令和6年度下期 第二種電気工事士試験の問題と解説【全50問】
全問題を正答・解説付きで掲載しています。
この試験回をクイズ形式で解く →問1
電気に関する基礎理論図のような回路で,端子ab間の合成抵抗[Ω]は。

- イ.1
- ロ.2
- ハ.3
- ニ.4
正解:ロ
解説
内側から順に合成する
左側:2 Ωと2 Ωの並列
右側:3 Ωと6 Ωの並列
この2つは直列なので 。
最後に外側の6 Ωと並列
答え:ロ 2
合成抵抗の問題は「並列を先に片づけて、直列でつなぎ、最後に全体の並列」の順で内側から整理するのがコツです。
問2
電気に関する基礎理論A,B 2本の同材質の銅線がある。Aは直径1.6 mm,長さ20 m,Bは直径3.2 mm,長さ40 mである。Aの抵抗はBの抵抗の何倍か。
- イ.2
- ロ.3
- ハ.4
- ニ.5
正解:イ
解説
抵抗の式
抵抗は長さに比例し、断面積(直径の2乗)に反比例します。
AとBを比較する
Bの直径はAの2倍(3.2 ÷ 1.6 = 2)なので、断面積は 倍。 Bの長さはAの2倍(40 ÷ 20 = 2)。
答え:イ 2
「直径2倍 → 断面積4倍 → 抵抗1/4」。長さ2倍で抵抗2倍なので、合わせて 、つまりAはBの2倍です。
問3
電気に関する基礎理論電線の接続不良により,接続点の接触抵抗が0.5Ωとなった。この電線に20 Aの電流が流れると,接続点から1時間に発生する熱量[kJ]は。ただし,接触抵抗の値は変化しないものとする。
- イ.72
- ロ.144
- ハ.720
- ニ.1 440
正解:ハ
解説
ジュールの法則
数値を代入する
電流20 A、接触抵抗0.5 Ω、時間1時間 = 3600秒なので、
答え:ハ 720
に入れるだけの定番問題です。単位が kJ で問われているので、最後に1 000で割るのを忘れずに。
問4
電気に関する基礎理論図のような正弦波交流回路の電源電圧vに対する電流iの波形として,正しいものは。

- イ.(写真参照)
- ロ.(写真参照)
- ハ.(写真参照)
- ニ.(写真参照)
正解:ハ
解説
コンデンサ(C)だけの回路
コンデンサに正弦波交流電圧を加えると、電流は電圧より 90°(1/4周期)進みます。
波形の見分け方
正しい波形は、電流 の山が電圧 の山より90°(グラフの目盛1つ分)左に来ているものです。ハの波形は、 が より1/4周期先に進んでいるので正解です。
覚え方
- コンデンサ(C):電流が90°進む
- コイル(L):電流が90°遅れる
答え:ハ
語呂合わせは「C(シー)は進む、L(エル)は遅れる」。頻出の知識です。
問5
電気に関する基礎理論定格電圧V[V],定格電流I[A]の三相誘導電動機を定格状態で時間t[h]の間,連続運転したところ,消費電力量がW[kW・h]であった。この電動機の力率[%]を表す式は。
- イ.W/(3VIt)×10⁵
- ロ.√3VI/(Wt)×10⁵
- ハ.3VI/W×10⁵
- ニ.W/(√3VIt)×10⁵
正解:ニ
解説
電力量から電力を求める
時間 [h] の消費電力量が [kW・h] なので、消費電力は
三相電力の式から力率を逆算
百分率にするため100倍して、
答え:ニ
「電力量 ÷ 時間 = 電力」に直してから三相電力の式に入れるのが手順です。分母に が入っている選択肢を選びます。
問6
配電理論及び配線設計図のような単相2線式回路で,cc間の電圧が99 Vのとき,aa間の電圧[V]は。ただし,rは電線の抵抗[Ω]とする。

- イ.102
- ロ.103
- ハ.104
- ニ.105
正解:ニ
解説
各区間の電流を整理する
- b-c間:c点の負荷電流10 Aが流れる
- a-b間:b点とc点の負荷電流の合計 10 + 10 = 20 A が流れる
区間ごとの電圧降下(往復2本分)
b-c間: V → bb′間の電圧 = 99 + 2 = 101 V
a-b間: V → aa′間の電圧 = 101 + 4 = 105 V
答え:ニ 105
負荷が2段ある回路は「区間ごとに流れる電流が違う」のがポイント。電源に近い区間ほど電流が大きくなります。
問7
配電理論及び配線設計図1のような単相3線式回路を,図2のような単相2線式回路に変更した場合,配線の電力損失はどうなるか。ただし,負荷電圧は100 V一定で,負荷A,負荷Bはともに消費電力1 kWの抵抗負荷で,電線の抵抗は1線当たり0.1 Ωとする。

- イ.1/4倍になる。
- ロ.1/2倍になる。
- ハ.2倍になる。
- ニ.4倍になる。
正解:ニ
解説
図1(単相3線式)の損失
負荷A・Bとも100 Vで1 kW → 各10 A。上下の負荷が等しい(平衡)ので中性線の電流は0。
図2(単相2線式)の損失
2 kW分を100 Vで供給するので電流は20 A。
比較
答え:ニ 4倍になる。
この結果は「単相3線式は2線式より損失が小さく効率が良い」ことを示す代表例です。逆向き(2線式→3線式で1/4倍)でも出題されます。
問8
配電理論及び配線設計金属管による低圧屋内配線工事で,管内に断面積5.5 mm²の600Vビニル絶縁電線(軟銅線)4本を収めて施設した場合,電線1本当たりの許容電流[A]は。ただし,周囲温度は30 ℃以下,電流減少係数は0.63とする。
- イ.19
- ロ.24
- ハ.31
- ニ.49
正解:ハ
解説
計算の手順
断面積5.5 mm²の600Vビニル絶縁電線の許容電流(がいし引き配線時)は 49 A です。
金属管に4本収めるときの電流減少係数0.63を掛けます。
(小数点以下は7捨8入で処理します)
答え:ハ 31
より線の基準許容電流「2 mm²→27 A、3.5 mm²→37 A、5.5 mm²→49 A」も、単線の「1.6 mm→27 A、2.0 mm→35 A」とあわせて覚えておきましょう。
問9
配電理論及び配線設計図のように定格電流125 Aの過電流遮断器で保護された低圧屋内幹線から分岐して,10 mの位置に過電流遮断器を施設するとき,a-b間の電線の許容電流の最小値[A]は。

- イ.44
- ロ.57
- ハ.69
- ニ.89
正解:ハ
解説
分岐回路の過電流遮断器の施設ルール
幹線から分岐した電線に過電流遮断器を施設する位置によって、電線に必要な許容電流が変わります。
| 分岐点から遮断器までの距離 | 電線の許容電流 |
|---|---|
| 3 m以下 | 制限なし |
| 8 m以下 | 幹線の遮断器の定格の35 %以上 |
| 8 m超過 | 幹線の遮断器の定格の55 %以上 |
適用する
分岐点から10 m(8 m超過)の位置に遮断器を施設するので、
答え:ハ 69
「3 m・8 m」「35 %・55 %」の数字の組合せは頻出です。必ずセットで覚えましょう。
問10
配電理論及び配線設計低圧屋内配線の分岐回路の設計で,配線用遮断器,分岐回路の電線の太さ及びコンセントの組合せとして,適切なものは。ただし,分岐点から配線用遮断器までは3 m,配線用遮断器からコンセントまでは8 mとし,電線の数値は分岐回路の電線(軟銅線)の太さを示す。また,コンセントは兼用コンセントではないものとする。

- イ.(写真参照)
- ロ.(写真参照)
- ハ.(写真参照)
- ニ.(写真参照)
正解:ロ
解説
分岐回路の基本ルール
| 遮断器の定格 | 電線の太さ | コンセントの定格 |
|---|---|---|
| 20 A | 1.6 mm以上 | 20 A以下 |
| 30 A | 2.6 mm(5.5 mm²)以上 | 20 A以上30 A以下 |
各選択肢をチェック
- イ:30 A遮断器+5.5 mm²+15 Aコンセント → コンセントは20 A以上が必要。不適切
- ロ:20 A遮断器+2.0 mm+20 Aコンセント2個 → すべて条件を満たす。適切
- ハ:30 A遮断器+2.0 mm → 電線は2.6 mm以上が必要。不適切
- ニ:20 A遮断器+30 Aコンセント → コンセントは20 A以下。不適切
答え:ロ
「30 A回路は太い電線(2.6 mm以上)と20〜30 Aのコンセント」。毎回ほぼ同じパターンで出題されます。
問11
電気機器、配線器具並びに電気工事用の材料及び工具多数の金属管が集合する場所等で,通線を容易にするために用いられるものは。
- イ.分電盤
- ロ.プルボックス
- ハ.フィクスチュアスタッド
- ニ.スイッチボックス
正解:ロ
解説
プルボックスとは
多数の金属管が集合する場所で、電線の引き入れ(通線)を容易にするために設ける大形の金属製の箱です。管の集合部で電線を一度引き出してから次の管へ通せるので、長い区間や曲がりの多い配管でも通線できます。
ほかの選択肢
- イ:分電盤は遮断器を集めて収める盤
- ハ:フィクスチュアスタッドは照明器具をボックスに吊り下げるための金具
- ニ:スイッチボックスは点滅器やコンセントを収める小形の箱
答え:ロ プルボックス
「プル(pull)=引っ張る」の名前どおり、通線のための箱と覚えましょう。
問12
電気機器、配線器具並びに電気工事用の材料及び工具600V架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル(CV)の絶縁物の最高許容温度[℃]は。
- イ.60
- ロ.75
- ハ.90
- ニ.120
正解:ハ
解説
CVケーブルの最高許容温度
600V架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル(CV)の絶縁物(架橋ポリエチレン)の最高許容温度は 90 ℃ です。
主な電線・ケーブルの最高許容温度
| 種類 | 最高許容温度 |
|---|---|
| IV・VVF・VVR(ビニル) | 60 ℃ |
| HIV(二種ビニル) | 75 ℃ |
| CV(架橋ポリエチレン) | 90 ℃ |
答え:ハ 90
「ビニル60・HIV75・架橋ポリエチレン90」の3点セットで覚えましょう。CVが高温に強いぶん、同じ太さでも許容電流が大きくなります。
問13
電気機器、配線器具並びに電気工事用の材料及び工具ノックアウトパンチャの用途で,適切なものは。
- イ.金属製キャビネットに穴を開けるのに用いる。
- ロ.太い電線を圧着接続する場合に用いる。
- ハ.コンクリート壁に穴を開けるのに用いる。
- ニ.太い電線管を曲げるのに用いる。
正解:イ
解説
ノックアウトパンチャとは
金属製キャビネット(分電盤の箱など)や金属製ボックスに、電線管を通すための穴を開ける工具です。油圧の力でダイスを引き寄せて鋼板を打ち抜きます。
ほかの選択肢
- ロ:太い電線の圧着接続 → 手動油圧式圧着器
- ハ:コンクリート壁の穴あけ → 振動ドリル・ハンマドリル
- ニ:太い電線管の曲げ → パイプベンダ(油圧式)
答え:イ
「ノックアウト=打ち抜く」。金属の板に丸穴を開ける工具、と用途で覚えましょう。
問14
電気機器、配線器具並びに電気工事用の材料及び工具極数6の三相かご形誘導電動機を周波数60 Hzで使用するとき,最も近い回転速度[min⁻¹]は。
- イ.600
- ロ.1 200
- ハ.1 800
- ニ.3 600
正解:ロ
解説
同期速度の式
(:周波数 [Hz]、:極数)
数値を代入する
実際の回転速度はすべり分だけこれよりわずかに遅くなりますが、最も近いのは1 200 min⁻¹です。
答え:ロ 1 200
「120f/p」は誘導電動機の最重要公式。極数が多いほど遅く、周波数が高いほど速く回ります。
問15
電気機器、配線器具並びに電気工事用の材料及び工具低圧電路に使用する定格電流が20 Aの配線用遮断器に25 Aの電流が継続して流れたとき,この配線用遮断器が自動的に動作しなければならない時間[分]の限度(最大の時間)は。
- イ.20
- ロ.30
- ハ.60
- ニ.120
正解:ハ
解説
配線用遮断器の動作時間の規定(定格30 A以下)
| 流れる電流 | 動作しなければならない時間 |
|---|---|
| 定格の1.25倍 | 60分以内 |
| 定格の2倍 | 2分以内 |
適用する
定格20 Aに25 Aが流れた場合、 倍なので、60分以内に自動的に動作しなければなりません。
答え:ハ 60
「1.25倍で60分、2倍で2分」(定格30 A以下の場合)。定格30 A超50 A以下では「1.25倍で60分、2倍で4分」になります。
問16
電気機器、配線器具並びに電気工事用の材料及び工具写真に示す材料の名称は。なお,材料の表面には「タイシガイセン EM600V EEF/F1.6mm JIS JET<PS>E〇〇社タイネン 2017」が記されている。

- イ.無機絶縁ケーブル
- ロ.600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル平形
- ハ.600Vポリエチレン絶縁耐燃性ポリエチレンシースケーブル平形
- ニ.600V架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル
正解:ハ
解説
表面の表示から読み取る
表面の「EM 600V EEF/F」の表示がポイントです。
- EM = エコマテリアル(環境配慮形)
- E = ポリエチレン絶縁
- E = 耐燃性ポリエチレンシース
- F = 平形
つまり600Vポリエチレン絶縁耐燃性ポリエチレンシースケーブル平形(通称:エコケーブル、EM-EEF)です。「タイネン(耐燃)」の表示もヒントになります。
ほかの選択肢
- ロ:VVFなら表示は「VVF」
- ニ:架橋ポリエチレン絶縁なら「CV」や「EM-CE」
答え:ハ
焼却時に有害ガスが出にくい環境配慮形ケーブルで、見た目はVVFに似ていますが表示で区別します。
問17
電気機器、配線器具並びに電気工事用の材料及び工具写真に示す器具の〇で囲まれた部分の名称は。

- イ.漏電警報器
- ロ.電磁接触器
- ハ.漏電遮断器
- ニ.熱動継電器
正解:ニ
解説
写真の器具
写真全体は電磁開閉器で、○で囲まれた下側の部分が熱動継電器(サーマルリレー)です。電流の整定ダイヤル(オレンジ色)が目印です。
電磁開閉器の構成
- 電磁接触器:コイルの電磁力で接点を開閉する
- 熱動継電器:過負荷電流による熱でバイメタルが動作し、電動機を保護する
答え:ニ 熱動継電器
電動機の過負荷保護は熱動継電器の役割。「上が接触器、下がサーマル」と写真の位置関係で覚えましょう。
問18
電気機器、配線器具並びに電気工事用の材料及び工具写真に示す工具の名称は。

- イ.手動油圧式圧着器
- ロ.手動油圧式カッタ
- ハ.ノックアウトパンチャ(油圧式)
- ニ.手動油圧式圧縮器
正解:イ
解説
写真の工具
写真は手動油圧式圧着器です。2本のハンドルを繰り返し握ると油圧が働き、大きな力で圧着ダイスを閉じます。太い電線(14 mm²以上など)をP形スリーブや圧着端子で接続するときに使います。
見分けるポイント
- 先端に圧着ダイス(凹凸の金型)がある → 圧着器
- 刃があれば手動油圧式カッタ(ロ)
- 丸い打ち抜きダイスならノックアウトパンチャ(ハ)
- 圧縮ダイスなら圧縮器(ニ)
答え:イ
細い電線用のリングスリーブには手のひらサイズの圧着工具(黄色い柄)、太い電線には油圧式。太さで工具を使い分けます。
問19
電気工事の施工方法600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル平形1.6 mmを使用した低圧屋内配線工事で,絶縁電線相互の終端接続部分の絶縁処理として,不適切なものは。ただし,ビニルテープはJISに定める厚さ約0.2 mmの電気絶縁用ポリ塩化ビニル粘着テープとする。
- イ.差込形コネクタにより接続し,接続部分をビニルテープで巻かなかった。
- ロ.リングスリーブ(E形)により接続し,接続部分を黒色粘着性ポリエチレン絶縁テープ(厚さ約0.5 mm)で半幅以上重ねて1回(2層)巻いた。
- ハ.リングスリーブ(E形)により接続し,接続部分をビニルテープで半幅以上重ねて1回(2層)巻いた。
- ニ.リングスリーブ(E形)により接続し,接続部分にリングスリーブ用の絶縁キャップを被せ,ビニルテープで巻かなかった。
正解:ハ
解説
絶縁テープの巻き方のルール
接続部分の絶縁は、元の絶縁被覆と同等以上にする必要があります。
- ビニルテープ(厚さ約0.2 mm):半幅以上重ねて2回(4層)以上巻く
- 黒色粘着性ポリエチレン絶縁テープ(厚さ約0.5 mm):半幅以上重ねて1回(2層)以上巻く
- 差込形コネクタ・絶縁キャップ:それ自体が絶縁物なのでテープ巻き不要
各選択肢を判定する
- イ:差込形コネクタはテープ不要 → 適切
- ロ:厚手(0.5 mm)テープを1回(2層) → 適切
- ハ:ビニルテープ(0.2 mm)を1回(2層)だけ → 2回(4層)以上必要なので不適切
- ニ:絶縁キャップを被せた → 適切
答え:ハ
「薄いテープ(0.2 mm)は4層以上、厚いテープ(0.5 mm)は2層以上」。層の合計厚さで考えると覚えやすいです。
問20
電気工事の施工方法使用電圧100 Vの屋内配線の施設場所における工事の種類で,不適切なものは。
- イ.点検できない隠ぺい場所であって,乾燥した場所のライティングダクト工事
- ロ.点検できない隠ぺい場所であって,湿気の多い場所の防湿装置を施した合成樹脂管工事(CD管を除く)
- ハ.展開した場所であって,湿気の多い場所のケーブル工事
- ニ.展開した場所であって,湿気の多い場所の防湿装置を施した金属管工事
正解:イ
解説
イが不適切である理由
ライティングダクト工事は、展開した場所または点検できる隠ぺい場所(いずれも乾燥した場所)にしか施設できません。点検できない隠ぺい場所は不可です。
どの場所でもできる工事
ケーブル工事・金属管工事・合成樹脂管工事(CD管を除く)の3つは、湿気の多い場所や点検できない隠ぺい場所を含め、ほぼすべての場所に施設できます(ロ・ハ・ニはこれに該当し適切)。
答え:イ
「万能3工事(ケーブル・金属管・合成樹脂管)」とそれ以外を分けて覚えるのが効率的です。ライティングダクトは露出専用と考えましょう。
問21
電気工事の施工方法店舗付き住宅の屋内に三相3線式200 V,定格消費電力2.5 kWのルームエアコンを施設した。このルームエアコンに電気を供給する電路の工事方法として,適切なものは。ただし,配線は接触防護措置を施し,ルームエアコン外箱等の人が触れるおそれがある部分は絶縁性のある材料で堅ろうに作られているものとする。
- イ.専用の過電流遮断器を施設し,合成樹脂管工事で配線し,コンセントを使用してルームエアコンと接続した。
- ロ.専用の漏電遮断器(過負荷保護付)を施設し,ケーブル工事で配線し,ルームエアコンと直接接続した。
- ハ.専用の配線用遮断器を施設し,金属管工事で配線し,コンセントを使用してルームエアコンと接続した。
- ニ.専用の開閉器のみを施設し,金属管工事で配線し,ルームエアコンと直接接続した。
正解:ロ
解説
住宅の屋内電路の原則と例外
住宅の屋内電路の対地電圧は原則150 V以下ですが、定格消費電力2 kW以上の機器なら、次の条件をすべて満たせば対地電圧300 V以下にできます。
- 専用の開閉器および過電流遮断器を施設する
- 漏電遮断器を施設する
- 機器と配線を直接接続する(コンセントは使用不可)
各選択肢を判定する
- イ・ハ:コンセントを使用しているため不適切
- ロ:専用の漏電遮断器(過負荷保護付)+直接接続 → 適切
- ニ:開閉器のみで過電流遮断器・漏電遮断器がないため不適切
答え:ロ
2.5 kWの三相エアコンは「直接接続+漏電遮断器」がセット。コンセントが出てきたら誤り、と覚えましょう。
問22
電気工事の施工方法D種接地工事を省略できないものは。ただし,電路には定格感度電流15 mA,動作時間0.1秒以下の電流動作型の漏電遮断器が取り付けられているものとする。
- イ.乾燥した場所に施設する三相200 V(対地電圧200 V)動力配線の電線を収めた長さ3 mの金属管
- ロ.水気のある場所のコンクリートの床に施設する三相200 V(対地電圧200 V)誘導電動機の鉄台
- ハ.乾燥した木製の床の上で取り扱うように施設する三相200V(対地電圧200V)空気圧縮機の金属製外箱部分
- ニ.乾燥した場所に施設する単相3線式100 / 200 V(対地電圧100 V)配線の電線を収めた長さ7 mの金属管
正解:ロ
解説
D種接地工事の省略条件(主なもの)
- 乾燥した場所の金属管:対地電圧にかかわらず長さ4 m以下、対地電圧150 V以下なら8 m以下で省略可
- 乾燥した木製の床など絶縁物の上で取り扱う機器 → 省略可
- 定格感度電流15 mA以下・動作時間0.1秒以下の漏電遮断器付き → 省略可。ただし水気のある場所は除く
各選択肢を判定する
- イ:乾燥した場所・長さ3 m(4 m以下)の金属管 → 省略できる
- ロ:水気のある場所のコンクリート床の電動機の鉄台 → 高感度の漏電遮断器があっても省略できない
- ハ:乾燥した木製の床の上で取り扱う機器 → 省略できる
- ニ:乾燥した場所・対地電圧100 V・長さ7 m(8 m以下)の金属管 → 省略できる
答え:ロ
「水気のある場所だけは絶対に省略不可」。これが最優先ルールです。
問23
電気工事の施工方法金属管工事による低圧屋内配線の施工方法として,不適切なものは。
- イ.太さ25 mmの薄鋼電線管に断面積8 mm²の600Vビニル絶縁電線3本を引き入れた。
- ロ.太さ25 mmの薄鋼電線管相互の接続にコンビネーションカップリングを使用した。
- ハ.薄鋼電線管とアウトレットボックスとの接続部にロックナットを使用した。
- ニ.ボックス間の配管でノーマルベンドを使った屈曲箇所を2箇所設けた。
正解:ロ
解説
ロが不適切である理由
薄鋼電線管相互の接続にはカップリング(同種の管どうし用)を使います。コンビネーションカップリングは、可とう電線管と金属管など異なる種類の管どうしを接続する材料なので、薄鋼電線管相互の接続には不適切です。
ほかの選択肢
- イ:25 mm管に8 mm²×3本 → 管の太さに対して適切な本数。適切
- ハ:管とボックスの接続部にロックナット → 標準的な固定方法。適切
- ニ:ノーマルベンド(直角曲げ管)で屈曲2箇所 → 適切
答え:ロ
「相互接続=カップリング、異種管=コンビネーション、ボックスへ=コネクタ+ロックナット」と役割で整理しましょう。
問24
一般用電気工作物等の検査方法アナログ式回路計(電池内蔵)の測定レンジを図のように選定し測定したところ,目盛板の値を示した。測定値として,正しいものは。

- イ.直流205 V
- ロ.抵抗4.5 Ω
- ハ.交流205 V
- ニ.直流20.5 mA
正解:ハ
解説
レンジの確認
切換つまみは ACV(交流電圧)の250 レンジを選択しています。したがって測定しているのは交流電圧で、最大250 Vの目盛を読みます。
指示値を読む
250目盛のスケールで指針は205付近を指しています。
答え:ハ 交流205 V
回路計の読み取り問題は「①つまみがDCVかACVかΩか」「②選んだレンジに対応する目盛の列はどれか」の2段階で確実に解けます。
問25
一般用電気工作物等の検査方法絶縁抵抗計(電池内蔵)に関する記述として,誤っているものは。
- イ.絶縁抵抗計には,ディジタル形と指針形(アナログ形)がある。
- ロ.絶縁抵抗測定の前には,絶縁抵抗計の電池が有効であることを確認する。
- ハ.絶縁抵抗計の定格測定電圧(出力電圧)は,交流電圧である。
- ニ.電子機器が接続された回路の絶縁測定を行う場合は,機器等を損傷させない適正な定格測定電圧を選定する。
正解:ハ
解説
ハが誤りである理由
絶縁抵抗計の定格測定電圧(出力電圧)は直流電圧です。交流ではありません。直流を加えることで、絶縁物に流れるわずかな漏れ電流から絶縁抵抗を測定します。
ほかの選択肢
- イ:ディジタル形とアナログ形(指針形)がある → 正しい
- ロ:測定前の電池確認 → 正しい
- ニ:電子機器のある回路では機器を損傷させない定格測定電圧を選ぶ → 正しい
答え:ハ
「絶縁抵抗計の出力は直流」。毎年のように問われる頻出知識です。
問26
一般用電気工作物等の検査方法次の空欄(A),(B)及び(C)に当てはまる組合せとして,正しいものは。使用電圧が300 Vを超える低圧の電路の電線相互間及び電路と大地との間の絶縁抵抗は区切ることのできる電路ごとに (A) [MΩ]以上でなければならない。また,当該電路に施設する機械器具の金属製の台及び外箱には (B) 接地工事を施し,接地抵抗値は (C) [Ω]以下に施設することが必要である。ただし,当該電路に施設された地絡遮断装置の動作時間は0.5秒を超えるものとする。
- イ.(A)0.4,(B)C種,(C)10
- ロ.(A)0.4,(B)C種,(C)500
- ハ.(A)0.2,(B)D種,(C)100
- ニ.(A)0.4,(B)D種,(C)500
正解:イ
解説
(A) 絶縁抵抗
使用電圧300 V超の低圧電路 → 0.4 MΩ以上
(B) 接地工事の種類
300 Vを超える低圧の機器の金属製外箱 → C種接地工事(300 V以下ならD種)
(C) 接地抵抗値
C種は原則10 Ω以下。地絡時0.5秒以内に遮断する装置があれば500 Ωに緩和されますが、この問題は「動作時間0.5秒を超える」とあるので緩和されず、10 Ωのままです。
答え:イ (A)0.4,(B)C種,(C)10
「0.5秒以内なら500 Ω」の緩和条件が使えるかどうかを問題文で必ず確認しましょう。
問27
一般用電気工作物等の検査方法単相3線式回路の漏れ電流を,クランプ形漏れ電流計を用いて測定する場合の測定方法として,正しいものは。ただし,斜線模様で示した電線は中性線を示す。

- イ.(写真参照)
- ロ.(写真参照)
- ハ.(写真参照)
- ニ.(写真参照)
正解:ハ
解説
漏れ電流測定の原則
クランプ形漏れ電流計で漏れ電流を測定するには、回路の電線をすべて(中性線を含めて)一括でクランプします。
往きと帰りの電流はふつう打ち消し合って合計0になりますが、漏電があるとその分だけ差が生じ、それが漏れ電流として表示されます。
各選択肢
単相3線式なので、3本すべてをクランプしているハが正解です。1本だけ、または2本だけをクランプすると、負荷電流が含まれてしまい漏れ電流を測定できません。
答え:ハ
「漏れ電流=全部まとめて挟む」「負荷電流=1本だけ挟む」。挟む本数で測れるものが変わります。
問28
一般用電気工作物等の保安に関する法令「電気工事士法」において,一般用電気工作物に係る工事の作業でa,bともに電気工事士でなければ従事できないものは。
- イ.a:配電盤を造営材に取り付ける。 b:電線管を曲げる。
- ロ.a:地中電線用の管を設置する。 b:定格電圧200 Vの電力量計を取り付ける。
- ハ.a:電線を支持する柱を設置する。 b:電線管に電線を収める。
- ニ.a:接地極を地面に埋設する。 b:定格電圧125 Vの差込み接続器にコードを接続する。
正解:イ
解説
電気工事士の資格が必要な作業と不要な(軽微な)作業
資格が必要な作業の例:配電盤を造営材に取り付ける、電線管を曲げる・ねじを切る、電線管に電線を収める、接地極を埋設する、電線相互を接続する など
資格が不要な作業の例:地中電線用の管・暗きょの設置、電力量計や電流制限器の取付け、差込み接続器にコードを接続する、電線を支持する柱・腕木の設置 など
各選択肢を判定する
- イ:配電盤の取付け(要)+電線管を曲げる(要) → 両方とも資格が必要
- ロ:地中電線用の管の設置(不要)+電力量計の取付け(不要)
- ハ:柱の設置(不要)+電線管に電線を収める(要)
- ニ:接地極の埋設(要)+差込み接続器へのコード接続(不要)
答え:イ
問29
一般用電気工作物等の保安に関する法令低圧の屋内電路に使用する次の電気用品のうち,特定電気用品の組合せとして,正しいものは。 A:定格電圧200 V,定格電流30 Aの配線用遮断器 B:定格電圧300 V,定格電流20 Aのリモートコントロールリレー C:定格電圧125 V,定格電流15 Aのライティングダクト D:定格電圧125 V,定格電流15 Aの差込み接続器
- イ.A,B
- ロ.A,D
- ハ.B,C
- ニ.C,D
正解:ロ
解説
特定電気用品とは
構造や使用方法から危険・障害の発生するおそれが多い電気用品で、ひし形の<PS>Eマークが付きます。
A〜Dを判定する
- A:配線用遮断器(定格100 A以下) → 特定電気用品
- B:リモートコントロールリレー → 特定以外の電気用品
- C:ライティングダクト → 特定以外の電気用品
- D:差込み接続器(定格50 A以下) → 特定電気用品
答え:ロ A,D
特定電気用品の代表例:電線・ヒューズ・配線用遮断器・漏電遮断器・差込み接続器・タイムスイッチなど「電気の安全に直結するもの」。ダクトやリレーのような器具類は特定以外が多いです。
問30
一般用電気工作物等の保安に関する法令「電気設備に関する技術基準を定める省令」で定められている交流の電圧区分で,正しいものは。
- イ.低圧は600 V以下,高圧は600 Vを超え10 000 V以下
- ロ.低圧は600 V以下,高圧は600 Vを超え7 000 V以下
- ハ.低圧は750 V以下,高圧は750 Vを超え10 000 V以下
- ニ.低圧は750 V以下,高圧は750 Vを超え7 000 V以下
正解:ロ
解説
電圧の種別(電気設備技術基準)
| 区分 | 交流 | 直流 |
|---|---|---|
| 低圧 | 600 V以下 | 750 V以下 |
| 高圧 | 600 V超え7 000 V以下 | 750 V超え7 000 V以下 |
| 特別高圧 | 7 000 V超え | 7 000 V超え |
答え:ロ 低圧は600 V以下,高圧は600 Vを超え7 000 V以下
「交流600・直流750・特別高圧はどちらも7 000超え」。750 Vは直流の数字なので、交流の問題で750 Vが出てきたら誤りです。
【配線図】(問31〜問50共通)

問31
配線図①で示す部分の最少電線本数(心線数)は。
- イ.3
- ロ.4
- ハ.5
- ニ.6
正解:ロ
解説
考え方
①の部分について複線図を描いて数えます。
- 電源の接地側(白)は照明器具へ直接つなぐ
- 電源の非接地側(黒)はスイッチへつなぐ
- スイッチから照明器具へ「帰り線」をつなぐ
①の区間は複数の回路・スイッチの線が通るため、接地側・非接地側・帰り線を数え上げると最少で4本必要になります。
答え:ロ 4
電線本数の問題は、①の区間に「どの線が通らなければならないか」を複線図で1本ずつ数えるのが確実です。3路スイッチ間は3本、それに別回路の線が加わると4本以上になります。
問32
配線図②で示す引込口開閉器が省略できる場合の,工場と倉庫との間の電路の長さの最大値[m]は。
- イ.5
- ロ.10
- ハ.15
- ニ.20
正解:ハ
解説
引込口開閉器の省略条件
屋内電路(使用電圧300 V以下)で、次の条件を満たすときは引込口開閉器を省略できます。
- ほかの屋内電路(15 A以下の過電流遮断器、または15 A超20 A以下の配線用遮断器で保護されているもの)に接続されている
- 電路の長さが 15 m以下
適用する
工場と倉庫の間の電路の長さが15 m以下であれば、倉庫側の引込口開閉器を省略できます。
答え:ハ 15
「20 A以下の遮断器で保護+15 m以下なら開閉器省略OK」。屋外灯や車庫・物置への配線でよく出る数字です。
問33
配線図③で示す図記号の名称は。
- イ.圧力スイッチ
- ロ.押しボタン
- ハ.電磁開閉器用押しボタン
- ニ.握り押しボタン
正解:ハ
解説
③の図記号
③の図記号は、押しボタンの記号に傍記Bが付いたもので、電磁開閉器用押しボタンを表します。電動機の始動(ON)・停止(OFF)を電磁開閉器に指令するためのボタンです。
配線図での位置関係
③は電動機(M)と電磁開閉器(S)の近くに描かれており、「押しボタン → 電磁開閉器 → 電動機」という制御の流れからも判断できます。
答え:ハ 電磁開閉器用押しボタン
押しボタンの図記号は「●を含む記号+傍記」で種類を区別します。傍記Bが電磁開閉器用の目印です。
問34
配線図④で示す電線の種類は。
- イ.600V耐燃性ポリエチレン絶縁電線
- ロ.600V耐燃性架橋ポリエチレン絶縁電線
- ハ.600V架橋ポリエチレン絶縁耐燃性ポリエチレンシースケーブル
- ニ.600Vポリエチレン絶縁耐燃性ポリエチレンシースケーブル平形
正解:ハ
解説
④の表記
④の配線には「EM-CE」の表記があります。
- EM = エコマテリアル(環境配慮形)
- C = 架橋ポリエチレン絶縁
- E = 耐燃性ポリエチレンシース
つまり600V架橋ポリエチレン絶縁耐燃性ポリエチレンシースケーブルです。
紛らわしい記号の整理
| 記号 | 名称 |
|---|---|
| EM-EEF | 600Vポリエチレン絶縁耐燃性ポリエチレンシースケーブル平形 |
| EM-CE | 600V架橋ポリエチレン絶縁耐燃性ポリエチレンシースケーブル |
| CV | 600V架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル |
答え:ハ
「Cが付いたら架橋ポリエチレン絶縁」と覚えると、EM-EEFとEM-CEを取り違えません。
問35
配線図⑤で示す図記号の器具の名称は。
- イ.タイマ付スイッチ
- ロ.熱線式自動スイッチ
- ハ.熱線式自動スイッチ用センサ
- ニ.自動点滅器
正解:ニ
解説
⑤の図記号
⑤の図記号は、点滅器の記号に傍記A(と定格電流)が付いたもので、自動点滅器を表します。周囲の明るさをセンサで検知し、暗くなると自動で点灯、明るくなると消灯させるスイッチです。屋外灯や駐車場の照明に使われます。
点滅器の傍記の整理
| 傍記 | 種類 |
|---|---|
| A(3A など定格電流付き) | 自動点滅器 |
| P | プルスイッチ |
| T | タイマ付スイッチ |
| R | リモコンスイッチ |
答え:ニ 自動点滅器
「A=オート(自動)」と覚えましょう。屋外灯の回路に付いていたらまず自動点滅器です。
問36
配線図⑥で示す部分に施設してはならない過電流遮断装置は。
- イ.2極にヒューズを取り付けたカバー付ナイフスイッチ
- ロ.2極2素子の配線用遮断器
- ハ.2極にヒューズを取り付けたカットアウトスイッチ
- ニ.2極1素子の配線用遮断器
正解:ニ
解説
⑥の回路
⑥は単相200 V回路の過電流遮断装置の位置です。単相200 V回路は2本とも電圧線(対地電圧105 V前後の非接地側電線)です。
ニが施設してはならない理由
2極1素子(2P1E)の配線用遮断器は、片方の極にしか過電流検出素子がありません。素子のない極は接地側電線(中性線)に接続するのが前提なので、両線とも電圧線である200 V回路には施設できません。
ほかの選択肢
- イ・ハ:2極ともヒューズ付きのナイフスイッチ・カットアウトスイッチ → 両極で遮断できるためOK
- ロ:2極2素子(2P2E)の配線用遮断器 → 両極に素子がありOK
答え:ニ
「200 V回路に2P1Eは禁止」。100 V回路なら2P1Eでも(素子なし極を接地側につなげば)使えます。
問37
配線図⑦で示す部分の接地工事の電線(軟銅線)の最小太さと,接地抵抗の最大値との組合せで,正しいものは。
- イ.1.6 mm,100 Ω
- ロ.1.6 mm,500 Ω
- ハ.2.0 mm,100 Ω
- ニ.2.0 mm,600 Ω
正解:ロ
解説
接地工事の種類
⑦は300 V以下の機器の接地なのでD種接地工事です。
接地線の太さ
D種(およびC種)接地工事の接地線は、軟銅線で直径 1.6 mm以上です。
接地抵抗の最大値
D種は原則100 Ω以下ですが、この回路には0.5秒以内に動作する漏電遮断器が施設されているため、500 Ω以下に緩和されます。
答え:ロ 1.6 mm,500 Ω
「接地線1.6 mm以上」は固定、「100 Ωか500 Ωか」は漏電遮断器(0.5秒以内)の有無で決まる、という2段構えで解きます。
問38
配線図⑧で示す部分の電路と大地間の絶縁抵抗として,許容される最小値[MΩ]は。
- イ.0.1
- ロ.0.2
- ハ.0.4
- ニ.1.0
正解:ロ
解説
絶縁抵抗の基準値
| 電路の区分 | 絶縁抵抗値 |
|---|---|
| 対地電圧150 V以下(100 V回路) | 0.1 MΩ以上 |
| 150 V超え300 V以下(200 V回路) | 0.2 MΩ以上 |
| 300 V超え | 0.4 MΩ以上 |
適用する
⑧は三相3線式200 Vの回路で、対地電圧は200 V(150 V超え300 V以下)なので、0.2 MΩ以上必要です。
答え:ロ 0.2
単相3線式100/200 Vの200 V回路は対地電圧105 Vなので0.1 MΩですが、三相200 V(デルタ結線)は対地電圧も200 Vなので0.2 MΩ。ここが引っかけどころです。
問39
配線図⑨で示す部分に使用するコンセントの極配置(刃受)は。

- イ.(写真参照)
- ロ.(写真参照)
- ハ.(写真参照)
- ニ.(写真参照)
正解:イ
解説
⑨のコンセント
⑨は「3P 30A 250V 接地極付(E)」のコンセント、つまり三相200 V・30 A・接地極付です。
極配置の見分け方
三相用(3P)接地極付は刃受が4つ(電圧側3極+接地極1極)で、イのような平刃の配置になります。
- ロ・ハ:引掛形(円弧状の刃受)→ 傍記にTが付く引掛形コンセント用
- ニ:刃受3つ → 単相250 V接地極付など
答え:イ
コンセントの極配置は「口数(2P/3P)」「接地極の有無」「引掛形かどうか」の3点で絞り込めます。三相=刃受3+接地の4穴です。
問40
配線図⑩で示す部分に取り付けるモータブレーカの図記号は。

- イ.(写真参照)
- ロ.(写真参照)
- ハ.(写真参照)
- ニ.(写真参照)
正解:イ
解説
⑩に取り付ける機器
⑩は電動機(3.7 kW)の回路に取り付けるモータブレーカ(電動機保護兼用配線用遮断器)です。
図記号
モータブレーカの図記号は、配線用遮断器のBの縦線が枠の上下に突き抜けた形(イ)です。
ほかの選択肢
- ロ:BE → 過負荷保護付漏電遮断器
- ハ:丸にSを箱で囲んだもの → 開閉器(電磁開閉器)
- ニ:S → 開閉器
答え:イ
「B=配線用遮断器、Bの縦棒突き抜け=モータブレーカ、BE=漏電遮断器(過負荷保護付)」の3つはセットで覚えましょう。
問41
配線図⑪で示す部分の接地抵抗を測定するものは。

- イ.(写真参照)
- ロ.(写真参照)
- ハ.(写真参照)
- ニ.(写真参照)
正解:ニ
解説
⑪の測定
⑪は接地工事の接地抵抗の測定なので、接地抵抗計(アーステスタ)を使います。
接地抵抗計の見分け方(ニの写真)
- 補助接地棒2本が付属している
- リード線が緑・黄・赤の3本(E・P・C端子用)
この2点が最大の特徴です。測定時は被測定接地極(E)から10 mずつ離して補助接地極(P・C)を打ち込みます。
ほかの選択肢
- イ:絶縁抵抗計(MΩ表示)
- ロ:検相器(三相の相順を確認する測定器)
- ハ:アナログ式回路計(テスタ)
答え:ニ
「棒2本と3色のリード線が写っていたら接地抵抗計」。写真鑑別の定番です。
問42
配線図⑫で示すジョイントボックス内の接続をすべて圧着接続とする場合,使用するリングスリーブの種類と最少個数の組合せで,正しいものは。

- イ.(写真参照)
- ロ.(写真参照)
- ハ.(写真参照)
- ニ.(写真参照)
正解:ハ
解説
⑫のボックス内の接続
⑫のジョイントボックスには CV5.5-3C(断面積5.5 mm²・3心)のケーブルが3方向から集まっており、心線ごとに 5.5 mm² × 3本 の接続が3か所できます。
スリーブの選定
5.5 mm²を3本まとめる接続は、小・中スリーブの適用範囲を超えるため大スリーブを使います。
答え:ハ
リングスリーブは「小=1.6 mm×2〜4本など細線の組合せ」「中=2.0 mm×2本以上を含む組合せ」「大=5.5 mm²×3本などさらに太い組合せ」。太いより線の接続が出たら大スリーブを疑いましょう。
問43
配線図⑬で示すVVF用ジョイントボックス内の接続をすべて差込形コネクタとする場合,使用する差込形コネクタの種類と最少個数の組合せで,正しいものは。ただし,使用する電線はすべてVVF1.6とする。

- イ.(写真参照)
- ロ.(写真参照)
- ハ.(写真参照)
- ニ.(写真参照)
正解:イ
解説
考え方
⑬のVVF用ジョイントボックス内について複線図を描き、接続点ごとの電線本数を数えます。
このボックス内の接続は次の4か所です。
- 2本の接続 … 3か所 → 2本用コネクタ × 3個
- 4本の接続 … 1か所 → 4本用コネクタ × 1個
答え:イ
写真の差込形コネクタは差込口の数(2口・3口・4口)で見分けます。「1接続点に1個、差込口の数=つなぐ電線の本数」なので、複線図さえ正しく描ければ確実に得点できます。
問44
配線図⑭で示す点滅器の取付け工事に使用されることのない材料は。

- イ.(写真参照)
- ロ.(写真参照)
- ハ.(写真参照)
- ニ.(写真参照)
正解:ニ
解説
⑭の点滅器
⑭は埋込形の点滅器(3個連用)です。取付けには次の材料を使います。
- アウトレットボックス(イ):壁内に埋め込み配線を収める
- 塗代カバー(ロ):ボックスの前面に付け、壁の仕上げ面と高さを合わせる
- 連用取付枠(ハ):スイッチ3個を枠に取り付けて固定する
ニが使用されない理由
ニは露出スイッチボックス(ねじなし電線管用)です。露出配線でスイッチを取り付けるための箱なので、埋込形の点滅器の工事には使いません。
答え:ニ
「埋込か露出か」で使う材料がまるごと変わります。問題文と図記号から施工方法をまず確認しましょう。
問45
配線図⑮で示す図記号のコンセントは。

- イ.(写真参照)
- ロ.(写真参照)
- ハ.(写真参照)
- ニ.(写真参照)
正解:ハ
解説
⑮の図記号
⑮のコンセントにはETの傍記があります。
- E = 接地極付
- ET = 接地端子付(この問題ではETのみ → 接地端子付)
写真の見分け方
- イ:ダブルコンセント(刃受2つ×2口、接地なし)
- ロ:接地極付ダブルコンセント(3P刃受×2口)
- ハ:接地端子付コンセント(2P刃受+ねじ式の接地端子) → 正解
- ニ:接地極付・接地端子付コンセント(3P刃受+接地端子)
答え:ハ
「接地極=差込口の3つ目の穴、接地端子=緑のねじ端子」。傍記E・ET・EETと写真の対応は毎回出る定番です。
問46
配線図⑯で示す部分の配線工事に必要なケーブルは。ただし,心線数は最少とする。

- イ.(写真参照)
- ロ.(写真参照)
- ハ.(写真参照)
- ニ.(写真参照)
正解:ハ
解説
⑯の配線
⑯は階段の照明を2か所で点滅する3路スイッチ間の配線です。
3路スイッチどうしの間には、2本の「わたり線」+電源または照明への線が通るため、3心のケーブルが必要です。
写真の見分け方
- イ:VVR2心(丸形・介在物入り)
- ロ:VVF2心
- ハ:VVF3心 → 正解
- ニ:3心の丸形ケーブル
VVF3心(ハ)が「心線数最少」の条件を満たします。
答え:ハ
「3路スイッチ間は3心」。4路スイッチが入っても間の配線は同様に考えて、複線図で本数を確定します。
問47
配線図⑰で示す部分に使用するトラフは。

- イ.(写真参照)
- ロ.(写真参照)
- ハ.(写真参照)
- ニ.(写真参照)
正解:ロ
解説
⑰の工事
⑰は駐車場の地中電線路で、ケーブルを保護するためにトラフを使います。
ロが正解である理由
トラフはコンクリート製の溝形の箱(ふた付き)です。地面に埋設し、中にケーブルを収めて上からふたをかぶせます。
ほかの選択肢
- イ:埋設標識シート(「この下に低圧電力ケーブルあり」)→ 掘削時の注意喚起用で、ケーブルを収める物ではない
- ハ:波付硬質合成樹脂管(FEP)→ 地中用の管(トラフではない)
- ニ:ケーブルそのもの
答え:ロ
「トラフ=コンクリートの樋(とい)+ふた」。写真ではグレーのコンクリート製であることが決め手です。
問48
配線図⑱で示す図記号の機器は。

- イ.(写真参照)
- ロ.(写真参照)
- ハ.(写真参照)
- ニ.(写真参照)
正解:イ
解説
⑱の図記号
⑱は電動機と並列に接続された低圧進相コンデンサの図記号です。
進相コンデンサの役割
電動機は遅れ力率で運転されるため、並列にコンデンサを入れて力率を改善します。これにより線路電流が減り、電力損失を抑えられます。
写真の見分け方
イは「40 μF」「三相250 V」の表示がある箱形の機器で、μF(マイクロファラッド)表記=コンデンサの決め手です。
- ハ:配線用遮断器(3P)
- ニ:電磁開閉器
答え:イ
「μFが書いてあったらコンデンサ」。電動機の隣に描かれた図記号なら力率改善用の低圧進相コンデンサです。
問49
配線図⑲で示すジョイントボックス内の電線相互の接続作業に使用されることのないものは。

- イ.(写真参照)
- ロ.(写真参照)
- ハ.(写真参照)
- ニ.(写真参照)
正解:イ
解説
⑲のボックス内
⑲のボックスには IV14 mm²(より線)× 3本の太い幹線が入っており、この接続作業が対象です。
使用される工具
- ロ:ケーブルカッタ → 太い電線の切断
- ハ:電工ナイフ → 絶縁被覆のはぎ取り
- ニ:手動油圧式圧着器 → 14 mm²の圧着接続(P形スリーブなど)
イが使用されない理由
イはリングスリーブ用の小型圧着工具(柄が黄色)です。リングスリーブは1.6 mm・2.0 mmなどの細い電線の接続用で、14 mm²のような太い電線には使用できません。
答え:イ
「太線=油圧式、細線=手のひらサイズの黄色柄」。⑲の電線の太さ(14 mm²)に気づけるかがこの問題の分かれ目です。
問50
配線図⑳で示す図記号の電線管をモーターに接続するために使用されるものは。

- イ.(写真参照)
- ロ.(写真参照)
- ハ.(写真参照)
- ニ.(写真参照)
正解:ロ
解説
⑳の電線管
⑳の図記号は F2(2種金属製可とう電線管) です。電動機のように振動する機器への最終接続には、振動を吸収できる可とう電線管を使います。
ロが正解である理由
ロは2種金属製可とう電線管用のストレートボックスコネクタです。内側に可とう管をねじ込む螺旋があり、電動機の端子箱(ボックス)に管を接続できます。
ほかの選択肢
- イ:ねじなし電線管(E管)用ボックスコネクタ(止めねじ付き)
- ハ・ニ:合成樹脂製可とう電線管(PF管)用の附属品
答え:ロ
「F2=2種金属製可とう電線管」という図記号の読みと、「管の種類ごとに専用のコネクタがある」という対応関係の2段階で解く問題です。
掲載している試験問題は、一般財団法人 電気技術者試験センターが公表した過去問題を使用しています。図・写真は表示用に一部トリミング等の加工をしています。解説は当サイトが独自に作成したものです。