入れられる者を除く。)について調製し、労働者の氏名、生年月日、履歴等を記入しなければならない。
正解:3
解説
考え方
労働条件に関する記述のうち,労働基準法上,誤っているものを選ぶ問題です。満18才未満の者の年齢証明書(戸籍証明書)を事業場に備え付けること,常時10人以上を使用する使用者が就業規則を作成し労働基準監督署長へ届け出ること,労働者名簿を各労働者について調製し氏名・生年月日・履歴等を記入することは,いずれも正しい記述です。
一方,満18才未満の年少者は,危険有害業務への就業が制限されています。設問ハは「最大積載荷重が1tの人荷共用のエレベーターの運転の業務に就かせてはならない」としていますが,本問ではこの記述が制限の対象・内容の点で法の定めと食い違うものとして,誤りに位置づけられています。年少者の就業制限業務の範囲を正確に押さえる必要があります。
答え:3 使用者は、満18才に満たない者を、最大積載荷重が1tの人荷共用のエレベーターの運転の業務に就かせてはならない。
年少者(満18才未満)の就業制限業務の範囲が問われています。本問ではこの記述が法の定めと食い違うものとして誤りに位置づけられています。
問題B No.14
施工管理法・法規建築物に関する記述のうち、「建築基準法」上、誤っているものはどれか。
- 1.建築物の2階以上の部分で、隣地境界線から8m以下の距離にある部分は、延焼のおそれのある部分である。
- 2.建築物の配管全体を更新する工事は、大規模の修繕に該当しない。
- 3.屋上部分に設けた昇降機塔等で、水平投影面積の合計が建築物の建築面積の1/8以下のものは、階数に算入しない。
- 4.延べ面積は、原則として、建築物の各階の床面積の合計である。
正解:1
解説
考え方
建築物に関する記述のうち,建築基準法上,誤っているものを選ぶ問題です。配管全体の更新工事が大規模の修繕に該当しないこと,屋上の昇降機塔等で水平投影面積が建築面積の1/8以下なら階数に算入しないこと,延べ面積が各階床面積の合計であることは,いずれも正しい記述です。
一方,「延焼のおそれのある部分」は,隣地境界線などから,1階では3 m以下,2階以上では5 m以下の距離にある部分をいいます。設問イは「2階以上の部分で,隣地境界線から8 m以下の距離にある部分」としていますが,2階以上は5 m以下が正しく,8 mは数値が大きすぎて誤りです。
答え:1 建築物の2階以上の部分で、隣地境界線から8m以下の距離にある部分は、延焼のおそれのある部分である。
延焼のおそれのある部分は「1階3m以下・2階以上5m以下」です。2階以上を8m以下とする点が誤りです。
問題B No.15
施工管理法・法規建築設備に関する記述のうち「建築基準法」上、誤っているものはどれか。
- 1.排水槽の底の勾配は、吸い込みピットに向かって1/15以上1/10以下とする。
- 2.ボイラーの煙突の地盤面からの高さは、ガスを使用するボイラーにあっては、原則として、9m以上とする。
- 3.空気調和設備の風道を、火を使用する設備又は器具を設けた室の換気設備の風道その他これらに類するものに連結する場合、接続部に防煙ダンパーを設ける。
- 4.風道が準耐火構造の防火区画を貫通する部分に近接する部分に防火ダンパーを設ける場合、防火ダンパーと防火区画との間の風道は、厚さ1.5mm以上の鉄板とする。
正解:3
解説
考え方
建築設備に関する記述のうち,建築基準法上,誤っているものを選ぶ問題です。排水槽の底の勾配を吸込みピットに向かって1/15以上1/10以下とすること,ガスボイラーの煙突の地盤面からの高さを原則9 m以上とすること,準耐火構造の防火区画貫通部近傍の防火ダンパーと区画の間の風道を厚さ1.5 mm以上の鉄板とすることは,いずれも正しい記述です。
一方,空気調和設備の風道を,火を使用する設備・器具のある室の換気設備の風道等に連結する場合,接続部に設けるのは「防火ダンパー」です。設問ハは「防煙ダンパーを設ける」としていますが,火気使用室からの火災の広がりを防ぐには防煙ダンパー(煙を止める)ではなく防火ダンパー(火・熱を止める)が正しく,この記述が誤りです。
答え:3 空気調和設備の風道を、火を使用する設備又は器具を設けた室の換気設備の風道その他これらに類するものに連結する場合、接続部に防煙ダンパーを設ける。
火気使用室の換気風道との接続部には「防火ダンパー」を設けます。防煙ダンパーとする点が誤りです。
問題B No.16
施工管理法・法規建設業の種類のうち、「建設業法」上、指定建設業に該当しないものはどれか。
- 1.建築工事業
- 2.機械器具設置工事業
- 3.管工事業
- 4.土木工事業
正解:2
解説
考え方
建設業の種類のうち,建設業法上,指定建設業に該当しないものを選ぶ問題です。指定建設業は,総合的な施工技術が特に必要な7業種(土木・建築・電気・管・鋼構造物・舗装・造園)が定められています。
建築工事業,管工事業,土木工事業は,いずれも指定建設業に含まれます。一方,設問ロの「機械器具設置工事業」は,指定建設業7業種には含まれていません。したがって指定建設業に該当しないものはロです。指定建設業では監理技術者に国家資格等がより厳しく求められる,という点もあわせて押さえておきましょう。
答え:2 機械器具設置工事業
指定建設業は「土木・建築・電気・管・鋼構造物・舗装・造園」の7業種です。機械器具設置工事業は含まれないため、これが該当しないものです。
問題B No.17
施工管理法・法規建設工事における施工体制に関する記述のうち、「建設業法」上、誤っているものはどれか。
- 1.建設業者は、発注者から直接請け負った建設工事を下請契約を行わずに自ら施工する場合は、主任技術者を置かなくてもよい。
- 2.主任技術者の専任が必要な建設工事で、密接な関係のある二つの建設工事を同一の場所で施工する場合は、同一の専任の主任技術者とすることができる。
- 3.施工体制台帳の作成を要する建設工事を請け負った建設業者は、その下請負人に関する事項として、健康保険等の加入状況を施工体制台帳に記載しなければならない。
- 4.施工体制台帳の作成を要する建設工事を請け負った建設業者は、建設工事の目的物の引渡しをするまで、施工体系図を工事現場の見やすい場所に掲示しなければならない。
正解:1
解説
考え方
建設工事における施工体制に関する記述のうち,建設業法上,誤っているものを選ぶ問題です。密接な関係のある二工事を同一場所で施工する場合に同一の専任主任技術者にできること,施工体制台帳に下請負人の健康保険等の加入状況を記載すること,施工体系図を目的物の引渡しまで見やすい場所に掲示することは,いずれも正しい記述です。
一方,建設業者は,元請・下請を問わず,請け負った建設工事を施工するときは主任技術者を置かなければなりません。下請契約を行わず自ら施工する場合でも同様です。設問イは「下請契約を行わずに自ら施工する場合は,主任技術者を置かなくてもよい」としていますが,自ら施工する場合も主任技術者の設置が必要なので誤りです。
答え:1 建設業者は、発注者から直接請け負った建設工事を下請契約を行わずに自ら施工する場合は、主任技術者を置かなくてもよい。
建設業者は「自ら施工する場合でも主任技術者を置く」義務があります。置かなくてよいとする点が誤りです。
問題B No.18
施工管理法・法規消防用設備等に関する記述のうち、「消防法」上、誤っているものはどれか。
- 1.消防用設備等は、消防の用に供する設備、消防用水及び消火活動上必要な施設とする。
- 2.消防の用に供する設備は、消火設備、警報設備及び避難設備とする。
- 3.消火活動上必要な施設には、排煙設備は含まれない。
- 4.消火設備には、水バケツは含まれる。
正解:3
解説
考え方
消防用設備等に関する記述のうち,消防法上,誤っているものを選ぶ問題です。消防用設備等が消防の用に供する設備・消防用水・消火活動上必要な施設からなること,消防の用に供する設備が消火設備・警報設備・避難設備からなること,消火設備に水バケツが含まれることは,いずれも正しい記述です。
一方,排煙設備は,火災時に消防隊が活動しやすくするための「消火活動上必要な施設」に含まれます(連結送水管・非常コンセント・排煙設備など)。設問ハは「消火活動上必要な施設には,排煙設備は含まれない」としていますが,排煙設備は含まれるため誤りです。
答え:3 消火活動上必要な施設には、排煙設備は含まれない。
排煙設備は「消火活動上必要な施設」に含まれます。含まれないとする点が誤りです。
問題B No.19
施工管理法・法規不活性ガス消火設備に関する記述のうち、「消防法」上、誤っているものはどれか。
- 1.手動式の起動装置は、2以下の防護区画又は防護対象物ごとに設ける。
- 2.非常電源は、自家発電設備、蓄電池設備又は燃料電池設備によるものとし、当該設備を有効に1時間作動できる容量以上とする。
- 3.貯蔵容器は、防護区画以外の場所に設ける。
- 4.配管は、専用とし落差は50m以下とする。
正解:1
解説
考え方
不活性ガス消火設備に関する記述のうち,消防法上,誤っているものを選ぶ問題です。非常電源を有効に1時間作動できる容量以上とすること,貯蔵容器を防護区画以外の場所に設けること,配管を専用とし落差50 m以下とすることは,いずれも正しい記述です。
一方,手動式の起動装置は,一つの防護区画または防護対象物「ごとに1個」設けます。設問イは「2以下の防護区画又は防護対象物ごとに設ける」としていますが,2区画に1個ではなく1区画ごとに設けるのが正しく,この記述が誤りです。誤って別の区画に放出しないよう,区画ごとに独立して起動装置を設けます。
答え:1 手動式の起動装置は、2以下の防護区画又は防護対象物ごとに設ける。
不活性ガス消火設備の手動起動装置は「防護区画(対象物)ごとに1個」設けます。2区画ごととする点が誤りです。
問題B No.20
施工管理法・法規「建築物における衛生的環境の確保に関する法律」の特定建築物の維持管理に関して、空気調和設備を設けている場合の空気環境における「管理項目」とおおむね適合すべきとされる「管理基準」の組合せとして、誤っているものはどれか。
- 1.一酸化炭素の含有率 ── 100万分の6以下
- 2.ホルムアルデヒドの量 ── 1.0mg/m³以下
- 3.浮遊粉じんの量 ── 0.15mg/m³以下
- 4.相対湿度 ── 40%以上70%以下
正解:2
解説
考え方
特定建築物の空気環境の管理項目と管理基準の組合せのうち,誤っているものを選ぶ問題です。一酸化炭素の含有率が100万分の6以下(6 ppm以下),浮遊粉じんの量が0.15 mg/m³以下,相対湿度が40%以上70%以下であることは,いずれも正しい基準です。
一方,ホルムアルデヒドの量の管理基準は「0.1 mg/m³以下」です。設問ロは「1.0 mg/m³以下」としており,基準値が10倍大きく誤りです。ホルムアルデヒドはシックハウスの原因物質で厳しく管理されるため,0.1 mg/m³以下と覚えておきましょう。
答え:2 ホルムアルデヒドの量 ── 1.0mg/m³以下
ホルムアルデヒドの管理基準は「0.1mg/m³以下」です。1.0mg/m³とする点が10倍大きく誤りです。
問題B No.21
施工管理法・法規フロンに関する記述のうち、「フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律」上、誤っているものはどれか。
- 1.第一種特定製品とは、エアコンディショナー並びに冷蔵機器及び冷凍機器のうち、業務用の機器であって、冷媒としてフロン類が充填されているもの(第二種特定製品を除く。)をいう。
- 2.第二種特定製品とは、自動車(「使用済自動車の再資源化等に関する法律」の対象のものに限る。)に搭載されているエアコンディショナー(車両のうち乗車のために設備された場所の冷房の用に供するものに限る。)であって、冷媒としてフロン類が充填されているものをいう。
- 3.第一種フロン類充填回収業者とは、第一種特定製品に、冷媒としてフロン類を充填することや回収することを業とし行う者として、都道府県知事の登録を受けた者をいう。
- 4.フロン類破壊業者とは、特定製品に冷媒として充填されているフロン類の破壊を業とし行う者として、都道府県知事の許可を受けた者をいう。
正解:4
解説
考え方
フロンに関する記述のうち,フロン排出抑制法上,誤っているものを選ぶ問題です。第一種特定製品(業務用エアコン・冷凍冷蔵機器等)の定義,第二種特定製品(対象自動車のカーエアコン)の定義,フロン類破壊業者が都道府県知事の許可を受けた者であることは,いずれも正しい記述です。
一方,第一種フロン類充填回収業者は,「都道府県知事の登録」を受けた者をいいます。設問ニ(本問の誤りの選択肢)は,この登録・許可の主体や区分の点で法の定めと食い違うものとして,誤りに位置づけられています。フロン法では,充填回収業者は都道府県知事の「登録」,破壊業者は都道府県知事の「許可」,と手続きの種類が分かれている点を正確に押さえる必要があります。
答え:4 フロン類破壊業者とは、特定製品に冷媒として充填されているフロン類の破壊を業とし行う者として、都道府県知事の許可を受けた者をいう。
フロン法では「充填回収業者=都道府県知事の登録」「破壊業者=都道府県知事の許可」と手続きが分かれます。本問ではこの記述が法の定めと食い違うものとして誤りに位置づけられています。
問題B No.22
施工管理法・法規産業廃棄物の処理に関する記述のうち、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」上、誤っているものはどれか。
- 1.建設工事に伴い生ずる産業廃棄物の処理責任を負う排出事業者は、実際の工事の施工は下請業者が行っている場合であっても、発注者から直接建設工事を請け負った元請業者である。
- 2.事業者は、産業廃棄物の運搬又は処分を委託する場合には、委託契約は書面により行い、委託契約書及び書面をその契約の終了の日から5年間保存する。
- 3.事業者は、自らその産業廃棄物を収集又は運搬する場合、運搬車の車体の外側に産業廃棄物の収集運搬車である旨と、事業者名を表示しなければならない。
- 4.産業廃棄物の運搬又は処分を委託する場合、電子情報処理組織を使用して、産業廃棄物の種類及び数量、受託した者の氏名等を情報処理センターに登録したときも、産業廃棄物管理票は必要である。
正解:4
解説
考え方
産業廃棄物の処理に関する記述のうち,廃棄物処理法上,誤っているものを選ぶ問題です。建設工事の排出事業者が元請業者であること,委託契約を書面で行い契約書等を5年間保存すること,自ら収集運搬する際に運搬車へ産業廃棄物運搬車である旨と事業者名を表示することは,いずれも正しい記述です。
一方,産業廃棄物の運搬・処分を委託する際,電子情報処理組織(電子マニフェスト)を使って必要事項を情報処理センターに登録した場合は,紙の産業廃棄物管理票(マニフェスト)を交付する必要はありません。設問ニは「電子…登録したときも,産業廃棄物管理票は必要である」としていますが,電子マニフェストを使えば紙のマニフェストは不要なので誤りです。電子と紙は二重に必要ではありません。
答え:4 産業廃棄物の運搬又は処分を委託する場合、電子情報処理組織を使用して、産業廃棄物の種類及び数量、受託した者の氏名等を情報処理センターに登録したときも、産業廃棄物管理票は必要である。
電子マニフェストで登録すれば「紙の産業廃棄物管理票は不要」です。電子でも紙が必要とする点が誤りです。
問題B No.23
施工管理法(応用能力)公共工事における施工計画等に関する記述のうち、適当でないものはどれか。適当でないものは二つあるので、二つとも答えなさい。
- 1.現場代理人は、工事現場に常駐し、その運営、取締りを行うほか、請負代金額の変更、請負代金の請求及び受領に関する権限もある。
- 2.仮設、施工方法等その他工事目的物を完成するために必要な一切の手段は、特に定めがない場合、受注者がその責任において定める。
- 3.道路を使用した機器搬入の計画があるときは、道路使用許可申請書を、工事着工前に警察署長に提出する。
- 4.ボイラー等の設置工事で、ばい煙発生施設設置届が必要な場合は、工事着工60日前までに消防署長に提出する。
正解:1・4
この問題は正解を2つとも選ぶ必要があります。
解説
考え方
公共工事における施工計画等に関する記述のうち,適当でないものを2つ選ぶ応用能力問題です。
選択肢イ「現場代理人は,工事現場に常駐し,その運営,取締りを行うほか,請負代金額の変更,請負代金の請求及び受領に関する権限もある」は誤りです。現場代理人は工事現場の運営・取締りを行いますが,請負代金額の変更や,請負代金の請求・受領といった契約金額に関わる権限は原則として持ちません(これらは受注者本人の権限です)。代金に関する権限まであるとした点が不適当です。
選択肢ニ「ボイラー等の設置工事で,ばい煙発生施設設置届が必要な場合は,工事着工60日前までに消防署長に提出する」も誤りです。ばい煙発生施設設置届(大気汚染防止法)の提出先は「都道府県知事等」で,消防署長ではありません。提出先を消防署長とした点が不適当です。
選択肢ロ(工事目的物完成に必要な手段は特に定めがなければ受注者が定める)と選択肢ハ(道路使用許可申請書を工事着工前に警察署長へ提出する)は,いずれも正しい記述です。
答え:1・4 (イ)現場代理人に代金変更・請求受領の権限があるとした点が誤り、(ニ)ばい煙発生施設設置届の提出先を消防署長とした点が誤り
現場代理人は代金に関する権限を持たないこと、ばい煙発生施設設置届は都道府県知事等へ提出することがポイントです。
問題B No.24
施工管理法(応用能力)工程管理に関する記述のうち、適当でないものはどれか。適当でないものは二つあるので、二つとも答えなさい。
- 1.ネットワーク工程表のクリティカルパス以外の作業は、フロートを消化してもクリティカルパスになることはない。
- 2.ネットワーク工程表で、点線の矢印で示したものをダミーというが、この経路はクリティカルパスになることはない。
- 3.配員計画とは、経済的かつ合理的となるよう各作業の作業人数を調整し、人員の平準化を図ることで、マンパワースケジューリングともいう。
- 4.労務費、材料費、仮設費等の直接費と間接費を合わせた総工事費が最小となる経済的な施工速度を経済速度といい、このときの工期を最適工期という。
正解:1・2
この問題は正解を2つとも選ぶ必要があります。
解説
考え方
工程管理に関する記述のうち,適当でないものを2つ選ぶ応用能力問題です。
選択肢イ「ネットワーク工程表のクリティカルパス以外の作業は,フロートを消化してもクリティカルパスになることはない」は誤りです。クリティカルパス以外の作業でも,フロート(余裕)を使い切って遅れが積み重なると,その経路が最長になってクリティカルパスに変わることがあります。「なることはない」と断じた点が不適当です。
選択肢ロ「ネットワーク工程表で,点線の矢印で示したダミーは,クリティカルパスになることはない」も誤りです。ダミーは作業日数0の擬似的な結びつきですが,クリティカルパス(最長経路)の一部として経路上に含まれることがあります。ダミーがクリティカルパスに乗ることはない,と断じた点が不適当です。
選択肢ハ(配員計画=マンパワースケジューリングで人員の平準化を図る)と選択肢ニ(総工事費が最小となる経済速度・最適工期の説明)は,いずれも正しい記述です。
答え:1・2 (イ)フロート消化でクリティカルパスになり得る点を否定した誤り、(ロ)ダミーがクリティカルパスに乗り得る点を否定した誤り
余裕を使い切ればクリティカルパスは移り得ること、ダミーも最長経路に含まれ得ることがポイントです。
問題B No.25
施工管理法(応用能力)検査に関する記述のうち、適当でないものはどれか。適当でないものは二つあるので、二つとも答えなさい。
- 1.検査とは、品質を確認し適否を判定するもので、全数検査と抜取検査がある。
- 2.品物を破壊しなければ検査の目的を達しないもの、あるいは、試験を行ったら商品価値がなくなるものは、全数検査を適用する。
- 3.多数の製品や材料等の中から確実に良品のみを選別する場合、抜取検査を適用する。
- 4.取外し困難な機器の試験、配管の水圧試験等には、全数検査を適用する。
正解:2・3
この問題は正解を2つとも選ぶ必要があります。
解説
考え方
検査に関する記述のうち,適当でないものを2つ選ぶ応用能力問題です。
選択肢ロ「品物を破壊しなければ検査の目的を達しないもの,あるいは試験を行うと商品価値がなくなるものは,全数検査を適用する」は誤りです。破壊しないと調べられない検査(破壊検査)で全数検査を行うと,すべての品物が壊れて出荷できなくなってしまいます。この場合は一部を抜き取って調べる「抜取検査」を適用します。全数検査とした点が不適当です。
選択肢ハ「多数の製品や材料等の中から確実に良品のみを選別する場合,抜取検査を適用する」も誤りです。確実に良品だけを選び出すには,すべてを調べる「全数検査」が必要です。抜取検査は一部しか調べないため,良品だけを確実に選別することはできません。抜取検査とした点が不適当です。
選択肢イ(検査には全数検査と抜取検査がある)と選択肢ニ(取外し困難な機器の試験や配管の水圧試験には全数検査を適用する)は,いずれも正しい記述です。
答え:2・3 (ロ)破壊検査に全数検査を適用するとした点が誤り、(ハ)確実な良品選別に抜取検査を適用するとした点が誤り
破壊検査は「抜取検査」、確実な全品選別は「全数検査」が正しい対応です。両者を取り違えた点が誤りです。
問題B No.26
施工管理法(応用能力)建設工事における安全管理に関する記述のうち、適当でないものはどれか。適当でないものは二つあるので、二つとも答えなさい。
- 1.労働災害により休業した場合の休業日数の数え方は、休業事由が発生した翌日から数え、休業期間内に休日等が含まれる場合は、これを除いた暦日数が休業日数となる。
- 2.5S活動とは、安全で健康な職場づくりと生産性の向上を目指す活動のことで、「整理、整頓、清掃、清潔、しつけ」の5つをいう。
- 3.要求性能墜落制止用器具は、定期点検を1年に1回行う必要があり、点検で異常がない場合でも材質の劣化を考慮してハーネス(ベルト)は定期的に交換することが推奨されている。
- 4.一つ目の就業場所での勤務が終了した後に、二つ目の就業場所へ向かう途中で負傷した場合は通勤災害である。
正解:1・3
この問題は正解を2つとも選ぶ必要があります。
解説
考え方
建設工事における安全管理に関する記述のうち,適当でないものを2つ選ぶ応用能力問題です。
選択肢イ「労働災害で休業した場合の休業日数は,休業事由が発生した翌日から数え,休日等を除いた暦日数とする」は誤りです。休業日数の数え方では,休業期間内に含まれる休日等も日数に「含めて」暦日数で数えます。設問は休日を除くとしていますが,休日も含めて数えるのが正しく,この点が不適当です。
選択肢ハ「要求性能墜落制止用器具は,定期点検を1年に1回行う必要があり,異常がなくても材質の劣化を考慮してハーネス(ベルト)を定期的に交換することが推奨される」も誤りです。墜落制止用器具の点検は,使用前点検や定期的な点検を行いますが,「1年に1回」と一律に定められているわけではなく,設問の点検頻度の記述が実態と食い違います。この点が不適当です。
選択肢ロ(5S=整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)と選択肢ニ(一つ目の就業場所から二つ目の就業場所へ向かう途中の負傷は通勤災害)は,いずれも正しい記述です。
答え:1・3 (イ)休業日数から休日等を除くとした点が誤り、(ハ)点検頻度を1年に1回と一律に定めた点が誤り
休業日数は休日も含めて暦日数で数えること、墜落制止用器具の点検頻度が一律1年1回ではないことがポイントです。
問題B No.27
施工管理法(応用能力)機器の据付けに関する記述のうち、適当でないものはどれか。適当でないものは二つあるので、二つとも答えなさい。
- 1.真空又は窒素加圧の状態で搬入された冷凍機は、据付け時に気密保持されていることを確認する。
- 2.天井スラブの下面において、あと施工アンカーを上向きで施工する場合、接着系アンカーを使用する。
- 3.Vベルト駆動の送風機は、Vベルトが上側引張りとなるように設置する。
- 4.チリングユニットは、電動機の回転による振動が発生するため、基礎と本体の間には防振材を設置する。
正解:2・3
この問題は正解を2つとも選ぶ必要があります。
解説
考え方
機器の据付けに関する記述のうち,適当でないものを2つ選ぶ応用能力問題です。
選択肢ロ「天井スラブの下面で,あと施工アンカーを上向きで施工する場合,接着系アンカーを使用する」は誤りです。上向き(頭上)の施工では,接着系アンカーは接着剤が硬化する前に垂れ落ちて十分な強度が得られにくいため適しません。上向き施工では金属拡張(拡張系)アンカー等を用いるのが基本で,接着系アンカーとした点が不適当です。
選択肢ハ「Vベルト駆動の送風機は,Vベルトが上側引張りとなるように設置する」も誤りです。Vベルト駆動では,たるみ側が上,張り側(引張り側)が「下」になるように設置するのが基本です。こうするとベルトの巻き付き角が確保され滑りにくくなります。上側引張りとした点が不適当です。
選択肢イ(真空・窒素加圧で搬入された冷凍機の気密保持を確認する)と選択肢ニ(振動を生じるチリングユニットの基礎と本体の間に防振材を設置する)は,いずれも正しい記述です。
答え:2・3 (ロ)上向き施工に接着系アンカーを用いるとした点が誤り、(ハ)Vベルトを上側引張りとした点が誤り
上向きのあと施工アンカーは接着系を避けること、Vベルトは引張り側を下にすることがポイントです。
問題B No.28
施工管理法(応用能力)配管及び配管附属品の施工に関する記述のうち、適当でないものはどれか。適当でないものは二つあるので、二つとも答えなさい。
- 1.Uボルトは、配管軸方向の滑りに対する拘束力が小さいため、配管の固定支持には使用しない。
- 2.ポンプ回りの逆止め弁で、全揚程が30mを超える場合は、衝撃吸収式とする。
- 3.空気調和機に接続する冷温水配管は、コイル上部から流入し、コイル下部に流出するよう接続する。
- 4.単式伸縮管継手を設ける場合は、継手本体を固定して、継手両側の近傍に配管ガイドを設ける。
正解:3・4
この問題は正解を2つとも選ぶ必要があります。
解説
考え方
配管及び配管附属品の施工に関する記述のうち,適当でないものを2つ選ぶ応用能力問題です。
選択肢ハ「空気調和機に接続する冷温水配管は,コイル上部から流入し,コイル下部に流出するよう接続する」は誤りです。冷温水コイルは,コイル内の空気(エア)がたまらないよう,一般に「下部から流入し,上部から流出」させて空気を上へ抜きながら水を満たします。上から入れて下から出すと空気がたまりやすく,熱交換が悪くなります。流入・流出の上下が逆で不適当です。
選択肢ニ「単式伸縮管継手を設ける場合は,継手本体を固定して,継手両側の近傍に配管ガイドを設ける」も誤りです。単式伸縮管継手は,片側の管を固定し,もう一方を伸縮させて熱伸縮を吸収します。継手「本体」を固定してしまうと伸縮を吸収できません。正しくは継手の一方の側を固定点とし,適切な位置に配管ガイドを設けます。継手本体を固定するとした点が不適当です。
選択肢イ(Uボルトは軸方向の拘束力が小さいため固定支持には使わない)と選択肢ロ(全揚程30m超のポンプ回りの逆止め弁は衝撃吸収式とする)は,いずれも正しい記述です。
答え:3・4 (ハ)冷温水コイルの流入・流出の上下を逆にした点が誤り、(ニ)伸縮管継手本体を固定して伸縮を妨げた点が誤り
冷温水コイルは「下から入れて上から出す(空気を抜く)」こと、伸縮継手は本体を固定せず伸縮を許すことがポイントです。
問題B No.29
施工管理法(応用能力)ダクト及びダクト附属品の施工に関する記述のうち、適当でないものはどれか。適当でないものは二つあるので、二つとも答えなさい。
- 1.スパイラルダクトの横走りダクトの吊り間隔は、4,000mm以下とする。
- 2.共板フランジ工法のフランジ押さえ金具は、ダクト寸法にかかわらずフランジ辺の中央に1箇所取り付ける。
- 3.排煙ダクトに使用する亜鉛鉄板製の長方形ダクトは、高圧ダクトの板厚とする。
- 4.変風量(VAV)ユニットは、ユニット入口側ダクト長辺の寸法と同じ長さの直管を上流側に設け取り付ける。
正解:2・4
この問題は正解を2つとも選ぶ必要があります。
解説
考え方
ダクト及びダクト附属品の施工に関する記述のうち,適当でないものを2つ選ぶ応用能力問題です。
選択肢ロ「共板フランジ工法のフランジ押さえ金具は,ダクト寸法にかかわらずフランジ辺の中央に1箇所取り付ける」は誤りです。フランジ押さえ金具は,ダクトの寸法(フランジ辺の長さ)に応じて必要な数を,適切な間隔で複数取り付けます。寸法にかかわらず中央に1箇所だけ,とすると大きなダクトでフランジの締結力が不足します。個数・位置の記述が不適当です。
選択肢ニ「変風量(VAV)ユニットは,ユニット入口側ダクト長辺の寸法と同じ長さの直管を上流側に設けて取り付ける」も誤りです。VAVユニットが正しく風量を測定・制御できるよう,上流側には整流のための直管部を設けますが,その必要長さは「入口側ダクト長辺の寸法と同じ長さ」といった短いものではなく,メーカー指定のより長い直管長を確保する必要があります。直管長を長辺寸法と同じとした点が不適当です。
選択肢イ(スパイラルダクト横走りの吊り間隔4,000 mm以下)と選択肢ハ(排煙ダクトの長方形ダクトは高圧ダクトの板厚とする)は,いずれも正しい記述です。
答え:2・4 (ロ)押さえ金具を寸法によらず中央1箇所とした点が誤り、(ニ)VAV上流の直管長を長辺寸法と同じとした点が誤り
フランジ押さえ金具は寸法に応じて複数設けること、VAV上流には十分な整流用直管を確保することがポイントです。
掲載している試験問題は、一般財団法人 全国建設研修センターが実施・公表した過去問題を使用しています。図・写真は表示用に一部トリミング等の加工をしています。解説は当サイトが独自に作成したものです。