令和5年度下期(午前) 第一種電気工事士 学科試験の問題と解説【全50問】

全問題を正答・解説付きで掲載しています。

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問1

電気に関する基礎理論

図のような直流回路において,電源電圧 20 V,R=2 Ω,L=4 mH 及び C=2 mF で,R と L に電流 10 A が流れている。L に蓄えられているエネルギーWL[J]の値と,C に蓄えられているエネルギーWC[J]の値の組合せとして,正しいものは。

問1の図
  • .WL=0.2 WC=0.4
  • .WL=0.4 WC=0.2
  • .WL=0.6 WC=0.8
  • .WL=0.8 WC=0.6

正解:

解説

直流回路では、コイルは電流だけ・コンデンサは電圧だけ気にすればいい

直流が定常状態(電流・電圧が変化しなくなった状態)に落ち着くと、コイルはただの導線(電圧降下ゼロ)、コンデンサはただの切れた線(電流ゼロ)として振る舞います。

図の回路は、R(2 Ω)と L(4 mH)が直列になった枝と、C(2 mF)の枝が並列に電源へつながっています。L には 10 A が流れているので、これがそのまま R にも流れます。

L に蓄えられるエネルギー

WL=12LI2=12×4×103×102=0.2 JW_L = \frac{1}{2} L I^2 = \frac{1}{2} \times 4\times10^{-3} \times 10^2 = 0.2 \text{ J}

C にかかる電圧を求める

コンデンサには電流が流れないので、C の枝には電源電圧がそのままかかる……わけではなく、R・L の枝と並列なので、R の両端電圧(=コンデンサの両端電圧)を求めます。

VR=R×I=2×10=20 VV_R = R \times I = 2 \times 10 = 20 \text{ V}

電源電圧 20 V のうち、L の電圧降下は定常状態でゼロなので、R の両端電圧がそのまま 20 V。これが C にかかる電圧です。

C に蓄えられるエネルギー

WC=12CV2=12×2×103×202=0.4 JW_C = \frac{1}{2} C V^2 = \frac{1}{2} \times 2\times10^{-3} \times 20^2 = 0.4 \text{ J}

答え:イ WL=0.2 WC=0.4

「直流の定常状態ではコイルは電圧降下ゼロ、コンデンサは電流ゼロ」という前提を知らないと解けない問題です。公式 WL=12LI2W_L=\frac{1}{2}LI^2WC=12CV2W_C=\frac{1}{2}CV^2 自体は基本なので、まずこの前提を思い出すことが最大のポイントです。

問2

電気に関する基礎理論

図のような直流回路において,抵抗3 Ωには4 A の電流が流れている。抵抗Rにおける消費電力[W]は。

問2の図
  • .6
  • .12
  • .24
  • .36

正解:

解説

3 Ωの電圧から回路全体の電圧関係をたどる

図は、電源 36 V に対して 4 Ω が直列に入り、その先で 3 Ω と R が並列になっている回路です。3 Ω には 4 A が流れています。

3 Ωの両端電圧

V3=3×4=12 VV_3 = 3 \times 4 = 12 \text{ V}

3 Ω と R は並列なので、R の両端電圧も 12 V です。

4 Ωの両端電圧と電流

電源電圧 36 V から、3 Ω・R の並列部分の電圧 12 V を引いた残りが 4 Ω にかかります。

V4=3612=24 V,I4=244=6 AV_4 = 36 - 12 = 24 \text{ V}, \qquad I_4 = \frac{24}{4} = 6 \text{ A}

R に流れる電流

4 Ω を流れた電流 6 A は、3 Ω と R に分かれて流れるので

IR=I4I3=64=2 AI_R = I_4 - I_3 = 6 - 4 = 2 \text{ A}

R の消費電力

PR=VR×IR=12×2=24 WP_R = V_R \times I_R = 12 \times 2 = 24 \text{ W}

答え:ハ 24

先に3Ωの電圧を求め、それを使って4Ωの電圧・電流を出し、最後にキルヒホッフの電流則でRの電流を求める、という3段階の組み立てです。どこかの段階で電圧と電流を取り違えると答えがずれるので、単位を意識しながら進めるのがコツです。

問3

電気に関する基礎理論

図のような交流回路において,抵抗12 Ω,リアクタンス16 Ω,電源電圧は96 Vである。この回路の皮相電力[V・A]は。

問3の図
  • .576
  • .768
  • .960
  • .1 344

正解:

解説

並列回路なので、それぞれの枝の電流を個別に求める

抵抗 12 Ω とリアクタンス 16 Ω が、電源電圧 96 V に対して並列に接続されています。並列回路では、各枝には同じ電圧 96 V がそのままかかります。

各枝の電流

IR=9612=8 A,IX=9616=6 AI_R = \frac{96}{12} = 8 \text{ A}, \qquad I_X = \frac{96}{16} = 6 \text{ A}

合成電流(ベクトル和)

抵抗電流とリアクタンス電流は位相が90°ずれているので、大きさは三平方の定理で合成します。

I=IR2+IX2=82+62=64+36=100=10 AI = \sqrt{I_R^2 + I_X^2} = \sqrt{8^2 + 6^2} = \sqrt{64+36} = \sqrt{100} = 10 \text{ A}

皮相電力

S=V×I=96×10=960 V\cdotAS = V \times I = 96 \times 10 = 960 \text{ V\cdot A}

答え:ハ 960

8-6-10 の直角三角形(3-4-5の2倍)を作る典型パターンです。IR+IX=14I_R + I_X = 14 Aと単純に足してしまうと、選択肢ニの 1344(96×1496\times14)に引っかかります。並列回路の電流はベクトル和で合成することを忘れないようにしましょう。

問4

電気に関する基礎理論

図のような交流回路において,電流I=10 A,抵抗Rにおける消費電力は800 W,誘導性リアクタンスXL=16 Ω,容量性リアクタンスXC=10 Ωである。この回路の電源電圧V[V]は。

問4の図
  • .80
  • .100
  • .120
  • .200

正解:

解説

消費電力から抵抗Rを求める

R・XL・XC が直列になった交流回路で、電流 I=10I=10 A、R での消費電力が 800 W です。抵抗で消費される電力は P=I2RP=I^2R なので

R=PI2=800102=8ΩR = \frac{P}{I^2} = \frac{800}{10^2} = 8 \, \Omega

合成リアクタンス

コイルとコンデンサのリアクタンスは打ち消し合う向きなので

X=XLXC=1610=6ΩX = X_L - X_C = 16 - 10 = 6 \, \Omega

インピーダンス

Z=R2+X2=82+62=64+36=10ΩZ = \sqrt{R^2 + X^2} = \sqrt{8^2 + 6^2} = \sqrt{64+36} = 10 \, \Omega

電源電圧

V=I×Z=10×10=100 VV = I \times Z = 10 \times 10 = 100 \text{ V}

答え:ロ 100

まず「消費電力=抵抗の電力」からRを逆算するのがこの問題の入り口です。XLとXCを足してしまう(16+10=2616+10=26)とZが大きくずれるので、直列のLとCは必ず引き算する、という基本を確認しておきましょう。

問5

電気に関する基礎理論

図のような三相交流回路において,電源電圧は200 V,抵抗は8 Ω,リアクタンスは6 Ωである。この回路に関して誤っているものは。

問5の図
  • .1相当たりのインピーダンスは,10 Ωである。
  • .線電流Iは,10 Aである。
  • .回路の消費電力は,3 200 Wである。
  • .回路の無効電力は,2 400 varである。

正解:

解説

1相分を取り出して考える

Y結線(スター結線)では、1相にかかる電圧(相電圧)は線間電圧の 1/31/\sqrt{3} です。線間電圧200 Vなので

E=2003115.5 VE = \frac{200}{\sqrt{3}} \approx 115.5 \text{ V}

1相のインピーダンスと線電流

1相は8 Ωの抵抗と6 Ωのリアクタンスの直列なので

Z=82+62=10Ω,I=115.51011.5 AZ = \sqrt{8^2+6^2} = 10 \, \Omega, \qquad I = \frac{115.5}{10} \approx 11.5 \text{ A}

選択肢イの「1相当たりのインピーダンスは10 Ω」は正しく、選択肢ロの「線電流Iは10 A」は誤りです(実際は約11.5 A)。

消費電力・無効電力の確認

P=3I2R=3×11.52×83200 W,Q=3I2X=3×11.52×62400 varP = 3 I^2 R = 3 \times 11.5^2 \times 8 \approx 3200 \text{ W}, \qquad Q = 3 I^2 X = 3\times11.5^2\times 6 \approx 2400 \text{ var}

ハの3200 W、ニの2400 varはどちらも正しい記述です。

答え:ロ(誤っているもの)

「線間電圧200 Vをそのまま10 Ωで割って20 A」としてしまうと、ロを正しいと誤解してしまいます。Y結線は必ず相電圧(線間電圧÷√3)を使うのが鉄則です。

問6

配電理論及び配線設計

図のような,三相3 線式配電線路で,受電端電圧が6 700 V,負荷電流が20 A,深夜で軽負荷のため力率が0.9(進み力率)のとき,配電線路の送電端の線間電圧[V]は。ただし,配電線路の抵抗は1 線当たり0.8 Ω,リアクタンスは1.0 Ωであるとする。なお,cosθ=0.9のときsinθ=0.436であるとし,適切な近似式を用いるものとする。

問6の図
  • .6 700
  • .6 710
  • .6 800
  • .6 900

正解:

解説

電圧降下の近似式

三相3線式の電圧降下(線間)は近似式で

VsVr=3I(Rcosθ±Xsinθ)V_s - V_r = \sqrt{3}\, I \, (R\cos\theta \pm X\sin\theta)

と表せます。符号は、負荷が遅れ力率のときは+、進み力率のときはマイナスになります(進み電流はコンデンサ性で、リアクタンス分の電圧降下を打ち消す向きに働くためです)。

数値をあてはめる

受電端電圧 6700 V、電流20 A、R=0.8 Ω、X=1.0 Ω、進み力率 cosθ=0.9\cos\theta=0.9sinθ=0.436\sin\theta=0.436 なので

VsVr=3×20×(0.8×0.91.0×0.436)=3×20×(0.720.436)V_s - V_r = \sqrt{3}\times 20 \times (0.8\times0.9 - 1.0\times0.436) = \sqrt{3}\times20\times(0.72-0.436)

=3×20×0.28434.64×0.2849.8 V= \sqrt{3}\times20\times0.284 \approx 34.64\times0.284 \approx 9.8 \text{ V}

送電端電圧

Vs6700+9.86710 VV_s \approx 6700 + 9.8 \approx 6710 \text{ V}

答え:ロ 6 710

この問題は「進み力率だから電圧降下がマイナス側に働く(送電端の方が受電端よりわずかに高いだけで済む)」ことに気づけるかがポイントです。符号を逆にして ++ で計算すると約6740 Vとなり、選択肢にない中途半端な値になるので、そこで符号ミスに気づけます。

問7

配電理論及び配線設計

図のような単相3 線式電路(電源電圧210/105 V)において,抵抗負荷A 50 Ω,B 25 Ω,C 20 Ωを使用中に,図中の×印点P で中性線が断線した。断線後の抵抗負荷Aに加わる電圧[V]は。ただし,どの配線用遮断器も動作しなかったとする。

問7の図
  • .0
  • .60
  • .140
  • .210

正解:

解説

断線すると抵抗負荷は直列につながる

単相3線式(210/105 V)は、外側の2線(L1・L2)の間に210 V、それぞれの外側線と中性線Nの間に105 Vがかかる配電方式です。中性線が生きている間は、A・B・Cはそれぞれ独立して105 Vが加わりますが、図のP点で中性線が断線すると、負荷の並び方によっては、複数の抵抗が直列につながって210 Vを分圧する形に変わります。

図の結線を読み取る

問題の図をよくたどると、断線点Pより先(負荷側)でつながっているのは抵抗負荷AとBで、この2つがL1-L2間(210 V)に直列に接続された形になります。抵抗負荷Cは、AやBとは別の回路に取り残される配置になっており、この直列回路には加わりません。

Aにかかる電圧

Aの抵抗(50 Ω)とBの抵抗(25 Ω)が直列でつながり、そこに210 Vがかかるので、分圧の考え方で

VA=210×5050+25=210×5075=140 VV_A = 210 \times \frac{50}{50+25} = 210\times\frac{50}{75} = 140 \text{ V}

答え:ハ 140

中性線が切れると「抵抗が大きい方(軽い負荷)に高い電圧がかかる」のが単相3線式の断線事故の基本パターンです。この問題ではAとBが直列関係になり、抵抗が大きいAの方に140 V、小さいBの方に70 V(210140210-140)がかかります。断線問題は数値だけを覚えるのではなく、まず断線点の位置から「どの抵抗とどの抵抗が実際に直列でつながるか」を回路図から正確に読み取ることが最優先です。

問8

配電理論及び配線設計

図のように,変圧比が6 300/210 V の単相変圧器の二次側に抵抗負荷が接続され,その負荷電流は300 Aであった。このとき,変圧器の一次側に設置された変流器の二次側に流れる電流I[A]は。ただし,変流器の変流比は20/5 Aとし,負荷抵抗以外のインピーダンスは無視する。

問8の図
  • .2.5
  • .2.8
  • .3.0
  • .3.2

正解:

解説

二次側電流を一次側電流に変換する

変圧器の二次側(210 V側)に300 Aの負荷電流が流れています。CTは変圧器の一次側(6300 V側)に設置されているので、まず変圧器の一次側電流を求めます。

変圧器の一次側電流

変圧比 6300/210 V なので、電流は電圧と逆比例します。

I1=300×2106300=300×130=10 AI_1 = 300 \times \frac{210}{6300} = 300\times\frac{1}{30} = 10 \text{ A}

CTの二次側電流

CTの変流比は20/5 Aなので、一次側10 Aに対する二次側電流は

I=10×520=2.5 AI = 10 \times \frac{5}{20} = 2.5 \text{ A}

答え:イ 2.5

「変圧器の一次側電流を求める」→「その電流をCTの変流比で二次側に変換する」という2段階の計算です。変圧器の電圧比とCTの変流比を混同しないよう、単位(V比とA比)を意識して式を立てるのがポイントです。

問9

配電理論及び配線設計

図のように,三相3 線式高圧配電線路の末端に,負荷容量100 kV・A(遅れ力率0.8)の負荷Aと,負荷容量50 kV・A(遅れ力率0.6)の負荷Bに受電している需要家がある。需要家全体の合成力率(受電端における力率)を1にするために必要な力率改善用コンデンサ設備の容量[kvar]は。

問9の図
  • .40
  • .60
  • .100
  • .110

正解:

解説

各負荷の有効電力・無効電力を求める

負荷A:100 kV・A、力率0.8(遅れ)なので

PA=100×0.8=80 kW,QA=100×10.82=100×0.6=60 kvarP_A = 100\times0.8 = 80 \text{ kW}, \qquad Q_A = 100\times\sqrt{1-0.8^2} = 100\times0.6 = 60 \text{ kvar}

負荷B:50 kV・A、力率0.6(遅れ)なので

PB=50×0.6=30 kW,QB=50×10.62=50×0.8=40 kvarP_B = 50\times0.6 = 30 \text{ kW}, \qquad Q_B = 50\times\sqrt{1-0.6^2} = 50\times0.8 = 40 \text{ kvar}

無効電力の合計

Qtotal=QA+QB=60+40=100 kvarQ_{total} = Q_A + Q_B = 60+40 = 100 \text{ kvar}

力率を1にするために必要なコンデンサ容量

合成力率を1にする(無効電力をゼロにする)には、進相コンデンサでちょうど100 kvar分の遅れ無効電力を打ち消せばよいので、必要な容量は100 kvarです。

答え:ハ 100

「力率1」=「無効電力ゼロ」と読み替えられるかがこの問題のポイントです。有効電力(P)は力率補正コンデンサに関係しないので、PA+PBP_A+P_B を計算する必要はありません。各負荷の無効電力をsinθ\sin\theta1cos2θ\sqrt{1-\cos^2\theta})を使って求め、単純に足し合わせるだけで解けます。

問10

電気応用

巻上荷重W[kN]の物体を毎秒v[m]の速度で巻き上げているとき,この巻上用電動機の出力[kW]を示す式は。ただし,巻上機の効率はη[%]であるとする。

  • .100Wv/η
  • .100Wv²/η
  • .100ηWv
  • .100ηW²v²

正解:

解説

仕事率(動力)の基本式

巻上荷重 WW [kN]の物体を毎秒 vv [m]の速度で巻き上げるとき、1秒あたりの仕事(動力)は

P=W×v [kW]P = W \times v \text{ [kW]}

W はkN単位なので、W×vW\times v はそのままkW(キロワット)になります。

効率を考慮する

巻上機には摩擦などによる損失があるため、効率 η\eta(%)を考えると、電動機が実際に出さなければならない出力は、理論値をηで割って(効率が悪いほど余計に出力が必要)大きくする必要があります。ηは%表示なので、100を掛けて単位を合わせます。

Pout=100Wvη [kW]P_{out} = \frac{100\,W v}{\eta} \text{ [kW]}

答え:イ 100Wv/η

「効率で割ると小さくなってしまいそうで違和感がある」という人もいますが、効率が100%未満なら実際に必要な入力(電動機の出力)は理論値より大きくなるはずなので、分母に η\eta(100分率の数値ではなく%の数値のまま)を置いて、100倍する式が正しい形です。ロやハのように vvη\eta を2乗する式、または分母分子を取り違えた式に引っかからないよう、次元と大小関係で検算するとよいでしょう。

問11

電気応用

同容量の単相変圧器2 台をV 結線し,三相負荷に電力を供給する場合の変圧器1 台当たりの最大の利用率は。

  • .1/2
  • .√2/2
  • .√3/2
  • .2/√3

正解:

解説

V結線の利用率は暗記事項

単相変圧器2台をV結線して三相電力を供給する場合、変圧器1台あたりの最大利用率は

320.866\frac{\sqrt{3}}{2} \approx 0.866

と定められています(V結線の三相出力は単相変圧器2台分の定格容量の合計に対して 3/2\sqrt{3}/2 倍にしかならない、という理論値です)。

答え:ハ √3/2

V結線の利用率 3/2\sqrt{3}/2 と、出力比(バンク容量に対する三相出力の比)1/31/\sqrt{3} は混同しやすいので要注意です。この問題はどちらを聞かれているか(「利用率」)を問題文で必ず確認しましょう。

問12

電気応用

照度に関する記述として,正しいものは。

  • .被照面に当たる光束を一定としたとき,被照面が黒色の場合の照度は,白色の場合の照度より小さい。
  • .屋内照明では,光源から出る光束が2倍になると,照度は4倍になる。
  • .1 m²の被照面に1 lmの光束が当たっているときの照度が1 lxである。
  • .光源から出る光度を一定としたとき,光源から被照面までの距離が2倍になると,照度は1/2倍になる。

正解:

解説

照度の定義を選択肢と照らし合わせる

  • イ:光束が一定でも、被照面の色(反射率)によって「照度」自体は変わりません。照度は入射する光束だけで決まり、反射のしやすさ(明るく見えるかどうか=輝度)とは別の量です。よってイは誤りです。
  • ロ:屋内照明で光束が2倍になれば、照度も単純に2倍になります(4倍にはなりません)。よってロは誤りです。
  • ハ:1m21\,\mathrm{m^2}の面に1lm1\,\mathrm{lm}の光束が当たっているときの照度が1lx1\,\mathrm{lx}、というのは照度の定義そのものです。これが正しい記述です。
  • ニ:点光源からの照度は距離の2乗に反比例するので、距離が2倍になると照度は 1/41/4 倍になります(1/21/2 倍ではありません)。よってニは誤りです。

答え:ハ

照度の単位lx(ルクス)の定義 E=FSE=\dfrac{F}{S}FF:光束[lm]、SS:面積[m²])を知っていれば、ハがそのまま定義の言い換えだとわかります。距離の逆2乗則(ニ)と光束の比例則(ロ)を混同しないよう、それぞれ別の法則として押さえておきましょう。

問13

電気機器・蓄電池・配線器具並びに電気工事用の材料及び工具並びに受電設備

りん酸形燃料電池の発電原理図として,正しいものは。

問13の図
  • .(図参照)
  • .(図参照)
  • .(図参照)
  • .(図参照)

正解:

解説

燃料電池の電極とガスの流れ

りん酸形燃料電池では、負極(水素極)側に燃料の水素(H₂)を供給し、正極(酸素極)側に空気中の酸素(O₂)を供給します。負極で水素が電子を放出してイオンになり、電解液(りん酸水溶液)を通って正極に達し、正極で酸素と反応して水(H₂O)が生成されます。

つまり正しい構成は、負極側に「H₂ が入り、未反応ガスが出る」、正極側に「O₂ が入り、生成物のH₂Oが出る」という向きです。

図の見分け方

  • イ:負極側にO₂が入り、正極側からH₂Oが出る向きになっており、電極とガスの組合せが逆になっています。
  • ロ:負極側にH₂が入り未反応ガスが出て、正極側にO₂が入りH₂Oが出る構成で、これが正しい向きです。
  • ハ:負極側にO₂が入り、正極側からH₂が出る構成になっており誤りです。
  • ニ:負極側にH₂が入りますが、正極側でO₂が出てH₂Oが入る向きになっており、生成物の出入りが逆です。

答え:ロ

「負極=水素(H₂)が入る側」「正極=酸素(O₂)が入り、水(H₂O)が生成されて出る側」という対応を丸ごと覚えておくのが最も確実です。矢印の向き(入るのか出るのか)まで含めて図を照合しましょう。

問14

電気機器・蓄電池・配線器具並びに電気工事用の材料及び工具並びに受電設備

写真に示す品物が一般的に使用される場所は。

問14の図
  • .低温室露出場所
  • .防爆室露出場所
  • .フリーアクセスフロア内隠ぺい場所
  • .天井内隠ぺい場所

正解:

解説

写真の品物の用途

写真の品物は、OAフロア(フリーアクセスフロア)の床下配線でよく使われるコンセント・ジョイントボックス類の外観です。フリーアクセスフロアは、床を二重にしてその下の空間にケーブル類を這わせる構造で、事務所やサーバー室などでよく使われます。

選択肢の検討

低温室(イ)や防爆室(ロ)は特殊な環境向けの規格品が必要になりますが、写真の品物はそうした特殊対応の外観ではありません。天井内隠ぺい場所(ニ)はケーブルや器具を天井裏に隠す場所ですが、写真の形状はフロア内で使う床用の器具の特徴(フラットで踏まれることを想定した堅牢な外装)を持っています。

答え:ハ フリーアクセスフロア内隠ぺい場所

写真問題は文字の記述だけでは判断できないため、実物の形状(フロア用は薄型・堅牢な箱型が多い)を意識しておくと本番でも判別しやすくなります。

問15

電気機器・蓄電池・配線器具並びに電気工事用の材料及び工具並びに受電設備

低圧電路で地絡が生じたときに,自動的に電路を遮断するものは。

問15の図
  • .(写真参照)
  • .(写真参照)
  • .(写真参照)
  • .(写真参照)

正解:

解説

地絡保護に対応した機器を選ぶ

低圧電路で地絡(漏電)が生じたときに自動的に電路を遮断するのは、漏電遮断器(ELCB)です。写真イの機器は前面に「テストボタン」と感度電流(例:30 mA)・動作時間の表示がある形状で、これは漏電遮断器の特徴です。

他の選択肢との違い

  • ロ:配線用遮断器(MCB)は過電流・短絡は検出しますが、地絡電流には反応しません。
  • ハ:電磁接触器などの開閉器は、手動または制御信号で入切する機器で、地絡を検出する機能はありません。
  • ニ:写真の形状から電磁接触器等と考えられ、地絡保護機能はありません。

答え:イ

漏電遮断器の外観の特徴(テストボタン、感度電流・動作時間の表示)を覚えておくと、写真問題で配線用遮断器と見分けやすくなります。

問16

発電施設・送電施設及び変電施設の基礎的な構造及び特性

コージェネレーションシステムに関する記述として,最も適切なものは。

  • .受電した電気と常時連系した発電システム
  • .電気と熱を併せ供給する発電システム
  • .深夜電力を利用した発電システム
  • .電気集じん装置を利用した発電システム

正解:

解説

電気と熱を同時に供給する仕組み

コージェネレーションシステム(熱電併給システム)は、発電の際に生じる排熱を給湯や暖房などに利用することで、エネルギーを無駄なく使うシステムです。発電機を動かすエンジンやタービンの排熱を有効利用する点が最大の特徴です。

他の選択肢との違い

  • イ:「受電した電気と常時連系した発電システム」は、コージェネレーションの定義とは無関係です。
  • ハ:「深夜電力を利用した発電システム」は蓄熱式暖房機などの話であり、コージェネレーションとは異なります。
  • ニ:「電気集じん装置を利用した発電システム」というものは存在せず、集じん装置は排ガス処理設備です。

答え:ロ 電気と熱を併せ供給する発電システム

「コージェネ=電気+熱の併給」という定義をそのまま覚えておけば即答できる問題です。

問17

発電施設・送電施設及び変電施設の基礎的な構造及び特性

風力発電に関する記述として,誤っているものは。

  • .風力発電装置は,風速等の自然条件の変化により発電出力の変動が大きい。
  • .一般に使用されているプロペラ形風車は,垂直軸形風車である。
  • .風力発電装置は,風の運動エネルギーを電気エネルギーに変換する装置である。
  • .プロペラ形風車は,一般に風速によって翼の角度を変えるなど風の強弱に合わせて出力を調整することができる。

正解:

解説

プロペラ形風車は水平軸形

一般的に使われているプロペラ形風車は、回転軸が地面に対して水平(風向きと同じ向き)になっている「水平軸形風車」です。選択肢ロの「垂直軸形風車である」という記述は誤りです。

他の選択肢の確認

  • イ:風力発電は風速などの自然条件に左右されるため、出力変動が大きいのは事実で正しい記述です。
  • ハ:風力発電が風の運動エネルギーを電気エネルギーに変換する装置であるのはその通りで、正しい記述です。
  • ニ:プロペラ形風車は、ピッチ制御(翼の角度を変える仕組み)によって風の強弱に合わせた出力調整ができるものが一般的で、正しい記述です。

答え:ロ(誤っているもの)

「プロペラ形=水平軸形」「垂直軸形の代表はダリウス形やサボニウス形」という対応を覚えておくと、この手の問題に対応しやすくなります。

問18

発電施設・送電施設及び変電施設の基礎的な構造及び特性

単導体方式と比較して,多導体方式を採用した架空送電線路の特徴として,誤っているものは。

  • .電流容量が大きく,送電容量が増加する。
  • .電線表面の電位の傾きが下がり,コロナ放電が発生しやすい。
  • .電線のインダクタンスが減少する。
  • .電線の静電容量が増加する。

正解:

解説

多導体化はコロナ放電を抑制する

1相を複数の電線(多導体)で構成すると、電線表面の等価的な半径が大きくなったのと同じ効果があり、電線表面の電位の傾き(電界の集中)が下がります。これによりコロナ放電は発生しにくくなります。選択肢ロの「コロナ放電が発生しやすい」は誤りです。

他の選択肢の確認

  • イ:多導体は電流容量が大きくなり、送電容量が増加するので正しい記述です。
  • ハ:多導体化によりインダクタンスは減少するので正しい記述です。
  • ニ:多導体化により静電容量は増加するので正しい記述です。

答え:ロ(誤っているもの)

多導体方式は「インダクタンス減少・静電容量増加・コロナ放電抑制・送電容量増加」とセットで覚えておくと、この種の問題に強くなります。

問19

発電施設・送電施設及び変電施設の基礎的な構造及び特性

高調波に関する記述として,誤っているものは。

  • .電力系統の電圧,電流に含まれる高調波は,第5 次,第7 次などの比較的周波数の低い成分が大半である。
  • .インバータは高調波の発生源にならない。
  • .高圧進相コンデンサには高調波対策として,直列リアクトルを設置することが望ましい。
  • .高調波は,電動機に過熱などの影響を与えることがある。

正解:

解説

インバータは高調波の発生源になる

インバータは、直流を交流に変換する際にスイッチング動作を行うため、高調波電流を発生させる代表的な機器です。選択肢ロの「インバータは高調波の発生源にならない」は誤りです。

他の選択肢の確認

  • イ:電力系統に含まれる高調波は、基本波の整数倍のうち第5次・第7次など比較的低次の成分が大半を占めるため、正しい記述です。
  • ハ:高圧進相コンデンサに高調波対策として直列リアクトルを設けるのは一般的な対策で、正しい記述です。
  • ニ:高調波は電動機の鉄損・銅損の増加などにより過熱の原因となることがあるため、正しい記述です。

答え:ロ(誤っているもの)

「インバータ・整流器などの半導体スイッチング機器=高調波の発生源」という知識は頻出なので必ず押さえておきましょう。

問20

電気工事の施工方法

高圧受電設備における遮断器と断路器の記述に関して,誤っているものは。

  • .断路器が閉の状態で,遮断器を開にする操作を行った。
  • .断路器が閉の状態で,遮断器を閉にする操作を行った。
  • .遮断器が閉の状態で,負荷電流が流れているとき,断路器を開にする操作を行った。
  • .断路器を,開路状態において自然に閉路するおそれがないように施設した。

正解:

解説

断路器は「無負荷(無電流)状態」でのみ開閉する

断路器(DS)は消弧能力(アークを切る能力)を持たないため、負荷電流が流れている状態で開路すると、アークが発生し重大事故につながります。断路器の開閉操作は、必ず遮断器(VCBなど)を開いて無電流状態にしてから行うのが鉄則です。

選択肢の確認

  • イ:断路器が閉の状態で遮断器を開にする操作は、問題ありません(遮断器は消弧能力があるため開閉可能)。
  • ロ:断路器が閉の状態で遮断器を閉にする操作も問題ありません。
  • ハ:遮断器が閉で負荷電流が流れている状態のまま断路器を開にする操作は、断路器に消弧能力がないため危険で、誤った操作です。
  • ニ:断路器が自然に閉路しないよう施設するのは保安上当然の措置で、正しい記述です。

答え:ハ(誤っているもの)

「断路器の操作は必ず無負荷状態で」「遮断器を先に開いてから断路器を操作する」という順序を鉄則として覚えておきましょう。

問21

一般用電気工作物等及び自家用電気工作物の保安に関する法令

次の文章は,「電気設備の技術基準」で定義されている調相設備についての記述である。「調相設備とは,[  ]を調整する電気機械器具をいう。」上記の空欄にあてはまる語句として,正しいものは。

  • .受電電力
  • .最大電力
  • .無効電力
  • .皮相電力

正解:

解説

電気設備の技術基準における定義

「電気設備の技術基準」では、調相設備を「無効電力を調整する電気機械器具」と定義しています。進相コンデンサや分路リアクトル、同期調相機などが調相設備にあたります。

答え:ハ 無効電力

「調相」という言葉自体が「位相(力率)を調整する」という意味を持っており、力率を調整するということは無効電力を調整することと同じ意味になります。用語の意味から考えても答えを導きやすい問題です。

問22

電気機器・蓄電池・配線器具並びに電気工事用の材料及び工具並びに受電設備

写真に示す機器の名称は。

問22の図
  • .電力需給用計器用変成器
  • .高圧交流負荷開閉器
  • .三相変圧器
  • .直列リアクトル

正解:

解説

写真の機器の特徴

写真は、高圧引込設備に設置される箱形の機器で、電力量計と組み合わせて使用される電力需給用計器用変成器(VCT)の外観です。VCTは、計器用変流器(CT)と計器用変圧器(VT)を1つの箱に収めた機器で、電力会社との電力取引(需給計量)のために高圧を低い電圧・電流に変換します。

他の選択肢との違い

  • ロ:高圧交流負荷開閉器(PAS/LBS)は、開閉操作用のハンドルや相分かれした開閉接点が外から見える構造が特徴で、写真とは形状が異なります。
  • ハ:三相変圧器は鉄心とコイルを収めた円筒形または箱形の外観で、通常もっと大きく、碍子の配置も異なります。
  • ニ:直列リアクトルはコンデンサ設備に付随する小型の機器で、写真のような計器用の箱形とは異なります。

答え:イ 電力需給用計器用変成器

VCTは需要家と電力会社の間の「電力量を正確に計るための機器」という役割を覚えておくと、外観写真とセットで判別しやすくなります。

問23

電気機器・蓄電池・配線器具並びに電気工事用の材料及び工具並びに受電設備

写真に示す機器の文字記号(略号)は。

問23の図
  • .DS
  • .PAS
  • .LBS
  • .VCB

正解:

解説

写真の機器と文字記号

写真は、引き出し形(台車形)の真空遮断器(VCB:Vacuum Circuit Breaker)の外観です。前面の操作ハンドルや、遮断部を収めた箱形の構造が特徴です。

各文字記号の意味

  • イ:DS(Disconnecting Switch)=断路器
  • ロ:PAS(Pole Air Switch)=柱上気中負荷開閉器
  • ハ:LBS(Load Breaking Switch)=高圧交流負荷開閉器
  • ニ:VCB(Vacuum Circuit Breaker)=真空遮断器

答え:ニ VCB

高圧受電設備で使われる略号(DS・LBS・PAS・VCB・CT・VT・ZCT・SCなど)は写真問題・単線結線図問題の両方で頻出するので、略号と役割・外観をセットで覚えておくと得点源になります。

問24

電気工事の施工方法

600 V ビニル絶縁電線の許容電流(連続使用時)に関する記述として,適切なものは。

  • .電流による発熱により,電線の絶縁物が著しい劣化をきたさないようにするための限界の電流値。
  • .電流による発熱により,絶縁物の温度が80 ℃となる時の電流値。
  • .電流による発熱により,電線が溶断する時の電流値。
  • .電圧降下を許容範囲に収めるための最大の電流値。

正解:

解説

許容電流は絶縁物の劣化を防ぐための限界値

600 Vビニル絶縁電線の許容電流(連続使用時)は、電流による発熱で電線の絶縁物(ビニル)が著しく劣化しないようにするための限界の電流値として定められています。

他の選択肢の確認

  • ロ:絶縁物の温度が80℃になる時の電流値、という具体的な温度基準の話ではなく、あくまで「著しい劣化をきたさない限界」という考え方が基準です。
  • ハ:電線が溶断する電流値は許容電流よりもずっと大きく、許容電流の定義とは異なります。
  • ニ:電圧降下を抑えるための電流値は別の設計基準(電圧降下の計算)であり、許容電流の定義とは異なります。

答え:イ

許容電流は「電線を守るための発熱の限界」という考え方であり、電圧降下や溶断とは別の概念だと整理しておきましょう。

問25

電気工事の施工方法

写真はシーリングフィッチングの外観で,図は防爆工事のシーリングフィッチングの施設例である。①の部分に使用する材料の名称は。

問25の図
  • .シリコンコーキング
  • .耐火パテ
  • .シーリングコンパウンド
  • .ボンドコーキング

正解:

解説

シーリングフィッチングの構造

防爆工事で使用するシーリングフィッチングは、電線管内を伝わって可燃性ガスなどが広がらないよう、管の途中に充填材を詰めて封止する器具です。図の①の部分(シーリングダムの上、注入口から流し込む部分)には、シーリングコンパウンドと呼ばれる専用の充填材を使用します。

他の選択肢との違い

  • イ:シリコンコーキングは一般的な防水・気密用のコーキング材で、防爆用のシーリングフィッチングの充填材としては規定されていません。
  • ロ:耐火パテは主に貫通部の耐火措置に使う材料で、防爆用シーリングの充填材とは異なります。
  • ニ:ボンドコーキングも一般建築用の充填材で、防爆用には使用しません。

答え:ハ シーリングコンパウンド

防爆工事特有の専門部材の名称なので、写真と図をセットで「シーリングフィッチング=シーリングコンパウンドを充填」という組合せで覚えておきましょう。

問26

電気工事の施工方法

次に示す工具と材料の組合せで,誤っているものは。

問26の図
  • .(写真参照)
  • .(写真参照)
  • .(写真参照)
  • .(写真参照)

正解:

解説

工具と対応する材料を照合する

  • イ:張線器(ワイヤーを引っ張って緊線する工具)と、それに対応するバインド線などの材料の組合せで、正しい組合せです。
  • ロ:油圧式圧縮工具と、圧縮端子・スリーブなどの組合せで、正しい組合せです。
  • ハ:写真の工具(圧着工具・ケーブルカッタ系)と、写真の材料(ノックアウトパンチや芯出し用の部材)の組合せに違和感があり、実際の用途と一致していません。
  • ニ:黄色い柄の圧着工具(リングスリーブ用)と、リングスリーブ(材料)の組合せは、電気工事の圧着接続で定番の正しい組合せです。

答え:ロ(誤っているもの)

写真問題は工具の形状(グリップの形、先端の刃・型の形状)から用途を判断する必要があります。「この工具は何と組み合わせて使うものか」を普段の実務や教材写真で確認しておくことが対策になります。

問27

電気工事の施工方法

低圧又は高圧架空電線の高さの記述として,不適切なものは。

  • .高圧架空電線が道路(車両の往来がまれであるもの及び歩行の用にのみ供される部分を除く。)を横断する場合は,路面上5 m以上とする。
  • .低圧架空電線を横断歩道橋の上に施設する場合は,横断歩道橋の路面上3 m以上とする。
  • .高圧架空電線を横断歩道橋の上に施設する場合は,横断歩道橋の路面上3.5 m以上とする。
  • .屋外照明用であって,ケーブルを使用し対地電圧150 V以下の低圧架空電線を交通に支障のないよう施設する場合は,地表上4 m以上とする。

正解:

解説

高圧架空電線が道路を横断する場合の高さ

高圧架空電線が道路を横断する場合、路面上の高さは6 m以上と定められています。選択肢イの「路面上5 m以上」は低圧架空電線の道路横断の基準であり、高圧の基準としては誤りです(高圧は原則6 m以上)。

他の選択肢の確認

  • ロ:低圧架空電線を横断歩道橋の上に施設する場合、横断歩道橋の路面上3 m以上とする規定は正しいものです。
  • ハ:高圧架空電線を横断歩道橋の上に施設する場合、路面上3.5 m以上とする規定は正しいものです。
  • ニ:屋外照明用で対地電圧150 V以下のケーブルを交通に支障のないよう施設する場合、地表上4 m以上とする規定は正しいものです。

答え:イ(不適切なもの)

道路横断時の高さ基準は、低圧・高圧・横断歩道橋上か否かで数値が変わるため、「低圧道路横断は路面上6 m(歩行者用のみの部分などは条件により緩和)、高圧道路横断は路面上6 m」を軸に、横断歩道橋上での緩和値(低圧3 m・高圧3.5 m)とセットで整理しておくと混同しにくくなります。

問28

電気工事の施工方法

合成樹脂管工事に使用できない絶縁電線の種類は。

  • .600V ビニル絶縁電線
  • .600V 二種ビニル絶縁電線
  • .600V 耐燃性ポリエチレン絶縁電線
  • .屋外用ビニル絶縁電線

正解:

解説

屋外用ビニル絶縁電線(OW線)は屋内配線には使えない

屋外用ビニル絶縁電線(OW線)は、その名の通り屋外配線用に作られた電線で、絶縁被覆が薄く、合成樹脂管工事のような屋内配管工事には使用できません。

他の選択肢の確認

  • イ:600Vビニル絶縁電線(IV線)は合成樹脂管工事に使用できる代表的な電線です。
  • ロ:600V二種ビニル絶縁電線(HIV線)も合成樹脂管工事に使用できます。
  • ハ:600V耐燃性ポリエチレン絶縁電線(EM-IEなど)も屋内配管工事に使用できます。

答え:ニ 屋外用ビニル絶縁電線

「OW線は屋外専用で、管工事など屋内配線には使えない」という点は電気工事士試験の頻出知識です。電線の名称に「屋外用」と入っているかどうかで判断できます。

問29

電気工事の施工方法

可燃性ガスが存在する場所に低圧屋内電気設備を施設する施工方法として,不適切なものは。

  • .スイッチ,コンセントは,電気機械器具防爆構造規格に適合するものを使用した。
  • .可搬形機器の移動電線には,接続点のない3 種クロロプレンキャブタイヤケーブルを使用した。
  • .金属管工事により施工し,厚鋼電線管を使用した。
  • .金属管工事により施工し,電動機の端子箱との可とう性を必要とする接続部に金属製可とう電線管を使用した。

正解:

解説

可とう電線管は不適切

可燃性ガスが存在する場所(危険場所)では、金属管工事による場合、電動機の端子箱との可とう性が必要な接続部であっても、金属製可とう電線管(フレキシブルコンジット)は使用できません。継ぎ目やたわみ部分からガスが浸入・引火するおそれがあるため、可とう性が必要な部分にはより厳格な防爆構造の措置(耐圧防爆形フレキシブルフィッチングなど)を用いる必要があります。

他の選択肢の確認

  • イ:スイッチ・コンセントに電気機械器具防爆構造規格に適合するものを使う施工は適切です。
  • ロ:可搬形機器の移動電線に、接続点のない3種クロロプレンキャブタイヤケーブルを使用するのは適切な施工です。
  • ハ:金属管工事で厚鋼電線管を使用するのは、可燃性ガス場所での標準的で適切な施工です。

答え:ニ(不適切なもの)

「可燃性ガス場所では、可とう性が必要な部分でも一般的な金属製可とう電線管は使えない」という点は、防爆工事の基本ルールとして覚えておく必要があります。

【平面図】(問30〜問34共通)

【平面図】(問30〜問34共通)

問30

電気工事の施工方法

図のような自家用電気工作物構内の受電設備を表した図がある。①に示す高圧引込ケーブルに関する施工方法等で,不適切なものは。

  • .ケーブルには,トリプレックス形6 600V 架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブルを使用して施工した。
  • .施設場所が重汚損を受けるおそれのある塩害地区なので,屋外部分の終端処理はゴムとう管形屋外終端処理とした。
  • .電線の太さは,受電する電流,短時間耐電流などを考慮し,一般送配電事業者と協議して選定した。
  • .ケーブルの引込口は,水の浸入を防止するためケーブルの太さ,種類に適合した防水処理を施した。

正解:

解説

図の①(架空引込線からの高圧引込ケーブル)に関する記述

見取図の①は、架空引込線(3φ3W 6600V)からGR付PASを経て屋内に引き込む高圧ケーブルの部分です。

選択肢の確認

  • イ:高圧引込ケーブルにトリプレックス形6600V架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル(CVTケーブル)を使用するのは一般的で適切な施工です。
  • ロ:塩害地区で終端処理をゴムとう管形屋外終端処理とするのは、耐塩害性を考慮した施工として一般的で、屋外終端処理として不適切ではありません。しかし重汚損を受けるおそれのある塩害地区では、より耐汚損性の高いブッシング形(がいし形の露出型)ではなく、密閉性の高い処理を選ぶべきという観点から、実務上ゴムとう管形が塩害対策として適切かどうかが問われる論点です。本問の公式解答は、この記述が不適切とされています。
  • ハ:電線の太さを、受電電流や短時間耐電流を考慮して一般送配電事業者と協議して選定するのは適切な施工です。
  • ニ:ケーブルの引込口に、太さ・種類に適合した防水処理を施すのは適切な施工です。

答え:ロ(不適切なもの)

塩害地区など重汚損を受けるおそれのある場所では、屋外終端処理には露出形(がい管形)ではなく、より耐汚損性能に優れたケーブルヘッド(防塵・防滴性能の高い終端処理方式)を選定するのが適切とされています。ゴムとう管形屋外終端処理は一般的な屋外用途ではよく使われますが、重汚損地区でそのまま採用するのは不十分という点が本問のポイントです。

問31

電気工事の施工方法

②に示す避雷器の設置に関する記述として,不適切なものは。

  • .受電電力500 kW未満の需要場所では避雷器の設置義務はないが,雷害の多い地区であり,電路が架空電線路に接続されているので,引込口の近くに避雷器を設置した。
  • .保安上必要なため,避雷器には電路から切り離せるように断路器を施設した。
  • .避雷器の接地はA種接地工事とし,サージインピーダンスをできるだけ低くするため,接地線を太く短くした。
  • .避雷器には電路を保護するため,その電源側に限流ヒューズを施設した。

正解:

解説

図の②(避雷器LA)に関する記述

避雷器には電路を保護する目的で、その電源側に限流ヒューズを施設する、という選択肢ニの記述が不適切です。避雷器は雷サージが侵入した際に瞬時に大電流を大地に逃がす役割を持つ機器であり、その動作を妨げないよう、電源側に直列にヒューズなどの制限要素を入れることは通常行いません(避雷器の動作を阻害するおそれがあるため)。

他の選択肢の確認

  • イ:受電電力500 kW未満の需要場所は避雷器の設置義務はありませんが、雷害の多い地区で架空電線路に接続されている場合、引込口付近に避雷器を設置するのは推奨される適切な対応です。
  • ロ:避雷器の点検や交換の際に電路から切り離せるよう、断路器を施設するのは適切な措置です。
  • ハ:避雷器の接地をA種接地工事とし、サージインピーダンスを下げるために接地線を太く短くするのは、雷サージを速やかに大地に逃がすための適切な措置です。

答え:ニ(不適切なもの)

避雷器は「雷サージが来たら瞬時に動作して電路を守る」ことが役目なので、その動作を制限しかねないヒューズなどを電源側に直列に入れることは避けるべき、という考え方を押さえておきましょう。

問32

自家用電気工作物の検査方法

③に示す機器(CT)に関する記述として,不適切なものは。

  • .CTには定格負担(単位[V・A])が定められており,計器類の皮相電力[V・A],二次側電路の損失などの皮相電力[V・A]の総和以上のものを選定した。
  • .CTの二次側電路に,電路の保護のため定格電流5 Aのヒューズを設けた。
  • .CTの二次側に,過電流継電器と電流計を接続した。
  • .CTの二次側電路に,D種接地工事を施した。

正解:

解説

CTの二次側は開放厳禁・ヒューズも設けない

変流器(CT)の二次側電路には、ヒューズなどの保護装置を設けません。CTの二次側を開放すると、一次側の電流がそのまま励磁電流となって二次側に異常高電圧が発生し、絶縁破壊や感電の危険が生じます。もしヒューズを設けてそれが溶断すると、意図せず二次側が開放された状態になってしまうため、CTの二次側にヒューズを設けることは不適切です。選択肢ロの「CTの二次側電路に、定格電流5Aのヒューズを設けた」という記述が誤りです。

他の選択肢の確認

  • イ:CTの定格負担(V・A)を、計器類や二次側電路の損失の皮相電力の総和以上のもので選定するのは適切な選定方法です。
  • ハ:CTの二次側に過電流継電器と電流計を接続するのは、標準的で適切な使い方です。
  • ニ:CTの二次側電路にD種接地工事を施すのは、感電防止のための適切な措置です。

答え:ロ(不適切なもの)

「CTの二次側は絶対に開放しない・ヒューズも設けない」「VTの二次側にはヒューズを設けてもよい(開放しても危険にはならない)」という、CTとVTの二次側の取扱いの違いは頻出知識なので、セットで覚えておきましょう。

問33

電気工事の施工方法

④に示す高圧ケーブル内で地絡が発生した場合,確実に地絡事故を検出できるケーブルシールドの接地方法として,正しいものは。

問33の図
  • .(図参照)
  • .(図参照)
  • .(図参照)
  • .(図参照)

正解:

解説

ZCT(零相変流器)で地絡電流を確実に検出する条件

高圧ケーブルの地絡事故を確実に検出するには、ケーブルの心線だけでなく、ケーブルシールド(遮へい銅テープ)の接地線も含めて、ZCTの検出対象(ZCTを貫通する電線群)に正しく組み込む必要があります。

ポイントは、シールドの接地線を「ZCTの外側を素通りさせて接地」するのではなく、「ZCTを貫通させてから戻して接地する」ことです。ケーブルシールドの接地線をZCTの外側でそのまま大地に落としてしまうと、地絡電流の一部がZCTを通らずに大地へ逃げてしまい、ZCTが地絡電流を正しく検出できなくなります。シールド接地線を一度ZCTの中に通してから折り返して接地することで、地絡電流がすべてZCTを通過するようになり、確実に検出できます。

図の見分け方

  • イ:電源側の線がZCTを貫通し、ケーブルシールドの接地線も一度ZCTの中を通ってから折り返して接地されている構成です。地絡電流がすべてZCTを通るため、確実に検出できます。
  • ロ:シールドの接地線がZCTを貫通せず、外側を通って直接接地されている構成です。地絡電流の一部がZCTを迂回してしまい、確実な検出ができません。
  • ハ:シールドの接地線がZCTよりも負荷側で外に出て接地されている構成で、ZCTを貫通していないため、正しい検出ができません。
  • ニ:シールドの接地線がZCTよりも電源側手前で接地されている構成で、こちらもZCTを貫通していないため、正しい検出ができません。

答え:イ

「地絡電流を漏らさずZCTに通す」ことが確実な検出の条件だと理解しておけば、シールド接地線がZCTの内側を経由しているかどうかで正誤を判断できます。単に「シールドを接地しているかどうか」ではなく、「その接地線がZCTを貫通しているかどうか」まで図から読み取ることが重要です。

問34

電気工事の施工方法

⑤に示す高圧進相コンデンサ設備は,自動力率調整装置によって自動的に力率調整を行うものである。この設備に関する記述として,不適切なものは。

  • .負荷の力率変動に対してできるだけ最適な調整を行うよう,コンデンサは異容量の2 群構成とした。
  • .開閉装置は,開閉能力に優れ自動で開閉できる,高圧交流真空電磁接触器を使用した。
  • .進相コンデンサの一次側には,限流ヒューズを設けた。
  • .進相コンデンサに,コンデンサリアクタンスの5 %の直列リアクトルを設けた。

正解:

解説

開閉装置には高圧交流真空電磁接触器が使えないケースがある

自動力率調整装置で自動的にコンデンサを開閉する設備の開閉装置には、頻繁な開閉に耐える機器を使う必要がありますが、選択肢ロの「高圧交流真空電磁接触器」という記述自体は、実務でもコンデンサの自動開閉用によく使われる機器であり、一見適切に見えます。しかし本問の公式解答では、この設備説明の中でニの記述が不適切とされています。

直列リアクトルの標準的な容量

進相コンデンサに設ける直列リアクトルは、コンデンサリアクタンスの6%(または理論上望ましいとされる13%程度)を基準とすることが一般的で、選択肢ニの「コンデンサリアクタンスの5%の直列リアクトル」は、高調波抑制の効果を十分に得るための標準的な容量(6%程度が一般的)からみると不十分であり、不適切な記述とされています。

他の選択肢の確認

  • イ:負荷の力率変動に対して最適な調整を行うため、コンデンサを異容量の2群構成とするのは適切な設計です。
  • ロ:自動開閉に対応した高圧交流真空電磁接触器を使用するのは適切です。
  • ハ:進相コンデンサの一次側に限流ヒューズを設けるのは、コンデンサの内部短絡事故の波及を防ぐための適切な措置です。

答え:ニ(不適切なもの)

直列リアクトルの容量は「コンデンサリアクタンスの6%が標準(理論上は第5調波対策で13%以上が望ましいとされる場合もある)」という数値を覚えておくと、5%という数値の不十分さに気づきやすくなります。

問35

自家用電気工作物の検査方法

「電気設備の技術基準の解釈」では,C種接地工事について「接地抵抗値は,10 Ω(低圧電路において,地絡を生じた場合に0.5 秒以内に当該電路を自動的に遮断する装置を施設するときは,[  ]Ω以下であること。」と規定されている。上記の空欄にあてはまる数値として,正しいものは。

  • .50
  • .150
  • .300
  • .500

正解:

解説

高速遮断装置がある場合の緩和値

「電気設備の技術基準の解釈」では、C種接地工事の接地抵抗値は原則10 Ω以下ですが、低圧電路で地絡を生じた場合に0.5秒以内に自動的に電路を遮断する装置を施設するときは、500 Ω以下でよいと規定されています。

答え:ニ 500

C種接地工事(原則10 Ω、高速遮断装置ありで500 Ω)と、D種接地工事(原則100 Ω、高速遮断装置ありで500 Ω)は、緩和後の数値がどちらも500 Ωで共通している点も合わせて覚えておくと整理しやすくなります。

問36

自家用電気工作物の検査方法

最大使用電圧6 900 V の高圧受電設備の高圧電路を一括して,交流で絶縁耐力試験を行う場合の試験電圧と試験時間の組合せとして,適切なものは。

  • .試験電圧:8 625 V 試験時間:連続1 分間
  • .試験電圧:8 625 V 試験時間:連続10 分間
  • .試験電圧:10 350 V 試験時間:連続1 分間
  • .試験電圧:10 350 V 試験時間:連続10 分間

正解:

解説

最大使用電圧7000V以下の交流絶縁耐力試験

最大使用電圧が7000 V以下の電路に交流で絶縁耐力試験を行う場合、試験電圧は最大使用電圧の1.5倍、試験時間は連続10分間と定められています。

試験電圧の計算

Vtest=6900×1.5=10350 VV_{test} = 6900 \times 1.5 = 10350 \text{ V}

答え:ニ 試験電圧:10 350 V 試験時間:連続10分間

「7000 V以下は1.5倍・交流・連続10分間」という試験条件は絶縁耐力試験の基本パターンです。8625 Vという数値は最大使用電圧6900 Vに1.25倍(直流試験の場合の倍率など、別条件)をかけたものに近い数値で、選択肢のひっかけとして用意されています。倍率と試験時間をセットで正確に覚えておく必要があります。

問37

自家用電気工作物の検査方法

6 600 V CVT ケーブルの直流漏れ電流測定の結果として,ケーブルが正常であることを示す測定チャートは。

問37の図
  • .(図参照)
  • .(図参照)
  • .(図参照)
  • .(図参照)

正解:

解説

正常なケーブルは漏れ電流が時間とともに減少して安定する

CVTケーブルの直流漏れ電流測定では、電圧を印加した直後は誘電体の吸収電流(充電に伴う一時的な電流)が流れるため漏れ電流は大きく出ますが、ケーブルが正常であれば時間の経過とともに漏れ電流は減少し、ある値に落ち着いて安定します。

各グラフの見分け方

  • イ:漏れ電流が最初大きく、時間とともに単調に減少して低い値で安定するグラフです。これが正常なケーブルの典型的な測定チャートです。
  • ロ:一度減少した後にやや上昇して安定するグラフで、絶縁劣化の兆候が疑われるパターンです。
  • ハ:減少と増加を繰り返す不安定な波形で、絶縁物に欠陥がある可能性を示すパターンです。
  • ニ:時間とともに漏れ電流が増加し続けるグラフで、絶縁劣化が進行していることを示す異常なパターンです。

答え:イ

「正常なケーブル=時間とともに漏れ電流が下がって安定する」「増加し続ける、あるいは不安定に変動する=絶縁劣化の疑い」という基本パターンを押さえておけば、グラフの概形だけで判断できます。

問38

一般用電気工作物等及び自家用電気工作物の保安に関する法令

「電気工事士法」において,第一種電気工事士に関する記述として,誤っているものは。

  • .第一種電気工事士試験に合格したが所定の実務経験がなかったので,第一種電気工事士免状は,交付されなかった。
  • .自家用電気工作物で最大電力500 kW 未満の需要設備の電気工事の作業に従事するときに,第一種電気工事士免状を携帯した。
  • .第一種電気工事士免状の交付を受けた日から4 年目に,自家用電気工作物の保安に関する講習を受けた。
  • .第一種電気工事士の免状を持っているので,自家用電気工作物で最大電力500 kW 未満の需要設備の非常用予備発電装置工事の作業に従事した。

正解:

解説

非常用予備発電装置工事は特殊電気工事にあたる

第一種電気工事士は、自家用電気工作物(最大電力500 kW未満の需要設備)の一般的な電気工事の作業に従事できますが、非常用予備発電装置工事やネオン工事は「特殊電気工事」に分類され、これらの作業に従事するには第一種電気工事士免状に加えて、それぞれの特殊電気工事資格者認定証が別途必要です。選択肢ニの「第一種電気工事士の免状を持っているので、非常用予備発電装置工事の作業に従事した」という記述は、特殊電気工事資格者の認定を受けていない限り誤りです。

他の選択肢の確認

  • イ:第一種電気工事士試験に合格しても、所定の実務経験がなければ免状は交付されません。これは正しい記述です。
  • ロ:自家用電気工作物(最大電力500 kW未満)の電気工事の作業に従事するときに、第一種電気工事士免状を携帯するのは法律上の義務であり、正しい記述です。
  • ハ:第一種電気工事士免状の交付を受けた日から5年以内ごとに、自家用電気工作物の保安に関する講習を受ける必要があり、4年目に受講したという記述は問題なく正しい記述です。

答え:ニ(誤っているもの)

「特殊電気工事(非常用予備発電装置工事・ネオン工事)は第一種電気工事士免状だけでは足りず、特殊電気工事資格者認定証が別途必要」という点は電気工事士法の頻出知識です。

問39

一般用電気工作物等及び自家用電気工作物の保安に関する法令

「電気用品安全法」の適用を受ける特定電気用品は。

  • .交流60 Hz用の定格電圧100 V の電力量計
  • .交流50 Hz用の定格電圧100 V,定格消費電力56 Wの電気便座
  • .フロアダクト
  • .定格電圧200 V の進相コンデンサ

正解:

解説

電気便座は特定電気用品

「電気用品安全法」では、危険性や消費者への影響が大きい電気用品を「特定電気用品」として、より厳格な検査を義務づけています。定格消費電力が一定以下の電気便座(温水洗浄便座など)は、構造上の発熱・水回りでの使用という特性から特定電気用品に指定されています。選択肢ロの「交流50Hz用の定格電圧100V、定格消費電力56Wの電気便座」がこれに該当します。

他の選択肢の確認

  • イ:電力量計は特定電気用品ではなく「その他の電気用品」に分類されます。
  • ハ:フロアダクトは電気用品安全法上の電気用品自体に該当しない、または「その他の電気用品」に分類されるものです。
  • ニ:進相コンデンサは「その他の電気用品」に分類され、特定電気用品ではありません。

答え:ロ

特定電気用品は「電線・ヒューズ・配線器具・小形単相変圧器・電熱器具・電気便座など、危険性が高いもの」に指定される傾向があります。過去問で出てきた特定電気用品の具体例(電気便座、タイムスイッチ、電気温床線など)を実際に覚えておくと有利です。

問40

一般用電気工作物等及び自家用電気工作物の保安に関する法令

「電気工事業の業務の適正化に関する法律」において,電気工事業者が,一般用電気工事のみの業務を行う営業所に備え付けなくてもよい器具は。

  • .絶縁抵抗計
  • .接地抵抗計
  • .抵抗及び交流電圧を測定することができる回路計
  • .低圧検電器

正解:

解説

一般用電気工事のみの営業所に必要な器具

「電気工事業の業務の適正化に関する法律」では、電気工事業者は営業所ごとに絶縁抵抗計・接地抵抗計・回路計(抵抗及び交流電圧を測定できるもの)を備え付ける義務があります。低圧検電器は、一般用電気工事のみを行う営業所において備え付けが義務づけられている器具には含まれていません。

他の選択肢の確認

  • イ:絶縁抵抗計は必ず備え付けが必要な器具です。
  • ロ:接地抵抗計は必ず備え付けが必要な器具です。
  • ハ:抵抗及び交流電圧を測定できる回路計も必ず備え付けが必要な器具です。

答え:ニ 低圧検電器

備え付け義務がある3種類の測定器(絶縁抵抗計・接地抵抗計・回路計)をセットで覚えておき、検電器は含まれていないという点を区別しておきましょう。なお自家用電気工事も行う営業所では、上記に加えて高圧・特別高圧用の検電器や絶縁耐力試験装置なども必要になります。

【単線結線図】(問41〜問50共通)

【単線結線図】(問41〜問50共通)

問41

配線図

図は,高圧受電設備の単線結線図である。①で示す機器の役割は。

  • .需要家側高圧電路の地絡電流を検出し,事故電流による高圧交流負荷開閉器の遮断命令を一旦記憶する。その後,一般送配電事業者側からの送電が停止され,無充電を検知することで自動的に負荷開閉器を開路する。
  • .需要家側高圧電路の短絡電流を検出し,高圧交流負荷開閉器を瞬時に開路する。
  • .一般送配電事業者側の地絡電流を検出し,高圧交流負荷開閉器を瞬時に開路する。
  • .需要家側高圧電路の短絡電流を検出し,事故電流による高圧交流負荷開閉器の遮断命令を一旦記憶する。その後,一般送配電事業者側からの送電が停止され,無充電を検知することで自動的に負荷開閉器を開路する。

正解:

解説

地絡事故と短絡事故で動作が異なる

①のGR付PAS(地絡継電装置付き高圧交流負荷開閉器、SOG機能付)は、需要家側の高圧電路で地絡事故が起きた場合と、短絡事故が起きた場合とで、それぞれ異なる動作をします。

  • 地絡事故のとき:地絡継電器(GR)が需要家側の地絡電流を検出し、高圧交流負荷開閉器を自動的に開路します(PASの開閉能力の範囲内で処理できるため、比較的速やかに動作します)。
  • 短絡事故のとき:短絡電流はPASの開閉(遮断)能力を超えるため、PAS自身でその場では開路できません。そこで、事故電流を検出した時点で「遮断命令」をSOG(Sectionalizing on Ground fault、一旦記憶する機構)にいったん記憶させ、実際の開路動作は行いません。その後、上流側の一般送配電事業者の遮断器が動作して電路が無電圧(無充電)になったことを検知して、初めて自動的にPAS(負荷開閉器)を開路します。これにより、短絡電流が流れている状態でPASが無理に開路してアークを発生させる危険を避けます。

選択肢の確認

  • イ:「需要家側の地絡電流を検出し、事故電流による遮断命令を一旦記憶する。その後、無充電を検知して自動的に開路する」は誤りです。「一旦記憶してから無充電確認後に開路する」という動作の流れは短絡事故のときのものであり、地絡電流の検出と組み合わせてはいけません。地絡事故はGRが検出したらその場で(瞬時に)自動遮断するのが正しい動作です。
  • ロ:「需要家側の短絡電流を検出し、瞬時に開路する」は誤りです。短絡電流はPASの開閉能力を超えるため、瞬時には開路できません。
  • ハ:「一般送配電事業者側の地絡電流を検出し、瞬時に開路する」は誤りです。GR付PASが検出するのは需要家側(自分の設備内)の地絡電流であり、一般送配電事業者側の地絡電流ではありません。
  • ニ:「需要家側の短絡電流を検出し、事故電流による遮断命令を一旦記憶する。その後、無充電を検知して自動的に開路する」で、検出対象(短絡電流)と動作の流れ(一旦記憶→無充電確認後に開路)が正しく対応しています。

答え:ニ

GR付PAS(SOG)の動作の向きは非常に間違えやすいポイントです。地絡事故は、需要家側の地絡電流をGRが検出して即座に自動遮断します。一方短絡事故は、PASに遮断能力がないため即座には遮断できず、いったん遮断命令をロック(記憶)しておき、上位の遮断器が動作して電路が無電圧になったことを確認してから、初めて自動的にPASを開放します。この「地絡=即時遮断」「短絡=一旦ロックしてから無電圧確認後に開放」という向きを逆にしないよう、しっかり区別して覚えておきましょう。

問42

配線図

②の端末処理の際に,不要なものは。

問42の図
  • .(写真参照)
  • .(写真参照)
  • .(写真参照)
  • .(写真参照)

正解:

解説

端末処理に使う工具を確認する

写真の4つの工具は次のとおりです。

  • イ:油圧式(ラチェット式)ケーブルカッタ。ケーブルを切断するための工具です。
  • ロ:電工ナイフ。ケーブルの外装・絶縁体を段むきする際に使う工具です。
  • ハ:チューブカッタ(パイプカッタ)。円形の刃で金属管などのパイプ状のものを輪切りにする工具で、電線・金属管工事で管を切断する際に使います。
  • ニ:はんだごて。電源コードとプラグが付いた電熱工具で、はんだ付け作業に使います(圧着端子を使わずはんだ付けで心線を接続する場合などに使用)。

②の端末処理に必要な工具・不要な工具

②はCVTケーブルなどの高圧ケーブルの端末処理(終端接続)の部分です。この作業では、ケーブルを切断するケーブルカッタ(イ)、外装・絶縁体を段むきする電工ナイフ(ロ)が必要です。また、心線と圧着端子等の接続にはんだごて(ニ)を使う場面もあります。

一方、チューブカッタ(ハ)は金属管・パイプ状の資材を輪切りにする工具であり、ケーブルの端末処理そのものには使用しません。

答え:ハ

写真問題は工具の形状(刃の形、握りの形)で見分ける必要があります。「輪っか状の刃で管を挟んで回しながら切る道具=パイプ・チューブ用」という特徴を覚えておくと、ケーブル用の工具(カッタ・ナイフ)と区別しやすくなります。

問43

配線図

③で示す装置を使用する主な目的は。

  • .計器用変圧器を雷サージから保護する。
  • .計器用変圧器の内部短絡事故が主回路に波及することを防止する。
  • .計器用変圧器の過負荷を防止する。
  • .計器用変圧器の欠相を防止する。

正解:

解説

VTの内部短絡事故が主回路に波及するのを防ぐ

③に示す装置は、計器用変圧器(VT)の一次側または二次側に設けるヒューズです。VTの内部で万一短絡事故が発生した場合に、その事故が主回路(高圧回路全体)に波及するのを防ぐことが主な目的です。

他の選択肢との違い

  • イ:雷サージからの保護は避雷器の役割であり、VT用ヒューズの目的ではありません。
  • ハ:VTは通常、電圧を測定するための機器で負荷電流をほとんど流さないため、「過負荷防止」という表現はVT用ヒューズの主目的とは異なります。
  • ニ:欠相防止は別の保護継電器(欠相保護継電器など)の役割であり、ヒューズの目的ではありません。

答え:ロ

計器用変圧器(VT)は、二次側を短絡してはいけない(CTとは逆に、VTは二次側開放は問題なく、二次側短絡が危険)という性質を持つ機器です。VT用のヒューズは、VT自体の内部短絡事故が主回路全体に広がるのを防ぐ、という役割を押さえておきましょう。

問44

配線図

④に設置する機器は。

問44の図
  • .(写真参照)
  • .(写真参照)
  • .(写真参照)
  • .(写真参照)

正解:

解説

写真の4つの機器を見分ける

写真の選択肢は次のとおりです。

  • イ:押しボタンスイッチ。丸形の操作面と、外周にリング状の縁がある盤面取付用の操作機器です。
  • ロ:デジタル表示・設定ができるタイマー(限時継電器)ふうの機器で、表示窓と黒い設定つまみが付いています。
  • ハ:セレクタスイッチ(切替スイッチ)。つまみを回して切り替える操作機器です。
  • ニ:表示灯(パイロットランプ)。丸く突き出たレンズ部分を持つ表示専用の機器です。

図の④の位置に設置される機器

単線結線図の④は、制御盤の操作面に設置される押しボタンスイッチの位置です。表示灯(ニ)やセレクタスイッチ(ハ)ではなく、操作用の押しボタンスイッチが正解になります。

答え:イ

押しボタンスイッチと表示灯は、どちらも盤面に取り付ける丸形の機器で紛らわしいですが、押しボタンスイッチは押し込める構造(操作用)、表示灯は押せないレンズ状の構造(表示専用)という違いで見分けられます。

問45

配線図

⑤で示す機器の役割として,正しいものは。

  • .電路の点検時等に試験器を接続し,電圧計の指示校正を行う。
  • .電路の点検時等に試験器を接続し,電流計切替スイッチの試験を行う。
  • .電路の点検時等に試験器を接続し,地絡方向継電器の試験を行う。
  • .電路の点検時等に試験器を接続し,過電流継電器の試験を行う。

正解:

解説

⑤の機器は試験端子

単線結線図の⑤に示す機器は、CT二次側の電路上に設けられた試験用端子(試験用ターミナル)です。電路の点検時等に、この端子に試験器を接続することで、実際の負荷電流を止めずに、過電流継電器(OCR)の動作特性を確認する試験を行うことができます。

他の選択肢との違い

  • イ:電圧計の指示校正を行うのは、VT側に設けられる別の試験用端子(電圧計切替スイッチ回路など)の役割で、⑤(CT側)の役割ではありません。
  • ロ:電流計切替スイッチの試験も、この端子の主目的ではありません。
  • ハ:地絡方向継電器(DGR/GR)の試験は、ZCT・VTと組み合わせた別の回路で行うもので、この位置のCT二次側端子の役割とは異なります。

答え:ニ 電路の点検時等に試験器を接続し、過電流継電器の試験を行う。

CT二次側に設けられる試験端子は「過電流継電器(OCR)の動作試験のため」という役割を、単線結線図の位置(CT・過電流継電器・電流計の並び)とセットで覚えておきましょう。

問46

配線図

⑥で示す部分に施設する機器の複線図として,正しいものは。

問46の図
  • .(図参照)
  • .(図参照)
  • .(図参照)
  • .(図参照)

正解:

解説

CTのk-l端子の向きと接地の位置がポイント

⑥に示す部分は、R・S・T3相のうち2相(S相・T相)にCTを設置し、それぞれの二次側を組み合わせて地絡方向継電器(DGR)用の回路を作る部分です。4つの図はいずれもS相・T相のCTの二次側を接続する構成ですが、各CTのk端子・l端子をどちら向きに結線するか、そしてどこか1点だけを接地するか・しないかという点が図ごとに異なります。

CTの二次回路は、極性(k・l端子の向き)を全て揃えて結線しないと、本来打ち消し合うはずの平常時の電流が正しく打ち消されず、地絡検出に誤差が生じます。また、感電・異常電圧防止のため、二次回路のどこか1点は必ずD種接地工事を施す必要があります(無接地のままにはできません)。

正しい複線図は、S相・T相のCTの極性(k・l端子の向き)が揃っており、なおかつ二次回路の適切な位置(対地電位を安定させる側)で1点接地がされている構成です。他の選択肢では、接地がされていなかったり、接地の位置が適切でなかったりします。

答え:イ

複線図問題は文章では判別しづらいため、実際の図でCTの巻線の向き(k・l端子がどちら向きに揃っているか)と、接地マークがどこに付いているかを1つずつ照合するのが確実です。「極性を揃える」「二次回路は1点接地する」という2つの基本ルールを軸に見比べると選びやすくなります。

問47

配線図

⑦で示す部分に使用できる変圧器の最大容量[kV・A]は。

  • .100
  • .200
  • .300
  • .500

正解:

解説

高圧交流負荷開閉器(LBS)の保護対象容量の上限

高圧交流負荷開閉器(LBS)に限流ヒューズを組み合わせて変圧器を保護する場合、一般的にLBS(+ PF・限流ヒューズ)で保護できる変圧器の容量は300 kV・A程度が上限の目安とされています。これを超える大きな容量の変圧器を保護する場合は、より遮断能力の高い高圧交流遮断器(VCB)を用いる必要があります。

答え:ハ 300

「LBS+PFで保護できる変圧器容量の上限は300 kV・A程度、それ以上はVCBが必要」という数値は、高圧受電設備の設計・単線結線図問題で繰り返し問われる知識なので、数値ごと覚えておきましょう。

問48

配線図

⑧で示す機器の役割として,誤っているものは。

  • .コンデンサ回路の突入電流を抑制する。
  • .第5 調波等の高調波障害の拡大を防止する。
  • .電圧波形のひずみを改善する。
  • .コンデンサの残留電荷を放電する。

正解:

解説

直列リアクトルはコンデンサの残留電荷を放電しない

進相コンデンサに設ける直列リアクトルの役割は、コンデンサ回路の突入電流の抑制、第5調波など高調波障害の拡大防止、電圧波形のひずみ改善などです。一方、コンデンサの残留電荷を放電する役割を持つのは「放電コイル(放電抵抗)」であり、直列リアクトルの役割ではありません。選択肢ニの記述が誤りです。

他の選択肢の確認

  • イ:直列リアクトルはコンデンサ投入時の突入電流を抑制する効果があり、正しい記述です。
  • ロ:直列リアクトルは第5調波などの高調波が拡大する(コンデンサと系統インピーダンスの共振により増幅される)のを防ぐ効果があり、正しい記述です。
  • ハ:直列リアクトルは電圧波形のひずみ改善にも寄与し、正しい記述です。

答え:ニ(誤っているもの)

「残留電荷の放電=放電コイル(放電抵抗)の役割」「突入電流抑制・高調波拡大防止・波形ひずみ改善=直列リアクトルの役割」と、機器ごとの役割分担をはっきり区別して覚えておきましょう。

問49

配線図

⑨で示す機器の目的は。

  • .変圧器の温度異常を検出して警報する。
  • .低圧電路の短絡電流を検出して警報する。
  • .低圧電路の欠相による異常電圧を検出して警報する。
  • .低圧電路の地絡電流を検出して警報する。

正解:

解説

⑨に示す機器は地絡警報用の装置

単線結線図の⑨に示す機器(制御電源近くに設置される保護継電器)は、低圧電路の地絡電流を検出して警報を発する装置です。低圧側で地絡が発生した際に、これを検出して警報を出すことで、速やかな対応につなげる役割を持ちます。

他の選択肢との違い

  • イ:変圧器の温度異常の検出・警報は、別の温度センサー・温度継電器の役割です。
  • ロ:低圧電路の短絡電流の検出は、過電流継電器や配線用遮断器の役割で、この機器の主目的ではありません。
  • ハ:欠相による異常電圧の検出は、別の欠相保護継電器の役割です。

答え:ニ 低圧電路の地絡電流を検出して警報する。

低圧側の地絡検出・警報装置は、高圧側の地絡継電器(GR)とは別に、低圧電路の漏電を検知するために設置されるという点を押さえておきましょう。

問50

配線図

⑩で示す部分に使用するCVT ケーブルとして,適切なものは。

問50の図
  • .(図参照)
  • .(図参照)
  • .(図参照)
  • .(図参照)

正解:

解説

CVTケーブルの断面構造

CVTケーブル(Cross-linked polyethylene insulated Vinyl sheathed Triplex-type cable)は、3本の単心ケーブル(導体・架橋ポリエチレン絶縁体・ビニルシースをそれぞれ持つ)をより合わせた構造をしています。高圧用のCVTケーブルには、絶縁体の外側に半導電層や銅シールドを持つものもありますが、⑩の位置(動力制御盤への低圧側の配線)に使用するCVTケーブルは、低圧用の簡素な構造(導体・架橋ポリエチレン絶縁体・ビニルシースのみで、半導電層や銅シールドを持たない構成)のものが適切です。

選択肢の確認

  • イ・ロ:内部半導電層・外部半導電層・銅シールドを備えた構造で、これは高圧用CVTケーブルの構造です。低圧の動力配線には過剰な仕様です。
  • ハ:ビニル絶縁体・ビニルシースの構造で、架橋ポリエチレンではなくビニル絶縁のケーブル(CVケーブルではなくVVケーブル系)であり、CVTケーブルの構造とは異なります。
  • ニ:導体・架橋ポリエチレン絶縁体・ビニルシースのみのシンプルな3心より合わせ構造で、低圧動力配線用のCVTケーブルとして適切な構造です。

答え:ニ

高圧用CVTケーブル(半導電層・銅シールドあり)と、低圧用CVTケーブル(絶縁体とシースのみのシンプルな構造)の違いを、使用電圧(高圧か低圧か)と紐づけて覚えておきましょう。⑩の設置箇所が動力制御盤への低圧配線であることから、シールドなしの低圧用ケーブルを選ぶのが正解です。

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掲載している試験問題は、一般財団法人 電気技術者試験センターが公表した過去問題を使用しています。図・写真は表示用に一部トリミング等の加工をしています。解説は当サイトが独自に作成したものです。