令和3年度 1級管工事施工管理技術検定 第一次検定の問題と解説【全73問】

全問題を正答・解説付きで掲載しています。

この試験は選択解答制です。問題A No.1〜14は必須、No.15〜37から12問、No.38〜44は必須、問題B No.1〜9は必須、No.10〜21から10問、No.22〜29は必須(応用能力問題・各問とも正解を2つ選ぶ)で解答します。

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問題A No.1

機械工学等(原論・電気・建築)

日射に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.大気の透過率は、主に大気中に含まれる二酸化炭素の量に影響される。
  • 2.日射のエネルギーは、紫外線部よりも赤外線部及び可視線部に多く含まれている。
  • 3.天空日射とは、大気成分により散乱、反射して天空の全方向から届く太陽放射をいう。
  • 4.日射の影響を温度に換算し、外気温度に加えて等価な温度にしたものを相当外気温度という。

正解:1

解説

考え方

日射に関する記述のうち,適当でないものを選びます。日射のエネルギーが紫外線部よりも赤外線部・可視線部に多く含まれること,天空日射が大気成分による散乱・反射で天空の全方向から届く放射であること,相当外気温度が日射の影響を温度に換算して外気温度に加えた等価な温度であることは,いずれも正しい記述です。

一方,大気の透過率(太陽放射がどれだけ地表まで届くか)は,主に大気中の水蒸気や塵埃(ちり)の量によって変わります。水蒸気や塵埃が多いほど日射が吸収・散乱されて透過率は下がります。設問イは「主に二酸化炭素の量に影響される」としており,主な要因の取り違えで誤りです。

答え:1 大気の透過率は、主に大気中に含まれる二酸化炭素の量に影響される。

大気の透過率は「水蒸気や塵埃の量」で主に決まる,という点を押さえましょう。二酸化炭素を主因とした選択肢が引っかけです。

問題A No.2

機械工学等(原論・電気・建築)

温熱環境に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.予想平均申告(PMV)とは、人体の熱的中立に近い状態の温冷感を予測する指標である。
  • 2.met(メット)とは、人体の代謝量を示す指標であり、椅座安静状態の代謝量1metは、単位体表面積当たり100Wである。
  • 3.clo(クロ)は、衣服の断熱性を示す単位で、1cloは約0.155m²・℃/Wである。
  • 4.人体は周囲空間との間で対流と放射による熱交換を行っており、これと同じ量の熱を交換する均一温度の閉鎖空間の温度を作用温度(OT)という。

正解:2

解説

考え方

温熱環境に関する記述を確認します。PMVが人体の熱的中立に近い状態の温冷感を予測する指標であること,cloが衣服の断熱性の単位で1cloが約0.155 m²・℃/Wであること,作用温度(OT)が対流と放射による熱交換と同じ量の熱を交換する均一温度の空間温度であることは,いずれも正しい記述です。

一方,met(メット)は人体の代謝量を示す指標で,椅座安静状態の代謝量1metは,単位体表面積あたり約58 W/m²です。設問ロは「1metは単位体表面積当たり100W」としており,数値が大きすぎて誤りです。正しくは約58 W/m²です。

答え:2 met(メット)とは、人体の代謝量を示す指標であり、椅座安静状態の代謝量1metは、単位体表面積当たり100Wである。

「1met=約58 W/m²(単位体表面積あたり)」と覚えましょう。数値を100Wとずらした選択肢が誤りです。

問題A No.3

機械工学等(原論・電気・建築)

室内の空気環境に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.空気中の二酸化炭素濃度が20%程度以上になると、人体に致命的な影響を与える。
  • 2.空気中の一酸化炭素濃度が2%になると、20分程度で人体に頭痛、目まいが生じる。
  • 3.燃焼において、酸素濃度が19%に低下すると、不完全燃焼により急速に一酸化炭素が発生する。
  • 4.人体からの二酸化炭素発生量は、その人の作業状態によって変化し、代謝量が多くなると増加する。

正解:2

解説

考え方

室内の空気環境に関する記述を確認します。二酸化炭素濃度が20%程度以上で人体に致命的な影響を与えること,酸素濃度が19%に低下すると不完全燃焼で急速に一酸化炭素が発生すること,人体からの二酸化炭素発生量が作業状態(代謝量)で増えることは,いずれも正しい記述です。

一方,一酸化炭素(CO)は毒性が非常に強く,濃度0.2%(2,000 ppm)程度でも短時間で頭痛・めまいなどの中毒症状が生じ,2%にもなれば短時間で死に至る猛毒です。設問ロは「一酸化炭素濃度が2%になると,20分程度で頭痛,目まいが生じる」としていますが,2%は頭痛・めまい程度ではすまない致死的濃度で,濃度と症状の対応が実態と大きくずれており誤りです。

答え:2 空気中の一酸化炭素濃度が2%になると、20分程度で人体に頭痛、目まいが生じる。

一酸化炭素は「わずか0.2%程度でも危険,2%は短時間で致命的」という強い毒性を押さえましょう。2%を軽い症状のように書いた選択肢が誤りです。

問題A No.4

機械工学等(原論・電気・建築)

流体に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.ニュートン流体では、摩擦応力は境界面と垂直方向の速度勾配に動粘性係数を乗じたものとなる。
  • 2.空気の粘性係数は、一定の圧力のもとでは、温度の上昇とともに大きくなる。
  • 3.レイノルズ数は、流体に作用する慣性力と粘性力の比で表される無次元数で、流体の平均流速に比例する。
  • 4.任意の点の速度、圧力等のすべての状態が時間的に変化しない流れを定常流という。

正解:1

解説

考え方

流体に関する記述を確認します。空気の粘性係数が一定圧力のもとで温度上昇とともに大きくなること,レイノルズ数が慣性力と粘性力の比で表される無次元数で平均流速に比例すること,定常流の定義(速度・圧力等が時間的に変化しない流れ)は,いずれも正しい記述です。

一方,ニュートン流体では,摩擦応力(せん断応力)は「境界面と垂直方向の速度勾配」に「粘性係数」を乗じたもので表されます。設問イは「動粘性係数を乗じたもの」としていますが,正しくは動粘性係数ではなく粘性係数(粘度)です。動粘性係数は粘性係数を密度で割った別の量なので,取り違えていて誤りです。

答え:1 ニュートン流体では、摩擦応力は境界面と垂直方向の速度勾配に動粘性係数を乗じたものとなる。

ニュートン流体の摩擦応力は「速度勾配×粘性係数」です。動粘性係数(=粘性係数÷密度)と取り違えた選択肢が誤りとして仕込まれています。

問題A No.5

機械工学等(原論・電気・建築)

流体が直管路を流れている場合、流速が1/2倍となったときの摩擦による圧力損失の変化の割合として、適当なものはどれか。ただし、圧力損失は、ダルシー・ワイスバッハの式によるものとし、管摩擦係数は一定とする。

  • 1.1/4倍
  • 2.1/2倍
  • 3.2倍
  • 4.4倍

正解:1

解説

考え方

直管路の摩擦による圧力損失は,ダルシー・ワイスバッハの式によれば,流速の2乗に比例します(管摩擦係数が一定のとき)。したがって流速が変われば,その変化の2乗だけ圧力損失が変わります。

計算

圧力損失⊿P ∝ 流速v²

流速が1/2倍になると, ⊿Pの変化の割合=(1/2)²=1/4倍

答え:1 1/4倍

「圧力損失は流速の2乗に比例」を押さえれば,流速が半分なら損失は(1/2)²=1/4倍と即座に求まります。2乗の関係であることがポイントです。

問題A No.6

機械工学等(原論・電気・建築)

下図に示す断面積の大きい開放水槽において、流出孔における流速を求めるときに適用できる「定理の名称」と「流速値」の組合せとして、適当なものはどれか。ただし、gは重力加速度、ρは流体の密度、Hは流出孔から水面までの高さとする。

問題A No.6の図
  • 1.パスカルの定理 ── √2gH
  • 2.トリチェリの定理 ── √2gH
  • 3.パスカルの定理 ── √2ρgH
  • 4.トリチェリの定理 ── √2ρgH

正解:2

解説

考え方

断面積の大きい開放水槽の底や側面に開けた流出孔から水が流れ出るとき,その流出速度を与えるのが「トリチェリの定理」です。ベルヌーイの定理から導かれ,流出孔から水面までの高さをHとすると,流出速度は次の式で表されます。

v=√(2gH) (gは重力加速度)

この式には流体の密度ρは含まれません(密度がどんな液体でも高さHだけで速度が決まります)。パスカルの定理は圧力の伝わり方に関する別の定理で,流出速度の式ではありません。したがって「トリチェリの定理──√2gH」の組合せが正しくなります。

答え:2 トリチェリの定理 ── √2gH

流出速度は「トリチェリの定理,v=√(2gH)」で密度を含まない,という2点を押さえましょう。定理名を取り違えたり,式に密度ρを入れた選択肢が誤りです。

問題A No.7

機械工学等(原論・電気・建築)

下図に示す、熱機関のカルノーサイクルに関する記述のうち、適当でないものはどれか。

問題A No.7の図
  • 1.カルノーサイクルは、等温膨張、断熱膨張、等温圧縮、断熱圧縮の四つの可逆過程から構成される。
  • 2.カルノーサイクルは、高温熱源と低温熱源の温度差が大きいほど効率が高くなる。
  • 3.等温膨張では、外部から熱量を受け取り、等温圧縮では、熱量を外部に放出する。
  • 4.断熱膨張では、気体の温度が上昇し、断熱圧縮では気体の温度が低下する。

正解:4

解説

考え方

熱機関のカルノーサイクルに関する記述を確認します。カルノーサイクルが等温膨張・断熱膨張・等温圧縮・断熱圧縮の四つの可逆過程からなること,高温熱源と低温熱源の温度差が大きいほど効率が高くなること,等温膨張で熱を受け取り等温圧縮で熱を放出することは,いずれも正しい記述です。

一方,断熱過程では外部と熱の出入りがないため,気体が膨張すると外部に仕事をしたぶんだけ内部エネルギーが減って「温度が下がり」ます。逆に断熱圧縮では気体が圧縮されて「温度が上がり」ます。設問ニは「断熱膨張で温度が上昇し,断熱圧縮で温度が低下する」としており,温度変化の向きが逆で誤りです。

答え:4 断熱膨張では、気体の温度が上昇し、断熱圧縮では気体の温度が低下する。

「断熱膨張=温度低下,断熱圧縮=温度上昇」という向きを押さえましょう。膨張と圧縮で温度の上下を入れ替えた選択肢が誤りです。

問題A No.8

機械工学等(原論・電気・建築)

伝熱に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.強制対流熱伝達とは、外的駆動力による強制対流時の流体と壁面の間の熱移動現象をいう。
  • 2.固体内の熱移動には、高温部と低温部の温度差による熱伝導と放射による熱伝達がある。
  • 3.固体壁両側の気体間の熱通過による熱移動量は、気体の温度差と固体壁の面積に比例する。
  • 4.熱放射は、電磁波によって熱エネルギーが移動するため、熱を伝える物質は不要である。

正解:2

解説

考え方

伝熱に関する記述を確認します。強制対流熱伝達が外的駆動力による強制対流時の流体と壁面の間の熱移動であること,固体壁両側の気体間の熱通過量が温度差と面積に比例すること,熱放射が電磁波によるため物質を必要としないことは,いずれも正しい記述です。

一方,固体(中身の詰まった物質)の内部での熱移動は,高温部から低温部へ分子・原子の振動が伝わる「熱伝導」によって行われます。放射(熱放射)は物体の表面から電磁波として熱が出入りする現象で,固体の内部を伝わる熱移動ではありません。設問ロは「固体内の熱移動には熱伝導と放射による熱伝達がある」としていますが,固体内部は熱伝導によるもので,放射を含めている点が誤りです。

答え:2 固体内の熱移動には、高温部と低温部の温度差による熱伝導と放射による熱伝達がある。

「固体内部の熱移動は熱伝導」が基本です。放射は表面での熱の出入りであって固体内部の伝わり方ではない,という点を押さえましょう。

問題A No.9

機械工学等(原論・電気・建築)

燃焼に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.気体燃料、液体燃料、固体燃料のうち、燃焼に最も多く空気を必要とするのは固体燃料である。
  • 2.高発熱量とは、燃焼ガスに含まれる水蒸気が凝縮したときに得られる潜熱を含めた発熱量をいい、低発熱量とは、潜熱を含まない発熱量をいう。
  • 3.燃焼ガス中の窒素酸化物の量は、高温燃焼時より低温燃焼時のほうが多い。
  • 4.空気過剰率が大きすぎると廃ガスの持ち去る熱による損失が多くなる。

正解:3

解説

考え方

燃焼に関する記述を確認します。燃焼に最も多く空気を必要とするのが固体燃料であること,高発熱量が水蒸気の凝縮潜熱を含む発熱量で低発熱量が潜熱を含まない発熱量であること,空気過剰率が大きすぎると廃ガスの持ち去る熱損失が増えることは,いずれも正しい記述です。

一方,燃焼ガス中の窒素酸化物(NOx)は,燃焼温度が高いほど空気中の窒素と酸素が反応しやすくなって多く発生します(サーマルNOx)。したがって高温燃焼時のほうが低温燃焼時より窒素酸化物は「多く」なります。設問ハは「高温燃焼時より低温燃焼時のほうが多い」としており,向きが逆で誤りです。

答え:3 燃焼ガス中の窒素酸化物の量は、高温燃焼時より低温燃焼時のほうが多い。

「窒素酸化物(NOx)は高温燃焼ほど多く発生する」という向きを押さえましょう。NOxを抑えるには燃焼温度を下げるのが対策になる,という理由とセットで理解できます。

問題A No.10

機械工学等(原論・電気・建築)

腐食に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.選択腐食は、合金成分中のある種の成分のみが溶解する現象であり、黄銅製バルブ弁棒で生じる場合がある。
  • 2.かい食は、比較的速い流れの箇所で局部的に起こる現象で、銅管の曲がり部で生じる場合がある。
  • 3.異種金属接触腐食は、貴な金属と卑な金属を組み合わせた場合に生じる電極電位差により、卑な金属が局部的に腐食する現象である。
  • 4.マクロセル腐食は、アノードとカソードが分離して生じる電位差により、陰極部分が腐食する現象である。

正解:4

解説

考え方

腐食に関する記述を確認します。選択腐食が合金中のある成分だけが溶ける現象で黄銅製バルブ弁棒で生じること,かい食が速い流れの箇所で局部的に起こり銅管の曲がり部で生じること,異種金属接触腐食で卑な金属が局部的に腐食することは,いずれも正しい記述です。

一方,マクロセル腐食は,アノード(陽極)とカソード(陰極)が離れた位置に分かれて生じる電位差によって起こる腐食で,腐食が進むのは「アノード(陽極)部分」です。カソード(陰極)は保護される側で腐食しません。設問ニは「陰極部分が腐食する」としており,腐食する電極が逆で誤りです。正しくは陽極(アノード)部分が腐食します。

答え:4 マクロセル腐食は、アノードとカソードが分離して生じる電位差により、陰極部分が腐食する現象である。

腐食が進むのは常に「アノード(陽極)側」です。マクロセル腐食で陰極が腐食するとした選択肢は,陽極・陰極を取り違えていて誤りです。

問題A No.11

機械工学等(原論・電気・建築)

電気設備工事に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.使用電圧100V回路の金属製ボックスには、D種接地工事を施す。
  • 2.使用電圧100Vの屋外機器への分岐回路には、漏電遮断器を使用する。
  • 3.高低差のあるケーブルラックに敷設するケーブルは、ケーブルラックの子げたに固定する。
  • 4.低圧電路の電線相互間の熱絶縁抵抗は、使用電圧が高いほど低い値とする。

正解:4

解説

考え方

電気設備工事に関する記述を確認します。使用電圧100 V回路の金属製ボックスにD種接地工事を施すこと,100 Vの屋外機器分岐回路に漏電遮断器を使うこと,高低差のあるケーブルラックのケーブルを子げたに固定することは,いずれも正しい記述です。

一方,低圧電路の電線相互間・電路と大地間の絶縁抵抗は,使用電圧が高い回路ほど「高い(大きい)」値が求められます(電気設備技術基準では,対地電圧150 V以下で0.1 MΩ以上,300 V以下で0.2 MΩ以上,300 V超で0.4 MΩ以上)。設問ニは「使用電圧が高いほど低い値とする」としており,向きが逆で誤りです。

答え:4 低圧電路の電線相互間の熱絶縁抵抗は、使用電圧が高いほど低い値とする。

「絶縁抵抗の基準値は使用電圧が高いほど高くする」という向きを押さえましょう。電圧が高いほどしっかり絶縁が必要なので基準も大きくなる,と理解すると判断できます。

問題A No.12

機械工学等(原論・電気・建築)

三相誘導電動機の電気設備工事に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.制御盤から電動機までの配線は、CVケーブル又はEM-CEケーブルで接続する。
  • 2.制御盤からスターデルタ始動方式の電動機までの配線は、4本の電線で接続する。
  • 3.電動機の保護回路には、過負荷及び欠相を保護できる継電器を使用する。
  • 4.インバータ装置は、商用周波数から任意の周波数に変換して、電動機を可変速運転する。

正解:2

解説

考え方

三相誘導電動機の電気設備工事に関する記述を確認します。制御盤から電動機までの配線にCVケーブルやEM-CEケーブルを使うこと,保護回路に過負荷・欠相を保護できる継電器を使うこと,インバータ装置が周波数を変えて可変速運転することは,いずれも正しい記述です。

一方,スターデルタ始動方式は,始動時はスター(Y)結線,運転時はデルタ(△)結線に切り替えるため,電動機側の3つの巻線の両端(合計6端子)を制御盤とつなぐ必要があり,配線は「6本」になります。設問ロは「4本の電線で接続する」としており,本数が誤りです。全電圧始動(直入れ)なら3本ですが,スターデルタは6本です。

答え:2 制御盤からスターデルタ始動方式の電動機までの配線は、4本の電線で接続する。

「スターデルタ始動は6本,全電圧始動(直入れ)は3本」と覚えましょう。始動時と運転時で結線を切り替えるため巻線の両端を引き出す必要がある,という点がポイントです。

問題A No.13

機械工学等(原論・電気・建築)

コンクリートの性状に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.コンクリートの中性化とは、一般的に、コンクリート表面で接する空気中の酸素の作用により、アルカリ性を失っていく現象をいう。
  • 2.水セメント比が小さく密実なコンクリートほど中性化の進行は遅くなる。
  • 3.コンクリート打込み時に生じるコールドジョイントは、構造上の欠陥となりやすい。
  • 4.スランプ値は、コンクリートのワーカビリティーを評価する指標の1つである。

正解:1

解説

考え方

コンクリートの性状に関する記述を確認します。水セメント比が小さく密実なコンクリートほど中性化が遅いこと,コールドジョイントが構造上の欠陥となりやすいこと,スランプ値がワーカビリティーを評価する指標であることは,いずれも正しい記述です。

一方,コンクリートの中性化は,コンクリート表面から侵入する空気中の「二酸化炭素」がセメント中のアルカリ成分(水酸化カルシウム)と反応し,本来のアルカリ性が失われていく現象です。設問イは「空気中の酸素の作用によりアルカリ性を失う」としていますが,中性化の原因は酸素ではなく二酸化炭素なので誤りです。

答え:1 コンクリートの中性化とは、一般的に、コンクリート表面で接する空気中の酸素の作用により、アルカリ性を失っていく現象をいう。

「コンクリートの中性化=空気中の二酸化炭素が原因」を押さえましょう。中性化が進むと鉄筋がさびやすくなる,という害とセットで理解できます。原因を酸素とした選択肢が誤りです。

問題A No.14

機械工学等(原論・電気・建築)

下図のように単純梁に集中荷重P₁及びP₂が作用したとき、支点Aの鉛直方向の反力の値として、適当なものはどれか。

問題A No.14の図
  • 1.3kN
  • 2.4kN
  • 3.5kN
  • 4.6kN

正解:4

解説

考え方

単純梁に集中荷重P₁,P₂が作用したときの支点Aの鉛直反力は,力のつり合いとモーメントのつり合いから求めます。一方の支点(ここでは支点B)まわりのモーメントのつり合いを立て,支点Aの反力を計算します。

計算

支点まわりのモーメントのつり合い(時計回り=反時計回り)を立てると,各荷重の大きさとその作用位置(支点からの距離)から,支点Aの鉛直反力RAが求まります。荷重P₁,P₂と梁の寸法を式に代入して整理すると,

支点Aの鉛直反力 RA=6 kN

(鉛直方向の力のつり合い RA+RB=P₁+P₂ とも矛盾しないことを確認できます。)

答え:4 6kN

支点反力は「一方の支点まわりのモーメントのつり合い」で求めるのが基本手順です。荷重の大きさと支点からの距離(腕の長さ)を正しく掛け合わせることがポイントです。

問題A No.15

空調・衛生設備

建築計画に関する記述のうち、省エネルギーの観点から、適当でないものはどれか。

  • 1.建物の出入口には、風除室を設ける。
  • 2.東西面の窓面積を極力減らす建築計画とする。
  • 3.窓には、ダブルスキン、エアフローウィンドウ等を用いる。
  • 4.非空調室は、建物の外周部より、なるべく内側に配置する。

正解:4

解説

考え方

省エネの観点からの建築計画に関する記述を確認します。出入口に風除室を設けること,東西面の窓面積を極力減らすこと,窓にダブルスキンやエアフローウィンドウを用いることは,いずれも省エネに有効な正しい記述です。

一方,倉庫・機械室などの非空調室は,日射や外気の影響を直接受ける「建物の外周部」に配置するのが省エネに有利です。非空調室が外周部にあれば,外部からの熱の緩衝帯(バッファー)となって,内側の空調室への熱負荷を減らせます。設問ニは「非空調室は,外周部より,なるべく内側に配置する」としており,向きが逆で誤りです。

答え:4 非空調室は、建物の外周部より、なるべく内側に配置する。

「非空調室は外周部に置いて熱の緩衝帯にする」という考え方を押さえましょう。外気の影響を非空調室で受け止め,空調室を内側に守るのが省エネに有利です。

問題A No.16

空調・衛生設備

空気調和方式に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.変風量単一ダクト方式は、定風量単一ダクト方式に比べ、送風機動力を節減できる。
  • 2.変風量単一ダクト方式では、必要外気量の確保等のため、最小風量の設定を行う。
  • 3.ダクト併用ファンコイルユニット方式は、全空気方式に比べ、外気冷房を行いやすい。
  • 4.ダクト併用ファンコイルユニット方式は、全空気方式に比べ、一般的に、搬送動力が小さい。

正解:3

解説

考え方

空気調和方式に関する記述を確認します。変風量単一ダクト方式が定風量方式に比べ送風機動力を節減できること,変風量方式で必要外気量確保のため最小風量を設定すること,ダクト併用ファンコイルユニット方式が全空気方式に比べ搬送動力が小さいことは,いずれも正しい記述です。

一方,外気冷房(冷房負荷の小さい時期に冷たい外気を多く取り入れて冷房する方式)は,大量の外気をダクトで送れる「全空気方式」のほうが得意です。ダクト併用ファンコイルユニット方式は,冷温水を各ユニットに送る方式でダクト風量が小さいため,外気冷房は「行いにくい」のが実際です。設問ハは「全空気方式に比べ,外気冷房を行いやすい」としており,向きが逆で誤りです。

答え:3 ダクト併用ファンコイルユニット方式は、全空気方式に比べ、外気冷房を行いやすい。

「外気冷房は大量に外気を送れる全空気方式が得意,ファンコイル併用は不得意」という関係を押さえましょう。搬送動力が小さい=送れる風量が少ない,という裏返しで判断できます。

問題A No.17

空調・衛生設備

下図に示す冷房時における定風量単一ダクト方式の湿り空気線図に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

問題A No.17の図
  • 1.コイル出口空気状態点④から⑤は送風機の発熱等による温度上昇であり、⑤から②は室内での状態変化でSHFの状態線上を移動する。
  • 2.混合空気状態点③は、外気量と送風量の比から、「外気量/送風量=②と③を結ぶ線分の長さ/①と②を結ぶ線分の長さ」として求める。
  • 3.混合空気状態点③とコイル出口空気状態点④の比エンタルピー差から求めたコイル冷却負荷のうち、外気負荷は室内状態点②と混合空気状態点③の比エンタルピー差の部分となる。
  • 4.冷房吹出温度差は、混合空気状態点③とコイル出口空気状態点④の乾球温度差から求める。

正解:4

解説

考え方

冷房時の定風量単一ダクト方式の湿り空気線図に関する記述を確認します。コイル出口④から⑤の温度上昇(送風機発熱等)と⑤から②のSHF線上の変化,混合空気状態点③を外気量と送風量の比で求めること,外気負荷が室内状態点②と混合空気状態点③の比エンタルピー差であることは,いずれも正しい記述です。

一方,冷房の吹出温度差とは,「室内空気の温度」と「吹き出す空気(コイル出口空気)の温度」の差を指します。すなわち室内状態点②と吹出空気状態点との乾球温度差です。設問ニは「混合空気状態点③とコイル出口空気状態点④の乾球温度差から求める」としていますが,これは室内と吹出しの差ではなく,混合空気とコイル出口の差(コイルでの温度降下)であり,吹出温度差の定義とは異なるため誤りです。

答え:4 冷房吹出温度差は、混合空気状態点③とコイル出口空気状態点④の乾球温度差から求める。

「冷房吹出温度差=室内温度と吹出(コイル出口)温度の差」という定義を押さえましょう。混合空気とコイル出口の差(コイルでの温度降下)と取り違えた選択肢が誤りです。

問題A No.18

空調・衛生設備

熱負荷に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.実効温度差は、外壁面全日射量、外壁日射吸収率、外壁表面熱伝達率等の要因により変わる。
  • 2.壁体の構造が同じであっても、壁体表面の熱伝達率が大きくなるほど、熱通過率は大きくなる。
  • 3.暖房負荷計算では、暖房室が外気に面したドアを有する場合、隙間風負荷を考慮する。
  • 4.暖房負荷計算では、外壁の負荷は、一般的に、実効温度差を用いて計算する。

正解:4

解説

考え方

熱負荷に関する記述を確認します。実効温度差が外壁面全日射量・日射吸収率・表面熱伝達率などで変わること,壁体表面の熱伝達率が大きいほど熱通過率が大きくなること,暖房室が外気に面したドアを持つ場合に隙間風負荷を考慮することは,いずれも正しい記述です。

一方,実効温度差(ETD)は,外壁が受ける日射の影響を織り込んだ夏(冷房)用の温度差で,冷房負荷計算に使います。暖房負荷計算では日射は安全側に見て見込まず,室内外の温度差(設計用の内外温度差)を用いて外壁の負荷を計算します。設問ニは「暖房負荷計算では,外壁の負荷は,一般的に,実効温度差を用いて計算する」としており,暖房に実効温度差を使うとした点が誤りです。

答え:4 暖房負荷計算では、外壁の負荷は、一般的に、実効温度差を用いて計算する。

「実効温度差は冷房負荷用,暖房負荷は内外温度差で計算」という使い分けを押さえましょう。暖房では日射を見込まないため実効温度差は使わない,という点がポイントです。

問題A No.19

空調・衛生設備

空気調和設備における自動制御に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.加湿器は、冷温水ポンプとのインターロックを設定する。
  • 2.冷却塔のファンは、冷却塔の冷却水出口温度による二位置制御とする。
  • 3.外気取入れダンパーは、空気調和機の運転開始時に一定時間、閉とする。
  • 4.加湿器は、代表室内の湿度調節器による二位置制御とする。

正解:1

解説

考え方

空気調和設備の自動制御に関する記述を確認します。冷却塔のファンを冷却水出口温度による二位置制御とすること,外気取入れダンパーを運転開始時に一定時間閉とすること(ウォーミングアップ制御),加湿器を代表室内の湿度調節器で二位置制御することは,いずれも正しい制御です。

一方,加湿器のインターロックは,空気が流れていないのに加湿してダクト内を濡らさないよう「送風機(ファン)」と連動させます。送風機が動いているときだけ加湿できるようにするのが基本です。設問イは「加湿器は,冷温水ポンプとのインターロックを設定する」としていますが,連動させる相手は冷温水ポンプではなく送風機であり,誤りです。

答え:1 加湿器は、冷温水ポンプとのインターロックを設定する。

「加湿器は送風機(ファン)とインターロックし,送風時のみ加湿する」という組合せを押さえましょう。連動相手を冷温水ポンプと取り違えた選択肢が誤りです。

問題A No.20

空調・衛生設備

地域冷暖房に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.地域冷暖房には、熱源の集約化により、人件費の節約が図れること、火災や騒音のおそれが小さくなること等の利点がある。
  • 2.地域冷暖房の社会的な利点には、大気汚染防止、二酸化炭素排出量削減等の総合的な環境保全効果がある。
  • 3.建物ごとに熱源機器を設置する必要がないため、熱需要者側の建物は床面積の利用率が高くなる。
  • 4.地下鉄の排熱、ゴミ焼却熱等の未利用排熱は、地域冷暖房には利用することができない。

正解:4

解説

考え方

地域冷暖房に関する記述を確認します。熱源の集約化で人件費節約・火災や騒音のおそれ低減という利点があること,大気汚染防止・二酸化炭素排出量削減などの環境保全効果があること,建物ごとに熱源機器が不要で床面積の利用率が高くなることは,いずれも正しい記述です。

一方,地域冷暖房は,地下鉄の排熱やゴミ焼却熱などの「未利用エネルギー(排熱)」を熱源として積極的に活用できるのが大きな特長です。捨てられていた熱を集めて有効利用することで省エネ・環境負荷低減につながります。設問ニは「未利用排熱は,地域冷暖房には利用することができない」としており,実態と逆で誤りです。

答え:4 地下鉄の排熱、ゴミ焼却熱等の未利用排熱は、地域冷暖房には利用することができない。

「地域冷暖房は未利用排熱(地下鉄排熱・ゴミ焼却熱など)を活用できる」のが利点です。利用できないと否定した選択肢が誤りで,熱を集約する方式の強みを押さえましょう。

問題A No.21

空調・衛生設備

空気熱源ヒートポンプに関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.空冷ユニットを複数台連結するモジュール型は、部分負荷に対応して運転台数を変えることができる。
  • 2.空冷ユニットを複数台連結するモジュール型は、法定冷凍トンの算定をする場合、連結する全モジュールを合算する必要がある。
  • 3.ヒートポンプでは、外気温度が低くなると暖房能力が低下する。
  • 4.ヒートポンプの成績係数は、圧縮仕事の駆動エネルギーが暖房能力に追加されるため、冷凍機の成績係数より高くなる。

正解:2

解説

考え方

空気熱源ヒートポンプに関する記述を確認します。モジュール型が部分負荷に応じて運転台数を変えられること,外気温度が低くなると暖房能力が低下すること,ヒートポンプの成績係数が圧縮仕事のぶん暖房能力に加わって冷凍機より高くなることは,いずれも正しい記述です。

一方,複数台を連結するモジュール型でも,高圧ガス保安法上の法定冷凍トンの算定は,独立した冷凍サイクルを持つ「1モジュールごと」に判定するのが基本で,連結した全モジュールを合算する必要はありません。設問ロは「法定冷凍トンの算定をする場合,連結する全モジュールを合算する必要がある」としており,合算するとした点が誤りです。

答え:2 空冷ユニットを複数台連結するモジュール型は、法定冷凍トンの算定をする場合、連結する全モジュールを合算する必要がある。

モジュール型は「各モジュールが独立した冷凍サイクル→法定冷凍トンはモジュールごとに判定」が基本です。全台合算とした選択肢が誤りで,これにより高圧ガス保安法の適用を受けにくくなります。

問題A No.22

空調・衛生設備

換気に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.自然換気設備の排気口は、給気口より高い位置に設け、常時解放された構造とし、かつ、排気筒の立ち上がり部分に直結する必要がある。
  • 2.開放式燃焼器具の排気フードにⅡ型フードを用いる場合、火源からフード下端までの高さは1m以内としなければならない。
  • 3.床面積の1/30以上の面積の窓その他、換気に有効な開口部を有する事務所の居室には、換気設備は不要である。
  • 4.住宅等の居室のシックハウス対策としての必要有効換気量を算定する場合の換気回数は、一般的に、0.5〔回/h〕以上とする。

正解:3

解説

考え方

換気に関する記述を確認します。自然換気設備の排気口を給気口より高い位置に設け常時開放とし排気筒に直結すること,Ⅱ型フードで火源からフード下端までを1 m以内とすること,シックハウス対策の必要有効換気量の換気回数を一般に0.5回/h以上とすることは,いずれも正しい記述です。

一方,設問ハは「事務所の居室」の話ですが,換気の考え方として引っかけになっています。火を使う調理室などの火気使用室では,たとえ床面積の1/30以上の開口部(窓)があっても,燃焼で酸素を消費し燃焼ガスが発生するため換気設備は原則必要です。一般居室と火気使用室を混同させ,開口部があれば換気設備不要と一般化している点が不適当で,これが誤りとされています。

答え:3 床面積の1/30以上の面積の窓その他、換気に有効な開口部を有する事務所の居室には、換気設備は不要である。

「開口部があっても火気使用室などでは換気設備が必要」という点を押さえましょう。有効開口があれば一律に換気設備不要と決めつける一般化が引っかけです。

問題A No.23

空調・衛生設備

機械換気設備により電気室において発生した熱を排除するときに必要な最小換気量として、適当なものはどれか。ただし、発生熱量は4kW、許容室温は40℃、外気温度は35℃、空気の比熱は1.0kJ/(kg・K)、空気の密度は1.2kg/m³とする。

  • 1.1,200m³/h
  • 2.1,600m³/h
  • 3.2,400m³/h
  • 4.2,800m³/h

正解:3

解説

考え方

室内で発生する熱を換気で排除するのに必要な換気量Qは,発生熱量を,空気が持ち去れる熱量(空気の密度×比熱×許容室温と外気温度の差)で割って求めます。

必要換気量Q=発生熱量÷(空気密度×比熱×温度差)

まず単位をそろえてから計算し,最後に毎時(m³/h)に直します。

計算

条件は,発生熱量4 kW=4 kJ/s,許容室温40℃,外気温度35℃(温度差5 K),比熱1.0 kJ/(kg・K),密度1.2 kg/m³です。

Q=4 ÷(1.2×1.0×5)=4 ÷6=0.6667 m³/s

毎時に換算すると, 0.6667×3,600=2,400 m³/h

答え:3 2,400m³/h

必要換気量は「発生熱量÷(密度×比熱×温度差)」で求めます。kWを kJ/s に直し,最後に3,600を掛けて m³/h にする単位換算を丁寧に行うのがポイントです。

問題A No.24

空調・衛生設備

下図に示す2階建建築物の機械排煙設備において、各部が受け持つ必要最小風量として、適当でないものはどれか。ただし、本設備は、「建築基準法」上、区画、階及び全館避難安全検証法によらないものとする。また、上下階の排煙口は同時開放しないものとし、隣接する2防煙区画は同時開放の可能性があるものとする。

問題A No.24の図
  • 1.ダクトA部:42,000m³/h
  • 2.ダクトB部:57,000m³/h
  • 3.ダクトC部:57,000m³/h
  • 4.排煙機  :57,000m³/h

正解:4

解説

考え方

機械排煙設備で各部が受け持つ必要最小風量を確認する問題です。上下階の排煙口は同時開放せず,隣接する2防煙区画は同時開放の可能性がある,という条件のもとで各ダクトが受け持つ風量を求めます。

排煙機の風量は,それに接続するダクト系統のうち最も大きい風量以上を確保する必要があります。ダクトB部・C部がそれぞれ57,000 m³/hを受け持つとき,排煙機はそれらの系統が同時に働き得る最大の風量をまかなえなければならず,単純に57,000 m³/hでは不足する場合があります。設問ニは「排煙機:57,000 m³/h」としていますが,この設備条件で排煙機が受け持つべき必要最小風量としては小さく,適当でないため誤りとされています(ダクトA部42,000,B部・C部57,000は条件に対して適当です)。

答え:4 排煙機  :57,000m³/h

「排煙機は接続する系統の必要風量を確実にまかなう容量とする」点を押さえましょう。各ダクトの受持ち風量から,排煙機に必要な最小風量が決まります。

問題A No.25

空調・衛生設備

排煙設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。ただし、本設備は、「建築基準法」上、区画、階、全館避難安全検証法、及び、特殊な構造によらないものとする。

  • 1.自然排煙設備の排煙口は、防煙区画の床面積の1/50以上の排煙上有効な開口面積を有する必要がある。
  • 2.機械排煙設備の排煙口は、防煙区画の各部分から水平距離で30m以下となるように設ける。
  • 3.機械排煙設備において、特別避難階段の付室を兼用する非常用エレベーターの乗降ロビーの排煙風量は、6〔m³/s〕以上とする。
  • 4.機械排煙設備において、排煙口は吸込み風速を20〔m/s〕以下、排煙ダクトはダクト内風速を10〔m/s〕以下となるようにする。

正解:4

解説

考え方

排煙設備に関する記述を確認します。自然排煙設備の排煙口が防煙区画床面積の1/50以上の有効開口面積を持つこと,機械排煙設備の排煙口を各部分から水平距離30 m以下に設けること,非常用エレベーター乗降ロビー兼用の付室の排煙風量を6 m³/s以上とすることは,いずれも正しい記述です。

一方,機械排煙設備では,排煙口の吸込み風速は10 m/s以下,排煙ダクト内の風速は20 m/s以下となるようにするのが目安です。設問ニは「排煙口の吸込み風速を20 m/s以下,排煙ダクトを10 m/s以下」としていますが,排煙口とダクトの数値が入れ替わっており誤りです。正しくは排煙口10 m/s以下・ダクト20 m/s以下です。

答え:4 機械排煙設備において、排煙口は吸込み風速を20〔m/s〕以下、排煙ダクトはダクト内風速を10〔m/s〕以下となるようにする。

「排煙口の吸込み風速は10 m/s以下,排煙ダクト内風速は20 m/s以下」と覚えましょう。排煙口とダクトの数値を入れ替えた選択肢が誤りとして仕込まれています。

問題A No.26

空調・衛生設備

上水道に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.凝集池は、凝集剤と原水を混和させる混和池と、混和池で生成した微小フロックを大きく成長させるフロック形成池から構成される。
  • 2.取水施設は、取水された原水を浄水施設まで導く施設であり、その方式には自然流下式、ポンプ加圧式及び併用式がある。
  • 3.配水施設は、浄化した水を給水区域の需要家にその必要とする水圧で所要量を供給するための施設で、配水池、ポンプ、配水管等で構成される。
  • 4.送水施設の計画送水量は、計画1日最大給水量(1年を通じて、1日の給水量のうち最も多い量)を基準として定める。

正解:2

解説

考え方

上水道に関する記述を確認します。凝集池が混和池とフロック形成池からなること,配水施設が配水池・ポンプ・配水管等で構成されること,送水施設の計画送水量を計画1日最大給水量を基準に定めることは,いずれも正しい記述です。

一方,取水した原水を浄水施設まで導く施設は「導水施設」です。設問ロは「取水施設は,取水された原水を浄水施設まで導く施設」としていますが,取水施設は河川・湖沼などから原水を取り入れる施設であって,そこから浄水施設まで導くのは導水施設です。施設名の取り違えで誤りです(自然流下式・ポンプ加圧式・併用式という方式の分類自体は導水施設に当てはまります)。

答え:2 取水施設は、取水された原水を浄水施設まで導く施設であり、その方式には自然流下式、ポンプ加圧式及び併用式がある。

上水道は「取水→導水→浄水→送水→配水」の流れです。原水を浄水施設まで導くのは導水施設で,取水施設と取り違えた選択肢が誤りです。

問題A No.27

空調・衛生設備

下水道に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.管きょ底部に沈殿物が堆積しないように、原則として、汚水管きょの最小流速は、0.6〔m/s〕以上とする。
  • 2.流域下水道は、二以上の市町村の区域からの下水を排除又は処理する下水道で、終末処理場を持っているものをいう。
  • 3.管きょは、固形物の停滞を防ぐために、流量が大きくなる下流ほど勾配が急になるようにする。
  • 4.分流式の下水管きょにおける最小口径は、一般的に、汚水管きょでは200mm、雨水管きょでは250mmである。

正解:3

解説

考え方

下水道に関する記述を確認します。汚水管きょの最小流速を0.6 m/s以上とすること,流域下水道が二以上の市町村の下水を排除・処理し終末処理場を持つものであること,分流式の最小口径を汚水管200 mm・雨水管250 mmとすることは,いずれも正しい記述です。

一方,下水管きょは,下流にいくほど管径が大きくなり流量が増えるため,緩い勾配でも十分な流速を確保できます。そのため下流ほど勾配は「緩く(ゆるやかに)」していくのが基本です。設問ハは「流量が大きくなる下流ほど勾配が急になるようにする」としており,向きが逆で誤りです。上流ほど流量が少なく,流速確保のため勾配を急にします。

答え:3 管きょは、固形物の停滞を防ぐために、流量が大きくなる下流ほど勾配が急になるようにする。

「下水管きょは上流ほど勾配を急に,下流ほど緩くする」という向きを押さえましょう。下流は管が太く流量も多いので緩勾配でも流速が保てる,と理解できます。

問題A No.28

空調・衛生設備

給水設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.直結増圧方式は、高置タンク方式に比べて、給水引込み管の管径が大きくなる。
  • 2.揚水ポンプの吸込揚程の最大値は、常温の水では10m程度である。
  • 3.大便器洗浄弁及び小便器洗浄弁の必要給水圧力は、一般的に、70kPa程度である。
  • 4.受水タンクの底部には、吸込みピットを設け、ピットに向かって1/100程度の勾配をとる。

正解:2

解説

考え方

給水設備に関する記述を確認します。直結増圧方式が高置タンク方式より給水引込み管の管径が大きくなること,大便器・小便器洗浄弁の必要給水圧力が一般に70 kPa程度であること,受水タンク底部に吸込みピットを設け1/100程度の勾配をとることは,いずれも正しい記述です。

一方,ポンプの吸込揚程(ポンプが水を吸い上げられる高さ)は,理論上は大気圧に相当する約10 mですが,実際には配管抵抗やキャビテーションの影響で,常温の水では6〜7 m程度が実用上の限界です。設問ロは「吸込揚程の最大値は,常温の水では10 m程度である」としていますが,10 mは理論値であって実用上はそこまで吸い上げられず,誤りです。

答え:2 揚水ポンプの吸込揚程の最大値は、常温の水では10m程度である。

「吸込揚程は理論上10 mでも実用上は6〜7 m程度が限界」という点を押さえましょう。理論値と実際の使える値を取り違えた選択肢が誤りです。

問題A No.29

空調・衛生設備

給水設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.ウォーターハンマー防止等のため、給水管内の流速は2.0m/sを超えないものとする。
  • 2.クロスコネクション防止対策として、上水管と雑用水管とで、異なる配管材質を選定する。
  • 3.受水タンクの容量は、一般的に、時間最大予想給水量の1/2程度の値とする。
  • 4.受水タンクにおいて、地震時に水面が波動を起こし、水の自由表面が水槽の天井面や側面に衝突する現象をスロッシングという。

正解:3

解説

考え方

給水設備に関する記述を確認します。ウォーターハンマー防止のため給水管内流速を2.0 m/s以下とすること,クロスコネクション防止で上水管と雑用水管の配管材質を変えること,スロッシング(地震時の水面波動)の定義は,いずれも正しい記述です。

一方,受水タンクの容量は,一般に「1日予想使用水量の1/2程度」を目安に決めます。設問ハは「時間最大予想給水量の1/2程度」としていますが,基準とすべきは時間最大ではなく1日の予想使用水量で,これが誤りです(大きすぎると滞留して水質が悪化し,小さすぎると断水しやすくなります)。

答え:3 受水タンクの容量は、一般的に、時間最大予想給水量の1/2程度の値とする。

「受水タンク容量は1日予想使用水量の1/2程度」を押さえましょう。基準を時間最大給水量とすり替えた選択肢が誤りです。

問題A No.30

空調・衛生設備

給湯設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.給湯単位に対する給湯同時使用流量は、一般的に、病院、レストラン、共同住宅、事務所の順に、大きくなる。
  • 2.瞬間湯沸器の出湯能力は、一般的に、水温より25℃高い湯を1L/min出湯する能力を1号としている。
  • 3.循環式浴槽設備では、レジオネラ症防止対策のため、循環している浴槽水をシャワーや打たせ湯には使用しない。
  • 4.中央式給湯設備の貯湯タンクに接続する配管は、一般的に、還り管は低い位置で接続し、往き管は高い位置で接続する。

正解:1

解説

考え方

給湯設備に関する記述を確認します。瞬間湯沸器の1号が水温より25℃高い湯を1 L/min出湯する能力であること,循環式浴槽でレジオネラ対策として浴槽水をシャワー等に使わないこと,貯湯タンクの還り管を低い位置・往き管を高い位置に接続することは,いずれも正しい記述です。

一方,給湯単位に対する給湯同時使用流量(一度にどれだけの湯が同時に使われるか)は,用途によって傾向が異なり,病院やホテル・レストランのように湯を多用する施設で大きく,事務所や共同住宅では相対的に小さくなります。設問イは「病院,レストラン,共同住宅,事務所の順に大きくなる」としていますが,この並びの向き(後ろほど大きい)は実態と合わず,同時使用の大小関係の記述として誤りです。

答え:1 給湯単位に対する給湯同時使用流量は、一般的に、病院、レストラン、共同住宅、事務所の順に、大きくなる。

給湯の同時使用流量は「湯を多用する用途(病院・ホテル等)ほど大きい」傾向です。用途の並びと大小の向きを取り違えた選択肢が誤りです。

問題A No.31

空調・衛生設備

排水設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.管径100mmの排水管の掃除口の設置間隔は、30m以内とする。
  • 2.排水管の管径決定において、ポンプからの排水管を排水横主管に接続する場合は、器具排水負荷単位に換算して管径を決定する。
  • 3.排水立て管に対して45°以下のオフセットの管径は、垂直な排水立て管とみなして決定してよい。
  • 4.オイル阻集器は、洗車の時に流出する土砂及びワックス類も阻集できる構造とする。

正解:1

解説

考え方

排水設備に関する記述を確認します。ポンプからの排水管を排水横主管に接続する場合に器具排水負荷単位に換算して管径を決めること,排水立て管に対して45度以下のオフセットの管径を垂直な立て管とみなしてよいこと,オイル阻集器が土砂・ワックス類も阻集できる構造とすることは,いずれも正しい記述です。

一方,排水管の掃除口の設置間隔は管径によって決まり,管径100 mm以下の場合は「15 m以内」ごとに設けます(管径100 mmを超える場合は30 m以内)。設問イは「管径100 mmの排水管の掃除口の設置間隔は,30 m以内とする」としており,100 mm以下は15 m以内なので数値が誤りです。

答え:1 管径100mmの排水管の掃除口の設置間隔は、30m以内とする。

「掃除口の間隔は管径100 mm以下で15 m以内,100 mm超で30 m以内」と覚えましょう。100 mmを30 mとした選択肢が誤りです。

問題A No.32

空調・衛生設備

排水・通気設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.器具排水負荷単位法による通気管の管径算定において、所定の表を使用する場合、通気管長さは通気管の実長とし、局部損失相当長を加算しなくてよい。
  • 2.通気弁は、大気に開放された伸頂通気管と同様に正圧緩和の効果が期待できる。
  • 3.建物の階層が多い場合の1階の排水横枝管は、排水立て管に接続せず、単独で屋外の排水桝に接続する。
  • 4.伸頂通気方式において、誘導サイホン作用の防止には、排水用特殊継手を用いて管内圧力の緩和を図る方法がある。

正解:2

解説

考え方

排水・通気設備に関する記述を確認します。通気管長さを実長とし局部損失相当長を加算しなくてよいこと,多層建物の1階排水横枝管を立て管に接続せず単独で屋外桝へ接続すること,伸頂通気方式で排水用特殊継手により管内圧力を緩和することは,いずれも正しい記述です。

一方,通気弁(吸気弁)は,管内が負圧になったときだけ弁が開いて外気を吸い込み,負圧を緩和する一方向の弁です。正圧になると弁は閉じるため,臭気の逆流を防げますが,正圧を大気へ逃がす(正圧緩和)はたらきはありません。設問ロは「通気弁は,伸頂通気管と同様に正圧緩和の効果が期待できる」としていますが,通気弁が担うのは負圧緩和であり,正圧緩和はできないので誤りです。

答え:2 通気弁は、大気に開放された伸頂通気管と同様に正圧緩和の効果が期待できる。

「通気弁は負圧のときだけ開いて外気を吸う→負圧緩和はできるが正圧緩和はできない」という一方向性を押さえましょう。正圧緩和も期待できるとした選択肢が誤りです。

問題A No.33

空調・衛生設備

通気設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.ループ通気管の管径は、排水横枝管と通気立て管とのうち、いずれか小さいほうの管径の1/2より小さくしてはならない。
  • 2.排水立て管のオフセットの逃がし通気管の管径は、通気立て管と排水立て管とのうち、いずれか小さい方の管径の1/2より小さくしてはならない。
  • 3.排水横枝管の逃がし通気管の管径は、それを接続する排水横枝管の管径の1/2より小さくしてはならない。
  • 4.各個通気管の管径は、それが接続される排水管の管径の1/2より小さくしてはならない。

正解:2

解説

考え方

通気設備の管径に関する記述を確認します。ループ通気管の管径を排水横枝管と通気立て管のいずれか小さい方の1/2以上とすること,排水横枝管の逃がし通気管の管径をその横枝管の管径の1/2以上とすること,各個通気管の管径を接続される排水管の管径の1/2以上とすることは,いずれも正しい記述です。

一方,排水立て管のオフセットに設ける逃がし通気管の管径は,通気立て管と排水立て管とのうち,いずれか「大きい方」の管径の1/2より小さくしてはならない,とされています。設問ロは「いずれか小さい方の管径の1/2より小さくしてはならない」としており,比べる相手を小さい方としている点が誤りです。正しくは大きい方の1/2以上です。

答え:2 排水立て管のオフセットの逃がし通気管の管径は、通気立て管と排水立て管とのうち、いずれか小さい方の管径の1/2より小さくしてはならない。

オフセットの逃がし通気管は「大きい方の管径の1/2以上」が正解です。他の通気管が小さい方基準なのと混同させ,小さい方としたのが引っかけです。

問題A No.34

空調・衛生設備

不活性ガス消火設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.不活性ガス消火設備に用いる消火剤の種類には、二酸化炭素、窒素、IG-55、IG-541がある。
  • 2.貯蔵容器は、防護区画以外の温度40℃以下で温度変化が少なく、直射日光及び雨水のかかるおそれの少ない場所に設ける。
  • 3.全域放出方式又は局所放出方式の不活性ガス消火設備の非常電源は、当該設備を有効に30分間作動できる容量以上とする。
  • 4.不活性ガス消火設備を設置した場所には、その放出された消火剤及び燃焼ガスを安全な場所に排出する措置が必要である。

正解:3

解説

考え方

不活性ガス消火設備に関する記述を確認します。消火剤に二酸化炭素・窒素・IG-55・IG-541があること,貯蔵容器を温度40℃以下で温度変化が少なく直射日光・雨水のかからない場所に設けること,放出された消火剤・燃焼ガスを安全な場所に排出する措置が必要なことは,いずれも正しい記述です。

一方,全域放出方式・局所放出方式の不活性ガス消火設備の非常電源は,当該設備を有効に「1時間以上」作動できる容量以上とするのが基準です。設問ハは「30分間作動できる容量以上」としており,時間が短く誤りです。正しくは1時間(60分)以上です。

答え:3 全域放出方式又は局所放出方式の不活性ガス消火設備の非常電源は、当該設備を有効に30分間作動できる容量以上とする。

不活性ガス消火設備の非常電源は「有効に1時間以上作動できる容量」と覚えましょう。30分としてほかの設備の基準と混同させる引っかけです。

問題A No.35

空調・衛生設備

ガス設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.液化石油ガス(LPG)は、圧力調整器によりガス容器(ボンベ)の中の高い圧力を1.0kPaに減圧して燃焼機器に供給される。
  • 2.都市ガスのガス漏れ警報器を天井部分に設置する場合は、警報器の下端は天井面の下方30cm以内に設置する。
  • 3.都市ガスの種類A・B・Cでは、燃焼速度はA・B・Cの順で速くなる。
  • 4.液化石油ガス(LPG)設備で用いられる配管は、0.8MPa以上で行う耐圧試験に合格したものとする。

正解:1

解説

考え方

ガス設備に関する記述を確認します。ガス漏れ警報器を天井部分に設ける場合に警報器下端を天井面の下方30 cm以内とすること,都市ガスA・B・Cの順で燃焼速度が速くなること,LPガス設備配管を0.8 MPa以上で行う耐圧試験に合格したものとすることは,いずれも正しい記述です。

一方,液化石油ガス(LPG)は,圧力調整器(ガバナ)でボンベ内の高い圧力を,燃焼機器に適した約2.3〜3.3 kPa程度に減圧して供給します。設問イは「圧力調整器により高い圧力を1.0 kPaに減圧して供給する」としていますが,減圧後の供給圧力は1.0 kPaではなく2.3〜3.3 kPa程度であり,数値が誤りです。

答え:1 液化石油ガス(LPG)は、圧力調整器によりガス容器(ボンベ)の中の高い圧力を1.0kPaに減圧して燃焼機器に供給される。

LPガスの調整後供給圧力は「約2.3〜3.3 kPa程度」です。1.0 kPaと小さくずらした選択肢が誤りで,圧力調整器で機器に合う圧力まで下げる点を押さえましょう。

問題A No.36

空調・衛生設備

JISに規定する「建築物の用途別による屎尿浄化槽の処理対象人員算定基準」に定められている「建築用途」と「算定単位」の組合せのうち、適当でないものはどれか。

  • 1.ホテル・旅館 ── 延べ面積〔m²〕
  • 2.病院・療養所・伝染病院 ── ベッド数〔床〕
  • 3.共同住宅 ── 居室数〔室〕
  • 4.事務所 ── 延べ面積〔m²〕

正解:3

解説

考え方

屎尿浄化槽の処理対象人員算定基準における「建築用途」と「算定単位」の組合せを確認します。ホテル・旅館が延べ面積〔m²〕,病院・療養所・伝染病院がベッド数〔床〕,事務所が延べ面積〔m²〕を算定単位とすることは,いずれも正しい組合せです。

一方,共同住宅の処理対象人員は,居室数ではなく「延べ面積〔m²〕」を算定単位として求めます(一戸建住宅などでは延べ面積区分により人員を算定します)。設問ハは「共同住宅──居室数〔室〕」としていますが,正しい算定単位は延べ面積であり,組合せが誤りです。

答え:3 共同住宅 ── 居室数〔室〕

共同住宅の処理対象人員は「延べ面積〔m²〕」で算定します。算定単位を居室数とした選択肢が誤りで,住宅系は延べ面積が基準になる点を押さえましょう。

問題A No.37

空調・衛生設備

浄化槽に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.浄化槽は、水洗便所のし尿、工業廃水等の汚水を処理する設備又は施設である。
  • 2.浄化槽は、生物化学的処理において生物膜法と活性汚泥法に大別される。
  • 3.浄化槽は、積雪寒冷地を除き、車庫、物置等の建築物内への設置は避ける。
  • 4.消毒には、一般的に、次亜塩素酸カルシウム錠、塩素化イソシアヌール酸錠等の固形塩素剤が使用される。

正解:1

解説

考え方

浄化槽に関する記述を確認します。浄化槽が生物膜法と活性汚泥法に大別されること,積雪寒冷地を除き車庫・物置等の建築物内への設置を避けること,消毒に固形塩素剤(次亜塩素酸カルシウム錠等)を用いることは,いずれも正しい記述です。

一方,浄化槽は,水洗便所のし尿と,台所・風呂などから出る「生活雑排水」を合わせて処理する設備です(合併処理浄化槽)。工場から出る工業廃水は,性状が特殊で別の産業排水処理施設で処理すべきもので,浄化槽の処理対象ではありません。設問イは「水洗便所のし尿,工業廃水等の汚水を処理する」としており,工業廃水を対象に含めている点が誤りです。

答え:1 浄化槽は、水洗便所のし尿、工業廃水等の汚水を処理する設備又は施設である。

「浄化槽が処理するのはし尿と生活雑排水であって,工業廃水は対象外」という点を押さえましょう。工業廃水を含めた選択肢が誤りです。

問題A No.38

機器・材料・設計図書

冷凍機に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.遠心冷凍機は低圧冷媒又は高圧冷媒を使用する機器があり、低圧冷媒を使用する機器は一般的な空調条件では高圧ガス保安法の適用を受けない。
  • 2.二重効用吸収冷凍機は、高圧蒸気により低温再生器を加熱し、低温再生器で発生した冷媒蒸気をさらに高温再生器の加熱に用いる構造である。
  • 3.空気熱源ヒートポンプのデフロスト運転には、運転を冷房サイクルに切り替えて空気熱交換器に高温高圧のガスを流し付着した霜を溶かす方法がある。
  • 4.スクリュー冷凍機は、高圧縮比でも体積効率がよいため、一般的に、高い圧縮比を必要とするヒートポンプ用として用いられる。

正解:2

解説

考え方

冷凍機に関する記述を確認します。遠心冷凍機に低圧・高圧冷媒があり低圧冷媒機が一般空調条件で高圧ガス保安法の適用を受けないこと,空気熱源ヒートポンプのデフロスト運転で冷房サイクルに切り替え高温高圧ガスで霜を溶かすこと,スクリュー冷凍機が高圧縮比でも体積効率がよくヒートポンプ用に用いられることは,いずれも正しい記述です。

一方,二重効用吸収冷凍機は,まず「高温再生器」を高圧蒸気などで加熱し,そこで発生した冷媒蒸気の熱を使って「低温再生器」をさらに加熱する構造で,加熱源を二段階に有効利用して効率を高めます。設問ロは「高圧蒸気により低温再生器を加熱し,低温再生器で発生した冷媒蒸気をさらに高温再生器の加熱に用いる」としており,高温再生器と低温再生器の役割が逆で誤りです。

答え:2 二重効用吸収冷凍機は、高圧蒸気により低温再生器を加熱し、低温再生器で発生した冷媒蒸気をさらに高温再生器の加熱に用いる構造である。

二重効用は「高温再生器を外部熱源で加熱→その発生蒸気で低温再生器を加熱」の順です。高温・低温再生器の加熱の順序を入れ替えた選択肢が誤りです。

問題A No.39

機器・材料・設計図書

遠心ポンプに関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.締切り動力が低く、水量の増大に伴い軸動力は減少する特性がある。
  • 2.吐出し量は、ポンプの羽根車の直径が変わった場合、羽根車の出口幅が一定であれば、直径の変化の2乗に比例して変化する。
  • 3.渦巻ポンプの渦巻ケーシングは、スロート部から吐出し口にかけて流速を緩やかに減速して速度エネルギーを圧力エネルギーに変換している。
  • 4.ポンプや送水系に外力が働かないのに、吐出し量と圧力が周期的に変動する現象をサージングという。

正解:1

解説

考え方

遠心ポンプに関する記述を確認します。吐出し量が羽根車直径の変化の2乗に比例すること,渦巻ケーシングがスロート部から吐出し口へ流速を減速して速度エネルギーを圧力エネルギーに変換すること,外力なしに吐出し量と圧力が周期的に変動する現象をサージングということは,いずれも正しい記述です。

一方,遠心ポンプの軸動力は,締切り(吐出し量ゼロ)で最も小さく,水量が増えるにつれて「増加」していく特性を持ちます(右上がりの動力曲線)。設問イは「締切り動力が低く,水量の増大に伴い軸動力は減少する特性がある」としていますが,締切り動力が低いのは正しいものの,水量増大で軸動力は増加するので,「減少する」とした点が誤りです。

答え:1 締切り動力が低く、水量の増大に伴い軸動力は減少する特性がある。

「遠心ポンプは締切りで軸動力が最小,水量が増えると軸動力も増える」という向きを押さえましょう。だから始動は吐出し弁を絞って行う,という運用とも結びつきます。

問題A No.40

機器・材料・設計図書

空気調和機に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.大温度差送風方式は、送風量を減らして、送風搬送動力を削減するため、一般的に、冷房吹出温度差を10℃と大きくとる。
  • 2.マルチパッケージ形空気調和機の冷房暖房同時型は、冷房運転時に発生する排熱を暖房運転中の屋内機に利用することで高い省エネルギー効果が得られる。
  • 3.ユニット形空気調和機の冷却コイルは、コイル面通過風速を2.0〜3.0m/sで選定し、コイル面の凝縮した水滴の飛散が多くならないようにする。
  • 4.デシカント空気調和機は、デシカントローターで高温の排気と給気とを熱交換する際に供給空気の湿度を除去し、乾燥した空気を給気する。

正解:1

解説

考え方

空気調和機に関する記述を確認します。マルチパッケージ形の冷房暖房同時型が排熱を暖房に利用して省エネになること,ユニット形空調機の冷却コイル面通過風速を2.0〜3.0 m/sで選定すること,デシカント空調機がデシカントローターで供給空気の湿度を除去することは,いずれも正しい記述です。

一方,大温度差送風方式は,送風量を減らして搬送動力を削減するために,冷房の吹出温度差を通常(8〜10℃程度)より「大きく」とる方式です。設問イは「冷房吹出温度差を10℃と大きくとる」としていますが,大温度差送風はこれを上回るさらに大きな温度差(例えば12〜15℃程度)をとるのが特徴で,10℃では大温度差とは言えず,数値の説明として誤りとされています。

答え:1 大温度差送風方式は、送風量を減らして、送風搬送動力を削減するため、一般的に、冷房吹出温度差を10℃と大きくとる。

大温度差送風は「通常より大きな吹出温度差をとって風量・搬送動力を減らす」方式です。温度差を通常並みの数値にとどめた選択肢が誤りです。

問題A No.41

機器・材料・設計図書

配管材料及び配管附属品に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.圧力配管用炭素鋼鋼管は、蒸気、高温水等の圧力の高い配管に使用され、スケジュール番号により管の厚さが区分されている。
  • 2.架橋ポリエチレン管は、中密度・高密度ポリエチレンを架橋反応させることで、耐熱性、耐クリープ性を向上させた管である。
  • 3.空気調和機ドレン配管の排水トラップの封水は、送風機の全静圧を超えないようにする。
  • 4.蒸気トラップには、メカニカル式、サーモスタチック式、サーモダイナミック式がある。

正解:3

解説

考え方

配管材料・配管附属品に関する記述を確認します。圧力配管用炭素鋼鋼管がスケジュール番号で厚さを区分すること,架橋ポリエチレン管が耐熱性・耐クリープ性を向上させた管であること,蒸気トラップにメカニカル式・サーモスタチック式・サーモダイナミック式があることは,いずれも正しい記述です。

一方,空気調和機のドレン配管に設ける排水トラップの封水深は,送風機の静圧に負けて封水が破られないよう,送風機の全静圧「以上(を超える)」の深さを確保します。封水が浅いと,送風機の負圧でトラップの水が吸い出されて臭気やドレンの逆流を招きます。設問ハは「封水は,送風機の全静圧を超えないようにする」としており,向きが逆で誤りです。正しくは全静圧以上の封水深とします。

答え:3 空気調和機ドレン配管の排水トラップの封水は、送風機の全静圧を超えないようにする。

「空調機ドレントラップの封水深は送風機の全静圧以上」を押さえましょう。封水を静圧より浅くすると吸い出される,という理由から向きを判断できます。

問題A No.42

機器・材料・設計図書

ダクト及びダクト附属品に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.グラスウール等の多孔質吸音材を内張りしたダクトでは、中高周波数域の音の減衰が大きい。
  • 2.同一材料、同一断面積のダクトの場合、同じ風量では長方形ダクトの方が円形ダクトより単位長さ当たりの圧力損失が大きい。
  • 3.シーリングディフューザー形吹出口は、中コーンを上げると拡散半径が大きくなる。
  • 4.ピストンダンパーは、消火ガス放出時にガスシリンダーの作動で閉鎖する機構を有する。

正解:3

解説

考え方

ダクト・ダクト附属品に関する記述を確認します。多孔質吸音材を内張りしたダクトが中高周波数域の音の減衰が大きいこと,同一断面積では長方形ダクトの方が円形ダクトより単位長さあたりの圧力損失が大きいこと,ピストンダンパーが消火ガス放出時に閉鎖する機構を持つことは,いずれも正しい記述です。

一方,シーリングディフューザー形吹出口は,中コーンの上下で気流の広がり方を調整できます。中コーンを「下げる」と気流が水平方向に広がって拡散半径が大きく(水平吹き)なり,中コーンを「上げる」と気流が下向きになって拡散半径は小さく(垂直吹き)なります。設問ハは「中コーンを上げると拡散半径が大きくなる」としており,向きが逆で誤りです。

答え:3 シーリングディフューザー形吹出口は、中コーンを上げると拡散半径が大きくなる。

「中コーンを下げると水平に広がり拡散半径が大きい,上げると下向きで小さい」という向きを押さえましょう。上げ下げと拡散半径の関係を逆にした選択肢が誤りです。

問題A No.43

機器・材料・設計図書

「公共工事標準請負契約約款」に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.発注者は、完成通知を受けたときは、通知を受けた日から14日以内に完成検査を完了し、検査結果を受注者に通知しなければならない。
  • 2.受注者は、工事目的物及び工事材料等を設計図書に定めるところにより、火災保険、建設工事保険等に付さなければならない。
  • 3.発注者は、受注者が工期内に工事を完成させることができないとき、これによって生じた損害の賠償を受注者に対して請求することができる。
  • 4.発注者の完成検査で、必要と認められる理由を受注者に通知した上で、工事目的物を最小限度破壊する場合、その検査又は復旧に直接要する費用は発注者の負担となる。

正解:4

解説

考え方

公共工事標準請負契約約款に関する記述を確認します。発注者が完成通知を受けた日から14日以内に完成検査を完了し結果を通知すること,受注者が工事目的物・工事材料等を火災保険・建設工事保険等に付すこと,受注者が工期内に工事を完成できないとき発注者が損害賠償を請求できることは,いずれも正しい記述です。

一方,完成検査のために工事目的物を最小限度破壊して調べる場合,その検査・復旧に直接要する費用は,原則として「受注者」の負担とされています(検査の結果,契約に適合していれば発注者負担となる場合もありますが,約款上の原則的な扱いとして問われています)。設問ニは「その検査又は復旧に直接要する費用は発注者の負担となる」としており,費用負担者が誤りです。

答え:4 発注者の完成検査で、必要と認められる理由を受注者に通知した上で、工事目的物を最小限度破壊する場合、その検査又は復旧に直接要する費用は発注者の負担となる。

「検査のための破壊・復旧費用は受注者負担が原則」という点を押さえましょう。費用負担を発注者側とした選択肢が誤りです。

問題A No.44

機器・材料・設計図書

設計図書に記載する「機器名」と「機器仕様」の組合せのうち、適当でないものはどれか。ただし、電動機に関する事項は除く。

  • 1.全熱交換器 ── 形式、種別、風量、全熱交換効率、面風速、初期抵抗(給気・排気)
  • 2.空調用ポンプ ── 形式、吸込口径、水量、揚程、押込圧力
  • 3.冷却塔 ── 形式、冷却能力、冷却水量、冷却水出入口温度、外気乾球温度、騒音値
  • 4.チリングユニット ── 冷凍能力、冷水量、冷水出入口温度、冷却水量、冷却水出入口温度、冷水・冷却水損失水頭

正解:3

解説

考え方

設計図書に記載する「機器名」と「機器仕様」の組合せを確認します(電動機に関する事項は除く)。全熱交換器に形式・種別・風量・全熱交換効率・面風速・初期抵抗を記すこと,空調用ポンプに形式・吸込口径・水量・揚程・押込圧力を記すこと,チリングユニットに冷凍能力・冷水量・冷水出入口温度・冷却水量等を記すことは,いずれも適当な組合せです。

一方,冷却塔の性能は,外気の「湿球温度」に大きく左右されるため,仕様には冷却水出入口温度とともに「外気湿球温度」を明記する必要があります。設問ハは冷却塔の仕様に「外気乾球温度」を挙げていますが,冷却塔で基準とすべきは乾球温度ではなく湿球温度であり,組合せが誤りです。

答え:3 冷却塔 ── 形式、冷却能力、冷却水量、冷却水出入口温度、外気乾球温度、騒音値

冷却塔の性能は「外気湿球温度」で決まるため,仕様には湿球温度を記します。乾球温度とした選択肢が誤りで,蒸発冷却は湿球温度が効く,という点を押さえましょう。

問題B No.1

設備施工

工事の「届出書等」、「提出時期」及び「提出先」の組合せとして、適当でないものはどれか。

  • 1.ばい煙発生施設設置届出書 ── 工事完了日から4日以内 ── 都道府県知事
  • 2.消防用設備等設置届出書 ── 工事完了日から4日以内 ── 消防長又は消防署長
  • 3.特定施設設置届出書(騒音) ── 工事開始日の30日前まで ── 市町村長
  • 4.ボイラー設置届 ── 工事開始日の30日前まで ── 労働基準監督署長

正解:1

解説

考え方

工事の届出書等・提出時期・提出先の組合せを確認します。消防用設備等設置届出書を工事完了日から4日以内に消防長又は消防署長へ,特定施設設置届出書(騒音)を工事開始日の30日前までに市町村長へ,ボイラー設置届を工事開始日の30日前までに労働基準監督署長へ提出することは,いずれも正しい組合せです。

一方,大気汚染防止法に基づくばい煙発生施設設置届出書は,施設を設置する工事の「開始日の60日前まで」に都道府県知事へ届け出るのが原則で,工事「完了後」に出すものではありません。設問イは「工事完了日から4日以内──都道府県知事」としており,事前届出であるべきものを事後届出とし,時期が誤りです。

答え:1 ばい煙発生施設設置届出書 ── 工事完了日から4日以内 ── 都道府県知事

「ばい煙発生施設は工事開始の60日前までに都道府県知事へ事前届出」を押さえましょう。完了後4日以内という事後届出にすり替えた点が誤りです。

問題B No.2

設備施工

下図のネットワーク工程表に関する記述のうち、適当でないものはどれか。ただし、図中のイベント間のA~Iは作業内容、日数は作業日数を表す。

問題B No.2の図
  • 1.クリティカルパスの所要日数は33日で、ルートは2本ある。
  • 2.イベント⑤の最早開始時刻と最遅完了時刻は同じで、15日である。
  • 3.作業内容Eのトータルフロートは、5日である。
  • 4.作業内容Cの作業日数を2日短縮しても、工期は2日短縮されない。

正解:2

解説

考え方

ネットワーク工程表の読み取り問題です。クリティカルパスの所要日数とルート数,作業Eのトータルフロート,作業Cの日数短縮と工期の関係については,図の日程計算から正しく読み取れる記述です。

一方,イベント⑤について「最早開始時刻と最遅完了時刻が同じで15日」とありますが,最早開始時刻と最遅完了時刻(最遅結合点時刻)が一致するのはクリティカルパス上のイベント(フロートゼロの結合点)です。図の日程計算でイベント⑤の最早と最遅を求めると,両者は一致せず,また示された15日という数値も日程計算の結果と合いません。設問ロは,イベント⑤の時刻の一致と数値の両面で図と合わないため誤りです。

答え:2 イベント⑤の最早開始時刻と最遅完了時刻は同じで、15日である。

ネットワーク工程表は「最早結合点時刻と最遅結合点時刻が一致する結合点がクリティカルパス上」と押さえましょう。イベントの時刻計算をていねいにたどると,一致するかどうかと数値を確認できます。

問題B No.3

設備施工

品質管理に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.計量抜取検査は、ロットの特性値が正規分布とみなせる場合に実施する。
  • 2.計数抜取検査には、不良個数による検査と欠点数による検査がある。
  • 3.ISO 9000ファミリー規格は、製品やサービスを作り出すプロセスに関する規格である。
  • 4.ISO 14000ファミリー規格は、公害対策として企業が遵守すべき基準値を定めた規格である。

正解:4

解説

考え方

品質管理に関する記述を確認します。計量抜取検査がロットの特性値が正規分布とみなせる場合に実施されること,計数抜取検査に不良個数による検査と欠点数による検査があること,ISO 9000ファミリー規格が製品・サービスを作り出すプロセス(品質マネジメント)に関する規格であることは,いずれも正しい記述です。

一方,ISO 14000ファミリー規格は,組織が環境への影響を継続的に管理・改善するための「環境マネジメントシステム」の仕組みを定めた規格です。守るべき公害の基準値(数値規制)を定めた規格ではありません。設問ニは「公害対策として企業が遵守すべき基準値を定めた規格」としており,規格の性格を取り違えていて誤りです。

答え:4 ISO 14000ファミリー規格は、公害対策として企業が遵守すべき基準値を定めた規格である。

「ISO 14000=環境マネジメントの仕組みの規格(基準値そのものではない)」を押さえましょう。9000が品質,14000が環境のマネジメント規格,と対で覚えると判断できます。

問題B No.4

設備施工

建設工事における安全管理に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.危険有害な化学品を取り扱う作業では、安全データシートを常備し、当該化学品の情報を作業場内に表示する。
  • 2.ハインリッヒの法則によれば、1つの重大災害発生の過程には数十件の軽度の事故と数百件のヒヤリ・ハットの発生がある。
  • 3.リスクアセスメントとは、労働災害が発生した場合に、当該災害発生の責任の所在を評価して、被災者への補償額を算定する手法である。
  • 4.送り出し教育とは、工事現場に労働者を送り出そうとする関係請負人が当該労働者に対し事前に実施する教育で、新規入場者教育の効率化に有効である。

正解:3

解説

考え方

安全管理に関する記述を確認します。危険有害な化学品を扱う作業で安全データシート(SDS)を常備し情報を表示すること,ハインリッヒの法則(1件の重大災害の背後に多数の軽微な事故とヒヤリ・ハットがある),送り出し教育が新規入場者教育の効率化に有効なことは,いずれも正しい記述です。

一方,リスクアセスメントとは,作業に潜む危険性・有害性をあらかじめ洗い出し,その大きさ(危険度)を見積もって,優先度をつけて対策を講じる「事前の予防手法」です。設問ハは「労働災害が発生した場合に,責任の所在を評価して被災者への補償額を算定する手法」としていますが,これは事後の責任・補償の話であって,リスクアセスメント(事前の危険の見積もり)ではないため誤りです。

答え:3 リスクアセスメントとは、労働災害が発生した場合に、当該災害発生の責任の所在を評価して、被災者への補償額を算定する手法である。

「リスクアセスメント=災害が起きる前に危険を見積もって対策する予防手法」を押さえましょう。事後の責任追及・補償額算定とした選択肢が誤りです。

問題B No.5

設備施工

機器の据付けに関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.屋内設置の飲料用受水タンクの据付けにおいて、はり形コンクリート基礎上の鋼製架台の高さを100mmとする場合、当該コンクリート基礎の高さは500mmとしてよい。
  • 2.雑排水用水中モーターポンプ2台を排水槽内に設置する場合、ポンプケーシングの中心間距離は、ポンプケーシングの直径の3倍としてよい。
  • 3.貯湯タンクの据付けにおいては、周囲に450mm以上の保守、点検スペースを確保するほか、加熱コイルの引抜きスペース及び内部点検用マンホール部分の点検作業用スペースを確保する。
  • 4.ゲージ圧が0.2MPaを超える温水ボイラーを設置する場合、安全弁その他の附属品の検査及び取扱いに支障がない場合を除き、ボイラーの最上部からボイラーの上部にある構造物までの距離は、0.8m以上とする。

正解:4

解説

考え方

機器の据付けに関する記述を確認します。飲料用受水タンクの鋼製架台高さ100 mmのときコンクリート基礎高さを500 mmとしてよいこと,雑排水用水中ポンプ2台のケーシング中心間距離をケーシング直径の3倍としてよいこと,貯湯タンクの周囲に450 mm以上の保守点検スペース等を確保することは,いずれも正しい記述です。

一方,ゲージ圧0.2 MPaを超える温水ボイラーを設置する場合,ボイラーの最上部から上部の構造物までの距離は,安全弁等の検査・取扱いに支障がない場合を除き「1.2 m以上」とする必要があります。設問ニは「0.8 m以上とする」としており,数値が小さく誤りです。正しくは1.2 m以上です。

答え:4 ゲージ圧が0.2MPaを超える温水ボイラーを設置する場合、安全弁その他の附属品の検査及び取扱いに支障がない場合を除き、ボイラーの最上部からボイラーの上部にある構造物までの距離は、0.8m以上とする。

「温水ボイラー最上部から上部構造物まで1.2 m以上」を押さえましょう。0.8 mと小さくずらした選択肢が誤りで,点検・取扱いに必要な離隔を確保する趣旨です。

問題B No.6

設備施工

配管の施工に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.蒸気配管に圧力配管用炭素鋼鋼管を使用する場合、蒸気還水管は、蒸気給気管に共吊りする。
  • 2.鋼管のねじ接合に転造ねじを使用する場合、転造ねじのねじ部の強度は、鋼管本体の強度とほぼ同程度となる。
  • 3.Uボルトは、配管軸方向の滑りに対する拘束力が小さいため、配管の固定支持には使用しない。
  • 4.冷媒配管の接続完了後は、窒素ガス、炭酸ガス、乾燥空気等を用いて気密試験を行う。

正解:1

解説

考え方

配管の施工に関する記述を確認します。鋼管のねじ接合に転造ねじを使うとねじ部強度が管本体とほぼ同程度になること,Uボルトが配管軸方向の滑りに対する拘束力が小さく固定支持には使わないこと,冷媒配管の接続完了後に窒素ガス等で気密試験を行うことは,いずれも正しい記述です。

一方,蒸気給気管と蒸気還水管では,温度や熱による伸縮の状態が異なるため,蒸気還水管を蒸気給気管に「共吊り(同じ吊り金具でまとめて吊る)」してはなりません。それぞれ独立して支持し,別々に伸縮できるようにします。共吊りすると伸縮差で無理な力がかかります。設問イは「蒸気還水管は,蒸気給気管に共吊りする」としており,共吊りしてよいとした点が誤りです。

答え:1 蒸気配管に圧力配管用炭素鋼鋼管を使用する場合、蒸気還水管は、蒸気給気管に共吊りする。

「伸縮状態の異なる蒸気給気管と還水管は共吊りせず,別々に支持する」という点を押さえましょう。共吊りしてよいとした選択肢が誤りです。

問題B No.7

設備施工

ダクトの施工に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.アングルフランジ工法では、低圧ダクトか高圧ダクトかにかかわらず、ダクトの吊り間隔は同じとしてよい。
  • 2.共板フランジ工法ダクトに使用するガスケットは、アングルフランジ工法ダクトに使用するガスケットより厚いものを使用する。
  • 3.スパイラルダクトの差込接合では、鋼製ビスで固定し、ダクト用テープを二重巻きすれば、シール材の塗布は不要である。
  • 4.亜鉛鉄板製長方形ダクトの板厚は、ダクト両端の寸法が異なる場合、その最大寸法による板厚とする。

正解:3

解説

考え方

ダクトの施工に関する記述を確認します。共板フランジ工法ダクトのガスケットをアングルフランジ工法用より厚くすること,亜鉛鉄板製長方形ダクトの板厚をダクト両端の寸法が異なる場合に最大寸法で決めることは,いずれも正しい記述です(アングルフランジ工法の吊り間隔の扱いも問題条件どおりです)。

一方,スパイラルダクトの差込接合では,鋼製ビスで固定しダクト用テープを二重巻きするだけでは気密が不十分で,接合部に「シール材(シーリング材)の塗布」を行って漏れを防ぐ必要があります。設問ハは「鋼製ビスで固定し,ダクト用テープを二重巻きすれば,シール材の塗布は不要」としており,シール材を省けるとした点が誤りです。

答え:3 スパイラルダクトの差込接合では、鋼製ビスで固定し、ダクト用テープを二重巻きすれば、シール材の塗布は不要である。

「スパイラルダクトの差込接合はシール材塗布が必要」を押さえましょう。ビス+テープだけで気密が取れるとしてシール材を省いた選択肢が誤りです。

問題B No.8

設備施工

配管の保温に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.機械室内の露出の給水管にグラスウール保温材で保温する場合、一般的に、保温筒、ポリエチレンフィルム、鉄線、アルミガラスクロスの順に施工する。
  • 2.冷温水管の保温の施工において、ポリエチレンフィルムは、防湿のための補助材として使用される。
  • 3.蒸気管が壁又は床を貫通する場合、伸縮を考慮して、貫通部及びその前後約25mm程度は保温被覆を行わない。
  • 4.保温の施工において、保温筒を二層以上重ねて所要の厚さにする場合は、保温筒の各層をそれぞれ鉄線で巻き締める。

正解:1

解説

考え方

配管の保温に関する記述を確認します。冷温水管の保温でポリエチレンフィルムを防湿の補助材として使うこと,蒸気管の壁・床貫通部とその前後約25 mmを保温しないこと,保温筒を二層以上重ねる場合に各層をそれぞれ鉄線で巻き締めることは,いずれも正しい記述です。

一方,機械室内の露出の給水管をグラスウール保温材で保温する場合の施工順序は,一般に「保温筒→鉄線→ポリエチレンフィルム→アルミガラスクロス」の順です。保温筒を巻いたら鉄線で締め,その上に防湿のフィルム,仕上げのアルミガラスクロスとします。設問イは「保温筒,ポリエチレンフィルム,鉄線,アルミガラスクロスの順」としており,鉄線とフィルムの順序が入れ替わっていて誤りです。

答え:1 機械室内の露出の給水管にグラスウール保温材で保温する場合、一般的に、保温筒、ポリエチレンフィルム、鉄線、アルミガラスクロスの順に施工する。

露出給水管の保温は「保温筒→鉄線→フィルム→アルミガラスクロス」の順です。鉄線とポリエチレンフィルムの順序を入れ替えた選択肢が誤りです。

問題B No.9

設備施工

冷凍機の試運転調整に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.冷却水ポンプ、冷水ポンプ及び冷却塔を起動し、冷水量及び冷却水量が規定流量であることを確認する。
  • 2.停止サーモスタットの設定値が冷水温度の規定値より高いことを確認する。
  • 3.冷水ポンプ、冷却水ポンプ及び冷却塔とのインターロックを確認してから冷凍機の起動スイッチを入れる。
  • 4.冷水量が過度に減少した場合、断水リレーの作動により冷凍機が停止することを確認する。

正解:2

解説

考え方

冷凍機の試運転調整に関する記述を確認します。冷却水ポンプ・冷水ポンプ・冷却塔を起動して規定流量を確認すること,冷凍機起動前に各ポンプ・冷却塔とのインターロックを確認すること,冷水量が過度に減少すると断水リレーで冷凍機が停止することを確認することは,いずれも正しい記述です。

一方,冷凍機を止める停止サーモスタットは,冷水温度が下がりすぎたときに冷凍機を止めるためのものなので,その設定値は冷水温度の規定値より「低い」値にします。規定値より高く設定すると,冷水が規定温度まで下がる前に止まってしまいます。設問ロは「停止サーモスタットの設定値が冷水温度の規定値より高いことを確認する」としており,高低が逆で誤りです。

答え:2 停止サーモスタットの設定値が冷水温度の規定値より高いことを確認する。

「停止サーモの設定値は冷水規定値より低くする(下がりすぎを検知して止める)」という向きを押さえましょう。設定値を規定値より高いとした選択肢が誤りです。

問題B No.10

設備施工

土中埋設配管における防食処置に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  • 1.ペトロラタム系防食テープによる防食処置では、ペトロラタム系防食テープを1/2重ね1回巻きし、その上にプラスチックテープを1/2重ね1回巻きする。
  • 2.ブチルゴム系絶縁テープによる防食処置では、ブチルゴム系絶縁テープを1/2重ね2回巻きする。
  • 3.熱収縮材による防食処置では、熱収縮テープを1/2重ね1回巻きし、バーナーで加熱収縮させる。
  • 4.防食テープ巻きを施した鋼管は、施工時に被覆が損傷しても、鉄部が露出する陽極部面積が小さい場合、腐食によって短期間に穴があく可能性は小さい。

正解:4

解説

考え方

土中埋設配管の防食処置に関する記述を確認します。ペトロラタム系防食テープを1/2重ね1回巻きしその上にプラスチックテープを1/2重ね1回巻きすること,ブチルゴム系絶縁テープを1/2重ね2回巻きすること,熱収縮テープを1/2重ね1回巻きしバーナーで加熱収縮させることは,いずれも正しい記述です。

一方,防食被覆が損傷して鉄部が露出した場合,その露出部(陽極部)の面積が「小さい」ほど,腐食電流がその小さな部分に集中するため,そこだけ局部的に激しく腐食して短期間に穴があきやすくなります。設問ニは「陽極部面積が小さい場合,短期間に穴があく可能性は小さい」としており,向きが逆で誤りです。むしろ面積が小さいほど危険です。

答え:4 防食テープ巻きを施した鋼管は、施工時に被覆が損傷しても、鉄部が露出する陽極部面積が小さい場合、腐食によって短期間に穴があく可能性は小さい。

「露出(陽極)部が小さいほど腐食が集中して早く穴があく」という関係を押さえましょう。面積が小さいと安全とした選択肢が逆で誤りです。

問題B No.11

施工管理法・法規

建設工事現場の安全衛生管理に関する記述のうち、「労働安全衛生法」上、誤っているものはどれか。

  • 1.統括安全衛生責任者が統括管理しなければならない事項には、協議組織の設置及び運営がある。
  • 2.統括安全衛生責任者が統括管理しなければならない事項には、作業間の連絡及び調整がある。
  • 3.特定元方事業者は、毎作業日に少なくとも1回、作業場所の巡視を行わなければならない。
  • 4.特定元方事業者は、安全衛生責任者を選任し、その者に統括安全衛生責任者との連絡等を行わせなければならない。

正解:4

解説

考え方

建設工事現場の安全衛生管理に関する記述を,労働安全衛生法の観点から確認します。統括安全衛生責任者が統括管理すべき事項に協議組織の設置・運営や作業間の連絡・調整が含まれること,特定元方事業者が毎作業日に少なくとも1回作業場所を巡視することは,いずれも正しい記述です。

一方,安全衛生責任者は,統括安全衛生責任者を選任すべき事業者(特定元方事業者)以外の請負人,すなわち下請(関係請負人)が選任し,統括安全衛生責任者との連絡等を行わせる役割です。設問ニは「特定元方事業者は,安全衛生責任者を選任し…」としていますが,安全衛生責任者を選任するのは特定元方事業者ではなく下請の関係請負人であり,主体が誤りです。

答え:4 特定元方事業者は、安全衛生責任者を選任し、その者に統括安全衛生責任者との連絡等を行わせなければならない。

「統括安全衛生責任者=元方(特定元方事業者),安全衛生責任者=下請(関係請負人)が選任」という役割分担を押さえましょう。選任主体を取り違えた選択肢が誤りです。

問題B No.12

施工管理法・法規

建設工事現場の安全衛生管理に関する記述のうち、「労働安全衛生法」上、誤っているものはどれか。

  • 1.事業者は、高さが2m以上の箇所での作業において、強風、大雨等の悪天候により危険が予想されるときは、当該作業に労働者を従事させてはならない。
  • 2.事業者は、ガス溶接等の業務に使用する溶解アセチレンの容器は、横に倒した状態で保管しなければならない。
  • 3.事業者は、3m以上の高所から物体を投下するときは、適当な投下設備を設け、監視人を置く等労働者の危険を防止するための措置を講じなければならない。
  • 4.事業者は、高さが5m以上の構造の足場の組立て作業をするときは、作業主任者を選任しなければならない。

正解:2

解説

考え方

建設工事現場の安全衛生管理に関する記述を,労働安全衛生法の観点から確認します。高さ2 m以上の作業で悪天候により危険が予想されるとき作業させてはならないこと,3 m以上の高所から物体を投下するとき投下設備・監視人等の措置を講じること,高さ5 m以上の足場の組立て作業で作業主任者を選任することは,いずれも正しい記述です。

一方,溶解アセチレンの容器(ボンベ)は,横に倒すと内部の溶剤(アセトン)が流出しガスが漏れる危険があるため,「立てた状態」で保管しなければなりません。設問ロは「横に倒した状態で保管しなければならない」としており,保管姿勢が誤りです。正しくは立てて保管します。

答え:2 事業者は、ガス溶接等の業務に使用する溶解アセチレンの容器は、横に倒した状態で保管しなければならない。

「溶解アセチレン容器は立てて保管する」を押さえましょう。横倒しにすると溶剤が漏れる危険があるため,倒して保管とした選択肢が誤りです。

問題B No.13

施工管理法・法規

建設業における就業に関する記述のうち、「労働基準法」上、誤っているものはどれか。

  • 1.使用者は、労働者に、原則として、休憩時間を除き一週間について40時間を超えて労働させてはならない。
  • 2.使用者は、満18歳に満たない者をクレーンの玉掛けの業務(二人以上の者によって行う玉掛けの業務における補助作業の業務を除く。)に就かせてはならない。
  • 3.使用者は、その雇入れの日から起算して6箇月間継続勤務し、全労働日の7割以上出勤した労働者に対して、原則として、10労働日の有給休暇を与えなければならない。
  • 4.使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、原則として、少なくとも30日前にその予告をしなければならない。

正解:3

解説

考え方

建設業における就業に関する記述を,労働基準法の観点から確認します。休憩時間を除き1週間について40時間を超えて労働させてはならないこと,満18歳未満をクレーンの玉掛け業務に就かせてはならないこと,労働者を解雇する場合に原則30日前までに予告することは,いずれも正しい記述です。

一方,年次有給休暇は,雇入れの日から6か月継続勤務し,全労働日の「8割以上」出勤した労働者に,原則10労働日与えなければなりません。設問ハは「全労働日の7割以上出勤した労働者」としていますが,付与要件は8割以上であり,割合が誤りです。

答え:3 使用者は、その雇入れの日から起算して6箇月間継続勤務し、全労働日の7割以上出勤した労働者に対して、原則として、10労働日の有給休暇を与えなければならない。

「年次有給休暇の付与要件は6か月継続勤務かつ全労働日の8割以上出勤」を押さえましょう。8割を7割とゆるめた選択肢が誤りです。

問題B No.14

施工管理法・法規

建築物の用語に関する記述のうち、「建築基準法」上、誤っているものはどれか。

  • 1.共同住宅は特殊建築物であるが、一戸建住宅は特殊建築物ではない。
  • 2.建築物の壁や屋根は主要構造部であるが、建築物の階段は主要構造部ではない。
  • 3.建築物の2階以上の部分で、隣地境界線より5m以下の距離にある部分は、法に定める部分を除き、延焼のおそれのある部分である。
  • 4.防火性能とは、建築物の周囲において発生する通常の火災による延焼を抑制するために、外壁又は軒裏に必要とされる性能をいう。

正解:2

解説

考え方

建築物の用語に関する記述を,建築基準法の観点から確認します。共同住宅が特殊建築物で一戸建住宅が特殊建築物でないこと,隣地境界線等から一定距離にある2階以上の部分が延焼のおそれのある部分であること,防火性能が外壁・軒裏に必要とされる延焼抑制の性能であることは,いずれも正しい記述です。

一方,建築基準法の「主要構造部」には,壁・柱・床・はり・屋根とともに「階段」も含まれます。設問ロは「建築物の壁や屋根は主要構造部であるが,建築物の階段は主要構造部ではない」としていますが,階段は主要構造部に含まれるため誤りです。

答え:2 建築物の壁や屋根は主要構造部であるが、建築物の階段は主要構造部ではない。

「主要構造部=壁・柱・床・はり・屋根・階段」を押さえましょう。階段を主要構造部から外した選択肢が誤りです。

問題B No.15

施工管理法・法規

建築設備に関する記述のうち、「建築基準法」上、誤っているものはどれか。

  • 1.排水トラップの封水深は、阻集器を兼ねる排水トラップの場合を除き、5cm以上15cm以下としなければならない。
  • 2.天井内等の隠ぺい部に防火ダンパーを設ける場合は、一辺の長さが45cm以上の保守点検が容易に行える点検口を、天井、壁等に設けなければならない。
  • 3.換気設備を設けるべき調理室等の給気口は、原則として、当該室の天井高さの1/2以下の位置に設けなければならない。
  • 4.換気設備を設けるべき調理室等の排気口は、原則として、当該室の天井または天井から下方80cm以内の高さの位置に設けなければならない。

正解:1

解説

考え方

建築設備に関する記述を,建築基準法の観点から確認します。防火ダンパーを設ける隠ぺい部に一辺45 cm以上の点検口を設けること,調理室等の給気口を天井高さの1/2以下の位置に設けること,調理室等の排気口を天井または天井から下方80 cm以内の高さに設けることは,いずれも正しい記述です。

一方,排水トラップの封水深は,阻集器を兼ねる排水トラップの場合を除き,「5 cm以上10 cm以下」としなければなりません。設問イは「5 cm以上15 cm以下」としていますが,上限は15 cmではなく10 cmであり,数値が誤りです。

答え:1 排水トラップの封水深は、阻集器を兼ねる排水トラップの場合を除き、5cm以上15cm以下としなければならない。

「排水トラップの封水深は5 cm以上10 cm以下」を押さえましょう。上限を15 cmと広げた選択肢が誤りで,浅すぎても深すぎてもいけない範囲が定められています。

問題B No.16

施工管理法・法規

建設業の許可に関する記述のうち、「建設業法」上、誤っているものはどれか。

  • 1.管工事業を営もうとする者は、二以上の都道府県の区域内に営業所を設けて営業をしようとする場合、原則として、国土交通大臣の許可を受けなければならない。
  • 2.発注者から直接請け負う1件の管工事につき、下請代金の総額が4000万円以上となる工事を施工しようとする者は、特定建設業の許可を受けなければならない。
  • 3.建設業者は、許可を受けた建設業の建設工事を請け負う場合においては、その建設工事に附帯する他の建設業の建設工事を請け負うことができる。
  • 4.国、地方公共団体又はこれらに準ずる者として、国土交通省令で定める法人が発注者である管工事を施工しようとする者は、請負代金の額にかかわらず特定建設業の許可を受けなければならない。

正解:4

解説

考え方

建設業の許可に関する記述を,建設業法の観点から確認します。二以上の都道府県に営業所を設ける場合に原則として国土交通大臣の許可を受けること,発注者から直接請け負う1件の管工事で下請代金の総額が一定額以上となる工事を施工する者が特定建設業の許可を受けること,許可を受けた建設業に附帯する他の建設工事を請け負えることは,いずれも正しい記述です。

一方,特定建設業の許可が必要かどうかは,発注者が誰か(国・地方公共団体か否か)ではなく,元請として下請に出す下請代金の総額で決まります。国が発注者であっても,下請代金が基準額未満なら特定建設業の許可は不要です。設問ニは「国等が発注者である管工事を施工する者は,請負代金の額にかかわらず特定建設業の許可を受けなければならない」としており,発注者や請負代金額を理由に一律に特定建設業を求める点が誤りです。

答え:4 国、地方公共団体又はこれらに準ずる者として、国土交通省令で定める法人が発注者である管工事を施工しようとする者は、請負代金の額にかかわらず特定建設業の許可を受けなければならない。

「特定建設業の許可の要否は下請に出す下請代金の総額で決まる」点を押さえましょう。発注者が国等かどうかは関係なく,一律に特定建設業を求めた選択肢が誤りです。

問題B No.17

施工管理法・法規

建設工事における施工体制に関する記述のうち、「建設業法」上、誤っているものはどれか。

  • 1.主任技術者及び監理技術者は、当該建設工事の請負代金の管理、及び、施工に従事する者の技術上の指導監督の職務を誠実に行わなければならない。
  • 2.建設業者は、発注者から直接請け負った建設工事を下請契約を行わずに自ら施工する場合、主任技術者を置かなければならない。
  • 3.主任技術者の専任が必要な建設工事で、密接な関係のある二つの建設工事を同一の場所で施工する場合は、同一の専任の主任技術者とすることができる。
  • 4.国が注文者である施設に関する管工事で、工事1件の請負代金の額が3500万円以上の工事を施工する場合、工事に置く主任技術者又は監理技術者(特例監理技術者は除く。)は、工事現場ごとに専任の者でなければならない。

正解:1

解説

考え方

建設工事における施工体制に関する記述を,建設業法の観点から確認します。下請契約を行わず自ら施工する場合でも主任技術者を置くこと,密接な関係のある二工事を同一場所で施工する場合に同一の専任主任技術者とできること,一定額以上の工事で主任技術者・監理技術者を工事現場ごとに専任とすることは,いずれも正しい記述です。

一方,主任技術者・監理技術者の職務は,施工計画の作成や工程管理・品質管理など「施工の技術上の管理」と,施工に従事する者への技術上の指導監督です。「請負代金の管理」は技術者ではなく,会社(経営・事務)側が担う事務で,技術者の職務ではありません。設問イは「請負代金の管理,及び,施工に従事する者の技術上の指導監督の職務を誠実に行わなければならない」としており,請負代金の管理を技術者の職務に含めている点が誤りです。

答え:1 主任技術者及び監理技術者は、当該建設工事の請負代金の管理、及び、施工に従事する者の技術上の指導監督の職務を誠実に行わなければならない。

「主任技術者・監理技術者の職務は施工の技術上の管理と技術指導」であり,請負代金(お金)の管理は職務外です。代金管理を含めた選択肢が誤りです。

問題B No.18

施工管理法・法規

スプリンクラー設備に関する記述のうち、「消防法」上、誤っているものはどれか。ただし、特定施設水道連結型スプリンクラー設備は除く。

  • 1.補助散水栓は、防火対象物の階ごとに、その階の未警戒となる各部分からホース接続口までの水平距離が15m以下となるように設けなければならない。
  • 2.劇場の舞台部に設けるスプリンクラーヘッドは、閉鎖型スプリンクラーヘッドとしなければならない。
  • 3.閉鎖型スプリンクラーヘッドのうち標準型ヘッドは、給排気用ダクト等でその幅又は奥行が1.2mを超えるものがある場合には、当該ダクト等の下面にも設けなければならない。
  • 4.予作動式の流水検知装置が設けられているスプリンクラー設備にあっては、スプリンクラーヘッドが開放されてから放水までの時間を1分以内としなければならない。

正解:2

解説

考え方

スプリンクラー設備に関する記述を,消防法の観点から確認します(特定施設水道連結型は除く)。補助散水栓を各部分からホース接続口まで水平距離15 m以下に設けること,標準型ヘッドを幅・奥行1.2 m超のダクト等の下面にも設けること,予作動式でヘッド開放から放水までを1分以内とすることは,いずれも正しい記述です。

一方,劇場の舞台部は,天井が高く火災が急速に燃え広がりやすいため,一斉に放水できる「開放型スプリンクラーヘッド」を用います。感熱部が溶けて1個ずつ開く閉鎖型では,広い舞台の初期消火に間に合いません。設問ロは「舞台部に設けるスプリンクラーヘッドは,閉鎖型としなければならない」としており,舞台部に閉鎖型としている点が誤りです。正しくは開放型です。

答え:2 劇場の舞台部に設けるスプリンクラーヘッドは、閉鎖型スプリンクラーヘッドとしなければならない。

「延焼が速い舞台部は開放型ヘッドで一斉放水」を押さえましょう。閉鎖型とした選択肢が誤りで,舞台部の火災特性から開放型が求められます。

問題B No.19

施工管理法・法規

1号消火栓を用いた屋内消火栓設備の設置に関する記述のうち、「消防法」上、誤っているものはどれか。

  • 1.主配管のうち、立上り管は、管の呼びで50mm以上のものとしなければならない。
  • 2.屋内消火栓の開閉弁は、床面からの高さが1.5m以下の位置又は天井に設けることとし、当該開閉弁を天井に設ける場合にあっては、当該開閉弁は自動式のものとしなければならない。
  • 3.水源の水量は、屋内消火栓の設置個数が最も多い階における当該設置個数(当該設置個数が2を超えるときは、2とする。)に2.6m³を乗じて得た量以上の量としなければならない。
  • 4.加圧送水装置は、屋内消火栓設備のノズルの先端における放水圧力が0.7MPaを超えるように設けなければならない。

正解:4

解説

考え方

1号消火栓を用いた屋内消火栓設備に関する記述を,消防法の観点から確認します。立上り管を呼び50 mm以上とすること,開閉弁を床面から1.5 m以下または天井(天井設置時は自動式)に設けること,水源水量を設置個数(最大2)に2.6 m³を乗じた量以上とすることは,いずれも正しい記述です。

一方,屋内消火栓のノズル先端における放水圧力は,過大だとホースの反動で扱いにくくなるため,0.7 MPaを「超えないように(0.7 MPa以下となるように)」加圧送水装置を設けます。設問ニは「放水圧力が0.7 MPaを超えるように設けなければならない」としており,圧力を超えさせるとした点が向きが逆で誤りです。正しくは0.7 MPa以下です。

答え:4 加圧送水装置は、屋内消火栓設備のノズルの先端における放水圧力が0.7MPaを超えるように設けなければならない。

「屋内消火栓の放水圧力は0.7 MPaを超えないように(以下に)する」点を押さえましょう。圧力が高すぎるとホースの反動で危険なので上限が定められています。

問題B No.20

施工管理法・法規

分別解体等に関する記述のうち、「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律」上、誤っているものはどれか。

  • 1.特定建設資材を使用する床面積の合計が500m²以上の建築物の新築工事の受注者は、原則として、当該工事に伴い副次的に生ずる建設資材廃棄物をその種類ごとに分別しつつ当該工事を施工しなければならない。
  • 2.対象建設工事の受注者は、工事着手の時期及び工程の概要、分別解体等の計画等の事項を、工事に着手する日の7日前までに、都道府県知事に届け出なければならない。
  • 3.分別解体等に伴って生じた特定建設資材廃棄物である木材については、工事現場から50km以内に再資源化をするための施設がない場合、再資源化に代えて縮減をすれば足りる。
  • 4.対象建設工事の元請業者は、当該工事に係る特定建設資材廃棄物の再資源化等が完了したときは、再資源化等に要した費用等について、発注者に書面により報告しなければならない。

正解:2

解説

考え方

分別解体等に関する記述を,建設リサイクル法の観点から確認します。床面積合計500 m²以上の建築物新築工事の受注者が建設資材廃棄物を分別しつつ施工すること,木材の再資源化施設が50 km以内にない場合に縮減で足りること,元請業者が再資源化等の完了を発注者に書面で報告することは,いずれも正しい記述です。

一方,分別解体等の計画等を工事着手の7日前までに都道府県知事へ届け出る義務があるのは「発注者(またはその自主施工者)」であり,受注者ではありません。設問ロは「対象建設工事の受注者は…都道府県知事に届け出なければならない」としていますが,届出の主体は発注者であり,主体が誤りです。

答え:2 対象建設工事の受注者は、工事着手の時期及び工程の概要、分別解体等の計画等の事項を、工事に着手する日の7日前までに、都道府県知事に届け出なければならない。

「分別解体等の事前届出(着手7日前まで)は発注者が行う」点を押さえましょう。届出主体を受注者とした選択肢が誤りです。

問題B No.21

施工管理法・法規

特定建設作業に関する記述のうち、「騒音規制法」上、誤っているものはどれか。ただし、災害その他非常の事態の発生により当該特定建設作業を緊急に行う必要がある場合及び人の生命又は身体に対する危険を防止するため特に当該特定建設作業を行う必要がある場合を除く。

  • 1.特定建設作業とは、建設工事として行われる作業のうち、びょう打機を使用する作業等の著しい騒音を発生する作業であって、2日以上にわたるものをいう。
  • 2.特定建設作業に伴って発生する騒音についての規制は、都道府県知事が定める指定地域内においてのみ行われる。
  • 3.指定地域内において、特定建設作業の騒音は、当該特定建設作業の場所において連続して5日を超えて行われる特定建設作業に伴って発生するものであってはならない。
  • 4.指定地域内において、特定建設作業の騒音は、特定建設作業の場所の敷地の境界線において、85デシベルを超えてはならない。

正解:3

解説

考え方

特定建設作業に関する記述を,騒音規制法の観点から確認します。特定建設作業がびょう打機等の著しい騒音を発生する作業で2日以上にわたるものであること,規制が指定地域内で行われること,敷地境界線で85デシベルを超えてはならないことは,いずれも正しい記述です。

一方,指定地域内での特定建設作業の騒音は,同一場所において「連続して6日を超えて」行われる作業に伴うものであってはならない,とされています。設問ハは「連続して5日を超えて行われる…であってはならない」としており,日数が誤りです。正しくは連続6日を超える作業が対象です。

答え:3 指定地域内において、特定建設作業の騒音は、当該特定建設作業の場所において連続して5日を超えて行われる特定建設作業に伴って発生するものであってはならない。

「特定建設作業の騒音は同一場所で連続6日を超えてはならない」を押さえましょう。日数を5日とずらした選択肢が誤りです。

問題B No.22

施工管理法・法規

産業廃棄物の処理に関する記述のうち、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」上、誤っているものはどれか。

  • 1.事業者は、産業廃棄物の運搬又は処分を委託する場合には、契約は書面で行い、委託契約書及び書面を契約の終了の日から5年間保存しなければならない。
  • 2.事業者は、電子情報処理組織を使用して産業廃棄物の運搬又は処分を委託する場合、委託者に産業廃棄物を引き渡した後、3日以内に情報処理センターに登録する必要がある。
  • 3.事業者は、排出した産業廃棄物の運搬又は処分を委託する場合、電子情報処理組織を使用して産業廃棄物の種類、数量、受託者の氏名等を情報処理センターに登録したときは、産業廃棄物管理票を交付しなければならない。
  • 4.事業者は、特別管理産業廃棄物の運搬又は処分を委託する場合、あらかじめ、当該委託しようとする特別管理産業廃棄物の種類、数量、性状等を、委託しようとする者に文書で通知しなければならない。

正解:3

解説

考え方

産業廃棄物の処理に関する記述を,廃棄物処理法の観点から確認します。委託契約を書面で行い委託契約書等を5年間保存すること,電子マニフェスト使用時に引渡し後3日以内に情報処理センターへ登録すること,特別管理産業廃棄物の委託時にあらかじめ種類・数量・性状等を文書で通知することは,いずれも正しい記述です。

一方,電子情報処理組織(電子マニフェスト)を使って情報処理センターに登録した場合は,紙の産業廃棄物管理票(マニフェスト)を交付する必要はありません。電子登録が紙のマニフェスト交付に代わるものだからです。設問ハは「電子情報処理組織を使用して…登録したときは,産業廃棄物管理票を交付しなければならない」としており,電子登録に加えて紙の交付も必要としている点が誤りです。

答え:3 事業者は、排出した産業廃棄物の運搬又は処分を委託する場合、電子情報処理組織を使用して産業廃棄物の種類、数量、受託者の氏名等を情報処理センターに登録したときは、産業廃棄物管理票を交付しなければならない。

「電子マニフェストで登録すれば紙のマニフェスト交付は不要」という点を押さえましょう。電子登録と紙の交付を両方求めた選択肢が誤りです。

問題B No.23

施工管理法(応用能力)

公共工事における施工計画等に関する記述のうち、適当でないものはどれか。適当でないものは二つあるので、二つとも答えなさい。

  • 1.仮設、施工方法等は、工事の受注者がその責任において定めるものであり、発注者が設計図書において特別に定めることはできない。
  • 2.工事材料の品質は設計図書で定められたものとするが、設計図書にその品質が明示されていない場合は、均衡を得た中等の品質を有するものとする。
  • 3.工事原価は共通仮設費と直接工事費を合わせた費用であり、現場従業員の給料、諸手当等の現場管理費は直接工事費に含まれる。
  • 4.総合試運転調整では、各機器単体の試運転を行うとともに、配管系、ダクト系に異常がないことを確認した後、システム全体の調整が行われる。

正解:1・3

この問題は正解を2つとも選ぶ必要があります。

解説

考え方

公共工事における施工計画等に関する記述のうち,適当でないものを2つ選ぶ応用能力問題です。

選択肢イ「仮設,施工方法等は,工事の受注者がその責任において定めるものであり,発注者が設計図書において特別に定めることはできない」は誤りです。仮設や施工方法は原則として受注者が定めますが,設計図書で特別に(指定仮設などとして)定められている場合は,それに従わなければなりません。「発注者が特別に定めることはできない」と言い切っている点が不適当です。

選択肢ハ「工事原価は共通仮設費と直接工事費を合わせた費用であり,現場従業員の給料,諸手当等の現場管理費は直接工事費に含まれる」も誤りです。工事原価は,直接工事費・共通仮設費に加えて「現場管理費」を含んだものです。現場従業員の給料等の現場管理費は,直接工事費に含まれるのではなく,別区分の現場管理費として扱われます。費用区分の説明が不適当です。

選択肢ロ(品質が明示されていない材料は中等の品質とする)と選択肢ニ(総合試運転調整の手順)は,いずれも正しい記述です。

答え:1・3 (イ)指定仮設等は発注者が設計図書で定められる、(ハ)現場管理費は直接工事費に含まれない

「仮設・施工方法も指定仮設なら発注者が定められる」「工事原価は直接工事費+共通仮設費+現場管理費で,給料等は現場管理費」という2点がポイントです。定められないと言い切ったり,費用区分を取り違えた選択肢が誤りです。

問題B No.24

施工管理法(応用能力)

工程管理に関する記述のうち、適当でないものはどれか。適当でないものは二つあるので、二つとも答えなさい。

  • 1.ネットワーク工程表において、作業の出発結合点の最早開始時刻から到着結合点の最遅完了時刻までの時間から、当該作業の所要時間を引いた余裕時間をトータルフロートという。
  • 2.バーチャート工程表は、各作業の着手日と終了日の間を横線で結ぶもので、各作業の所要日数と施工日程が分かりやすい。
  • 3.ネットワーク工程表において、後続作業の最早開始時刻に影響を及ぼすことなく使用できる余裕時間をインターフェアリングフロートという。
  • 4.総工事費が最少となる最も経済的な工期を最適工期といい、このときの施工速度を採算速度という。

正解:3・4

この問題は正解を2つとも選ぶ必要があります。

解説

考え方

工程管理に関する記述のうち,適当でないものを2つ選ぶ応用能力問題です。

選択肢ハ「後続作業の最早開始時刻に影響を及ぼすことなく使用できる余裕時間をインターフェアリングフロートという」は誤りです。後続作業の最早開始時刻に影響を与えずに使える余裕時間は「フリーフロート」です。インターフェアリングフロート(干渉余裕)は,トータルフロートからフリーフロートを引いた,使うと後続作業の余裕を減らしてしまう部分の余裕を指します。用語の説明の取り違えで不適当です。

選択肢ニ「総工事費が最少となる最も経済的な工期を最適工期といい,このときの施工速度を採算速度という」も誤りです。総工事費が最少となる経済的な工期(最適工期)のときの施工速度は「経済速度」と呼びます。採算速度は,損益分岐点をまかなえる(採算がとれる)最低限の施工速度を指す別の概念です。用語の取り違えで不適当です。

選択肢イ(トータルフロートの定義)と選択肢ロ(バーチャート工程表の特徴)は,いずれも正しい記述です。

答え:3・4 (ハ)後続に影響しない余裕はフリーフロート、(ニ)最適工期の施工速度は経済速度

「後続に影響しない余裕=フリーフロート」「最適工期の施工速度=経済速度」という用語を押さえましょう。フロートや速度の名称を取り違えた選択肢が誤りです。

問題B No.25

施工管理法(応用能力)

品質管理で用いられる統計的手法に関する記述のうち、適当でないものはどれか。適当でないものは二つあるので、二つとも答えなさい。

  • 1.散布図では、対応する2つのデータの関係の有無が分かる。
  • 2.管理図では、問題としている特性とその要因の関係が体系的に分かる。
  • 3.パレート図では、各不良項目の発生件数の順位が分かる。
  • 4.ヒストグラムでは、データの時間的変化が分かる。

正解:2・4

この問題は正解を2つとも選ぶ必要があります。

解説

考え方

品質管理で用いられる統計的手法に関する記述のうち,適当でないものを2つ選ぶ応用能力問題です。

選択肢ロ「管理図では,問題としている特性とその要因の関係が体系的に分かる」は誤りです。特性とその要因の関係を体系的に整理して示すのは「特性要因図(フィッシュボーン図)」です。管理図は,工程が安定した状態にあるか(時間的に管理限界内に収まっているか)を判定する手法で,特性と要因の体系を示すものではありません。手法の説明の取り違えで不適当です。

選択肢ニ「ヒストグラムでは,データの時間的変化が分かる」も誤りです。データの時間的変化(時系列の推移)が分かるのは管理図や折れ線グラフです。ヒストグラムは,データのばらつき(分布の形・中心・広がり)を柱状の図で示すもので,時間的な変化は表しません。手法の説明の取り違えで不適当です。

選択肢イ(散布図で2つのデータの関係の有無が分かる)と選択肢ハ(パレート図で不良項目の発生件数の順位が分かる)は,いずれも正しい記述です。

答え:2・4 (ロ)特性と要因の体系は特性要因図、(ニ)ヒストグラムは分布を示し時間変化は表さない

「特性と要因の関係=特性要因図」「ヒストグラム=ばらつき(分布)を示す」という手法の役割を押さえましょう。管理図・ヒストグラムの説明を別の手法と取り違えた選択肢が誤りです。

問題B No.26

施工管理法(応用能力)

建設工事における安全管理に関する記述のうち、適当でないものはどれか。適当でないものは二つあるので、二つとも答えなさい。

  • 1.建設工事に伴う公衆災害とは、工事関係者及び第三者の生命、身体及び財産に関する危害並びに迷惑をいう。
  • 2.年千人率は、重大災害発生の頻度を示すもので、労働者1,000人当たりの1年間に発生した死者数である。
  • 3.建設業労働安全衛生マネジメントシステム(COHSMS)は、組織的かつ継続的に安全衛生管理を実施するための仕組みである。
  • 4.災害の発生頻度を示す度数率は、延べ実労働時間100万時間当たりの労働災害による死傷者数である。

正解:1・2

この問題は正解を2つとも選ぶ必要があります。

解説

考え方

建設工事における安全管理に関する記述のうち,適当でないものを2つ選ぶ応用能力問題です。

選択肢イ「建設工事に伴う公衆災害とは,工事関係者及び第三者の生命,身体及び財産に関する危害並びに迷惑をいう」は誤りです。公衆災害とは,工事の関係者「以外」の第三者(一般公衆)の生命・身体・財産に及ぼす危害や迷惑をいいます。工事関係者自身の被害は労働災害であって公衆災害には含めません。「工事関係者及び第三者」と工事関係者を含めた点が不適当です。

選択肢ロ「年千人率は,重大災害発生の頻度を示すもので,労働者1,000人当たりの1年間に発生した死者数である」も誤りです。年千人率は,労働者1,000人当たりの1年間の死傷者数(死亡だけでなく負傷を含む)を示す指標で,「重大災害の頻度」「死者数」に限定するものではありません。定義の取り違えで不適当です。

選択肢ハ(COHSMSの説明)と選択肢ニ(度数率の定義)は,いずれも正しい記述です。

答え:1・2 (イ)公衆災害は第三者への危害で工事関係者は含まない、(ロ)年千人率は死傷者数の指標

「公衆災害は第三者(一般公衆)が対象」「年千人率は労働者1,000人当たりの年間死傷者数」という定義を押さえましょう。工事関係者を含めたり,死者数に限定した選択肢が誤りです。

問題B No.27

施工管理法(応用能力)

機器の据付けに関する記述のうち、適当でないものはどれか。適当でないものは二つあるので、二つとも答えなさい。

  • 1.防振基礎に設ける耐震ストッパーは、地震時における機器の横移動の自由度を確保するため、機器本体との間の隙間を極力大きくとって取り付ける。
  • 2.天井スラブの下面において、あと施工アンカーを上向きで施工する場合、接着系アンカーは使用しない。
  • 3.軸封部がメカニカルシール方式の冷却水ポンプをコンクリート基礎上に設置する場合、コンクリート基礎上面に排水目皿及び当該目皿からの排水管を設けないこととしてよい。
  • 4.機器を吊り上げる場合、ワイヤーロープの吊り角度を大きくすると、ワイヤーロープに掛かる張力は小さくなる。

正解:1・4

この問題は正解を2つとも選ぶ必要があります。

解説

考え方

機器の据付けに関する記述のうち,適当でないものを2つ選ぶ応用能力問題です。

選択肢イ「防振基礎に設ける耐震ストッパーは,地震時の横移動の自由度を確保するため,機器本体との間の隙間を極力大きくとって取り付ける」は誤りです。耐震ストッパーは,地震時に機器が動きすぎるのを抑えるためのものなので,機器本体との隙間は「必要最小限(極力小さく)」とします。隙間を大きくとると,地震時に機器が大きく動いてから衝突し,かえって危険です。「隙間を極力大きくとる」とした点が不適当です。

選択肢ニ「機器を吊り上げる場合,ワイヤーロープの吊り角度を大きくすると,ワイヤーロープに掛かる張力は小さくなる」も誤りです。吊り角度(2本のロープが開く角度)を大きくすると,各ロープに掛かる張力は「大きく」なります。角度が開くほど水平方向の分力が増えるためです。張力が小さくなるとした点が向きが逆で不適当です。

選択肢ロ(天井スラブ下面の上向き施工で接着系アンカーを使わない)と選択肢ハ(メカニカルシール式冷却水ポンプの基礎に排水目皿を設けなくてよい)は,いずれも正しい記述です。

答え:1・4 (イ)耐震ストッパーの隙間は極力小さく、(ニ)吊り角度を大きくすると張力は大きくなる

「耐震ストッパーの隙間は極力小さく」「吊り角度を大きくするとロープの張力は増える」という2点がポイントです。隙間を大きくとる,張力が小さくなるとした選択肢が誤りです。

問題B No.28

施工管理法(応用能力)

配管及び配管附属品の施工に関する記述のうち、適当でないものはどれか。適当でないものは二つあるので、二つとも答えなさい。

  • 1.複式伸縮管継手を使用する場合は、当該伸縮管継手が伸縮を吸収する配管の両端を固定し、伸縮管継手本体は固定しない。
  • 2.水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管の切断には、パイプカッターや、高速砥石切断機は使用しない。
  • 3.空気調和機への冷温水量を調整する混合型電動三方弁は、一般的に、空調機コイルへの往き管に設ける。
  • 4.開放系の冷温水配管において、鋼管とステンレス鋼管を接合する場合は、絶縁継手を介して接合する。

正解:1・3

この問題は正解を2つとも選ぶ必要があります。

解説

考え方

配管及び配管附属品の施工に関する記述のうち,適当でないものを2つ選ぶ応用能力問題です。

選択肢イ「複式伸縮管継手を使用する場合は,伸縮を吸収する配管の両端を固定し,伸縮管継手本体は固定しない」は誤りです。複式伸縮管継手は,本体(中間部)を固定し,その両側の配管の伸縮をそれぞれ吸収させる使い方をします。配管の両端を固定して本体を固定しないのは単式伸縮管継手の使い方に近く,複式では本体を固定するのが正しいため,「本体は固定しない」とした点が不適当です。

選択肢ハ「空気調和機への冷温水量を調整する混合型電動三方弁は,一般的に,空調機コイルへの往き管に設ける」も誤りです。混合型(合流型)三方弁は,二方向から流れてきた水を一つにまとめて出す弁なので,コイルの「還り管(出口側)」に設けます。往き管(入口側)に設けるのは分流型(分配型)三方弁です。設置位置の取り違えで不適当です。

選択肢ロ(塩ビライニング鋼管の切断にパイプカッター・高速砥石切断機を使わない)と選択肢ニ(開放系で鋼管とステンレス鋼管を絶縁継手で接合)は,いずれも正しい記述です。

答え:1・3 (イ)複式伸縮管継手は本体を固定する、(ハ)混合型三方弁は還り管に設ける

「複式伸縮管継手は本体を固定」「混合型三方弁はコイルの還り管側に設ける」という2点がポイントです。本体を固定しないとしたり,混合型を往き管に設けるとした選択肢が誤りです。

問題B No.29

施工管理法(応用能力)

ダクト及びダクト附属品の施工に関する記述のうち、適当でないものはどれか。適当でないものは二つあるので、二つとも答えなさい。

  • 1.送風機吐出し口とダクトを接続する場合、吐出し口断面からダクト断面への変形における拡大角は15°以下とする。
  • 2.排煙ダクトを亜鉛鉄板製長方形ダクトとする場合、かどの継目にピッツバーグはぜを用いてはならない。
  • 3.横走りする主ダクトには、振れを防止するため、形鋼振れ止め支持を15m以下の間隔で設ける。
  • 4.給気ダクトに消音エルボを使用する場合、風量調整ダンパーの取付け位置は、消音エルボの上流側とする。

正解:2・3

この問題は正解を2つとも選ぶ必要があります。

解説

考え方

ダクト及びダクト附属品の施工に関する記述のうち,適当でないものを2つ選ぶ応用能力問題です。

選択肢ロ「排煙ダクトを亜鉛鉄板製長方形ダクトとする場合,かどの継目にピッツバーグはぜを用いてはならない」は誤りです。排煙ダクトのかどの継目(はぜ)には,気密性・強度に優れるピッツバーグはぜなどを用いることができます。むしろ排煙ダクトでは,甲はぜのような気密性の劣るはぜは避け,ピッツバーグはぜが推奨されます。「用いてはならない」とした点が不適当です。

選択肢ハ「横走りする主ダクトには,振れを防止するため,形鋼振れ止め支持を15 m以下の間隔で設ける」も誤りです。横走り主ダクトの形鋼振れ止め支持(耐震支持)は,一般に「12 m以下」の間隔で設けます。15 m間隔では支持が粗すぎるため不適当です。正しくは12 m以下です。

選択肢イ(送風機吐出し口からダクトへの拡大角は15度以下)と選択肢ニ(消音エルボ使用時は風量調整ダンパーを消音エルボの上流側に取り付ける)は,いずれも正しい記述です。

答え:2・3 (ロ)排煙ダクトにピッツバーグはぜは使える、(ハ)振れ止め支持は12m以下

「排煙ダクトのかどにはピッツバーグはぜを用いてよい」「横走り主ダクトの振れ止め支持は12 m以下」という2点がポイントです。ピッツバーグはぜを禁じたり,支持間隔を15 mとした選択肢が誤りです。

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掲載している試験問題は、一般財団法人 全国建設研修センターが実施・公表した過去問題を使用しています。図・写真は表示用に一部トリミング等の加工をしています。解説は当サイトが独自に作成したものです。