令和5年度下期(午前) 第二種電気工事士試験の問題と解説【全50問】
全問題を正答・解説付きで掲載しています。
この試験回をクイズ形式で解く →問1
電気に関する基礎理論図のような直流回路で,a-b間の電圧[V]は。

- イ.10
- ロ.20
- ハ.30
- ニ.40
正解:ロ
解説
回路全体を整理する
100 Vの電源2つが直列なので、回路全体には200 Vがかかります。右側は20 Ωと30 Ωの直列です。
a点とb点の電位を求める(下端を基準にする)
- a点は2つの電源の中間点:
- b点は20 Ωと30 Ωの間:
a-b間の電圧
答え:ロ 20
「基準点を決めて、a・bそれぞれの電位を出してから引き算する」。中間点どうしの電圧は、この手順なら迷いません。
問2
電気に関する基礎理論A,B 2本の同材質の銅線がある。Aは直径1.6 mm,長さ20 m,Bは直径3.2 mm,長さ40 mである。Aの抵抗はBの抵抗の何倍か。
- イ.2
- ロ.3
- ハ.4
- ニ.5
正解:イ
解説
抵抗の式
抵抗は長さに比例し、断面積(直径の2乗)に反比例します。
AとBを比較する
Bの直径はAの2倍(3.2 ÷ 1.6 = 2)なので、断面積は 倍。 Bの長さはAの2倍(40 ÷ 20 = 2)。
答え:イ 2
「直径2倍 → 断面積4倍 → 抵抗1/4」。長さ2倍で抵抗2倍なので、合わせて 、つまりAはBの2倍です。
問3
電気に関する基礎理論消費電力が400 Wの電熱器を1時間20分使用した時の発熱量[kJ]は。
- イ.960
- ロ.1 920
- ハ.2 400
- ニ.2 700
正解:ロ
解説
発熱量の式
(:消費電力 [W]、:時間 [s])
数値を代入する
1時間20分 = 80分 = 4 800秒なので、
答え:ロ 1 920
時間の単位を秒に直すのが最大のポイント。「1時間20分」をそのまま1.2時間などとしないよう注意しましょう。
問4
電気に関する基礎理論図のような交流回路で,電源電圧102 V,抵抗の両端の電圧が90 V,リアクタンスの両端の電圧が48 Vであるとき,負荷の力率[%]は。

- イ.47
- ロ.69
- ハ.88
- ニ.96
正解:ハ
解説
力率の式
抵抗とリアクタンスの直列回路では、力率は電源電圧に対する抵抗の電圧の割合で求められます。
百分率にする
答え:ハ 88
「力率 = 抵抗分 ÷ 全体」。電圧で問われても、インピーダンスで問われても、この比の形は同じです。なお (8100 + 2304 = 10404)が成り立っており、直角三角形の関係も確認できます。
問5
電気に関する基礎理論図のような電源電圧E[V]の三相3線式回路で,図中の×印点で断線した場合,断線後のa-c間の抵抗R[Ω]に流れる電流I[A]を示す式は。

- イ.E/(2R)
- ロ.E/(√3R)
- ハ.E/R
- ニ.3E/(2R)
正解:ハ
解説
断線前と断線後
×印の線(b相につながる線)が断線しても、a-c間の2本の線は生きたままです。a-c間には電源の線間電圧 [V] がそのまま加わります。
a-c間の抵抗Rに流れる電流
断線後、a-c間の抵抗 には電圧 が直接かかるので、
(残りの2つの抵抗は直列2Rとなってこれと並列につながりますが、問われているa-c間のRの電流には影響しません)
答え:ハ
三相回路の断線問題は「生き残った2線で単相回路になる」と考えるのがコツ。問われている抵抗に何Vかかるかだけに注目しましょう。
問6
配電理論及び配線設計図のような単相2線式回路で,c-c’間の電圧が100 Vのとき,a-a’間の電圧[V]は。ただし,r₁及びr₂は電線の電気抵抗[Ω]とする。

- イ.101
- ロ.102
- ハ.103
- ニ.104
正解:ロ
解説
各区間の電流を整理する
- b-c間:c側の負荷電流 5 A が流れる
- a-b間:2つの負荷電流の合計 5 + 5 = 10 A が流れる
区間ごとの電圧降下(往復2本分)
b-c間: V → b-b′間の電圧 = 100 + 1 = 101 V
a-b間: V → a-a′間の電圧 = 101 + 1 = 102 V
答え:ロ 102
負荷が2段ある回路は「区間ごとに流れる電流が違う」のがポイント。電線の往きと帰りの2本分(×2)を忘れないようにしましょう。
問7
配電理論及び配線設計図のような単相3線式回路で,負荷A,負荷Bはともに消費電力800 Wの抵抗負荷である。負荷電圧がともに100 Vであるとき,この配線の電力損失[W]は。ただし,電線1線当たりの抵抗は0.5 Ωとする。

- イ.32
- ロ.64
- ハ.96
- ニ.128
正解:ロ
解説
各線の電流を整理する
負荷A・Bとも 800 W ÷ 100 V = 8 A。
上下の負荷が等しい(平衡している)ので、中性線には電流が流れません。
電力損失を計算する
損失が発生するのは外側の2本の電線だけです。
答え:ロ 64
単相3線式の平衡負荷では「中性線の損失はゼロ」。これに気づけば外側2線分の計算だけで済みます。
問8
配電理論及び配線設計金属管による低圧屋内配線工事で,管内に直径2.0 mmの600Vビニル絶縁電線(軟銅線) 4本を収めて施設した場合,電線1本当たりの許容電流[A]は。ただし,周囲温度は30 ℃以下,電流減少係数は0.63とする。
- イ.17
- ロ.22
- ハ.30
- ニ.35
正解:ロ
解説
計算の手順
直径2.0 mmの600Vビニル絶縁電線の許容電流(がいし引き配線時)は 35 A です。
金属管に4本収めるときの電流減少係数0.63を掛けます。
(小数点以下は7捨8入で処理します)
答え:ロ 22
基準の許容電流「1.6 mm→27 A、2.0 mm→35 A、2.6 mm→48 A」と、電流減少係数「3本以下0.70、4本0.63」はセットで覚えましょう。
問9
配電理論及び配線設計図のように定格電流50 Aの配線用遮断器で保護された低圧屋内幹線からVVRケーブル太さ8 mm²(許容電流42 A)で低圧屋内電路を分岐する場合,a-b間の長さの最大値[m]は。ただし,低圧屋内幹線に接続される負荷は,電灯負荷とする。

- イ.3
- ロ.5
- ハ.8
- ニ.制限なし
正解:ニ
解説
分岐回路の過電流遮断器の施設ルール
| 分岐点から遮断器までの距離 | 分岐電線に必要な許容電流 |
|---|---|
| 3 m以下 | 制限なし |
| 8 m以下 | 幹線の遮断器の定格の35 %以上 |
| 制限なし(何mでもよい) | 幹線の遮断器の定格の55 %以上 |
適用する
分岐電線(8 mm²)の許容電流42 Aと、幹線の遮断器の定格50 Aを比べます。
55 %以上を満たしているので、a-b間の長さに制限はありません。
答え:ニ 制限なし
「55 %以上の太い電線で分岐すれば距離無制限」。35 %・55 %の判定を先にやってから距離を考えるのが手順です。
問10
配電理論及び配線設計低圧屋内配線の分岐回路の設計で,配線用遮断器,分岐回路の電線の太さ及びコンセントの組合せとして,適切なものは。ただし,分岐点から配線用遮断器までは3 m,配線用遮断器からコンセントまでは8 mとし,電線の数値は分岐回路の電線(軟銅線)の太さを示す。また,コンセントは兼用コンセントではないものとする。

- イ.(写真参照)
- ロ.(写真参照)
- ハ.(写真参照)
- ニ.(写真参照)
正解:ニ
解説
分岐回路の基本ルール
| 遮断器の定格 | 電線の太さ | コンセントの定格 |
|---|---|---|
| 20 A | 1.6 mm以上 | 20 A以下 |
| 30 A | 2.6 mm(5.5 mm²)以上 | 20 A以上30 A以下 |
| 50 A | 14 mm²以上 | 40 A以上50 A以下 |
各選択肢をチェック
- イ:20 A遮断器+30 Aコンセント → 20 A以下が必要。不適切
- ロ:30 A遮断器+2.0 mm → 2.6 mm以上が必要。不適切
- ハ:30 A遮断器+15 Aコンセント → 20 A以上30 A以下が必要。不適切
- ニ:50 A遮断器+14 mm²+50 Aコンセント1個 → すべて条件を満たす。適切
答え:ニ
「20 A・30 A・50 A」それぞれの電線とコンセントの組合せ表は丸ごと覚えておくと、この形式の問題は確実に得点できます。
問11
電気機器、配線器具並びに電気工事用の材料及び工具プルボックスの主な使用目的は。
- イ.多数の金属管が集合する場所等で,電線の引き入れを容易にするために用いる。
- ロ.多数の開閉器類を集合して設置するために用いる。
- ハ.埋込みの金属管工事で,スイッチやコンセントを取り付けるために用いる。
- ニ.天井に比較的重い照明器具を取り付けるために用いる。
正解:イ
解説
プルボックスとは
多数の金属管が集合する場所で、電線の引き入れ(通線)を容易にするために設ける大形の金属製の箱です。管の集合部で電線を一度引き出してから次の管へ通せるので、長い区間や曲がりの多い配管でも通線できます。
ほかの選択肢
- ロ:開閉器類を集めて設置するのは分電盤・配電盤
- ハ:スイッチやコンセントの取付けにはスイッチボックス(アウトレットボックス)
- ニ:重い照明器具の取付けには埋込パイプフレームやフィクスチュアスタッドなど
答え:イ
「プル(pull)=引っ張る」の名前どおり、通線のための箱と覚えましょう。
問12
電気機器、配線器具並びに電気工事用の材料及び工具耐熱性が最も優れているものは。
- イ.600V二種ビニル絶縁電線
- ロ.600Vビニル絶縁電線
- ハ.MIケーブル
- ニ.600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル
正解:ハ
解説
MIケーブルとは
MIケーブル(無機絶縁ケーブル)は、銅の管の中に酸化マグネシウムなどの無機物の絶縁体を詰めたケーブルです。絶縁体が燃えない無機物なので、選択肢の中で耐熱性が最も優れています。
ほかの選択肢(絶縁物と最高許容温度)
- イ:600V二種ビニル絶縁電線(HIV)→ 75 ℃
- ロ:600Vビニル絶縁電線(IV)→ 60 ℃
- ニ:600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル(VVF・VVR)→ 60 ℃
答え:ハ
「MI=ミネラル・インシュレーション(無機絶縁)」。ビニル系(60〜75 ℃)とは桁違いの耐熱性で、消防設備の配線などに使われます。
問13
電気機器、配線器具並びに電気工事用の材料及び工具ねじなし電線管の曲げ加工に使用する工具は。
- イ.トーチランプ
- ロ.ディスクグラインダ
- ハ.パイプレンチ
- ニ.パイプベンダ
正解:ニ
解説
パイプベンダとは
金属管(ねじなし電線管や薄鋼電線管)の曲げ加工にはパイプベンダを使います。管をベンダの溝に当てて、てこの力で少しずつ曲げていきます。
ほかの選択肢
- イ:トーチランプ → 硬質ポリ塩化ビニル電線管(合成樹脂管)を加熱して曲げる
- ロ:ディスクグラインダ → 切断・研削
- ハ:パイプレンチ → 管の締付け・回転
答え:ニ
「金属管は力で曲げる(ベンダ)、硬質ビニル管は熱で曲げる(トーチランプ)」。材質と曲げ方の対応で覚えましょう。
問14
電気機器、配線器具並びに電気工事用の材料及び工具必要に応じ,スターデルタ始動を行う電動機は。
- イ.一般用三相かご形誘導電動機
- ロ.三相巻線形誘導電動機
- ハ.直流分巻電動機
- ニ.単相誘導電動機
正解:イ
解説
スターデルタ始動とは
始動時に巻線をスター(Y)結線にして電圧を下げ(始動電流を約1/3に抑え)、回転が上がったらデルタ(Δ)結線に切り替える始動方法です。
これを行うのは一般用三相かご形誘導電動機です。かご形は構造が簡単で丈夫な反面、直入れ始動では大きな始動電流が流れるため、容量が大きめの電動機ではスターデルタ始動で電流を抑えます。
ほかの選択肢
- ロ:巻線形誘導電動機 → 始動抵抗器(二次抵抗)で始動
- ハ:直流分巻電動機 → 始動抵抗器で始動
- ニ:単相誘導電動機 → コンデンサ始動など
答え:イ
「スターデルタ=三相かご形」の組合せは頻出です。始動電流が1/3になる理由(電圧が1/√3 → 電流・トルクが1/3)もセットで覚えると応用が利きます。
問15
電気機器、配線器具並びに電気工事用の材料及び工具低圧電路に使用する定格電流30 Aの配線用遮断器に37.5 Aの電流が継続して流れたとき,この配線用遮断器が自動的に動作しなければならない時間[分]の限度(最大の時間)は。
- イ.2
- ロ.4
- ハ.60
- ニ.120
正解:ハ
解説
配線用遮断器の動作時間の規定(定格30 A以下)
| 流れる電流 | 動作しなければならない時間 |
|---|---|
| 定格の1.25倍 | 60分以内 |
| 定格の2倍 | 2分以内 |
適用する
定格30 Aに37.5 Aが流れた場合、 倍なので、60分以内に自動的に動作しなければなりません。
答え:ハ 60
「1.25倍で60分、2倍で2分」(定格30 A以下の場合)。37.5 Aという中途半端な数字を見たら、まず定格との倍率を計算しましょう。
問16
電気機器、配線器具並びに電気工事用の材料及び工具写真に示す材料の名称は。

- イ.銅線用裸圧着スリーブ
- ロ.銅管端子
- ハ.銅線用裸圧着端子
- ニ.ねじ込み形コネクタ
正解:ハ
解説
写真の材料
先端にねじを通す丸い穴(リング状の部分)があり、根元の筒に電線を差し込んで圧着する金具──これが銅線用裸圧着端子です。電線の端をねじ端子に確実に接続するために使います。
見分けるポイント
- 穴あきのリング+筒 → 圧着端子(ねじ止め用)
- ただの筒(両側から電線を入れる) → 圧着スリーブ(電線どうしの接続用)
答え:ハ
「端子=ねじで止める、スリーブ=電線どうしをつなぐ」。穴があるかどうかで一目で区別できます。
問17
電気機器、配線器具並びに電気工事用の材料及び工具写真に示す機器の名称は。

- イ.水銀灯用安定器
- ロ.変流器
- ハ.ネオン変圧器
- ニ.低圧進相コンデンサ
正解:ニ
解説
写真の機器
銘板に「三相200 V」「50 μF」の表示があります。μF(マイクロファラッド)=静電容量の単位なので、この機器は低圧進相コンデンサです。
進相コンデンサの役割
電動機と並列に接続して、遅れ力率を改善(力率を100 %に近づける)します。これにより線路電流が減り、電力損失を抑えられます。
ほかの選択肢
安定器・変流器・ネオン変圧器には μF 表示はありません。
答え:ニ
「銘板にμFと書いてあったらコンデンサ」。写真鑑別の決め手は銘板の単位表示です。
問18
電気機器、配線器具並びに電気工事用の材料及び工具写真に示す工具の電気工事における用途は。

- イ.硬質ポリ塩化ビニル電線管の曲げ加工に用いる。
- ロ.金属管(鋼製電線管)の曲げ加工に用いる。
- ハ.合成樹脂製可とう電線管の曲げ加工に用いる。
- ニ.ライティングダクトの曲げ加工に用いる。
正解:イ
解説
写真の工具
ガスボンベの上にバーナーが付いたトーチランプです。
電気工事での用途
硬質ポリ塩化ビニル電線管(VE管)の曲げ加工に使います。管の曲げたい部分をトーチランプの炎であぶって柔らかくし、ゆっくり曲げて形を作ります。
ほかの選択肢
- ロ:金属管の曲げ → パイプベンダ(熱は使わない)
- ハ:合成樹脂製可とう電線管(PF管)→ もともと柔らかいので加熱不要
- ニ:ライティングダクト → 曲げ加工はしない
答え:イ
「硬質ビニル管は熱で曲げる」。トーチランプとセットで覚える定番の組合せです。
問19
電気工事の施工方法600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル平形1.6 mmを使用した低圧屋内配線工事で,絶縁電線相互の終端接続部分の絶縁処理として,不適切なものは。ただし,ビニルテープはJISに定める厚さ約0.2 mmの電気絶縁用ポリ塩化ビニル粘着テープとする。
- イ.リングスリーブ(E形)により接続し,接続部分をビニルテープで半幅以上重ねて3回(6層)巻いた。
- ロ.リングスリーブ(E形)により接続し,接続部分を黒色粘着性ポリエチレン絶縁テープ(厚さ約0.5 mm)で半幅以上重ねて3回(6層)巻いた。
- ハ.リングスリーブ(E形)により接続し,接続部分を自己融着性絶縁テープ(厚さ約0.5 mm)で半幅以上重ねて1回(2層)巻いた。
- ニ.差込形コネクタにより接続し,接続部分をビニルテープで巻かなかった。
正解:ハ
解説
絶縁テープの巻き方のルール
- ビニルテープ(厚さ約0.2 mm):半幅以上重ねて2回(4層)以上
- 黒色粘着性ポリエチレン絶縁テープ(厚さ約0.5 mm):半幅以上重ねて1回(2層)以上
- 自己融着性絶縁テープ:半幅以上重ねて1回(2層)以上巻き、さらにその上に保護テープ(ビニルテープなど)を巻く
- 差込形コネクタ:それ自体が絶縁物なのでテープ巻き不要
各選択肢を判定する
- イ:ビニルテープ3回(6層) → 2回以上なので適切
- ロ:黒色粘着性ポリエチレンテープ3回(6層) → 1回以上なので適切
- ハ:自己融着性テープ1回(2層)のみで保護テープなし → 不適切
- ニ:差込形コネクタはテープ不要 → 適切
答え:ハ
自己融着性テープは表面が弱いため「上から保護テープ」が必須。この一点を突いた出題が繰り返されています。
問20
電気工事の施工方法次表は使用電圧100 Vの屋内配線の施設場所による工事の種類を示す表である。表中のa〜fのうち,「施設できる工事」を全て選んだ組合せとして,正しいものは。

- イ.a,f
- ロ.a,b,d,e,f
- ハ.b,d,e
- ニ.d,e,f
正解:ロ
解説
各工事が施設できる場所(乾燥した場所・100 V)
- 金属ダクト工事:展開した場所○(a)、点検できる隠ぺい場所○(d)
- 合成樹脂管工事(CD管を除く):ほぼすべての場所に施設できる万能工事 → ○(b・e)
- セルラダクト工事:床のデッキプレートの溝を利用する工事なので、展開した場所には施設できない(c ×)。点検できる隠ぺい場所は○(f)
施設できるもの
答え:ロ
セルラダクトは「床の中に組み込む」工事なので、露出(展開した場所)はあり得ない、とイメージで覚えると忘れません。
問21
電気工事の施工方法低圧屋内配線の図記号と,それに対する施工方法の組合せとして,正しいものは。

- イ.(写真参照)
- ロ.(写真参照)
- ハ.(写真参照)
- ニ.(写真参照)
正解:ニ
解説
図記号の読み方(2つの要素をチェック)
線の種類:実線=天井隠ぺい配線、破線=床隠ぺい配線、点線(短い破線)=露出配線
管の記号:
| 記号 | 管の種類 |
|---|---|
| E19 | ねじなし電線管 |
| PF16 | 合成樹脂製可とう電線管 |
| 16(数字のみ) | 薄鋼電線管 |
| F2 17 | 2種金属製可とう電線管 |
各選択肢を判定する
- イ:点線+E19を「厚鋼電線管で天井隠ぺい」→ 線種も管種も不一致。誤り
- ロ:実線+PF16を「硬質ポリ塩化ビニル電線管で露出」→ 両方不一致。誤り
- ハ:実線+(16)を「合成樹脂製可とう電線管で天井隠ぺい」→ (16)は薄鋼電線管。誤り
- ニ:点線+F2 17を「2種金属製可とう電線管で露出配線」→ 両方一致。正しい
答え:ニ
線種(どこを通すか)と管種(何の管か)の2段チェックで確実に絞り込めます。
問22
電気工事の施工方法D種接地工事を省略できないものは。ただし,電路には定格感度電流30 mA,動作時間が0.1秒以下の電流動作型の漏電遮断器が取り付けられているものとする。
- イ.乾燥したコンクリートの床に施設する三相200 V(対地電圧200 V)誘導電動機の鉄台
- ロ.乾燥した木製の床の上で取り扱うように施設する三相200 V(対地電圧200 V)空気圧縮機の金属製外箱部分
- ハ.乾燥した場所に施設する単相3線式100/200 V(対地電圧100 V)配線の電線を収めた長さ7 mの金属管
- ニ.乾燥した場所に施設する三相200 V(対地電圧200 V)動力配線の電線を収めた長さ3 mの金属管
正解:イ
解説
D種接地工事の主な省略条件
- 乾燥した場所の金属管:長さ4 m以下で省略可(対地電圧150 V以下なら8 m以下)
- 乾燥した木製の床など絶縁性のものの上で取り扱う機器 → 省略可
- 定格感度電流15 mA以下・動作時間0.1秒以下の漏電遮断器付き → 省略可
各選択肢を判定する
- イ:コンクリートの床は木製の床と違い絶縁物とみなせません。対地電圧200 Vの電動機の鉄台は省略できない(問題の漏電遮断器は感度30 mAで、15 mA以下の省略条件にも該当しない)
- ロ:乾燥した木製の床の上で取り扱う → 省略できる
- ハ:対地電圧100 V・長さ7 m(8 m以下)の金属管 → 省略できる
- ニ:乾燥した場所・長さ3 m(4 m以下)の金属管 → 省略できる
答え:イ
「木製の床は絶縁物、コンクリートの床は絶縁物ではない」。この対比がこの問題の核心です。
問23
電気工事の施工方法低圧屋内配線の合成樹脂管工事で,合成樹脂管(合成樹脂製可とう電線管及びCD管を除く)を造営材の面に沿って取り付ける場合,管の支持点間の距離の最大値[m]は。
- イ.1
- ロ.1.5
- ハ.2
- ニ.2.5
正解:ロ
解説
合成樹脂管工事の支持ルール
合成樹脂管(硬質ポリ塩化ビニル電線管)を造営材の面に沿って取り付ける場合、支持点間の距離は1.5 m以下とします。
主な工事の支持点間距離
| 工事の種類 | 支持点間の最大距離 |
|---|---|
| 合成樹脂管 | 1.5 m |
| 金属管 | 2 m |
| ケーブル(造営材の側面・下面) | 2 m |
| 金属ダクト | 3 m |
答え:ロ 1.5
合成樹脂管は熱でたわみやすいため、金属管(2 m)より短い1.5 m。「樹脂は弱いから支持を多めに」と理由付きで覚えましょう。
問24
一般用電気工作物等の検査方法低圧検電器に関する記述として,誤っているものは。
- イ.低圧検電器では,接触式と非接触式のものがある。
- ロ.音響発光式には電池が必要であるが,ネオン式には不要である。
- ハ.使用電圧100Vのコンセントの接地側極では検知するが,非接地側極では検知しない。
- ニ.電路の充電の有無を確認するには,当該電路の全ての電線について検電することが必要である。
正解:ハ
解説
ハが誤りである理由
検電器は電圧のかかっている電線(充電部)に近づけたときに反応します。100 Vコンセントで電圧がかかっているのは非接地側極なので、検知するのは非接地側です。ハは「接地側で検知し、非接地側で検知しない」と逆のことを言っているので誤りです。
ほかの選択肢
- イ:接触式と非接触式がある → 正しい
- ロ:音響発光式は電池が必要、ネオン式は不要 → 正しい
- ニ:充電の有無はすべての電線について検電して確認する → 正しい
答え:ハ
「検電器が反応する=電圧がある=非接地側」。接地側(白線)は大地とほぼ同電位なので反応しません。
問25
一般用電気工作物等の検査方法使用電圧が低圧の電路において,絶縁抵抗測定が困難であったため,使用電圧が加わった状態で漏えい電流により絶縁性能を確認した。「電気設備の技術基準の解釈」に定める,絶縁性能を有していると判断できる漏えい電流の最大値[mA]は。
- イ.0.1
- ロ.0.2
- ハ.1
- ニ.2
正解:ハ
解説
絶縁抵抗測定が困難な場合の基準
停電できないなどの理由で絶縁抵抗測定が困難な場合は、使用電圧がかかったままの状態で漏えい電流を測定し、
であれば絶縁性能を有していると判断できます(電気設備の技術基準の解釈)。
答え:ハ 1
「測れないときは漏れ1 mA以下でOK」。絶縁抵抗の基準値(0.1/0.2/0.4 MΩ)とセットで覚えておきましょう。
問26
一般用電気工作物等の検査方法使用電圧100 Vの低圧電路に,地絡が生じた場合0.1秒で自動的に電路を遮断する装置が施してある。この電路の屋外にD種接地工事が必要な自動販売機がある。その接地抵抗値a[Ω]と電路の絶縁抵抗値b[MΩ]の組合せとして,「電気設備に関する技術基準を定める省令」及び「電気設備の技術基準の解釈」に適合していないものは。
- イ.a=600,b=2.0
- ロ.a=450,b=1.0
- ハ.a=200,b=0.2
- ニ.a=50,b=0.1
正解:イ
解説
基準を整理する
接地抵抗(D種):原則100 Ω以下。ただし地絡時0.5秒以内に遮断する装置があれば500 Ω以下に緩和。この問題は0.1秒で遮断するので500 Ω以下が基準です。
絶縁抵抗:使用電圧100 V(対地電圧150 V以下)→ 0.1 MΩ以上
各選択肢を判定する
- イ:a = 600 Ω → 500 Ωを超えているので不適合
- ロ:a = 450 Ω(500以下)、b = 1.0 MΩ(0.1以上)→ 適合
- ハ:a = 200 Ω、b = 0.2 MΩ → 適合
- ニ:a = 50 Ω、b = 0.1 MΩ → 適合
答え:イ
接地は「500 Ω以下」、絶縁は「0.1 MΩ以上」。不等号の向きが逆な点に注意して、両方の条件をチェックしましょう。
問27
一般用電気工作物等の検査方法アナログ計器とディジタル計器の特徴に関する記述として,誤っているものは。
- イ.アナログ計器は永久磁石可動コイル形計器のように,電磁力等で指針を動かし,振れ角でスケールから値を読み取る。
- ロ.ディジタル計器は測定入力端子に加えられた交流電圧などのアナログ波形を入力変換回路で直流電圧に変換し,次にA-D変換回路に送り,直流電圧の大きさに応じたディジタル量に変換し,測定値が表示される。
- ハ.電圧測定では,アナログ計器は入力抵抗が高いので被測定回路に影響を与えにくいが,ディジタル計器は入力抵抗が低いので被測定回路に影響を与えやすい。
- ニ.アナログ計器は変化の度合いを読み取りやすく,測定量を直感的に判断できる利点を持つが,読み取り誤差を生じやすい。
正解:ハ
解説
ハが誤りである理由
入力抵抗の説明が逆です。正しくは、
- ディジタル計器:入力抵抗が高い → 被測定回路に影響を与えにくい
- アナログ計器:入力抵抗が比較的低い → 被測定回路に影響を与えやすい
ほかの選択肢
- イ:アナログ計器は電磁力で指針を動かし振れ角で読む → 正しい
- ロ:ディジタル計器はA-D変換してディジタル量で表示 → 正しい
- ニ:アナログ計器は変化の度合いを直感的に読める → 正しい
答え:ハ
「ディジタルは高入力抵抗で回路にやさしい」。アナログ/ディジタルの長所比較は定番の出題です。
問28
一般用電気工作物等の保安に関する法令「電気工事士法」において,第二種電気工事士免状の交付を受けている者であっても従事できない電気工事の作業は。
- イ.自家用電気工作物(最大電力500 kW未満の需要設備)の低圧部分の電線相互を接続する作業
- ロ.自家用電気工作物(最大電力500 kW未満の需要設備)の地中電線用の管を設置する作業
- ハ.一般用電気工作物の接地工事の作業
- ニ.一般用電気工作物のネオン工事の作業
正解:イ
解説
第二種免状で従事できる範囲
第二種電気工事士が従事できるのは一般用電気工作物(住宅・小規模店舗など)の工事です。自家用電気工作物(最大電力500 kW未満の需要設備)の低圧部分の工事には、認定電気工事従事者の資格が別に必要です。
各選択肢を判定する
- イ:自家用電気工作物の低圧部分の電線相互を接続する作業 → 第二種免状だけでは従事できない
- ロ:自家用の地中電線用の管の設置 → 電気工事士でなくてもできる(軽微な工事に類する作業)
- ハ:一般用の接地工事 → 第二種で従事できる
- ニ:一般用のネオン工事 → 第二種で従事できる
答え:イ
「二種は一般用専門。自家用の低圧部分は認定電気工事従事者が必要」。工作物の種類を最初に確認するのがコツです。
問29
一般用電気工作物等の保安に関する法令「電気用品安全法」の適用を受ける次の電気用品のうち,特定電気用品は。
- イ.定格電流20 Aの漏電遮断器
- ロ.消費電力30 Wの換気扇
- ハ.外径19 mmの金属製電線管
- ニ.消費電力40 Wの蛍光ランプ
正解:イ
解説
特定電気用品とは
構造や使用方法から危険・障害の発生するおそれが多い電気用品で、ひし形の<PS>Eマークが付きます。
各選択肢を判定する
- イ:定格電流20 Aの漏電遮断器(100 A以下) → 特定電気用品
- ロ:換気扇 → 特定以外の電気用品
- ハ:金属製電線管 → 特定以外の電気用品
- ニ:蛍光ランプ → 特定以外の電気用品
答え:イ
特定電気用品の代表例は「電線・ヒューズ・配線用遮断器・漏電遮断器・差込み接続器」など電気の安全に直結するもの。管・ランプ・換気扇などの器具類は特定以外が多いです。
問30
一般用電気工作物等の保安に関する法令「電気設備に関する技術基準を定める省令」における電圧の低圧区分の組合せで,正しいものは。
- イ.直流600 V以下,交流750 V以下
- ロ.直流600 V以下,交流600 V以下
- ハ.直流750 V以下,交流600 V以下
- ニ.直流750 V以下,交流300 V以下
正解:ハ
解説
電圧の種別(電気設備技術基準)
| 区分 | 直流 | 交流 |
|---|---|---|
| 低圧 | 750 V以下 | 600 V以下 |
| 高圧 | 750 V超え7 000 V以下 | 600 V超え7 000 V以下 |
| 特別高圧 | 7 000 V超え | 7 000 V超え |
答え:ハ 直流750 V以下,交流600 V以下
「直流の750」=「な(7)ご(5)やの直行便」など、自分なりの語呂で「直流750・交流600」を確実に。どちらが大きいか迷ったら「直流の方が高い」と覚えましょう。
【配線図】(問31〜問50共通)

問31
配線図①で示す部分の最少電線本数(心線数)は。
- イ.2
- ロ.3
- ハ.4
- ニ.5
正解:ロ
解説
①の部分の回路
①は階段の照明を2か所で点滅する3路スイッチ回路の配線です。
数え方
3路スイッチどうしの間の配線には、
- 3路スイッチの切替え用の線(わたり線)… 2本
- 電源または照明への線 … 1本
の合計 3本 が必要です。
答え:ロ 3
「3路スイッチ間は3心」が原則。複線図を描いて、①の区間を通る線を1本ずつ数えれば確実です。
問32
配線図②で示す部分の図記号の傍記表示「WP」の意味は。
- イ.防雨形
- ロ.防爆形
- ハ.屋外形
- ニ.防滴形
正解:イ
解説
WPとは
WP = Waterproof(防雨形)です。ベランダや屋外の壁など、雨のかかる場所に設けるコンセントの図記号に傍記します。
関連する傍記の整理
| 傍記 | 意味 |
|---|---|
| WP | 防雨形 |
| EX | 防爆形 |
| ET | 接地端子付 |
| E | 接地極付 |
| LK | 抜け止め形 |
答え:イ 防雨形
ベランダのコンセントだから「雨」に関係する、と設置場所からも推測できます。英語の頭文字(Waterproof)で覚えるのが確実です。
問33
配線図③で示す図記号の器具の種類は。
- イ.熱線式自動スイッチ
- ロ.タイマ付スイッチ
- ハ.遅延スイッチ
- ニ.キースイッチ
正解:ハ
解説
③の図記号
③は点滅器の図記号に傍記Dが付いたもので、遅延スイッチを表します。
遅延スイッチとは
スイッチを「切」にしてから一定時間後に負荷が停止するスイッチです。便所の換気扇などに使い、照明を消したあともしばらく換気を続けられます。
点滅器の傍記の整理
| 傍記 | 種類 |
|---|---|
| D | 遅延スイッチ(Delay) |
| A | 自動点滅器 |
| P | プルスイッチ |
| T | タイマ付スイッチ |
答え:ハ 遅延スイッチ
「D=ディレイ(遅れ)」。便所の換気扇とセットで出てきたら遅延スイッチです。
問34
配線図④で示す部分の小勢力回路で使用できる電線(軟銅線)の導体の最小直径[mm]は。
- イ.0.5
- ロ.0.8
- ハ.1.2
- ニ.1.6
正解:ロ
解説
小勢力回路とは
チャイム・インターホンなど、最大使用電圧60 V以下の弱い電気の回路です。絶縁変圧器(チャイム用変圧器)で低い電圧に落として使います。
電線の太さ
小勢力回路に使用できる電線(軟銅線)の直径は 0.8 mm以上(ケーブル・コードの場合は0.5 mm²以上の断面積)です。
答え:ロ 0.8
一般の配線が1.6 mm以上なのに対し、小勢力回路は電流が小さいので0.8 mmまで細くできます。「小勢力=0.8 mm」で覚えましょう。
問35
配線図⑤で示す部分の電路と大地間の絶縁抵抗として,許容される最小値[MΩ]は。
- イ.0.1
- ロ.0.2
- ハ.0.4
- ニ.1.0
正解:イ
解説
絶縁抵抗の基準値
| 電路の区分 | 絶縁抵抗値 |
|---|---|
| 対地電圧150 V以下 | 0.1 MΩ以上 |
| 150 V超え300 V以下 | 0.2 MΩ以上 |
| 300 V超え | 0.4 MΩ以上 |
適用する
⑤は単相3線式100/200 V回路の200 V分岐回路です。単相3線式では中性線が接地されているため、200 V回路でも対地電圧は約105 V(150 V以下)です。したがって 0.1 MΩ以上となります。
答え:イ 0.1
「単相3線式の200 Vは対地電圧105 V → 0.1 MΩ」。三相200 V(対地電圧200 V → 0.2 MΩ)との違いが最大の引っかけポイントです。
問36
配線図⑥で示す部分の接地工事の種類及びその接地抵抗の許容される最大値[Ω]の組合せとして,正しいものは。
- イ.C種接地工事 10 Ω
- ロ.C種接地工事 50 Ω
- ハ.D種接地工事 100 Ω
- ニ.D種接地工事 500 Ω
正解:ニ
解説
接地工事の種類
⑥は住宅(300 V以下の低圧機器)の接地なのでD種接地工事です。
接地抵抗の最大値
D種は原則100 Ω以下ですが、この電路には引込口に漏電遮断器(定格感度電流30 mA・高速形)が施設されており、地絡時0.5秒以内に電路を遮断するため、500 Ω以下に緩和されます。
答え:ニ D種接地工事 500 Ω
「住宅=D種」「漏電遮断器(0.5秒以内)あり=500 Ω」。分電盤結線図のBE(漏電遮断器)の存在に気づけるかがポイントです。
問37
配線図⑦で示す部分に使用できるものは。
- イ.ゴム絶縁丸打コード
- ロ.引込用ビニル絶縁電線
- ハ.架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル
- ニ.屋外用ビニル絶縁電線
正解:ハ
解説
⑦の部分
⑦は住宅から車庫への地中電線路(FEP管に収めた地中配線)です。
地中電線路のルール
地中電線路にはケーブルしか使用できません。選択肢の中でケーブルは架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル(CV)だけです。
ほかの選択肢
- イ:ゴム絶縁丸打コード → コードは器具の移動電線用
- ロ:引込用ビニル絶縁電線(DV)→ 絶縁電線(架空引込用)
- ニ:屋外用ビニル絶縁電線(OW)→ 絶縁電線(架空配電用)
答え:ハ
「地中=ケーブルのみ」。絶縁電線(IV・DV・OW)やコードは地中に埋められない、と区分で覚えましょう。
問38
配線図⑧で示す部分の配線で(E19)とあるのは。
- イ.外径19 mmのねじなし電線管である。
- ロ.内径19 mmのねじなし電線管である。
- ハ.外径19 mmの薄鋼電線管である。
- ニ.内径19 mmの薄鋼電線管である。
正解:イ
解説
E19とは
- E = ねじなし電線管
- 19 = 外径19 mm
ねじなし電線管は管にねじを切らずに、止めねじ付きの附属品(ねじなしカップリング・ねじなしボックスコネクタ)で接続する金属管です。
電線管の記号と太さの表し方
| 記号 | 管の種類 | 数字の意味 |
|---|---|---|
| E19 | ねじなし電線管 | 外径(奇数系) |
| 19(数字のみ) | 薄鋼電線管 | 外径(奇数) |
| 16(数字のみ・偶数) | 厚鋼電線管 | 内径(偶数) |
答え:イ
「E=ねじなし、奇数=外径」。薄鋼・ねじなしは外径の奇数、厚鋼は内径の偶数という数字の系列で見分けられます。
問39
配線図⑨で示す引込口開閉器が省略できる場合の,住宅と車庫との間の電路の長さの最大値[m]は。
- イ.8
- ロ.10
- ハ.15
- ニ.20
正解:ハ
解説
引込口開閉器の省略条件
屋内電路(使用電圧300 V以下)で、次の条件を満たすときは引込口開閉器を省略できます。
- ほかの屋内電路(15 A以下の過電流遮断器、または15 A超20 A以下の配線用遮断器で保護されているもの)に接続されている
- 電路の長さが 15 m以下
適用する
住宅と車庫の間の電路の長さが15 m以下であれば、車庫側の引込口開閉器(⑨)を省略できます。
答え:ハ 15
「20 A以下の遮断器で保護+15 m以下なら開閉器省略OK」。車庫・物置・離れへの配線で繰り返し出題される数字です。
問40
配線図⑩で示す部分の配線工事で用いる管の種類は。
- イ.耐衝撃性硬質ポリ塩化ビニル電線管
- ロ.波付硬質合成樹脂管
- ハ.硬質ポリ塩化ビニル電線管
- ニ.合成樹脂製可とう電線管
正解:ニ
解説
⑩の表記
⑩の配線には「(PF22)」の表記があります。PF管=合成樹脂製可とう電線管です。数字22は管の呼び径を表します。
合成樹脂系の管の記号
| 記号 | 管の種類 |
|---|---|
| PF | 合成樹脂製可とう電線管(自己消火性あり) |
| CD | CD管(自己消火性なし・コンクリート埋込専用) |
| VE | 硬質ポリ塩化ビニル電線管 |
| HIVE | 耐衝撃性硬質ポリ塩化ビニル電線管 |
| FEP | 波付硬質合成樹脂管(地中用) |
答え:ニ
「PF=プラスチック・フレキシブル(合成樹脂製可とう)」。VE・FEP・CDとの区別は記号の丸暗記が確実です。
問41
配線図⑪で示すボックス内の接続をリングスリーブで圧着接続した場合のリングスリーブの種類,個数及び圧着接続後の刻印との組合せで,正しいものは。ただし,使用する電線は特記のないものはVVF1.6とする。また,写真に示すリングスリーブ中央の〇,小,中は刻印を表す。

- イ.(写真参照)
- ロ.(写真参照)
- ハ.(写真参照)
- ニ.(写真参照)
正解:ニ
解説
圧着の刻印ルール
| 接続する電線の組合せ | スリーブ | 刻印 |
|---|---|---|
| 1.6 mm × 2本 | 小 | ○ |
| 1.6 mm × 3〜4本、2.0 mm×1本+1.6 mm×1〜2本 | 小 | 小 |
| 2.0 mm × 2本、2.0 mm×1本+1.6 mm×3本以上 など | 中 | 中 |
⑪のボックス内の接続
⑪のボックスには電源のVVF2.0とVVF1.6の配線が集まり、複線図を描くと接続は次の3か所です。
- 2.0 mmを含む太い組合せ … 1か所 → 中スリーブ(刻印「中」)× 1個
- 2.0 mm×1本+1.6 mm×1本 … 1か所 → 小スリーブ(刻印「小」)× 1個
- 1.6 mm×2本 … 1か所 → 小スリーブ(刻印「○」)× 1個
答え:ニ
この問題は個数だけでなく刻印まで見るのがポイント。「1.6×2本のときだけ○刻印」を覚えておけば、小スリーブ2個の刻印の違い(小と○)で正解を絞り込めます。
問42
配線図⑫で示す部分の配線工事に必要なケーブルは。ただし,心線数は最少とする。

- イ.(写真参照)
- ロ.(写真参照)
- ハ.(写真参照)
- ニ.(写真参照)
正解:ロ
解説
⑫の配線
⑫は玄関・廊下の照明を2か所で点滅する3路スイッチ回路の配線です。
3路スイッチの間には、切替え用のわたり線2本+回路の線1本で3心が必要です。
写真の見分け方
- イ・ハ:VVF2心(1本または2本)
- ロ:VVF3心(黒・白・赤)× 1本 → 正解
- ニ:2心+3心の2本
心線数が最少で済むのは3心ケーブル1本です。
答え:ロ
「3路スイッチ間は3心1本」。心線の色(黒・白・赤)が見えたら3心と判断できます。
問43
配線図⑬で示すボックス内の接続をすべて差込形コネクタとする場合,使用する差込形コネクタの種類と最少個数の組合せで,正しいものは。ただし,使用する電線はすべてVVF1.6とする。

- イ.(写真参照)
- ロ.(写真参照)
- ハ.(写真参照)
- ニ.(写真参照)
正解:イ
解説
考え方
⑬のジョイントボックス内について複線図を描き、接続点ごとの電線本数を数えます。
このボックス内の接続は次の5か所です。
- 2本の接続 … 2か所 → 2本用コネクタ × 2個
- 3本の接続 … 2か所 → 3本用コネクタ × 2個
- 4本の接続 … 1か所 → 4本用コネクタ × 1個
答え:イ
差込形コネクタは「1接続点に1個、差込口の数=つなぐ電線の本数」。複線図で接続点の本数を数え上げれば、写真の個数と照合するだけです。
問44
配線図⑭で示す図記号の器具は。

- イ.(写真参照)
- ロ.(写真参照)
- ハ.(写真参照)
- ニ.(写真参照)
正解:イ
解説
⑭の図記号
⑭は円に横線の入った照明の図記号で、ペンダント(コードで吊り下げる照明器具)を表します。
写真の見分け方
- イ:傘付きでコードから吊り下がっている → ペンダント(正解)
- ロ:複数の灯具が付いた装飾照明 → シャンデリア(図記号はCH)
- ハ:円形の樹脂製配線器具 → 引掛シーリング(ローゼット)
- ニ:天井に直接付ける平たい照明 → シーリングライト(図記号は丸にCL)
答え:イ
照明の図記号は「無印の丸=一般照明、CL=シーリング、CH=シャンデリア、DL=ダウンライト」。吊り下げ式のペンダントは天井直付けのシーリングライトと区別して覚えましょう。
問45
配線図⑮で示す部分に取り付ける機器は。

- イ.(写真参照)
- ロ.(写真参照)
- ハ.(写真参照)
- ニ.(写真参照)
正解:ハ
解説
⑮の図記号
⑮は分電盤結線図の引込口に描かれたBE=漏電遮断器(過負荷保護付)で、「3P(3極)50AF 50A 30mA」の傍記があります。単相3線式の引込なので3極のものを使います。
写真の見分け方
- イ:2極の配線用遮断器 → 極数が足りない
- ロ:2極の漏電遮断器 → 極数が足りない
- ハ:3極・漏電テストボタン付き(定格感度電流30 mAの表示) → 正解
- ニ:3極の配線用遮断器 → テストボタンがなく漏電保護機能がない
答え:ハ
「BE=漏電遮断器、テストボタンの有無で配線用遮断器と区別、極数は結線図の3Pに合わせる」。この3点チェックで確実に選べます。
問46
配線図⑯で示す図記号のものは。

- イ.(写真参照)
- ロ.(写真参照)
- ハ.(写真参照)
- ニ.(写真参照)
正解:イ
解説
⑯の図記号
⑯は車庫の金属管(ねじなし電線管E19)配線が集まる箇所に設けるジョイントボックス(アウトレットボックス)の図記号です。
写真の見分け方
- イ:正方形の金属箱で、側面・底面に電線管を接続するノックアウト(打抜き穴)が多数ある → アウトレットボックス(正解)
- ロ:穴のない大形の箱 → プルボックス
- ハ:1個用の縦長の箱(管接続用ハブ付き)→ 露出スイッチボックス
- ニ:樹脂製・透明カバー → VVF用ジョイントボックス
答え:イ
「ノックアウト穴があればアウトレットボックス、なければプルボックス」。金属管工事の電線接続はアウトレットボックス内で行います。
問47
配線図⑰で示す部分の配線工事で,一般的に使用されることのない工具は。

- イ.(写真参照)
- ロ.(写真参照)
- ハ.(写真参照)
- ニ.(写真参照)
正解:ニ
解説
⑰の工事
⑰はねじなし電線管(E19)による金属管工事です。
使用される工具
- イ:ステップドリル → ボックスなど金属板の穴あけ・穴広げ
- ロ:金切りのこ → 金属管の切断
- ハ:呼び線挿入器 → 管内への電線の引き入れ(通線)
ニが使用されない理由
ニは塩ビカッタ(硬質ポリ塩化ビニル電線管用の切断工具)です。樹脂の管を切る工具なので、金属管は切断できず、金属管工事では使用されません。
答え:ニ
赤い大きなハサミ状の工具=塩ビカッタ。「樹脂用の工具が金属管工事に紛れ込んでいないか」がこの形式の問題の定番の着眼点です。
問48
配線図⑱で示すボックス内の接続をすべて圧着接続とする場合,使用するリングスリーブの種類と最少個数の組合せで,正しいものは。ただし,使用する電線は特記のないものはVVF1.6とする。

- イ.(写真参照)
- ロ.(写真参照)
- ハ.(写真参照)
- ニ.(写真参照)
正解:イ
解説
⑱のボックス内の接続
⑱のジョイントボックスには、電源のVVF2.0(台所・ダイニングの回路)とVVF1.6の配線が集まります。複線図を描くと接続は次の4か所です。
- 2.0 mmを含む接続(電源の送り) … 2か所 → 中スリーブ × 2個
- 1.6 mm×2本の接続 … 2か所 → 小スリーブ × 2個
スリーブ選定の目安
「2.0 mm×2本」や「2.0 mm×1本+1.6 mm×3本以上」は中、「1.6 mm×2〜4本」や「2.0 mm×1本+1.6 mm×1〜2本」は小です。
答え:イ
VVF2.0の電源線が通過して送られていくボックスでは中スリーブが2個必要になるパターンが多い、と覚えておくと検算になります。
問49
配線図この配線図の図記号で,使用されていないコンセントは。

- イ.(写真参照)
- ロ.(写真参照)
- ハ.(写真参照)
- ニ.(写真参照)
正解:ニ
解説
各選択肢と配線図の照合
- イ:接地端子付コンセント(ET) → リビングなどに図記号あり。使用されている
- ロ:接地極付接地端子付コンセント(EET) → 台所・便所などに図記号あり。使用されている
- ハ:20 A 250 V 接地極付コンセント → リビングのエアコン用(20A 250V E)に図記号あり。使用されている
- ニ:接地極付ダブルコンセント(3つ穴の差込口×2口) → 図中のダブルコンセントはすべて接地極なし。使用されていない
答え:ニ
「図記号の傍記(E・ET・EET・2)」と「写真の差込口の形」を1つずつ突き合わせるのが確実です。接地極付(E)は差込口が3つ穴になっている点で見分けます。
問50
配線図この配線図の施工に関して,使用するものの組合せで,誤っているものは。

- イ.(写真参照)
- ロ.(写真参照)
- ハ.(写真参照)
- ニ.(写真参照)
正解:ロ
解説
各選択肢を配線図と照合する
- イ:ねじなしカップリング+ねじなし電線管 → 車庫の(E19)配線で使用する正しい組合せ
- ロ:2種金属製可とう電線管用ストレートボックスコネクタ+アウトレットボックス → この配線図に2種金属製可とう電線管(F2)は使用されていないため、誤り
- ハ:露出スイッチボックス+連用取付枠 → 車庫の露出配線のスイッチ取付けで使用する正しい組合せ
- ニ:リングスリーブ+リングスリーブ用圧着工具(柄が黄色) → ジョイントボックス内の圧着接続で使用する正しい組合せ
答え:ロ
この形式は「工事に登場しない管・材料が紛れ込んでいないか」を探す問題です。配線図で使われている管の記号(E19・PF・FEP)を先に書き出しておくと照合が楽になります。
掲載している試験問題は、一般財団法人 電気技術者試験センターが公表した過去問題を使用しています。図・写真は表示用に一部トリミング等の加工をしています。解説は当サイトが独自に作成したものです。