令和5年度下期(午後) 第二種電気工事士試験の問題と解説【全50問】

全問題を正答・解説付きで掲載しています。

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問1

電気に関する基礎理論

図のような回路で,8Ωの抵抗での消費電力[W]は。

問1の図
  • .200
  • .800
  • .1200
  • .2000

正解:

解説

合成抵抗を求める

20 Ωと30 Ωは並列です。

20×3020+30=60050=12Ω\frac{20 \times 30}{20 + 30} = \frac{600}{50} = 12 \, \Omega

これと8 Ωが直列なので、回路全体の抵抗は 12+8=20Ω12 + 8 = 20 \, \Omega

電流と消費電力

I=20020=10AI = \frac{200}{20} = 10 \, \text{A}

8 Ωには回路電流10 Aがそのまま流れるので、

P=I2R=102×8=800WP = I^2 R = 10^2 \times 8 = 800 \, \text{W}

答え:ロ 800

「並列の合成 → 全体の電流 → P=I2RP = I^2R」の3ステップ。並列部分の合成は「積÷和」で素早く計算できます。

問2

電気に関する基礎理論

抵抗率ρ[Ω・m],直径D[mm],長さL[m]の導線の電気抵抗[Ω]を表す式は。

  • .4ρL/(πD²)×10⁶
  • .ρL²/(πD²)×10⁶
  • .4ρL/(πD)×10⁶
  • .4ρL²/(πD)×10⁶

正解:

解説

基本式

R=ρLAR = \rho \frac{L}{A}

断面積を直径Dで表す

直径 DD [mm] の円の断面積は、

A=πD24[mm2]=πD24×106[m2]A = \frac{\pi D^2}{4} \, [\text{mm}^2] = \frac{\pi D^2}{4} \times 10^{-6} \, [\text{m}^2]

代入して整理する

R=ρL÷(πD24×106)=4ρLπD2×106[Ω]R = \rho L \div \left( \frac{\pi D^2}{4} \times 10^{-6} \right) = \frac{4 \rho L}{\pi D^2} \times 10^6 \, [\Omega]

答え:イ

覚えるポイントは2つ。①円の面積は πD2/4\pi D^2 / 4(半径でなく直径を使う形)②mm² → m²の換算で 10610^{-6} が分母に入るので、結果は 10610^6 倍になる。

問3

電気に関する基礎理論

電線の接続不良により,接続点の接触抵抗が0.2Ωとなった。この電線に10 Aの電流が流れると,接続点から1時間に発生する熱量[kJ]は。ただし,接触抵抗の値は変化しないものとする。

  • .72
  • .144
  • .288
  • .576

正解:

解説

発熱量の式

Q=I2Rt[J]Q = I^2 R t \, [\text{J}]

数値を代入する

電流10 A、接触抵抗0.2 Ω、時間1時間 = 3 600秒なので、

Q=102×0.2×3600=72000J=72kJQ = 10^2 \times 0.2 \times 3\,600 = 72\,000 \, \text{J} = 72 \, \text{kJ}

答え:イ 72

接続不良の発熱はこの式のとおり電流の2乗で増えるため、実際の工事でも接続部の施工不良は火災の原因になります。「1時間 = 3 600秒」の換算を忘れずに。

問4

電気に関する基礎理論

図のような抵抗とリアクタンスとが直列に接続された回路の消費電力[W]は。

問4の図
  • .600
  • .800
  • .1 000
  • .1 250

正解:

解説

インピーダンスと電流

抵抗8 Ωと誘導性リアクタンス6 Ωの直列なので、

Z=82+62=100=10ΩZ = \sqrt{8^2 + 6^2} = \sqrt{100} = 10 \, \Omega

I=10010=10AI = \frac{100}{10} = 10 \, \text{A}

消費電力

電力を消費するのは抵抗だけです(リアクタンスは消費しない)。

P=I2R=102×8=800WP = I^2 R = 10^2 \times 8 = 800 \, \text{W}

答え:ロ 800

「3:4:5(6:8:10)」の直角三角形はこの試験の定番。消費電力は必ず抵抗側で計算する(I2RI^2R)のがポイントです。

問5

電気に関する基礎理論

図のような三相負荷に三相交流電圧を加えたとき,各線に20 Aの電流が流れた。線間電圧E[V]は。

問5の図
  • .120
  • .173
  • .208
  • .240

正解:

解説

回路を整理する

6 Ωの抵抗3つがスター(Y)結線され、各線に20 Aが流れています。

相電圧を求める

スター結線では線電流=相電流なので、各抵抗にかかる電圧(相電圧)は、

V=20×6=120VV = 20 \times 6 = 120 \, \text{V}

線間電圧を求める

スター結線では線間電圧は相電圧の 3\sqrt{3} 倍です。

E=3×1201.73×120208VE = \sqrt{3} \times 120 \fallingdotseq 1.73 \times 120 \fallingdotseq 208 \, \text{V}

答え:ハ 208

「スターは電圧が√3倍、デルタは電流が√3倍」。どちらが√3倍になるかを結線の形とセットで覚えましょう。

問6

配電理論及び配線設計

図のような三相3線式回路で,電線1線当たりの抵抗値が0.15 Ω,線電流が10 Aのとき,この配線の電力損失[W]は。

問6の図
  • .2.6
  • .15
  • .26
  • .45

正解:

解説

電力損失の式

三相3線式では3本の電線それぞれで損失が発生するので、

P=3I2rP = 3 I^2 r

数値を代入する

P=3×102×0.15=45WP = 3 \times 10^2 \times 0.15 = 45 \, \text{W}

答え:ニ 45

単相2線式は「×2」、三相3線式は「×3」。電線の本数分だけ I2rI^2r を足す、と考えれば公式を丸暗記しなくても導けます。

問7

配電理論及び配線設計

図のような単相3線式回路(電源電圧210/105 V)において,抵抗負荷A 20 Ω,B 10 Ωを使用中に,図中の×印点Pで中性線が断線した。断線後の抵抗負荷Aに加わる電圧[V]は。ただし,断線によって負荷の抵抗値は変化せず,どの配線用遮断器も動作しなかったものとする。

問7の図
  • .70
  • .105
  • .140
  • .210

正解:

解説

断線後の回路

中性線がP点で断線すると、負荷A(20 Ω)と負荷B(10 Ω)は外側2線間の210 Vに直列接続された状態になります。

直列の分圧で計算する

VA=210×2020+10=210×23=140VV_A = 210 \times \frac{20}{20 + 10} = 210 \times \frac{2}{3} = 140 \, \text{V}

答え:ハ 140

中性線断線では抵抗の大きい側の負荷ほど高い電圧がかかります(分圧の性質)。定格105 Vの機器に140 Vがかかるため、機器焼損につながる危険な故障です。バランスよく使っていた家庭で片側の家電が一斉に壊れる、という実際の事故もこの原理です。

問8

配電理論及び配線設計

金属管による低圧屋内配線工事で,管内に断面積3.5 mm²の600Vビニル絶縁電線(軟銅線)4本を収めて施設した場合,電線1本当たりの許容電流[A]は。ただし,周囲温度は30 ℃以下,電流減少係数は0.63とする。

  • .19
  • .23
  • .31
  • .49

正解:

解説

計算の手順

断面積3.5 mm²の600Vビニル絶縁電線の許容電流(がいし引き配線時)は 37 A です。

金属管に4本収めるときの電流減少係数0.63を掛けます。

37×0.63=23.3123A37 \times 0.63 = 23.31 \fallingdotseq 23 \, \text{A}

(小数点以下は7捨8入で処理します)

答え:ロ 23

より線の基準許容電流「2 mm²→27 A、3.5 mm²→37 A、5.5 mm²→49 A」も、単線(1.6 mm→27 A、2.0 mm→35 A)とあわせて覚えておきましょう。

問9

配電理論及び配線設計

図のように定格電流50 Aの配線用遮断器で保護された低圧屋内幹線からVVRケーブル太さ8 mm²(許容電流42 A)で低圧屋内電路を分岐する場合,a-b間の長さの最大値[m]は。ただし,低圧屋内幹線に接続される負荷は,電灯負荷とする。

問9の図
  • .3
  • .5
  • .8
  • .制限なし

正解:

解説

分岐回路の過電流遮断器の施設ルール

分岐点から遮断器までの距離分岐電線に必要な許容電流
3 m以下制限なし
8 m以下幹線の遮断器の定格の35 %以上
制限なし(何mでもよい)幹線の遮断器の定格の55 %以上

適用する

分岐電線(VVR 8 mm²)の許容電流42 Aと、幹線の遮断器の定格50 Aを比べます。

4250=0.84(84%55%)\frac{42}{50} = 0.84 \quad (84 \, \% \geq 55 \, \%)

55 %以上を満たしているので、a-b間の長さに制限はありません

答え:ニ 制限なし

「3 m・35 %・55 %」の3段階ルールは幹線分岐の最頻出テーマ。まず割合を計算してから距離の条件を判定する手順で確実に解けます。

問10

配電理論及び配線設計

低圧屋内配線の分岐回路の設計で,配線用遮断器の定格電流とコンセントの組合せとして,不適切なものは。

問10の図
  • .(写真参照)
  • .(写真参照)
  • .(写真参照)
  • .(写真参照)

正解:

解説

分岐回路の基本ルール

遮断器の定格接続できるコンセントの定格
20 A20 A以下
30 A20 A以上30 A以下
40 A30 A以上40 A以下

各選択肢をチェック

  • イ:30 A遮断器+30 Aコンセント2個 → 20〜30 Aの範囲内。適切
  • :30 A遮断器+15 Aコンセント2個 → 30 A回路に15 Aコンセントは接続不可不適切
  • ハ:20 A遮断器+20 Aコンセント1個 → 適切
  • ニ:20 A遮断器+15 Aコンセント2個 → 20 A以下なのでOK。適切

答え:ロ

「30 A回路だけは15 Aコンセント禁止(20 A以上が必要)」。20 A回路に15 Aは良いのに30 A回路には駄目、という非対称が引っかけどころです。

問11

電気機器、配線器具並びに電気工事用の材料及び工具

プルボックスの主な使用目的は。

  • .多数の金属管が集合する場所等で,電線の引き入れを容易にするために用いる。
  • .多数の開閉器類を集合して設置するために用いる。
  • .埋込みの金属管工事で,スイッチやコンセントを取り付けるために用いる。
  • .天井に比較的重い照明器具を取り付けるために用いる。

正解:

解説

プルボックスとは

多数の金属管が集合する場所で、電線の引き入れ(通線)を容易にするために設ける大形の金属製の箱です。管の集合部で電線を一度引き出してから次の管へ通せるので、長い区間や曲がりの多い配管でも通線できます。

ほかの選択肢

  • ロ:開閉器類を集めて設置するのは分電盤・配電盤
  • ハ:スイッチやコンセントの取付けにはスイッチボックス(アウトレットボックス)
  • ニ:重い照明器具の取付けには埋込パイプフレームやフィクスチュアスタッドなど

答え:イ

「プル(pull)=引っ張る」の名前どおり、通線のための箱と覚えましょう。

問12

電気機器、配線器具並びに電気工事用の材料及び工具

600Vポリエチレン絶縁耐燃性ポリエチレンシースケーブルの特徴として,誤っているものは。

  • .分別が容易でリサイクル性がよい。
  • .焼却時に有害なハロゲン系ガスが発生する。
  • .ビニル絶縁ビニルシースケーブルと比べ絶縁物の最高許容温度が高い。
  • .難燃性がある。

正解:

解説

このケーブルの特徴

600Vポリエチレン絶縁耐燃性ポリエチレンシースケーブル(EM-EEF)は、いわゆるエコケーブルです。絶縁体・シースともにポリエチレン系で、ハロゲン元素(塩素など)を含まないのが最大の特徴です。

ロが誤りである理由

ハロゲンを含まないため、焼却時に有害なハロゲン系ガスは発生しません。「発生する」としているロが誤りです。

ほかの選択肢

  • イ:材料の分別が容易でリサイクル性がよい → 正しい
  • ハ:最高許容温度は75 ℃で、VVケーブル(60 ℃)より高い → 正しい
  • ニ:耐燃性(難燃性)がある → 正しい

答え:ロ

「エコ=ハロゲンフリー」。環境に配慮したケーブルなのに有害ガスが出る、という記述はおかしい、と意味で判断できます。

問13

電気機器、配線器具並びに電気工事用の材料及び工具

ノックアウトパンチャの用途で,適切なものは。

  • .金属製キャビネットに穴を開けるのに用いる。
  • .太い電線を圧着接続する場合に用いる。
  • .コンクリート壁に穴を開けるのに用いる。
  • .太い電線管を曲げるのに用いる。

正解:

解説

ノックアウトパンチャとは

油圧の力で金属板に丸い穴を開ける工具です。金属製キャビネット(分電盤の箱など)に電線管を通す穴を開けるのに用います。

ほかの選択肢

  • ロ:太い電線の圧着接続 → 手動油圧式圧着器
  • ハ:コンクリート壁の穴あけ → 振動ドリル・ハンマドリル
  • ニ:太い電線管の曲げ → パイプベンダ(油圧式パイプベンダ)

答え:イ

「ノックアウト=打ち抜き穴」。金属の箱に穴を開ける専用工具、と用途を1対1で覚えましょう。

問14

電気機器、配線器具並びに電気工事用の材料及び工具

三相誘導電動機が周波数50 Hzの電源で無負荷運転されている。この電動機を周波数60 Hzの電源で無負荷運転した場合の回転の状態は。

  • .回転速度は変化しない。
  • .回転しない。
  • .回転速度が減少する。
  • .回転速度が増加する。

正解:

解説

回転速度の式

三相誘導電動機の同期速度は、

Ns=120fp[min1]N_s = \frac{120 f}{p} \, [\text{min}^{-1}]

ff:周波数、pp:極数)

周波数が上がると

回転速度は周波数に比例します。50 Hz → 60 Hzにすると、

6050=1.2\frac{60}{50} = 1.2 \, \text{倍}

に回転速度が増加します。

答え:ニ

「回転速度は周波数に比例、極数に反比例」。西日本(60 Hz)の方が同じモータでも速く回る、と具体例で覚えると忘れません。

問15

電気機器、配線器具並びに電気工事用の材料及び工具

漏電遮断器に関する記述として,誤っているものは。

  • .高速形漏電遮断器は,定格感度電流における動作時間が0.1秒以内である。
  • .漏電遮断器には,漏電電流を模擬したテスト装置がある。
  • .漏電遮断器は,零相変流器によって地絡電流を検出する。
  • .高感度形漏電遮断器は,定格感度電流が1 000 mA以下である。

正解:

解説

ニが誤りである理由

高感度形漏電遮断器の定格感度電流は 30 mA以下です。「1 000 mA以下」は誤り(1 000 mA以下は中感度形などを含む広い範囲)。住宅用は一般に「高感度・高速形(30 mA・0.1秒以内)」が使われます。

ほかの選択肢

  • イ:高速形は定格感度電流における動作時間が0.1秒以内正しい
  • ロ:漏電を模擬するテスト装置(テストボタン)がある → 正しい
  • ハ:零相変流器で地絡電流(行きと帰りの電流の差)を検出する → 正しい

答え:ニ

「高感度=30 mA以下、高速=0.1秒以内」。この2つの数字は漏電遮断器の問題で繰り返し問われます。

問16

電気機器、配線器具並びに電気工事用の材料及び工具

写真に示す材料の用途は。

問16の図
  • .硬質ポリ塩化ビニル電線管相互を接続するのに用いる。
  • .金属管と硬質ポリ塩化ビニル電線管とを接続するのに用いる。
  • .合成樹脂製可とう電線管相互を接続するのに用いる。
  • .合成樹脂製可とう電線管とCD管とを接続するのに用いる。

正解:

解説

写真の材料

灰色の筒状で、中央にくびれ(ストッパ)があり両端が差込口になっている――これはTSカップリングです。

用途

硬質ポリ塩化ビニル電線管(VE管)相互を接続するのに用います。接着剤を塗って両側から管を差し込みます。

ほかの選択肢

  • ロ:金属管とVE管の接続 → そのような汎用附属品はない
  • ハ:PF管相互の接続 → PF管用カップリング(形が異なる)
  • ニ:PF管とCD管の接続 → コンビネーションカップリング

答え:イ

「灰色の樹脂の筒=VE管用TSカップリング」。PF管用カップリング(ねじ込み式・波形)との見分けが写真鑑別のポイントです。

問17

電気機器、配線器具並びに電気工事用の材料及び工具

写真に示す器具の用途は。

問17の図
  • .リモコン配線の操作電源変圧器として用いる。
  • .リモコン配線のリレーとして用いる。
  • .リモコンリレー操作用のセレクタスイッチとして用いる。
  • .リモコン用調光スイッチとして用いる。

正解:

解説

写真の器具

リモコンリレーです。リモコン配線(小勢力の操作回路)からの信号で接点を開閉し、照明などの主回路を入り切りするリレー(継電器)として用います

リモコン配線の仕組み

  • リモコン変圧器:操作回路用に電圧を下げる(100 V → 24 V)
  • リモコンスイッチ:操作用の押しボタン
  • リモコンリレー:スイッチの信号を受けて実際の回路を開閉する

ほかの選択肢

  • イ:操作電源変圧器はリモコン変圧器(別の機器)
  • ハ:セレクタスイッチは複数回路を選択して操作するスイッチ
  • ニ:調光スイッチは明るさを調整するスイッチ

答え:ロ

リモコンリレーは分電盤の近くにまとめて設置されることが多く、配線図では黒塗りの三角(▲)の図記号で表されます。

問18

電気機器、配線器具並びに電気工事用の材料及び工具

写真に示す工具の用途は。

問18の図
  • .金属管の切断に使用する。
  • .ライティングダクトの切断に使用する。
  • .硬質ポリ塩化ビニル電線管の切断に使用する。
  • .金属線ぴの切断に使用する。

正解:

解説

写真の工具

赤い大きなハサミ状の工具で、片側が幅広の刃になっている――これは塩ビカッタです。

用途

硬質ポリ塩化ビニル電線管(VE管)の切断に使用します。テコの力で樹脂の管をパチンと切断でき、金切りのこより速く切り口もきれいです。

ほかの選択肢

  • イ:金属管の切断 → 金切りのこ・パイプカッタ
  • ロ:ライティングダクトの切断 → 金切りのこ
  • ニ:金属線ぴの切断 → 金切りのこ

答え:ハ

「赤いハサミ=塩ビカッタ=樹脂管専用」。金属は切れない、という点もあわせて覚えましょう。

問19

電気工事の施工方法

600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル平形1.6 mmを使用した低圧屋内配線工事で,絶縁電線相互の終端接続部分の絶縁処理として,不適切なものは。ただし,ビニルテープはJISに定める厚さ約0.2 mmの電気絶縁用ポリ塩化ビニル粘着テープとする。

  • .リングスリーブにより接続し,接続部分を自己融着性絶縁テープ(厚さ約0.5 mm)で半幅以上重ねて1回(2層)巻き,更に保護テープ(厚さ約0.2 mm)を半幅以上重ねて1回(2層)巻いた。
  • .リングスリーブにより接続し,接続部分を黒色粘着性ポリエチレン絶縁テープ(厚さ約0.5 mm)で半幅以上重ねて2回(4層)巻いた。
  • .リングスリーブにより接続し,接続部分をビニルテープで半幅以上重ねて1回(2層)巻いた。
  • .差込形コネクタにより接続し,接続部分をビニルテープで巻かなかった。

正解:

解説

絶縁テープの巻き方のルール

  • ビニルテープ(厚さ約0.2 mm):半幅以上重ねて2回(4層)以上
  • 黒色粘着性ポリエチレン絶縁テープ(厚さ約0.5 mm):半幅以上重ねて1回(2層)以上
  • 自己融着性絶縁テープ:1回(2層)以上巻き、さらに上から保護テープを巻く
  • 差込形コネクタ:それ自体が絶縁物なのでテープ巻き不要

各選択肢を判定する

  • イ:自己融着性テープ1回+保護テープ1回 → 適切
  • ロ:黒色粘着性ポリエチレンテープ2回(4層) → 1回以上なので適切
  • :ビニルテープ1回(2層)のみ → 2回(4層)以上必要なので不適切
  • ニ:差込形コネクタはテープ不要 → 適切

答え:ハ

「薄いビニルテープは2回以上、厚手(0.5 mm)のテープは1回でよい」。テープの厚さで必要な回数が変わる、と整理して覚えましょう。

問20

電気工事の施工方法

使用電圧100 Vの低圧屋内配線工事で,不適切なものは。

  • .乾燥した場所にある乾燥したショウウィンドー内で,絶縁性のある造営材に,断面積0.75 mm²のビニル平形コードを1 mの間隔で,外部から見えやすい箇所にその被覆を損傷しないように適当な留め具により取り付けた。
  • .展開した場所に施設するケーブル工事で,2種キャブタイヤケーブルを造営材の側面に沿って取り付け,このケーブルの支持点間の距離を1.5 mとした。
  • .合成樹脂管工事で,合成樹脂管(合成樹脂製可とう電線管及びCD管を除く)を造営材の側面に沿って取り付け,この管の支持点間の距離を1.5 mとした。
  • .ライティングダクト工事で,造営材の下面に堅ろうに取り付け,このダクトの支持点間の距離を2 mとした。

正解:

解説

ロが不適切である理由

ケーブル工事でキャブタイヤケーブルを造営材に沿って取り付ける場合、支持点間の距離は 1 m以下にしなければなりません。1.5 mは超過しているので不適切です(通常のケーブルなら2 m以下でよいのですが、柔らかいキャブタイヤケーブルはより短い間隔が必要です)。

ほかの選択肢

  • イ:ショウウィンドー内のコード配線(乾燥した場所・0.75 mm²以上・1 m以下の間隔で留付け・外部から見えやすい箇所)→ 適切
  • ハ:合成樹脂管の支持点間1.5 m → 1.5 m以下なので適切
  • ニ:ライティングダクトの支持点間2 m → 2 m以下なので適切

答え:ロ

支持点間の距離は「キャブタイヤ1 m・合成樹脂管1.5 m・ケーブル/金属管2 m・ライティングダクト2 m・金属ダクト3 m」とまとめて覚えると横断的に対応できます。

問21

電気工事の施工方法

店舗付き住宅の屋内に三相3線式200 V,定格消費電力2.5 kWのルームエアコンを施設した。このルームエアコンに電気を供給する電路の工事方法として,適切なものは。ただし,配線は接触防護措置を施し,ルームエアコン外箱等の人が触れるおそれがある部分は絶縁性のある材料で堅ろうに作られているものとする。

  • .専用の過電流遮断器を施設し,合成樹脂管工事で配線し,コンセントを使用してルームエアコンと接続した。
  • .専用の漏電遮断器(過負荷保護付)を施設し,ケーブル工事で配線し,ルームエアコンと直接接続した。
  • .専用の配線用遮断器を施設し,金属管工事で配線し,コンセントを使用してルームエアコンと接続した。
  • .専用の開閉器のみを施設し,金属管工事で配線し,ルームエアコンと直接接続した。

正解:

解説

住宅で対地電圧300 V以下(150 V超え)の機器を使う条件

住宅の屋内電路の対地電圧は原則150 V以下ですが、定格消費電力2 kW以上の機器は次の条件で三相200 Vなどが使えます。

  • 専用の開閉器・過電流遮断器と漏電遮断器を施設する
  • 機器と配線は直接接続する(コンセント接続は不可
  • 簡易接触防護措置を施す

各選択肢を判定する

  • イ:コンセントを使用 → 不可
  • :専用の漏電遮断器(過負荷保護付)+ケーブル工事+直接接続適切
  • ハ:コンセントを使用 → 不可
  • ニ:開閉器のみ(過電流遮断器・漏電遮断器がない) → 不可

答え:ロ

「2 kW以上・直接接続・漏電遮断器」の3点セット。コンセントが出てきた時点で誤り、と即断できる頻出パターンです。

問22

電気工事の施工方法

特殊場所とその場所に施工する低圧屋内配線工事の組合せで,不適切なものは。

  • .プロパンガスを他の小さな容器に小分けする可燃性ガスのある場所 厚鋼電線管で保護した600Vビニル絶縁ビニルシースケーブルを用いたケーブル工事
  • .小麦粉をふるい分けする可燃性粉じんのある場所 硬質ポリ塩化ビニル電線管VE28を使用した合成樹脂管工事
  • .石油を貯蔵する危険物の存在する場所 金属線ぴ工事
  • .自動車修理工場の吹き付け塗装作業を行う可燃性ガスのある場所 厚鋼電線管を使用した金属管工事

正解:

解説

特殊場所で施設できる工事

可燃性ガス・可燃性粉じん・危険物のある場所で施設できるのは、原則として次の2つ(+粉じん・危険物の場所では合成樹脂管工事も可)です。

  • 金属管工事(厚鋼電線管など)
  • ケーブル工事(管などで防護)
  • 合成樹脂管工事(厚さ2 mm以上・粉じん/危険物の場所のみ。可燃性ガスの場所は不可)

ハが不適切である理由

石油を貯蔵する危険物の存在する場所金属線ぴ工事は施設できません。

ほかの選択肢

  • イ:可燃性ガスのある場所に厚鋼電線管で保護したケーブル工事 → 適切
  • ロ:可燃性粉じんのある場所にVE28の合成樹脂管工事 → 適切
  • ニ:可燃性ガスのある場所に厚鋼電線管の金属管工事 → 適切

答え:ハ

「特殊場所は金属管・ケーブル(+粉じん・危険物なら合成樹脂管も)」。線ぴ・ダクト系は特殊場所では全滅、と覚えましょう。

問23

電気工事の施工方法

硬質ポリ塩化ビニル電線管による合成樹脂管工事として,不適切なものは。

  • .管の支持点間の距離は2 mとした。
  • .管相互及び管とボックスとの接続で,専用の接着剤を使用し,管の差込み深さを管の外径の0.9倍とした。
  • .湿気の多い場所に施設した管とボックスとの接続箇所に,防湿装置を施した。
  • .三相200 V配線で,簡易接触防護措置を施した場所に施設した管と接続する金属製プルボックスに,D種接地工事を施した。

正解:

解説

イが不適切である理由

合成樹脂管(硬質ポリ塩化ビニル電線管)の支持点間の距離は1.5 m以下です。2 mは超過しているので不適切です。

ほかの選択肢

  • ロ:管の差込み深さは、接着剤を使用する場合外径の0.8倍以上(使用しない場合は1.2倍以上)。0.9倍は0.8倍以上なので適切
  • ハ:湿気の多い場所の管とボックスの接続箇所に防湿装置 → 適切
  • ニ:三相200 V(300 V以下)・簡易接触防護措置ありの金属製プルボックスにD種接地工事 → 適切

答え:イ

数字が3つ出てくる工事です。「支持1.5 m以下・差込み1.2倍(接着剤ありなら0.8倍)」をセットで覚えましょう。

問24

一般用電気工作物等の検査方法

アナログ式回路計(電池内蔵)の回路抵抗測定に関する記述として,誤っているものは。

  • .測定レンジをOFFにして,指針が電圧表示の零の位置と一致しているか確認する。
  • .抵抗測定レンジに切り換える。被測定物の概略値が想定される場合は,測定レンジの倍率を適正なものにする。
  • .赤と黒の測定端子(テストリード)を短絡し,指針が0 Ωになるよう調整する。
  • .被測定物に,赤と黒の測定端子(テストリード)を接続し,その時の指示値を読む。なお,測定レンジに倍率表示がある場合は,読んだ指示値を倍率で割って測定値とする。

正解:

解説

ニが誤りである理由

測定レンジに倍率表示(×1、×10、×100など)がある場合、測定値は指示値に倍率を掛けて求めます。「倍率で割る」としているニが誤りです。

ほかの選択肢(正しい測定手順)

  • イ:測定前に指針が電圧表示の零位置にあるか確認する → 正しい
  • ロ:抵抗測定レンジに切り換え、想定される概略値に合った倍率にする → 正しい
  • ハ:テストリードを短絡して0 Ω調整をしてから測定する → 正しい

答え:ニ

「×10レンジで指針が5なら50 Ω」。倍率は掛け算、と実際の読み取りをイメージすれば間違えません。0 Ω調整(ゼロオーム調整)はアナログ回路計特有の手順として頻出です。

問25

一般用電気工作物等の検査方法

アナログ形絶縁抵抗計(電池内蔵)を用いた絶縁抵抗測定に関する記述として,誤っているものは。

  • .絶縁抵抗測定の前には,絶縁抵抗計の電池が有効であることを確認する。
  • .絶縁抵抗測定の前には,絶縁抵抗測定のレンジに切り替え,測定モードにし,接地端子(E:アース)と線路端子(L:ライン)を短絡し零点を指示することを確認する。
  • .電子機器が接続された回路の絶縁測定を行う場合は,機器等を損傷させない適正な定格測定電圧を選定する。
  • .被測定回路に電源電圧が加わっている状態で測定する。

正解:

解説

ニが誤りである理由

絶縁抵抗測定は、被測定回路の電源を切り(停電させ)、無電圧の状態で行います。絶縁抵抗計は自身の電池で直流電圧を発生させて測定する計器なので、回路に電源電圧が加わった状態で測定してはいけません(計器の故障や誤測定の原因になります)。

ほかの選択肢(正しい手順)

  • イ:測定前に電池の有効性を確認する → 正しい
  • ロ:L端子とE端子を短絡して零点を確認する → 正しい
  • ハ:電子機器のある回路では機器を損傷させない定格測定電圧を選ぶ(125 Vなど低い電圧のレンジを使う) → 正しい

答え:ニ

「絶縁抵抗測定は停電して行う」が大原則。停電できない場合の代替手段が「漏えい電流1 mA以下の確認」です(この2つはセットで出題されます)。

問26

一般用電気工作物等の検査方法

工場の200 V三相誘導電動機(対地電圧200 V)への配線の絶縁抵抗値[MΩ]及びこの電動機の鉄台の接地抵抗値[Ω]を測定した。電気設備技術基準等に適合する測定値の組合せとして,適切なものは。ただし,200 V電路に施設された漏電遮断器の動作時間は0.1秒とする。

  • .0.2 MΩ,300 Ω
  • .0.4 MΩ,600 Ω
  • .0.1 MΩ,200 Ω
  • .0.1 MΩ,50 Ω

正解:

解説

基準を整理する

絶縁抵抗:対地電圧200 V(150 V超え300 V以下)→ 0.2 MΩ以上

接地抵抗(D種):原則100 Ω以下。ただし漏電遮断器の動作時間が0.1秒(0.5秒以内)なので 500 Ω以下に緩和。

各選択肢を判定する

  • :0.2 MΩ(≧0.2)・300 Ω(≦500) → 両方適合
  • ロ:0.4 MΩは適合だが、600 Ωは500 Ωを超えて不適合
  • ハ:0.1 MΩが不足(0.2必要)
  • ニ:0.1 MΩが不足(0.2必要)

答え:イ

「三相200 Vの電動機=対地電圧200 V→0.2 MΩ」と「0.5秒以内の漏電遮断器→500 Ω」。絶縁と接地、2つの基準を同時にクリアしているものを探します。

問27

一般用電気工作物等の検査方法

クランプ形電流計に関する記述として,誤っているものは。

  • .クランプ形電流計を使用すると通電状態のまま電流を測定できる。
  • .クランプ形電流計は交流専用のみであり,直流を測定できるものはない。
  • .クランプ部の形状や大きさにより,測定できる電線の太さや最大電流に制限がある。
  • .クランプ形電流計にはアナログ式とディジタル式がある。

正解:

解説

ロが誤りである理由

クランプ形電流計には交流専用だけでなく、直流も測定できるもの(交流直流両用)があります。「交流専用のみであり直流を測定できるものはない」という記述は誤りです。

ほかの選択肢

  • イ:電線を挟むだけなので、通電状態のまま(回路を切らずに)電流を測定できる → 正しい
  • ハ:クランプ部の形状・大きさで測定できる電線の太さや最大電流に制限がある → 正しい
  • ニ:アナログ式とディジタル式がある → 正しい

答え:ロ

「〜のみ」「〜はない」のような断定表現は誤りの合図になりやすい、という試験テクニックも有効です。直流対応クランプメータ(ホール素子式)は実務でも広く使われています。

問28

一般用電気工作物等の保安に関する法令

「電気工事士法」において,一般用電気工作物の工事又は作業で電気工事士でなければ従事できないものは。

  • .電圧600 V以下で使用する電動機の端子にキャブタイヤケーブルをねじ止めする。
  • .火災感知器に使用する小型変圧器(二次電圧が36 V以下)二次側の配線をする。
  • .電線を支持する柱を設置する。
  • .配電盤を造営材に取り付ける。

正解:

解説

電気工事士の資格が必要な作業と不要な作業

電気工事士法では、感電・火災のおそれが高い作業を電気工事士の独占業務とし、軽微な作業は資格不要としています。

各選択肢を判定する

  • イ:電圧600 V以下で使用する電動機の端子にキャブタイヤケーブルをねじ止め → 軽微な作業。資格不要
  • ロ:二次電圧36 V以下の小型変圧器の二次側の配線 → 軽微な作業。資格不要
  • ハ:電線を支持する柱の設置 → 資格不要
  • 配電盤を造営材に取り付ける → 電気工事士でなければ従事できない

答え:ニ

「ねじ止め・二次側(低電圧)・柱や管の設置」は資格不要の定番3パターン。配電盤・分電盤の取付けは本体工事なので資格が必要です。

問29

一般用電気工作物等の保安に関する法令

「電気用品安全法」における電気用品に関する記述として,誤っているものは。

  • .電気用品の製造又は輸入の事業を行う者は,「電気用品安全法」に規定する義務を履行したときに,経済産業省令で定める方式による表示を付すことができる。
  • .特定電気用品には(PS)E(丸形のPSEマーク)の表示が付されている。
  • .電気用品の販売の事業を行う者は,経済産業大臣の承認を受けた場合等を除き,法令に定める表示のない電気用品を販売してはならない。
  • .電気工事士は,「電気用品安全法」に規定する表示の付されていない電気用品を電気工作物の設置又は変更の工事に使用してはならない。

正解:

解説

ロが誤りである理由

特定電気用品に付される表示はひし形のPSEマーク(<PS>E)です。丸形の(PS)Eマークは特定以外の電気用品の表示なので、ロの記述は逆です。

マークの整理

区分マーク対象の例
特定電気用品ひし形 <PS>E電線、ヒューズ、配線用遮断器、漏電遮断器など
特定以外の電気用品丸形 (PS)E電線管、換気扇、蛍光ランプなど

ほかの選択肢

  • イ:義務を履行したときに表示を付すことができる → 正しい
  • ハ:法令に定める表示のない電気用品は販売できない → 正しい
  • ニ:電気工事士は表示のない電気用品を工事に使用してはならない → 正しい

答え:ロ

「危険度の高い特定電気用品=ひし形」。ひし形の方が「とがっていて危険」とイメージで結びつけると忘れません。

問30

一般用電気工作物等の保安に関する法令

「電気設備に関する技術基準を定める省令」において,次の空欄(A)及び(B)の組合せとして,正しいものは。電圧の種別が低圧となるのは,電圧が直流にあっては (A) ,交流にあっては (B) のものである。

  • .(A)600 V以下,(B)650 V以下
  • .(A)650 V以下,(B)750 V以下
  • .(A)750 V以下,(B)600 V以下
  • .(A)750 V以下,(B)650 V以下

正解:

解説

電圧の種別(電気設備技術基準)

区分直流交流
低圧750 V以下600 V以下
高圧750 V超え7 000 V以下600 V超え7 000 V以下
特別高圧7 000 V超え7 000 V超え

(A) = 750 V以下、(B) = 600 V以下

答え:ハ

「直流750・交流600」。直流の方が数字が大きい点だけ確実に押さえれば、選択肢はすぐ絞れます。

【配線図】(問31〜問50共通)

【配線図】(問31〜問50共通)

問31

配線図

①で示す図記号の名称は。

  • .ジョイントボックス
  • .VVF用ジョイントボックス
  • .プルボックス
  • .ジャンクションボックス

正解:

解説

①の図記号

①は天井の配線どうしを接続する箇所に描かれた小さな正方形の図記号で、ジョイントボックスを表します。

紛らわしいボックス類の図記号

図記号名称
小さな正方形ジョイントボックス
丸に斜線(⊘)VVF用ジョイントボックス
大きな正方形(寸法などを傍記)プルボックス

答え:イ

なお「ジャンクションボックス」という名称はこの図記号の正式名称ではありません。VVF用ジョイントボックス(⊘)との区別が最頻出ポイントです。

問32

配線図

②で示す部分はルームエアコンの屋内ユニットである。その図記号の傍記表示として,正しいものは。

  • .B
  • .O
  • .I
  • .R

正解:

解説

ルームエアコンの図記号

ルームエアコンの図記号(RC)には、ユニットの区別として次の傍記を付けます。

  • 屋内ユニット:I(Indoor=屋内)
  • 屋外ユニット:O(Outdoor=屋外)

②は店内(商品棚エリア)に設置された屋内ユニットなので、傍記はIです。

答え:ハ

「I=Indoor、O=Outdoor」と英語の頭文字で覚えるのが確実です。実際にこの配線図でも「室外機へ」と注記された先に屋外ユニットがあります。

問33

配線図

③で示す部分の最少電線本数(心線数)は。

  • .2
  • .3
  • .4
  • .5

正解:

解説

③の部分

③は手洗場の器具(ダウンライトと換気扇)まわりの配線の一区間です。

数え方

複線図を描いてこの区間を通る線を数えると、

  • 点滅器からの帰り線 … 1本
  • 接地側電線 … 1本

の合計 2本 で足ります。

答え:イ 2

配線本数の問題は「電源の2本(接地側・非接地側)がどこを通るか」「スイッチの帰り線がどこを通るか」を複線図で追うのが唯一確実な方法です。器具への末端区間は2本になることが多い、という感覚も検算に使えます。

問34

配線図

④で示す低圧ケーブルの名称は。

  • .引込用ビニル絶縁電線
  • .600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル平形
  • .600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル丸形
  • .600V架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル(単心3本のより線)

正解:

解説

④の表記

④の引込線には「CVT38」の表記があります。CVTは600V架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル(単心3本のより線)です。

CVとCVTの違い

  • CV:架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル(1本のシースに複数の心線)
  • CVT:CVの単心ケーブル3本をより合わせたもの(Tはトリプレックス形の意味)

CVTは放熱性がよく許容電流が大きいため、引込幹線によく使われます。

答え:ニ

「CVT=CV+Triplex(3本より)」。数字38は断面積38 mm²を表します。名前の構造が分かれば選択肢の長い名称にも惑わされません。

問35

配線図

⑤で示す部分の電路と大地間の絶縁抵抗として,許容される最小値[MΩ]は。

  • .0.1
  • .0.2
  • .0.4
  • .1.0

正解:

解説

絶縁抵抗の基準値

電路の区分絶縁抵抗値
対地電圧150 V以下0.1 MΩ以上
150 V超え300 V以下0.2 MΩ以上
300 V超え0.4 MΩ以上

適用する

⑤は空調機への三相3線式200 V回路です。三相200 V(デルタ結線・1線接地)の対地電圧は200 V(150 V超え300 V以下)なので、0.2 MΩ以上が必要です。

答え:ロ 0.2

単相3線式の200 V回路(対地電圧105 V → 0.1 MΩ)との違いに注意。三相の200 Vは対地電圧も200 Vなので0.2 MΩです。

問36

配線図

⑥で示す部分の接地工事の種類及びその接地抵抗の許容される最大値[Ω]の組合せとして,正しいものは。

  • .C種接地工事 10 Ω
  • .C種接地工事 50 Ω
  • .D種接地工事 100 Ω
  • .D種接地工事 500 Ω

正解:

解説

接地工事の種類

⑥は三相200 V(300 V以下の低圧)の空調機の金属製外箱の接地なので、D種接地工事です(C種は300 V超えの低圧機器用)。

接地抵抗の最大値

D種は原則100 Ω以下ですが、この回路は動力分電盤の漏電遮断器(BE)で保護されており、地絡時0.5秒以内に電路を遮断するため、500 Ω以下に緩和されます。

答え:ニ D種接地工事 500 Ω

「300 V以下=D種」「0.5秒以内に遮断する漏電遮断器あり=500 Ωに緩和」。分電盤結線図のBEの有無を確認するのが解答の手順です。

問37

配線図

⑦で示す図記号の名称は。

  • .配線用遮断器
  • .カットアウトスイッチ
  • .モータブレーカ
  • .漏電遮断器(過負荷保護付)

正解:

解説

⑦の図記号

⑦は動力分電盤結線図の中の「BE」と傍記された遮断器の図記号で、漏電遮断器(過負荷保護付)を表します。

遮断器の図記号の整理

傍記名称
B配線用遮断器
BE漏電遮断器(過負荷保護付)
E漏電遮断器
S開閉器(カットアウトスイッチ等)

答え:ニ

「B=Breaker(過電流保護)、E=Earth leakage(漏電保護)」。BEは両方の機能を持つ、と頭文字で整理すると確実です。

問38

配線図

⑧で示す図記号の名称は。

  • .火災表示灯
  • .漏電警報器
  • .リモコンセレクタスイッチ
  • .表示スイッチ

正解:

解説

⑧の図記号

⑧は「⊗」に回路数「5」が傍記された図記号で、リモコンセレクタスイッチを表します。カウンタ(レジ)付近に設置し、店内の複数のリモコンリレー回路(この図では5回路)をまとめて選択・操作するためのスイッチです。

関連する図記号

  • ▲(黒塗り三角):リモコンリレー
  • T(変圧器記号に R 傍記):リモコン変圧器
  • ⊗に回路数傍記:リモコンセレクタスイッチ

答え:ハ

「傍記の数字=操作できる回路数」。リモコン配線の3点セット(変圧器・リレー・セレクタスイッチ)はこの配線図のようにセットで登場します。

問39

配線図

⑨で示す図記号の器具の取り付け場所は。

  • .二重床面
  • .壁面
  • .床面
  • .天井面

正解:

解説

⑨の図記号

⑨はカウンタ上部に描かれたコンセントの図記号です。壁側を示す黒塗り(半円の塗りつぶし)がない丸だけの図記号は、天井面に取り付けるコンセントを表します。

コンセントの取り付け場所と図記号

図記号取り付け場所
丸の片側を黒塗り壁面
丸のみ(塗りなし)天井面
丸の中に横線入り(専用記号)床面

答え:ニ 天井面

⑨にはLK(抜け止め形)の傍記もあります。天井付きコンセントは差し込んだプラグが自重で抜けないよう、抜け止め形にするのが一般的です。

問40

配線図

⑩で示す配線工事で耐衝撃性硬質ポリ塩化ビニル電線管を使用した。その傍記表示は。

  • .FEP
  • .HIVE
  • .VE
  • .CD

正解:

解説

答えの根拠

耐衝撃性硬質ポリ塩化ビニル電線管の傍記表示は HIVE です。

合成樹脂系の管の記号

記号管の種類
VE硬質ポリ塩化ビニル電線管
HIVE耐衝撃性硬質ポリ塩化ビニル電線管
FEP波付硬質合成樹脂管(地中用)
CDCD管(コンクリート埋込専用)
PF合成樹脂製可とう電線管

答え:ロ

「HI=High Impact(高衝撃性)+VE」。VEの強化版という名前の構造が分かれば、初見でも導けます。屋外の露出配管など衝撃を受けやすい場所に使われます。

問41

配線図

⑪で示すボックス内の接続をすべて圧着接続した場合のリングスリーブの種類,個数及び圧着接続後の刻印との組合せで,正しいものは。ただし,使用する電線はすべてVVF1.6とする。また,写真に示すリングスリーブ中央の〇,小,中は刻印を表す。

問41の図
  • .(写真参照)
  • .(写真参照)
  • .(写真参照)
  • .(写真参照)

正解:

解説

圧着の刻印ルール(VVF1.6のみの場合)

接続する電線の組合せスリーブ刻印
1.6 mm × 2本
1.6 mm × 3〜4本

すべてVVF1.6なので中スリーブは登場しません。この時点でハ・ニ(中1個を含む)は除外できます。

⑪のボックス内の接続

複線図を描くと接続は4か所で、

  • 1.6 mm × 2本 … 2か所 → 小スリーブ(刻印○)× 2個
  • 1.6 mm × 3〜4本 … 2か所 → 小スリーブ(刻印小)× 2個

答え:ロ

「1.6×2本のときだけ○刻印、3本以上は小刻印」。イ(すべて小刻印)とロ(○2個+小2個)の違いは2本接続の有無なので、複線図で2本接続の箇所を数えるのが決め手です。

問42

配線図

⑫で示す部分でDV線を引き留める場合に使用するものは。

問42の図
  • .(写真参照)
  • .(写真参照)
  • .(写真参照)
  • .(写真参照)

正解:

解説

⑫の部分

⑫は架空引込線(DV線)を建物に引き留める部分です。

正解の材料

DV線引留具(引留がいしと引留金具の一式)を使います。がいしでDV線を電気的に絶縁しつつ、金具で機械的に建物へ固定します。

ほかの選択肢

  • イ:ノップがいし等の単体 → 屋内がいし引き工事用
  • ロ:フック状の金具のみ → 引き留めできない
  • ニ:玉がいし → 支線の途中に入れる絶縁用

答え:ハ

「引込線の引き留め=引留がいし+金具のセット」。玉がいし(支線用)との区別が写真鑑別の定番ポイントです。

問43

配線図

⑬で示すボックス内の接続をすべて圧着接続とする場合,使用するリングスリーブの種類と最少個数の組合せで,正しいものは。ただし,使用する電線はすべてVVF1.6とする。

問43の図
  • .(写真参照)
  • .(写真参照)
  • .(写真参照)
  • .(写真参照)

正解:

解説

⑬のボックス内の接続

⑬のボックスに集まる電線はすべてVVF1.6です。1.6 mmは4本までなら小スリーブで接続できるため、中スリーブは不要です(この時点で中を含むハ・ニは除外)。

複線図を描くと接続は4か所で、いずれも小スリーブで接続できます。

小スリーブ×4\text{小スリーブ} \times 4 \, \text{個}

答え:イ

「VVF1.6だけのボックスに中スリーブは出てこない」(1.6×5本以上の接続はまれ)。あとは複線図で接続点の数を正確に数えるだけです。ロ(小5個)との差は接続点の数なので、数え漏れ・数えすぎに注意しましょう。

問44

配線図

⑭で示す図記号の部分に使用される機器は。

問44の図
  • .(写真参照)
  • .(写真参照)
  • .(写真参照)
  • .(写真参照)

正解:

解説

⑭の図記号

⑭は電灯分電盤結線図の中にある黒塗り三角(▲)が5個並んだ図記号で、リモコンリレーを表します(傍記の5は5回路分)。

写真の見分け方

  • イ:小形の漏電ブレーカ → 別物
  • ロ:タイムスイッチ → 別物
  • ハ:リモコンスイッチ(操作用の壁スイッチ) → 操作する側の器具
  • リモコンリレー(分電盤内に集合設置する制御用リレー) → 正解

答え:ニ

「▲=リモコンリレー」。⑧のリモコンセレクタスイッチ(⊗5)、リモコン変圧器(TR)と合わせて、リモコン配線3点セットの役割分担を押さえておきましょう。

問45

配線図

⑮で示す屋外部分の接地工事を施すとき,一般的に使用されることのないものは。

問45の図
  • .(写真参照)
  • .(写真参照)
  • .(写真参照)
  • .(写真参照)

正解:

解説

⑮の作業

⑮は屋外部分の接地工事(接地極の埋設と接地線の接続)です。

使用されるもの

  • イ:電工ナイフ → 接地線の被覆はぎ取りに使用
  • ロ:接地棒 → 地中に打ち込む接地極そのもの
  • ニ:圧着端子 → 接地線を機器の接地端子に接続するときに使用

ハが使用されない理由

ハはステップドリル(金属板の穴あけ・穴の拡大用の工具)です。地面に接地極を埋設する接地工事では使いません。

答え:ハ

「その作業に登場する道具を順に思い浮かべる」のがこの形式のコツ。接地工事=接地棒を打ち込み、線をつないで端子で固定、という流れにドリルは出てきません。

問46

配線図

⑯で示す部分の配線工事に必要なケーブルは。ただし,心線数は最少とする。

問46の図
  • .(写真参照)
  • .(写真参照)
  • .(写真参照)
  • .(写真参照)

正解:

解説

⑯の部分

⑯は事務所の照明(蛍光灯)とスイッチまわりの配線の一区間です。

複線図で数える

この区間を通る線は、

  • 電源からの接地側電線・非接地側電線
  • 点滅器からの帰り線

などを合わせて4本(心線)必要です。心線数を最少にするには、

VVF 2心×2\text{VVF 2心} \times 2 \, \text{本}

答え:ロ

「必要な心線数を複線図で数えてから、2心・3心の組合せに直す」の2段構え。4本なら2心2本、3本なら3心1本が最少の組合せです。

問47

配線図

⑰で示すボックス内の接続をすべて差込形コネクタとする場合,使用する差込形コネクタの種類と最少個数の組合せで,正しいものは。ただし,使用する電線はすべてVVF1.6とする。

問47の図
  • .(写真参照)
  • .(写真参照)
  • .(写真参照)
  • .(写真参照)

正解:

解説

考え方

⑰のボックス(VVF1.6のみ)について複線図を描き、接続点ごとの電線本数を数えます。

このボックス内の接続は次の5か所です。

  • 2本の接続 … 3か所 → 2本用コネクタ(赤)× 3個
  • 3本の接続 … 1か所 → 3本用コネクタ(青)× 1個
  • 4本の接続 … 1か所 → 4本用コネクタ(黄緑)× 1個

答え:ロ

差込形コネクタは「1接続点に1個、差込口の数=つなぐ電線の本数」。リングスリーブと違って電線の太さによる種類分けがないぶん、接続点の本数だけを正確に数えることに集中できます。

問48

配線図

⑱で示す図記号のものは。

問48の図
  • .(写真参照)
  • .(写真参照)
  • .(写真参照)
  • .(写真参照)

正解:

解説

⑱の図記号

⑱は天井の照明部分に描かれた「LD」傍記付きの図記号で、ライティングダクトを表します。

ライティングダクトとは

導体が内蔵されたレール状のダクトで、任意の位置に照明器具やスポットライトを取り付けられる配線器具です。店舗のディスプレイ照明などに使われます。

写真の見分け方

  • イ:合成樹脂線ぴ(モール) → 電線を収める保護カバー
  • ライティングダクト(内部に導体のレールが見える) → 正解
  • ハ:2種金属線ぴ(レースウェイ)
  • ニ:ケーブルラック

答え:ロ

「LD=Lighting Duct」。断面に導体(銅バー)が見えるのがライティングダクトの決め手で、ただの線ぴ・ラックとはそこで区別できます。

問49

配線図

この配線図の施工で,使用されていないものは。ただし,写真下の図は,接点の構成を示す。

問49の図
  • .(写真参照)
  • .(写真参照)
  • .(写真参照)
  • .(写真参照)

正解:

解説

各選択肢と配線図の照合

  • イ:自動点滅器(EEスイッチ) → 図中に「A(3A)」の図記号あり(屋外灯用)。使用されている
  • ロ:リモコン変圧器(100 V→24 V) → 電灯分電盤結線図に「T(R傍記)」あり。使用されている
  • ハ:3路スイッチ(写真下の接点図:0端子と1・3端子の切替え) → 図中に「3」傍記のスイッチあり。使用されている
  • 両切スイッチ(写真下の接点図:2回路を同時に開閉) → 図中に「2P」傍記のスイッチはない使用されていない

答え:ニ

3路スイッチと両切スイッチは器具の見た目がそっくりなので、写真下の接点図で判断します。「切替え(3路)か、同時開閉(両切)か」が見分けのポイントです。

問50

配線図

この配線図で,使用されているコンセントは。

問50の図
  • .(写真参照)
  • .(写真参照)
  • .(写真参照)
  • .(写真参照)

正解:

解説

各選択肢と配線図の照合

  • 抜け止め形コンセント(円弧状の刃受け・1口) → 図中のカウンタ上部(⑨・天井付き)などに「LK」傍記のコンセントあり。使用されている
  • ロ:接地端子付ダブルコンセント → 図中の接地端子付は傍記が異なり不一致
  • ハ:20 A用ダブルコンセント(刃受けがL字形) → 図中の20 AコンセントはEET(接地極付接地端子付)シングルで不一致
  • ニ:防雨形コンセント(フード付き・3口) → 図中のWPコンセントとは形式が不一致

答え:イ

図記号の傍記(LK・ET・EET・WP・20 A)と口数を選択肢の写真と1つずつ突き合わせる問題です。LK(抜け止め形)は刃受けが円弧状で、差したプラグを回して固定する構造が写真の決め手になります。

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掲載している試験問題は、一般財団法人 電気技術者試験センターが公表した過去問題を使用しています。図・写真は表示用に一部トリミング等の加工をしています。解説は当サイトが独自に作成したものです。